社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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フェアリーテイルみらい

2023年08月25日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 フェアリーテイルみらい 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 61(利用者:50名) 名
所在地 230-0015
横浜市鶴見区寺谷2-1-11    
TEL 045-717-8227 ホームページ https://o-planet.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2021年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社オレンジプラネット
職員数
常勤職員:12 名
非常勤職員:5 名
専門職員
園長:1名 名
主任:1名 名
保育士:8名  名
保育補助:1名 名
看護師:1名 名
栄養士:2名 名
調理補助:3名 名
施設・設備の概要
保育室:5室
トイレ:2ヶ所
調理室:1ヶ所 
事務室:1室
園庭:有(屋上)

③ 理念・基本方針
<保育理念>
子ども一人一人の個性を尊重し、夢、希望、信頼の運営理念をもとに関わる全ての人が幸せになる保育園をつくります。

<保育方針>
1 子どもたちの輝く未来へ「あったらいいな」を実現します。
2 子どもの健やかな成長を支援します。
3 保護者の子育てと就労を支援します。
4 保育の質を高めるために、職員の専門性を高めます。
5 お子さま一人一人に責任を持ち、成長をしっかりと見つめます。

<保育目標>
知・情・体のバランスの取れたこども
心身ともに健やかなこども
本物の体験から感性を磨き、考える力、伝える力、を育てます

④ 施設・事業所の特徴的な取組
・幼児クラスの習い事に外部講師を入れ、子どもたちの可能性を広げていく。

・外部講師の習い事により、職員の保育の軽減をはかる。

・乳児クラスはゆとりある職員配置をし、一人一人に手厚く関わっている。

・外国人児童、障害児の受け入れも積極的に行い、インクルーシブな保育を目指している。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/08/22(契約日) ~2023/06/07(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) - 回(-年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 1)一人ひとりの子どもに応じた保育により落ち着いた生活が出来ています
職員一人ひとりが子どもの状態をよく観察し、それぞれの子ども応じた保育を行っています。表現する力が十分でない1・2歳児には、やさしく言葉をかけ代弁しながら、気持ちを汲み取るようにしています。言葉については、会議などを通じて、せかす言葉や強い物言いをしないように園長から話をしています。その時々の子どもの状況を見極め、出来なかったことは次の機会に回すなど無理をすることが無いよう伝えています。職員同士が掛け合う言葉遣いも丁寧です。発達過程から生じる子どもの個性を把握し、尊重した対応をしています。子どもたちと職員の信頼感が安心した楽しい生活につながっています。

2)安全性に配慮した環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにしています
子どもが安全で主体的に活動できる環境を整備しています。消火器はぶつかりにくいようにはめ込み、椅子などには滑り止めクッションを付けるなど、あらゆるところに安全性に配慮しています。子どもには絵本や玩具を自分で選べるようにしています。外部講師を招いた英語・体操・絵画・リトミック活動により、いろいろな体験を積んでいます。退職した職員がボランティアで来園することもあり、様々な年齢層の人たちとの交流ができています。タブレットを使用して標識を学ぶなどして子どもの関心を広げ、生活を豊かにしています。

3)職員への研修機会を充実させ人材育成に努めています
会社の理念、基本方針に基づく「期待される職員像」を、フィロソフィー手帳に明示して、職員に配布し、研修などで周知しています。自己評価シートを使い、職員一人ひとりの目標設定と目標達成度を確認し、職員育成PDCAサイクルによる取組を行っています。育成に向け、園長は職員の知識、技術水準、専門資格の取得状況等を把握しており、情報提供を行い、研修を受講できるように配慮しており、職員からは研修機会の満足を得ています。

4)中長期計画や単年度事業計画の文書化が期待されます
経営環境や保育の内容、経営状況や課題について、職員に周知しています。園では開設から3年目を迎え、方向性を示して年度ごとのステップを示しています。しかし、中期計画書として具体的にビジョンや目標を文書化していません。中・長期計画を反映した単年度の事業計画書も文書化してません。園では中・長期的及び単年度の課題に取り組んでいますが計画書として明文化していません。今後の園運営にかかわるビジョンや目標を示し、中長期計画および年度ごとの具体的な計画を明示することにより、関係者と協力して運営することが期待されます。

5)標準的な保育について具体的に明文化することが期待されます
法人では「保育者マニュアル」により職員に保育の基本を指導しています。保育の内容については、散歩やオムツ交換、水遊び、緊急対応、感染症対策等個々のマニュアルを整えて具体的に実施しています。しかし、これらについての職員の標準的な方法や対応については明記されていません。園としての標準的な実施方法を明示し共有することが期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回初めて第三者評価を受審いたしました。運営や保育の取り組み内容や課題改善点などについて職員全員で話し合い振り返りながらまとめていきました。
受審後には至らない部分にも気づくことができまた、職員間で話し合いをすることで意見交換にもなり改善点などがみえてきました。
改善を必要とされる項目については保育の質の向上に努め、職員一丸となってより良い園を目指し努力していきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

理念、基本方針についてホームページでの記載はありませんが、保育所のしおりや重要事項説明書に記載があり、関係者に周知を図っています。理念等では保育理念、保育方針、保育目標で明確にして、法人と保育園の果たすべき使命や目指す方向、考え方を示しています。方針や目標などは、法人の理念との整合性をとり、職員には行動規範となるようフィロソフィー手帳「KOKUDA Philosophy Handbook」を配布して周知しています。理念や基本方針を、会議や研修会で説明し話し合っています。保護者へは入園のしおりや重要事項説明書を用いて保護者会等で説明し、理念などの周知を図っています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

法人では社会福祉事業全体の動向について、具体的に把握し分析を行っています。子どもの数や保育ニーズ、潜在的利用者に関するデータなどを収集して、経営環境や課題を把握し分析しています。分析結果を社内用メールで保育園に伝え、必要に応じて園長は掲示や口頭で職員に説明しています。地域の各種福祉動向と内容においては、年3回の区園長会などで把握に努めていますが、分析が不十分です。経営・経費計画表で経営の予算実績管理を行っています。法人が保育のコスト分析や保育所利用者の推移、利用率等は定期的に分析を行い、法人と園で共有しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

法人では、経営環境や保育の内容、組織体制や設備の整備、職員体制、人材育成、財務状況等の現状分析を行い、系列園全体の園長会議で具体的な課題や問題点を明らかにしています。経営状況や課題について、役員間で共有し、社内メールで職員に周知しています。園長は課題である働きやすい環境作りに向けて取り組み、職員に長く勤めてほしいと考えていますが、計画策定に至っておらず、職員からは人材不足などの意見もあります。保育教材や遊具の収納、整理スペースの環境整備を課題として取り上げ、職員に持ち味を生かしてもらうようにしています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

開設から3年目となる園として、法人は方向性や年度ごとのステップを示し、中、長期の収支計画を明確にしていますが、具体的な課題や目標の文書化がされていません。また、中・長期計画において、経営課題や問題点の解決・改善に向けた具体的な内容、実施状況の評価を行える数値目標の明確化が課題です。法人と連携し、経営環境等の把握、分析を行いながら、中、長期的な事業計画及び収支計画の見直しを行っています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

単年度事業計画書として文書化はしてませんが、中・長期計画の内容を反映した課題に取り組んでいます。事業計画の一部である保育計画の全体的な計画や年間指導計画などを職員参加で策定しています。保育計画の中に評価と反省の欄を設け、実施状況の評価を行なえるように工夫しています。教材や遊具の整理、リーダー制の導入などの施策を進めています。関係者が計画を共有し、具体的な進捗の確認ができるよう、事業計画書の文書化が期待されます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

全体的な計画や指導計画を職員と主任が話し合い、園長、主任、リーダーによる会議で集約し、職員会議やクラス担当者で話し合い、共有しています。計画作成の時期、手順について職員はマニュアルで把握しています。教材やバギー点検などの取組に担当制を実施し、職員会議などで状況を確認しています。事業計画として保育計画以外の人事や設備などについても文書化して明示することが期待されます。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

事業計画の一部である保育内容について、保護者に周知しています。保護者会や保護者懇談会ではレジメを事前に伝え、説明には資料を配布し、保護者に理解してもらっています。給食については、食育の様子などを写真を使って伝える工夫をしています。外国籍の保護者には、知人や通訳、翻訳機を利用するなどして伝え、理解ができたと評価を得ています。計画内容についてICTシステムでも質問を受けて答えています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

保育の質の向上に向けて、保護者アンケート及び職員アンケートを実施しています。保護者アンケートでは、保育内容、職員の対応、食事、行事等について回答してもらい、意見について集約し、園運営改善の資料としています。保護者からの要望でおむつや手口拭きのレンタルも実施しています。また、職員アンケートとして、保育計画や内容、行事、食育、保護者支援、園運営等14項目について意見を集約し、保育の質の向上に役立てています。職員アンケートは質問形式ではなく、自由意見を記入する形式となっています。今後は把握や分析をするためにも、計数的な方式も取り入れ、年度変化などの把握に役立てることが期待されます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

保護者及び職員に対するアンケート結果は、全職員がパソコン上で確認することが可能で、分析結果や課題点について共有化を図っています。アンケート結果については、職員参加のもと、職員会議やリーダー会議で改善策を話し合っています。評価結果に基づく改善活動計画が不十分なため、実施状況の評価及び見直しが課題となっています。行事や備品、環境などについては職員が担当制で改善を進めています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

2023年度職務権限及び決裁権限により、園長の役割と責任を明確にし、職員には園内研修を通して共有しています。保護者には園だよりで園長の思いを表明しています。平常時、園長不在時の権限委任等を明確にしています。有事における役割と責任については文書化していません。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

遵守すべき法令等を社内規定に定めています。就業規定で個人情報の保護やハラスメント防止の遵守などを規定しています。職員に行動指針としてのフィロソフィー手帳を配布し、職員会議などで説明して法令遵守に取り組んでいます。園長は児童福祉法をはじめとする遵守すべき法令等について把握し、職員会議やミーティングの場で説明を行っています。園長は法人による法令遵守や経営及び環境への配慮等の幅広い分野に関する園長研修などに参加しています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

保育の質の向上に向けて、職員会議やミーティングの場で保育の質について話し合い、評価していますが、定期的ではなく、園内での組織的な活動にはなっていません。園長は、職員自ら学んでほしいと考え、アタッチメント(子どもへの対応方法)についてや、保育指針、虐待防止法、安全管理等についても職員会議等の場で研修しています。職員にアンケートを実施して保育の質の向上に向けての意見を収集し、保育に反映しています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

人員配置及び職員の働きやすい環境整備等の改善については法人主導で行っていますが、職員の理解は不十分な状況です。園長は、職員、パート職員の出退勤管理を行い、残業や事務処理時間の軽減、働きやすい職場つくりに取り組んでいます。今年度よりリーダー制度を導入しています。リーダーは責任感をもってクラスなどに持ち帰り、全員で検討するようにしています。今後、経営の改善や業務の実効性についてのさらなる分析と職員との情報共有が課題となっています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

法人では保育の質を確保するために常勤職員の人材の確保、及び職員の働きやすい環境整備等について計画的に行い、園では残業や事務処理時間が軽減され、働きやすい職場になるよう取り組んでいますが、人材確保や育成及び職員の理解に課題があります。法人が主体になって福祉人材確保(採用活動等)や人材定着に取り組んでいます。近隣に同一法人の園が2園あり、異動しやすく定着しやすい状況です。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

会社の理念、基本方針及び期待される職員像を明確にして手帳にまとめ、常勤職員に配布し周知しています。このフィロソフィー手帳の内容を再確認する目的で法人内研修、園内研修等が行われています。人事管理について2023年度人事制度「役割責任型人事システム」を示しています。さらにICTシステムを活用して、職員の環境改善や評価の状況も法人(社長も含む)と園、職員で共有しています。職員の職務遂行能力や職務成果・貢献度等を評価する基準が明確に示されていません。職員の意向や職員の自己評価票をもとに面談を行い、評価しています。処遇改善の状況や職員の意見などを評価・分析し、職員が自ら将来の姿を描くことができるような仕組みづくりが期待されます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

園長・主任は分担表・シフト表により、労務管理に関する責任体制を明確にして、職員の就業状況や意向の把握を行っています。オンライン化した出退勤システムを活用して年休の取得状況や時間外労働のデータを確認しています。園長は職員と定期的に面談を実施し、職員の意向を把握しています。また、スマートフォンを使ったシステム活用によりパートも含めた職員と園が随時に連絡できる体制をとっています。また、2023年度福利厚生・社員割引やワークライフバランスなど職員への配慮を行っています。人材体制や働きやすい職場づくりへの職員の理解が十分ではありません。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

会社の理念、基本方針に基づく期待される職員像を、フィロソフィー手帳において明示し、職員に配布して研修などで周知しています。自己評価シートを使い、職員一人ひとりの目標設定と目標達成度を確認しています。1年を3回に分けて、園長が職員と定期的に面談を行い、確認して口頭で評価を伝えています。自己評価シートにより、職員が目標設定、達成度評価を文章で記入し、面談して評価を行い、次年度につなげるというPDCAサイクルに取り組んでいます。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

職員の研修に関して年間の研修プログラムを策定し、研修分野、時期、内容、対象者を明示しています。階層別研修では、3年目までの初任職員、4年目以降の中堅職員、主任に分けて行われています。法人では職種別研修として保育士、栄養士、調理師を対象とした研修が設定され、受講しています。全員が受講した安全管理の研修修了書を玄関に掲示しています。職員会議などで研修計画、カリキュラム、内容について話し合っていますが、研修について定期的な見直しは行っていません。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

園長は職員の知識、技術水準、専門資格の取得状況等を把握して、研修を受講できるよう配慮しています。外部研修に関する情報を掲示し、スマホなどを通じて職員に個別に周知しています。研修に参加した職員からは研修レポートの提出を求め、その内容の確認を行っています。新人職員には法人で定めた研修を行い、園長やリーダーがフォローしています。研修についての職員アンケート結果では、回答者全員から評価されています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

開園3年間は保育の充実を重視し、実習生の受け入れ体制には取り組んでいません。保育に関わる専門職の研修・育成に関する基本を明文化しており、実習生等受け入れの基本姿勢としていますが、実際には実習生の受け入れは行っておらず、実習生等の研修・育成についてのマニュアルやプログラムの用意はありません。実習生を受け入れた際は、主任及び担当職員が体制を整え、具体的な実習計画を作成するようにしています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

ホームページで基本方針や保育内容を知らせています。法人及び保育園の事業計画、財務状況に関する情報については公表していません。第三者評価を定期的に受審し、苦情や相談の体制を園内に掲示して知らせています。園内掲示板に運営委員会の報告、行事アンケートを掲示すると共にアプリケーション内で関係者に情報公開しています。保育園を認識してもらうため、地域の店に印刷物を配布したりしています。近隣同一法人の2つの保育所や他法人の保育所・幼稚園と連携し、園の存在意義などのPRに努めています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

保育園における職務分掌と運営規定、職員分担表を明示して、職員に周知し、適切な運営を行っています。現金はなるべく園で扱わず、取扱業者や保護者との経理処理は、経理規程に従い法人で正しく行えるようにしています。園の運営に関する事務や取引などの内容を職員会議や園内ミーティング等で話し合うことにより、適切に処理するよう周知しています。法人による保育園の内部監査を行い、法人は外部の専門家による監査支援等により、経営改善を実施しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

園は町内会に加入しており、地域の商店への声かけやグラウンド使用などで地域と交流しています。今のところ、地域との関わり方についての考え方は文書化されておらず、園の地域の行事への参加や定期的な交流機会等も設けられていません。園内掲示板で地域の子育て支援拠点(わっくんひろば)活動を紹介し、子どもの地域交流を促進しています。豊岡地区の親子の居場所「ふたば」でも、ベビーマッサージなどを通じて地域の親子と交流しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

ボランティア受け入れに関する基本姿勢が明文化されておらず、受け入れ体制も課題となっています。ボランティア等の受け入れによる様々な人々との関りは子どもの成長につながるため、今後の取組が期待されます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

園に必要な地域の関係機関について、病院などをリスト化しています。社会資源については園長が職員会議等で説明し、職員間で共有を図っています。虐待防止のための体制整備や職員による虐待行為の禁止、虐待防止等に関する研修の実施について、保育園の運営規定の中で明記しています。また、虐待について区や児童相談所等の機関に相談したこともあり、必要に応じて通報するようにしています。療育センターと連携し、センターによる巡回を受けています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

園長は区の園長会に出席して地域の状況やニーズなどを把握しています。地域の町内会長に第三者員委員になってもらっています。運営委員会を通じて、地域の福祉ニーズの把握に努めています。散歩の際、公園などで地域の親子と一緒に遊び、保護者からの相談に応じることもあります。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

重要事項説明書に「地域の育児支援について」を明記して、子育て支援イベントへの参加や園の開放などを記載しています。開園間もない園ですが、地区の子育て支援事業「ふたば」に参加して「てあそび」後の育児相談に応じています。園には子ども用のAEDを設置しています。地域の安全・安心のために、園外に明示することを検討しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

子ども一人ひとりの個性を尊重することを全体的な計画の中に明示しています。年度始めに職員は法人作成のフィロソフィー手帳を活用し、勉強会・研修を実施しています。日常保育では、名前の呼び方や言葉かけで差別がないよう職員会議などで話し合っています。入園のしおりに保育理念を明記し、子ども一人ひとりの個性の尊重を保護者に周知しています。今後、園の標準的な実施方法のマニュアル等を作成し、個々の保育に反映されることが期待されます。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:b】

規定やマニュアルはありませんが、一人ひとりの子どもにとって快適な環境、プライバシーを守れる設備の工夫をしています。水遊び時は、シートやネットを設置し、周囲から見えにくくしています。幼児クラスのトイレの扉は閉めらるようになっています。1、2歳児のトイレは、衛生的で整頓され、気持ちよく排泄やおむつ交換ができます。おもらしや着替えは部屋の隅で、仕切り等で見えないようにと配慮しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

利用希望者が保育所を選択するための必要な情報を積極的に提供しています。ホームページやパンフレットで、園の施設や保育活動を紹介しています。パンフレットは玄関にも置いてあり、保護者が知り合いに渡すために持ち帰ることもあります。園見学希望者には園長が対応し、園内を案内して保育内容の説明をしています。メールでの問い合わせ等にも柔軟に対応しています。情報提供の内容は法人が統括し見直しを行っています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

保育の開始・変更にあたっては園長と主任で分担し、保護者にわかりやすく内容の説明をしています。入園時の「事項説明書」はQRコードで保護者が見られるようにしています。保護者の同意を得たうえで内容を書面に残し、個人ファイルに保管しています。保育に関する変更は、掲示板やアプリケーションを通して知らせています。さらに配慮が必要な保護者には個別に知らせることもあります。外国籍の利用者には、翻訳機を使用して対応しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

現在まで、書面を必要とした引き継ぎはありません。転園先からの問い合わせには、保護者同意のもと口頭で回答しています。保護者からの相談には園長が随時対応しています。必要に応じ別室で対応するなど、プライバシーに配慮しています。保育終了後の相談窓口や、担当者の定めはありません。継続性を配慮した引き継ぎ文書の作成には至っていません。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者満足を把握する仕組みを整備し、利用者満足の結果を把握しています。保育を振り返り、日誌や月案作成等で子どもの満足度の把握に努めています。保護者の代表2名が参加する運営委員会を年2回開催し、意見を聞いています。年度末には全保護者にアンケートを実施し、要望や利用者満足把握に努めています。保護者会には職員も参加し、直接話を聞く機会を設けています。利用者満足の向上に向けた検討会議等の設置はありません。今後、保育参加や大きな行事の際にアンケートを実施していく予定です。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決の仕組みを確立して保護者に周知する取組が行われています。第三者委員を定めて取り組んでいますが、相談するような苦情は出ていません。苦情解決の体制について、仕組みを明記した書面を玄関に掲示しています。入園時には、重要事項説明書に基づき苦情への受付窓口、解決責任者、第三者委員の設置を説明しています。意見箱を玄関に置いて意見収集を行っていますが、意見や苦情の実績がはまだありません。苦情に対する職員対応や解決の仕組みのマニュアルはなく、苦情や意見には園長が対応しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者が意見を述べやすい環境を心がけ、周知に努めています。意見箱、保護者アンケート、ICTシステム(アプリケーション)、個人面談など複数の方法を用意しています。入園のしおりや、年度始めの保護者会で周知を図っています。オンラインも活用し、随時相談を受け付けています。面談時には部屋を用意し、個別にゆっくり話ができるよう配慮しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

組織的体制は不十分ですが、保護者からの相談や意見を把握しています。アプリケーションの連絡帳、保護者アンケート、意見箱の設置等、意見を積極的に把握する取組を行っています。クラス担任が受けた相談に、その場で担任が答えることもありますが、担任だけで判断できない場合は、園長に相談する流れになっています。じっくり話をする必要がある場合は、面談を行っています。相談内容は書面で個人ファイルに保管しています。これらの対応・手順を定めたマニュアルは整備されていません。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

安心・安全な福祉サービス提供のためのリスクマネジメント体制を構築しています。全職員が安全管理研修を受けて、結果を玄関に掲示しています。地震・火災・水害・事故発生時の対応マニュアルを整備し、具体的な対応を明記した用紙を各部屋に掲示しています。ヒヤリハット集、事故報告書は会議で共有し、注意喚起しています。子どもだけで利用できないように、玄関や階段には柵を設置しています。エレベーターは食事の配膳下膳のみに使用し、普段は施錠しています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症の予防や緊急時の子どもの安全確保についての体制を整備し、取組を行っています。感染症については嘱託医のアドバイスを受け、消毒作業等を徹底しています。清掃、消毒等のマニュアルが整備されています。感染症が発生した場合は、アプリケーションや症状を明記した書面の掲示で保護者への注意喚起を行っています。看護師がおり、各クラスを回って感染対策や嘔吐処理の指導にあたっています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

災害時における子どもの安全確保の取組を組織的に行っています。月1回様々な想定で避難訓練・消火訓練を実施し、年1回不審者訓練を行っています。玄関にはAEDを設置し、職員会議ごとに救命訓練を繰り返しています。食料や備品の備蓄管理は園長と主任が行っており、アレルギー児対応にも配慮しています。町内会に加入し、地域との連携を図っています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

法人作成の標準的な実施方法を明文化した「保育者マニュアル」に沿って職員を指導しています。保育者マニュアルにより保育者としての心構えとして、子どもの人権の尊重や子どもへの丁寧な言葉遣いについて明記しています。園の1日のスケジュールに沿った職員の対応についての標準的な方法は定めていません。マニュアルについては年1回、年度始めに常勤職員全員でマニュアルの内容を確認する機会を設けています。話し合いの中で、標準的な実施方法により、保育実践が画一的なものとならないように配慮しています。保育の内容である散歩やオムツ交換、水遊びなどについてはマニュアルを整えて具体的に実施しています。また、緊急対応や不審者対応、感染症対策もマニュアルを整備して対応しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

保育方法について年1回、常勤職員全員で意見交換を行い、職員の意見や提案を反映したマニュアルの見直しを図っています。見直しの時期や方法の定めは明文化していませんが、職員の意見などを法人に伝えて職員マニュアルの改善につなげています。保育計画である年間指導計画や月案などの作成時に保育の実施方法を見直し、次の計画やマニュアルの改善に反映しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:b】

入園時に児童票により事前に子どもや家庭の課題を把握しています。課題の確認のもと、全体的な計画に基づいて年間指導計画、月案、週案を作成しています。計画策定の手順は文書化していません。乳幼児や障害児、疾病を持つ子どもなどの指導計画は個々の課題に基づき個別に策定しています。計画は担当とリーダーが作成し、主任と園長が承認し、計画書に記録しています。計画にあたっては栄養士や区役所、療育センターなどの参加やサポートも得ています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

毎年、全体的な計画及び年間指導計画を見直しています。月案作成時には計画の評価を行い、次月の計画に反映しています。特に個別指導計画の評価、見直しには、ねらいが達成できなかった場合の理由や次のねらいをどのようにしたら達成できるかを考えて作成しています。全クラスの指導計画や個別計画を全職員に回覧して共有しています。変更の手順の文書化はありませんが、職員会議などで意見交換を行い、必要に応じて変更しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

子どもの生活状況や発達状況については保育日誌、個人記録など統一した様式により、記録しています。複数で担任する乳児クラスでは、個人記録を担任が話し合って作成しています。月1回のカリキュラム会議では一人ひとりに対する保育の実施状況について話し合い、記録に残しています。保護者と情報共有が必要な連絡ノートなどはICTシステムを使って記録し、共有しています。年間計画や月案、週案もICTシステムを活用しています。会議の議事録もシステムで管理し、欠席した職員も情報共有が可能となっています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人で作成した個人情報保護規定に基づき、個人情報の管理、保護に努めています。記録管理の責任者は園長と明記しています。個人情報保護についての研修は法人が入職時の研修で行い、園では、毎年のマニュアル研修時に行っています。個人情報を含む書類はシュレッダー処理を行い、個人情報は鍵のかかるロッカーで保管し、個人情報の園外の持ち出しはしないことなどを規定に定め、職員は理解し、遵守しています。保護者には「個人情報の使用同意書」に沿って説明し、写真掲載などの同意を得ています。同意により園だよりなどの写真掲載には配慮を行っています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、保育所の理念、保育の方針や目標に基づいて作成しています。全体的な計画をもとに、各年齢ごとに年間計画、月案を立てています。毎日の具体的な保育の内容は、週案で確認することができます。1・2歳児クラスには、クラスの月案の他に個人の月案を作成しています。長時間に渡る保育についての記載があり、一人ひとりの子どもの保育時間に配慮しています。作成に当たっては職員で話し合いを行い、ねらいと内容を設定しています。全体的な計画や月案は職員間で回覧して周知を図っています。必要があれば職員会議等で内容や保育方法の意見交換をしています。ねらいや目標が達成できない場合には、どのようにしたら達成できるのかを考え、次の計画の作成に反映させています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

子どもが心地よく過ごすことのできる環境が整備されています。空気清浄機・加湿器を使用したり、窓を開けて換気し、室内を快適な状態に保っています。室温の目安(25℃)を掲示し、職員が意識できるようにしています。手洗い場・トイレの清潔を保っています。洗剤類は子どもの手の届かないところに収納しています。汚物槽には蓋をし、転落防止の配慮をしています。仕切りを利用したり、机を移動させるなどの工夫をし、くつろいだり落ち着ける場所を作っています。備品や遊具の破損は園長に報告し、撤去や補修を迅速に行っています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員一人ひとりが子どもの状態をよく観察し、それぞれに対応した保育を行っています。表現する力が十分でない1・2歳児には、優しく言葉をかけ、代弁しながら、気持ちを汲み取るようにしています。言葉については、会議などを通じて、せかす言葉や強い物言いをしないよう園長から話をしています。園長が保育現場に入り、アドバイスすることもあります。その時々の子どもの状況を見極め、出来なかったことは次の機会に回すなど無理をすることのないようにと伝えています。職員同士が掛け合う言葉遣いも丁寧です。発達過程から生じる子どもの個性を把握し、尊重した対応をしています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:b】

基本的な生活習慣を身につける環境の整備・援助を行っていますが、取組を共有するマニュアル等はありません。基本的な生活習慣の習得にあたっては、一人ひとりの子どもの主体性を尊重しています。1・2歳児クラスでは個人マークを使って自分の物の場所がわかるようにしています。手洗いはイラストを掲示し、楽しくやり方が身につくようにしています。幼稚園で午睡の時間がないことや起きている時間を有効に使うため、幼児クラスには午睡がありません。休息が必要な子どもには個別に対応をしています。部屋を少し暗くしたり、ゴザやバスタオルを準備し横になったり仮眠を取れるようにしています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

子どもが主体的に活動できる環境を整備し、絵本や玩具は自分で選べるようにしています。週に3日は戸外に出るようにし、幼児クラスは30分以上歩いて公園に行くこともあります。雨天の場合も室内でリズムやサーキット等で体を動かしています。外部講師を招いた英語・体操・絵画・リトミック活動により、いろいろな体験を積んでいます。退職した職員がボランティアで来園することもあり、様々な年齢層の人たちとの交流ができています。散歩中に商店街にあるパン屋や肉屋に寄り、商品を見たりお店の人と話す機会もあります。タブレットを使用して標識を学んだり、自治体の交通安全教室に参加して交通ルールを学んでいます。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:非該当】

非該当

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

一人ひとりの子どもの状況に応じて個々のカリキュラムを作成し、保育内容や方法に配慮しています。トイレトレーニングは保護者に園の様子を報告し、家庭の協力を求めて行っています。1歳児は十分な探索活動ができるよう廊下やベランダの使い方を工夫しています。朝夕の保育時間には、異年齢の子どもたちとの関わりがあります。散歩先の商店の人と挨拶を交わしたり、公園で遊んでいる親子と話をすることもあります。友だちとの関わりの中でトラブルが生じた時は、必要に応じて職員が仲立ちをし、遊びが展開するようにしています。アプリケーションを使って、毎日の子どもたちの様子を保護者に伝えています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳から5歳児それぞれの年齢を考慮し、適切な環境を整備しています。玩具の選び方では小さいもの、長いひも状のものは、危険が無いよう注意をしています。保育室を広く使い、のびのびと遊んだり、保育内容によっては年齢ごとに分かれて過ごしています。朝の集まりは3歳クラスと4・5歳クラスに分かれて行っており、話す内容等に配慮しています。5歳児の人数の関係で、4、5歳児は一緒に過ごす時間が多く、ブロックや木製の積み木などを友だちと楽しみながら、協力して一つの物を作りあげています。トラブルがあった際は職員が仲立してお互いの言い分を聞き、その後どうしたら楽しく過ごせるか、年齢に応じて対応しています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

障害のある子どもの保育の内容や方法に配慮しています。個別の指導計画に基づき、必要に応じて個別対応の職員を配置しています。子どもの状況に応じて、クラス活動に参加したり、他の遊びに誘ったり等柔軟に対応しています。集団の中で落ち着いて過ごしている時は見守り、さりげなく援助しています。療育センターの巡回相談に参加し、その内容を職員間で共有しています。自治体等の研修に積極的に参加し、知識や情報を得て保育に生かせるようにしています。特別に配慮が必要な子どもに対しては、記録を取り、担任と話し合い、保護者と面談を行っています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

月案には長時間にわたる保育について明記しています。一人ひとりの子どもの在園時間を考慮した保育内容・方法に配慮しています。開園から朝の時間帯は、乳児と幼児が同じ室内で過ごしています。DVD視聴の時間が設けられており、内容については、子どもの状況を考慮して選んでいます。個別に配慮が必要な場合や、それぞれが好む玩具などの情報は、職員会議で共有しています。合同で過ごす時は年齢差も考慮して遊びを考え、また、乳児には誤飲防止等、幼児には遊び方などの配慮をしています。保護者への伝達事項は、引き継ぎ用紙を利用し、伝達もれが無いようにしています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画や年間計画の中に、小学校との連携や就学に関連する事項を記載し、それに基づいた保育を行っています。幼児クラスになると基本的に午睡をなくし、小学校に合わせた生活リズムが自然に身につくようにしています。文字や数字に興味を持てるよう働きかけたり、時計にマークを付けて時間がわかるようにしています。小学校の前を通るように散歩のルートを設定したり、近隣の小学校に出向いて授業を体験したり、一緒に遊んだりする交流をしています。一人ひとりの進学先小学校の聞き取り調査に応じています。「保育所児童保育要録」を作成し、園長が各小学校に手渡しで届けています。5歳児のクラス懇談で就学を話題にしています。保護者の中から卒園委員を選出し、卒園から就学に向けた連絡が取れるようにしています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

一人ひとりの子どもの心身の健康状態の把握に努め、健康管理を行っていますが、健康管理をまとめる計画やマニュアルがなく、十分ではありません。職員とは毎月のカリキュラム会議で病気やケガの情報共有をし、保護者とはICTシステムや健康台帳を通して情報共有をしています。健康台帳は年度末に保護者に戻し、新しい情報を再記入してもらっています。2歳児未満に対しては睡眠時の呼吸チェックを行い、記録しています。看護師がおり、感染症対策等の指導にあたっています。系列園との合同で看護師による保健だよりを発行しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:b】

身体測定や健康診断・歯科健診の結果はその日のうちに保護者に伝え、記録しています。全体的な計画や月案に安全・健康に関する環境設定や配慮事項を記載しています。感染症対策もあり、手洗い・うがいに力を入れています。保健に関する取組の計画やマニュアルはなく、保育への反映は十分ではありません。健康診断等に看護師が同席し、嘱託医から伝えられたことを職員に周知し、必要に応じて保護者へ個別に伝えています。尿検査・3歳児の視聴覚検査を年1回実施しています。歯磨きは3歳児クラスから行い、食後、全員揃ってから、職員と歯磨きをしています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもについて、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」を基に適切な対応を行っています。個々に提出された生活管理指導表に基づいた給食・おやつの提供をしています。栄養士と連携を取り、厨房と配膳時のダブルチェックをするなど誤食が無いよう注意を払っています。食器はラインの入ったデザインのものを使用して他の園児と区別され、わかりやすくしています。アレルギー児の食事は他の子どもたちの後に別に提供し、他の子どもと間隔をあけて別テーブルで食事をしています。アレルギー児用の献立は、事前に保護者に渡して確認してもらっています。入園のしおりに、アレルギー対応をしていることを明記しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

年間食育計画を作り、食事を楽しむことができるよう工夫しています。乳児クラスでは、前向きな言葉かけを行い、食べることが楽しくなるようにしています。幼児クラスでは、保育者は落ち着いた言葉かけを行い、一人ひとりのペースで食事をすることができています。年長児の当番は子ども用の白衣を着用し、配膳の手伝いをしています。個々の子どもに合わせた箸やフォークを提供しています。食べる順番やおかわりは、子どもの意見を尊重し、働きかけはしますが、無理強いはしていません。屋上で野菜や稲を育て、収穫したものを給食の食材としています。グリーンピースむき、トウモロコシの皮むきを取り入れ、食材を身近に感じられるようにしています。給食だよりには写真を掲載し、食生活や食育の取組を保護者に伝えています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

「給食で笑顔になる」「心と食の取り組み」をテーマに、年間食育計画に基づいておいしく安全に食べることのできる食事を提供しています。系列園と共通の管理のもとに、献立を作成しています。サイクルメニューを実施し、月2回同じメニューを提供することで、好き嫌いや食べやすさの把握に努めています。外国籍料理や七夕のそうめんなどの行事食も取り入れています。栄養士が季節感を意識したランチョンマットを作り、楽しめる雰囲気作りをすることもあります。残食の記録や検食簿を作り、摂取状況の把握に努めています。月1回の給食会議には栄養士、園長、主任、クラスの代表が出席し、食事の様子や摂取状況を共有できるようにしています。給食室は配膳口と下膳口を別に設け、衛生面や人の流れがスムーズになる工夫をしています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

乳児クラスはアプリケーションを使用し、家庭との連絡を相互に行っています。幼児クラスはアプリケーションの一斉配信で、毎日の保育の様子を写真と文章で伝えています。保育参加は期間を長めにとり、保護者が参加しやすい工夫をしています。2時間程度、子どもたちの様子を観ることができます。絵本を読んだり、おしぼりを濡らすなどのお手伝いもしてもらっています。運動会には保護者も負担なく参加できる種目を工夫しています。年1回クラス懇談会があります。希望者は年1回個人面談ができますが、個別に話をしたいときや相談には随時対応しています。保護者との情報交換や面談の内容は個人ファイルに保管し、必要に応じて会議等で共有しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

保護者が安心して子育てができるよう支援に努めています。保護者の要望や思いを汲み取る支援の体制や、流れを明記したマニュアル等の整備はありません。保護者から相談を受けた場合は、園長に報告し相談してから回答する流れができています。日々の情報共有や落ち着いた対応を全職員で心掛け、保護者に対する言葉遣いも丁寧です。信頼関係が築けるよう、話をしやすい対応をしています。保護者の就労等の事情に合わせて柔軟な対応をしており、相談内容は個人ファイルに記録し、園全体で共有できるようにしています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

開園から現在までに家庭での虐待が疑われる事例はありません。早期発見・早期対応や虐待予防に努めています。受け入れ時や着替え、身体測定時には視診を行っています。子どもや保護者の小さな変化を見逃さないように、虐待等の可能性がある時は、写真を撮ったり園長や主任に報告する体制ができています。区役所や児童相談所とは、すぐに連絡を取れるよう連絡先を掲示しています。職員は自治体等の研修に参加し、児童虐待について理解し学んでいます。予防のための心構えや早期発見のポイント、早期対応の流れが職員間で周知できるマニュアル等の作成が望まれます。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

職員は自ら保育振り返り自己評価を実施しています。保育実践の改善や専門性の向上に努め、職員自身の気づきに繋がっています。自己評価用の用紙に年3回、個々の評価を記入しますが、評価内容は個々で選択しています。それをもとに定期的に園長面談を行っています。自己評価を行うことで、課題に気づき、次への意欲に繋げ、目標達成の確認をしてPDCAサイクルとしています。年度末にはそれらをまとめて、次年度の運営や保育の質の向上に役立てています。様々な分野の研修へ積極的に参加を奨励しています。研修で学んだことを会議等を通して共有し、保育の質の向上に繋げています。