社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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ラフ・クルー元町保育園

2024年02月22日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 一般社団法人 日本保育者未来通信

② 施設・事業所情報
名称 ラフ・クルー元町保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 60(62) 名
所在地 231-0868
横浜市中区石川町2-64 プラザセレス石川2F
TEL 045-633-2203 ホームページ http://www.laugh-crew.net/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2008年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社コミニティハウス
職員数
常勤職員:20 名
非常勤職員:6 名
専門職員
施設長:1 名
保育士:18 名
看護師:1 名
栄養士:2 名
調理員:2 名
子育て支援員:2 名
施設・設備の概要
保育室:2室
調乳室:1室
調理室:1室
事務室:1室
医務室:1室
幼児用トイレ:5個

③ 理念・基本方針
【保育理念】
子どもの個性を尊重し、豊かな心を育て、たゆみない笑顔を創造します。

【保育方針】
・子どもひとりひとりが自分で考え行動できる自主性・自立性を育みます。
・本物の体験を多く取り入れ、豊かな感受性を育みます。
・集団生活の中で、社会性を身に付け思いやりの心を育みます。
・落ち着いた環境の中で、生きる力の基礎を育みます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
【労務環境を整え、職員が働きやすい職場づくりに努めています】
 職員が働きやすい職場づくりとして、さまざまな労務環境を整えています。産休・育休については、男性職員、女性職員ごとに「ラフ・クルー産休・育休ハンドブック」を作成し、育児休暇に入る前に、労務担当が職員に説明しています。また、育児休暇後、復職する際に、コアタイム内での勤務時間であれば8時間勤務でなくても正社員としてみなす「育児シフト制度」を導入しました。さらに、短時間労働、延長保育料補助制度を導入し、取得実績も積んでいます。また、定数配置以上の職員を配置し、人員体制の充実を図ることで時間外労働の削減を行っています。また、永年勤続表彰の導入や、お泊り保育時の夜間勤務手当を新たに創設しました。また、1分単位での、残業代の支払いを可能にする体制が整えられました。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/06/20(契約日) ~2024/02/15(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 6 回(2020年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 【昨今の社会情勢等も踏まえ、常に子どもにとってより良い環境づくりに努めています】
 全体的な計画を見直した際に、社会的責務とSDGsに対する法人の取り組みについて、「保育者の心がけ」の項目に具体的な内容を記載しました。記載内容は現場の保育者が取り組みやすいよう分かりやすい内容で示されています。一例として、「やさしさと温かいまなざしや愛情でゆったりと丁寧に関わることで、一人ひとりが安心して過ごせる人的物的環境を作る」や、貧困についての項目も設けられ、“経済的な貧困”とは別に“体験の貧困”を取り上げ「社会情勢や家庭での生活環境・成育歴から、個々に合わせた必要な援助や体験が積めるよう丁寧に関わる」ことが記載され、日ごろの保育実践につなげています。また、インクルーシブ保育についての項目には、「多様性(国籍や文化の違い、ジェンダーフリー、障がい)を知り、個々の人権が守られる人とのつながりを大切にする」と記載があります。
 園では、子どもや家庭と協働して計画内容等にもとづいたSDGsに関するさまざまな取り組みが行われています。玄関には、SDGsの17の目標を掲示し、ペットボトルの蓋を収集する大きな容器が設置されています。ペットボトルの蓋が集まると、子どもたちが蓋を収集している近隣の事業者へ届けています。また、ベルマークを集め近隣の小学校へ届ける取り組みが行われています。SDGsに関する絵本を保育の中に取り入れることで、子ども自身の気付きにもつながっています。その他にも、常設されている製作コーナーで、使用した折り紙の余り部分を取っておくことのできるコーナーの設置をする取り組みや、プラスチック製の商品に示されているマークやプラスチックのゴミに該当する物の写真を掲示する取り組みをしています。このような取り組みにより、日ごろの生活の中でも、子どもからSDGsに関する意見が出るなど、生活の中にSDGsの意識が浸透してきています。
 このような昨今の社会情勢等も踏まえながら、常に「子どもの最善の利益」「子どものやってみたいという気持ち」「保育者の願いと子どもの興味・関心」を出発点とした保育実践に取り組んでいます。WEBマップと呼ばれる手法を用いて、活動における子どもの姿や興味関心を書き出し、活動間の関連性などを可視化しています。さらに、積み重ねの中で醸成されつつある保育者同士で語り合うという、語り合いの風土の中で常に振り返りが行われ、具体的な実践につなげています。


【全職員で園全体の自己評価を実施し、具体的な取り組みにつなげています】
 全職員で保育所自己評価に取り組んでいます。各クラスで2~3週間の期間を設け、「教育・保育の基本」「ねらい」及び「内容」、「健康及び安全」、「子育て支援」の項目ごとに、保育所保育指針に沿った具体的な内容について、多岐に渡った振り返りが行われます。園長は、各クラスから提出された振り返り内容をまとめ、職員会議にて、1ヶ月~1ヶ月半ほどの期間をかけて再度検討しています。検討された内容については、「保育所自己評価の結果について」として、昨年度の課題、課題に対する取り組み内容と状況報告、保護者の意見、次年度の課題と改善点をまとめ、保護者に公表しています。
 昨年度の課題として、「園内研修の定期的な実施」、「保護者の障がい理解を促す(統合からインクルーシブへ)」、「保育の質の向上・職員の質の向上」を挙げ、具体的な取り組みにつなげています。「園内研修の定期的な実施」については、園内研修の年間計画を立て、月1回実施される職員会議の際に実施しました。看護師による保健・衛生、熱性けいれん対応等の研修、クラスの困り事のディスカッション、外部講師を招いた環境改善の研修を全職員で受講するなどの取り組みを行っています。「保護者の障がいの理解を促す(統合からインクルーシブへ)」ことについては、園便りに障がいの特性に関する内容等を掲載する取り組みが、年間を通じて行われました。また、職員会議等で話し合い、選定された障がいに関する保護者向けの本を、玄関カウンターの貸出絵本コーナーに紹介文を添えて設置するなどの取り組みにつなげました。その結果、園便りに記載があった内容について保護者から意見が出るなど、以前に比べ障がい等に関する理解の浸透が感じられます。

【さらなる中堅職員の育成が期待されます】
 園では保育理念である、「子どもの個性を尊重し、豊かな心を育て、たゆみない笑顔を創造します」にもとづき、園長を中心に、日々具体的な保育実践に取り組んでいます。
 園長はクラスミーティングや月案ミーティングなど各種会議に参加し、「子どもの最善の利益」「子どものやってみたいという気持ち」「保育者の願いと子どもの興味・関心」などの視点にもとづいて、子ども中心の保育の振り返りを継続し、子どもの最善の利益の視点から話し合う風土が醸成されています。また、園長は常に地域とのつながりを大切にし、町内会や商店街の会合等に参加して、園の概要等について情報発信をしています。現在、園内研修担当を園長から主任に移行するなどの取り組みや、中堅保育者を各クラスリーダーに配置し、保育実践や職員間の連携等について任せていく取り組みを行い、リーダー層の育成につなげています。結果、自身が担当するクラス体制だけでなく、他のクラス体制も考慮した、園全体の職員配置調整を意識できるようになり始めています。
 今後は、現在園長が取り組んでいる、マネジメントの役割やファシリテートの役割、地域との連携などの取り組みを中堅職員に移行し、任せていくことで、さらなる中堅職員の育成が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
・前回の評価から3年が経ち、改めて職員全員で評価分類・評価項目に沿って自園の保育を振り返ることで、保育の方向性や、保育士が行っている保育実践の細かな部分を各自が確認・認識できたと感じている。また前回第三者評価を経験していない保育士も、担任同士話し合い、園全体で確認することで、園の方針等の理解に繋がったように思う。
・日頃行っている保育内容の良い点を客観的な視点でお伝えいただけることで、保育士の保育への意欲、意欲からの保育の質の向上に繋がっていくと感じる。
・前回受審した際に改善・向上しなければならない点が第三者の視点で明確化され、中長期的な課題として、園内研修の定期的な実施、保護者への障がいの理解が課題となった。それぞれの課題に対し3年かけ園全体で取り組む。
 同じ評価機関に評価していただくことで、課題に対しての3年間の経緯や経過、保育実践をより具体的に評価していただくことができ、自園が課題に対し行ってきたことが明確化され、より具体的な保育所自己評価に繋がった。また新たな中長期的な課題が明確化されたので、園全体で取り組んでいきたい。

自己評価ガイドラインにも記載があるように、「外部からの視点の活用」を意識し、外部評価の結果から広い視野で園全体の課題を捉え、3年かけて職員全体で同じ方向を向き取り組めたことは、組織にとっても向上のきっかけとなりました。
新たな課題に対しても引き続き全体で取り組んでいきたいと思います。
ありがとうございました。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・園の理念や基本方針はパンフレット、ホームページ等に記載されています。保育理念は「子どもの個性を尊重し、豊かな心を育て、たゆみない笑顔を創造します」です。保育理念をもとに、「子どもひとりひとりが自分で考え行動できる自主性・自立性を育みます」等の4つの保育方針、「好奇心や探求心を持ち主体的に表現できる子」等の4つの保育目標が定められ、保育所の使命や目指す方向、考え方を読み取ることができます。
・全体的な計画には社会的な責任、人権尊重、説明責任、情報保護、苦情処理・解決について、また、保育の方法や保育者の心がけが示されており、職員に分かりやすく具体的な内容になっています。入社時は園長と職員がマニュアルの読み合わせを行い周知し、マニュアルは全職員が所持しています。本社研修では、マニュアルをもとにした研修資料を使用し説明しています。また、人材育成ポリシーやコーポレートポリシー等についても周知しています。
・職員会議やクラスミーティングに園長・主任が参加し、子どもの人権や主体性等、理念にもとづいた具体的な保育内容を話し合う中で周知が図られています。
・新入園児説明会では入園のしおり(重要事項説明書)を通して、理念や基本方針等を保護者に伝えています。また、年度初めの保護者会ではわかりやすい資料を作成し、非認知スキルを育むことなど園の保育方針を具体的な保育内容にもとづいて説明しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・社会福祉事業全体の動向については、法人代表の日本こども育成協議会への参加や、園長の自治体園長会・区の園長校長会・私立園長会への参加、また外部研修の参加により情報収集をしています。幼児教育・保育情報誌「遊育」を購読し、本社内で回覧することで、「誰でも通園制度」等、最新の動向について関係者が把握しています。また、園長会で周知するとともに、運営担当が必要に応じ、業界動向等について、園長と共有しています。今年度は「遊育」で「今後の保育業界の動向」等について執筆された講師の研修動画を、法人の園長会で視聴しています。
・地域の各種福祉計画については、幼保小の連携会議や区の園長校長会、また私立園長会への年間を通しての参加などを通して把握しています。市が発行する「幼保小の架け橋プログラムだより」から、連携に関する国の動向や、地域の取り組み等について把握しています。一例として、小学1年生の4月や5月に保育士が小学校を訪問し、手遊び等を行うなどの実践例を把握しています。このような取り組み内容を踏まえ、アプローチカリキュラムを作成し、小学校への円滑な接続につなげています。
・園見学における、各年齢の見学者人数を把握しています。また、一時保育の問い合わせ内容を通して、家庭状況や一時保育の必要理由等について把握し、子育て支援等の取り組みにつながるよう検討されています。
・コスト分析については、昨今の0歳児の入所希望の低下や、1歳児の入所希望の増加等を踏まえ、定期的に園児の人数の推移を確認し分析を行っています。また、食材の高騰に伴う経費の見直しについて共有しています。食材費等について、栄養士会議にて検討し、決定した内容については、職員会議及びリーダー会議にて周知しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・経営課題として、職員の雇用形態について取り組み、月1~2回実施される本社会議及び、月2回実施される本社役員会にて共有されています。具体的には、採用経費や待遇面等を考慮し、常勤職員と非常勤職員の雇用体制について検討しています。検討内容については、園長と現状の職員数を確保しながらも、雇用形態を検討することなどが共有されています。改善すべき課題については、必要に応じ園長を通して職員に周知しています。
・法人代表と園長が、定期的に定員数に応じた補助金、処遇改善等加算などについて共有しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・中・長期計画は、法人全体で各園の課題を検討し、本社にて作成されています。作成内容については、法人代表と園長が共有し、必要に応じて園の実態に合わせて修正しています。前回の第三者評価で中・長期の課題として取り上げた、中堅職員の育成については、具体的な取り組みが行われています。職務に応じた「求められる能力」「段階ごとの目標・到達点」「職務内容」「必要な研修・連携」が具体的に記載された、段階別・項目別到達点をもとに面談し、園内研修担当を園長から主任に移行するなどの取り組みにつなげています。今年度も引き続き、中堅職員の育成を中・長期計画に位置づけ、職員から意見を引き出すファシリテートの力を高める取り組み等を行っています。今後は、毎年実施する園の自己評価を踏まえた中・長期計画の策定を検討しています。
・予算については、5年の長期計画の策定と年間の収支計画(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフローを含む)を毎月向こう3か月の収支を確認し、人員配置や修繕の時期などを検討しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・中・長期計画の重点課題を単年度計画に反映させています。重点課題として、前回の第三者評価に引き続き、「中堅職員の育成」及び「保育の質の向上」を掲げています。具体的な取り組みとして、「中堅職員の育成」では、年2回実施される園長面談の際に、目標管理・分析シートを使用しています。法人の理念等の理解、専門知識・技術、子育て・地域支援、対応など項目ごとに、自己採点と園長が採点を行い数値化し、着実な育成につなげています。「保育の質の向上」では、WEBマップと呼ばれる手法を用いて活動における子どもの姿を書き出し、活動間の関連性などを可視化しています。さらに、可視化された内容を、保育者同士が語り合い、子どもの興味や関心から保育の繋がりを意識し、保育の質を深めていくことが定着しつつあります。
・単年度計画には、修繕計画も含まれ、法人代表と園長が収支計画の実績、差異等を共有し修繕時期を検討しています。前回の第三者評価で課題として挙げられた、床の修繕は、すでに実施しました。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

・事業計画は、法人代表と園長との定期的な情報共有をもとに、本社を中心に計画が策定されています。その際に、年に1回実施される全職員にて取り組む、保育所自己評価を反映させるなど、事業計画が、職員等の参画や意見の集約・反映のもとで策定されるよう配慮されています。
・事業計画には、保育内容の他、年間行事予定、収支予算書等が計画されています。実施状況については、年度末に次年度の課題を抽出しています。事業報告書には計画された内容についての報告が記載されています。今後は、計画された内容について、あらかじめ定められた時期、手順にもとづいて評価し、活用されることが期待されます。
・中・長期計画及び単年度計画で課題として取り上げている中堅職員の育成及び保育の質の向上については、日ごろから具体的な保育の内容やかかわり方を通して、職員会議やクラスミーティングなどで必要に応じて伝えています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

・事業計画に記載されている保育内容等については、保護者代表4名、第三者委員2名、法人代表、園長、主任が参加し年2回実施される運営委員会にて、非認知スキル、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿、主体的で対話的で深い学び等の具体的な保育内容と照らし合わせ伝えています。また、日ごろから保育内容について、活動の様子を写真と文字で示したドキュメンテーションを通して伝えています。保護者からは、活動中の子どもの表情等が実際に見えることで、園で行った活動について、子どもが話す内容と一致しやすく、分かりやすいとの意見が上がっています。
・事業計画書は、玄関カウンターに常備している保護者閲覧ファイルに綴じられ、いつでも確認することができます。事業計画書にはサービス別貸借対照表も掲載され、園運営における、透明性も図られています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・本社での自己評価に関する研修や保育所における自己評価ガイドラインにもとづき、PDCAサイクルについて理解を深め日々の指導計画等に反映させています。指導計画等の各種記録については、園長と主任が必要に応じて指導しています。
・月1回実施されるリーダー会議、月案ミーティング、週1回実施されるクラスミーティングに園長と主任が参加しています。また、行事の際は職員会議で全職員が共有するとともに、園長・主任が担当者と定期的な進捗確認を行うなど、PDCAサイクルにもとづく保育の質の向上に関する取り組みを実施しています。
・第三者評価は、市の5年に1度の受審義務より短い期間となる、3年に1度の期間で受審しています。前回の第三者評価にて園内研修の実施、保護者への障がいの理解等が、課題として挙げられました。その後、課題に対し、年間の園内研修計画を立て、毎月職員会議の前に30分の園内研修を実施することにつなげました。また、園だよりにおける障がいの特徴等についての記載、障がいに関する保護者向けの本を、玄関カウンターの貸出絵本コーナーに紹介文を添えて設置するなどの取り組みにつなげました。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・園の自己評価を年に1回実施しています。自己評価の際は、事前に各クラスで自己評価の内容を2~3カ月かけて振り返ります。振り返りの内容を園長が取りまとめ、職員会議にて再度検討しています。検討された評価結果については、「保育所自己評価の結果について」という書面でまとめられ、玄関に常備している保護者閲覧ファイルに保管しています。
・書面にまとめられた、「保育所自己評価の結果について」には、昨年度の課題と、課題に対する取り組み内容や状況報告が示されるとともに、次年度の課題と改善点が示されています。改善点には具体的な内容が記載され、評価結果にもとづく改善の取り組みが計画的に行われています。一例として、昨年度は園長主導で園内研修を実施していましたが、今年度は主任主導で園内研修が実施されています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・園長、主任、リーダー、中堅、新任、新卒と段階ごとに求められる能力や、目標・到達点が記載された「段階別・項目別の到達点」には、園長に求められる能力として「子どもの最善の利益の確保の実施がされているかどうか保育内容を評価する」という内容が挙げられています。園長は日ごろから、具体的な保育事例を通して、「子どもの最善の利益」の確保が実施されているか評価することで、園長の役割を果たしています。
・園長の職務内容としては、「園業務や会計業務をつかさどり、所属職員全ての監督を行う」「職員の指導、育成を行い、職員の評価を行う」などが記載され、年に2回実施される職員面談等を通して周知が図られています。今後は、職務分担表への記載をすることで、より園長の役割を明確にすることが期待されます。
・有事(災害、事故等)における園長の役割と責任及び不在時の権限委任等については、消防計画、危機管理マニュアル、災害時対応マニュアル等に、有事の際の役割分担と具体的な内容として詳細に記載されています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・園長は、本社開催の顧問弁護士によるハラスメント研修、労務研修、市が主催するマネジメント研修などを受講するなど、遵守すべき法令等について積極的に理解することに努めています。
・取引事業者は必ず本社を通して契約を行い、行政関係に関しても必要に応じて本社に確認するなど、利害関係者との適正な関係を保持しています。
・園長会で全体的な計画を見直した際に、社会的責務とSDGsに対する法人の取り組みについて、「保育者の心がけ」の項目に具体的な取り組み内容を記載しました。記載内容を踏まえ、職員は、SDGsに関連する絵本を導入するなどの取り組みにつなげています。
・入社時の新任研修では、コーポレートポリシー、人材育成ポリシー等の説明を行っています。園では、マニュアルの説明とともに、人権に関する内容等も記載された職員ルールブックの読み合わせを行っています。マニュアルは全職員が所持することで、いつでも閲覧できる体制が整っています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は、週に1回実施されるクラスミーティングに参加し、具体的な保育事例を通して、「子どもの最善の利益の視点」「子どもの人権尊重の視点」を踏まえた、定期的、継続的な評価や分析を行っています。また、事例を検討する中で、各職員の目標や課題に合わせた助言を行うことで、職員の意見を反映するための具体的な取り組みにつなげています。
・園長は、月に1回実施される月案ミーティングに参加しています。ミーティングでは、活動における子どもの姿を書き出し、活動間の関連性などを可視化するWEBマップと呼ばれる手法を用いて、保育の質に関する課題を把握し、改善のための具体的な取り組みを明示して指導力を発揮しています。可視化された内容から、現在の子どもの興味や関心を把握し、指導計画につなげています。
・中堅保育者を各クラスリーダーとして配置し、保育実践や職員間の連携等について適宜指導し、任せていくことで、リーダー層の育成につなげています。その結果、自身が担当するクラス体制だけでなく、他のクラスの体制も考慮した、園全体の職員配置調整を意識できるようになりました。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は法人代表との定期的な情報共有を行い、経営の改善や業務の実効性の向上に向けて、人事、労務、財務等を踏まえた分析を行っています。一例として、園として必要な時間帯の職員の人員配置等について分析し、採用等の具体的な取り組みにつなげています。
・職員配置については、職員一人ひとりの能力、経験年数、職員間の相性や子どもと保育者との相性等を分析し、人員配置を行っています。その際に、客観的な視点として、法人代表と相談し、職員の働きやすい環境整備等の具体的な取り組みにつなげています。
・配置基準以上に職員を配置することで、担任同士の有休希望が被らない限りは、希望した日に有休が取得できる体制を整えています。園長は必要に応じて非常勤職員のシフトを調整しています。
・園長は、経営の改善や業務の実効性を高めるために組織内に具体的な体制を構築しています。行事ごとの担当者、避難訓練の担当者、各クラスにリーダーを配置し、定期的に進捗状況等を確認することで、実務の実効性が高まりました。また、職員会議、リーダー会議、給食会議、クラスミーティング、月案ミーティング、パート会議など、定期的に実施される各種会議に参加しています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・法人のコーポレートポリシーには、「社会貢献」「コンプライアンス」「環境にやさしい」が掲げられ、人材育成ポリシーには、「協力とチャレンジの精神」「自ら考え、行動できる精神」「思いやりの精神」が示されるなど、必要な福祉人材に関する方針が確立されています。
・段階別・項目別の到達点に沿った、具体的な人材育成計画があります。段階別・項目別到達点には、「求められる能力」「段階ごとの目標・到達点」「職務内容」「必要な研修・連携」が具体的に記載され、職員は新卒、新任、中堅、リーダー、主任、園長のステージごとに計画にもとづいた研修を受講することにより、人材の育成が実施されています。
・効果的な福祉人材確保として、本社を中心とした紹介会社の利用や各自治体の就職相談会への参加、また、私立園長会からの情報収集等を行い、採用につなげています。年度変わりの4月採用においては順調な人材確保を行えていますが、非常勤職員が必要となる時間帯の効率的な人材の確保を課題としています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

・「期待する職員像」は、人材育成ポリシーで定め、段階別・項目別到達点でステージごとに詳細に示されています。ステージは経験年数とともに、新卒、新任、中堅、リーダー、主任、園長に区分され、「業務を知り・法令・制度を学ぶ」「後輩の指導」「上長サポート」「園全体の統括」など具体的な業務内容が示されています。
・段階別・項目別到達点では、「理念、方針、人材育成」「専門知識・技術」「子育て支援」等の項目ごとに各ステージで求められる職務内容と必要な研修内容が明確にされています。ステージ表に対応して昇給昇進の人事基準が定められ職員が自ら将来の姿を描くことができるような総合的な仕組みが整えられています。ステージが上がる際は、法人代表が職員面談を行い、更なる期待値について共有しています。
・本社主催の研修時のアンケートや年に2回実施される園長面談を通して、職員の意向・意見の把握に努めています。把握された内容に基づき、処遇改善の必要性等を評価・分析し、具体的な取り組みにつなげています。一例として、自転車通勤制度の導入、コロナ対応緊急出勤手当、忌引き休暇の1日単位の取得などの体制を整えました。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・労務管理については勤怠システムを利用し、園長が勤務管理、シフト管理、有休取得率や時間外労働時間数等の管理をしています。勤怠システムに入力された実績は、半月単位で本社にデータを送信し、情報を共有しています。
・配置基準以上に職員を配置することで、本人の希望日に有休取得できる体制を整えています。園長は、有休取得日数を把握し、取得率の低い職員には個別に声をかけています。また、年間の早番、遅番、土曜勤務等のバランスを踏まえたシフトを作成することで、職員の心身の健康と安全の確保に努めています。
・年2回の園長面談を行うと共に、日ごろから状況に応じて個別に声をかけ面談を行っています。また、職員から希望が上がれば随時面談の機会を設けています。
・産休・育休が取得しやすい労働環境作りに取り組んでいます。男性職員、女性職員ごとの「ラフ・クルー産休・育休ハンドブック」を作成し、育児休暇に入る前に、労務担当が職員に説明をしています。また、育児休暇後の復職にあたっては、コアタイム内での勤務時間であれば、早番・遅番ができなくても正社員としてみなす、育児シフト制度を導入しました。さらに、短時間労働、延長保育料補助制度を導入し、取得実績を積んでいます。
・福祉人材の確保、定着の観点から、組織の魅力を高める取り組みや働きやすい職場づくりの一環として、定数配置以上の職員を配置しています。人員体制の充実を図ることで時間外労働の削減を行っています。また、永年勤続表彰を導入、お泊り保育時の夜間勤務手当を新たに創設しました。また、1分単位の残業代の支払いを可能にする体制が整えられました。
・保育について語り合う風土作りを行ってきた中で、経験が少ない職員からも、意見が出される変化が見られるようになりました。また、園内研修では、クラス内だけでなく、クラス間での話し合いにおいても盛んに意見交換がされています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・期待する職員像については、人材育成ポリシー、段階別・項目別到達点、目標管理・分析シートで具体的な職務内容も踏まえ明確に示されています。
・全職員が年に2回実施する、目標管理・分析シートには、個々の年間目標を記載するとともに、法人の理念等の理解、専門知識・技術、子育て・地域支援、対応など項目ごとに、自己採点と考課者採点が行われ、数値化できる仕組みになっています。また、半期を振り返り、自己アピールを記載する欄が設けられています。
・年2回の園長面談を実施しています。その際に、目標管理・分析シートを使用し、適切に進捗状況の確認及び目標達成度の確認が行われています。
・職員一人ひとりの年間目標は、各職員の意向を、園長面談を通して立てています。その際に、段階別・項目別到達点で示される、各ステージに応じた求められる能力について話し合い、各職員に期待する内容を踏まえながら設定しています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画には「保育者の心がけ」の欄があり、「期待する職員像」を明示しています。「保育者の心がけ」には、「子どもの自我の育ちを大切にし、否定語、禁止語を使わず、肯定的な伝え方をする」「全ての子どもたちに様々な経験と学びの機会を、平等に提供する」等が記載されています。
・段階別・項目別到達点には、新卒、新任、中堅、リーダー、主任、園長のそれぞれのステージに求められる能力が記載されています。ステージごとに「子どもの理解」「計画・実践・評価・改善」「遊び・環境構成」など10項目の具体的な研修内容が記載され、求められる能力に応じた必要な研修が定められています。また、市や民間団体等が主催する地域ごとの研修一覧が作成され、園長は各職員の目標管理・分析シートの内容を踏まえ、計画を作成しています。
・園では年間の園内研修計画を立てています。園内研修では、園長や主任、看護師等による職員の研修以外に、外部講師を招いて、環境改善の研修を全職員で受講するなどの取り組みを行っています。外部講師を招く際は、法人代表と必要な研修内容を共有した上で計画を立て、実施しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・個別の職員の知識、技術水準、専門資格の取得状況等については、入社面接や年に2回実施される園長面談で使用する、目標管理・分析シートなどを通して把握しています。
・本社主催の新任研修、リーダー研修、園長研修等が行われています。「コミュニケーション研修」等では、研修受講後に各自の目標を掲げ、その後の実践内容を振り返りシートに記入するという取り組みが行われています。取り組み内容に対して、園長が職員の強みや期待していることなどを振り返りシートに記入することで、職員のモチベーションアップにつながっています。
・キャリアアップ研修等の研修費用については、原則的に、会社が受講料や交通費等を支給しています。その際に、職員配置やシフト調整をすることで、勤務時間内に受講できるよう配慮しています。
・外部研修は、横浜市や中区の研修、日本保育協会、私立園長会、日本こども育成協議会等の研修情報を園長が収集し、適任と思われる職員へ薦めています。研修参加後は、研修報告をし、全職員で共有する機会を設けています。
・園内研修は、毎月の職員会議前に30分間行っています。今年度は主任主導で行い、保健・衛生、熱性けいれん対応等は看護師主導で行いました。他にクラスの困り事のディスカッションも行っています。困り事のディスカッションとしたことで、他の職員の意見を否定せず、立場を超えて意見を出せる雰囲気が効果として現れてきました。来年度も職員会議の内容に盛り込む予定です。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

・実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成に関する基本姿勢は、保育実習受け入れマニュアルに明文化しています。
・実習担当である主任は、日本保育協会の実習生受け入れ研修の受講や、系列園の主任が集まる本社アドバイザーによる研修を受講しています。
・各養成校の意向に合わせて実習のプログラムを実施しています。また、県が発行する「実習生と実習指導者が共に育ちあう保育実習」をもとに、実習生に対する育成姿勢を学び、実習内容等に反映させるよう取り組んでいます。一例として、実習生をクラスミーティングに参加させるなどの取り組みにつなげています。
・実習前における、実習生の実習歴や精神面等の情報のやり取りを含めた学校との連携を大切にしています。また、学校担当者の巡回も積極的に受け入れています。ドキュメンテーション型の実習日誌を希望される養成校には、その意向を受け入れ実施しています。
・園だよりや掲示にて、実習生の受入れについて保護者に周知しています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・法人のホームページにコーポレートポリシー、人材育成ポリシーをはじめ、ラフ・クルーの保育のコラムがあり、「ほいくえん、そだつ、くらす、たべる、あそぶ」の項目で、子どもへのかかわり方や保育環境についてやレシピの紹介等を掲載しています。園のホームページには、園長挨拶として、「乳児期から幼児期への成長を紡ぎ、自主性・主体性を育みます」が掲載され、園の理念や方針などが公開されています。
・事業報告書には、園の理念や方針をはじめ、保育内容や年間行事等、また、収支決算書も記載されています。玄関に常備しているため、いつでも保護者が閲覧可能となっています。
・第三者評価受審結果は、かながわ福祉サービス第三者評価推進機構にて公表しています。また、苦情の件数や内容について、保護者閲覧ファイルにファイリングしています。どのような苦情内容の際に、公表に至るのかを要綱に位置づけるとともに、苦情が0件の場合でも、件数を公表することを定めています。また、第三者評価受審後の結果の改善・対応状況や、苦情・相談の改善・対応等については、年に2回、保護者代表4名、第三者委員2名、法人代表、園長、主任、園運営担当が参加し実施される運営委員会を通しても伝えられ、議事録を作成しています。
・園長は常に地域とのつながりを大切にし、町内会や商店街の会合等に参加し、園の概要等について情報発信をしています。その中で、2年に一度、町内会と一緒に夏祭りの共同開催をしています。日ごろのつながりの中で、散歩時に職員や子どもが近隣の方々と挨拶を交わす場面も見られ、地域で子どもを見守るための連携が図られています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・保育所における事務、経理、取引等に関するルールについては、施設マニュアルの法人本部組織図で明確にされ、新任研修にて周知しています。経理は、運営担当と法人代表の2面から確認するなど、2名体制を取ることで、内部統制を図っています。
・市の指導監査による助言等を受け、改善につなげています。一例として、苦情が0件の際も、件数を公表することなどの取り組みにつなげています。
・顧問会計士や弁護士、社労士等、外部の専門家による監査支援等を実施しています。また、日ごろから、育児休暇制度やハラスメント等の労務関係や、分単位での時間外労働に対する支払い等について相談しています。
・会計については、企業会計の顧問会計士の他に、社会福祉法人会計による顧問会計士と契約を締結しており、提出先が求める書式に応じて決算報告等を実施しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・活用できる社会資源や地域の情報を収集し、玄関カウンターに資料を置いています。一例として、病後児保育情報や自治体の子育て支援パンフレット等があります。
・町内会及び商店街の組合に加入し、町内や近隣の施設と協働して、様々な取り組みを行っています。2年に一度町内会と夏祭りを共催し、会議には園長だけでなく、可能な限り職員も参加をしています。また町内の郵便局と、子どもの製作を通して交流があります。郵便局の職員からポスト等の製作キットを提供してもらい製作をしたり、子どもの作品を局内に展示してもらうなどの交流が行われています。
・園の1階部分にある地域の交流拠点となっているカフェは、町内会長が経営しています。日ごろのつながりから、町内会の備品を園の行事の際に、拝借するような関係が培われています。また、ハロウィン行事の練り歩きの際は、カフェ、郵便局、コンビニエンスストアの協力を得て、子どもにお菓子を渡してもらうなどの交流が行われました。
・子どもの状況により療育センター・こども家庭支援機関への促しを行っています。また、パンフレットを玄関カウンターに設置しています。
・地域との関わりについては、全体的な計画に「夏祭り、防災訓練、連合商店街賀詞交歓会」等、具体的な取り組み内容が記載されています。今後は、有事の時の助け合いも含め普段から地域の中に溶け込んでいく重要性を、園長だけでなく職員も意識することができるような関わり方を文書化していくことが期待されます。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

・ボランティア受け入れマニュアルがあり、ボランティアが入る際にはオリエンテーションを行って、守秘義務、プライバシーの尊重、関わりの注意点等の説明を行います。また、園だより、掲示にて保護者へ周知しています。
・中学生の職業体験として、近隣中学校の学生を毎年2名ほど受け入れています。体験の際には、幼児クラスに入り、遊びや生活など一緒に過ごす時間を設けることで、保育の楽しさや子どもについて知る機会が持てるよう配慮しています。体験学習終了後は、学生からの感想やお礼の手紙などの内容を踏まえ、次回の受入れ方法等に反映させています。
・翻訳のボランティアを利用し、入園児の重要事項説明書の説明を翻訳してもらうなどの取り組みを実施しています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・地域の関係機関・団体について、個々の子ども・保護者の状況に対応できる社会資源として、公園の特徴や危険個所を記載した散歩マップ、また災害時避難マップ、近隣病院マップ、地域の社会資源一覧(病院、学校、役所など)を玄関に掲示しています。
・市の療育センター、子育て支援関係機関、各区役所保健師等、個々の子ども・保護者の状況に対応できる社会資源について、全職員が情報を把握できるよう職員会議で共有しています。
・療育センターには年1回の巡回を依頼しています。要保護家庭については、各区役所保健師より2~3ヶ月に1度定期的に登園状況等について確認する連絡会があり、また必要に応じて園に保健師が訪問することもあります。関係機関との連携の中で、解決に向けて協働し具体的な取り組みを行っています。園から連絡することもあります。
・地域に適当な関係機関・団体がない場合には、区の保育課に相談し、適当な機関を紹介してもらっています。園では、子どもの発達について心配がある保護者からの相談に応じ、区の発達相談窓口のパンフレットを紹介することで、早期に療育センターとつながることができた事例があります。また、地域子育て支援拠点を紹介し、保護者同士の交流につながった事例もあります。
・虐待対応マニュアルがあり、マニュアルに沿って対応しています。日ごろから区の担当課、保健師との定期的な情報共有が図られています。また、必要に応じて児童相談所との連携を図る体制が整えられています。児童相談所の一時保護につなげた事例もあります。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・地域の福祉ニーズの把握については、保護者代表4名、第三者委員2名、法人代表、園長、主任が参加し年2回実施される、運営委員会にて、ニーズの把握及び情報収集に努めています。
・私立園長会に園長が出席し、区では育児休暇中または育児休暇延長中に利用できる、一時保育の受け入れ枠が少ないなどの実態を把握してます。
・園見学の案内を通して、地域の福祉ニーズや生活課題等の把握に努めています。一例として、子育て世帯同士の交流の場の必要性を感じています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・園では、一時保育のニーズを踏まえ、年間を通して定期的な一時保育利用の子どもを受け入れ、保護者の就労の安定を図っています。
・コロナ禍以前は、区の子育て広場に主任が参加し、エプロンシアターなどを実施する機会がありました。また、町内会と共催で実施する夏祭りでは、地域のお年寄りから、けん玉やベーゴマ、あやとりなどの昔遊びを教えてもらう機会がありました。現在は、一時保育の受入れや育児相談、絵本の貸し出し等を実施しています。今後は、施設設備面の課題を踏まえ、区の地域子育て支援拠点である「のんびりんこ」と協力し、場所を借りて行える子育て支援について検討しています。
・園長は、年に一度行われる町内会の避難訓練に参加し、地域の防災対策や、被災時における福祉的な支援を必要とする人びと等の把握に努めています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・子どもを尊重した保育の実施については、全体的な計画に、保育理念にもとづいた保育者の心がけとして具体的な実践内容が記載されています。また、月齢ごとに「子どもの育ちで大切にしたいこと」に対しての「保育の実施に関して留意すべき事項」が記載され、園長は日ごろから、各種会議に参加し、具体的に事例を通して伝えています。
・基本的人権への配慮については、新任研修の中に組み込まれ実施されています。また、ラフ・クルー元町保育園職員ルールブックなどに明示し、職員会議等で子どもの姿を通して園長が伝えています。さらに、本社主催で子どもの基本的人権への配慮をテーマとした研修も実施されています。
・異年齢保育を通して、子どもが互いを尊重する心が育まれています。様々な「人」との関わりを通して、「人が好き」という思いや感情の豊かさにつながっています。また、関わりの中で年下の子どもが年上の子どもの刺激を受けることから興味、関心が生まれ、「やってみたい」「やりたい」という子どもの姿につながっていることが感じられます。
・全体的な計画やNG用語集に、人権尊重やインクルーシブ保育について記載されています。全体的な計画の人権尊重の項目では、「保育者は保育の営みが子どもの人権を守るために、法的・制度的に裏付けられている事を認識し、理解する。(国籍や文化の違い・ジェンダーフリー・インクルーシブ保育)」が記載され、子どもの人権、文化の違い、互いに尊重する心について、その方針等が定められています。保護者には、園のしおり(重要事項説明書)を通して、伝えています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

・子どものプライバシーの保護については、個人情報保護マニュアル等に記載されています。新任研修にて個人情報保護マニュアル等について説明し、読み合わせを行うことで共通理解を図っています。また、本社主催研修や外部研修に参加して理解を深めています。
・オムツ替えは必ずトイレ内で行い、着替えは上を脱いだら上を着るように順に着替えることなど、マニュアルにもとづいて、プライバシーに配慮した取り組みが行われています。ガラス張りの壁が多いため、着替え時にはロールスクリーンを下ろし、できる限り部屋の奥で着替えるなど、外部から見えないよう配慮しています。
・看護師によるプライベートゾーンについての指導を行いました。結果、子どもは内容を把握し、アコーディオンカーテン等がある場所で着替える、着替えの際に裸にならないよう意識する姿が見られます。
・入園時に必ず画像・動画使用の説明を行い、同意書をいただいています。また、ホームページなどでの写真掲載時には、必ず保護者に確認し、同意を得ています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

・理念や基本方針、保育の内容や保育所の特性等を紹介したパンフレットは、簡潔かつ写真等も使用し分かりやすく構成されており、区役所に設置、また区のイベント時にも配布しています。ホームページでは、園内の写真等も使用し、施設紹介をしています。
・園見学は、園長と主任が対応しています。見学の際は、乳幼児期が土台作りの大切な時期であることや具体的な保育内容を通して、自己肯定感や非認知能力を育むことなど、園で大切にしている保育について理解いただけるよう努めています。
・見学希望の際は、事前に電話で予約を受け、実施しています。その際に、個別に丁寧な説明ができるよう、時間や人数等を配慮しています。
・園長が見学者からの質問を受ける中で、ニーズを把握し、見学の際の提供内容等を変更しています。また、見学時に子育て相談となることがあり、その方が何に悩んでいるのか、何を必要としているのか等を職員会議で共有し、在園児だけではなく、広い視野を持ち、子育て支援につなげられるよう努めています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・入園前に個別面談を行い、園のしおり(重要事項説明書)を説明し保護者は同意書に記入をしています。外国籍の保護者に対しては翻訳機の使用や通訳ボランティアを利用し、園のしおりを説明しています。変更の際は、園の運営委員会の議題に取り上げて説明し、議事録を掲示するとともに、その都度保護者から変更内容について同意書を得ています。
・園のしおりは保育理念・保育方針の他、行事、持ち物、生活の流れ等が具体的に記載されています。全体での入園説明会後、個別面談の際にも質疑応答の時間を設けています。持ち物は、見本を提示するなど、保護者等が理解しやすいような工夫や配慮を行っています。
・食物アレルギーなど、特に配慮が必要な保護者への説明については、アレルギー面談を行い、対応等の説明を行っています。配慮が必要な子どもを持つ保護者には、家庭での過ごし方等の様子を伺うとともに、嘱託医と連携して、適切な関わりができるよう配慮しています。また、行事等にどのように参加するのが良いか等について、面談を通して保護者の意見や思いを聞き、具体的な対応につなげています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保護者の同意を得た家庭であれば、変更先の施設と連携をとり、電話や必要に応じて文書のやり取りをしています。転園前の所属園と連絡を取り、対応等について聞き取りをした事例があります。
・保育所の利用が終了した後の相談窓口は、園長を基本とし、必要に応じて、主任や卒園児の担任を務めた保育士が担当しています。
・保育所の利用が終了した時に、子どもや保護者等に対し、いつでも来園できることを必ず伝えています。また、法人は開園以来、退園後の保護者アンケートを実施し分析しています。アンケートでは、保育内容や行事などについて質問するとともに、自由記述欄を設けています。アンケートは本社への送付となっており、保護者は引き続き、退園後の相談窓口として利用することが可能です。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日ごろから、各種会議等で子どもの姿を中心に保育内容を話し合い、「保育者のねがいと子どもの興味との違い」「子どもの最善の利益の視点から考える」などの多角的な視点を持って、子どもの満足を把握するように努めています。また、送迎時の保護者とのコミュニケーションを通して、家庭での子どもの様子を聞き取り、把握しています。
・利用者満足を把握する機会として、年に2回の運営委員会、年に1回の保護者会、クラス懇談会を実施しています。また、乳児クラスは保育参観時に懇談会を設けています。個人面談は年に2回実施していますが、希望があれば随時行っています。また、意見箱の設置、夏祭り、運動会、生活発表会、遠足などの行事の後にアンケートを実施するなど、保護者の満足に関する意向の把握に努めています。
・保護者会には、園長、主任、担任、看護師が参加しています。また、クラス懇談会には、保護者の意見を把握するため、必要に応じて園長、主任が参加しています。年に2回実施される運営委員会には、保護者代表・第三者委員・法人代表・園長・主任・園運営担当が参加しています。
・行事アンケートについては行事の係がまとめ、職員会議にて全員で検討しています。意見箱、保護者会での意見は園長がまとめ、職員会議にて検討しています。具体的な取り組みの一例として、運動会の際に、全競技の子どもの配置を事前に書面にて伝える取り組みを行いました。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・苦情解決の体制については、保育内容に関する相談・苦情窓口として、受付担当を主任及び各担任とし、解決責任者を園長及び法人代表としています。また、2名の第三者委員を設置し、所属先と連絡先を知らせています。これらの内容は、入園のしおり(重要事項説明書)に記載があるとともに、玄関にも掲示しています。
・意見箱を設置し、保護者等が苦情を申し出しやすい工夫を行っています。また、運営委員会前には、保護者への声かけや玄関掲示を通じて、意見収集の呼びかけをおこなっています。
・苦情や要望については、苦情や要望を申し出た保護者等に配慮したうえで、内容に応じて公表しています。個人に報告後、園全体に関わる内容であれば園だよりにて公表を、クラス単位であれば該当クラスの保護者に手紙を配布しています。一例として、虫刺されについての意見が多く寄せられたため、園で使用しているスプレーの成分や使用方法などについて、保護者向けの手紙を配布しました。内容に応じて、対応記録や過程を苦情記録簿に記載し、保護者閲覧ファイルに綴じています。
・日々の保育の中でいただいた意見等に関しては、内容に応じて園長を含めた臨時会議を開き検討し、早急な対応と報告につなげています。また、リーダー会議や職員会議にて全職員で共有しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・入園時に、全家庭に配布している園のしおり(重要事項説明書)には、相談の受付担当については、主任及び各担任、また必要に応じて園長や法人代表、第三者委員など複数の相手を自由に選べることが記載され、説明しています。また、玄関に掲示し、いつでも閲覧できるよう整えています。
・相談をしやすいスペースの確保として、医務室や園と同じ建物内にある職員休憩室を利用し、面談を実施しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

・職員は、保護者が相談しやすく意見を述べやすいように、送迎時のコミュニケーションや連絡帳等を通して、日ごろの子どもの様子を伝えています。また、子どもの活動の様子を写真と文書で示したドキュメンテーションを通して、子どもの姿を理解しやすいよう努めています。ドキュメンテーションは、ファイルで綴じられ、過去の記録もいつでも閲覧できるようになっています。
・コロナ禍においては、ドキュメンテーションを意図的に多く発信していましたが、保護者からは「子どもの様子がよく分からない」という意見がありました。現在は、コロナ対策の基準も変更され、保護者が室内に入り、直接、子どもの様子を見ることができるため、日ごろの子どもの様子を共有しやすくなっています。
・4年ぶりの例年通りの夏祭りを開催した際、例年を知らない保護者より当日の子どもの服装や会場の場所の案内不足等の意見がありました。意見を踏まえ、その後の運動会開催時には、園だより等を通して、丁寧な情報発信を行いました。
・法人にて対応マニュアル等の見直しを行っています。また、法人園長会を通して意見を抽出し、マニュアルの見直しに反映させています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・リスクマネジメントマニュアルにて責任者を明確にしています。事故発生マニュアルでは、事故発生時の対応と安全確保についての責任、手順等を明確にし、職員に周知しています。各種マニュアルは、全職員が所持しています。
・ヒヤリハット記録簿をもとに、3ヶ月に1回の検討会を実施しています。内容によっては、クラスミーティングや職員会議にて話し合いを行っています。検討会を積み重ねてきた中で、病院受診につながる事例が減少してきたことが挙げられます。軽傷の事故に関しては、軽傷記録簿に記入し、職員更衣室に常設することで、いつでも確認できる体制が整えられています。
・職員は、外部のリスクマネジメント研修に参加しています。また、園内研修では、クラスごとに危険箇所を出し合い、全職員で共有し、検討しています。
・事故が起きた際は、クラス内で再発防止策・改善点等を話し合い、園としての反省を園長が記入し、全職員で共有しています。
・安全計画を作成し、年間を通して取り組んでいます。計画には、園児への安全指導、保護者への説明・共有、マニュアルの共有・見直し、防災訓練・園内研修、安全点検、事故・ヒヤリハットの検証、行政による研修や時事問題、突発事故検証事項の項目が設けられ、月ごとの具体的な取り組み内容が記載されています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・感染症対策については、看護師を中心に管理体制が整えられています。感染症の予防と発生時等の対応マニュアルとして安全衛生マニュアルを整備し、入社時に説明するとともに、全職員がマニュアルを所持することで、周知徹底につなげています。
・嘔吐処理については、年に1回、感染症が流行する前に、看護師が実演・講習を行うことで、感染症の予防策が適切に講じられています。各トイレに嘔吐処理セットを設置しています。また、園児、職員共に戸外から園内に入った際の、手洗いの徹底、玩具の消毒や消毒液を使用した園内清掃等を行っています。感染症の可能性がある際は、医務室で過ごします。
・対応マニュアル等は、看護師と園長で見直しを行っています。変更があれば職員会議で伝えています。
・保健だより、園内掲示にて感染症予防について随時発信しています。また、市のニュースレターによる感染症に関する情報を随時掲示しています。コロナ感染後の登園の目安、インフルエンザの流行時期、近隣園の麻疹の疑いの情報等も掲示しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・災害・事故対応マニュアル、消防計画等により災害時の対応体制が決められています。また、BCP(事業継続計画)を作成しています。計画には、「保育サービスの事業継続を目指して活動を実施する」「生活を再建する」などの項目ごとに、行動手順や役割分担が記載されています。また、災害後の心のケアについても記載されています。
・耐震措置・消火設備については管理会社と共有しながら、棚の下に耐震マットを敷いたり、吊り棚のドアにストッパーを設置したりするなど必要な対策を講じています。
・子ども、保護者及び職員の安否確認の方法については、安心伝言板というインターネットサービスを利用しています。園のしおりには、安心伝言板サービスの案内として詳細な説明が記載されています。安心伝言板は、保護者、職員共に全員が登録し、年に数回、避難訓練時に配信することで周知、確認をしています。
・食料・備品は3日分備蓄され、園内と同じ建物内の3階にある職員休憩室で保管されています。食料は消費期限等も含め栄養士が管理しています。備品については、防災管理者である園長を中心に管理しています。
・毎月避難訓練を実施し、年1回は消防署立ち合い訓練を実施しています。訓練内容は、火災・地震・洪水・津波・不審者等を想定して行われています。洪水・津波を想定した訓練では、地震からの津波警報を踏まえ、全園児・職員が非常階段より屋上に垂直避難します。不審者訓練では、ベランダに侵入したことを想定し、園児は各トイレに避難し、職員は避難後通報をします。訓練後、幼児クラスの子どもには不審者への対応について話をします。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

・標準的な実施方法については、オムツ替えマニュアル、プール遊び・水遊びに関するマニュアル等、活動別に実施方法が適切に文書化されています。また、職員のルールブックやNG用語集に、子どもの尊重、プライバシーの保護や権利擁護について記載されています。各マニュアルは全職員が所持するとともに、プール遊び・水遊びが始まる前に全職員でマニュアルを確認するなど、職員に周知徹底するための方策が講じられています。さらに、本社主催の新任研修や、入社時の園長とのオリエンテーションを通してマニュアル等の標準的な実施方法について説明をしています。
・標準的な実施方法にもとづいて実施されているかどうかについては、クラスミーティング、職員会議にて園長を含め、「子どもの最善の利益」「子どもの人権の尊重」等の視点を捉え、保育内容を語り合い、振り返りを行っています。年度を重ねるごとに、子どもの最善の利益の視点から話し合う風土が醸成されています。振り返られた内容は、個別の月間指導計画に反映させ、一人ひとりの子どもの姿に応じてねらいを立て実践につなげています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・標準的な実施方法等については、年に1回実施される系列園の園長のヒアリングを通して検証、見直しを実施しています。また、早番・遅番マニュアル、アレルギー対応マニュアルは園独自で作成し、随時必要に応じて検証し、見直しています。また、勤務時や保育中の配慮事項、標準的な実施方法等について記載されている、職員ルールブックは園独自で作成し、必要に応じ見直しを行っています。
・週1回実施されるクラスミーティングでは、見直された内容を踏まえ、週案・月案を作成するなど、指導計画に反映する取り組みが行われています。
・園長、主任はクラスミーティングや職員会議で出された職員の意見や、日ごろのコミュニケーションや連絡帳等から得られた保護者の要望などを把握した上で、全体で検証するか、園長・主任で検証、見直しを実施するかについて判断し対応しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

・指導計画の策定は、各クラス担当者が行い、園長、主任が確認し、園長を最終責任者としています。
・入園前に事前に家庭状況等を記載する必要書類を送付し、提出書類にもとづいて新入園児面談を行っています。必要に応じて、看護師・栄養士も面談に参加します。また、要支援家庭においては面談時に区の保健師が同席することもあります。面談で得られた情報については、3月の職員会議にて全職員と情報共有を行っています。
・全体的な計画にもとづき各種指導計画が立てられています。指導計画を立てる際は、WEBマップと呼ばれる手法を用いて実施されています。WEBマップを用いて、活動における子どもの姿を書き出し、活動間の関連性などを可視化し、適切なアセスメントにつなげています。また、4期に分かれた発達の記録を通して、生活面、遊び面を5領域(健康・人間関係・環境・言葉・表現)から見直しアセスメントにつなげています。計画の際は、日ごろの保護者とのコミュニケーションの中で得られた、保護者の意向を反映させています。
・1週間に1回のクラスミーティングに、園長、主任が参加することで、「子どもの最善の利益」「保育者の願いと子どもの興味・関心」などの視点にもとづいた、子ども中心の保育の振り返りを徹底しています。
・支援困難ケースへの対応については、クラスミーティングだけでなく、職員会議等でも支援の仕方等を検討する時間を設けることがあります。一例として、仕事を優先しがちな家庭に対し、園として検討を行い具体的なアプローチにつなげました。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画は、年度末に法人園長会にて見直しを実施しています。また、年間計画は4期ごとに振り返っています。年に1回、保育所自己評価を実施し、結果内容は年度末に保護者に公表しています。公表内容は、閲覧ファイルに綴じられ、保護者は随時確認することができます。
・各種計画にもとづいた活動を実施した際に、子どもの姿が保育者の予想通りの姿なのか、または予想を反した姿が見られたかどうかなど、保育を楽しむ視点を踏まえ、振り返りが行われ、指導計画に反映させています。
・WEBマップを用いて、子どもの姿について可視化し語り合っていくことで、以前に比べ子どものわずかな仕草や姿などに気づくなど、子どもの興味・関心を読み取る力が深まっています。気づきをもとに、保育の連続性や深まりなどにつなげる意識につながっています。振り返りの際は、保育士主導、各年齢で求められる姿から子どもを観るのではなく、一人ひとりの興味・関心から出発する視点を大切にしています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・子どもの発達状況や生活状況等は、個別指導計画、保育日誌、健康記録、連絡帳、児童票、発達チェック表、個人面談記録等定められた書式によって記録され、保管されています。個別の指導計画等にもとづく保育が実施されていることを記録により確認することができます。
・記録する職員で記録内容や書き方に差異が生じないよう、主任が確認し指導を行います。必要に応じて園長が指導に当たり、「保育士主導になっていないか」「子どもの人権の視点が入っているかどうか」を視点とし指導しています。また、電子媒体を使用して作成される、連絡帳や個別日誌については、最終承認を園長が行うため、内容に応じて差し戻しをすることがあります。差し戻しの際は、主任と共有することで、差異が生じないよう配慮しています。
・情報の分別は園長が行い、主任と共有し、主任または園長からクラスミーティングや職員会議、または個別に伝達しています。
・情報共有を目的として、週1回のクラスミーティング、月2回の給食会議、月1回のリーダー会議、月1回の職員会議が行われています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・子どもの記録の保管、保存、廃棄、情報の提供に関する個人情報の取り扱いについては、個人情報保護方針等のマニュアル、就業規則により定められています。また、全体的な計画にも記載されています。全体的な計画には、情報保護の項目が設けられ「保育にあたり知り得た子どもや保護者に関する情報は、正当な理由なく漏らしてはならない」と記載されています。各職員はマニュアルを所持しているため、必要に応じて確認できると共に、クラスミーティングや職員会議等では関連した具体的事項を踏まえ、理解し遵守しています。
・記録管理の責任者は園長と定めています。記録の管理については、入社時の園長オリエンテーションを通して教育しています。
・個人情報の記載がある書類等は施錠される書庫で管理しています。書類を使用する際は、園長に報告した上で、各クラスミーティング等で使用しています。
・園で使用するパソコンは、園長と職員は別のパソコンを使用し、各パソコンにパスワードが設定されています。
・個人情報の取り扱いについては、園のしおり(重要事項説明書)に記載され、入園時に説明し、個人情報取り扱いに関する同意書で同意を得ています。また、園内にも掲示をしています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

・全体的な計画は、法人内で保育経験年数が長い園長が主となり数回にわたる会議を重ね、骨子案を作成し、法人で勤務経験もある保育アドバイザーが確認し作成されています。園長も作成過程に参加し、計画の作成に携わっています。社会的責任とSDGsの理念を反映させ、「保育者の心がけ」という項目を新たに追加しました。その際に、各種研修や保育雑誌を参考にする等、最新の情報を踏まえ作成しています。
・全体的な計画に示された、「保育者の心がけ」について職員に周知するとともに、必要に応じて内容について検討しています。「保育者の心がけ」には、「子どもの目線にたち、個々の持っている力を信じ、自己決定を受け止め見守ることで、やり遂げる喜びや自信につなげる」等、現場の保育者が理解しやすい内容に落とし込み記載されています。
・全体的な計画には、地域とのかかわりの項目が設けられ、「夏祭り・防災訓練・連合商店街賀詞交歓会」が記載されています。今後は、地域とのさまざまな連携を持つ、園の特色を生かし、計画にも具体的なかかわりの方向性を示すことが期待されます。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

・室内の温度、湿度については温湿度計にて管理するとともに、適宜換気し、採光を取り入れるよう配慮しています。また、天井からつるすモビール等の取り付ける数等にも配慮し、子どもに圧迫感を与えない空間づくりにも配慮しています。
・全クラスともに、家具や遊具の素材、配置等の工夫を行い、子どもが見通しを持って生活し、遊び込める環境づくりに配慮しています。生活面では、トイレ、手洗い、食事の流れの中で、遊びのコーナーに立ち寄ることがない動線をつくることで、子ども自身が自ら取り組みやすいよう配慮しています。遊びの面では、全クラスにおいて、子どもの興味・関心に合わせたコーナー保育を実施しています。また、興味・関心が多方面にわたる時期である、1.2歳児クラスでは、コーナーの内容を随時変更しています。一例として、電車を走らせる遊びでは、床で走らせる時と高さのある場所を走らせる時は、目線を変えて楽しむ姿が見られたため、棚の上に線路のマスキングテープを貼りました。
・一人ひとりの子どもがくつろげるようなスペースは、保育室の広さから常設は難しいですが、絵本コーナーにマットを敷く、運動スペースのクッションを利用する、子ども一人が入ることができる卵型に切られた段ボールのスペースを作るなどの取り組みが行われています。
・全クラスともに、食べるスペースと寝るスペースを分けることで、一人ひとりの生活リズムに沿って生活できるよう配慮しています。
・0歳児では、一斉に食事を始めることはせず、時間差を付けることで、個々の生活リズムを保障し、心地よい生活空間を確保しています。3歳児以上は、子ども自身で配膳後、待つことなく食べ始める取り組みが行われています。
・手洗い場、トイレには手順などを絵カードにして貼り出すことで、子ども自身が取り組みやすいよう配慮されています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

・子どもや保育について多角的な視点で話し合う、語り合いの風土が醸成されています。以前は意識して全員が意見を言えるよう取り組む面もありましたが、語り合いを積み重ねたことで、現在は、年齢・経験値に関わらず誰もが当たり前に意見や思いを言えるようになってきています。この風土を通して、子どもの発達と発達過程、家庭環境等から生じる一人ひとりの子どもの個人差を十分に把握し、尊重につなげています。
・子どもが安心して自分の気持ちを表現でき、自分を表現する力を育むために、見守る保育を実施しています。見守る中で、子ども自身が試行錯誤や自分で行う経験をし、そのプロセスを大切にすることで、自主性や主体性につなげています。
・保育中に気になる言葉がけ等があれば、お互いに伝え合うとともに、必要に応じて園長、主任が伝えています。また、語り合いの風土のひとつとして、否定語を別の言い方にすることなどについて、ミーティング等でグループディスカッションが行われています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

・一人ひとりの子どもの発達に合わせて、生活に必要な基本的な生活習慣を身につけられるよう、月案ミーティングやWEBマップと呼ばれる手法を用いて活動における子どもの姿を書き出し、活動間の関連性などを可視化し、援助のポイント等を共有しています。また、必要に応じて保護者と発達に合わせてかかわりの見通しを共有し、家庭と連携して生活習慣を身につけられるよう配慮しています。WEBマップは保育室内に掲示し、いつでも確認できるようにしています。
・子どもが自ら取り組む姿を見守ることで、子どもが自分でやろうとする気持ちを尊重した援助を行っています。保育者がゆったりと関わることができるよう、職員を多めに配置しています。
・基本的な生活習慣を身につけることの大切さについて、子どもが理解できるよう様々な取り組みが行われています。一例として、看護師による熱中症についての話、鼻のかみ方、うがいの仕方、咳エチケット、歯や目の働きについて、生活リズムの話や絵本等を通した働きかけを行っています。また、プライベートゾーンについての話では、保護者からも好評の意見が寄せられました。これらの活動内容は、写真と文書で活動の様子を示す、ドキュメンテーションで伝えています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・子どもの興味・関心に合わせて保育が展開されています。一例として、幼児クラスが蟻の巣に興味を示した際に、蟻が多くいるのではないかという予測にもとづいて、子どもがリクエストした公園に通い、図鑑等で調べ、興味を深めました。さらに、蟻の巣観察キットを使用し、捕まえてきた蟻で巣ができる過程を観察しました。また、インターネットで調べた情報を冊子にするなどの取り組みが行われました。常設している製作コーナーでは、子どもの興味・関心や遊びが深まり始めている時には、必要に応じて追加の素材等を準備するなどの取り組みが行われています。段ボールやガムテープ、アルミホイルやペーパーの芯、新聞紙等を用意するほか、子どもがSDGsに興味を持ったことから、使用した折り紙の余り部分を取っておくことのできるコーナーを設置しました。
・3,4,5歳児の異年齢保育を実施し、実践を重ねるごとに職員の年齢ごとのかかわりではなく、縦割りでのかかわりの良さを意識した保育が展開されています。その結果、年下の子どもが年上の子どもの行っていることに憧れや刺激を受け、自分もやってみようとするチャレンジ精神や意欲につながり、人間関係の育みが感じられます。
・様々な場面で、地域の人たちに接する機会が設けられています。2年に一度の町内会と共同の夏祭りの開催や、子ども神輿を借りて園の子どもが担ぐなどの機会が設けられています。また、ハロウィンでは、園の1階にあるカフェ、近隣の郵便局、コンビニエンスストアに協力いただき、子どもがお菓子をもらうなどの交流も行われました。
・日ごろから、友だちと協同した活動ができるよう援助しています。一例として、行事においては、保育者が主導で決めるのではなく、子どもに何をしたいか聞き、本番当日まで、子ども同士が話し合い、練習を重ね作り上げていきます。保育者はサポート役となります。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・長時間過ごすことに適した生活と遊び及び環境への工夫がされています。0歳児の部屋は独立し、静かな室内環境となっています。また、室内にはウレタン製のマットや畳が常設され、疲れた際は寝転がったり、ゆったりと保育者と絵本を見たりするなど、個々の生活リズムや体調に合わせて過ごせる環境が整っています。また仕切りには表情を見ることが出来る鏡があるなど、探索活動ができる環境も設定されていました。
・保育者との愛着関係が持てるよう緩やかな担当制を取り入れています。担当制を取り入れることで、個々の子どもの深い理解にもとづいた関わりをもち、安心して生活できるよう配慮しています。
・子どもの表情を大切にし、応答的な関わりを実践しています。一例として、保育者はそろそろお腹が空くと見通しを持っていても、子ども自身が空腹を主張するまで待ちます。主張した時に応えていくことで、子ども自らの感情の表出を促し、応答的に関わることにつながっています。
・興味と関心が持てるよう、さまざまな手作り玩具が用意されています。小さなペットボトルを使用した楽器、ミルク缶の中にペットボトルのふたを2つつなげたものを入れる玩具、エアーキャップを筒状に丸めテープで止めた棒、段ボールにいくつかの穴を開け、ボールを入れると上から転がるような玩具などがあります。また、写真がラミネートされた手作りの絵本もあります。
・発達過程に応じた、必要な保育が行われています。園庭でレジャーシートを敷いて外気浴を行ったり、室内環境に、傾斜や段差のついたクッションマットを設置することで、子どもがハイハイやつかまり立ち、登ったり寝転がったりするなど発達に応じた変化のある運動遊びが楽しめるよう配慮しています。つかまり立ち、伝い歩きが出てきた時に、つかまりやすい高さの玩具を用意したり、マルチパーツや運動マットの変更をしています。また、立つ意欲に応じて散歩車の使用やおむつ替えを立って行っています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・一人ひとりの子どもの状況に応じ、自発的にやろうとする気持ちを大切にするため、規定数より職員配置を多くし、保育者が心に余裕を持ち、子どもの気持ちに十分応え寄り添えるよう環境を整えています。1歳児は、生活の流れを一定にすることで、子ども自身が見通しを持ち取り組めるよう配慮しています。2歳児は、1歳児に比べ、見守る時間を多く持つことで、子どもの「やりたい」という気持ちを叶えられるよう配慮しています。
・探索活動が十分に行えるような環境を整備しています。室内には、ラミネートされた電車や乗り物の写真が壁に貼られ、子どもたちは自由に貼ったり剥がしたりできるとともに、本棚の横に貼ることで、絵本と照らし合わせて、子どものイメージが膨らむよう環境が整えられていました。戸外では、季節による自然物の変化に気付いたり、実際に触れたりすることで探求心を育む実践が展開されています。
・机上で遊べるコーナーと玩具を広げて遊べるコーナーを区切ることで、一人ひとりが好きな遊びを集中して行えるよう環境を設定しています。机上遊びでは、木製のクマやゾウなどのパズルや、円柱差し等が用意されています。玩具を広げて遊べるコーナーでは、電車や、ままごとの玩具、人形やベッド等が用意され、子どもの興味・関心に合わせてその都度入れ替えを行い、少し難しい物にも挑戦できるよう設定することもあります。また、くつろげるスペースにマットを使用して寝転がってみたり、子ども一人が入れる卵型に切られた段ボールのスペースを作ったりすることで、パーソナルスペースの確保にもなっています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・3歳児の保育では、集団の中で安定しながら、遊びを中心とした興味関心のある活動に取り組めるよう、好奇心旺盛な発達過程を踏まえ、子どもの好奇心を活動の中に取り入れることに配慮しています。一例として、ドングリや虫等の動植物に興味を示した際は、自然物を集められるよう、袋や廃材を利用して作った散歩バック、持ち運べる図鑑を用意するなどの実践に取り組んでいます。また、園に持ち帰り、友だちや保育者と観察をし、さまざまな発見に共感しながら楽しめるようにしています。
・4歳児の保育では、集団の中で自分の力を発揮しながら、友だちとともに楽しみ、遊びや活動に取り組めるよう配慮しています。運動会や生活発表会等の行事を通して話し合いの場を設けることで、友だちと活動を進める楽しさを味わえるよう、保育者が適切に関わっています。また、日ごろの保育では、氷おにや椅子取りゲームなどルールのある遊びを通して、集団で遊ぶ楽しさを共有することができるよう配慮しています。室内に常設された製作コーナーにおける廃材を利用した製作では、製作過程を通して友だちとイメージの共有をしつつも、一人ひとりの個性を発揮する場になっています。
・5歳児の保育では、集団の中で一人ひとりの子どもの個性が活かされ、友だちと協力して一つのことをやり遂げるといった遊びや活動に取り組めるような環境を整えています。一例として、運動会に向けてはクラスで話し合い、やりたい種目を決定し、種目ごとにリーダーを決めて一人ひとりが力を発揮できるよう取り組みました。お泊り保育では、子どもたちの中でイメージが共有されている「かっぱおやじ」から手紙が届き、内容に書かれているミッションを友だちと協力してやり遂げるなどの取り組みも行われました。また、日常の生活の中でも子ども同士がルールについて話し合いを重ねて、自分の意見を伝えることや相手の気持ちを受け止める経験を大切にしています。
・近隣の郵便局に、子どものぬり絵作品を展示する取り組みが行われるなど、子どもの育ちや取り組んできた協同的な活動等について、保護者や地域・就学先の小学校等に伝える工夫や配慮がされています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画には、インクルーシブ保育についての項目があり、「多様性(国籍や文化の違い、ジェンダーフリー、障がい)を知り、個々の人権が守られる人とのつながりを大切にする」と記載があります。計画にもとづいて、個別支援計画を作成しています。その際は、保護者の意見や療育センター等の専門家の意見も踏まえ、所属クラスでの育ちで完結するのではなく、他の年齢のクラスの子どもの育ちを把握することで、年齢ごとの子どもの成長過程を把握し、見通しを持ったかかわりができるよう計画を作成しています。
・園内では、朝の支度など、絵カードを使用して伝えることや、時計に矢印を付け時間の目安が可視化できるようにすることなど、計画にもとづき、子どもの状況と成長に応じた保育を行っています。
・子ども同士の関わりに配慮し、共に成長できるよう保育者は多様性を認め、個々の主体性を尊重した保育を実践しています。また、保育の中に障がいに関する絵本を取り入れ、子どもが理解しやすいよう配慮しています。
・嘱託医による内科健診時には、日ごろの子どもの様子を詳しく伝え、子どもへの関わりや保護者への支援等について助言を得ています。また、必要に応じて嘱託医が直接保護者に助言する機会を設けています。
・保護者に、障がいのある子どもの保育に関する適切な情報を伝えるための取り組みが行われています。園便りで障がいの特性等について年間を通して発信しています。また、職員会議等で書籍等を選考し、保護者向けの貸し出し本を玄関カウンターに設置しています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画には、長時間保育の項目が設けられています。
・家庭的でゆったりと過ごすことができるよう、また、子どもの状況に応じて、おだやかに過ごせるよう、保育者間で連携し、一斉保育にならないよう個々の興味や関心を考慮した保育が行われています。異年齢で過ごす際も、通常の保育と同様に、子ども自身が遊びを自分で選んで遊べる環境を整えています。
・保育者間の引き継ぎは、登降園の時間が記入できる一覧表を使用し、適切に行われています。一覧表の一部に引継ぎ内容が記入できる様式となっています。職員同士の申し送りや事務連絡は、職員更衣室にノートが設置され、周知が図られています。
・担任と保護者との連携が十分にとれるよう、シフト作成の際に、担任を早めの出勤時間と遅めの出勤時間の両方に分けてシフトを組むなど、保護者が送迎の際のいずれかで、担任と話す時間が持てるよう出勤時間を工夫しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画には、「小学校教員との交流を図り連携する中で、お互いのカリキュラムや子どもの育ちを知り、実践的な情報交換を推進していく」「幼児と小学校児童との交流により、お互いの自尊心を高め、就学への期待が持てるようにする」と記載され、それにもとづいた保育が行われています。一例として、小学1年生が主催で開く、「あきとあそぼう」会に年長児が参加しています。秋遊びでは、1年生がドングリを使った玩具やゲーム、木の実や木の葉を使ってできる遊びを紹介してくれます。また、小学校体験の中で、校内の見学だけでなくランドセルを背負うなどの体験も行っています。
・近隣の5園が公園に集まり、駅伝大会を実施しました。駅伝後は、就学先の小学校ごとに子どもが集まりジャンケン列車等の遊びを楽しむ時間があります。そこに、就学先の校長先生も参加することで、子どもが小学校への見通しを持つ機会にもなっています。
・保護者が、小学校以降の子どもの生活について見通しを持てる機会として、保護者会等で発達の見通しを示した資料をもとに情報を共有しています。手先の操作や全身運動の育ち、言語認識や社会性、また非認知能力の大切さなど、就学後に必要とされる育ちを共有しています。また、立ったまま靴の脱ぎ履きをすることや大便の始末を自分でできること、困った時には先生に伝えることが必要になることも共有しています。また、毎月小学校が発行する便りをもらい、必要に応じて小学校の生活の様子を伝えています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・子どもの健康管理に関するマニュアルとして、応急処置マニュアル、熱性痙攣等の対応、嘔吐処理マニュアル等があります。また、看護日誌があり、看護師が各クラスへ巡回し、視診後、子どもの様子を記入し、各担任と共有することで、一人ひとりの子どもの心身の健康状態を把握しています。嘔吐処理マニュアル等については、嘔吐が流行る前に園内研修で再度周知や見直しを行っています。
・子どもの保健に関する計画として、看護師が保健年間計画を作成しています。計画には毎月の目標、行事、気をつけたい病気・症状、留意点の項目ごとに、具体的な取り組み内容等が記載されています。作成の際は、各クラスの担任と話し合う場を設け、年齢に応じた発達に合わせるだけでなく、子どもの興味や関心を反映させた計画を作成しています。
・保護者に対し、園の子どもの健康に関する方針や取り組みについて、ほけんだよりを通して伝えています。ほけんだよりでは、皮膚のトラブルや熱中症、けがの予防等について紹介するなど、時季に応じた内容を掲載しています。また、室内に靴の選び方等についての掲示や、玄関カウンターに市からの感染症等に
関するお知らせを掲示しています。感染症が発生した際は、発症したクラス名と人数、潜伏期間、対処法等を併せて掲示しています。
・年度末に、各家庭へ予防接種や定期健診等の実施状況を確認するアンケートを実施しています。確認した内容は、園の健康記録に記載しています。
・乳幼児突然死症候群(SIDS)に関する知識については、SIDSマニュアル及びブレスチェックマニュアルを用いて職員に周知しています。睡眠時はブレスチェック表を用いて5分ごとにチェックし、確認者の名前を記載しています。
・乳幼児突然死症候群(SIDS)については、新入園児面談の際に各家庭に伝えています。また、園内にはポスターを掲示し必要な情報を提供しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

・内科健診・歯科健診の結果は、個々の健康記録カードに記録するとともに、看護師が各担任に周知し、お迎えの際に担任が保護者へ伝えています。また、職員会議にて全職員に周知しています。
・健康診断・歯科健診の結果を、保健に関する計画等に反映させ、保育が行われています。一例として、11月8日のいい歯の日には、咀嚼の大切さについて話をすることや、定期的に三色食品群についての食育を行い、バランスよく食べる大切さを伝えています。また帰りの会で、食物カードを使用し、三色食品群ごとに所定のボードに食材を貼って発表するなどの取り組みが行われています。
・健康診断・歯科健診の結果が家庭での生活に生かされるよう、保護者に伝えています。一例として、スマホやタブレットの長時間使用に伴う親子間のコミュニケーション不足、視力や生活リズムへの影響等を伝え、長時間使用の注意を促しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・アレルギー疾患のある子どもに対して、保育所におけるアレルギー対応ガイドラインにもとづき、子どもの状況や園の取り組みを考慮した独自のアレルギーマニュアルを作成し、対応しています。
・食事の提供については、専用トレーに該当園児の名前とアレルゲンが記載されたシールを貼っています。また、食器の色については、子どもが見て分かりやすいようピンク色に変更しました。配膳の際は担任が献立をもって調理室に行き、栄養士と確認した上で提供しています。担任は、子どもが食事をしている際は、その場を離れないよう配慮しています。
・生活管理指導表や医師の指示書にもとづき、エピペンや薬を預かる等、子どもの状況に応じた適切な対応が行われています。対応が難しい際は保護者を通じて医師等へ相談しています。
・保護者との連携を密にして、園での生活に配慮しています。一例として、子どもが家庭で骨折し、散歩に行けない時期は、職員体制や活動内容等を整え、子どもが園内で過ごせるよう取り組みました。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・食に関する豊かな経験ができるよう、食育年間計画表を作成しています。年間計画表では、月ごとに、こどもの日、七夕、ハロウィン、正月等の食の行事とともに、各クラスの食育活動内容等が記載されています。計画は、栄養士と各クラス担任が話し合い、子どもの姿を捉え、子どもが主体となる活動内容を計画し、発展させています。一例として、食育で大豆や枝豆に興味を持ったことから、豆苗を育てることになりました。散歩に行く際などに水をやり、どこまで伸びるかを楽しむ活動につながっています。
・子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれるよう、全クラスにて一斉に食べ始めることはせず、配膳が済んだ子どもから、挨拶し食べ始めています。
・個人差や食欲に応じて、量を加減できるよう、バイキングを取り入れています。配膳の際に、子どもが食べられる量などを伝えています。また、おかわりは完食した子どものみでなく、提供できる量を子どもの要望に応じて提供しています。
・子どもが、食について関心を深めるため、さまざまな食育活動が行われています。一例として、クッキングでは、実際にトウモロコシやじゃがいも、冬瓜などの食材に触れ、自分で調理をすることで、苦手な食材にも興味を持ったり、一口食べてみようかなと思えるようになることを期待した取り組みが行われています。また、ミニトマトやピーマンなど季節に応じた栽培が行われています。
・子どもの食生活や食育に関する取り組みについて、きゅうしょくだより等を通して保護者に伝えています。きゅうしょくだよりでは、おやつの役割やおやつの選び方、また月ごとの献立等について紹介しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

・離乳食は、家庭と連携し一般的な時期に応じた対応ではなく、一人ひとりの子どもの発育状況や体調等を考慮して提供しています。個々の咀嚼状態なども含め刻み方を変えるなど調理方法を検討し、献立・調理の工夫につなげています。
・栄養士が保育者と話し合い、季節に応じた食育活動等に取り組んでいます。一例として、栄養士が年長児の目の前でアジを捌くなどの取り組みを行いました。また、旬のキノコに触れ、食材に興味・関心が湧いた後に、キノコを使用したカレーや汁物を献立に取り入れるなどの取り組みも行っています。
・地域の食文化や行事食については、鹿児島の油そうめん、沖縄のジューシー、長崎のつきあげ等、さまざまな郷土料理を取り入れています。行事食はお正月料理、ひな祭り、お月見団子、お彼岸のおはぎ等を取り入れています。室内には、野菜の切り方や、昆布、鰹節、鰺についてなどを写真と文書で紹介した掲示物を貼り、日ごろから食に興味が持てるよう取り組んでいます。また、郷土料理等についてのポスターを作成しています。
・食の調査記録や検食簿をまとめ、系列園の給食職員の会議内容等を踏まえ、献立・調理の工夫に反映しています。献立は和食中心で魚の割合を多く取り入れています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日々の送迎時のコミュニケーションや、写真と文書で活動の様子を示したドキュメンテーション等を見ながらの会話を通して、家庭との日常的な情報交換が行われています。
・保育の意図や保育内容について、保護者の理解を得る機会として、年に1回の保護者会、年2回の個人面談、また行事への取り組み過程やその際の園長挨拶、また園便り等を通して伝えています。保護者会では、就学後の学習に関連する認知能力は大事であるが、生きる力の基礎となる、意欲、忍耐力、自信、社会性、自己制御等の非認知能力も大切であることを伝えています。非認知能力は遊びの中で育っていくことや、「やらされる」ではなく「自ら取り組む」が大切であり、子どものやりたい気持ちを叶えるための保育実践に取り組んでいることを伝えています。また、幼児クラスでは、運動会への取り組み過程を理解してもらうため、運動会の種目に関連する体操教室を見学する機会を設けています。乳児は普段の園での生活や成長の様子を知ってもらうため、子どもに知られない方法での保育参観を実施しています。その後、0歳児は懇談会を実施しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・0~2歳児は電子媒体を利用した連絡帳を通して、毎日家庭との情報共有を行っています。3~5歳児は必要に応じて連絡帳を使用し情報共有を行うとともに、クラス活動等の様子については電子媒体で発信しています。
・保護者等からの相談に対し、園の保育方針を踏まえた丁寧な対応を実施しています。一例として、ひらがなを教えてほしいという意見に対して、保育者主導で子どもがやらされるのではなく、子どものやりたい気持ちを大切にしている視点から、必要に応じて手紙やポスト等を準備することで、「友だちに手紙が書きたい」と子どもが思った時に、文字を教えるなどの取り組みを行うことを説明しています。方針に沿った説明を重ねる中で、保護者との信頼関係につなげています。
・年2回実施される個人面談では、面談期間を事前に知らせ、長く期間を設けることで、保護者の就労等の個々の事情に配慮して実施できるよう取り組んでいます。保護者は、第三希望まで提出し、希望日程で面談ができるよう園で調整をしています。面談で共有したいことについては事前にまとめ、面談後、個人面談記録として残し、児童票ファイルに綴じています。特記事項等、必要に応じて職員会議で周知しています。また、必要であれば面談時に園長・主任・看護師・栄養士が同席しています。相談内容で、その場で答えられない際は園長・主任に相談の上、返答しています。
・園の特性を生かした保護者への支援として、懇談会で、保護者同士の雑談の時間を設けたり、運動会で保護者競技のクラス対抗綱引きを再開したりしました。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

・虐待等権利侵害の兆候を見逃さないよう、担任等が視診を必ず行うとともに、看護師が各クラスへ巡回し、視診を行っています。また、送迎時の親子の会話や子の表情の観察、子ども同士の関わり方や会話、保護者の表情の観察等を行っています。
・虐待等権利侵害の可能性があると職員が感じた場合は、速やかに園長へ報告し、園長は内容に応じて本社へ報告しています。また、必要に応じて区の担当課や保健師、児童相談所等の関係機関へ連絡し、一時保護をする等の連携を図っています。
・職員は、虐待マニュアル、市の虐待ハンドブック、外部研修等を通して、日ごろから虐待等権利侵害が疑われる子どもの状態や行動などをはじめ、虐待等権利侵害に関する理解に努めています。
・虐待等権利侵害となる恐れがある場合には、予防的に保護者の精神面、生活面の援助をしています。一例として、保育利用時間が長い家庭で仕事優先の保護者に対して、保護者の日々の表情や子どもへの発言、関わり方を、遅番職員も含め、全職員で観察しました。観察内容を踏まえ、担任・園長と保護者が面談し、子どもへの関わり方等に対して助言を行いました。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

・保育士等が、記録や職員間の話し合い等を通じて、主体的に自らの保育実践の振り返り(自己評価)を行っています。月1回実施される月案ミーティングでは、WEBマップと呼ばれる手法を用いて、活動における子どもの姿を書き出し、活動間の関連性などを可視化しながら、子どもの興味や関心の把握につなげています。WEBマップによる継続した振り返りを積み重ねてきた中で、WEBに書かれる子どもの姿が多くなり、そこから保育につなげていく楽しさを保育者自身が感じられるようになっています。また、可視化されることで保育を掘り下げる過程を、感覚的につかみ始めていることが感じられます。
・全職員で保育所自己評価に取り組んでいます。各クラスで2~3週間の期間を設け、「教育・保育の基本」「ねらい」及び「内容」、「健康及び安全」、「子育て支援」の項目ごとに、保育所保育指針に沿った具体的な内容について、多岐に渡る振り返りが行われています。
園長は、各クラスから提出された振り返り内容をまとめ、月1回実施される職員会議の前に全職員に配布し周知しています。職員会議では、事前に周知された内容を踏まえ、追加事項等の意見を1ヶ月~1ヶ月半ほどの期間をかけて出し合っています。全職員で自己評価に取り組む過程で、園全体の課題が明確になるとともに、園の方向性を共有できる機会となっています。