社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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仲町台もみのき保育室

2025年11月06日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社プレパレーション

② 施設・事業所情報
名称 仲町台もみのき保育室 評価対象サービス 2024~ 保育所版
対象分野 地域型保育事業(居宅訪問型保育事業除く) 定員 19 名
所在地 224-0041
横浜市都筑区仲町台1-33-19 ピアッツァ仲町台ノヴァ1階
TEL 045-942-5010 ホームページ http://nakamachidaimominoki.com
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2021年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 有限会社 蘭春
職員数
常勤職員:5 名
非常勤職員:10 名
専門職員
保育士:12 名
施設・設備の概要
保育室:3室
更衣室:1室
事務室:1室
調乳室:1室
子どもトイレ:2
大人トイレ:2

③ 理念・基本方針
・「安心」「信頼」「安定」を軸に、テレビ、ビデオなどを使わず、人と人とのコミュニケーションを大切にする。

・無添加食材を使った手作り給食を提供する。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
・季節や子どもの月齢に合った絵本、ぬくもりのある木の玩具、昔から伝わる生きる

・知恵を教えてくれる『わらべうた』を使って、人と人とのコミュニケーションを大切に保育します。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2025/04/01(契約日) ~2025/10/27(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ◇特長や今後期待される点
○良好な職員関係の中でこどもたちを温かく見守っています
職員の勤務年数が比較的長く、安定した職員体制が構築されています。ワンフロアの園内で、保育者同士互いの保育をよく観ることが出来る為、学び合い、高め合える環境にあります。また、昼礼や会議などを通して日々の情報共有や相談がスムーズにおこなわれている為、こども一人ひとりの状態に応じた、柔軟で丁寧なかかわりが実現され、安心感のある温かい保育が提供されています。こどもの成長や発達を、職員と保護者がともに共有し喜び合える環境です。

○園の立地や周囲の自然環境に恵まれています
園は、交通の便もよく駅から近いので送迎にも便利な立地にあります。園の周囲にはさまざまな商店があるので、お散歩に出た時は積極的に挨拶を交わし、地域の方々と触れ合っています。一方、近隣には公園やせせらぎ・緑地もあるので、身近な所で鳩やカモ、虫、植物などに触れることが出来ます。2歳児クラスは散歩先で大きな蛇に遭遇し、興味を持って観察する機会がありました。その様子はもみのきだよりで紹介し、保護者にも共有しています。都市の利便性と自然環境を生かした保育がおこなえる環境です。

○中・長期事業計画の策定
園は、2021年の開設以来、運営基盤の安定化に取り組んできました。今後は、時代の変化に対応しながら継続的に保育の質を高め、園の運営をさらに安定させていくことを目指しています。そのために、中・長期事業計画および単年度事業計画の策定に着手しています。計画の策定にあたっては、職員の意識改革を重点に置き、研修を通じて時代に沿った保育の視点を養うとともに、人材確保に向けた人事戦略や、継続的な保育サービスの向上策を盛り込んでいく方針です。事業計画の策定により、園運営のさらなる向上を期待します。

○時代に沿った福祉ニーズへの対応
保護者の多様なニーズに寄り添い、満足度をさらに高めるため、おむつのサブスクリプションサービスや保育施設向けICTシステムの導入検討を具体的に進めています。取り組みは、保護者の利便性向上に直接繋がるだけでなく、職員の業務効率化と負担軽減を実現し、職員満足度の向上も目指しています。今後も、保護者アンケートなどで寄せられる意見や声に向き合い、実現可能なものから速やかに対応することで、時代の変化に合ったより良い保育環境を整えていくことが期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
昨年から第三者評価を受ける機関をどこにするか、数社当たって検討してきました。初回ということもあり、出来るだけ保育業務に支障が少なく、保育士たちの勤務時間内に振り返りができるよう配慮していただき、実施することができました。当施設にとってこの時間は、過去、現在、未来について考えて見直す、よい機会になりました。調査員の方々から客観的に評価されることで、気づきや見落としがあり、わかりやすく説明、文章化していただいたことで、これからさらに子どもや保護者に寄り添った施設を目指していきたいと思いました。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

理念と基本方針を、職員や保護者、地域の方々へ向けて、さまざまな方法で周知し、浸透を図っています。保護者へは、入所説明会で直接説明するほか、パンフレットや公式ホームページ、入所のしおり(重要事項説明書)を配布して説明しています。また、玄関に重要事項説明書を設置し、いつでも手に取って確認できる環境を整えています。職員には、理念を記載した書面をいつでも閲覧できるようにするとともに、年度始めに全体的な計画を用いて理念を振り返る機会を設けています。全職員が共通の認識をもち、一貫した保育を実践できるよう努めています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

地域の保育ニーズを把握し、事業運営に活かす取り組みをおこなっています。区役所と連携して毎月の入所動向を把握するほか、見学を随時受け付けて保護者の要望を確認しています。情報をもとに、施設長が利用人数と職員の配置を適切に管理しています。また、在園児の保護者からも、行事後や年度末のアンケート、個人面談や懇談会、連絡ノートや日々のコミュニケーションなどを通して、意見や要望を丁寧に収集し、運営の改善に繋げています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

経営課題が発生した際は、現場から施設長、そして法人代表へと報告するボトムアップの体制を整えています。法人代表による経営判断のもと、施設長から全職員へ対応策を共有し、組織全体で課題解決にあたる仕組みを構築しています。体制のもと、保育士不足の際には派遣会社などを活用して人材を確保しているほか、職員の負担を軽減するために保育現場で利用できる保育施設向けICTシステムを導入するなど、具体的な取り組みを進めています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

2025年度時点では中・長期計画を策定していませんが、今後、職員間で協議をおこない作成を進めていく方針です。現在は、計画策定の前段階として、その時々の状況やニーズに応じた課題解決に迅速に取り組んでいます。具体的には、保護者のニーズに応えるおむつのサブスクリプションサービスの導入や、情報共有の効率化と業務負担の軽減を目的とした保育施設向けICTシステムの導入などを推進しています。取り組みを土台とし、将来の事業運営を見据えた計画を策定していきます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

保育の質を支えるため、全体的な計画をはじめ、年間指導計画、年間行事計画、食育計画、安全計画といった、保育運営の基盤となる各種の年間計画を策定しています。今後は、これらの計画の中心となる、中・長期計画と連動した単年度の事業計画についても職員間で検討し、策定を進めていく方針です。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

各計画は、職員の主体的な参画をもとに策定しています。年度末に前年度の振り返りをおこなった後、主任と副主任が全体的な計画と年間指導計画の土台を作成しています。その後、次年度のクラス担任が内容を見直し、改善点を反映させて最終的な計画として策定します。また、年間指導計画は4期ごとに自己評価をおこない、継続的な改善に繋げています。職員一人ひとりが計画の策定と評価に関わることで、共通認識をもち、実効性の高い保育の実践を実現しています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

入園前の見学や入所説明会において、園全体の運営や計画について丁寧に説明しています。入園後も、年間行事計画を盛り込んだ重要事項説明書を配布するほか、行事ごとにお知らせを配布して周知しています。また、クラス懇談会や個人面談、保育参観などを通じてこどもの成長の姿を共有し、保護者との対話の機会を大切にしています。さらに、行事ごとにアンケートを実施し、寄せられた意見を次の行事の改善に活かしています。年度末にも保護者アンケートをおこない、保護者の意見や思いを理解し、次年度の計画に反映できるよう努めています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

保育の質を継続的に向上させるため、組織的な改善サイクルを確立しています。クラスごとに保育計画を立てて実践し、内容と結果を職員会議で共有・評価することで、次の保育に活かしています。また、週に1度、昼にミーティングをおこない、日々の運営課題や行事前の確認などについて協議し、迅速な改善に繋げています。職員の自己評価も年度末にチェックシートを用いて実施しており、結果は施設長との面談や次年度の研修計画に反映しています。評価結果は保護者や職員にも掲示して共有するなど、計画、実践、評価、改善のサイクルを組織全体で実践し、質の高い保育の実現に努めています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

横浜市の監査で指摘された要改善事項は、全職員で共有しています。指摘された内容については職員間で意見交換をおこない、協力して改善策を策定する体制を整えているほか、策定した改善策は文書化し、着実に実施しています。また、保育の質をさらに高めるため、「保護者対応」「こどもの人権」「発達障害」といったテーマに特に注力し、継続的な研修への参加に繋げています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

施設長や主任、保育士など、それぞれの役割と責任を明示した「職責・職務表」を策定しています。今後は表を掲示し、職員のさらなる理解促進を図る方針です。また、施設長は、職員の心身の安全に配慮しながら、保護者対応について随時コミュニケーションをとっています。災害時などには主任や副主任に権限を委任する体制を整えつつ、自身は常に連絡が取れる状態を確保するなど、文書だけでなく、日々の運営の中でもその役割と責任を果たしています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

法令遵守を徹底するため、施設長が主導して体制を整えています。施設長は、毎年2日間にわたるマネジメント研修や、行政が開催する個人情報保護に関する研修などに積極的に参加し、専門知識の習得に努めています。また、個人情報保護マニュアルを策定して全職員に周知し、情報の不適正な利用や漏洩がないよう対策を徹底しています。取引業者との関係においても、丁寧なコミュニケーションを基本とし、良好で公正な関係の維持に努めています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

施設長は、保育の質の向上のため、日々の状況を把握しています。毎日カリキュラムや保育日誌、連絡ノートを確認し、会議への参加や保育現場に入ることで現状の把握と分析をおこなっています。職員会議では、ヒヤリハットや事故の情報を共有して防止策を見直すなど、施設長が中心となり課題解決を進めています。また、ケース会議や意見交換の場を設け、こどもへの理解を深めるとともにチーム全体の意識向上を図っています。さらに、職員の専門性を高める支援にも力を入れ、園内外の研修に参加しやすいよう配置を調整し、研修後には発表の場を設けて全員で学びを共有する仕組みを整えています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

施設長のリーダーシップのもと、職員が働きやすい労務環境の整備に取り組んでいます。ICT化を推進して業務負担の軽減を図るとともに、職員が希望する休暇や有給を取得しやすいよう、職員の希望をもとにシフトを作成するなどの配慮をしています。また、体調が悪い時には無理なく休める体制を整えています。さらに、職員会議や昼礼、給食会議、週1回のミーティング、年2回のパートミーティングなど、多岐にわたる会議を通じて職員間の円滑な情報共有や意見交換を図り、チーム全体の意識を高めることで、業務の実効性向上に繋げています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

人材の確保にあたっては、派遣会社の活用と一般応募を並行しておこなっています。派遣会社との連携は法人代表が窓口となり、一般の応募については現場がホームページや掲示などを通じておこなうなど、役割を分担して採用活動を進めています。採用後の職員に対しては、マニュアルを用いて入社時研修をおこない、業務の基本を説明します。その後は、先輩保育士が指導にあたり、個々のスキルや状況に合わせてサポートしています。決まった指導期間は設けず、本人の不安が解消されるまで寄り添うことで、それぞれの専門性を発揮できる体制を整えています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

園が求める職員像は、「心身共に健康で、保育観に柔軟性がある人材」であり、職員とともに質の高い保育を実践するため、日々のコミュニケーションと個々の成長支援を大切にしています。社員やパートといった立場に関わらず全員が意見を言い合える関係性を目指し、毎日の昼ミーティングなどを通じて風通しの良い職場環境作りに努めています。会議では、施設長が若い職員も発言しやすいよう配慮するなど、全員参加の意識を大切にしています。また、個々の成長を支援する仕組みとして、年度末に自己評価をおこない、結果をもとに施設長との面談を実施しています。面談を通じて、職員が目指す方向性を共有しながらキャリアを形成できる体制を整えています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

職員が安心して働ける職場環境作りに取り組んでいます。月ごとに各職員の有給休暇や振替休日の希望を取りまとめ、計画的に休暇を取得しやすい仕組みを整えています。また、職員の体調不良時には、すぐに休めるよう配慮しています。職員の健康管理の一環として、健康診断や予防接種は会社負担で実施しています。さらに、必要な場合には個別相談に随時対応し、一人ひとりの職員をサポートする体制を確保しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

職員一人ひとりの成長を支援するため、年2回(10月と年度末)の施設長による個別面談を実施しています。これまでの面談では勤務に関する相談が中心でしたが、今後は年度末の自己評価の結果をもとに、個別の目標設定や振り返りをおこなう体制を整えていく方針です。特に、新しく入職した職員に対しては、面談を通じて目標や方針を丁寧に共有し、一人ひとりの成長をきめ細かく支援していきます。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

職員の成長を支援するため、園内研修、OJT研修、外部研修、パート職員専用の研修といった体系的な研修制度を整えています。園内研修は毎月末に定例開催するほか、園の方針である「わらべうた」については外部の勉強会へ参加するなど、専門性を高める機会を設けています。研修受講後は、報告の時間を設けて全職員で学びを共有しています。また、カリキュラムについては、クラスごとに自己評価をおこない、その内容を施設長が確認・指導することで、継続的な質の向上に繋げています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

職員の継続的な学びと成長を支援するため、多様な研修機会を提供し、参加しやすい環境を整えています。園内研修やOJT研修、外部研修に加え、パート職員を対象とした専門研修も実施しています。パート職員が効率的に学べるよう配慮し、例えば10月には心肺蘇生法や嘔吐物処理など、その時期に必要な研修を集中的におこなっています。新任の職員には、経験年数に応じて先輩職員がOJTをおこない、一人ひとりに合わせて丁寧に指導します。また、全職員が希望する外部研修に参加できるよう、周知を徹底するとともに、シフト調整や研修費用の会社負担といった支援をおこなっています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

小規模保育施設の特性上、保育環境を最優先に考えているため、2025年時点では実習生の受け入れはおこなっておりません。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

運営の透明性を確保するため、さまざまな媒体を通して情報を公開しています。公式ホームページでは、理念や基本方針を公開するほか、「もみのきだより」を通して園での日々の生活の様子を具体的に伝えています。また、年度末には保護者へ向けて書面で事業報告をおこなっています。さらに、こども家庭支援課と連携した広報活動や、地域の育児支援イベント「つづきっこ広場」へ参加するなど、地域社会に向けた情報発信にも積極的に取り組んでいます。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

公正で透明性の高い運営をおこなうため、明確なルールのもとで内部管理体制を整えています。事務や経理、物品の購入などに関する取引は、職員からの申し出を施設長が確認し、経理担当が処理する仕組みを定めています。また、事務・経理業務は外部の専門家に委託し、事業や財務の状況について客観的な視点での確認を受けています。監査指導で受けた指摘事項については、速やかに改善するとともにその内容を公表し、説明責任を果たすよう努めています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

こどもたちが地域社会との繋がりを感じられるよう、日々の生活の中で交流の機会を大切にしています。散歩の際には、近隣の方々や商店の方々と挨拶を交わしています。八百屋や花屋との関わりも生まれ、ひなまつりの時期には花屋の店内に飾られるひな人形をこどもたちと見学しに行くなど、季節を感じる交流にも繋がっています。また、公園では他園のこどもたちと一緒に遊ぶ機会を設けています。連携している保育園のイベント情報については、園内にチラシを掲示・配布し、保護者へ向けて情報提供をおこなっています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

小規模保育施設の特性上、保育環境を最優先に考えているため、2025年時点ではボランティアの受け入れはおこなっておりません。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

地域の関係機関との連携を円滑にするため、消防署や警察署、病院、子育て支援センター、嘱託医などの連絡先を一覧にし、散歩マップとともに掲示して職員間で共有しています。また、消防署や警察署とは年に1回、避難訓練や不審者対応訓練を連携して実施しています。虐待や育児不安など、専門的な支援が必要な保護者へは、行政のパンフレットを配布するほか、療育センターなどの専門機関と連携して「巡回相談」を申し込むなど、個別の状況に応じた包括的な支援体制を整えています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の福祉ニーズや生活課題を多角的に把握するため、多様なチャネルを通じて情報収集をおこなっています。地域の保育園の施設長が集う「保育カフェ」に参加して福祉ニーズに関する情報交換をおこなっているほか、運営委員会を開催し、地域の町内会長や民生委員から直接情報を得ています。また、園見学に訪れた保護者から要望を伺ったり、行政が主催する親子イベント「つづきっこ広場」で地域の親子の育児相談に応じたりするなど、地域住民との対話も大切にしています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

地域福祉に貢献するため、園の専門性を活かした活動や、地域の安全に繋がる取り組みをおこなっています。2歳児を対象に、年に2回、近隣の小学校3年生と協力して公園に花の苗を植える活動に参加しています。また、園内にAEDを設置し、地域の方にもその場所が分かるよう、外部に向けて設置の知らせを掲示しており、活動を通じて地域との連携に努めています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

「保育所保育指針」にもとづき、こども一人ひとりを尊重する保育を基本姿勢としています。日々の保育では、こども一人ひとりの人格を尊重し、名前を丁寧に呼ぶことを基本とし、2歳児には何かをおこなう際にまず本人の意見を聞く声かけをするなど、主体性を大切にしています。また、施設長が実際の保育に入り、主体性について職員に丁寧に説明しているほか、会議の場でも共通認識として確認しています。さらに、こどもだけでなく、保護者やご家族への配慮も同様に大切にしています。今後は、この保育の基本姿勢について、保護者への理解をより一層深めていくための取り組みを強化していく方針です。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:b】

職員のプライバシー保護に対する意識を高めるため、外部研修へ参加し、内容を研修報告として全職員で共有することで、共通認識を図っています。日々の保育では、おむつ交換や着替えの際にパーティションを使用するほか、こどもの羞恥心の育ちを大切にし、「ちょつちょつ」(恥ずかしいという意味)といった昔ながらの言葉かけをおこなうなど、発達に応じた配慮をしています。今後は、取り組みを規程やマニュアルとして文書化し、保護者へも周知することで、組織全体での徹底を図っていく方針です。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

利用希望者が保育所を選択するために必要な情報を提供するため、公式ホームページでの情報発信や、区役所の窓口に園のパンフレットを設置して情報を公開しています。理念や基本方針、保育の内容などを分かりやすく掲載するほか、園の雰囲気が伝わる写真も載せています。また、園見学の希望は随時受け付けており、見学時には施設長が対応し、質問に丁寧に答えることで、安心して園を選べるように努めています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

入園による保育の開始にあたり、保護者への丁寧な説明と同意の取得を徹底しています。入園決定後、電話で入園説明会の日程を連絡し、全体または個別での説明会を開催しています。説明会では、重要事項説明書などをもとに、対面で丁寧な説明をおこなっています。日本語の理解が難しい保護者には翻訳機を用いるなど、一人ひとりの状況に合わせた配慮をしています。また、特別な配慮が必要な場合には、施設長と担任が状況をよく把握した上で説明をおこなう体制を整えています。説明後、内容に同意したことを確認し、保護者が記入した同意書を回収・保管しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

こどもの育ちが途切れることのないよう、保育の継続性に配慮した支援をおこなっています。転園や退園の際には、保護者からの求めに応じて保育の記録に関する情報を提供します。特に支援が必要なこどもについては、転園先の保育園と連携を取る体制を整えており、円滑な引継ぎに努めています。また、卒園や退園後においても、保護者からの相談に応じるなど、継続的な関係を大切にしています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者とこども、双方の満足度を把握し、保育の質の向上に繋げるための仕組みを整えています。保護者へは、年4回の行事後と年度末にアンケートを実施するほか、年2回の個人面談や懇談会、さらに日々の連絡ノートや送迎時のコミュニケーションを通して、意見や要望を丁寧に収集しています。こどもの満足度については、直接的な言葉だけでなく、日々の生活の中での発言や表情、態度を丁寧に観察することで把握しています。テレビなどの映像に頼らず、職員の声による関わりや「わらべうた」を大切にすることで、こどもが安心して過ごせる環境を整え、その中での様子から満足度の把握に努めています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

意見や要望、苦情に対応するため、公正で透明性の高い仕組みを整え、保護者へ資料や掲示で明示しています。苦情解決責任者として施設長、受付担当者として主任を配置するほか、園とは異なる立場の第三者委員として町内会長や民生委員・児童委員が対応する体制も確保しています。意見は、面接や電話、書面のほか、玄関に設置した意見箱でも受け付けています。寄せられた内容は職員会議などを通じて全職員で共有し、改善策を検討します。アンケートの回収後には改善策を文書化して保護者に伝えるなど、迅速に対応しています。今後は、寄せられた意見や苦情をもとに実施した改善策などについて、個人が特定されないよう配慮した上で、透明性を持って保護者と共有する取り組みを検討しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者が意見や相談を伝えやすい環境を整えています。日々のコミュニケーションや連絡ノートのやりとりを大切にしているほか、玄関に意見箱を設置し、気軽に意見を伝えられるようにしています。また、相談を受ける際には、他の保護者に内容が聞こえないよう事務所のスペースを確保するなど、プライバシーに配慮しています。寄せられたご意見は職員会議で全職員に共有し、その後の改善に繋げています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

保護者からの意見や要望に、組織全体で迅速に対応する体制を整えています。こどもや子育てに関する相談には個別に対応するほか、年度末にはアンケートを実施し、広く意見を収集しています。寄せられた意見や要望は、職員会議を通じて全職員で共有し、検討した対応策とともに掲示することで、すべての保護者と情報を共有しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

組織的なリスクマネジメント体制を整え、継続的な安全意識の向上に努めています。日々のヒヤリハットは、重要度に応じて2種類の方式で記録・共有する仕組みを設け、円滑な情報共有と迅速な対応を促しています。また、行政から共有される事件・事故の事例も掲示し、職員の意識向上に繋げています。怪我などの緊急時に備えては、マニュアルを整備するとともに、園内研修ではAED訓練などを実施して、実践的な対応力を高めています。万が一事故が発生した場合は、職員会議で報告書を共有し、事故防止策の見直しと確認をおこなうことで、再発防止を徹底しています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

感染症の予防と蔓延防止のため、マニュアルを整備し、職員会議などを通じて全職員に周知徹底しています。行政からの情報や、時期に応じた注意喚起を載せた「保健便り すくすく」を配布・掲示し、職員と保護者双方へ情報共有をおこなっています。また、園内で感染症が発生した際には、玄関のお知らせボードに病名、発生クラス、人数を速やかに掲示し、蔓延防止に努めています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

災害時や深刻な事故に備え、BCP(事業継続計画)の策定を進めています。また、実践的な対応力を高めるため、近隣の消防署や警察署と連携し、消火訓練、通報訓練、不審者対応訓練などを実施しています。さらに、災害に備えた備蓄品は、給食室と保育室でそれぞれ担当者を決めて管理しています。緊急時の役割分担も図式化しており、今後は全職員への周知方法を検討し、体制をさらに強化していく方針です。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

安全で一貫性のある保育を実践するため、個人情報保護や食物アレルギー対応、おむつ交換や睡眠時の呼吸確認といった、日々の業務に関する各種マニュアルを整備しています。マニュアルは保育室と事務所に保管し、全職員がいつでも内容を確認できる体制をと整えています。マニュアルは業務の基盤とした上で、こども一人ひとりの人権と個性を尊重する柔軟な保育を実践しています。職員は園内外の研修に参加して人権擁護への意識を高めるほか、年度末には全職員が自己評価と振り返りをおこない、結果をもとに改善を図ることで、一人ひとりの発達に合わせた保育の実現に繋げています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

保育内容および環境の継続的な改善に繋げるため、標準的な実施方法の見直しを定期的におこなっています。年に1回、行政の立ち入り調査に合わせてマニュアルの見直しをおこない、日々の保育で得た職員の意見や、保護者からの日常的なご意見・アンケートの結果を反映しています。職員と保護者、双方の視点を取り入れて見直した内容は、翌年度のマニュアルや指導計画に活かしています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:b】

こども一人ひとりの状況に合わせた適切な指導計画を作成するため、保護者との連携を密にしています。日々の送迎時の会話や連絡ノートでのやりとりに加え、年2回の個人面談や懇談会、年度末のアンケートなどを通じて、家庭での様子やニーズを丁寧に把握しています。収集した情報と日々の保育で得た気づきは、職員会議でのケース会議などを通じて全職員で共有し、こどもへの理解を深めています。その上で、各クラスの担任が指導計画を作成し、施設長が内容を確認します。特に配慮が必要なこどもには個別の指導計画を作成し、一人ひとりの発達に応じた支援をおこなっています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

各計画は、種類ごとに見直し体制を定めており、園の運営全体に関わる全体的な計画は、年度末に主任と副主任が中心となり、正職員全員で見直しをおこなっています。その上で、具体的な保育内容を示す年間指導計画は、各クラス担任が中心となって見直す体制を整えています。今後は、見直した計画内容の全職員への周知と、保護者との共有の改善を予定しています。現在進めているICT化を活用して職員への情報共有を円滑にし、あわせて保護者への理解を深めるための方針も検討していきます。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

こどもの育ちを丁寧に記録し、全職員で情報を共有・活用する体制を整えています。児童票や毎月の個人経過記録、保育日誌などを用いてこどもの日々の様子を記録し、一人ひとりの発達に配慮した目標を定めています。また、日々の情報共有を徹底するため、毎日、各クラス担当と給食スタッフが参加する昼礼をおこない、共有した内容は伝達ノートに記入しています。早番・遅番への引継ぎも園独自の記録用紙でおこなうことで、勤務時間帯に関わらず、全職員が常に最新の情報を把握できる体制を整えています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

個人情報の適切な管理に向けて、規程の整備と管理体制を構築しています。入所時には写真や動画の取り扱いについて保護者へ説明し、同意書にて同意を得ています。職員に対しては、個人情報保護マニュアルを整備し、入職時や園内研修を通じて周知徹底を図るほか、行政が開催する研修にも積極的に参加しています。収集した個人情報は、施設長を責任者として鍵のかかる書庫で厳重に保管し、外部への持ち出しは一切禁止するなど、物理的な安全管理も徹底しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章、児童の権利に関する条約、児童福祉法、保育所保育指針などの趣旨をとらえ主任・副主任が土台を作成しています。そして、毎年次年度の担任が前年度の計画の確認・評価をおこなうことで、次の作成に活かせるようにしています。仲町台もみのき保育室では、わらべうたや木の玩具、絵本の読み聞かせなどを通して人とのコミュニケーションを大切にする保育を特徴としていますので、全体的な計画の中でも「特色ある教育と保育」として盛り込んでいます。こどもや家庭の状況、地域の実態なども反映し、年間や月間等の計画に落とし込めるよう作成しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:b】

仲町台もみのき保育室はマンションの1階にあります。歩道に面しているため安全で、園庭はありませんが、近隣にせせらぎや広場・公園が点在しており自然に触れることが出来ます。外の音は全く影響しない静かな環境で、室内の温湿度も適切に保たれています。歳児別の保育室では、パーテーションや棚などを活用し、遊びや食事など、用途に合わせてスペースを分け、こどもが心地よく過ごせるよう配慮しています。また、テーブルや椅子の高さに配慮し、玩具なども発達に合わせて提供しています。こども用のトイレが1箇所の為、おむつ交換に工夫が必要なクラスがあるほか、こどもが落ち着いてゆったりと過ごせるスペースの確保を検討しています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

一人ひとりのこどもの発達や発達過程・家庭環境などは入園の際の聴き取りや児童票などで把握しています。また、入園後はこどもの様子を日々保育日誌に記録し、職員間でも昼礼で共有しています。こどもとの信頼関係を築くことを最優先に保育をおこない、こどもが安心して自分の気持ちを表現できるよう、声掛けは先回りせずにこどもの声に耳を傾けるよう努めています。調査時、片付けや食事の準備など、切り替えの場面を見学しましたが、職員は急がせる声掛けはせず、一人ひとりの性格や様子に合わせて対応を工夫したり、気持ちが切り替わるよう援助したりしていました。さまざまな場面でこどもの気持ちに沿って適切に対応しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:b】

こどもが自分でやろうとする気持ちを尊重し、一人ひとりの意欲や発達に合わせて声掛けや援助をおこなっています。家庭での生活状況は連絡帳や登園時の聴き取りで把握し、職員間で共有しています。トイレトレーニングは、家庭で排尿の間隔が開いてくるなど兆候が見られた時や、反対に園で他児の姿に影響を受けトイレに興味を持った様子などの時互いに伝え合い、家庭と連携を図りながら進めています。昼寝の時間に眠くないこどもや早く目覚めたこどもは別室で個別に対応しています。基本的生活習慣を身につけることの大切さについては、懇談会や園だよりなどで保護者に伝え、こどもにも年齢に合わせて理解出来るよう働き掛けています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

主体的に遊びを選べるよう、玩具はこどもの手の届く所に用意しています。また、年齢や発達に合わせて自然の中で十分に身体を動かせるよう、その日のねらいに合わせて散歩先を選んでいます。散歩先の公園で他園と一緒になった時は、園名を伝え積極的に挨拶をするなど、社会のルールを自然に学べるよう配慮しています。調査時、1歳児クラスでは、広めのスペースでウエーブバランスを用いた粗大運動、机上ではままごとなどを設定し、こどもたちが好きな遊びを安全に楽しめるよう配慮していました。また、2歳児クラスでは、給食の前に手遊びや絵本の読み聞かせをおこない、保育者とのふれあいや言葉のやり取りを楽しんでいました。行政主催のおはなし会や公園の苗植えなどにも参加し、地域の方々との交流をおこなっています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0歳児の保育室は壁で仕切られ独立している為、安全にゆったりと過ごすことが出来ます。保育者は0歳児保育に関わるねらい及び内容である「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」の3つの視点を大切に、保育者との愛着関係が育つように配慮しています。また、室内の衛生を保つとともに、探索意欲を満たして自由に遊べるよう環境を整えています。こどもの体調や様子については、日々連絡ノートや送迎時のやり取りを通して共有していますが、毎月発行している「もみのきだより」でも、給食の様子や1歳児クラスとの関りの様子、保育者の対応のねらいなどについてお知らせしています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

連絡ノートや送迎時のやり取りなどで日々こどもの状況を把握し、一人ひとりに合わせた対応をおこなっています。保育者はこどもが安心して主体的に遊びや活動をおこなえるよう、こどもの言動や様子をよく観察し適切に関わっています。異年齢児と一緒に過ごす時間を設けたり、わらべうたや絵本に親しんだり、散歩先で鳥や昆虫・植物などを発見したり水遊びを楽しんだりと、季節に合わせてさまざまな体験が出来るよう配慮しています。登降園時など、人の出入りの多い時間帯にも、よりこどもが落ち着いて過ごせるような環境設定を検討しています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:非該当】

該当児はいないため非該当です。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

1日の生活を見通し、保育時間が長くなる子どもに対しては夕方以降に疲れ過ぎないよう、日中の活動量や内容に配慮しています。16時半以降は安全に配慮しつつ異年齢合同保育をおこない、延長の時間帯は家庭的にゆったりと過ごせるよう、スキンシップを十分に取りながら関わっています。18時半以降にお迎え予定で希望される方には、せんべいやビスケット・おにぎりなどの間食を提供しています。また、こどもの状況についての伝達事項は連絡ノートに記入する他、昼礼で共有・記録し、遅番の保育者が確実に保護者に引継ぎをおこなうよう努めています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:非該当】

該当児はいないため、非該当です。ですが、全体的な計画に「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を盛り込み、日々の保育計画と繋がりを持たせています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

入所前の健康状態や既往症・予防接種歴などは保護者が記載した健康台帳で把握し、全職員で共有しています。また、日々の健康状態は連絡ノートや送迎時の聴き取りで確認しています。保育中に平熱より1℃以上体温が上昇し、水分や食事が摂れない場合などは、保護者に連絡しお迎えを依頼しています。また、受診が必要と判断した時は、保護者に連絡した後、園で受診しています。保育者は乳幼児突然死症候群に関する研修を受け、睡眠中の呼吸や顔色・寝姿勢の確認を、0歳児は5分おき、1・2歳児は10分おきにおこなっています。仲町台もみのき保育室での健康に関する方針や取り組みは、重要事項説明書で保護者に周知しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

仲町台もみのき保育室では、身体測定を月1回、健康診断と歯科健診を年2回実施しています。健診の結果は健康台帳や歯科健診用紙などに記載し、職員会議で全職員に周知するとともに保護者にも伝えています。結果により、保護者からの個別の相談に応じたり医療機関を勧めるなど、家庭での生活や健康管理に活かされるよう援助しています。歯科の園医による講演会を開催し、職員向けに健康教育をおこなっています。歯科医ならではの「口から見える健康」について学び、保育にも活かしています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のあるこどもに対しては「食物アレルギーマニュアル」をもとに適切な対応をおこなっています。家庭で食物アレルギー反応が出た場合は、医師記載の「アレルギー疾患生活管理指導表」を提出していただきアレルギー食材の除去対応をしています。アレルギー児の保護者とは月1回面談をおこない、献立表をもとに除去食材を確認しています。また、給食を提供する際は誤食を防ぐ為、トレーや食器の色を変え、名札を付け、座席の位置も配慮しています。他のこどもや保護者にはアレルギー児への配慮として、園内への食べ物の持ち込みを禁止することを重要事項説明書に記載し、理解を得るよう努めています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

仲町台もみのき保育室では「楽しく食べる 心も体も健康な子ども」を全体の食育目標に掲げ、その上で担任と給食職員で連携し、各年齢に応じた食育計画を作成しています。こどもが落ち着いて食事ができるよう、椅子やテーブルの高さ・食器や食具に配慮し、一人ひとりの発達に合わせた援助をおこなっています。離乳食は一人ひとりの発達や咀嚼の様子に合わせて、食材の刻み方や固さ、長さなどを調整し、安全に食事が摂れるよう配慮しています。栄養士は、配膳後にその日の献立や食材について説明し、こどもが食に興味を持てるよう関わっています。月1回、委託業者より提供される食材や教材を用いて食育活動をおこなうほか、2歳児はクッキー作りや月見団子作りなどのクッキングもおこなっています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

卵を極力使用しない献立を作成しているほか、アレルギーの原因となる食物が比較的少ない和食に親しめるよう配慮した給食を提供しています。また、季節感のある献立になるよう旬の食材を取り入れ、行事やイベントの際は視覚からも楽しめるよう配慮した食事を提供しています。こどもの喫食状況は、昼礼時に給食職員と保育者で共有し、次の献立作成に活かせるよう取り組んでいます。衛生管理はマニュアルにもとづき、配膳時のテーブル消毒、職員のエプロンや帽子・マスクの着用、手洗いの徹底など、適切におこなっています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

日常的な情報交換は送迎時や連絡ノートでのやりとり、こどもたちの製作物や写真などの掲示でおこなっています。また、年3回の懇談会、年2回の個人面談、年1回の保育参観などを通して、日頃の保育の様子やこどもの成長の様子についても共有しています。月1回発行している「もみのきだより」では、保護者への共有事項や各クラスの様子、保育のねらいや保育者の願い、給食室からのメッセージを載せています。仲町台もみのき保育室では保護者参加型の行事もおこなっていますが、行事の後はアンケートを取り、保護者の意見や感想を次の機会に活かせるよう取り組んでいます。懇談会や個人面談で得た情報は必要に応じて記録し、職員会議などで共有しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員は、保護者に笑顔で挨拶をしたり積極的に話しかけたりすることを心掛け、信頼関係を築けるよう努めています。また、保護者からの相談などにはいつでも応じられる体制であることを重要事項説明書でお知らせしています。常に保護者の様子にも気を配っているので、必要に応じ、保育者の方から面談を提案することもあります。園長、保育者、栄養士など、それぞれの立場や専門性を生かした聴き取りやアドバイスなどの支援もおこない、保護者が安心して仕事や子育てが出来るよう取り組んでいます。尚、相談の内容は適切に記録し職員間で共有しています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待等権利侵害の兆候を見逃さないよう、こどもの衛生状態や喫食状況、衣服の状態や怪我の有無、病気の時の対応など、さまざまな角度から注意深くこどもの様子を観察しています。また、保護者の様子にも気を配り、状況に沿った支援をおこなうことで虐待を未然に防ぐよう配慮しています。虐待等権利侵害を発見した時は、マニュアルに沿って施設長に報告し、施設長から児童相談所に通報、その後職員全体で共有しています。職員は虐待や人権擁護についての研修に積極的に参加しています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

毎月、月案や個別記録に対する振り返りと自己評価をおこない、他のクラスの自己評価も共有しています。また、年度末には保育者の自己評価をおこなっています。保育の質の向上を目指し、仲町台もみのき保育室では月に1回、園内研修をおこなっています。外部の研修に参加した職員が研修での学びを発表したり、AED研修や嘔吐処理研修など、実践的な研修も取り入れています。これまで、近隣の公立保育園の公開保育を見学する機会を持っていましたが、今年度は初めて仲町台もみのき保育室でも公開保育を実施することになりました。日頃の保育を公開し、さまざまな意見や感想をいただき振り返ることで、保育の質の向上に繋げられるよう計画しています。