社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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入道雲

2024年03月05日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 公益社団法人神奈川県介護福祉士会

② 施設・事業所情報
名称 入道雲 評価対象サービス 2022~ 障害者・児福祉サービス版
対象分野 生活介護, 短期入所, 障害者支援施設(施設入所支援+日中活動事業) 定員 50 名
所在地 253-0008
茅ケ崎市芹沢786 
TEL 0467-54-5424 ホームページ http://www.syonokai.jp
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1996年05月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人翔の会
職員数
常勤職員:30 名
非常勤職員:27 名
専門職員
看護師:2 名
作業療法士:1 名
管理栄養士:2 名
施設・設備の概要
個室:50
浴室:2
トイレ:13
デイルーム:2
デイルーム(外部):3

③ 理念・基本方針
◇基本理念
 誰もが地域で暮らせるために
(大切にしたいこと)
 1.一人ひとりをかけがえのない存在として尊重します。
 2.本人を中心として寄り添う支援を行います。
◇基本運営方針
 1.利用者本人を中心とし、本人の意向を尊重した支援を行います。
 2.利用者の人格と性差を尊重した介助を行います。
 3.利用者の権利擁護とサービスの向上を目指して、事故と虐待を防止し、利用者の権利を守ります。
 4.ソーシャルインクルージョンの理念に基づき、全ての人が地域の中で互いの生き方を尊重し合い、交じり合って生活ができる共生社会をめざします。その実現のため多職種他機関との連携を大切にします。
 5.職員のキャリアアップに努め、職員研修の充実を図ります。
 6.職員が安心して働き続けられる職場作りをめざします。
 7.適切な財務管理と会計処理システムに努め、信頼性の高い効果的・効率的な経営体制を確立します。
 8.サービスの質の向上のため、リスクマネージメントの充実やコンプライアンスの徹底、情報公開による透明性の確保を図ります。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
○利用者の8割は言葉での意思確認が難しいため、写真や絵カードを使用したり、それでもイメージがつかめない方には現物を呈示したりして、利用者個々の特性に合わせた関わりを行っている。使用する絵カードは、利用者と一緒に考えながら作成している。利用者とコミュニケーションをとり、スタッフ自身も楽しみながら仕事に携わっている。また、3年前より、県の「意思決定支援」のモデル事業に取り組んでいる。「意思決定支援」の取り組みは、少人数から始め、現在は20名の利用者を対象にして、口頭や写真などを使用して行っている。
○作業療法士を配置し、また同一建物内の水平線に勤務する理学療法士の協力を仰ぎ、希望する利用者に対して機能訓練を行っている。作業療法士が個別のリハビリテーション計画を作成し、プログラムメニューを提供している。利用者の平均年齢が50歳を超えたことから、体力や筋力の低下も考えられるため、生活の中でのリハビリテーションも行っている。下肢の筋力低下防止のため、作業療法士の指示のもと、スタッフ付き添いで小さなバランスボールでの足踏みや、階段の昇降などの訓練を生活の中で行っている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/06/01(契約日) ~2024/02/09(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2 回(2010年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ◇事業所の特色や努力、工夫していること、事業所が課題と考えていること等
○入道雲は福祉総合援助施設「空と海」の2階にあり、重い知的障害や自閉症スペクトラムの利用者50名が、3つのユニットに分かれて生活を送っている。全室個室を提供し、利用者が安心して生活できることを優先し、居室内の配置は利用者自身が決めている。
○利用者の日中活動は大きく5グループに分かれ、ポスティングやアルミはがし、自主製品のあられ作り、洗濯などさまざまあるが、どの活動に参加するかは、利用者本人に選んでもらっている。実際にやってみて楽しいと感じ継続している方もいるが、自分に合わないと感じた方には他の活動を選んでもらっている。利用者本人が自分で考え、選択できるようにしている。
○利用者の人権に対する取り組みとして、言葉遣いについてのグレーゾーンなど、不適切な対応かどうか、スタッフ間で検討する他、他施設の職員のアドバイスも受けている。スタッフは、利用者の行動制限について、常に意識しながら活動している。行動制限しなければ危険を伴う場合も、そのことは利用者の自由の権利を奪うことではないかなど、グループ会議で具体的な行動について話し合いを行っている。その行為自体を問題にするのではなく、背景にある原因を突き止めるようにしている。その方の生き方、感じていることを尊重しながら、日々の支援に携わっている。
○コミュニケーション手段として写真や絵カードを使用している。また、独自の手話を使ってコミュニケーションをとっている利用者もいる。言葉でのコミュニケーションが困難な方が多いため、スタッフは常に利用者とのコミュニケーションについて課題があると考えている。4年前より、自閉症の子どもとのコミュニケーションの研修で学んだ「SCERTSモデル」を、数人の利用者を対象に活用している。困ったときに急に走り出す行動が軽減したり、遊びの中にスタッフが一緒に関わることで大声を出すことが減少したりと、取り組みの効果が出てきていると感じている。
○利用者と関わる時間を多く持ち、利用者と話す機会をできるだけ作るようにしている。家族に会いたい、墓参りに行きたいなどの相談があった場合は、利用者の意思を尊重し、できるだけ早急に実施できるようにしている。実際に家族に会いに行ったり、墓参りに行って、利用者は満足している。個別支援計画の話をする時などは、落ち着いてゆっくり話ができるよう、施設内の相談室を使って、利用者の話を聞いている。
○利用者に提供する食事は、個々のニーズや希望を大切にして提供している。栄養士が献立表を作成し、利用者個々の栄養計画を立てている。ペースト食や刻み食、常食などの食形態は、栄養士や作業療法士、言語聴覚士などが身体の状況に応じて、利用者本人と相談しながら提供している。咀嚼せずすぐに飲み込んでしまう方には小鉢で提供したり、偏食の方には食べられるものへ代替えしたり、異食のある方には環境の整備をしたりと、個々に応じた対応を支援計画書に記載している。食前と食後に入浴の時間を設け、利用者は好きな時間帯に入浴している。
○利用者が地域の運動会などの行事に参加している。近くの運動公園などを利用して、利用者は身体を動かし楽しんでいる。また、秋祭りなどのイベントを企画し、地域の方々の協力を得て開催している。元花火師のスタッフとともに花火大会を計画したり、夏は盆踊りなどを実施している。後援会の方たちの協力を得て、利用者の着付けを手伝ってもらうなど、地域社会との関係性は深い。今後もさらに社会参加が増えるような支援を考えていきたいと考えている。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回、入道雲で、第三者評価を受けさせていただく中で、職員への聞き取りやアンケート・会議などを開催して、出来るだけ多くの立場の職員に関わってもらうことが出来ました。その中で、自分達の施設が、何が出来ていて何が出来ていないか・何を大切にしていきたいのかを改めて確認することが出来ました。そして、取り組んで行かなければならない課題に着目する事ができました。今後、今回の結果を職員で共有して、支援に生かしていきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

「誰もが地域で暮らせるために」を法人の基本理念に置き、法人内の各事業所の設立や運営の原点としている。法人の理念は、ホームページに掲載している。理念や基本方針は、毎年3月に各部署の代表が集まる次年度説明会や、非常勤スタッフも交えた4~5月の新年度の全体研修の場で、資料を配布して説明、周知している。年2回開催する家族懇談会や毎月のお知らせ、年3~4回発行する広報誌「雲いろいろ」で、生活の様子やトピックスを家族に伝えているが、理念や基本方針の周知までには至っていない。利用者の多くに重度の知的障害があり、家族も高齢化で家族懇談会の参加も減少している。利用者、家族への説明は不足していると感じている。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

月2回、法人内の施設長が参加する管理職会議を開催して、高齢・障害・児童分野の情報を共有している。各所属協会や研修から情報を収集して、社会福祉事業全体の動向を把握している。また、自立支援協議会など、地域の団体の計画作成会議に各施設長が参加し、地域福祉への提言を行うとともに、各部会の動向や内容を管理職会議で伝えている。月1回、施設長と課長が参加する月次決算会議においても、コストや利用率などの推移や状況を確認している。月次決算会議の後には、さらに時間を設け、1事業所を取り上げて、より深堀りした分析を行っている。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

管理職会議で、経営課題やサービス内容、設備、職員体制・処遇、人材育成、財務状況について、具体的な課題を出し合い、進むべき方向を決めている。必要に応じて、プロジェクト会議やカテゴリー会議を開催して、解決や改善に向け、話し合いを行っている。利用者の高齢化や障害の重度化、入所施設の今後のあり方など、課題は多岐に渉り、状況は理事会でも報告し、意見を聞いている。課題や問題の把握、分析まではできているが、それぞれが重い課題であることから、具体的な解決策にまではつながっていないこと、また、スタッフへの周知が不足していると感じている。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人の理念や基本方針の実現に向け、目標や課題、問題点の解決や改善に向けた具体的な取り組みを行い、評価、見直しを行っている。利用者の高齢化や障害の重度化、医療的ケア、人材確保など、今後の課題や問題点を明確化しているが、制度や法律の変更に伴い、法人全体で、高齢・障害・児童の運営体制の総合的な計画が求められるため、あえて中長期計画という名称は使っていない。総合的に制度や法律、地域のニーズ、各分野での動向を判断しながら、法人の理念を具現化するよう取り組んでいる。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

単年度の事業計画は、課題や問題点を踏まえ、実行可能な取り組み内容としている。主な取り組みとして、①高齢・重度利用者への支援の充実、②虐待防止・身体拘束適正化・サービスの質向上の取り組み、③WITHコロナ時代のプログラム・活動の実施などを、事業計画にあげている。単年度の事業計画は、数値目標は設定していないが、必要に応じて、成果などを確認している。今年度の事業計画では、研修の参加機会を増やすことなどをあげ、スタッフに周知している。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

月1回開催する職員会議の場で、現場のニーズを確認し、また、利用者や地域の方々の意見などを総合的に伺って、事業計画を策定している。策定した事業計画は、3月の理事会の承認を得て決定している。定期的に開催する施設入所支援の職員会議や日中活動の職員会議、主任者会議、各グループリーダー会議、男性全体会議、女性全体会議には、施設長が可能な限り参加して、スタッフや利用者の状況を確認している。事業計画は半期で見直しを行い、「上半期事業報告」としてまとめ、理事会に報告している。事業計画の策定と実施状況は、職員会議で説明、報告し、スタッフに周知している。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

事業計画の主な内容や継続している内容は、利用者や家族に、お知らせや家族懇談会、広報誌「雲いろいろ」で伝えているが、利用者の多くが重い障害を持っているので、周知が不足している。ユニット内の掲示物は利用者に破られてしまうことが多く、利用者へは行事のお知らせなど口頭で伝えるている。意思決定支援の取り組みの中で、半数の利用者には、カードや写真を使って対応している。事業計画をどのように伝えていくか、今後の課題としている。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

法人全体の人権委員会にて、各部署の「ニコリホット」(プラスの評価)を分析する他、毎年、虐待に対するポスターを作成するなど、組織内の人権のチェック体制を整えている。虐待に対するポスターは、当初は「虐待をしない」ことをテーマに作成していたが、最近は「不適切な支援」を意識付けることに変化している。職員は評価基準に基づき、年1回自己評価を行い「職務基準書」を提出している。「職務基準書」は管理職が内容をチェックして、管理職会議で分析、検討を行い、サービスの質の向上につなげている。外部のオンブズマンが月1回訪れる他、法人内の事業所が順番に第三者評価を受審している。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

「職務基準書」は集計、分析し、管理職会議で改善策を立て、全体研修や各事業所の会議を通してスタッフに周知している。改善策は、管理職や課長などにより策定することが多いが、スタッフがそこに参画して策定することもある。評価基準についても、制度の変更や前年度の結果をもとに、毎年、内容を見直している。評価基準に「不適切な支援」を取り入れ、「本人が望むから行っている」などグレイな部分を、スタッフが意識して支援するようにしている。「不適切な支援」は、スタッフ皆で話し合い、答えを出すよう取り組んでいる。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

施設長の役割と責任は「職務規程」に定めているが、広報誌などに掲載して周知する努力は不足していると感じている。災害などの有事の際の役割や、施設長不在時の権限の委譲についても口頭で説明することが多い。市の福祉避難所としての役割もあり、不在時には、課長や現場スタッフに引き継ぎを行っているが、コロナ禍の中では外出先で連絡を受け、対応策を指示することも多い。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

全国の施設長会議や、県の施設長会議、法人の管理職会議などで、遵守すべき法令などを理解するための取り組みを行っている。研修会や勉強会に参加し、関係者との適正な関係を維持する他、書籍などで研鑽に努めている。福祉サービスに直接関係する書籍に限らず、簿記や不動産、年金、労務など、幅広く情報をキャッチしている。最近は、ポイントやインボイスの対応などを学んでいる。法令などの変更、改正にあたっては、本部職員に研修会や勉強会の開催を働きかけ、スタッフにも周知するようにしている。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

主任者会議やリーダー会議、グループ会議には、施設長ができるだけ参加するようにしている。現状を評価、分析し、利用者や地域のニーズや課題を把握して、質の向上に取り組んでいる。法人内の実務者研修や行動援護従事者研修、また、外部研修に職員が参加できるようにしている。意思決定支援の取り組みでは、支援が止まっている利用者へのアプローチなどを、スタッフにアドバイスしている。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:c】

月次決算会議や人事分析表をもとに、人事や労務、財務の分析を行っている。管理職の会議では、組織体制や人員配置について検討し、他の管理職と協働して取り組んでいる。経営の改善や、業務の実効性を高める取り組みについて、サービスの質の向上には取り組めているが、経営や人事、労務については不足していると感じている。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

福祉人材の確保や育成は、法人として方針を示し、配置や人員についても職員配置表を作成している。スタッフの採用は、法人の採用担当が行っているが、非常勤スタッフの採用については、各事業所が募集することもある。法人として採用活動に力を入れており、インターネットの活用や学校訪問、説明会の開催など、多方面からの採用活動を行っている。スタッフの配置は、現在、基準を達成しているが、プラスアルファのスタッフ配置は不足している面もる。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人として人事考課を取り入れている。期待する人事は、高齢・障害・児童の各分野において、理念や基本方針から一定の基準を示している。スタッフの業績などを課長以上の管理職が評価して、内容を法人本部に報告し、昇給、昇格につなげている。階層別、等級別の基準は、法人が定めている。年1回、11月にスタッフの満足度、意向調査を実施して、次年度に向けた人事管理を行っている。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

年1回、職員に意向調査を実施し、それに基づき労務管理を行っている。また、人事分析表を作成して、有給休暇の取得状況や時間外勤務の状況を把握して、就業管理に活かしている。有給休暇は、どうしても常勤スタッフの方が取得しずらい現実がある。年1回、外部のストレスチェック会社を利用して、スタッフのストレスチェックを実施し、必要に応じて、産業医への相談、診察につなげている。悩み相談は、直属の上司などには話しにくいケースも想定できることから、自ら相談者を選択できる「お願いトークシート」を用意している。職場の環境作りは、これで良いということはないので、今後も働きやすい職場作りに取り組んでいく必要があると捉えている。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

常勤のスタッフは、年度初めに1年間の自己の目標を立てて提出している。目標は半期で見直し、年度末には評価して達成度を提出している。スタッフとの話し合いを重視し、年度初めか中間に、1回以上面接を行い、必要に応じて、年度末にも面接を実施している。スタッフの面接は施設長が対応する他、状況によって、課長や主任が対応している。目標管理に取り組み、また、それに合わせた面接を通し、スタッフ一人ひとりの育成に取り組んでいる。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:c】

法人全体で、スタッフの教育・研修に関する基本方針や計画を策定し、階層別の研修や資格取得のための講習会を開催している。また、事業所においても、管理職と研修委員会のメンバーで内部研修を企画、実施している。内部研修の内容は、必要に応じて、評価、見直しを行っている。事業所として、自閉症スペクトラムの利用者が多いことから、強度行動障害者支援者養成研修(基礎)へのスタッフの受講に取り組んでいる。コロナ禍や人員配置の関係から、思うように内部研修を開催できないことから、研修会の開催は不足している。もっと開催したいと考えている。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

スタッフの個別の状況や資格を把握し、法人が開催する階層別、職種別、テーマ別の研修会にスタッフが参加している。スタッフにはその都度、研修会の情報を提供して、参加を促している。事業所の内部研修では、自閉症や感染症、災害に関する研修を行っている。コロナ禍により、外部研修はオンラインやハイブリットの活用が多く、外にでかけていく研修は少なくなっていると感じている。外部研修の情報は、職員会議などで内容を伝えている。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

サービス管理責任者を、実習生の受け入れ担当としている。受け入れマニュアルを整備し、オリエンテーションを行い、専門学校や大学から、年間10人弱の実習生を受け入れている。利用者の特性に配慮したプログラムや、学校や実習生本人の意向に沿ったプログラムを作成するよう努めているが、利用者の高齢化、障害の重度化の対応に追われ、実習生への対応は、その次になってしまう現実がある。実習生の受け入れには、課題も多くあると感じている。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人のホームページや広報誌「ニュース翔」にて、運営状況を公開し、運営の透明性を確保する取り組みを行っている。家族へは広報誌「雲いろいろ」で情報を伝えている。また、地域の自治会に加入し、毎月の集まりに施設長が出席して、地域の方からの質問に答えたり、地域に向けて事業所の情報を提供している。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

各職種のルールや権限、責任については「職務規程」に定め、スタッフに周知している。法人内の内部監査や外部の会計監査などを実施して、その結果に基づき改善策を検討している。法人内の内部監査は、年1回、管理職2名が法人内の他事業所を訪れ、ルールに基づいた金銭の取り扱いを行っているか確認し、適正な経営・運営のための取り組みを行っている。運営に関して何か問題があった時は、法人の顧問弁護士や社会保険労務士に相談できる体制を整えている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

活用できる社会資源や地域の情報は、利用者には個別性もあり、すべてを掲示することはしていない。ただし、利用者の多くに関係する地域のイベントなどは、事業所内に掲示して利用者に周知している。利用者が地域の行事や活動に参加する場合は、職員やボランティア、有償のヘルパーを利用している。今年度、地域の運動会に、利用者1人が参加している。水平線と合同で行う納涼祭は、コロナ禍で規模を縮小して実施し、今年度は地域の方の参加は呼びかけていないが、コロナ禍前は、地域に券を配って、多くの地域の方々に参加してもらっている。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

ボランティアの受け入れは、特に担当を決めていないが、課長を中心に受け入れを行っている。コロナ禍でも受け入れを継続し、市社協のボランティア体験や、中学生の演奏ボランティアの受け入れを行っている。また、意思決定支援の取り組みの中で、利用者の買物支援などのボランティアが活動している。ボランティアへの説明書などは整備しているが、地域の学校教育などへの協力は、まだまだ不足していると感じ、今後の取り組みの課題としている。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

個々の利用者の状況に対応する社会資源はリスト化はしていないが、必要に応じて、個別のファイルに記載し、関係書類を整えている。内容は職員会議などの場で、スタッフが共有している。また、県や市の関係団体との連絡会に参加し、課題などを把握している。地域には関係団体も少ないことから、地域のネットワーク化を進めるには課題も多く、入所施設の縮小の現実の中で、今後どのように対応していくか問題も多いと感じている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

各福祉団体と連携し、地域の福祉ニーズや課題の把握に努めている。コロナ禍で開催を中止しているが、法人として、地域の課題に焦点を当てた地域セミナーを開催したり、年1~2回、地域の団体に参加してもらう運営委員会を開催して、地域の福祉ニーズを把握する取り組みを行っている。また、施設長が地域の自治会の集まりに参加している。地域の自治会館のカーテンの洗濯などを請け負い、地域との関係性を深めてはいるが、地域住民との交流は不足している感じている。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人として、小和田地区の調理イベントを開催する他、鶴が台団地で子供食堂の運営団体に料理と客席を提供している。また、買物難民の方々のために、お出かけワゴンに法人の車両を貸し出している。地域の福祉災害拠点として、3日分の非常食や飲料水、毛布などを備蓄している。事業所の周辺の環境は、古くからある農家と新しい住宅で構成され、価値観の違いもあると懸念されるが、孤立した障害者や高齢者の深刻な問題などは、特にあがっていない。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者中心のサービスを行うため、法人研修として「本人中心支援研修」、顧問弁護士が講師の「人権研修」を、それぞれ年1回開催している。また「意思決定支援」への取り組みとして、県の権利擁護事業(3年間継続)に関わっており、利用者への聞き取りなどを通して、本人理解を進めるとともに、日々の実践を振り返る機会としている。また、利用者尊重の姿勢や関わりを見える化するため、「個別支援計画」の作成にあたっては、まず担当者が作成し、サービス管理責任者が内容をチエックし、各グループの中で協議して、統一した支援の実施方法について理解を深めている。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

利用者のプライバシーについて、マニュアルを整備している。利用者の居室はすべて個室であり、トイレの入口はのれんを下げて、プライバシーに配慮している。また具体的な支援として、各自の居室には名札をかけない(希望者にはかけている)、トイレや居室に入る際にはノックをすること、そして介助については同性介助としている。スタッフには、SNSなどの使用について注意を促している。利用者や家族には、入所契約の際に、プライバシー保護について文書をもとに説明している。利用者の写真の取扱いについても、利用者や家族から同意をとっている。ただし、「排泄表」は支援上、トイレに置かざる得ない現実がある。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

コロナ禍前は、地域のお祭りや運動会の招待があり、利用者が参加していた。また、1泊2日の旅行を企画する際にも、利用者に候補地のパンフレットを見せたり、話をしたりしながら、行く場所を選んでもらっていた。施設内には売店があり、利用者が希望するお菓子などを揃えている。担当者と一緒の外出では、希望する場所を利用者に決めてもらい、希望に合わせてどのお店にするか、情報を提供して選んでもらうようにしている。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

サービスについては、利用者の自己決定を尊重している。障害が重度の利用者が多く、言葉では理解することが難しいため、まずは経験を通して理解できるように対応している。また、マクドナルドなどのデリバリーを利用して注文する際には、画像や写真を見てもらい、注文するようにしている。説明のための書面は作成しているが、意思決定が難しい利用者へは、決められた形での運用は難しいと感じている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

これまで施設を変更したケースとしては、ホスピスや特別養護老人ホーム、障害者グループホームへの移行があった。移行にあたっては、本人の思いを尊重し、主治医や家族に相談しながら、本人の利益を守るためにどうしたらよいか検討している。個別のケースに合わせ、電話での引き継ぎや文書など、場面に応じた引き継ぎを行っている。環境が変化しても、その人らしさが継続していけるよう配慮している。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:c】

利用者へのアンケートや意向調査は行っているが、コロナ禍になってからは、満足度調査は実施していない。障害が重度の利用者が多いため、利用者懇談会も行っていない。ただし、利用者から個別の相談はあり、その都度、スタッフが対応している。週1回、肉か魚かを選ぶ選択食を提供しているが、言葉で応えてくれる人は少ないため、目で見て選ぶことができるようにしている。食事中の利用者の表情や、「美味しい?」と声かけしたり、残食の状況などから、利用者の満足度を確認している。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決のシステムとして、苦情受付担当者や苦情解決責任者、第三者委員を置いている。また、月1回、オンブズマンが訪問し、日中活動の様子や利用者の話を聞いている。また苦情箱を設置しているが、利用はほとんどない。家族からの苦情や要望は、利用者の帰宅の際や、家族会、電話などで、直接、担当者に話があることが多い。家族からの話は、衣替えしていない、爪が伸びている、ひげが伸びているなどが多い。苦情や相談の内容は、法人でも確認し、改善やサービスの向上につなげている。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

利用者が意見を述べやすいよう、利用者の居室や相談スペースにてスタッフが話を聞いている。利用者には相談がいつでもできることを口頭で伝えている。また、施設内に第三者委員やオンブズマンへの相談を含め、相談や苦情解決の仕組みを掲示している。利用者からの苦情や意見は、オンブズマンや第三者委員から、スタッフや主任、課長、施設長に報告がある。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

県の助成事業である「意思決定支援」のアンケートを、利用者5名に実施している。日頃より、スタッフが配慮や傾聴を基本とした姿勢で、利用者の思いに丁寧に対応している。利用者からの相談や意見は、個別ケース記録に記載し、月1回開催するグループ会議にて検討、協議している。法人での対応が必要なものは、法人本部にあげて協議することとしている。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

法人に事故防止委員会を設置し、月1回、事故やヒヤリハットを把握し、事故防止に向けて協議している。事故やヒヤリハットでは、利用者の高齢化にともなう転倒や、誤与薬、薬の飲み忘れが多い。これらに対して、男性全体会議や女性全体会議の場で協議し、事故防止に向けて振り返りを行っている。新型コロナウィルスやインフルエンザなどの感染症についてはBCPを作成し、リーダーレベルで読み合わせを行い、継続的に予防に取り組んでいる。車を運転するスタッフ(非常勤含め)を対象に、年1回以上、運転研修を実施している。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

コロナ感染症対策を中心に、法人や各事業所で管理体制を整備している。対応マニュアルをもとに、法人の衛生委員会にて研修を行い、また具体的な予防(換気、加湿、ドアノブ消毒、検温など)については、看護師を中心に行っている。BCPを確認しながら取り組んでいる。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

災害時の対策は、文書化して整備している。年2回、法人本部が中心になり、防災訓練を行っている。各事業所での対策に並行して、地区でグループ分けして、法人本部を中心に連携する二重の体制をとっている。また、災害メーリングリストで、スタッフへの情報発信などが実施できる体制を取っている。市とは毎月、無線連絡訓練を実施しているが、災害を想定した訓練に、地域住民が参する仕組みはできていない。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

サービスの標準的な実施方法については、利用契約書や重要事項説明書、個人情報保護に関する同意書において文書化している。また、スタッフの職務のあり方については、職務基準書に示している。重い障害のある利用者が多いため、発達障害の外部研修などにスタッフが参加したり、「自閉症プロジェクト」プランを作成して、スタッフに周知している。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:c】

主任会議やリーダー会議、グループ会議(男性全体会議、女性全体会議)を開催して、提供するサービスの標準化を目指した仕組みを作っている。スタッフからの意見は、入浴や食事、排泄など介助に関する意見が多いため、グループ会議で協議している。標準的な実施方法については、見直しの時期などは特に決めていない。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

サービス管理責任者を、個別支援計画策定の責任者としている。アセスメントシートについては、県の事業を実施しているため、意思決定支援のヒアリングシートを使用している。利用者のニーズについては、意思を伝えられない利用者が多いため、日々の支援の中で本人の思いを汲み取り、本人の意向を具現化するため、個別支援計画に思いを反映するようにしている。支援が難しい利用者の居室環境を整えるなど、本人らしい、落ち着いた生活を送ることができるよう努めている。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

法人全体で、個別支援計画の見直し、評価の時期や手順などを定めている。修正した個別支援計画は、コロナ禍では電話での説明や郵送での確認などの方法で行っている。今まで計画を緊急に変更したケースはない。感染症の対策で、日々対応に追われることが多く、利用者の「意思決定支援」の取り組みは、不十分と感じている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

記録類の管理責任者は施設長として、記録類はスタッフルームの鍵のかかるキャビネットにて管理している。また記録類の記入の仕方については、OJTや新人研修で行っている。記載内容は、パソコンのネットワークや回覧でスタッフが共有している。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

記録に関する規程を整備し、保管責任者を決めている。記録の不適切な利用や個人情報の漏洩については、法人全体で対策と対応を決めている。個人情報について知っておくべく情報としては、服用する薬や疾病、食事量、体調などがあり、伝えてはならない情報として、複雑な家族関係や経済面などがある。担当者レベル及び管理者レベルで協議して、記録の管理体制、特に個人情報の取扱いについて注意している。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の8割は言葉での意思確認が難しいため、写真や絵カードを使用したり、それでもイメージがつかめない方には現物を呈示したりして、利用者個々の特性に合わせた関わりを行っている。使用する絵カードは、利用者と一緒に考えながら作成している。利用者とコミュニケーションをとり、スタッフ自身も楽しみながら仕事に携わっている。3年前より、県の「意思決定支援」のモデル事業に取り組んでいる。「意思決定支援」の取り組みは、少人数から始め、現在は20名の利用者を対象にして、口頭や写真などを使用して行っている。スタッフは担当の利用者と買物やラーメンを食べに行く機会などに、本人のニーズを汲み取っている。ボランティアと一緒に食事に行きたいなど、希望を伝えてくれる利用者もいる。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

法人全体で権利擁護のマニュアルを整備している。また、職務規程や職務基準書にも、虐待防止や拘束防止などを示している。利用者との関係が良好なため、支援場面での言葉遣いなど、友達に対するような言葉掛けになることがある。言葉遣いについてのグレーゾーンなど、不適切な対応かどうか、スタッフ間で検討する他、他施設の職員のアドバイスも受けている。スタッフは、利用者の行動制限について、常に意識しながら活動している。行動制限しなければ危険を伴う場合も、そのことは利用者の自由の権利を奪うことではないかなど、グループ会議で具体的な行動について話し合いを行っている。洋服を着るとすぐに脱衣し、裸になる利用者に対しては、いろいろな素材の衣服を提供している。現在はワンピースを着て落ち着いている。その行為自体を問題にするのではなく、なぜ脱いでしまうのか、脱いでしまう原因を探り、背景ににある原因を突き止めるようにしている。その方の生き方、感じていることを尊重しながら、日々の支援に携わっている。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の日中活動は、ポスティングやアルミはがし、自主製品のあられ作り、洗濯などさまざまあるが、どの活動に参加するかは、利用者本人に選んでもらっている。実際にやってみて楽しいと感じ継続している方もいるが、自分に合わないと感じた方には他の活動を選んでもらっている。利用者本人が自分で考え、選択できるようにしている。同じ活動でも、ポスティングはチラシを折る人、外に出る人、あられ作りは餅を切る人、揚げる人、袋に詰める人に分かれ、利用者一人ひとりがその方に合った、楽しい活動に参加できるようにしている。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

コミュニケーション手段として写真や絵カードを使用している。また、独自の手話を使ってコミュニケーションをとっている利用者もいる。独自の手話は、担当のスタッフが表にまとめて車椅子に下げ、どのスタッフでも会話ができるようにしている。言葉でのコミュニケーションが困難な方が多いため、スタッフは常に利用者とのコミュニケーションについて課題があると考えている。4年前より、自閉症の子どもとのコミュニケーションの研修で学んだ「SCERTSモデル」を、数人の利用者を対象に活用している。困ったときに急に走り出す行動が軽減したり、遊びの中にスタッフが一緒に関わることで大声を出すことが減少したりと、取り組みの効果が出てきていると感じている。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者と関わる時間を多く持ち、利用者と話す機会をできるだけ作るようにしている。本人からの相談は担当者に言ってくることが多い。家族に会いたい、墓参りに行きたいなどの相談があった場合は、利用者の意思を尊重し、できるだけ早急に実施できるようにしている。実際に家族に会いに行ったり、墓参りに行って、利用者は満足している。女性のスタッフには言いにくい場合は男性のスタッフが聞いたり、また、逆のケースに対応できる体制を整えている。個別支援計画の話をする時などは、落ち着いてゆっくり話ができるよう、施設内の相談室を使って、利用者の話を聞いている。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:b】

個別支援計画は、利用者の担当と日中活動のスタッフと、サービス管理責任者が話し合い素案を作成し、グループ会議で検討して、サービス管理責任者が作成している。グループ会議では、支援計画の文言をもっとわかりやすくし、フリガナを振った方がよいなど、細かな意見が出る。計画は半年ごとに見直し、利用者と話し合いながら修正している。日中活動や休みの日には「そば作り」をやりたい、マクドナルドに行きたい、洋服を買いに行きたい、博物館に行きたいなど、利用者から多くの希望を聴いている。夏休みにはお盆プログラムやプール遊び、12月にはスタッフと一緒にご馳走を食べながら新年を祝うなど、利用者にとって楽しい計画となるよう心掛けている。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

知的障害や自閉症などにより、利用者一人ひとりがその人に合った個性のある生活を送っている。穏やかに生活している方、元気に走り回る方など、さまざまである。自傷や他害がある場合などは、その前後に何があったのか、心の水面下で何が起きているのかを汲み取るようにしている。早急に解決しなければならない場合はすぐに対応し、時間が必要な場合はスタッフ会議などで解決策を検討するようにしている。いずれの場合も、スタッフが一人で抱え込まないように協力し合っている。スタッフに対し他害があった場合は、そうなってしまった環境を作ってしまったことを反省し、スタッフ間で今後の関わり方を検討して共有している。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者に提供する食事は、個々のニーズや希望を大切にして提供している。栄養士が献立表を作成し、利用者個々の栄養計画を立てている。ペースト食や刻み食、常食などの食形態は、栄養士や作業療法士、言語聴覚士などが身体の状況に応じて、利用者本人と相談しながら提供している。咀嚼せずすぐに飲み込んでしまう方には小鉢で提供したり、偏食の方には食べられるものへ代替えしたり、異食のある方には環境の整備をしたりと、個々に応じた対応を支援計画書に記載している。食前と食後に入浴の時間を設け、利用者は好きな時間帯に入浴している。利用者の8割は排泄が自立しており、その他の方はスタッフが声掛けして誘導している。失禁があっても、すぐにおむつ対応はせず、おむつは基本的に使わない考えで支援している。「この人はこう」と決めつけず、どうアプローチしていくかを常に考え、支援している。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:a】

利用者の居室の掃除は、間接スタッフにより定期的に行っている。全室個室を提供し、利用者が安心して生活できることを優先し、居室内の配置は利用者自身が決めている。部屋の中一杯に物を置いておくことで安心する方には、片付けても安心できるような状態にしている。人との関わりを好まない方は、自室でずっと好きなことを行っている。食事などの声掛けでスタッフが居室のドアをノックすると、その時は自分で食堂に出てくるなど、安心した自分らしい生活を送っている。転倒防止のために柱の角をカバーするなど、環境に配慮している。利用者は居室に置くソファーなどを購入して、安心できる「自分の家」を各自作り上げている。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

作業療法士を配置し、また同一建物内の水平線に勤務する理学療法士の協力を仰ぎ、希望する利用者に対して機能訓練を行っている。作業療法士が個別のリハビリテーション計画を作成し、プログラムメニューを提供している。利用者の平均年齢が50歳を超えたことから、体力や筋力の低下も考えられるため、生活の中でのリハビリテーションも行っている。下肢の筋力低下防止のため、作業療法士の指示のもと、スタッフ付き添いで小さなバランスボールでの足踏みや、階段の昇降などの訓練を生活の中で行っている。リハビリテーション計画は、3ケ月に1回、本人と話し合いを持ちながら見直しを行っている。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の健康状態は、日々の生活の中で、食事や排泄、顔色、表情などにより、スタッフ全体で把握している。少しでも様子に変化がある時は、栄養士や看護師、作業療法士などの専門職と連携を取りながら対処している。栄養士は栄養マネジメントを各個人に行っており、看護師はてんかん発作がある方が数名いるので状態把握や服薬管理を行っている。服薬時は看護師、日勤者、夜勤者など、複数で確認して誤与薬を防いでいる。服薬に関してのマニュアルは、スタッフ全員が周知している。マニュアルは年1回見直し、スタッフが内容を確認している。日常生活の中では、排便コントロールが難しい利用者が多く、3~4日目には服薬や座薬を使用している。法人で健康に関する職員研修を行い、また、喀痰吸引の研修を受けているスタッフもいる。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:b】

現在、医療的支援を必要とする利用者はいないが、法人で医療的支援者マニュアルを整備している。第3号資格取得者(特定の利用者に対する喀痰吸引の資格)はいるが、利用者の中に支援を必要とする人はいない。登録喀痰吸引事業者としての登録は行っており、受け入れの体制は整えている。コロナ、インフルエンザなど感染症に対し、BCP(事業継続計画)を策定しており、緊急時にはそれに基づき対応することとしている。感染症の発生に備え、嘔吐物処理の研修などを法人で行い、スタッフが参加している。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者が地域の運動会などの行事に参加している。近くの運動公園などを利用して、利用者は身体を動かし楽しんでいる。また、秋祭りなどのイベントを企画し、地域の方々の協力を得て開催している。元花火師のスタッフとともに花火大会を計画したり、夏は盆踊りなどを実施している。後援会の方たちの協力を得て、利用者の着付けを手伝ってもらうなど、地域社会との関係性は深い。今後もさらに社会参加が増えるような支援を考えていきたいと考えている。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

法人の理念「誰もが地域で暮らせるために」を目標としているが、家族の高齢化などにより、家での支援が困難になり、地域の中にあるこの施設を利用している。そのため、ここからまた地域へ移行して生活したいという希望者は少ない。以前、グループホームに移行した方は、見学や数日間のお試し期間を設け、本人が納得してから移行を行っている。段階を踏んで、丁寧な地域移行を進めている。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

家族とは年2回、個別支援計画作成時に面接している。また、家族懇談会を開催して、施設長や課長、主任などが参加し、施設の計画や報告、意見交換を行っていたが、コロナ禍で密を避けるため中止となっていた。コロナ禍は面会もできず、直接利用者と会うことができない時期が続いていた。そのため、月1回、お知らせを送付する際に、日常の生活の状況などを細かく伝えている。家族の高齢化も進み、親が入院したなどの連絡が入ることがある。家族の世代交代も見られるようになってきている。成年後見制度を活用している方も7名ほどいる。スムーズな後見制度の活用を、法人全体で後押ししている。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障害者の施設入所支援、生活介護の事業所のため、評価外とする。

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障害者の施設入所支援、生活介護の事業所のため、評価外とする。

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障害者の施設入所支援、生活介護の事業所のため、評価外とする。

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障害者の施設入所支援、生活介護の事業所のため、評価外とする。