社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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勝田保育園

2020年03月05日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま

② 施設・事業所情報
名称 勝田保育園 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 106 名
所在地 224-0034
神奈川県横浜市都筑区勝田町266-1
TEL 045-591-2506 ホームページ http://www3.plala.or.jp/ntsuduki/kachida.html
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2006年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 和泉福祉会
職員数
常勤職員:25 名
非常勤職員:7 名
専門職員
看護師:1 名
栄養士:3 名
施設・設備の概要
保育室6室、事務室、厨房、ホール、職員休憩室。:●全園児が遊べる広い園庭。運動会も園庭にて開催。●ホールがあり雨の日ものびのびと運動遊びを実施できる。発表会、卒園式、入園式等の行事開催。●1階にこにこ広場、広い中階段でゆとりのある室内環境。●幼児用固定プールあり。

③ 理念・基本方針
基本理念
育ちあい(愛♡合い)
保育姿勢
・子どもたちの発達段階や安全面を考慮しながら、充実した活動ができるように環境を整え、健やかに育つ為に必要な援助や配慮をしていく
・一人ひとりの個性と人権を尊重し、愛情を持って接することで信頼関係を築く
・地域社会の様々な人たちと出会う機会を通して子ども達の視野を広げ、豊かな経験の中で違いを認めあうことや、社会性が身につくように心掛ける
・プライバシーを遵守しながら保護者との連絡を密に取り、子どもの成長を共に喜び合い、共に育てていかれるような信頼関係を築く
・すべての職員が必要な情報を共有し、率直に意見を出し合い、専門性を発揮しながら相互に理解しあうと共に職場におけるチームワークや、他機関との協力を大切にしていく
保育目標
しなやかに こころゆたかに すこやかに
目指す子どもの姿
1 心も体も健やかに育つ子
2 相手を思いやり互いに尊重する子
3 身の回りのことに興味関心を持ち、考え、工夫し創造する子
4 自らの力で生活を作るしなやかな子
5 自分の思いを伝えられる子

④ 施設・事業所の特徴的な取組
〇異年齢での関わりを多く取り入れて、子ども同士が主体的に試行錯誤しながら、工夫し創造することができる機会を多く取り入れています。遊びは学びを大切にしています。
〇リズムを通して運動発達を促しています。
〇英語教育を取り入れ、異文化体験をしたり、コミュニケーション能力の基礎を育んでいます。
〇地域の様々な人、高齢者と関わっています。
〇栄養士、看護師、保育士と連携協力体制で楽しく食べるを目標に、様々な食育活動を行なっています。
〇3・4・5歳児を対象に貸し出し図書を実施しています。
〇看護師による健康に関する教育と保護者への健康に関する啓蒙を行っています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/04/25(契約日) ~2020/02/12(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3 回(平成26年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1、子どもが主体的に活動する保育環境
 各保育室には、子どもの年齢発達、興味や関心に合わせた遊具や素材等が豊富に用意され、子どもが自分で好きな遊びを選択し、遊び込めるようになっています。広々とした園庭にも、築山や砂場、滑り台等が設置され、多くの遊具が用意されています。乳児は、担当制を取り、子どもが安心してのびのびと生活できるようにしています。遊び、睡眠、食事、着替えの機能別の空間を確保し、主体的に活動できるように環境構成しています。幼児は、毎日のサークルタイムなど、子どもが自分で考え発表する機会を多く作り、行事や活動を友達と相談しながら積み上げていく中で、個々の子どもが役割を持って活動できるようにしています。

2、子どもの人権の尊重
 毎年全職員対象に人権研修を実施するほか、職員ハンドブックに子どもの人権尊重について記載し、園内研修や職員会議で保育の様々な場面を具体的に取り上げて話し合い、共通認識を図っています。保育士は子どもに優しく寄り添い、応答的な関わりを通して子どもが安心し、自分の気持ちを表現できるように支援しています。保育士は、先回りすることなく子どもが自発的に行動するのをじっくりと待ち、子どもの意思を確認しながら必要な支援をしています。世界の国についての絵本や給食のグローバルメニューなど、様々な機会を捉え、子どもに多様な国や文化、考え方があることを伝える取り組みも積極的に行なっています。

3、保育の質の向上に向けての取り組み
 年2回の自己評価やクラスの総括、毎月のカリキュラム会議など、職員が自己の保育を振り返る機会が多くあります。日々の保育の中でもけんかの対応などについて話し合いを重ね、よりよい保育のあり方について話し合っています。健康面や食事等では看護師、栄養士、保育士がそれぞれの専門性や経験、特性を生かして連携し、質の向上に向けて取り組んでいます。訪問調査時にも、「保育教育に終わりはないのでさらなる上をめざしたい」という声が聞かれ、保育士の質の向上への意識の高さを確認することができました。
改善を求められる点 1、事業計画の充実
 園は、事業計画を作成し、8つの分野を取り上げて、それぞれの課題と計画を具体的に設定しています。ただし、それぞれの分野でどの程度実現したかを評価する基準や目標値を明確にし、進捗状況を把握する手順や時期を示すことはしていません。特に重要な項目については半期ごとに目標値に沿って達成度の進捗状況を確認することにより、計画をより実行可能なものに修正することができます。さらなる充実が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 この度、3度目の受審となった第三者評価です。神奈川県域で標準となる評価基準を使用した評価となり、一つひとつの項目ごとにより深く、保育教育を振り返りながら、全職員で自己評価を行うことができました。また、評価中は、調査員の方々に温かく保育観察していただき、子どもたちも保育者たちも緊張感を持ちながらも、いつも通りの保育教育を行うことができました。
 評価結果では、私たちが大切にしている多くのことを高く評価していただきうれしく思います。改善点もありますが、改善方法の具体的アドバイスもいただき、無理なく質の向上を目指していけそうです。
 保護者の方々には、お忙しい中、アンケートにご協力いただきありがとうございました。温かいご意見が多く、大変勇気づけられました。寄せられたご意見から気づくこともたくさんあり、これらのご意見を真摯に受け止め、更に、信頼される園になるよう努めてまいります。
 末尾になりますが、市民セクターよこはまの皆様に丁寧に客観的に評価していただきありがとうございました。これからも地域に愛される、より質の高い保育教育を提供し続ける保育教育施設であるよう、職員一同努力してまいります。

勝田保育園 園長 末冨清美

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

 保育理念は「育ちあい(愛♡合)」とシンプルにしており、保育目標でどういった子どもに育てたいかを分かりやすく、伝わりやすい言葉で具体的に明らかにしています。園のパンフレット、ホームページで園の内外にこれらを提示しています。
 基本理念、基本方針を基に全体的な計画や業務マニュアルが作られており、職員は職員会議などで内容を確認しています。園の玄関ホールに掲示されており、入園説明会や保護者懇談会でも園長から分かりやすく説明されています。園で実施した年度末の保護者アンケート調査により、保護者の周知状況を確認しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

 園長は、社会福祉事業全体の動向について概略を把握しています。横浜市社会福祉協議会、横浜市私立保育園園長会、全国社会福祉協議会などに参加することで得ています。地域子育て会議などに参加していることで地域の保育を巡る動向、保育のニーズ、潜在的利用者に関する情報も入手しています。
 現在、待機児童、保育利用希望者が多く、定員外の受け入れを余儀なくされていることからも、地域の保育ニーズが高いことは理解しています。しかし、定期的に保育のコスト分析や保育園の利用者の推移、利用率を分析するまでには至っていません。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

 保育園をとりまく経営環境や経営課題については明らかにした上で、事業計画書では園の事業計画を策定する前提として、横浜市の待機児童解消対策に貢献することを挙げており、さらに保育指針の改定で全体的計画の作成、指導計画の見直しを大きく挙げています。これに基づき、保育環境改善事業、職員組織・体制の見直しを始めとして8項目の課題を挙げています。これらの課題のそれぞれについて、具体的な取り組み内容が掲げられており、現在取り組み中でもあります。これらについては職員も周知しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

 令和元年度から令和10年度までを目標とした中長期計画が策定されています。大きく、処遇の改善、人材育成・研修計画、内容充実などのビジョンが明らかにされています。ただし、具体的な経営課題の解決、行動計画にまで落とし込まれていません。これらをより具体的な計画に落とし込む過程で、単年度計画との連動性が生まれてくることが期待されます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

 単年度事業計画は策定されていますが、中期計画とどのように連動しているかは説明されていません。単年度事業計画は、保育環境改善事業、職員組織・体制、保育サービス事業、家庭支援推進事業、保育の資質向上・人材育成、地域子育て支援事業など、8つの分野でそれぞれ実行する課題、計画を具体的に設定しており、実行可能な計画となっています。ただし、それぞれの分野でどの程度実現したかを評価する基準、具体的な目標が設定されておらず、どの程度実現したかを明確に評価できるような仕組みとはなっていません。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

 事業計画策定については園長が中心となり、原案を策定し、職員会議において提示しています。職員の意見は、その中で反映するようにしています。事業計画は決定後、職員会議で再度示されて、職員間では周知されています。ただし設定された各領域で、どの程度改革が進捗したかを把握する手順や時期については示されていません。そのために、期の途中で評価結果に基づいて修正、見直しをすることはしていません。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

 事業計画については、保護者に対して入園説明会や保護者懇談会で概略を説明していますが、とくに保護者向けに分かりやすくした資料は作成されていません。したがって、事業計画で示された8つの領域でどのように運営していくかは、保護者には十分説明されているとは言えないところがあります。事業計画の一部である年間行事計画は前年度の2月に保護者には配付し、保護者懇談会で説明しています。また、行事の開催変更等が生じる場合には、保護者の意見を取り入れるように努めています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

 週案、月間指導計画等について、振り返りの欄を設け、その結果を次期の計画に反映するような仕組みを作っています。カリキュラム会議では実施した保育内容を主任、クラスリーダー参加の下で確認しています。半期に1度、総括を行い、次期へ向けての保育の見直しを行っています。さらに職員一人一人及びクラスごとの自己評価を行っており、保護者アンケートの結果も加味して園全体としての自己評価を行っています。このように、週、月、半期、年間と期を分けたそれぞれの時期でPDCAサイクルを使って保育の質の向上に取り組んでいます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

 上半期、下半期に総括レジュメを作成しており、職員会議などで各クラスごとに職員間の連携、保育計画の適切性、子どもの主体性といった細かい視点を定めて評価しています。これに加えて、給食、看護、一時保育といった分野ごとにも評価しています。これらを総合して園としての自己評価は明確に文章化されており、課題も明確化されています。この自己評価結果は職員にも周知が図られています。事業計画ではこれらを基にして作成され、取り組みも積極的に行われています。期の途中でも、実施状況をチェックし、必要に応じて計画の見直しを行っています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

 事業計画の策定や全体的な計画策定において、園長のリーダーシップが発揮され、園の運営方針、保育の計画全般に関してその方針と取り組みを明確にして文書化し、職員に表明しています。職階別役割、業務マニュアル等の書類において、園長の役割を明確にし、職員会議などを通じて職員に周知されています。事故や災害時における園長の役割も明確にしています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 園長は、園の運営に関する法令については十分に理解しています。取引事業者、行政関係者等との関係を適切に保持しています。横浜市私立保育園園長会や横浜市の法令遵守、コンプライアンスに関する研修会に参加しています。
 園では職務規程、就業規則を策定したり、環境への取り組みについてのマニュアルを作成するなど、環境への配慮等も含む幅広い分野について遵守すべき法令等を把握し、取り組みを行っています。こうしたマニュアル、規程類を通して、職員に対して遵守すべき法令等を周知しています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

 保育の質に関しては、週案、月案などの記録や振り返りについて内容チェックをしたり、職員会議やカリキュラム会議に出席したり、現場での子どもたちの動きなどを見るなどして、継続的にチェックしています。その中で必要な事項について、指示をしたり会議での発言・提案を行っています。
 主任、副主任、リーダー保育士、クラスリーダーという体制を作り、カリキュラム会議を開催するなどして、現場での保育内容を検討・チェックや職員の意見を反映する仕組みを作っています。園内研修も定期的に実施し、保育の質の向上に努めています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

 園長は職員の定着率向上が、経営の改善、業務実効性の向上、保育の質の向上に欠かせないと考えています。そのために職員が働きやすい環境整備に力を入れています。有給休暇の取得状況や残業時間の削減状況をチェックしています。行事の見直し、業務軽減等を図り残業を少なくしたことでも経営改善を行っています。
 職員同士の良好な人間関係作りに尽力したり、毎年新卒者を採用するなど、実効性のある取り組みを行っています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

 職員のモチベーション、意欲を高め、保育の質を高められる人材を確保・育成していくことを人事政策の基本としています。そのために、職員の教育・研修に力を入れています。人員配置では中堅保育士がクラスリーダーを担い、経験豊富なベテラン職員はリーダーをサポートするような体制を取っています。そのことにより、それぞれの職員のモチベーションの向上につなげています。新人育成でも、メンター制ということでシスター・ブラザーを新人につけて育成を図っています。保育士養成校の実習生も重視しており、採用につなげるよう指導しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

 運営法人として求められる職員像は明確にしており、それに対応して新任職員から中堅、指導的職員、管理者の職位別に求められる役割、能力が明確にされており、職員に周知されています。
 コミットメントシートという職員の自己評価シートが作成されており、ここでは年間目標とその取り組み予定を初めに設定し、それが年間でどの程度達成されたかを自己評価するものです。ここで出された自己評価に基づき、園長との話し合いの中で今後の取り組み方法を決定していきます。キャリアパスに基づいて、職員は将来の方向性が明らかになっています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

 労務管理の責任者は園長となっており、年2回の職員面談で、職員の状況、要望・意見を把握しています。時間外労働、有給休暇の取得状況を常に把握すると同時に、職員の心身の健康状況を注意深く見守っており、職員の精神的な健康面の問題に対しては、横浜市の相談窓口を休憩室に掲示しています。
住宅手当、育児休暇制度など福利厚生制度の充実にも取り組んでいて、職員が働きやすい環境整備に配慮しています。組織の魅力を高めることで、職員の定着率を高めるように運営しています。
 園は、職員の要望に応え、さらに福利厚生制度を充実したいと考えています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 期待される職員像は明文化され職員に周知しています。職員一人一人の目標はコミットメントシートに期初に設定し、園長と個別面談をして決定していきます。園としては人材構成は保育士を始めとして、看護師、栄養士、調理士を必要としており、現在はこれらの専門家集団は満足のいく構成となっています。
 園では職位・職階を定めてキャリアパスを明らかにしています。それに基づき職員全体の教育・研修計画が策定され、実施されています。研修を受講した職員は研修報告書を作成し、研修の評価を行い、園長はこれを基に研修内容を見直しています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

 園が必要とする能力・技術等は各職位・職階別に定められており、これに基づいて園全体の教育・研修計画が策定されています。
 教育・研修は、園内の研修、本部による研修、横浜市や神奈川県など外部の研修メニューが用意されています。期の途中でメニューが変更あるいは追加されたりした場合は、その都度研修計画の見直しを行っています。年度末には、その年度の研修内容を評価して、次年度の研修計画を策定していきます。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

 園長は1年に2回職員と面談をしており、知識・技術水準、専門資格の取得状況は把握しています。
 新人職員はシスター・ブラザーズ制度で、先輩職員に付くことで個別的なOJTを受けることができます。こうしたOJTは新任3年間続きます。
 園内グループ研修は職位職階、職種等でグループ研修を実施しています。研修結果は年度末に発表しあい、研修内容を共有するようにしています。園外研修は神奈川県のキャリアアップ研修を含めて、内容は職員に通知し、必要に応じて受講してもらっています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

 実習生受け入れマニュアルが整備されており、保育に関わる専門職の研修・育成に関する基本姿勢が明文化されています。養成校ごとの実習目的を養成校と連携し聞き取り、実習生が主体的に実習に臨めるようにプログラムを整備するとともに、実習期間中においても、実習中に養成校教員の訪問が必ずあり、その際、一人一人に合った実習内容であるかを確認しています。
 横浜市の指導者研修に主任が参加して、実習生研修の充実を図っています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

 運営法人はホームページで法人の運営方針を記載し、法人の財務状況を報告しています。園としては事業報告書で、地域子育て支援事業、地域交流事業など地域の福祉向上のための取り組み状況を報告しています。
 第三者受審についても記載されています。苦情・相談体制については入園のしおりに記載し、園内に掲示しています。苦情処理に関しては、その改善・対応策は保護者に説明し、理解を求めています。
 地域子育て支援事業については「子育て通信」を発行し、近隣の団地自治会への回覧を依頼したり地域ケアプラザ、地区センター等に配付しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

 職務分担表が作成され、それぞれの職種の職務内容が明確にされています。事務、経理、取引に関するルール、内容を職員は熟知しています。
 園の監査は本部の経理担当者、理事長、理事などによって内部監査を実施しています。園の財務については、本部からの公認会計士のチェックを受けています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 事業計画の中で、地域子育て支援事業、地域交流、卒園児との交流事業を重要事項として取り上げています。園の入口の掲示板や、棚の上には地域で催されるイベントなどのチラシを置いて地域情報を紹介しています。
 新栄地域ケアプラザで開催されている子育て支援サークルに保育士を派遣したり、おもちゃの貸出を行っています。
 年に1回の避難訓練に自治会の人に参加してもらっており、地域に園の理解を求めています。地域の子育て支援に関する情報提供をするなどして、地域子育て支援者、子育てサポートシステム等の利用を推奨しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

 ボランティア受け入れマニュアルを整備しています。地域交流事業として小学校との連携、中学校福祉体験授業受け入れ、夏休み福祉体験ボランティア受け入れ事業を行うなどを事業計画に記載しています。
 ボランティア受け入れマニュアルでは受け入れの手続きが記載され、実際に受け入れ時には事前オリエンテーションを行い、子どもと関わるポイント等、必要事項を伝えています。
 ボランティア受け入れに時には保護者に掲示して周知しています。
 高校の福祉科目受講生を実習生として受け入れ、学校教育への協力をしています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

 横浜市北部地域療育センター、都筑福祉保健センター保健師、横浜市北部児童相談所等、関係機関のリストを作成し、いつでも対応できるようにしています。こうした機関は職員会議などで周知しており、必要な場合、連携が取れる仕組みとなっています。
 地域子育て支援会議、地域療育センターなどとは、要配慮児の関係で、相互に連携を取って打ち合わせ会議などを行っています。
 虐待が疑われる家庭について、都筑区こども家庭支援課と連携が図られています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

 園は地域に向けて、園庭開放(おひさま広場)、プール遊びなど日常的に展開される事業と、夏祭り、運動会、芋ほり、お楽しみ会などのイベントを開催して子どもたちに来てもらう事業を展開しています。
 保護者向けには育児講座の開催、地域子育て支援会議に参加するなど、積極的に地域に活動を展開しています。また、地域子育て支援者や自治会、地域民生委員と連携して、地域の福祉ニーズ、生活課題等を把握する取り組みを積極的に展開しています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

 地域子育て支援事業等で把握された子どもに関する地域のニーズに基づいて、育児支援や育児相談に応じています。さらに、スクールゾーン安全対策委員会に参加して、小学校、警察、都筑区役所、自治会、保護者等と連携して交通安全や防犯活動、さらに小学校の健全育成のネットワークの構築に加わろうと計画しています。
 園では消防音楽隊、警察音楽隊による音楽会を開催し、地域コミュニティの活性化につなげることを計画しています。
 自治会には加入していて、防災避難訓練を実施することを計画しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 理念に基づく子どもの人権への姿勢や具体的な事例を業務マニュアルに明記しています。毎年全職員対象に人権研修を実施するほか、職員会議や園内研修でも取り上げ確認しています。午睡や食事、けんかなど具体的な細かな事例を上げて話し合うことで、職員の意識を高めています。
 幼児のプール前には絵本を用いて性差について伝え着替えを男女別にしていますが、役割や係等を性差にすることはなく、保護者にも説明しています。
 絵本等で色々な文化や習慣があることを伝えたり、異文化に触れられるよう外部講師による英語を取り入れています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

 マニュアルにプライバシー保護について明記し、それに基づき保育しています。トイレに観葉植物、シャワーにはカーテン、乳児保育室には着替えコーナーを設置するなど、環境構成をしています。着替え時には電気を消してカーテンを引いています。仕切りやマット等を用いてコーナーを作り、子どもが落ち着いて活動できるようにしています。
 子どもの写真の使用は園内のみとし、入園時に保護者の意向を確認し、同意書を取っています。ホームページ等に子どもの写真を載せないこととし、テレビ等への撮影協力には別途保護者の許可を取っています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

 ホームページ、パンフレットを用いて利用希望者等に園の情報を提供しています。パンフレットには理念や方針、概要、行事、費用の概略など利用希望者等が必要とする情報が掲載されています。写真を多用し、見やすく分かりやすいよう工夫しています。
 電話での問い合わせには園長、主任がいつでも対応し、見学は希望に合わせて日程を調整し、園長、主任がパンフレットを用いて園内を案内して園の方針などを説明し、見学者の質問に答えています。園庭開放の利用者の見学希望にも応じています。ホームページは年に1回は見直しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

 入園説明会で入園のしおり(重要事項説明書)を用いて、保護者に園の理念や方針、保育内容、約束事などを説明し、同意を得ています。入園のしおりは持ち物の写真を載せ、分かりやすい平易な表現を用いるなど工夫しています。「乳児保育のしおり」も用意しています。
 入園説明会後には面接を行い、保護者の意向を聞いています。保護者の状況にあわせて、書類にルビを振ったり、ゆっくりとかみ砕いて説明したり、翻訳アプリを用いるなど、個別に対応しています。
 入園直後には、子どもや保護者の状況に応じてならし保育を実施しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

 引継ぎ文書などはありませんが、途中転園する場合には、保護者の同意を得た上で、転園先が知っている園であれば申し送りをしたり、転園先からの問い合わせに答えたりしています。転園時には担任がお別れカードを作成し、裏面に引き続き支えていきたい旨と電話番号、責任者名を記載しています。
 卒園生に対してはいつでも来てくださいなどと卒園文集の園長挨拶に記載しています。利用終了後も報告や相談、中学生のボランティアなどで卒園生や転園生とつながっていて、コミュニケーションを取りやすい関係性が保たれています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 保育士は、子どもの活動の様子や反応、何気ない仕草や言葉などから子どもの満足度を把握しています。幼児はサークルタイム(帰りの会)での話し合いで、把握しています。保護者に対しては懇談会や個人面談で要望を聞き取るほか、行事後や年度末などに保護者アンケートを実施しています。
 保護者会役員会総会には園長が参加し、満足度を把握しています。把握した要望は、職員会議等で共有し、改善に向けて検討しています。保護者の要望を受けて、課外の英語を取り入れたなどの事例があります。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

 相談・苦情受付担当者は主任、相談・苦情解決責任者は園長で、第三者委員2名を設置しています。苦情解決の仕組みを入園のしおりに掲載し、入園説明会で保護者に説明するとともに、玄関にも掲示しています。意見箱を玄関に設置しています。
 汚染物による衣類の処理や行事のあり方などの検討事項に関しては、事前に匿名の保護者アンケートを実施し、結果を公表しています。苦情は、苦情解決のための仕組みに基づいて検討し、全体に関わる問題に対しては、お便りや掲示で公表しています。苦情とその解決結果は記録し、ファイルされています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

 園長、主任、第三者委員2名の氏名と連絡先を入園のしおり、および掲示で保護者に周知し、保護者が直接申し立てられるようにしています。外部の相談窓口としてかながわ福祉サービス適正化委員会と横浜市福祉調整委員会を紹介し、玄関にポスターを掲示しています。
 園長を始めとして職員は、朝夕の送迎時には積極的に声をかけ、保護者が意見を言いやすい雰囲気作りをしています。相談には、空いている保育室などを確保し、プライバシーが確保できるように配慮していますが、時間帯や曜日によっては難しく、園も課題としています。園舎改築の際には、面談室を設置することを予定しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

 保育士は、朝夕の送迎時には保護者と会話して子どもの様子を肯定的に伝え、保護者の声を引き出して傾聴して相談にのり、保護者の意見や要望を把握しています。年2回個人面談を実施するほか、全園児連絡帳を用い、保護者と情報交換しています。
 保護者からの意見は、昼の報告会議等で報告して共有し、対応について検討しています。必要に応じて面談を設定し、複数の職員で対応しています。保護者からの意見を受けて、門扉に錠を付けたなどの事例があります。意見や要望への対応マニュアルがあり、年2回見直しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

 リスクマネジメントの責任者は主任で、現場からの事例を報告会議、職員会議、リーダー層での話し合いとボトムアップで検討する仕組みがあります。
 プールや散歩、午睡、熱中症、不審者等、様々なリスクを想定した安全管理マニュアルを整備し、園内研修で職員に周知しています。
 園内研修では、救急対応や心肺蘇生訓練も行っています。事故やケガ、ヒヤリハットは毎日の報告会議で検討し、記録しています。毎月の職員会議では集計・分析したものを基に再度改善策について話し合い、大きな事故につながらないよう職員の意識を高めています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 感染症予防・対応マニュアルを整備し、看護師が予防対策を行っています。マニュアルは年2、3回見直し、横浜市都筑区保健所等の研修で得た最新情報や知識を反映しています。
 職員に対しては、園内研修や職員会議で周知し、嘔吐処理の研修でエプロンやマスク、手袋の着脱法も行なうなど最新情報も取り上げています。
 保護者に対しては、入園のしおりに感染症等の登園基準を掲載して入園説明会で説明するとともに、保健だよりでも症状や予防策、対策等について情報提供しています。感染症が発症した際は、病名とクラス名、人数を掲示しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

 防災マニュアル、風水害と土砂災害対応マニュアル、避難確保計画などを整備し、予測される災害への対応体制を整えています。マニュアルには、復旧対策についての記載もあります。各クラスに指示系統、役割体制を掲示し、毎月避難訓練を実施しています。
 一斉メール配信システムを活用し、職員、保護者へ緊急連絡する体制ができていて、引き取り訓練時にテストメール配信をしています。年1回は消防署立ち会いの避難訓練を実施しています。自治会と連携し自治会長等に年1回は避難訓練に参加してもらい、協力し合う体制を作っています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

 業務マニュアル、職員ハンドブックとして保育室の環境整備、哺乳瓶の消毒、おむつ交換等々、基本的な保育の実施方法が記載されています。さらに、プライバシー配慮、利用者の人権を尊重する職員の方針も作成されています。
 標準的な実施方法については、入職時から3年目までシスター・ブラザーといった指導者がついて指導しています。全職員は年に2回、マニュアルチェックシートにより、職員自ら評価する仕組みがあります。
 保育実践においてはそれぞれ特性があり、画一的にはなっていません。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

 業務マニュアル、標準ハンドブックは様々な業務について記載されています。これらの基本マニュアルでは実施方法の検証・見直しに関する時期や組織で定めた方法が記載されていません。ただし、毎月のカリキュラム会議では個々の業務の実施について振り返りが行われ、さらに半期に1度の総括会議ではすべての作業の見直しが行われています。会議では職員からの意見や、保護者から出された意見も反映しています。これらの会議で見直された事項は、その都度マニュアル等に反映されています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

 指導計画は各年齢ごとに年間計画、月間指導計画、週案等時期ごとに作成され、最終責任者は園長となっています。各期の終了時に担当者が振り返りを行い、アセスメントを実施しています。カリキュラム会議では、個別指導計画について必要に応じて看護師、栄養士が参画しています。こうしたアセスメントにおいて、地域療育センターなど外部の専門機関の意見も反映して振り返りが行われます。保護者の意見や要望は、日々の登園・降園時に聞き取っており、さらに個人面談でも把握しており、その結果は個別指導計画に反映しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

 園長、保育士、看護師、栄養士が参加する毎月のカリキュラム会議、職員会議、担当クラス保育士が行うクラス会議にて、年2回の総括・見直し検討を行っています。各クラスの自己評価、給食や看護、一時保育などの各専門分野・領域ごとに評価を実施し、次期への課題を明らかにしています。指導計画を緊急に変更する場合は、青ペンで追記すると決められています。こうした見直しでは、見直した理由、原因、背景等を検討し、マニュアル等の標準的な方法に原因があったのか、それとも、クラスや子どもの変化によるものなのかを明らかにしています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

 それぞれの子どもに関して成育歴、家族構成、健康状態等入園時の記録が所定の方式で記載しています。入園後は発達過程、経過記録等定められた書式に記載するようになっています。毎年年度末に保育士は、その子どもの1年間の振り返りを行って、記録として残しています。記録様式は予め決定されており、それに沿って記録されていきます、また、引継ぎや申し送りができるよう、進級前や担当保育士が変更となる時に新旧担当が会議を行っています。お昼の報告会議や、毎月の職員会議、非常勤会議で情報が共有できるようなっています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

 利用者の人権を尊重する職員の方針、個人情報保護(プライバシー配慮)、個人情報漏洩事故防止マニュアルを作成しています。その中では、個人情報の不適正な利用な利用や漏洩に対する対策が記載されています。
 職員ハンドブックに個人情報保護についての記載があり、職員会議で説明し、教育して周知を図っています。
 保護者には、子どもの写真が園のお知らせなどに掲載されるなどのように、子どもの名前や画像が一部出ることに対して理解を求めています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

 全体的な計画には、子どもの人権を尊重することが謳われていて、子どもの最善の利益を第一義にしています。
 全体的な計画は、運営法人の園長会で作成したものを基に、園の理念や方針、子どもや家庭の状況、地域性などを考慮し、保育士や看護師、栄養士が参画して園独自のものを作成しました。
 全体的な計画には、保育所保育指針に定める保育に関するねらい(1歳以上3歳未満児、3歳以上児)、乳児保育(満1歳まで)や職員の資質向上、特色ある養育と保育など、園独自の項目が盛り込まれていて、園の特徴が分かるものとなっています。
 全体的な計画は、年度末の職員会議で振り返りを行ない、見直しています。保護者とは、懇談会で計画の要点を説明し、共有しています。全体的な計画の作成とともに、主任と栄養士で食育計画、看護師が保健計画を作成しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

 保育室に温湿度計、エアコン、空気清浄機、加湿器等を設置し、温・湿度の管理をしています。保育室は窓が大きく陽光を十分に取り入れることができ、必要に応じてカーテン等を用いて調整しています。衛生管理マニュアル、清掃チェック表をもちいて清掃していて、園内・外ともに清潔に保たれています。
 1~5歳児はコットを用い、毛布および0歳児の布団等は定期的に業者が消毒乾燥しています。乳児は、毎日おもちゃの消毒をしています。子どもの年齢や発達にあわせた遊具を用意し、必要に応じて棚やマット、テーブルなどでコーナーを設置し、子どもが落ち着いて遊び込めるように環境構成しています。乳児は、棚などを用いて食事と睡眠、着替えの場を分け、幼児も、食事後に片付けてからコットを並べ、機能別の空間を確保しています。トイレは、すのこを敷き詰めて段差をなくし、観葉植物や装飾をするなどし明るく利用しやすい環境となるよう工夫しています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

 人権の園内研修で、職員ハンドブックを基に急かす言葉、子ども同士の比較、脅迫的な言葉などの具体的な事例をあげて話し合い、子どもの気持ちを大切にすることを全職員の共通認識としています。カリキュラム会議等で子どもや家庭の状況、配慮事項等について話し合い、指導計画に反映しています。
 保育士は子どもに優しく寄り添い、応答的な関わりを通して子どもが安心し、自分の気持ちを表現できるように支援しています。保育士は、子どもの表情や反応、つぶやきなどから子どもの気持ちを汲み取り、一人一人の子どもに合わせて「どうやったらできるかな」「~したいのかな」など、子どもが自分の気持ちを整理できるような言葉をかけたり、複数の選択肢を示すなどして見守り、子どもが自分で決定するまで辛抱強く待っています。子どもたちは自分の気持ちを言葉で表現するように育っていて、幼児は毎日のサークルタイム等で自分の考えを発表する機会があります。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

 食事や排泄、睡眠などの基本的な生活習慣は、一人一人の子どもの発達状況に合わせて個別支援計画に落とし込み、支援しています。離乳食は、子どもの発達にあわせ家庭と相談しながら段階を進めています。
 睡眠は、午前中に眠くなった子どもは午前睡の時間を取るなど、個々の子どもの生活リズムを尊重しています。4・5歳児は、「ゴロゴロタイム」と称して眠るのではなく身体を休める休息の時間とし、5歳児は就学に備え12月頃から徐々に「ゴロゴロタイム」を減らしています。
 排泄は、子どもの発達状況にあわせ、保護者と連携してトイレトレーニングを始めています。着脱などは、子どものやりたいという気持ちを大切に見守り、個々に合わせて声掛けや手助けをし、毎日の繰り返しの中で無理なく身に付くようにしています。歯磨き、手洗いなどの生活習慣は絵本やパネルシアターなどで子どもに分かりやすく説明し、子どもが自ら行うような働きかけをしています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

 保育室には、棚やマット等でコーナーが設置され、年齢や興味に合わせたおもちゃや製作の素材等が豊富に用意されていて、子どもが自由に好きな遊びを選べるようになっています。観察時にも、それぞれが自由な発想で廃材で作品を作ったり、友達とごっこ遊びをしたりする姿がありました。
 全園児、雨でなければ毎日園庭で遊ぶ時間があります。園庭には、築山や滑り台、鉄棒、砂場などが設置されていて、遊具で遊んだり、友達とごっこ遊びをするスペースと、グラウンドで身体をたくさん動かしたりするスペースを分けています。
 異年齢で園庭で遊ぶ時間も多く、幼児が乳児の靴をぬがしたり、年下の子どもが年上の子どもの真似をしたりする姿があります。
 3・4・5歳児は週1回縦割り活動(すずらん活動)があり、お仕事ごっこ等の行事に一緒に取り組むなどしています。異年齢での地域の商店の見学、5歳児の地域ケアプラザとの交流などで、地域住民と交流しています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 保育室を棚などを用いて仕切り、遊び、睡眠、食事、着替えの機能別の空間をしっかりと確保しています。棚には音の出るおもちゃや手作りおもちゃ、絵本等、子どもの発達段階を踏まえたおもちゃが豊富に用意されていて、子どもが好きなおもちゃを選んで遊び込めるようになっています。
 担当制保育を実施し、生活面を同じ保育士が担当し、子どもとの愛着関係を築いています。保育士は子どものそばで見守り、子どもの振り返り行動に「できたね」などときちんと応じることで、子どもが見られていると感じ、安心できるようにしています。手遊び歌やわらべ歌、手作り楽器等、子どもの発達にあった表現活動を多く取り入れています。0歳児専用のテラスや園庭で遊ぶ時間も多くあります。
 離乳食や排泄等についての園の考え方を記載した「乳児保育のしおり」があり、入園時に保護者に説明しています。日々の子どもの様子は、連絡帳や送迎時の保護者との会話で伝えています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 食事、睡眠、着替えの空間を分け、子どもが生活の流れを理解し、主体的に活動できるようにしています。保育士は、近くで見守り、子どもができたことを褒めて認め、できない所はヒントを出したり、「お手伝いしてもよいかな」などと確認してから手助けしたりしています。
 保育室には、ままごとや人形、ブロックなど子どもの発達にあわせた遊具が並べられ、手先を使う遊び等をする静のスペースとごっこ遊び等をする動のスペースに分け、子どもが落ち着いて遊びこめるように環境構成しています。おもちゃの大きさを誤飲防止の手作りスケールを用いてチェックするなど、安全面にも配慮しています。
 保育士は、先回りすることなく子どもがやりたいという気持ちになるまで待ち、声掛けしたり、ヒントを出したりしています。けんか等の場面では危険がないように見守り、双方の気持ちを聞いて受けとめ、子どもが自発的に謝りたいという気持ちになるまで寄り添っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 各保育室には、年齢発達に合わせて細かなブロックやトランプやオセロ、将棋等の机上遊び、塗り絵や廃材等が豊富に用意されいて、子どもが主体的に活動できるようになっています。子どもの興味にあわせた図鑑も置かれていて、こども同士で調べたり、見ながら絵を描いたりしています。
 今年度の保育重点目標に「読解力の基礎を培う」と掲げていて、サークルタイムでは子ども同士でその日の活動の振り返りを発表したり、次の活動について話し合ったりしています。3歳児から年齢発達にあった課題活動を重ねていき、5歳児では、行事での自分や友達の頑張りを報告し合う姿から友達と協力して一つのことをやり遂げた満足感を感じるまでに成長していることを確認することができました。
 園便りには、幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿に沿った活動の様子を写真とともに掲載し、保護者や就学先の小学校に園の取り組みを伝えています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 園はバリアフリー構造となっていませんが、点字ブロックやトイレの手すり、段差解消への工夫など、様々な配慮をしています。障がいのある子どもに対しては、乳幼児発達スケールを用いて子どもの状況をアセスメントし、年間個別支援計画、月間個別支援計画を作成しています。月間支援計画は2週間に1回、評価し短期目標の見直しをしています。担任だけでなく障がいアセスメント担当保育士も一緒に作成し、職員会議で全職員で共有し、一貫した対応ができるようにしています。
 保護者に対しては、年2回の面談で保護者の意向を確認するほか、日々の会話からも保護者の思いを聞いています。
 年2回横浜市北部地域療育センターの巡回指導でアドバイスを受け、支援計画等に反映しています。
 保育士は、子どものペースを大切に、個別のスペースを作ったり、他の子どもと一緒に活動できるようにしたりし、障がいがある子どもが安心して園生活を過ごせるように支援しています。

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 年齢ごとの指導計画に長時間保育への配慮事項を記載し、一日の生活を見通して環境構成しています。カーペット等を用いて身体を休めるコーナーを設けるなど、保育時間の長い子どもがゆったりと過ごせるようにしています。子どもの人数や状況を見ながら合同になる時間を調整しています。
 異年齢での合同保育の時間には、キャラクターがついた塗り絵や家庭的な机上遊びなど長時間専用のおもちゃを用意し、子どもが落ち着いて過ごせるように工夫しています。
 延長保育の利用者には、19時半までの子どもには間食、20時までの子どもには夕食を提供しています。保育士間で各クラスの確認表を基に口頭でも引継ぎを行い、保護者へ確実に伝えられるようにしています。保護者とは連絡帳だけでなく、必要な時には、担任が電話でも連絡を入れ、連携しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

 アプローチプログラムを作成し、就学に向け、文字指導や当番活動、自分の物を管理するなどの取り組みを計画に行っています。
 電車体験や近隣幼稚園に合わせた鍵盤ハーモニカ指導など、子どもが「やったことがある」という経験を積むことで小学校での生活をスムーズに送れるよう支援しています。子どもが友達の考えを聞き自分の考えを発表し、見通しを持って主体的に活動できるよう、夕方にはサークルタイムの時間を取っています。
 学校見学や5年生・1年生との交流、1年生担任教諭による5歳児へのプチ授業と給食を一緒に食べての交流、保育士が小学校の授業参観に出かけ意見交換するなどし、小学校と連携しています。近隣保育園児とはドッチボール大会で交流しています。
 保護者に対しては、懇談会の時に就学に向けてのポイントを記載したプリントを配付して説明しています。
 保育所児童保育要録を作成し、小学校に送付して口頭でも引継ぎをしています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

 健康管理マニュアルを整備し、それに基づき、受け入れ時に子どもの健康状態を確認しています。保護者との会話や連絡帳からも把握しています。
 看護師は各クラスを回って子どもの様子を確認しています。保育中の体調悪化やケガの際には、保護者に連絡し、対応について相談しています。首から上のケガは保護者に連絡の上、受診しています。子どもの既往症や予防接種の状況は、入園時に保護者に健康台帳に記載してもらい、毎年度末に確認してもらっています。熱性けいれんやアレルギー等の子どもの情報は事務室に掲示し、いつでも対応できるようにしています。
 入園のしおりや毎月の保健だよりで子どもの健康に関する情報や園の方針、取り組みなどを伝えています。「乳児保育のしおり」にSIDSについての情報を記載し、保護者に説明しています。SIDS対策として0・1歳児および既往症のある子ども、新入園児は5分おきにチェックし、記録しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

 毎月の身体測定、乳児健診、年2回の全体健診、歯科健診、年1回の視聴覚健診(4歳児)、尿検査(3・4・5歳児)を実施し、健康台帳に記録し、職員会議や昼の報告会議で職員間で情報共有しています。全体健診、歯科健診、乳児健診の際には、園医の講評を受け、保健指導に反映しています。健診等の結果は、連絡帳に記録し、保護者に伝えています。受診の必要がある場合には、看護師が個別に保護者に説明し、受診を勧めています。受診後の結果も個別に確認しています。歯科健診の結果は横浜市指定の用紙を用いています。
 年3回、看護師と栄養士でカウプ指数に基づく栄養評価をし、必要に応じて栄養士が個別に保護者に栄養指導をしています。
 食後の歯磨きは、3歳児のブラッシング指導後に開始していますが、1・2歳児は8のつく日に保育士が一緒に磨いて指導しています。看護師による手洗い指導、咳エチケット、靴選びなどの子どもへの保健指導もしています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

 アレルギー対応マニュアルがあり、それに基づき対応しています。アレルギー疾患のある子どもに対しては、子どものかかりつけ医が記載した保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表を提出してもらい必要な対応をしています。食物アレルギーがある子どもには、毎月担任、栄養士が保護者と面談して献立表を確認してもらい、除去食を提供しています。提供にあたっては、別トレーと別食器、食札を用い、受け渡し時、提供時には口頭でも確認しています。
 職員は、アレルギーに関する外部研修を受講し、研修内容を回覧し共有しています。事務室、給食室にアレルギー児の情報を掲示するとともに、毎日の報告会でも翌日の献立の報告をし、共有しています。
 子どもたちは食物アレルギーも一つの個性として自然に受け入れています。保護者に対しても懇談会等で食物アレルギーについて説明し、園内に食べ物を持ち込むことがないように伝えています。宗教上の除去食にも対応しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

 「楽しく食べる子に」を食育目標とし、完食を目指すのではなく、色々な食の経験を重ねることで、食への興味を持ち、卒園までに自ら色々な物を食べることができるように取り組んでいます。
 幼児は、自分達で作った4食ランチョンマットを用いるなどの雰囲気作りをしています。栄養士、看護師、保育士が連携してパネルシアターやエプロンシアターなどで身体の仕組みや栄養について子どもにわかるように伝えたり、野菜を栽培・収穫して調理して食べたり、クッキング等で子どもの食への関心が育つようにしています。おかずを自分で節分の鬼の顔に盛り付けたり、5歳児の献立作りなど楽しい取り組みがたくさんあります。
 乳児は子どもに合わせて量を調整し、幼児は配膳時に自己申告で量を調整してもらっていて、おかわりも自由です。
 保護者に対しては毎月献立表と給食便りを発行し、情報提供しています。5月の懇談会では、その日の副菜を試食してもらっています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

 カウプ指数を基に栄養士と看護師で栄養評価をし、栄養管理の見直しをしています。残食を記録するとともに、保育士からも子どもの喫食状況を聞き取り、味付けや調理方法に反映しています。様々な食材を用いた季節感のある献立となっていて、和食が中心ですが、ガパオライスやチヂミ等のグローバルメニューなども取り入れています。正月やクリスマス、節分などの季節の行事食も行い、3月のお別れ会では2歳以上のクラスで一緒に食事したり、芋掘りの時には異年齢でスイートポテトを作ったりしています。
 3人の栄養士で幼児の担当クラスを決めて月に1回は子どもと一緒に食事をし、子どもに食についての話をし、子どもから直接、感想や要望を聞いています。子どもから出たニンジンも入れて欲しいという声を次回に反映した事例もあり、子どもの食への関心が育っていることが確認できます。マニュアルに基づき、衛生管理を適切に行っています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

 全園児連絡帳があり、乳児は毎日、幼児は必要に応じて保護者と情報交換しています。入園説明会や年2回の懇談会で、園の方針や保育内容について保護者に説明しています。年2回個人面談(1回目は希望)を行ない、保護者に子どもの様子や園の方針を伝え、意見を聞いています。懇談会の前には、保育参加または保育参観を実施しています。また、誕生月の子どもには、誕生会参観を行っています。
 毎月、園だより、クラスだより、保健だより、給食だよりを発行し、保護者に情報提供しています。全クラスのその日の活動内容と連絡事項を園の入口に掲示し、延長保育の保護者も見ることができるようにしています。日常の保育や行事に取り組む子どもの様子を写真に撮って、入口に掲示しています。写真は業者を通して購入することができます。園は保育の可視化を図っていて、写真に撮って子どもの成長を伝えることで、園の取り組みやその目的が保護者に伝わるようにしています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

 園長を始めとして保育士は、保護者との挨拶を心がけてコミュニケーションを取り、信頼関係を築くように心がけています。日々の会話や連絡帳で保護者から相談を受けた場合には、園長、主任に報告し、対応しています。内容によっては、園としての対応方法を協議して個別面談を設定し、担任、リーダー、副主任、看護師など複数の職員で対応しています。場合によって主任、園長が対応することもあります。
 園長、主任はカウンセリングの外部研修を受講し、保護者支援に向けて職員の相談にのりアドバイスをしています。相談内容とその対応は記録し、報告会議や職員会議で共有し、継続的にフォローできるようにしています。保護者の多様化により、様々な相談が寄せられていて、カウンセリングやソーシャルワークなどのさらなるスキルの向上が必要と園はとらえています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

 虐待予防・対応マニュアルがあり、園内研修で読み合わせをし、職員間で共有しています。研修では、2020年度4月施行の虐待防止法の親の体罰禁止についても学習しています。朝の受け入れ時には、保育士は保護者や子どもの様子を観察して、子どもの視診をしています。
 朝夕の送迎時には保護者と会話をし、保護者の子育てなどについての悩みを聞いています。また、玄関に虐待防止のポスターを掲示したり、虐待相談窓口横浜ホットラインの電話番号のカードを置いたりし、保護者に情報提供しています。
 保育士は、気になることがあった場合には園長に報告し、「気づきファイル」に記録して報告会議等で職員間で共有し、継続的に見守る体制を築いています。
 虐待を発見した場合や疑わしい場合、見守りが必要な場合には、都筑区こども家庭支援課や横浜市北部児童相談所に通告、連携しています。また、横浜市北部児童相談所のケースワーカーや都筑区の保健師、地域の小学校や民生児童委員などと連携する体制を築いています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

 週案は保育日誌と一体化していて、日々の子どもの姿や保育士の関わりを記載することで、ねらいに沿って振り返りがしやすいよう工夫されています。週案の裏面には、エピソード写真を載せて考察しています。振り返りの結果は次週の計画作成に生かしています。
 年2回、職員個人とクラスごとに自己評価表を用いて自己評価をしています。クラスの自己評価は、職員間の連携、保育計画、保育環境、記録、子どもの育ちと姿の項目に沿ってクラスで話し合って総括し、改善に向けて話し合っています。
 リズムや看護、給食、一時保育、子育て支援も半期ごとに総括し、クラスの総括とともに職員会議で共有し、保育力の向上を目指しています。
 園全体の自己評価は、個人の自己評価を基に話し合い作成しています。保育の向上についての職員の意識は高く、現在「日誌のあり方についての委員会」で、日誌を簡素化してドキュメンテーションと一体化していく取り組みを検討しています。