【第三者評価結果：a】

　法人の設立理念の具現化を目ざして、園では「自分が好き」「友だちが好き」「遊ぶの大好き」「元気いっぱい」の4つの保育目標を掲げています。また、運営方針には「『子どもの視点に立つ保育』の理解と実践」など3点を掲げ、日々の職員の行動規範となっています。さらに「運営計画」や「研究紀要」に示すなど、次年度の活動計画作成、実践研究の過程で、理念を実践に生かすよう取り組んでいます。理念や保育目標はパンフレットや「入園のしおり」に明示して、入園説明会で保護者に伝え、見学者にも伝えるほか、園便りやクラス便りで理念や目標に基づく園での保育の取り組みなどを保護者に伝えています。

【第三者評価結果：a】

　福祉事業全体の動向は、所属している事業者団体の広報誌や、法人の園長会などで情報収集するよう努めています。地域の福祉動向は、主に横浜市、金沢区、横浜市社会福祉協議会から提供される情報で把握して、職員と共有するよう努めています。さらに法人の園長会では地域による政策の相違点や、それに応じた具体的活動などを把握して参考にしています。「横浜市子ども・子育て支援事業計画」を読み込み、地域のニーズ動向や施策の方向を把握して、運営計画作成に反映しています。毎月コスト分析を行い、適切な事業運営に取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　園で解決すべき課題、法人と共有して解決すべき課題を、内容に応じて整理しています。園内では毎月、保育会議にて保育、運営などの課題を共有し、保育計画の見直しや具体的対応など、解決策を協議して実践に取り組んでいます。これを積み上げ、年度末に職員の意見を踏まえて「運営計画」を作成しています。「運営計画」には「運営方針達成の具体策」を示し、園が直面する課題解決の方向、具体策を示しています。さらに11月の法人による園へのヒアリングでは、施設整備や経営環境に伴う運営上の課題などを法人と共有して、解決に向けて取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　法人には保育園が所属する児童福祉部会、高齢者施設が所属する高齢者福祉部会があり、「中長期経営計画」を作成しています。児童福祉部会の計画期間は平成28年度を始期とし、令和2年度が終期となっています。法人の設立理念、運営方針を踏まえ、計画期間中の目標として「設立理念をふまえた保育の理解と人材育成」を掲げています。目標実現のため、保育の質の向上、人材募集と育成、職場環境の整備など、検証可能な具体策を明示しています。園長会で見直し提言をまとめ、理事長決裁のうえ理事会に諮るなど、次期計画の作成に取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　「中長期経営計画」の目標、具体的方策のもと、前年度の計画の評価、反省を踏まえて、課題解決に向けた次年度の「運営計画」を作成しています。作成手順は、園長が次年度の方針を示し、その具体的な達成内容を全職員で協議し、「運営計画」に成文化しています。計画書は、園運営の部、年間行事の部で構成されています。特に園運営の部では、主任などの役職、保育や給食などの部門、教務部などの各部、地域連携などについて、運営にかかわる具体的内容、実施時期が示され、検証可能な内容となっています。「運営計画」は細部にわたる内容を記載した冊子となっていて、職員はマニュアルとしても活用可能です。

【第三者評価結果：a】

　「運営計画」に示す活動や行事は、保育会議で検証し、評価・反省を行い、課題や解決策を検討しています。これを積み上げ、年度末には課題解決策を踏まえて、次年度の「運営計画」を作成しています。作成にあたっては、園長が次年度の方針を示し、これに応じて全職員で担当する分野の計画項目を考え、運営計画会議や保育会議などで協議、合意するなど職員が主体的に取り組める仕組みを整備しています。さらに当該年度の事業計画の検証、評価結果は、次年度の早い時期に事業報告にまとめて職員と共有するとともに、児童福祉部会、法人に報告しています。

【第三者評価結果：a】

　「運営計画」は玄関ホールに常備し、いつでも保護者が閲覧できるようにしています。特に保護者は行事に関心があることから、当日のスケジュールやプログラムなどについて、興味をもって目を通しています。「運営計画」は多くの保護者などの閲覧に耐えられるよう、固い表紙（レザック）で製本するなど配慮しています。計画に示している考えや内容については、園長が保護者会や行事の際に紹介するほか、園便り、クラス便りなどで保護者に伝えています、さらに、園と保護者のコミュニケーションツールとして連絡アプリを使って、情報を共有しています。

【第三者評価結果：a】

　全体的な計画、保育の指導計画は全職員が参加して作成しています。週日案、年間指導計画は、子どもの年齢ごとに、日、週ごとに反省・評価を行い、課題解決に向けて次の計画につなげ、これを積み上げ、1年を1～3歳児はⅤ期、4、5歳児はⅥ期に分けて期ごとに反省・評価を行っています。管理は「教務部」が行い、個人、組織としてサービスの分析・検討を行い、保育実践に反映しています。法人では「自己評価委員会」を設置し、現場の意見、新たな保育理論を踏まえ、基準の見直しを行っています。保育士および園の自己評価のほか、第三者評価（前回平成28年度）を行うなど、自己・他者評価を「質」の向上につなげています。

【第三者評価結果：a】

　職員は「自己チェック表」を使って自己評価を行っています。評価表は職種に応じて様式が異なり、結果をレーダーチャートに示すなど可視化の工夫や、評価項目の前2年度分を示すなど年度比較ができるよう工夫しています。さらに、個々の評価について全体で平均値をとり、「保育所の自己評価」として公表するなど、指数化による課題整理に努めています。また、これらの指数に加えて、年間を通じた指導計画の評価・反省などから導きだした課題は、各年度の運営計画の「運営方針達成の具体策」として、具体的な課題解決策を明らかにしています。

【第三者評価結果：a】

　毎年、1､2月ごろに運営計画会議を開催し、園長は次年度の経営・管理の方針を書面に示し、口頭で職員に説明しています。同時に園長の役割を伝えるとともに、各職員に求める役割を伝えています。また「運営計画」の中で、園長、主任、各職員の役割が「職務分掌」に示され、職員の間で共有されています。さらに計画には「運営組織図」を示し、指揮命令系統を明らかにしています。図には各部も示したうえで、主な職務内容も明記し、俯瞰的に自分の役割を把握できるよう工夫しています。「非常災害対策計画」には各職員の役割が示され、非常時に備えています。

【第三者評価結果：a】

　園長は、児童福祉法、社会福祉法などの根拠法、政省令、条例などを踏まえ、児童福祉施設の管理者、社会福祉法人の職員としてのあるべき姿勢で運営に努めています。特に金沢区とは連携をとり、法令順守、政策の方向性に沿って運営に努めています。区の園長会や横浜市社会福祉協議会の主催する研修会、会議に積極的に参加し、法改正への対応などについて学んでいます。これら学んだ成果は保育会議などの場で職員に伝え、園全体で共有して実践に生かすよう努めています。また、横浜市が進める「ヨコハマ3R夢プラン」などを踏まえ、日常的に節水などの環境配慮に取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　園長は、各担任が指導計画を作成する際に指導、助言を行っています。また、年度末には各担任が指導計画の見直しを行い、園長は指導、助言を通じて、個々の職員が課題抽出できるよう支援しています。さらに毎月の保育会議に参加し、指導計画の進捗状況を確認するほか、保育実践を観察し、必要に応じて指導・助言するなど、「保育の質」を維持、向上するよう取り組んでいます。「確認表」に基づく目標管理、「自己チェック表」による自己評価などの面接の機会を通じて、個々の職員の育成に取り組み、園の保育水準の向上に努めています。

【第三者評価結果：a】

　園長を園の統括責任者、主任を園長補佐とし、そのもとに事務員を配置して人事、労務、財務などの業務を行っています。特に勤怠管理システムの導入によるデータ分析で、労務上の課題抽出が容易になり、タイムリーな職員支援が行えています。「運営計画」では、運営方針として「職員同士の良好なコミュニケーションと、協働的な風土作り」を掲げ、職員合意のもと、さまざまな取り組みを行っています。法人と連携しながら、園長会議、法人内ネットワークを通じて、人事、労務、財務などの情報を共有し、効率的な運営に取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　中長期計画では「設立理念をふまえた保育の理解と人材育成」を目標とし、重点項目に「人材募集と育成」を掲げています。これを踏まえ人材募集面では、法人に「職員採用委員会」を設置し、就職ガイダンス、就職説明会の開催計画を作成し、実施しています。人材育成面では同様に「職員研修委員会」を設置し、管理職、中堅管理職、主任、新採用職員の階層別研修や法人職員研修を行っています。さらに課題に応じた園内研修を行うほか、マイステージ（キャリアパス）に応じて外部研修に職員を派遣するなど、人材育成について計画的に取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　法人では「人材育成型の人事評価制度」を運用しています。「職員自らが将来像・人材像を描く自律型の仕組み」など、制度の全体像として6項目を示し、職員に共有されています。「等級・職務・マインド」の3つの基準で、各ステージに応じて「期待像」が示されています。ステージ（キャリアパス）には、職層・階層別に「求められる能力」が示され、これに基づく「自己評価」を職員が毎年実施しています。法人では自己評価結果を基に、処遇改善交付金の配分を決定するなど、キャリアパスと処遇を連動した総合的な人事管理が行われています。

【第三者評価結果：a】

　毎月の職員の就業状況は勤怠管理システムで把握するほか、園長は職員とのコミュニケーションを図り、主任、幼児（3～5歳児）担当主任、乳児（1、2歳児）担当主任、リーダーなど上長から聞き取りを行い、職員個々の健康・精神状態の把握に努めています。また、年3回の面接を通じて悩みや意向を把握し、必要に応じて休暇取得の勧奨や、組織として改善策を「運営計画」に反映するよう取り組んでいます。中長期経営計画では「一人ひとりが生かされる職場環境の整備」を掲げ、ICT活用による業務負荷の軽減や、法人加入の福利厚生センターのサービス利用を促進するなど、ワークライフバランスに配慮した取り組みを推進しています。

【第三者評価結果：a】

　キャリアパスには、ステージ、職層、階層別に「求められる能力」が示され、期待する職員像が明確になっています。キャリアパスは人事評価制度と連動しており、この一環として人事評価制度は「確認表」による目標管理、「自己チェック表」による自己評価で構成されています。「確認表」は自己チェック結果を踏まえ、資質向上につなげる目標の設定、研修計画、頑張ったこと、課題などを記述する仕様となっており、前2年の結果も併記されています。園長は年3回の面接を通じて、目標設定、進捗確認、振り返りなど、職員の目標管理を支援しています。

【第三者評価結果：a】

　「運営計画」には、保育目標とともに「求める保育士像」を示し、日々の保育実践において参照するよう努めています。さらに年1回の運営計画会議で確認し、これに照らして計画項目を検討しています。ステージ区分（キャリアパス）には、求める能力を示すとともに、ステージ別に「職務内容」、目安としての「推奨研修・資格」「経験年数」が示されています。法人では研修計画やカリキュラムを作成するため、「研修推進委員会」を設置して、検討を行っています。園内研修は園内研究部が計画を作成し、園内研究、外部研修の派遣調整を行っています。

【第三者評価結果：a】

　職員の目標管理の一環として行う「確認表」による個別面接で、園長は個々の研修計画、受講状況とともに、資質向上に向けた意向の把握に努めています。中堅職員のカリキュラムには「後輩育成」が位置づけられ、研修修了者を含むステージに応じた人事を行い、OJTが適切に行われる職員配置に取り組んでいます。法人では、ステージ別の「求められる能力」を踏まえ、新規採用職員、中堅保育士、主任、管理職、法人職員など、階層別の研修を行っています。研修企画は研修推進委員会が行い、アンケート結果などを参考にカリキュラムの見直しを行っています。

【第三者評価結果：a】

　保育実習生については、マニュアルに沿って受け入れています。受け入れ業務は法人の教務部が担当し、各担任と調整して実習が実りあるものとなるよう配慮しています。実習プログラムは養成校の担任教師に確認し、要望を踏まえて実習生の学年に応じた内容となるよう作成しています。実習指導者（クラスリーダー）への研修は、主任が行っています。法人の主任会議では、将来の保育士育成に向けた指導技術の標準化に向けた検討を行っているところです。巡回指導の養成校教員と面談を行い、個人別の指導について意見交換を行っています。

【第三者評価結果：a】

　園のホームページでは施設概要、お知らせ一覧、1日の流れ、年間行事予定など、活動内容を公表するとともに、法人では事業報告、決算などを公表し、運営の透明性の確保に努めています。地域支援事業の一環として、園庭開放や園舎開放による園児と地域の親子との交流の機会をもち、地域に開かれた保育園を目ざしています。また、地域支援事業の内容や開催予定を紹介する「わくわくきたむつだより」を毎月作成し、関係者に配付し、ホームページでも見られるようにするなど工夫しています。さらに横浜市が推進している「あかちゃんの駅」にも参加し、地域の親子の支援に努めるよう備えています。

【第三者評価結果：a】

　「運営計画」には園内の職務分掌、運営組織図が示され、権限と責任が明確になっています。計画書は、職員全員が参加する運営計画会議で見直しを行い、共有されています。事務・経理・取引などに関するルールは、法人のマニュアルに従い、適正に執行されています。財務・事務においては、毎月、法人へ報告を行い、共有のうえ、必要な指導を受けています。外部の専門家として会計士、社会保険労務士による指導を受け、財務・労務について適正な運営を確保するよう取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　「運営計画」には、スポーツフェスティバル、いきいきフェスタ、大道芸クラブなどの「地域連携」や、子育て相談室、園開放、交流保育、育児講座、ランチ交流などの「地域支援事業」について明記され、計画的に実行されています。さらに、地域のシニアクラブとの定期交流の機会をもち、子どもたちは昔遊びを教えてもらったり、交流の中でいっしょに公園清掃などに取り組んでいます。親子で利用できる地域の社会資源に関する情報を収集した場合、閲覧で職員と共有するとともに、掲示板やチラシ設置などにより保護者への情報提供に努めています。

【第三者評価結果：a】

　ボランティア受け入れに関しては、マニュアルを整備しています。受け入れに際しての基本姿勢や事前説明、留意事項などが明記されています。事前に子どもとの交流に関しての説明を行って当日順調に活動してもらえるように配慮しています。また、学校教育への協力については「運営計画」に位置付け、地域の中学校の職場体験や小学校のクラブ活動の発表の場としても受け入れて交流を図っています。事前に学校側と受け入れに関して話し合い、有意義な活動になるように努めています。受け入れ後の感想では、子どもたちとの交流について参加者から素直な意見が寄せられていて、次回に生かしています。

【第三者評価結果：a】

　園では、警察署、金沢区こども家庭支援課、横浜市南部児童相談所、横浜市南部地域療育センター、近隣の医療機関、地域の小学校など、関係機関のリストを作成しています。リストは事務室に置かれていて、いつでも確認することができます。幼保小連携連絡会などの関係機関との各種会議には積極的に出席するほか、今年度は地域の社会福祉協議会の役員になって地域の課題解決に向けて連携しています。町内会にも加入の希望を出しています。また、要保護児童や虐待などが心配な子どもに関しては、金沢区こども家庭支援課や横浜市南部児童相談所と連携する体制を築いています。

【第三者評価結果：a】

　例年は、地域のシニアクラブとの交流、金沢区や六浦地区が行っている「いきいきフェスタ」「むつりんピック」などのイベントへの参加、金沢区「あかちゃんの駅」事業への参加など、さまざまな機会を通じて、地域の課題把握に努めています。今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、例年のようには実施できていません。また、関係団体として、区の園長会や横浜市社会福祉協議会への参加などを通して情報交換を行うとともに、各団体主催の研修へ参加するなど、広く情報収集をして地域のニーズの把握を行っています。

【第三者評価結果：b】

　「運営計画」に地域連携を位置付け、目的を明記し、職員を配置して地域ニーズに基づく地域育児支援事業を展開しています。例年は基本事業として子育て親子の交流の場の提供、子育て相談、地域の子育て情報の提供、子育て支援講習などを計画的に実施し地域に専門性を還元しています。また幼保小ブロック研究会、金沢区のいきいきフェスタなどに参加し、地域育児支援情報紙「わくわくきたむつだより」の発行、園庭開放、交流保育、育児講座、一時保育なども実施しています。毎年小学校の大道芸クラブが園でジャグリングなどを披露しています。今後、地域の一員として災害時に地域のために何ができるか検討し、支援方法を構築されることを期待します。

【第三者評価結果：a】

　法人設立の理念として「自然から学ぶ」を掲げ、その具現化を目ざし、保育目標として「自分が好き」「友だちが好き」「遊ぶの大好き」「元気いっぱい」の4項目をあげています。保育士の倫理綱領は休憩室に掲示して、職員が確認しやすくしています。保育会議では、保育士自己チェックを行ったり研修を実施したりして子どもの人権や虐待について振り返りをしています。保育中に子どもを性差で区別することはありません。保護者に対しては、行事への取り組みや日々の活動に際して法人設立の理念である「自然から学ぶ」を基に子どもを大切にして取り組んでいることを、園便りや入園説明会、保護者会などで説明し、理解を得るように努めています。

【第三者評価結果：a】

　法人としてプライバシー保護規定が整備されており、毎年、入園のしおりを作る際に職員が話し合い、子どもや保護者のプライバシー保護について周知し理解を深めています。プール遊び実施時には周囲の視線に配慮し目隠しを設置しています。おむつ替えや着替えの際にも、子どものプライバシーや羞恥心に配慮して場所を考慮したり、ついたてを利用して、子どもの気持ちに配慮しています。幼児用のトイレにはドアがあり、プライバシーが保たれています。また、保育室内の本棚やついたてなどを利用してコーナーを設け、子どもたちはそこで落ち着いて過ごすことができます。

【第三者評価結果：a】

　園を紹介するパンフレットや「入園のしおり」は、絵やイラストを多用して説明もわかりやすく大変見やすく作成されていて、理解しやすい内容になっています。特に法人の理念や園の保育目標などは、わかりやすく記載されています。また質問の多い項目でもある保育園の一日の流れや持ち物、年間の行事などは、写真やイラストを添えて説明しています。また、利用希望者をはじめ多くの人が園情報を見られるように、法人や園のホームページ、金沢区のホームぺージで情報を公開しています。園の見学希望者には個別に対応し、子どもの活動の様子が見やすい時間帯として午前中の見学を勧めています。

【第三者評価結果：a】

　保育の開始時には、保護者と個別に面談を行い、園長が保護者と「入園のしおり」「重要事項説明書」「契約書」の読み合わせを行いながら理念や保育目標、保育内容について確認し合い、双方が合意したうえで署名捺印して契約しています。また、子どもの写真の園内掲示やホームページへの掲載など、個人情報の取り扱いに関しても、保護者の同意を得たうえで署名してもらいます。入園時に把握する子どもの生育歴や家庭の状況、子どもの特性などについては、保育会議や連絡の会などで情報共有をして、保育に生かしています。言語の違いなどで説明に配慮が必要な保護者については、職員間で対応方法を共有してわかりやすい説明に努めます。

【第三者評価結果：a】

　転園する際、必要に応じて園での生活の様子を記載した引き継ぎ文書を、保護者の同意のもと作成し転園先に渡すことができることなどを伝えています。転園や卒園する子どもと保護者には「いつでも遊びに来てね」の言葉とともに心配なことがあれば相談に応じることや、相談窓口を主任が担当していることを伝え、その後の園行事への参加を促しています。園で支援が必要だった子どもが小学校に入学後も、必要な支援が継続して受けられるように情報提供しています。5歳児については就学を見据えて、近隣の小学校の運動会や行事の際に、小学校の様子を見学しに出かけるなど、保育の継続性に配慮した取り組みを行い、支援しています。

【第三者評価結果：a】

　保護者には、運動会やお楽しみ会などの園の基本方針に沿って行われる行事の終了後に、保護者アンケートを実施し、行事への感想のほか保護者の基本方針への理解を確認するとともに保護者満足に関する把握を行い、日々の保育に生かすようにしています。職員は、保護者との連絡帳作成のポイントとして、保護者からの要望を把握するように努めています。保護者会には園長と主任が出席し、保護者の意向を把握するようにしています。アンケートの結果や保護者の意向は、分析をして連絡の会や保育会議などで話し合いを行っています。保護者との個人面談は年2回、懇談会は年2回行っています。

【第三者評価結果：a】

　法人として「苦情解決処理規定」を整備し、保護者から要望や苦情があった場合に対応できる仕組みができています。苦情受付担当者、苦情解決責任者を設置し、必要に応じて外部の権利擁護機関や第三者委員を交えて対応できる体制もあります。保護者からの要望、苦情については「連絡の会」「保育会議」などで職員に周知し、解決策、対応方法について話し合い、内容に応じて園便りや掲示で保護者に知らせています。要望や苦情についての内容は苦情受付記録簿に記録し、整理して解決に生かしています。園全体でできることから改善し、より良いサービスの向上につなげていくよう努めています。

【第三者評価結果：a】

　第三者委員と園及び法人の苦情相談窓口などを設置し、保護者が相談したり意見を述べたりできる複数の方法を用意しています。このような園の苦情解決体制については、重要事項説明書に記載するとともに、園内にも掲示して保護者に伝えています。個別に保護者の相談に応じる際は、ほかの人に知られないように事務室内にカーテンなどを活用して仕切られたスペースを作り対応します。園では保護者がいつでも相談できるように心がけています。園便りの園長の挨拶文などには、わからない点や気になる点は遠慮なくいつでもお申し出ください、などの一文を必ず記載し、保護者が相談しやすいように努めています。

【第三者評価結果：a】

　園では、送迎時のコミュニケーションなどを通じて、保護者からの相談や意見を積極的に把握しています。意見箱の設置やアンケートの実施などで、保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、周知しています。受け付けた苦情については、苦情対応マニュアルに沿って対応し、その経過状況とともに「苦情受付簿」に記録しています。相談や意見を受け付けた場合は、マニュアルに従って相談や意見についての記録や報告、対応方法の検討を行っています。受け付けた意見などについては園内で共有し、保育の質の向上に活用しています。マニュアルは毎年定期的に見直しをしています。

【第三者評価結果：a】

　園の「運営計画」の中に安全に関する「事故防止・安全マニュアル」があり、事故発生時の対応の流れや責任者が明記されています。そこにはプールでの配慮事項、避難訓練、保育中の事故対応、不審者の対応などについて記載があります。園での役割分担として生活部の中に安全指導係リーダーがいて、その担当保育士を中心に園内外の安全対策や避難訓練の計画、緊急事態発生時の対応などについて話し合っています。けがや事故が発生した時には法人で統一の事故報告書を使用し記載しています。連絡の会や保育会議などで事故や危険事例についての分析や対応策の検討を実施して職員に周知しています。職員は研修で救急救命法を受講しています。

【第三者評価結果：a】

　法人として「感染症対策マニュアル」を整備し、責任・役割を明確にした体制を整備しています。内容について連絡の会や保育会議などで職員間で共有し、日々活用し、見直しを行い改善を図っています。厚生労働省のガイドライン改定時に合わせて全体的な見直しをしています。園長や看護師が中心となって園内の感染症対策にあたるとともに、職員周知を行っています。登園禁止基準などについては重要事項説明書に記載し、入園時に保護者へ説明を行っています。園内で感染症が発生した場合は、玄関に感染症のお知らせを掲示し、連絡アプリにて注意喚起を図ることになっています。感染症に関する最新情報を横浜市や金沢区から得て、職員間で情報共有しています。

【第三者評価結果：a】

　地震、火事、風水害を想定した「非常災害計画」や対応マニュアルなどが整備されています。指示系統や対応体制、災害時の避難経路、誘導、具体的な対応、配慮事項などについて記載があります。マニュアルは定期的に見直しを行っています。連絡アプリを利用した速やかな連絡体制ができており、一斉配信や個別メールによる園児や保護者、職員の安否確認の方法が定められています。連絡アプリを活用して避難場所である近隣小学校への保護者による引き取り訓練を実施しました。法人が災害対策本部として機能し情報収集や情報の社外発信を行っています。被災時の消防署、警察などとの連携を想定した訓練も実施しています。

【第三者評価結果：a】

　保育についての標準的な実施方法は、マニュアルとして「運営計画」に明記されています。子どもの尊重やプライバシーの保護、権利擁護についての考えがマニュアルに反映されています。保育のマニュアルの活用とともに子ども一人ひとりに応じた保育が実践できるように、研修の機会を持ち、保育スキル向上に努めています。日々の活動については保育日誌に記録し、実施状況を園長や主任が確認しています。また、職員は保育会議で指導計画の作成、評価、見直しなどを行う際に、マニュアルに沿った保育が行われ、また、子ども一人ひとりの発達や状況を正確に捉えて保育に生かしているかなどを、職員同士で話し合い確認しています。

【第三者評価結果：a】

　「運営計画」の中に、保育の標準的な実施方法や保育マニュアルについての検証、見直しに関する内容も記されています。各マニュアルは、年度末に見直しを行っています。マニュアルの検証・見直しにあたっては、毎日、職員が評価・反省を行っている保育の各指導計画の内容も必要に応じて反映しています。また、職員からの意見や、日々の送迎時や運動会、発表会など行事後に実施するアンケートなどから得た保護者の意見・提案も考慮し、必要に応じて保育マニュアルに反映しています。

【第三者評価結果：a】

　入園時には、園長や主任、担任予定の保育士、必要に応じて看護師や栄養士などが面接し、保護者記入の児童票や「入園時の調査表」を基に確認しています。入園時に得た子どもや保護者の情報は、乳児・幼児会議で共有し、指導計画に生かしています。全体的な計画のもと年間指導計画、月案、週日案を立てていて、個別指導計画の作成にあたっては保護者の意向や必要に応じて栄養士、専門機関の職員の助言なども反映します。指導計画を基に実践している保育内容については振り返り、反省を行い、次月に生かしています。支援困難ケースへの対応については乳児会議や幼児会議で検討し指導計画に沿った積極的な保育が提供されています。

【第三者評価結果：b】

　指導計画は、マニュアルに記載されているように保育会議でクラス担任が見直し、幼児担当主任、乳児担当主任および主任、園長が確認しています。保護者の意向や希望などは送迎時の会話や連絡帳で把握して、必要に応じて計画に反映しています。指導計画変更後には連絡の会、乳児会議や幼児会議、保育会議などの場で職員に周知し、次回の指導計画作成時に生かしています。評価見直しは日案は日ごとに、月案は月末に、年間指導計画は年度末に行っています。現在は緊急時の計画変更は園長の責任で行っていますが、今後は、計画を緊急で変更する際の仕組みを整備されると良いでしょう。

【第三者評価結果：a】

　子どもの発達状況などに関する記録は、法人共通の書式に記入しています。担任は期ごとの子どもの姿とねらいを定め、主任と話し合い、週案と日案を作成しています。毎日の子どもの姿を評価、反省し、園長や主任の助言を受けています。「発達経過記録」は期ごとに子どもの様子を記録し、個別に振り返りをしています。子どもの記録を残す際には、子どもの伸びている点などに配慮し、客観的な視点で記録することを心がけ、毎月の保育会議で情報共有を図っています。保育会議では、さまざまな角度から子どもの状況を伝え合い、会議議事録として記録に残しています。

【第三者評価結果：a】

　法人として「個人情報保護規定」があり、子どもの記録の保管や保存、情報提供についてなど詳細に規定されています。記録管理の責任者は園長が務めています。入園時の説明会で保護者に対し、個人情報保護やプライバシー保護に関する内容をきちんと説明し、同意を得たうえで署名捺印してもらっています。ホームページへの子どもの写真の掲載などについても保護者の同意を得ています。法人の園長会で個人情報保護についての研修を実施し、園長がそれを園に持ち帰り内部研修を行って周知を図っています。

【第三者評価結果：a】

　園の全体的な計画は、法人設立の理念、保育理念、保育方針に基づき、自園に見合った保育目標「自分が好き」「友だちが好き」「遊ぶの大好き」「元気いっぱい」の4つを柱として、児童福祉法、保育所保育指針の趣旨をとらえ作成しています。ねらい（保育の年間目標）は、養護と教育、食育について項目を設けて年齢別に記載し、さらに健康支援、子育て支援、地域との交流、小学校との連携なども考慮しています。全体的な計画に沿った各指導計画や、行事は定期的に評価、反省を行っています。年1回の全体的な計画の見直しは、子どもの成長・発達、保護者、地域の実態などについて職員が気づいた点を挙げ、園長、主任、正職員で把握して、2月から3月にかけて全職員で見直し、次年度の計画としています。全体的な計画は、より当園の特色、地域に合った保育ができるように職員の気づきを参考にして作成しています。

【第三者評価結果：a】

　園舎は木の温かさが生かされた造りで、清潔に保たれています。保育室は採光が良く明るく、温湿度計、空気清浄機を設置し、職員は扇風機やエアコンを使い、子どもたちが室内で快適に活動できるように配慮しています。保育室では棚を移動することで、子どもたちの成長や興味に沿った活動がしやすいように工夫しています。1歳児の保育室には子どもの活動を考慮して畳のスペースがあります。一人で落ち着きたい子どもにはマットを使ってコーナーを作るなどして配慮をしています。食事と午睡は同じ室内を使いますが、場所を区切って使用しています。トイレには匂いがこもらないように換気扇が設置されており、毎日当番職員が掃除や消毒を行っていて、清潔な環境が確保されています。子どもの体の清潔を保つための温水シャワー設備も設置されています。

【第三者評価結果：a】

　子どもの心身の成長や、課題については発達経過記録、個人指導計画で把握しています。保育方針に掲げられているように、個性の尊重、育ちを待つことを基本として保育を行っています。自分で上手に気持ちが伝えられない子どには、気持ちを代弁するような「○○なのかな」「○○だったのね」と子どもの気持ちをくみ取るような言葉がけをしています。そして、子ども自身が自分の気持ちを伝えられるように、待つ姿勢で子どもと接してします。園では、子どものわがままであっても、まず受け入れる事を大切にしています。そして、子どもの安心感や職員との信頼関係につながるように肯定的な言葉で受け止め、年齢に応じて理解できる言葉で穏やかに子どもに接しています。注意を伝える必要がある場合は、子どもにわかりやすく短く端的に伝えています。子どもの人権を傷つけたり、個性を否定するような言葉遣いをしないことは、園の保育従事者の心得に記載され、職員に周知しています。

【第三者評価結果：a】

　法人の保育方針に「子ども主体の保育」が掲げられています。着替え、片付けなどの基本的習慣については、子どもがどのようにしたら自分でやってみようという気持ちが持てるかを考え、環境支援をしています。苦手な事ができた時は、褒める言葉がけをするだけではなく、シールを使って子どもができることへの達成感を感じられるようにしています。また、子どもにわかりやすく説明をする手立ての一つとして、カードを使い行動の見える化を取り入れるなどして、子どもが主体的に○○してみようという気持ちになるように見守っています。日々の活動は、子どもの生活のリズムが整うように、メリハリを持たせた保育を実施しています。手洗いの方法などはクラスやトイレにイラストを使った掲示をし、職員が年齢に応じて歌と合わせたり、声をかけながらいっしょに行うなどして、手洗いの大切さを伝えています。

【第三者評価結果：a】

　保育室にはそれぞれの年齢に見合ったおもちゃが用意されて、子どもたちの手に取りやすい場所に置かれています。園内には工作などに使う廃材の用意もあります。園庭が広く、花壇では野菜や花の栽培がされ、子どもたちが十分に走りこめるスペースや遊具があります。園内は年齢を問わず、クラス間で子どもたちが自由に行き来しやすい環境で、日常的に異年齢での交流があります。異年齢で遊ぶ時には、年上の子どもが年下の子どもをサポートしたり、年下の子どもが年上の子どものまねをして努力をしたりしていて、みんなと同じようにできない仲間に対して思いやるルールを、子どもが自発的に作って仲間同士で協力をしています。法人設立の理念は「自然から学ぶ」とあり、園庭で水たまりを楽しんだり、遮光ネットから落ちる水をバケツに集める楽しさを体験する中で、子どものさまざまな表現がはぐくまれています。職員は子どもがやりたいと思ったことは、子どもの安全を見守りながら支援しています。

【第三者評価結果：非該当】

　0歳児の受け入れは行っていません。

【第三者評価結果：a】

　1、2歳児の保育では、子どもの気持ちに共感し、子どもが自分の気持ちを表現できるようにかかわり、自分でしようとする気持ちを大切にしています。職員は、子どもが興味関心を持てるように、お話仕立てにして伝えるなどの工夫をしています。1、2歳児クラスでは、子どもが自分一人で自由に遊べるように環境を整える一方で、子どもによっては保育士が声をかけながらいっしょに遊んで、他者といっしょに遊ぶ楽しみも伝えています。保育士は子どもの主張を肯定的に受け止め、子どもが安心できるように努めています。トラブルが起こりそうな時は、職員がおもちゃを渡したり声かけをしたりして、子どもの興味の方向を変えるようにしています。園に来ている外部委託の清掃担当者とは、子どもたちが敬老の日のプレゼントをするなど交流があります。連絡帳として連絡アプリを活用し、送迎時に園での子どもの様子を話すなど、日ごろから保護者とコミュニケーションを取り連携するよう心がけています。

【第三者評価結果：a】

　子どもの年齢ごとの環境構成や保育士のかかわりついては、指導計画に定めています。例えば、同じボール遊びでも、3歳児は転がす、4歳児はみんなで同じ方向に投げるなど、投げるルールを作って友だちといっしょに楽しみます。5歳児になると、チームを組んで友だちと協力しながらルールに沿ってドッジボールをするなど、年齢や発達に合わせて保育が行われています。保護者には園便り、クラス便りを通じて保育のねらいや活動内容をお知らせしています。クラス便りでは「いちいっこひろば」というコーナーで、子どもたちの保育中のエピソードを伝えています。子どもたちが就学するいくつかの近隣小学校には、毎月、園便りを渡して園での子どもの育ちや、活動内容などを伝えています。

【第三者評価結果：a】

　園舎自体が歴史ある構造で、バリアフリーにはなっていませんが、介助を必要とする子どもを受け入れる際には、板を使ったり人的配慮や支援を行ったりして、どのようにすれば子どもがスムーズに園で過ごせるかを検討して対応に努めています。配慮の必要な子どもには、その子どもの特性に合わせた個別の指導計画案を作っています。指導案は担任が中心となり、保護者や園長をはじめとする全職員と連携を取って作成しています。また、職員だけではなく、子どもを支援する関係機関などからのアドバイスを基にして、ほかの子どもといっしょに園生活を快適に過ごせるようにするための配慮と支援に努めています。配慮の必要な子どもの成育、状況については、月案に記載して職員間で情報共有し、周知しています。職員は、障がいのある子どもの保育などに関する研修を受講し、対応方法を学び研修報告を行い、配慮が必要な子どもの保育の方向性を全職員で確認して同じ対応ができるように努めています。

【第三者評価結果：a】

　長時間、園で過ごす子どもたちのその日の人数や年齢層に合わせて、異年齢の合同保育にしたり、部屋を分けて安全に過ごせるようしたり、柔軟な対応をしています。1、2歳児では家庭との生活の流れを考慮して午前寝をしたり、3～5歳児でも体を横にできるようにマットを用意したりしています。長時間保育を利用する子どもには夕食か補食を提供して、子どもの心身の欲求が満たされるように配慮しています。また、子どもたちは普段使えないおもちゃを独占したり、パズルなどにじっくり一人で取り組んだり、友だちといっしょに遊んだりしています。職員は子どもが主体的に活動ができるように特別なおもちゃを用意するなどして環境を整えています。さらに、保護者と離れている子どものストレスを軽減できるように職員はスキンシップも大切にしています。職員が交代する時間帯には職員間で引き継ぎをする時間を設定し、引き継ぎノートを使い、保護者へ伝達漏れがないようにしています。

【第三者評価結果：a】

　全体的な計画の中に、小学校との連携について明記されています。子どもが就学する小学校には、在園中の子どもの成長の記録を基にして保育所児童保育要録を担任が作成して提出しています。要録を手渡しできる時は、小学校の教諭に担任が子どもの情報について口頭で直接伝えることもあります。また、保護者の希望があれば、就学支援シートを作成しています。就学を控える5歳児の保護者の懇談会では、実際に小学校に通う子どもの保護者に小学校の様子や、入学までに子どもに必要なことなどの情報を提供してもらっています。例年、5歳児は1年生といっしょに小学校見学をしたり、模擬授業に参加したりするなど、小学校の様子を知る機会があります。また、小学校や入学に関する絵本を用意して置いたり、就学に向けて午睡がなくなるころに椅子に座って静かにワークをしたりすることで、小学校に行く模擬体験をして小学校教育との円滑な継続ができるように配慮しています。

【第三者評価結果：a】

　子どもの健康に関するマニュアルがあります。さらに、年齢別の保健計画があり、それに沿って健康指導が行われています。朝の視診で子どもの健康状態や、けがの有無などを保護者に確認し、降園時には園での子どもの様子を伝えています。子どもの既往症については、入園時の面談や、保護者からの情報で把握し、職員間でその情報を共有して対応しています。子どもの健康に関する情報は、児童票などに記録されるほか、連絡帳（連絡アプリ）にも記載され、職員と保護者で共有しています。SIDS（乳幼児突然死症候群）から子どもを守るために午睡時はタイマーを使用し、必ず体に触れて呼吸チェックを行います。職員は年度初めに午睡チェックについて確認して、OJTによる園内研修で指導を受けています。園ではこれらの取り組みをクラスに掲示し、保護者にもSIDSについての情報を発信して、子どもの安全について園と家庭で共有できるように工夫しています。

【第三者評価結果：a】

　全園児に対して、毎月の身体測定、年2回の健康診断、年1回の歯科健診、歯磨き指導を実施しています。健康診断の結果は、連絡帳（連絡アプリ）を使用して保護者に伝えています。歯科健診に関しては、紙面で結果を保護者に伝え、歯科嘱託医からの話も伝えています。健康診断の前には、保護者から子どもの健康状態などで気になる事についての連絡もあるので、職員が健康診断の際にその旨を園医に伝え、その結果も保護者に連絡帳（連絡アプリ）を通じて知らせています。懇談会の際には、子どの成長曲線を保護者に見せながら、子どもたちの成長について話をしています。子どもの身体計測記録、成長記録は、保育支援アプリに記録しています。健康診断と歯科検診などの結果は健康診断表、内科健診表、歯健康記録票に記載し、それぞれファイルに綴じられています。職員は必要時に確認し、情報を共有して保育に生かしています。

【第三者評価結果：a】

　アレルギーがある子どもへの対応では、保護者に子どものかかりつけ医からの「アレルギー検査結果」「生活管理指導票」を提出してもらい、「食物アレルギー対応表」「緊急時個別対応表」への記入をお願いしています。それらを基に、食物アレルギーがある子どもには除去食を提供しています。食物アレルギーに関しては「食物アレルギー対応マニュアル」を作成し、職員に周知しています。除去食の提供にあたっては、毎月末に翌月分の個別献立チェックシートを基に保護者に見てもらい、さらに保護者、栄養士、担任、主任の間でチェックして内容確認を行っています。職員は外部研修などに参加し、アレルギーに関する最新の知識と技術を習得し、保育会議、連絡の会などで研修内容を共有しています。アレルギー対応食を提供する際には専用トレイ、専用食器を使い、子どもの名前を表示して、はっきり区別できるようにしています。さらに子どもの席をほかの子どもから離し、職員がそばについて誤配食のないように努めています。

【第三者評価結果：a】

　年間の食育計画があり、年齢に応じて体験できる栽培やクッキング、食と体、健康との関係を知るなど、食を通じて学ぶ計画を作成しています。また、食事のマナーや食具への配慮もされています。子どもたちが楽しく食べられるように、職員は完食を無理強いするようなことはしていませんが、子どもの負担にならない程度に声かけをして食べる事への意欲を持てるようにしています。園では給食で提供された日本の郷土料理を日本地図を用いて紹介したり、今期は世界の料理を月1回献立に設定して子どもたちに紹介し、紹介した国は5歳児が世界地図に色を塗っています。子どもにわかりやすい視点から、食を通じてさまざまな事に興味、関心が持てるような取り組みを実施しています。献立表では朝ごはんの大切さや睡眠の大切さなど、健康についてのお知らせとともに、旬の食材や食育での取り組みを知らせています。調理室の横にはレシピが置かれ、保護者が自由に持って行けるようになっています。

【第三者評価結果：a】

　担任が子どもの好き嫌いや、食の進みなどを把握して、食事の時に子どもたちに声をかけています。コロナ禍の今年は控えていますが、例年は栄養士が食事中の子どもの様子を見に行ったり、直接子どもから食事の感想を聞いたりして、子どもの残食や喫食状況を把握しています。月1度の給食会議では、担任からクラスの子どもたちの喫食状況や食材の形状、口触り、味付けなどについての報告があり、それを踏まえて献立に生かしています。また、子どもによっては丼で提供しないで別皿で提供するなど、必要に応じて子どもが食べやすいように個別の対応をしています。献立はできるだけ旬の食材を使用し、日本の郷土料理や、世界の食事を取り入れたり、季節に見合った行事食を提供するなどして、見た目も楽しい食事を提供しています。衛生管理マニュアルに沿って、調理室、保育室の衛生管理が適切に行われ、清潔が保たれています。

【第三者評価結果：a】

　園では、連絡アプリを使用しています。これによって保護者と個別に連絡が取りやすくなっています。さらに、「今日の活動」として、保護者全体に連絡アプリを通じて発信しています。日々の送迎時の口頭での保護者とのやり取りでは、できるだけ保育中の子どものエピソードや、ちょっとした子どもの心の動きなども伝え、保護者との信頼関係を築くとともに家庭との連携を図っています。例年は、保育参観や保育参加、個人面談、懇談会、また保護者会主催の行事や保護者が参加する行事などを通じて、園の取り組みを伝え、情報交換を行い、子どもの育ちを共有しています。今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で保護者が園内に入らない対応をしているので、保護者との面談は電話対応にしたり、園便りや連絡アプリを通じて情報共有できるように努めています。

【第三者評価結果：a】

　職員は日々、子どもだけでなく保護者の体調や様子にも配慮し、職員から保護者に「なんでも相談してくださいね」と声をかけています。そして、相談しやすい雰囲気作りをして、保護者が相談しやすいように保護者個々に応じたコミュニケーションを取り、信頼関係を築くように心がけています。必要に応じて、園長や主任が保護者との面談を行っています。面談の際は相談者のプライバシーに配慮して、事務室の中でカーテンを引いて、人目に付かないよう落ち着いて話ができる場所を設定して、対応するようにしています。相談内容は、ケース会議録や園日誌に記録しています。相談内容によっては支援センターや金沢区こども家庭支援課と連携して、専門機関とのつながりが持てるように配慮しています。必要に応じて、保育士の専門的なアドバイスを行えるようにケース会議を開き、園全体で適切な対応が取れるように職員間で話し合いをもっています。

【第三者評価結果：a】

　虐待防止マニュアルがあります。マニュアルには　虐待の定義、対応方法、チェックリストなどが含まれています。虐待・権利侵害に関する認識は、研修などを通じて全職員に周知されています。虐待の予防や早期発見のために、日々の保護者とのコミュニケーションを大切にして、気になることがあれば随時職員間で話し合っています。必要があれば、職員から声をかけたり、保護者と面談を行ったり、登降園時に子ども、保護者の様子を見ながら虐待防止に努めています。虐待の疑いが生じた場合や見守りが必要な場合、金沢区こども家庭支援課など関係機関と連携が取れる体制にあります。また、地域のケースワーク会議に参加するなどして、該当家庭の情報共有を図っています。虐待が疑わしい場合、子どもにけがや傷があれば写真で記録し、区のこども家庭支援課と相談をして対応しています。

【第三者評価結果：a】

　「全体的な計画・指導計画」の冊子には、理念、目標、全体的な計画、指導計画、実践、反省・評価の関係を概念図として示しています。職員はこれを踏まえ、指導計画の作成、実践、振り返り、計画の見直しをして、保育実践に取り組んでいます。指導計画は、目標とねらいに照らして、職員は「反省・評価」を行い、これを基に次の計画につなげています。保育の振り返りは、子どもの活動や結果だけではなく、子どもの育ちや意欲、取り組む過程に重点を置いて行っています。職員、非常勤職員は、年に1回「理念と保育計画」「保育内容」「職員の資質向上」を5段階に分けた内容で自己評価を行っています。園長との面談は年3回あり、自分の課題と努力がリンクしているかを確認したうえで、次年度の保育の質の向上につなげています。さらに、園内掲示や連絡アプリで園の自己評価を年度末に公表し、保護者と共有するよう取り組んでいます。