社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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厚木ASD支援センター

2022年11月11日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 厚木ASD支援センター 評価対象サービス 2022~ 障害者・児福祉サービス版
対象分野 生活介護, 就労継続支援(B型) 定員 就労支援B型(10名) 生活介護(20名) 名
所在地 243-0032
厚木市恩名2-1-27
TEL 046-204-8134 ホームページ http://www.tomoni.or.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2020年10月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 県央福祉会
職員数
常勤職員:3 名
非常勤職員:18 名
専門職員
社会福祉士:3 名
介護福祉士:4 名
看護師::2 名
保育士:1 名
施設・設備の概要
作業室:3
相談室:1
更衣室:1
事務室:1
食堂:1
トイレ:男女各1
バリアフリートイレ:1

③ 理念・基本方針
<法人理念>
1 ソーシャルインクルージョンを目指します。
2 先駆的で開拓的な事業を展開します。


1 人権の尊重とサービスの向上を図ります。
2 インフォームドコンセント及びエンパワーメントを大切にした利用者さん主体の支援を推進します。
3 地域との共生を目指します。
4 ニーズの多様化と複雑化に対応します。
5 社会のルール(コンプライアンス)を徹底します。
6 説明責任(アカウンタビリティ)を徹底します。
7 人材の確保・育成の為の研修体制を徹底します。
8 柔軟で行動力のある組織統治(ガバナンス)を徹底します。
9 財務基盤の安定化に努めます。
10 国際化への対応に取り組みます。
11 社会貢献活動に積極的に取り組みます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
 事業所では、利用者の対象をASD(自閉症スペクトラム障害)に限定し、ASDの支援に特化した形で生活介護・就労継続支援B型の2形態で展開している。
 具体的には、評価キットを使用して各利用者の障害特性・学習スタイル、興味・関心や得意・不得意等を把握した後に、活動の予定や活動・作業の流れ等を視覚的に確認出来る工夫や視覚刺激の考慮(パーテーションの設置)、新しい活動の機会の提供が行える安心した環境設定に配慮している。
 主な活動としては、就労継続支援B型は提携している久遠チョコレートの製作として、チョコ・ドリンク等の製品作り、製品のラベル貼り、製品のパッキング等を行っている。生活介護は、CD解体・ボールペン組立が受注作業としてご提供しており、B型と生活介護共に工賃を支払っている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/05/16(契約日) ~2022/11/01(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) - 回(-年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 1)利用者の特性を考慮した個別支援となっています
利用者を自閉症スペクトラム障害に特化して受け入れています。加えて重度の知的障害がある利用者の特性を考慮し、日中活動の場の環境設定や作業提供の仕方、コミュニケーションの工夫など、個別に標準化した支援を展開しています。支援は評価キットを活用し、利用者の興味関心や能力の内容・レベルを把握した上でメニューを作成していますが、あくまで利用者の安心や安定を基本として、その日の利用者の状況に合わせて柔軟に変更しながら提供しています。

2)職員の質の向上を目指して取り組んでいます
事業所においては、利用者に対する十分な理解と適切な個別支援が特に不可欠であることを認識し、職員の自閉症スペクトラム障害に関する専門性や支援技術の向上を図っています。法人内外の自閉症に関する研修に積極的に参加し、日々の支援に関する課題は職員間で協議しながら解決を図っています。解決が困難な事案については、スーパーバイザーに助言を求めながら解決しています。日常的には所長など常勤職員が支援現場で直接支援にあたりながらOJTを行うことで資質の向上に繋げています。また、自閉症に関する外部機関の研修に職員を講師として派遣することでも、職員のスキルアップに努めています。

3)中・長期計画の文書化と職員への周知が期待されます
開所後2年未満の事業所で、職員の資質向上や財政的な安定を図る必要があるため、所長は中期的ビジョンを持っていますが、文書で明らかにしていません。所長を中心にビジョンに基づく支援を実践しており、改めて全職員に対して中期的ビジョンを文書化し周知を図ることが期待されます。併せて法人の理念や基本方針、事業所の事業計画書等についても、非常勤職員も含め、明文化されたものを確認することが望まれます。

4 )地域との連携・協力が期待されます
法人の基本方針には、地域との共生が謳われ、事業所でも運営規程で地域と家庭との結び付きを重視した運営を行うとしています。利用者の生活基盤である地域の社会資源を知り活用すること、また、事業所が地域における貴重な社会資源であり続けるために、広く地域の関係機関や諸団体との交流、連携・協力について事業所運営の安定化と共に取組む工夫が期待されます。

5)企業と連携した就労支援を行っています
就労継続支援B型の施設として利用者一人ひとりの働く力や可能性を引き出す取組や工夫を行い、チョコレートの製造・販売事業を行っています。利用者の意向や障害の状況に合わせた作業工程表にもとづき、作業の担当を決め、OJT研修を通じて必要な知識・技術の習得を支援しています。現在では利用者が新たな作業の希望を申し出るなど、働く意欲の向上が見られてきました。企業と連携し就労の機会を作ることにより、利用者は働くためのマナー、知識・技術の習得が進み、能力の向上が図られています。職場開拓の課題もありますが、工賃も全国平均を大きく上回っています。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 開所当初より力を入れてきました、自閉症スペクトラム障害の特性に合わせ個別に支援を行うことや、職員の障がい特性への理解を深めるといったことに、一定の評価を頂けましたことはとてもありがたく思います。これを励みに、引き続き個々に合わせた丁寧な支援から利用者さんの安定と安心につなげていきたいと思います。
 その他、中長期的な計画についての文章化と職員への周知、地域との連携や協力、就労支援などにつきましてご指摘をいただきました。開所してこれまでの2年間では、通所される利用者さんへの取組に重きを置いてきましたので、今後はその他の部分(地域や関係機関との連携、文書化などの整理)にも注力し改善に努めていきたいと思います。
 全体を通しては、気づきが多くよい振り返りの機会となりました。今後の施設運営に活かしていきたいです。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

法人の理念と基本方針は、ホームページや職員向けのハンドブック等に明記し、また事業所の単年度事業計画書に法人理念を記載しています。利用者や家族には入所契約時に法人と事業所の理念や基本方針を説明しており、家族が事前にホームページ等で周知していることもあります。しかし、事業計画書は、常勤職員のみで年に一度読み合せをしていますが、非常勤職員には事業計画書は示されず、理念等の事業所内での掲示もないため伝えられる機会がありません。特に職員間での周知を徹底し、事業所全体で共有することが望まれます。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

社会福祉事業の動向については法人が全体を把握しており、事業所ではグループ長を通じて必要な情報を得ています。地域の福祉計画等の動向については、地域の施設長会に所属しているものの、定期的な会議に十分に参加できていないため把握ができていません。ただし、利用者の保護者を通じて事業所の自閉症スペクトラム障害に特化した機能に対するニーズの把握はしています。経営状況については、毎月法人に提出する月次試算表を基に、法人の担当者やグループ長とも相談・協議しながら課題を検討しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

月次試算表で、収支の状況を把握し、法人やグループ長と課題の分析をしています。所長は事業所開設後2年未満で、利用者が定員を満たしていないことによる収入減や就労継続支援B型事業開始時の初期費用がかかったことなどから、財政的な課題があると考えています。課題は常勤職員のみで共有しており、非常勤職員も含めた事業所全体での周知はされていません。施設見学や実習受け入れを積極的に行い、利用者増を図るとともに、自閉症関係の研修講師を依頼された場合は、広く自閉症についての理解を求めることで事業所が更に活用されるよう取り組んでいます。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

法人としての中・長期の事業及び収支計画は確認できませんでした。事業所の中・長期ビジョンは、所長として開設後5年間での収支改善目標や体制整備を念頭に置いていますが、文章として表現していません。事業所としての中・長期の改善計画実現に向けては、所長を始め常勤職員中心で利用者増やコスト削減などの努力をし、常勤職員を増員する要望を本部に提出するなど体制整備に向けた取組をしています。中・長期ビジョンを明文化するとともに、非常勤職員も含め事業所全体で共有することが望まれます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:c】

単年度計画の基本となる中・長期計画が明確に示されていませんが、事業所の事業計画書は、法人の理念や事業所の運営方針等を反映して策定しています。今年度取組むべき目標として、具体的に8項目が明記されており、利用者一人ひとりに対する支援の在り方、利用者・職員にとっての最適な環境づくりや支援の質の向上に向けた取組などが、数値目標は無いものの、分かり易く明記されています。中・長期計画の策定が望まれます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

事業計画の策定にあたっては、法人から期限をつけて提出するよう指示があるため、それに合わせて事業所で策定しています。まず所長がたたき台を作り、常勤職員間で内容について協議します。策定した計画に基づき事業を遂行していますが、評価は行っておらず、したがって見直しもしていません。事業計画の内容は、法人とグループ長に報告し、常勤職員については策定時に把握し理解していますが、非常勤職員には事業計画書の配布等は行わず、十分に伝えていません。非常勤職員も含め、全職員が事業計画の周知をする必要があります。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:c】

年度の事業計画については、年度末の個別支援計画見直しの面談の際に、本人または家族に対して個別に、大まかな次年度事業を伝えていますが、家族会等はなく、保護者や利用者が集まって話をする機会が無いこともあり、きちんとした説明は行えていません。所長は、提供するサービスに絡めた事業計画を、分かり易く資料作成をして伝える必要があると考えています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

提供している福祉サービスの内容や方法については、事業所全体で日常的にチェックしており、随時必要に応じて常勤職員と支援現場の担当者が意見交換をしながら、より適切な支援を目指してやり方を変更するという作業を繰り返しています。支援に関係する情報は、支援会議や所長が行っている職員との個別面談、保護者の話などを通して収集し、支援の向上に繋げています。常勤職員は法人の制度であるチャレンジシートを活用した自己評価と目標設定を行い、非常勤職員は所長との個別面談を通じてサービスの質の向上を図っています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

利用者は、一人ひとりの特性が大きく異なるため、支援方法については個別に課題を設定する必要があります。そのため、サービス評価の内容も個別支援に関わることが中心になっています。日々の支援を通じてモニタリングをし、職員間で話し合った評価結果や課題は、変更・改善の都度、利用者個々の支援マニュアルに追記しており、職員間で支援の方法として共有しています。事業所として、利用者が安心できる環境を提供することがもっとも重要と考え、利用者個々の特性に応じたサービスの提供を大切にしています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

所長の職務分掌に関しては、法人の「職務権限及義務に関する細則」の「所長の職務及び職務権限」に明記され、所長不在時の対応についても書かれていますが、事業所の職員が読む機会は殆どありません。日常業務では、所長が事業計画書の策定、日々の業務に対する指導をはじめとして、事業所の運営を主導しており、役割と責任については全職員が認識しています。しかし、事業所内での周知について、明記したものが無く、職員に正確に伝わっていない可能性があります。事業所における職務分掌等について文書化と職員への周知が望まれます。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

所長は、着任時に福祉関係法や労務、総務関係、防火等の緊急時対応に関する研修を受講しています。これらの法令等のうち、必要と判断したものについては常勤職員の中で話し合いを持ち周知していますが、非常勤職員に周知する機会は持っていません。所長として、就労継続支援事業で食品を扱っていることもあり、今後は食品衛生についての研修を受けたいと希望しています。又、非常勤職員に対しても、遵守が必要な法令等についてはきちんと伝達する必要があると考えています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

事業所は、利用者を自閉症スペクトラム障害に特化しているため、個々の利用者の特性を考慮した個別の支援が必要であるとともに、日々の利用者の状況によって支援は柔軟に対応する必要性があり、高い専門性が求められます。所長は自ら現場で支援に当たり、利用者の落ち着き具合や反応を観察しながら、他の常勤職員と必要な支援の改善を協議し、担当職員とも支援内容を共有しています。また、支援の空き時間を利用して、非常勤職員の意見を聴取し、指導にあたっています。支援職員に対して自閉症の研修参加を推奨し、支援の質の向上に取り組んでいます。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

所長は主任など常勤職員との密な連携で、支援内容を始めとして、人事、労務、財務等経営の改善に向けて協議し、法人とも状況を共有しながら業務を進めています。特に事業所における支援は高い緊張感を伴うため、支援終了後は、明るく緊張をほぐすような雰囲気の場づくりに努めています。又、所長としては職員の家庭の事情等を勘案した働き方への配慮や休暇を取り易くするなどの環境整備とともに、研修参加の促進による人材育成にも取り組んでいます。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

法人は必要な福祉人材の確保と育成に関する基本方針を明確にして、質の高い職員の確保と育成に努めています。事業所は事業計画で目標とする福祉サービスの質を確保するため、必要な人員体制の計画を策定しています。事業所は自閉症スペクトラム障害を持つ利用者支援に特化しているので、職員は障害特性をよく理解し、専門的な対応技術を持つことが求められます。各方面に採用活動を展開しているものの、人材確保を課題としています。非常勤職員の新入職員研修や、OTJの実施等における具体的な育成プログラムの確立が期待されます。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人は理念・基本方針にもとづき、「期待する職員像」を明確にし、常勤職員については人事考課制度を活用しキャリアアップを図っています。法人細則で採用、配置、異動、昇進昇格等に関する基準が明確に定められていますが、人事管理の規程等は職員に十分周知されていません。今後「職員ハンドブック」等を活用した研修や各種会議等で理解を深めていくことが期待されます。また、非常勤職員に対して所長との定例的なコミュニケーションの機会を増やし、障害者支援の職務推進力の向上や資格の取得に向けた動機づけ等に取り組むことが期待されます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

所長は職員の有給休暇の取得状況や時間外労働のデータを定期的に確認するなど、職員の就業状況を把握しています。家族の介護や子育て等、職員が持つ諸事情を聞き取り、短時間労働の導入や有給休暇の時間単位の取得等、ワークライフバランスに配慮した取組を行っています。法人では「心のサポート相談室」を設け、職員の悩み・困りごと等に相談対応し支援しています。事業所では更に組織の一体感・魅力を高め、非常勤職員も含めて職員が意欲的に仕事に臨める環境、働きやすい職場づくりに努め、支援員の確保、定着に取り組むことが期待されます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員一人ひとりの育成に向けた目標管理のツールとして「チャレンジート」を活用した仕組みが構築されています。常勤職員は一人ひとりが設定した目標について、年度初め・中間・年度末に個別面談を行うなどして目標達成への支援と確認を行っています。現在の職員の体制は、非常勤職員数が常勤職員数に対し、2倍以上勤務し、利用者に対して具体的な支援活動の主力となっています。故に、非常勤職員に対しても常勤職員と同様な育成に向けた目標管理の取組を実施し、専門知識・支援技術の向上に取り組むことが期待されます。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

法人は目指す福祉サービスを実施するために、基本方針や職員行動指針と共に、「法人が期待する人材像」を明示しています。事業所の事業計画には職員研修に対する基本の考え方が明確に示されています。法人研修体系は階層別研修を主体とし、内容及びスケジュールが具体的に示されていますが、事業所で必要とされる専門技術研修や資格取得に向けた研修計画の提示はなく、事業所が独自で取り組んでいます。今後事業所として自閉症スペクトラム障害支援に特化した教育カリキュラムを確立し、実施スケジュールを明示して取り組まれることが期待されます。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

所長は職員一人ひとりの知識や技術、専門資格の取得状況等を把握しています。事業所全体の利用者支援力の向上を図る為、外部から隔月に発達クリニックの専門家を招き、具体的なケースについて実践的に現場で指導を受け、非常勤職員も含めて学んでいます。また、外部の専門的研修にも積極的に参加をしています。職員一人ひとりの研修計画書と専門知識勉強会等の実施記録が確認できませんでした。研修受講記録を作成し、会議や所内研修会等で、受講者から未受講者へ研修内容を周知する等の活動を実施しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

法人は実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成に関する基本姿勢を明文化しています。事業所は開設2年目という状況で、現在は組織全体で利用者支援に集中して取り組んでいる状況下にあり、実習生受け入れについての方針の策定、並びにマニュアルやプログラムづくりには着手出来ていません。自閉症スペクトラム障害支援事業所として、どのような形で実習生等、福祉サービスに関わる専門職の研修・育成に取り組むかを課題としています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人の理念や基本方針、事業内容や財務等に関する情報並びに各福祉事業内容など、全事業所がホームページ等により例年適切に公開されています。更に法人では毎年法人を紹介する冊子を作成し、理事長メッセージを始めとして、理念・基本方針・職員倫理行動綱領、及び各種の福祉サービス事業の内容を詳しく紹介しています。事業所は開設2年目でまだ地域に向けての情報発信が不足しています。今後地域に向けて事業所で行っている活動等を印刷物や広報誌で紹介することが期待されます。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人は福祉施設・事業所における事務・経理・取引に関するルール、職務分掌と権限・責任を明確に定め、職員に周知しています。法人の事業・財務については外部会計監査法人が監査をし、事業経営・運営が毎期精査されることにより適正性を確保しています。事業所の会計は法人で一括処理され、事業所では小口現金の取扱いだけとなっています。経理業務は事務職員が担当し、所長が管理しています。事業所の経営改善については、法人関係部署やグループ長と話し合いながら取り組んでいます。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:c】

事業計画書に利用者が「地域生活で充実した生活を送る」「安心して地域での社会参加ができる」支援をすると明記しています。所長としては、自治会への入会希望を持っており、利用者と地域との交流の必要性は認識していますが、実際には利用者が周囲の人とのコミュニケーションが苦手な傾向が強いこともあり、積極的な地域への働きかけは行っていません。事業所では、店舗での販売活動が利用者の刺激になっていることや、電車での通所自体が社会活動になっているなどを地域交流のための前段階の間接的な支援と捉えています。事業所の体制整備が進み、地域との交流のための働きかけが進展することを期待します。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

利用者の特性から、利用者に接する類のボランティア受け入れは、利用者の安心と安定の確保を最も重要としているため、困難と考えています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

所長は厚木市内の福祉施設長会に所属しており、月1 回会議が開催されていますが、あまり参加できていません。地域の社会資源等を取りまとめた資料は作成していませんが、ヘルパー事業所など利用者にとって不可欠な関係機関については、職員と情報を共有しています。利用者が休日等に利用しているファミリーレストランや公園等の公共施設も含め、行動援護の事業所等生活を豊かにする社会資源のリストの必要性は所長も感じており、今後は情報源としての施設長会への出席が図れるよう所内の体制を整備したいと考えています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:c】

利用者の保護者の多くが、自閉症児者親の会に所属しており、保護者を通じて利用者に関する福祉ニーズを聞く機会を持っていますが、地域の関連団体等との連携はできていません。所長は、まず生活介護事業所等との連携を促進することで、地域に対し自閉症スペクトラム障害に対する理解を深め、生活し易い環境設定の技術を広める必要があると考えています。地域の福祉ニーズを更に把握するため、地域の会合等への積極的な参加や関係機関等との連携が望まれます。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人では、年末に横浜寿町で生活困窮者のための炊き出し活動を行っています。法人の各事業所からの参加者を募り実施していますが、当事業所では体制が十分に整わず参加していません。事業所では、就労継続支援B型の事業としてチョコレート製造作業を行っており、作業場に隣接して店舗を開設しています。店舗でのチョコレート販売を通じて、地域コミュニティの活性化やまちづくりへの貢献をしています。また、地域で自閉症に関する学習会を実施する際に講師を派遣し、自閉症を地域住民に理解してもらう取組をしています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人の理念、倫理綱領や事業所の運営規程の中で運営方針に利用者尊重を明記しています。所長や主任は、利用者を尊重し、基本的人権に配慮した支援を提供していくことが最も重要で、そのためには支援者が利用者や自閉症に対する理解を深めることが必要と考え、自閉症に関する研修に力を入れています。福祉サービスは、利用者一人ひとりの特性に応じた支援を標準化し、更にその日の利用者の状態に合わせ柔軟に対応するなど、利用者主体の運営を行っています。利用者の不適応行動が想定される事業所ですが、身体拘束等を行わないことを徹底しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人で作成した職員倫理行動綱領、倫理行動マニュアルに利用者本人及び家族のプライバシーを尊重することを明記しています。事業所では、職員に対して入職時にプライバシー尊重の説明をし、職員会議では年に一回倫理行動マニュアル等の読み合せをして、周知を図っています。又、入所契約時には家族に対しても説明をしています。特に、排せつに関しては、ほとんどの利用者に対して介助または見守りが必要な為、利用者の意思や障害に応じてその方の流れに合わせ、必要最小限の支援をしています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

利用希望者には随時見学を受け入れ、個別に事業所におけるサービスの内容や特徴などについて丁寧に説明をし、理解を深めた上で利用の決定をしてもらうようにしています。利用希望があった場合は、5日間の体験入所を必ず実施した上で受け入れています。体験入所中の本人の取組の様子、例えば出て行ってしまうことや排せつを失敗するなどの状況、帰宅後普段と変わらない様子などを確認することで、本人自身の利用の意思を確認しています。説明時のパンフレット等について、所長は更に広く分かり易く伝えるための工夫が必要と考えています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

利用希望者の障害特性から、本人の意思を言葉等で表現し、コミュニケーションを取ることが困難なため、主に家族との面談によって家庭での様子など本人の状況を確認した上で、必ず体験入所を行っています。その中で本人の特性を把握し、その方に合った支援の方法を個別に検討しています。視覚的方法を基本にした支援の方法、作業する部屋の様子など環境を整えて一つずつ説明をし、本人や家族に利用について判断してもらいます。本人の拒否は普段と異なる行動などで表現されるため、意思を尊重し、サービスの提供をしながらより本人にとって受け入れやすい効果的な方法を工夫しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

基本的に、他の事業所への変更や家庭への移行については、家族の意思を尊重し、希望に添う形で支援をしています。移行に際しては、必要に応じて相談支援事業所に関与ししてもらい、家族との調整を依頼するとともに三者での話し合いなどを設けています。退所後に、事業所に家族から相談等がある場合には受入れており、担当者も案内しています。事業所変更にあたっての引き継ぎ文書等は作成していません。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者満足に関する調査は直接利用者から聴取するのが困難なため、年度末に家族に行っています。事業所では今回の第三者評価における利用者アンケートも、今後まとめて利用者満足の状況を把握する予定です。現在利用者会や家族会は作られていません。事業所は、より支援が必要な生活介護事業と、就労継続支援B型事業を実施していますが、それぞれのニーズに合わせた利用者会や家族会等を開催する等、要望を聞く仕組みを整備し、利用者満足の向上に向け定例開催して、具体的な改善に取り組むことが期待されます。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決の体制は、苦情解決責任者・受付担当者・第三者委員が整備され、重要事項説明書に記載し契約時に説明しています。また苦情解決の体制を記載したポスターを事業所内の共有スぺースに掲示しています。苦情内容については、受付と解決を図った記録を適切に保管し、検討内容や対応策について家族等に必ずフィードバックしています。苦情の公表はしていません。苦情を直接申し出ることが困難な利用者が多い環境の中で、苦情解決の仕組みについて、更に家族等への周知と理解の促進、苦情を申し出しやすい配慮や工夫が期待されます。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

法人は苦情解決委員を設置し、重要事項説明書で利用者や家族に伝えています。また事業所内にも苦情解決ポスターを掲示しています。直接意見を述べたり相談したりすることが困難な利用者が多い環境のため、家族から相談や意見を受けるケースが多く、送迎時の保護者との情報交換や連絡帳の活用もされています。利用者や家族等との相談、意見に関する取組については、利用者や家族等に周知されています。利用開始時のに説明と共に、日常的に言葉かけを行っています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

利用者からの相談や意見は、実態としては家族から聞く機会が多く、所長と主任が主に対応しています。半期ごとの個別支援計画の見直し時に、家族と個別面談を実施して相談や意見の傾聴に努め、支援内容につなげています。事業所独自のアンケートや意見箱の設置、並びに相談・意見への対応マニュアルの作成は出来ていません。利用者・家族からの相談・意見等を受けた際の手順や具体的な検討・対応方法、記録方法、利用者・家族への経過と結果の説明、公開の方法等を具体的にマニュアルとして策定することが期待されます。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

法人全体で危機管理(ヒヤリハット・インシデント《事件・事故》管理)に取り組み、職員にマニュアル等で周知すると共に、危機管理及びリスクマネジメント委員会で内容を分析し、再発防止に取り組んでいます。事業所では所長を責任者として、職員研修を実施、周知して、ヒヤリハット・インシデントを収集し、要因分析と改善を検討し、再発防止に取り組んでいます。事故発生時の対応と安全確保については事業所独自のマニュアル(作業手順書等)にも記載し、適宜評価と見直しをしています。 

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

感染症対策については、法人は危機管理室を設置して責任と役割を明確にした管理体制を整備し、感染症の予防と発生時の対応マニュアルを作成し取り組んでいます。特に新型コロナウイルス対策には、法人本部は都度新しい情報を事業所に提供し、予防策を適切に周知しています。事業所では検温・マスクの着用・食事席での飛沫の防止対策等のコロナ対策に取り組んでいます。今後、各種感染症の予防や安全確保に関する勉強会等の定期的な開催により、職員への一層の周知徹底と取組の実施が期待されます。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

災害時の対応体制を決めています。地震、豪雨、火災等の災害を想定して年間2回法人合同の防災訓練を行っています。訓練にあたっては消防署等と連携して実施しています。利用者・家族及び職員との安否確認は通信システムを導入し、緊急連絡網体制を確立しています。今回の調査では、防災訓練の実施記録や事業計画で計画されている避難訓練の実施記録が確認できませんでした。実施記録を作成し、毎回訓練時に課題となった事項を整理して、記録に残し次回に役立てることが期待されます。また、食料や備品類等の備蓄リスト作成も期待されます。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

福祉サービスについては標準的な実施方法が適切に文書化されています。生活介護支援においては利用者一人ひとりの特性に応じた自立に向けた支援を行うために、個別支援計画書を作成し、一日の日程やプログラムを可視化して提示しています。就労継続支援B型の利用者支援では、チョコレートの製造・梱包に関する業務を細分化し、個々の障害特性に合わせた仕事のマニュアル(作業指示書)を策定しています。各利用者に適合した支援の実施方法については研修や個別のOJT指導等によって職員に周知徹底され、実施状況は所長等が現場や記録で確認しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

個別支援計画書は毎年作成し、半年ごとに、利用者一人ひとりに対する支援の実施方法の検証・見直しが行われています。また、毎月モニタリングを行い、個別の支援会議で必要に応じて支援内容の検討を行っています。支援内容を定期的に見直し、福祉サービスの質に関する職員の共通意識を育てると共に、PDCAのサイクルによって、質に関する検討も組織として継続的に行なっています。モニタリング・アセスメントの会議録は、日時、参加者、内容を記載して個別ファイルに保管しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

利用者一人ひとりの福祉サービス実施計画の策定のための体制が確立しています。利用開始時に評価キットを使用して利用者の障害特性を把握した後、利用者・家族の意向を確認して初期アセスメントシートを作成し、チャレンジシート(個別支援計画)を策定しています。その後は、半年ごとにモニタリングシートにより利用者の状況を把握し、サービス管理責任者(所長)が策定しています。所長は、支援計画策定にあたって、関係機関との連携が十分ではないと考えています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

支援計画の実施状況は毎月の支援会議で確認しています。個別支援計画の見直しを実施し、変更があった際は都度、利用者一人ひとりの一日の可視化された活動プログラムを修正して支援につなげています。見直しの前後には利用者・家族の意向を確認しています。個別支援計画の評価・見直しにあたっては、個人別の内容だけにとどまらず、事業所として標準的な実施方法に反映すべき事項や福祉サービスへの多面的な内容(ニーズ)等(施設・作業室の環境整備や作業内容、昼食メニューへの希望の反映等も含めて)課題の検討が期待されます。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

利用者の心身状況や生活状況等を把握し、毎日パソコンでケース記録ソフトを使用して記録しています。記録は利用者ごとに集約し閲覧することが出来ると共に、職員間で情報共有が出来、支援に活かされています。また、アセスメント(モニタリング)に活用されています。支援記録は職員間で記録内容や書き方に差異が生じないように、記録要領の作成や、職員への記録方法・内容の指導・研修等を実施することが期待されます。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

法人は個人情報保護規程を策定し、利用者の記録の保管、保存、廃棄、情報の提供に関する規定を定めています。規程には個人情報の利用及び提供、また個人情報の開示に際しての規定がきめ細かく定められています。利用者・家族に対して事業所が掌握した個人情報の提供についてやその範囲を明確にし、同意書を交わしています。個人情報の管理は、管理責任者を定め、ファイル等は施錠されたロッカー等で管理しています。パソコン内で保管されたデータについて取扱いや情報漏洩対策が十分に実施されることが期待されます。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者に対する支援の内容やレベル、作業の提供の仕方を決定するためのアセスメントに評価キットを活用しています。評価キットは、利用者それぞれの興味や関心、それに基づく作業への取組の内容やレベルを判断するためのもので、事業所では利用者の反応を観察し、提供する作業や方法を決定しています。作業は、利用者の状況に合わせて個別に作成し、更に周囲の状況に影響されずに作業が行える環境を設定するため個別にパーテーションを設置しています。利用者は区切られた空間の中に作業場所と休憩スペースを作ってもらい、視覚的に標準化された手順にしたがって作業や休憩、食事などの流れに沿って行っています。利用者が提供した作業を受け入れているかどうかは、利用者の行動や落ち着き方で判断しています。作業に利用者が馴染めない場合は、繰り返し手順や環境の見直しなどを行います。所長は活動内容のメニューが少なく、十分利用者の希望に添えていないことが課題と考えています。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:c】

法人の基本方針に人権の尊重を掲げています。事業所では権利擁護マニュアルに則り、職員は人権擁護のためのセルフチェックを行っています。また、法人の全体研修では権利擁護の内容で実施しており、一方事業所では支援の実際の場面を通して所長等が職員に伝えるとともに、研修や会議で周知・確認をしています。利用者に対する呼称や言動に関する配慮、利用者本人の前で本人の話をしないこと、身体拘束への対応等について職員間で理解し共有しています。利用者が障害特性からパニックを起こすことがあり、その際には職員が必ず付き添って別室に連れ出し、落ち着くまで見守りを続けるなど身体拘束をしない対応を徹底しています。身体拘束については入所時の契約書に「身体拘束の禁止」条項を謳い、保護者に伝えています。所長は、虐待発生時の所管行政機関への報告等の具体的な手続きについて明確化し、職員全体で把握する必要があると考えています。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

事業所では、日々の支援に関して家族と話し合い、連絡帳を活用し、情報を得ながら個別支援計画に基づいて利用者の作業のレベルアップを図る取組をしています。作業に関しては、利用者本人の得意なことや達成の可能性があることなどを大事にし、治具の利用を始めとして物理的な工夫をしています。また、仕事が終わった後に隣の店舗でチョコレートを買う予定を入れるなど、作業後の楽しみを示すことで作業へのモチベーションを上げる工夫をしています。当面は、利用者が安心して安定した日中活動ができることを支援の最優先課題としており、生活面での自立に向けてのレベルアップについては、現在は積極的な取組みまで至っていません。作業以外の利用者の行動全般についても、見守ることを基本としています。所長は、生活面での改善について家族の希望などがあれば話し合い、対応について検討したいと考えています。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

事業所の利用対象を、自閉症スペクトラム障害(ASD)の方たちに特化して受け入れています。また、多くの利用者に重度の知的障害があるため、言語を利用してのコミュニケーションが非常に困難な状況です。職員は、利用者とのコミュニケーションを図る時に、ASDの障害特性を考慮し、精神的な安定と安心を図ることを基本として、それぞれの利用者の特徴を把握し、その方に最適なコミュニケーションの方法を工夫し実践しています。福祉サービスの提供にあたっては、個々のスケジュールを視覚化しており、時間の経過と行う作業を順番に縦長で一覧できるように絵カードや写真を羅列する場合や重ねた絵カード等をめくりながら手順を確認する場合、一枚の紙に、その日の個人毎のスケジュールを張り出す場合、筆談を利用するなど、さまざまな方法を取っています。課題として利用者自身が思いや要望、拒否の意思などを発信できる手段が不足しており、事業所では更に工夫が必要と考えています。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

事業所では、言語を用い会話ができる利用者が少ない状況ですが、利用者からの声掛けや行動で示す態度に対しては個別に丁寧に応じています。日常的な利用者から職員への働きかけに対しては、各作業室やグループで職員が内容を共有し、理解するための協議を行っています。職員の理解や認識にずれがあり、利用者の意思にそぐわない対応をしてしまった場合など、利用者は『違う』という気持ちを様々に主張するので利用者の伝えたいことを理解することは困難を伴いますが、職員は利用者の意思に添った支援になっているのかを協議しながら、できる限りの対応をしています。利用者の主張に対して、コミュニケーション方法の確立が不十分なことから情報提供や説明を十分にすることはできていません。家族との話し合いや相互の情報交換も含めて、要望等に関しては個別支援計画に反映するよう努めています。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:b】

事業所での日中活動は、自立課題としての作業をまず充実させることを考えている段階で、個々に異なる特性を持った利用者に対して、主に、どのように作業に向き合ってもらえるかについて取り組んでいます。生活介護事業における日中活動の自立課題について、現在は受注作業としてCDの解体作業とボールペンの一部組立作業を提供していますが、事業所では受注する作業内容や作業時間を拡大したいと考えています。作業室では、利用者個人に対して担当の職員は決めておらず、全員が各利用者の支援計画を念頭に作業場所や対象者等、その日の状況に応じて支援を実施しながら、常時支援内容等の検討・見直しを行っています。余暇活動やスポーツなどについての支援は十分ではありません。所長としては、将来的には取り入れていきたいとの考えがありますが、就労継続支援B型の作業内容も含め、当面は個別支援計画にある支援内容の充実・拡大に力を注ぎたいと考えています。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

事業所の利用対象は、自閉症スペクトラム障害(ASD)で多くが重度の知的障害のある方たちに特化しています。したがって、支援にはASDに関する専門知識や技術が必要となるため、研修は自閉症に関する内容に注力しています。職員向けの教材を事業所内に配架して学ぶ機会を作り、隔月で外部からの講師によるスーパービジョンを実施、日常的には所長など常勤職員がOJTの形で職員をサポートしています。利用者支援は、評価キットを使用して各利用者の興味や理解できる内容、程度等を把握し、その方に応じた課題とそれに添った支援を提供し、不適応などの課題については職員間で情報共有と対策を講じています。職員間で解決できない場合は、スーパーバイザーの力を借りています。利用者は通常と異なる環境や少しの刺激に敏感でトラブルに繋がりやすい面もあり、トラブルを未然防止するために状況に応じ作業や食事の場所を変更するなど、職員は細心の注意を払い支援しています。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

昼食は、同じ法人の就労支援継続A型の施設から配送された食事を提供しているため、一部家族の希望で食事の形態等を変更する他は、利用者の嗜好は反映されていません。食堂では、利用者がそれぞれの日中活動の進捗に合わせて個別に食事ができるよう、また、できるだけ刺激を排除するためパーテーションを設置するなどの配慮をしています。排せつについては、殆ど全員が見守りを必要としており、職員が必ず付き添っています。同時刻に排せつのタイミングが重なることで起こるトラブルを回避するために、動線を工夫し接触を避けるようにしています。送迎車の乗車時にも、例えば待ち時間にめくって感覚を楽しめるよう、雑誌等を用意するなど、利用者が安心して乗車できるよう工夫しています。日常的な生活支援につながる情報は、連絡帳を活用するなど、家族との情報交換を密にして共有し役立てています。入浴支援は行っていません。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:a】

施設では、終業後に職員が清掃を実施し、特に就労継続支援B型作業スペースについては食品を扱うこともあり、清潔な状態を保っています。利用者の特性から、相互の刺激による不安や不適応行動を防止するため、生活介護支援対象の利用者全員に対して作業室にパーテーションを設けています。各パーテーションの中は、更に作業スペースと休憩スペースに区切られており、利用者は個別の作業手順を示したワークシステムの時間割にしたがって、2つのスペースを利用しています。休憩スペースでは利用者がそれぞれ自由な時間を過ごしています。トイレは二重のドアが設置され、プライバシーが守られる構造です。生活環境の整備にあたっては、評価キットを活用しこまめに利用者の興味や関心を職員が把握することで、より適切な環境を提供することにつながっています。利用者のパニック時には、必ず職員1名が付き添い、時間がかかっても落ち着くまで別室で対応するようにしています。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の心身の状況に応じた機能訓練や生活訓練を行っています。生活訓練では衣服やタオルを畳むなどの家事活動の練習を行っています。排せつの支援においては、出来るだけ本人自身で出来るようサポートして対応しています。食事場所については食堂だけに拘らず、本人が希望し落ち着ける場所で食事支援を実施するなどの工夫をしています。隔月に自閉症スペクトラム障害(ASD)の専門医が来所して、利用者の生活状況を確認し専門家の立場から支援内容について助言をしています。職員は支援に必要とされる専門知識や技能を現場で具体的な指導を受け、支援の技術向上に取り組んでいます。ASDの特性で、利用者が主体的に機能訓練や生活訓練を行うことは難しい状況です。今後、生活訓練として、外出や買い物を実施するなど、生活面での社会性と楽しみの幅を広げる工夫も取り入れた支援計画の見直しが期待されます。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の健康状態や体調変化等を食事摂取量や排せつなど支援のさまざまな場面を通じて把握に努めています。排泄状況については、事業所内でのトイレの利用の記録を確認しています。また介助の必要な一部の利用者には排せつの支援を同性支援で実施しています。毎月定期的に看護師が来所して健康相談や季節の健康面での注意事項等を伝え、利用者の健康状況を確認しています。必要時は、家族に医師への受診をすすめるなど、利用者の健康管理を適切に実施しています。また、かきむしり等軽度の皮膚疾患等については事業所で処置もしています。年1回健康診断を実施し、定期的な体調管理を行っています。運動不足になりがちな利用者の健康管理の一環として、希望する利用者には運動プログラムとして踏み台昇降や、ランニングマシンを使ったランニング、ウォーキング運動の支援も実施しています。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:非該当】

医療的な支援は実施していないため、非該当となります。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者や家族の希望と意向を把握し、利用者一人ひとりのニーズに合わせて、本人が取り組むことが可能な社会参加や学習の為の支援を行っています。家事のスキルを上げる希望をもつ利用者とは、洗濯物を畳む作業や、調理の希望に対してはホットケーキを焼いたり、お菓子作りの支援を行っています。また殆どの利用者が休憩時間にスマートフォンを使って、自由に本人が希望するアプリケーション動画の閲覧やゲームを楽み、映像を通して視野を広げ、社会性の育成につながっています。各利用者は休憩時間終了時は、直ちに視聴やゲームをやめ、作業に取り組んでいます。現在は事業所開設2年目という状況で、まだ地域社会でのレクリエーション等の社会参加は出来ていません。今後、利用者の希望・意向に沿い、日中活動の多様化に取り組み、社会参加に資する情報や学習・体験の機会を提供する等の支援の実施が期待されます。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や、安心して地域での社会参加ができるよう支援する旨が事業計画書に明確に記載されています。利用者本人の意向や希望は、家族からの話で把握することが多い状況ですが、利用者の表情や様子からも本人の意向を汲み取るよう努めています。利用者から、作業時間帯に休みたいとの希望が出された時などは、スケジュールを変更して要望に応えています。また、本人・家族からの希望には柔軟に対応しており、3時のおやつを実施し支援している利用者もいます。飲料の自動販売機も要望により設置し、飲み物を自身で飲むことが出来るようにしています。事業所では、地域の社会資源に関する情報(レクリエーション活動の体験等)や地域生活へつながる具体的な対応・支援の実施を今後の課題としています。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者家族との連携・交流を通して家族支援を実施しています。事業所は支援の方針策定の際は、自閉症評価キットによる評価を実施していますが、評価方法やその結果について詳しく説明するよう努め、事業所での利用者への支援の進め方について必要に応じて家族と相談しています。生活介護利用者は事業所の送迎車を利用していますが、就労継続支援B型の利用者は全員が家族の車もしくは公共交通期間と徒歩での来所です。送迎を行う利用者へは、朝夕の送迎時に直接家族と話す機会を作っています。直接会えない家族とは連絡ノートを使用して事業所での生活状況等の報告や連絡事項等を伝え、家族とコミュニケーションを図っています。家族等からの相談や問い合わせがあれば即対応するなど、コミュニケーションは様々な工夫をして支援しています。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

評価外

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

事業所は就労継続支援B型の施設として、利用者一人ひとりの働く力や可能性を引き出す取組や工夫を行い、 チョコレートの製造・販売事業を行っています。チョコレートの製造・梱包については職員がチョコレート会社の製造研修に参加し実習して準備を進めました。利用者の意向や障害の状況に合わせて、作業工程表に基づき作業の担当を決め、OJT研修を通じて必要な作業内容の知識・技術の習得を支援しています。作業に取り組みやすいように治具を製作し、それを使用して均質な商品が出来るよう支援しています。現在では利用者が新たな作業工程を体験したいと、本人の希望を申し出るなど、働く意欲の向上が見られてきました。企業と連携し就労の機会を作ることにより、利用者はチョコレートの製造や梱包作業等を通じて、働くためのマナー、知識・技術の習得が進み、能力の向上が図られています。

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:a】

現在、仕事時間は、仕事2対休憩1の配分で、利用者の意向や障害の状況に合わせた時間設定になっています。チョコレートの製造工程は、チョコレート・ドリンク等の製品づくり、製品のラベル貼り、製品の梱包等の作業です。作業は作業工程表で管理され、作業内容については、視覚的に提示する等、利用者の障害特性に配慮し工夫して支援しています。 仕事内容は定期的にローテーションされています。食品を扱っていますので、衛生管理に留意し、手洗い、帽子・マスクの着用のほか、材料・治具・製造器具等の衛生管理に細心の注意を払っています。仕事場は1階で店舗に隣接しています。事業所では、店舗での月々変動の多い売り上げ実績を分析し、売り上げを伸ばして工賃を引き上げることや年度内に工賃を平準化して支払うための工夫に取り組んでいます。また、利用者一人ひとりの障害に応じて適切な労働環境が確保できるよう工夫しています。

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:b】

事業所にはチョコレート会社のフランチャイズ店として、1階に店舗が併設され、合わせて製造ルームやストックスペース等があります。就労継続支援B型事業所ですが、一面では障がい者に仕事の機会を提供する職場としての機能を有しています。事業所は発足後2年目で、利用者に働き方の様々な支援を通して働く力や可能性を引き出し、働くことについての思いや希望を高めて行く支援を継続して実施するとともに、利用者にとって居心地の良い環境を整備することで利用者の定着を図っています。利用者の仕事への意欲や、やりがいを高める支援を継続し、今後利用者に新たな就労への機会につながる就職活動の支援の実施が期待されます。障がい者就業・生活支援センターやハローワーク等との連携を定期的かつ適切に実施することが期待されます。