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天才キッズクラブ楽学館大倉山園

2024年02月13日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社プレパレーション

② 施設・事業所情報
名称 天才キッズクラブ楽学館大倉山園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 60 名
所在地 222-0037
横浜市港北区大倉山3-55-3
TEL 045-642-5795 ホームページ https://www.tensaikids.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2019年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社TKC
職員数
常勤職員:12 名
非常勤職員:0 名
専門職員
看護師:1 名
施設・設備の概要
保育室:4
更衣室:2
事務室:1
子どもトイレ:3
大人トイレ:2
園庭:有

③ 理念・基本方針
1人1人の子どもの天から授かった潜在能力を引き出し、学力、心力、元気力のバランスよい子どもを育てます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
一時保育、延長保育

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/09/01(契約日) ~2024/02/01(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ・こどもの育つ力を最大限にひきだせる保育を目指しています
園は、こどもの育つ力、潜在能力をひきだす事を保育方針に掲げています。学び・意欲・自立・運動・生活習慣を日々の保育計画に取り入れ、多角的にアプローチしています。乳児期から愛着関係づくりを土台に、五感を刺激する活動に注力し、幼児期は、他者との関わりのなかで主体性をのばす事を目標にして、こどもの育ちを支えています。また、総合的にバランスのよい成長を大切にし、こどもの育つ力を信じて、一人ひとりの育ちに合った環境づくりに努めています。

・統率力のある園長の下、こどもにも保護者にも真摯に向き合っています
園は比較的活発に運動をおこなう特色を持っています。無理なく可能な限りこどもが成長できるように、一人ひとりのこどもに合わせて挑戦していく運動の種類を設定して、真摯にこどもと向き合っています。入園前の保護者への説明では園の特色を明確に説明して、入園の前と後で保護者の園に対する認識に相違がないようにしています。

・積極的に地域との交流を増やしていくことが望まれます
開園して直ぐにコロナ禍となり、しばらくは地域との交流が制限された状態で運営を
しなければなりませんでした。園内行事は、保護者が参加できるイベントなど現状は多いですが、今後は園外の部分での地域交流できるイベントを積極的に設けて、人との関わり合いの場を増やし、こどもの成長をより良いものへとしていくことが望まれます。

・これから経験を積んで、均一的なサービスを提供することに期待します
園はこどもや保護者に真摯に向き合い、日々の保育を提供しています。一方で開園年
数が比較的浅いことや、若い職員が多く保育士としての経験が浅い部分が見られます。こども達や保護者が今以上に安心できる保育園になれるように、日々の保育の中でのOJTや研修などを積極的に続けていき、経験を積むことで、均一的なサービスを提供することに期待します。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
開園5年目を迎え、初めての第三者評価の受審となりました。保育園として歴史も浅く、まだまだ保育園として大きく成長し続けないと感じています。またここ数年、子どもたちを取り囲む環境は大きく変化しました。コロナ過が始まり「人と人が触れ合うこと」が思うようにできず、試行錯誤の日々を過ごしてまいりました。その中でも職員が工夫をしながら常に課題に前向きに取り組み、保護者の皆様には子ども達とコミュニケーションを深める保育を大切にしてきたことをご理解いただき、嬉しく思います。
今後も子育てにかかわるすべての人々と子どもたちを中心とした主体的な保育を運営してまいりたいと思います。また、保育者の人材育成や地域との連携をさらに深め、安心してご利用いただける保育園を目指します。
今回の第三者評価受審に際し、利用者アンケートにご協力いただいた保護者の皆さま、さまざまな気づきや振り返るきっかけをくださった評価機関のみなさま、本当に感謝申し上げます。ありがとうございました。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

理念や基本方針を入園のしおりや概要、園見学の際のパンフレットなどに明記しています。保護者に対しては入園説明の際に、職員に対しては社内研修の際などに周知しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

社会福祉協議会や区の会議で情報収集をしています。園長会の際に各地域の環境や保育需要などを共有・分析しています。園長会ではコストや利用者の推移などについても議題にしています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

園長会や各部門会議で課題を抽出して、解決策を検討しています。職員体制や人材育成などについての課題に対しては園と人事課が連携して取り組んでいます。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

中長期的なビジョンを基にして全体的な計画を策定しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中長期的なビジョンを基にして単年度の計画を策定しています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

年度末に職員会議で議題にあげて保育計画の見直しをおこない、次年度の計画策定に活かしています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

年2回の保護者懇談会、年1回の個人面談を実施してこどもたちの状況と今後の過ごし方などを伝えています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

スタッフ会議・クラス会議・担任会議などで保育についての評価や改善の検討をおこない、その後の実施状況などの確認もおこなっています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

職員面談を年に数回実施して、職員が自己評価ができる仕組みが確立されています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

施設長としての役割や責任など明確にし、文書化して共有することで周知・理解を図っています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

会社が実施するコンプライアンス研修に参加し、遵守すべき関係法令などの理解に努めています。実際に判断が難しいような事象が発生した場合には,会社内や行政関係機関へ相談して適切な対応ができるように努めています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長、主任、リーダーが主導して職員やこどもの状況、各種書類などの情報共有を密におこなっています。職員と個人面談をおこない、直接意見交換できる場を設けています。外部研修へ参加した際などの情報共有も積極的におこなっています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園内での改善案は具体的な内容について話し合いをおこない、現場に反映しやすくしています。会議や園長会などで、業務改善案や新たな組織体制などの意見を提案しています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

通常の求人媒体への募集掲載のほかに、職員による「紹介制度」を設けて人材確保に取り組んでいます。会社の全園の人材状況と各園のニーズが把握できる経過報告シートを毎月作成して採用活動に活かしています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

個別面談の際に事前に作成した面談シートを用いて目標や意向を把握して人事管理をおこなっています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

定期的な個別面談のほかに、必要な際に随時面談をおこなっています。健康診断や予防接種の補助や、誕生日休暇やスポーツジム会員割り引き・サークル活動などの福利厚生を充実させ、ワーク・ライフ・バランスも考慮した働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

個人目標シートを用いた個人面談を年に3回実施し職員が明確な目標を持って成長できるような仕組みを整えています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

期待する職員像を明確にして自己評価を年に2回おこない、職員に対する教育ができる仕組みを整えています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

キャリアアップ研修も含めて積極的に研修に参加できるよう調整をおこなっています。社外研修や市・区から案内のある研修にも積極的に参加しています。研修で得た内容や資料は職員間で共有して,参加者以外の教育や成長につながるように務めています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

今年度は実習生の受け入れ実績はありませんでしたが、希望者がいた場合には受け入れる意向があります。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

運営理念などをホームページで公表しているほか、園での活動内容も積極的に公表しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

定期的に監査を実施して、指摘があった際には改善を図っています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

日々の散歩活動の際に近隣の方へ積極的に挨拶をするなど,地域の方々との関わりの場を大切にしています。地区の情報やパンフレットを園に設置して、保護者の方が地域との交流の場の情報を得やすいように取り組んでいます。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

今年度はボランティアの受け入れ実績はありませんでしたが、希望者がいた場合には受け入れる意向があります。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

消防署が主催する救急救命のイベントに参加したり、行政の職員会議に参加して関係機関との連携をおこなっています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

開園してからコロナ禍が始まり運営委員会が開催できていませんでしたが、今年度(2023年)から実施を検討しています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

行政主催の交通安全教室や,消防署主催の火災訓練などに参加しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

こども一人ひとりを大切に育てるという法人理念に基づき、こどもが気持ちの整理がつかない時や切り替えが難しいときには、保育士が寄り添い、集団にいることを無理強いしないようにしています。保育室の外で話を聞くなどの配慮をすることもあります。年齢によって気持ちを汲み取り、代弁をするようにしています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

行事などで外部からの出入りがある際は、こどもの氏名と顔が一致しないなどの配慮をしています。戸外活動の際にも名札が見えないようにするなどの配慮をしています。写真などで日々の様子を伝える際には保護者の了承を得ておこない、画像をダウンロードできないような仕組みとしています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

入園希望者に対してパンフレットなどの配布物を渡して園見学を実施しています。見学後に質疑応答の時間を設け、相談ができるようにしています。その他にも園庭解放や保育室解放などをおこない、希望者が情報を得やすい環境づくりに取り組んでいます。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

重要事項説明書等の内容に変更があった場合は、改訂版を再度配布しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

変更する際には必要な情報の提供をしています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

玄関に意見箱を設置したり、行事後と年度末に保護者アンケートを実施したり、質問事項や要望・意見などが伝えられる仕組みを整備しています。保育参観期間の面談の他にも、希望があれば随時面談を実施しています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情受付に関する掲示を玄関にしています。
実際に苦情などがあった際には苦情解決の手順に沿って対応し、協議した内容を文書化して、内容によっては掲示板や園だよりなどにより公表します。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者の希望でいつでも個人面談の希望を受け付けています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

意見に関する内容や詳細を文書化して保存し、次回に繋げたり見直しをするために役立てています。内容によって会社の本部や理事長が対応する場合や、保護者会を実施して説明をおこなうこともあります。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

ヒヤリハット報告書・事故報告書を積極的に作成して、全職員が内容を確認できる状態にしているほか、毎月の職員会議においても定期的な共有をおこなっています。AED研修を毎年おこない、緊急時の対応が適切におこなえるような体制を整えています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症が発生した場合には原則マニュアルに従い衛生面の強化を図り,園内掲示などによる周知をします。看護師が主体となって会議や書面にて職員間の情報共有をおこなう体制が整えられています。保護者には保健だよりなどにより情報を提供しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

防災組織図により災害時の体制を明確にした上で、月に一度の消防訓練、一時避難場所の小学校と連携した引き取り訓練、警察と連携した不審者訓練をおこない、災害時の安全確保に組織的に取り組んでいます。備品・備蓄管理については50人3日分を想定しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

標準的な保育実施方法などを文書化して職員に配布・周知しているほか、園内研修を実施して、より業務の標準化が図れるように努めています。入園説明時に保育内容やタイムスケジュールを伝え、懇談会などでも周知しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

日常の中で不都合や反省点があった場合は、課題を文書化して保存することで改善につなげています。行事を実施した後には、職員会議などで議題にあげ、課題を抽出して見直しをおこなっています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

設置した責任者の下で指導計画を作成しています。作成した指導計画は会議などで共有しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

クラス担任が主導して評価や見直しを適宜おこなっています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

職位やクラスに応じて定期的な会議を設け、年齢によって個別の指導計画を作成し、児童記録に記載し、共有・見直しをおこなっています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

職員に対しては就業規程の中に個人情報の管理に関する内容が定められています。保護者に対しては入園児に個人情報の取り扱いについて説明し、必要に応じて使用する同意を得ています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、本部が保育所保育指針の趣旨を捉え保育理念・保育方針に基づいてベースを作成しています。園では、今年度(2023年度)に合った内容を、こどもの発達や地域性を踏まえ、職員の意見を取り入れながら作成しています。全体的な計画を基に、クラス担任がこどもの発達過程に沿った年間指導計画の作成をおこなっています。また、期ごとに反省、課題点なども含め振り返りをおこない、次年度に向けた話し合いをしています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

室内は過ごしやすい温度設定、湿度管理をしています。状況に合わせてカーテンやシャッターを利用して遮光や換気の調整をおこない、過ごしやすい環境を作っています。保育室や手洗い場、トイレなどの清掃、玩具は消毒をおこない清潔に保つよう努めています。職員で掃除の際に危険な箇所を共有し、環境整備について定期的に話し合いをおこなっています。室内では、身体を動かす活動が中心ですが、そのなかでゆったりと過ごしたい子には、無理をさせずにこどもの状況にあったスペースを確保し、安心して過ごせる環境づくりに努めています。手洗い場・トイレはこどもが利用しやすい環境を整えています。 

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員はこども一人ひとりの特性を理解し、個々に合わせた声かけや援助方法を職員間で共有しています。こどもたちの声かけには必ず応え、気持ちに寄り添い、気持ちの伝え方・言葉の選び方などを具体的にあげて丁寧に伝えています。言葉だけではなく、スキンシップを多くとり、安心感や信頼関係を築けるように努めています。急いでいるときも、指示語を使わない関わり方を意識しています。活動に積極的でない子には、様子を見ながら「やってみる?」などの声掛けをし、こどもが自然に集団の中に入れるまで、見守る保育に努めています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

戸外活動から帰園した際やトイレ後、給食前の手洗いを徹底し、衛生面の習慣化に取り組んでいます。こどもの身の回りの事は、出来るだけ自分でおこなえるように見守り、やりたい意欲を大切にする関わりをしています。一日の生活リズムでは、活動量や体調に合わせて休息・ひるね時間を調整し、次の活動への配慮をしています。ジェスチャーや絵本を用いてトイレや着脱などの方法を伝え、強制的にならないように工夫しています。保護者とは、アプリや連絡帳、送迎時の対応の際に連携し、情報を共有しています。 

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

園では、戸外活動を積極的に取り入れ、探索活動・身近な自然に触れる・おにごっこなどのルールのある遊びを活動計画に取り入れています。戸外では、こどもが固定遊具・見立て遊び・ボール遊びなどの好きな遊びを選ぶ環境を整えています。異年齢同士で活動することが多く、協力し合い達成感を味わう機会を取り入れるようにしています。散歩中は近隣の方と挨拶をし、交流を図っています。室内では、体操・室内マラソン・運動器具を使用した遊びや、五感を育てるリズム遊びの環境を整えています。また、サマーキャンプなどの行事を通して自然に触れ、こどもの自発性・自立性を促す取り組みをおこなっています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

月齢差を考慮し活動内容を設定しています。こどもが安心・安全に過ごす人数配置をして、多くの経験ができるように努めています。こども一人ひとりに寄り添い、スキンシップで愛着関係を築き、家庭的な雰囲気で安心できる環境づくりに努めています。また、こどもの成長に合わせ玩具の入れ替えを定期的におこなっています。保護者へこどもの様子を伝える日々の会話を重視し、成長の共有・連携をしています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

職員は、こども一人ひとりの気持ちを尊重する関わりを心がけています。戸外では探索活動を中心に、こどもたち同士で関わりをもてる環境づくりに取り組んでいます。保育者は、合同保育時に年下の友だちに優しく接したり、年上の行動を見て憧れを持つなど、こどもが成長する機会を見守るように関わっています。こども同士の関わりの中で、保育者はこどもの自我を受け止め、互いの気持ちを聞きこどもの思いを尊重する仲立ちをしています。保育者が危険であると判断した時、こどもに注意を促すこともありますが、できるだけこどもの意欲を大切にする保育を心がけています。保護者には、こどもの一日の様子を連絡帳や送迎時に伝え、情報交換に努めています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3・4・5歳児の主活動は、学年別でおこなっていますが、保育室内では、一つの部屋で過ごしています。保育者は、異年齢のこども同士が刺激し合い成長の場となる環境を整えています。公園での戸外活動では、異年齢で関わって、それぞれの役割を積極的におこない、やり取りを楽しむ活動をおこなっています。野菜の栽培活動では、成長観察や収穫までの過程で、こども達の意見を取り入れて、こども同士が協力する姿を見守っていく関わりに努めています。日々の活動や、近隣地域の園庭開放への参加活動などを、ドキュメンテーション、クラスだよりで保護者に発信しています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

現在は受け入れがないため、通常保育をおこなっています。過去にも事例がありませんが、入園希望時には加配人数を含め関連機関と連携を取り、環境を整える予定です。職員は障がいのあるこどもに対しての理解を得るために研修をおこなっています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保育時間が長い子は、玩具の選択が自由にでき、コーナー遊びでゆったりと過ごす環境を整えています。担任以外の職員が関わる時は、必ず引継ぎをおこない情報を共有しています。異年齢で過ごす事を考慮し、朝・夕の合同保育だけではなく日頃の戸外活動などで交流を深めています。こどもの体調や様子に合わせた環境を整備し、希望に応じて補食や夕食の提供をおこなっています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

5歳児の年間指導計画には、就学に向けた計画を取り入れています。生活リズムや生活習慣を少しずつ変化させ、自学自習や音楽活動をおこない、就学生活に期待や自信が持てるように工夫をしています。また、給食の時間も就学後を考慮した時間配分にしています。幼保小連携で年長児交流に参加し、保護者には就学に向けて情報を共有しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

健康情報や知識に関しては、看護師が保健だより・口頭で保護者に伝えています。登園の受け入れ時に視診・保育者間の連絡報告をおこなっています。アプリに既往歴・予防接種を記載し、登降園時に怪我がある場合は状況や状態などの登録をして、一人ひとりの情報を把握しています。SIDSチェックは、0歳児5分、1歳児10分、2歳児15分おきに呼吸チェックをおこなっています。保護者には、アプリを使って必要な情報提供をおこなっています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

健康診断・歯科健診は年2回おこなっています。健康指導計画に歯磨き指導があり、看護師が指導をおこなっています。また、手洗い場に「はみがきのやりかた」のイラストを掲示し、分かりやすく丁寧に歯の大切さを伝えています。保護者には、健康診断・歯科健診を文書にして情報を共有しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患児には「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」に基づき安全な対応をおこなっています。アレルギー児への食事提供は、専用のテーブルや台拭きを使用し、食事の際は、誤食を防ぐため職員が傍についています。皿の色を分別し、専用のタッパーに入れ配膳をしています。複数の職員で「除去あり・なし」を口頭で確認してから提供をおこなうなどの安全面に配慮しています。さらに、アレルギー面談では、保護者の意向を確認してから対応をおこなっています。熱性けいれんの投薬預かりは、医師からの指示書をもとに保護者が最終判断してから対応をおこなっています。職員は、アレルギー疾患、慢性疾患などの研修に参加し周知・共有を図っています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

園では、食育計画を基に活動をおこなっています。年中・年長児クラスでは、栽培収穫した野菜を家庭に持ち帰ったり、年齢別でクッキング活動をしたり、苦手な物でも一口は食べられるように、食材への興味を広げる食育計画を立てています。器は陶器を使用し、家庭の雰囲気で食べられるように配慮し、食具の正しい持ち方を発達に応じて伝えています。保護者には、毎日の給食やおやつの写真をアプリで配信し、食生活や食育に関して連絡帳で共有しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

栄養士は、こどもの喫食の状況を把握し、調理員に周知を図っています。調理員は、こどもの食事の様子を巡回し、職員からの食事に関する相談に細かく対応しています。食事の量は、一人ひとりの好き嫌いを把握し調節しています。保育者と調理員は、喫食簿を基に調理方法を工夫し、季節の野菜や行事食を取り入れ、献立を作成しています。また、さまざまな食材を用いてクッキング活動にも取り組んでいます。保育者は、衛生管理に努め、食事用のエプロンを着用し食事提供をおこなっています。給食を運ぶワゴン車の消毒もおこない、衛生管理に努めています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員は、アプリを活用して日々のこどもの様子や保育の様子を詳細に伝えています。また、送迎時に保護者からこどもに関する事を聞き取り、コミュニケーションを図って信頼関係の構築に努めています。懇談会・保育参観・個人面談を実施し、こどもの成長を共有しています。個人面談で得た情報を記録し、職員間で共有を図っています。毎月の園だよりでは各クラスの様子や、こどもとのやりとりを詳細に記載しており、乳児から幼児への成長の姿を保護者に発信しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、保護者と年2回の面談、2~3回の保育参観日を設け実施しています。保護者とは、できる限りコミュニケーションを図り、些細なことでも相談がしやすい環境をつくり信頼関係を築くように努めています。また、保護者の事情に配慮し相談内容によっては、園長や主任が応じる体制を整えています。現在、関連機関と連携をとる事例が無いですが、状況によっては適切に対応できるようにしたいと考えています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

保育者は、こどもの変化を保育中の着替えや視診などで確認しています。登園の受け入れの際は、青あざや怪我の状況を保護者と一緒に確認しています。虐待等権利侵害の可能性がある場合は、主任・園長に報告し、職員会議で全体に周知しています。また、虐待を発見した時の為にマニュアルを整えています。人権に関するセルフチェックを全職員でおこない、研修も実施しています。虐待の疑いがあった場合は、関連機関との連携をとる体制を整えています。 

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

職員は、月に一度のクラス会議で保育の振り返りと課題の抽出をおこなっています。各クラスで課題を改善している点も多く、今後は園全体で課題に取り組む体制を目指しています。職員は、定期的に自己評価をおこない、結果をもとに園長との面談で保育の振り返りをしています。本社の自己評価書式は全職員が共通内容になっており、保育士視点と看護師視点での評価が異なるため、自己評価内容の改善が必要であると考えています。園では、職員周知・自己評価を含め、保育の質の向上に向かって更なる改善への取り組みを検討しています。