社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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宮郷寮

2021年04月12日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細

評価結果報告書

評価機関名 株式会社フィールズ
評価対象事業所名 宮郷寮
評価対象種別サービス 共同生活援助
設立年月日 1986年02月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 紅梅会
③ 理念・基本方針 法人は「私たちは、利用者の方々が、地域社会で明るく豊かな生活が送れることを目指します。」の理念を掲げて支援しています。法人の創業は古く、昭和29年創業者 故菅寿子氏が鎌倉市の私宅を開放し、一人の女性知的障がい者と生活を始めたのが始まりです。そして自由契約施設として「紅梅学園」を創設し、昭和41年現在地に移転し、今日に至っています。

 理念のもと利用者が、人間としての尊厳が守られ、豊かな人生を自己実現できるよう支援することを責務として、職員の倫理綱領(職員行動規範)を定め、規範としています。
1.生命の尊厳 私たちは、一人ひとりを、かけがいのない存在として大切にします。
2.個人の尊厳 私たちは、ひとりの人間としての個性、主体性、可能性を尊びます。
3.人権の擁護 いかなる差別、虐待、人権侵害も許さず、人としての権利を擁護します。
4.社会への参加 私たちは、年齢、障害の状態などにかかわりなく、社会を構成する一員と
         しての市民生活が送れるよう支援します。
5.専門的な支援 私たちは、自らの専門的役割と使命を自覚し、絶えず研鑽を重ね、
一人ひとりが豊かな生活を実感し、充実した人生が送れるよう支援し
続けます。
④ 施設・事業所の特徴的な取組 グループホーム「宮郷寮」は、神奈川県内で創立65年の歴史を持つ「社会福祉法人 紅梅会」が運営するホームです。建物は2階建てで、女性専用のホームです。
①車で5分ほどの地区に入所施設「紅梅学園」、15分ほどで就労支援施設「紅梅園」、地域での共同生活住居「紅梅ホーム」(複数のグループホーム)などがあり、各施設が連携して利用者の支援をしています。
②利用者一人ひとりの尊厳を尊び、地域社会で明るく豊かな生活が送れることを目指し、ホームでは職員は利用者とコミュニケーションの機会を多く持ち運営しています。
③食事や入浴などの日常生活は自主性を尊重した運営になっています。プライバシーに配慮し、居室の前で必ず声掛けし、利用者の了解なしに職員は室内に立ち入ることはありません。
④利用者の生活が楽しく送れるように取り組んでいます。利用者は自発的に毎週土曜の夕食時に各自、軽いアルコール飲料を持ち寄り夕食し談笑して、その時間を楽しみに暮らしています。
⑤職員は秋の箱根日帰り旅行や、地区の自治会主催の清掃活動に利用者が参加することなど、ホームの外でも豊かな社会生活を送れるよう支援をしています。
⑥老朽化に伴い現在新しいホームを近隣に建築中で、2021年には新ホームに移転の予定です。
⑤ 第三者評価の受審状況 開始:2020年07月14日
終了:2021年03月19日(評価結果確定日)
受審回数:初回(0年度)
詳細評価PDF

⑥ 総評

特に評価の高い点 1)利用者の尊厳を守ることを使命と定め、人権への配慮に優れています
法人では例年ほぼ毎月1回程度の外部講師を招いた「人権研修」や法人内の階層別研修、外部研修などを実施し、職員は利用者の権利擁護や人権を尊重した行動規範を具体的に学んでいます。平成30年新たに「人権手帳Ⅱ」を作成して、職員は常にこれを携行して、介護の支柱としています。「人権手帳Ⅱ」には倫理綱領や平易に書かれた人権目標などが示されています。また、毎月「人権目標」を作成掲示し、職員の人権意識を高めるよう努めています。職員は毎月「人権チェックリスト」の23項目をチェックすることで自身とホームでの、この1ヶ月の支援行動を振り返り、温かい心で利用者に接するよう努めています。
2)利用者の自主性を尊重した生活を支援しています
利用者の自己決定を尊重し、一方的な介助や支援は行っていません。利用者が5名という小人数の団体生活の中で、入浴、着替え、洗濯や居室の清掃など居室内での生活全般が各自に任されています。職員は見守りつつ必要な支援をしています。利用者は広い居室を思い思いに使用し、中には好きなぬいぐるみをコレクションして部屋中に飾ったり、好きなタレントのポスターを貼って楽しんだりしている利用者もいます。共同生活の中で、お互いに生活のパターンを定め、安心・安全な生活を送っています。夕食のメニューを職員にリクエストすることも出来ます。また、自治会清掃活動への参加など、地域交流や、箱根旅行などの余暇活動など、多彩な支援を実施しています。参加は本人の希望に任せていますが、多くの利用者が参加して社会生活を楽しんでいます。
改善を求められる点 1)職員の育成、利用者支援に必要な専門知識の向上
法人は正職員に対する優れた研修体系を持ち、外部研修への参加支援と合わせて、人材育成に注力しています。一方、非常勤職員に対しては、採用時の新入職員研修と入職後の見習い勤務中でのOJTや、法人内での研修が主体です。ホームの勤務形態の事情などで、管理者や世話人からのOJTが実施しづらく、利用者一人ひとりの特性に合わせた専門知識の習得に課題があります。今後利用者の高齢化などにより、夜間の介護などで専門知識が必要になることが想定され、サービス提供の質を高めることが求められます。
2)多様化する災害に向けて、避難方法などの対策
避難訓練や消防団と連携した災害対策を行っていますが、災害が想定外と多様化しています。災害も含めたリスクをリストアップして発生頻度、発生時の影響度などの検討が期待されます。訓練も施設内にとどまらず地域住民の協力を得られるような取組みが期待されます。
Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
Ⅰ-1 理念・基本方針

◇努力、工夫していること

法人の理念「私たちは、利用者の方々が、地域社会で明るく豊かな生活が送れることを目指します。」及び「倫理綱領」(職員の行動規範)をホームに掲示し、職員がいつでも確認できます。また、入職時、新人研修で法人から説明をして学んでいます。

◇課題と考えていること

Ⅰ-2 経営状況の把握

◇努力、工夫していること

毎月の収支、利用率等は法人総務が管理し施設長を含めコストバランス等を確認し経営課題等は朝礼や職員会議等で周知・検討しています。また、近隣のグループホームで構成される連絡会等に参加し地域のニーズ把握を行い、退所者がでた場合には空床が長く続かないよう努めています。

◇課題と考えていること

Ⅰ-3 事業計画の策定

◇努力、工夫していること

事業計画は中期計画を踏まえ策定し、各事業所は重点目標を掲げ、それらの課題に向けて職員一同で取り組んでいます。新年度の家族会にて説明を行い、周知に努めています。また不参加の家族には資料を送付しています。

◇課題と考えていること

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組

◇努力、工夫していること

月2回実施する運営会議で、事業所間の情報を共有し法人全体で、提供する福祉サービスの質の向上に取り組んでいます。服薬管理など職員の意見を取り入れ独自の取り組みをしています。監事による監査を決算前に毎年実施しています。

◇課題と考えていること

Ⅱ 組織の運営管理
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ

◇努力、工夫していること

管理者として、現場の利用者支援にも積極的に携わり、正職員、嘱託員や非常勤職員が安心して業務に当たれるようコミュニケーションを図り、年1~2回の面談を実施し風通しの良い職場環境づくりに努めています。職員を支援の場で孤立させないよう情報共有に心掛けています。

◇課題と考えていること

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成

◇努力、工夫していること

職員募集は法人の求人媒体を利用して採用活動を行っています。また職員紹介制度を導入し採用活動を実施しています。入職後の見習い勤務でのOJTや階層別研修、外部研修への参加促進(費用は法人負担)、資格手当支給など人材確保・育成の工夫をしています。

◇課題と考えていること

Ⅱ-3 運営の透明性の確保

◇努力、工夫していること

ホームページなどにより、法人の理念や運営方針、事業所概要、決算報告書などを公開しています。ホーム専任世話人会議や非常勤職員も交えたホーム全体職員会議を毎月開催し、サービス提供の課題や支援方法について話し合い検討し、合わせてホーム間での情報の共有を図っています。

◇課題と考えていること

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献

◇努力、工夫していること

自治会に加入し、地域との関係を大切にしています。例年法人主催で納涼祭を実施しています。花火大会や屋台の出店などで賑わい、地域の住民や消防団、サッカー少年団なども参加し、地域支援行事として定着しています。利用者は浴衣を着て参加し、交流を楽しんでいます。

◇課題と考えていること

Ⅲ 適切な福祉サービスの実施

Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示

◇努力、工夫していること

毎年半期ごとに外部講師を招き「人権研修」を職員対象に実施し、利用者に対する人権擁護意識の一層の高揚を図っています。利用者の思いを聞く姿勢を持ち、利用者の人格を尊重し職員の価値観を押し付けないよう意識して支援しています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定)

◇努力、工夫していること

管理者はホームへの入居時に、サービス利用契約書などを利用者・家族・後見人に丁寧に説明、確認し同意を得ています。日々の生活では利用者個々の特性に配慮し、出来る限り自己選択、自己決定が出来るように支援しています。食事のメニューも自分で選べて食事を楽しむことが出来ています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上

◇努力、工夫していること

日頃から相談し希望を確認して、満足の向上に努めています。個別支援計画の作成時など年2回以上は面談を行っています。余暇外出で移動支援サービスを利用し、毎週火・木ウォーキングを楽しみ健康づくりに取り組んでいる利用者もいます。また、定期的に満足度調査を行い満足度の向上に努めています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保

◇努力、工夫していること

苦情解決に関する規則に即し、第三者委員の設置ほか苦情受付の体制を整備し周知しています。厚木地区福祉ネットワーク「Aネット」制度に加入しており、オンブズマンが紅梅園などの日中作業所を訪れ、利用者が相談できる機会を設けています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組

◇努力、工夫していること

防災対応マニュアルを作成し、火災や地震時の対応について利用者や職員に周知しています。避難訓練も年2回実施しています。訓練は火災と地震を想定の他、今年からは水害も対象にして、緊急持ち出し袋等を持ってホーム2階への避難訓練と通報訓練も実施しています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立

◇努力、工夫していること

朝・夕方・夜間の時系列の業務内容や、引継ぐべき事項、トイレや風呂の掃除マニュアル、施錠箇所一覧などを文書化し、「日録」のファイルに綴じこんで確認できるようにしています。また、決まったばかりの実施方法については、議事録のファイルに綴じ込んでいます。

◇課題と考えていること

Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定

◇努力、工夫していること

個別支援計画は半年ごとに利用者と話し合って見直しを行い、利用者、家族や後見人から確認の署名をもらっています。利用者には、課題と支援内容にルビを振り「支援内容」を「お手伝いの仕方」に変えるなど用語をわかりやすくしたものを提示して説明しています。

◇課題と考えていること

Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録

◇努力、工夫していること

日録の各欄の設定や配置を工夫し、勤務時間帯を記号で記して読みやすくしています。記録のしかたをマニュアル化して日録に綴じ込み、職員が日々参照できるようにしています。マニュアルでは良い見本と悪い見本、不適切な表現とその修正例を具体的に提示しています。

◇課題と考えていること

個人の支援観察記録は現在、手書きで記載されていますが、ホームに世話人用のパソコンを導入した事により、世話人、ホーム本体との情報共有が密になりよりよい支援に生かせるようになります。今後はホーム担当者が直接入力できることが課題で改善を図っているところです。
A-1 利用者の尊重と権利擁護
A-1-(1)自己決定の尊重

◇努力、工夫していること

自己選択・自己決定を尊重し、サポートが必要な場合のみ支援を行っています。利用者間の関係が良く、話し合っていろいろなことを決めています。お酒を適量楽しむ人ばかりのため、毎週土曜夜に「ほろ酔いタイム」を設け、そのときに聞き取った意見や要望などを支援に反映させています。現在はほろ酔いタイムを中止し、利用者の意向は個別に聞き取っていますが、新型コロナウイルス感染症が収束したら、また復活させたいと考えています。

◇課題と考えていること

A-1-(2)権利侵害の防止等

◇努力、工夫していること

法人を挙げて職員が人権に高い関心を抱くようになる数々の取り組みを行っています。職員は人権手帳を携帯しています。月ごとの人権目標を設定しています。全職員が毎月自己を振り返り、23項目の人権チェックリストを提出しています。チェックリストの集計結果及びコメント内容は全体世話人会議で話し合っています。法人本部は年1~2回人権研修を行い、昨年度当ホームからは非常勤も含めたほぼ全職員が出席しました。

◇課題と考えていること

A-2 生活支援
A-2-(1)支援の基本

◇努力、工夫していること

自立した生活の支援を基本とし、その人らしく暮らせるよう支援しています。穏やかな声掛けを行い、居心地のよい環境づくりに努めています。個室が十分に広く、一人ひとりが好きなものをふんだんに置けるようになっています。静寂な夜間の環境になじめない人にはテレビや電気のつけっ放しも認めています。金銭管理については、1ヶ月まとめて、1週間に1回、自己申告制など個人の特性に合わせてお金の渡し方を変えています。

◇課題と考えていること

A-2-(2)日常的な生活支援

◇努力、工夫していること

利用者が全員女性のため、同性介助の方針で女性職員のみの構成となっています。朝食は世話人が手作りし、健康状態を考慮して個別に主食量を変えています。夕食は宅配の食材セットを利用し、メニューは利用者の意見を参考にして作っています。正月やお盆、誕生会や季節の食事等についても利用者の希望を聞いています。休日の昼食については、利用者が購入しやすいよう、買うものの組み合わせ例をパネルで示して支援しています。

◇課題と考えていること

A-2-(3)生活環境

◇努力、工夫していること

新型コロナウイルス感染症患者を出さないため、三密回避の注意事項を部屋のあちこちに貼り、順守しています。1時間に5分以上換気しています。密閉を防ぐため、一部の扉は開けっ放しにしています。これまで皆で食べていた食事も時間差で食べるようにしています。手すり等共用の場所の消毒をこまめに行っています。玄関・風呂・トイレに手すりを設置して安心・安全に利用できるよう配慮した造りにしています。

◇課題と考えていること

建物が老朽化しています。そのため、来春移設する予定で準備を進めています。
A-2-(4)機能訓練・生活訓練

◇努力、工夫していること

機能訓練の対象者はいませんが、選挙に行ったり、近くの運動公園に行ってそこで弁当を食べたりするなど、体を動かす機会を作っています。散歩しようという気持ちを持っている利用者に対して、職員が付き添って支援しています。
また、洗濯、入浴、身だしなみ、居室の掃除、シーツ等の交換について、利用者の主体的な取り組みを尊重しながら、必要な場合は職員から声掛けを行い、個々人の状況に沿って支援を行っています。


◇課題と考えていること

A-2-(5)健康管理・医療的な支援

◇努力、工夫していること

健康診断は年1回運営主体施設で実施し、それ以外に婦人科検診も受けてもらっています。手洗い、うがい、消毒の声かけをし、貼り紙でも注意喚起しています。個人の平均体温を日録に記したうえで1日2回検温を実施しています。薬の自己管理が難しい利用者については、職員が服薬セット、服薬支援、薬の空袋確認を分担して三重にチェックしています。事故報告やヒヤリハット報告を参考に誤薬、抜薬等の防止策を講じています。

◇課題と考えていること

A-2-(6)社会参加、学習支援

◇努力、工夫していること

利用者の意向や特性を把握し、ガイドヘルパーや移動支援サービスの利用によって、買い物やカラオケ等行きたい場所への外出が実現できるよう支援をしています。以前勤務していた職員がボランティアで付き添ってくれることもあります。また利用者自身で外出できる方法も検討しています。今年度はコロナ禍で積極的な利用が難しいですが、利用者の希望に応じて箱根への旅行や、公用車を利用して職員が付き添った外食を実施しました。

◇課題と考えていること

A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援

◇努力、工夫していること

一人暮らしや転居等を希望する利用者は現在いませんが、利用者がホームでの地域生活を継続するために、居室の清掃や包布交換、洗濯、布団干し等自立した生活に向けた支援をしています。必要時に計画相談事業所、行政と連携を行っています。地域の清掃活動の情報を利用者に情報提供し、何人かが一緒に参加しています。近隣の派出所にホームの場所の確認と巡回を依頼しています。自治会に加入し近隣住民と良好な関係を保っています。

◇課題と考えていること

A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援

◇努力、工夫していること

ホームでの様子を報告し、利用者の帰宅や家族の訪問の機会を積極的に作って家族と利用者との交流を促進しています。個別支援計画更新時に家族と連絡をとって現状を報告し、今後について要望を聞いています。交流、親睦を深めるために行事開催の連絡を入れ、参加を募っています。運営主体施設で毎月1回家族の会を開催し、情報提供や意見交流の機会を設定しています。不参加の家族には家族会ニュースを送付しています。

◇課題と考えていること

その他特記事項:第三者評価機関として今後、特に課題として取り組みを期待したい事項

評価対象 第三者評価機関からのコメント
分類 専門知識を活かした、利用者の障がいの特性に合わせた支援の実施に向け、非常勤職員も含めた全職員育成の仕組みづくりを期待します。
法人は職員育成については、法人内の人権研修や階層別研修、外部研修受講の支援など、きめ細かな体系を確立していますが、現場でのOJTによる育成指導の時間などが十分とは言えない状況です。利用者の高齢化などにより、夜間担当の非常勤職員が専門知識を学び、自ら自信を持って支援が出来る体制づくりが必要とされています。今後PC等の更なる活用が期待されます。

分類 多様化する災害への対処や避難方法の職員への周知などの管理体制の強化が期待されます。
年2回の避難訓練や消防団との連携など災害対策に注力しています。今後更に、防災計画の整備や避難訓練時に消防職員の立会いや、消火訓練などの実施が期待されます。また、地域住民の協力を訓練時から得られるような取組みが期待されます。
利用者調査の結果
①ヒアリング調査(本人) <ヒアリング対象者>
利用者本人 5名(男性  名、女性 5名)

ヒアリング方法
本人に対して個別に行いました

ヒヤリングで確認された事
① 「さん」付けで声掛けしてくれる。ノックする。部屋の中には入らないで入口で話をする。朝、仕事のことで言われる。乱暴だったり、怒ったり、優しかったり。いつも丁寧。
② 部屋の中には入ってこない。廊下で大きな声で話す。部屋の中のものに触ったりしない。
③ 帰ってきてから1階のお風呂に入る。自分で全部できる。シャンプーは自分で好きなものを買ってくる。食事はおいしい。あまり相談したりしない。食事は好きなものを頼む。寿司、ピザ、チーズケーキ。お風呂は休みの時は2時ごろ入る。
④ ススキや紅葉が好き。箱根に行った。誕生日会やクリスマス会をやってくれる。病院に連れて行ってくれる。眼科に行っている。巻き爪を切ってくれる。
⑤ お金は買い物に使う。シャンプーやお弁当を買う。土日の昼食。パン、寿司、炒飯が好き。お茶も買う。幕の内弁当が好き。部屋で食べる。
⑥ 困った時は職員さんに話をする。忙しくてやってくれないこともある。自分でできることはやりなさいと言われる。困ったことはない。ストレスが溜まって「くそババア」と言ったことがある。後で謝った。ベッドの下の畳を代えてくれた。テレビ台を代えて、動かしてくれた。
⑦ 仕事場の紅梅園にいる。職員さん以外はいない。妹に会いたいが5月以来会えていない。
⑧ 仕事場の階段で転んでけがした時、手当してくれた。入院したことない。
⑨ 最初は職員と一緒に行ったデパート、バスで一人で行って洋服を買ってきた。編み物が好き。ホームで好きなように過ごしている。テレビが好き。歌謡番組が大好き。テレビは一晩中つけている。好きなシャンプー、リンス、洗剤使っている。
⑩ だんだん慣れてきた。良くなってきた。ここが好き。これからもここで過ごしたい。最初は皆がおとなしく嫌だった。今は馴れた。職員さんが優しい。
評価後(評価結果を受け取った後)のグループホーム「コメント」
 届いた書類を手にした時、やるべき事の重大さを考えました。
現在宮郷寮に入居されている方は、私よりも何倍も長く宮郷寮に住んでいる利用者が数名おりますので、私が自己評価しても良いものか悩みました。
日々の支援において〇か×、行っているか行っていないかで評価した時に専任世話人、非常勤職員皆が利用者にとってより良い生活を送れるよう、声掛けや工夫をしている中で×は付けられないと思い評価させて頂きましたが、評価機関側からすると過大評価となってしまうという事がわかり、捉え方の難しさを学びました。

第三者評価に取り組んだことで、言葉を文章にする事や読み返す事で改めて法人の理念や、利用者支援に関する振り返りができました。更に評価機関による聞き取り調査では第三者による視点の重要性を認識し、利用者さんの思いも確認することが出来た期間でした。
今回の評価の結果報告を基に、今後の利用者へのより良い支援に繋げていきたいと思います。
ありがとうございました。