社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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岡田ハウス

2026年01月22日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細

評価結果報告書

評価機関名 ㈱第三者評価機構神奈川評価調査室
評価対象事業所名 岡田ハウス
評価対象種別サービス 共同生活援助
設立年月日 2018年11月01日
経営法人・設置主体(法人名等) ていてい合同会社
③ 理念・基本方針 すべての人が「その人のままで」、地域の中で安心して暮らし続けられる社会の実現を目指します。 支援とは、変えることではなく、寄り添い、尊重し、その人の持つ力をともに信じること。私たちは、日々の関わりの中で生まれる小さな気づきや変化を大切にし、暮らしの延⾧にある支援を、あたりまえの営みとして提供していきます。
④ 施設・事業所の特徴的な取組 私たちが最も大切にしているのは、利用者様が毎日を安定して、規則正しく過ごせる環境を整えることです。
安定した暮らしは、日中の仕事や活動に安心して打ち込むための土台となります。
そのため、私たちは服薬や金銭の管理、生活リズムの維持など、ご本人の力だけでは難しい部分を、専門職として一緒に確認し、支えています。
この管理こそが、利用者様一人ひとりが社会で力を発揮するための、最も確実で重要な支援であると考えています。
⑤ 第三者評価の受審状況 開始:2025年08月01日
終了:2026年01月10日(評価結果確定日)
受審回数:0回(0年度)
⑥ 総評
◆ 特長や今後期待される点
岡田ハウスは相模川の土手を眺める位置にあり、澄んだ空気と自然に囲まれた穏やかな場所に立地しています。一軒家の1階部分を改装しており、発達障害2名、精神障害1名、脳梗塞後遺症1名という構成で4名の利用者が生活をしています。トイレには暖房便座、ウオッシュレットを完備するほか、居室入口にはセンサーライトを設置、空調はエアコン完備で、全室利用者本人がリモコン操作可能としています。テレビは利用者全員が持ち込んでいて、40インチという例もあります。また共同生活の場ということで消灯時間、門限などのルールが敷かれています
利用者4名全員がセルフプランで、回数は少ないもののサービス担当者会議も開催されています。対応可能な訪問介護事業所が周辺になく、余暇活動の支援を位置付けることが難しいことが課題ですが、集団活動として正月には宿泊旅行のほか、バスツアーなどが毎年2回程、恒例行事として実施されています。企画プログラムには「食べ放題」も含まれ、日常においてもBBQ、花見といったイベントが多彩です
外出では公共交通機関を敢えて利用して、乗り換えや途中下車を経験してもらい、学習につなげるといった配慮があり、また支援学校の出身の利用者から「定時制高校に行きたい」という希望が挙がり、高校の卒業資格が得られるように手続きを支援している事案が現在進行中です
今後の向上点としては「家族等との連携・交流と家族支援」についての前進を期待します。現状要望は挙がっていませんが、「任せて安心」でも「どういう生活をしているのか」心配となる家族もいますので、利用者本人の許可をとって居室の様子や生活の一場面を撮影のうえ、個別のお手紙や通信を届けることも検討ください
⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント 日頃の支援の積み重ねや、利用者の皆さんが安心して暮らせる環境づくりへの取組みを丁寧に見ていただけたこと、大変ありがたく感じております。
また、職員間の連携の良さや医療機関との協力体制など、私たちが大切にしている部分を評価していただけたことは励みになりました。一方で、職員への情報共有の仕方や、地域との関わり、防災面の備えなど、改善すべき点も明確になりました。今回いただいたご意見を参考に、できるところから見直しを進めていきたいと思います。
今後も、利用者の方が「ここでなら安心して暮らせる」と感じられるホームづくりを目指し、支援の質を高めていけるよう努めてまいります。
詳細評価PDF
Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
Ⅰ-1 理念・基本方針

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

すべての人が「その人のままで」、地域の中で安心して暮らし続けられる社会の実現を目指している。支援とは、変えることではなく、寄り添い、尊重し、その人の持つ力をともに信じること。私たちは、日々の関わりの中で生まれる小さな気づきや変化を大切にし、暮らしの延長にある支援を、当たり前の営みとして提供していく考えである。

◆評価機関からのコメント

理念は、「入院しないで社会生活を維持できるように」という思いから作成されています。実践例としては、本人の暴力から警察が入る事案において、本来であれば退去になるところを医師の意見を仰ぎ、職員間でなんとかならないものかが協議され、継続となったというものがあります(本人も職員の気持ちを受けとめたのかその後は穏やかになっている)
Ⅰ-2 経営状況の把握

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

毎月の収支報告や利用率の推移を法人本部と共有し、定期的に経営状況を確認している。収入、支出、稼働率などの数値を分析し、安定した事業運営と、将来のサービス向上のための財源確保に繋げている。

◆評価機関からのコメント

毎月の収支報告や利用率の推移を法人本部と共有し、定期的に経営状況を確認しているのは管理者など上位者であり、一般職員は「今月は少し黒字」と言う話を年に数回聞くか聞かないかの状態で、共有がありません。入居状況は好調なことから、職員は「状態はよいのではないか」と捉えています。今後もペーパーレスで経費を抑え、入院時の調整などこまめに取組、在所率を維持したいとしています
Ⅰ-3 事業計画の策定

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

前期の事業報告及び経営状況の分析、また厚木市における障害福祉サービスのニーズを踏まえ、毎年度、新計画を役員間で検討している。計画には、職員の資質向上研修の実施や、利用者様の満足度向上に向けた具体的なサービス改善などの内容となっている。

◆評価機関からのコメント

事業計画書の理解と共有は管理者やリーダーに留まり、一般職員が理解しているのは行事計画までです。職員は現状困るとか、「見たい」「共有したい」と考えてはおらず、「法人が策定するもの」との認識にあるようです。今後は会議で説明するとか、策定途中のものを共有ホルダーに上げて意見を求めるといった取組があることを期待します
Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者の状態や意向の変化に柔軟に対応するため、日々の支援記録を基に職員間で情報を共有し、定期的に支援方法の見直しを行っている。また、主治医や関係機関とも緊密に連携し、専門的知見を取り入れることで、常にサービスの質の向上に努めている

◆評価機関からのコメント

支援記録は、一人ひとり毎日残しています。また個別支援計画の期間、若しくは、入退院のタイミングなど変化があった場合にモニタリングをおこなっています。4名の利用者は訪問看護事業所を利用するほか、訪問診療の受診もあり、職員は診察に立ち会うことで、医師に日常の様子や心身の状態を説明するとか、医師から説明を受ける機会となり、医療知識が向上していると考えています
Ⅱ 組織の運営管理
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

管理者は、利用者様のプライバシーや自己決定権が最大限尊重されるよう、地域連携のあり方について慎重な判断をおこなっている。制度と個人の尊厳が相反する可能性がある場面では、関係機関と協議を重ね、利用者様の利益を最優先する方針を明確に示している。

◆評価機関からのコメント

岡田ハウスの管理者は、法人の代表者です。その為決断が速いという利点があり、他にも「報連相への対応も素早く、フットワークも良いことから、現場では大いに助かっている」との話が職員から聞かれました。障害福祉サービス受給者証の手続きをはじめ実務はリーダーがおこなうことから、リーダーが管理者を信頼して安心できていることは事業所にとって強みの一つであると受けとめました
Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

発達障害や精神障害といった「見えない障害」への理解を深めるため、職員研修の機会を設けている。医療機関等から得た最新の知見を共有し、支援者としてのアセスメント能力や対応技術の向上を図っている。

◆評価機関からのコメント

今年から研修は動画配信で実施しています。配置は概ね充足していますが、体調不良などで当日急な休みの申し入れがあった場合でも、グループホームは他市も含むと6箇所にのぼることから、他の事業所からヘルプに入れるという利点があります。職員の紹介で入職するケースが増えていますが、その理由の主なものは「外国籍の職員同士、母国語で気兼ねなく話せ、ストレスなく職務に専念できる」といったもののようです
Ⅱ-3 運営の透明性の確保

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

サービス内容や利用料金などを明記した重要事項説明書を用意し、見学や契約時にわかりやすく説明している。また、理念やサービス内容を明示したホームページも開設している

◆評価機関からのコメント

事業所を紹介するパンフレットは、理念や福祉サービスの内容を含む構成となっていて、写真やイラストを使用しており、「わかりやすく」との姿勢が伝わるものです。ただし、このパンフレットは多くの人が入手できる場所に置いてはいません。自治会長の家も近く、建物の2階は代表者の自宅なこともあり、ごみの分別を親切に教えてもらえることが日常に溶け込み、「隣近所からは認知されている」と事業所では捉えています
Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者自身のペースで、一人の地域住民として自然な形で社会と関わることへの支援に努めている。例えば、近隣のスーパーマーケットでの買い物、図書館や体育館の利用、本人が興味のあるサークル活動への参加など、個々の希望に応じた外出や社会参加を後押しすることが、私たちの考える「地域交流」である。

◆評価機関からのコメント

自治会に加入していますが、回覧板は廻ってきてはおらず、地域では避難訓練もなく、交流や連携の糸口がないとのことです。以前は地域のごみ拾いに取組んでいましたが、現状は規模や職員数から事業所自らのことで精一杯であるとして、地域貢献にまで及べないという態勢にあります。一方利用者は、毎週映画館に通う例をはじめ、地域での買い物や外食、公園でボール遊び(サッカー)を楽しんでいます
Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

支援のあらゆる場面において、本人の意思や言葉に耳を傾けるようにしている。特に、地域との関わり方などプライバシーに関わることについては、本人がどうしたいかを確認し、その気持ちを支援の前提としている。

◆評価機関からのコメント

あらためて「権利擁護」というテーマでの研修実施や支援を検討する時間はとれてはいませんが、「呼び捨てはしていない」「部屋に入るときは必ずノックをする」といった事柄は職員に身についています。「リビングの利用時間は21時まで」等、集団生活を意識した約束事が設けられるなかで「お互いの部屋には入らない」「共用スペースで他の利用者のことを話題にしない」といったことが利用者間でも守られるに至っています
Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定)

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

地域交流や外部機関との連携について、その目的や内容、プライバシー等考えられる影響を分かりやすく本人に説明し、同意を得るプロセスを重視している。「知られたくない」という意思表示があった場合は、それを自己決定として尊重している。

◆評価機関からのコメント

見学では必ず、本人に事業所の内部を見てもらい、体験利用を推奨して入居につなげています。契約時には重要事項説明書に基づき説明をおこない、アセスメントに照らして個別支援計画を作成しています。事業所では丁寧に伝えているつもりですが、気持ちが変わることもあり、また家族の意向で自宅近くの事業所への移設希望がでたことも過去にはあります
Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

満足度調査はおこなっていない。普段の立ち話による確認のほか、面談もおこない、改善できることについてはできる限り対応している。来年度からITツールを通して、利用者は当然のこと、遠方の家族まで実施できる形を考えている。

◆評価機関からのコメント

入所にあたってはアセスメントをおこない、その時に意向も確認しています。利用者が「こうしたい」といった意見や要望を発したとき、「傾聴に努める」ことはできていますが、「必ず記録する」という体制を築けてはいません。利用者には買い物の代行を依頼されることはありますが、概ね生活全般を自身でまかなえています
Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

日々の会話の中で、職員が利用者の小さな声や懸念を積極的に聴き取るよう努めている。特に、他の人には話しにくいプライバシーに関する悩みについても、安心して話せるような信頼関係の構築を心がけている。

◆評価機関からのコメント

利用者の要望は絶え間なく日々挙がっていますが、「ゲームが欲しい」といった金銭が関わることはすぐ実現できず、できるだけ時間をとって話を聴くようにはしています。相談については、金銭管理の担当職員であると、係る要望に対するレスポンスがよいので、その職員を選んでいる様子がありますが、大抵はリーダーに相談が入っています。また、呂律がまわらず、言葉が不明瞭な利用者には、「何度も聞いてごめんね、もう一度教えて」と、根気強く応じています
Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

地震や火災を想定した避難訓練を年1回実施している。また、駐車場には法人の他事業所の車両が常時駐車しており、災害時には車のエンジンを利用して携帯電話等の充電ができる体制にある。他にも、停電時の情報収集手段として手動充電式の避難用ラジオを備えており、最低限の通信・情報取得が可能な環境を確保している

◆評価機関からのコメント

防災訓練は、法定では年2回なものの、現在は1回に留まっています。要援護者避難情報にもとづき4年前に全員で避難所まで行ったこともあります。実践してみてわかったことですが、避難所が特定できず、幾つか廻り公民館でやっと落ち着けたといったことを経験し、現在はWEB上で避難先を確認しています。発電や蓄電の対応ができていないとの課題があります。また予防対策、向上については、法人設置による「防災関連&虐待防止委員会」が隔月で開催されています
Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

支援の質の標準化と新人職員の早期育成のため、「緊急時対応マニュアル」「服薬管理マニュアル」等の各種業務マニュアルを整備している。内容は年に一度見直しを行い、法改正や事業所の実情に合わせて更新している。サービスの質をさらに高いレベルで標準化するため、将来的には、職員がいつでも必要な知識を即座に確認できるような、新しいデジタルツールの活用も視野に入れていきたいと考えている。

◆評価機関からのコメント

「緊急時対応マニュアル」は目に入る場所に掲示され、年1回見直しをおこない、「服薬介助マニュアル」については、職員それぞれが服薬のセットをするとか、具体的に記載があります。法人としては10を超えるマニュアルを保有しており、それらを「標準的な実施方法」と捉えることができます。ただし、メッセージアプリで情報共有するため、職員が必要に応じてマニュアルを参考にできる利便性がある一方で、「把握できているか」は確かではありません
Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

変化に追いつかないアセスメントも実際にはある。
今後は利用者の心身の状況やご意向、生活課題を把握するため、入居及びモニタリングでのアセスメントを実施していきたい。本人からの聞き取りを重視し、個別支援計画の原案作成に活かしていきたいと考えている。


◆評価機関からのコメント

アセスメントは入居時に必ず作成しており、全員備わっています。アセスメントから個別支援計画の策定についての責任者は、サービス管理責任者とし(特段何かに明示はしていません)、具体的な支援手順等は職員会議で共有しています。岡田ハウスの利用者4名全員がセルフプランで、回数は少ないもののサービス担当者会議も開催されています。対応可能な訪問介護事業所が周辺になく、余暇活動の支援を位置付けることが難しいことが課題です
Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

日々の支援内容や利用者様の様子については、記録システムを用いて記録することを徹底している。記録は職員間の重要な情報共有ツールとして活用し、支援の継続性を担保している。職員が記録しやすいようにチェック式とするとか、また事業所の実状況によって、設定している。



◆評価機関からのコメント

法人が導入した記録システムは、操作方法を変更できるため、事業所独自に入力しやすく変える工夫を図っていて、使用方法は職員に浸透しています。外国人職員は文書の作成表現で苦心する様子があるものの、AIも活用するほか、日本人職員がフォローに入っています。記録の書き方はどの職員も同レベルであるとは言い難く、今後更に、新しいシステムやAIを活用して、入力作業を効率化していきたいと考えています
A-1 利用者の尊重と権利擁護
A-1-(1)自己決定の尊重

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

地域との関わり方において、「障害者であることを知られたくない」という利用者様の自己決定を最優先の権利として尊重している。国の施策や制度を適用する際も、まずご本人の意思を確認し、個人の尊厳が損なわれることのないよう慎重に対応している。

◆評価機関からのコメント

共同生活の場ということで消灯時間、門限などのルールが敷かれていますが、本人に特別な理由がある場合には事前相談に応じています。「自分の食器でないとならない」「一人で食べたい」という利用者もいて、特段の配慮を以って応じています。例えば「ライブに行きたい」という希望で門限の特例を設けた事もありますが、金銭理由で実現はしていません
A-1-(2)権利侵害の防止等

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

プライバシー権を重要な権利と捉え、その侵害を防止するための取り組みを重視している。本人の同意なく、個人情報や障害に関する情報が外部に漏れることのないよう、職員への教育を徹底し、地域連携のあり方についても細心の注意を払っている。

◆評価機関からのコメント

「個人情報や障害に関する情報が外部に漏れることのないよう」個人情報保護に関する案内をするが、視聴したかどうかの確認には及んでいません。虐待予防や身体拘束排除に係る事柄は義務研修として動画配信していますが、権利擁護については前者の中に加味されているとして、単独での実施はありません
A-2 生活支援
A-2-(1)支援の基本

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者が地域で安心して安定した生活を継続できるよう、一人ひとりの障害特性を深く理解することを基本としている。医療機関等と緊密に連携し、本人の日々の変化に応じて支援方法を常に検討・更新することで、個別性の高い柔軟な支援に努めている。

◆評価機関からのコメント

事業所では、医療的な知識研修を実施してはいませんが、現場の職員が受診に同行することで、主治医から説明を直接聞くことが叶い、障害特性を深く理解することにつながっているとしています。また生活の中で取組める内容には職員の配慮や支援があり、失禁の症状に対してリハビリパンツを嫌がる利用者には食改善で対処した例もあります
A-2-(2)日常的な生活支援

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

食事については栄養バランスを考慮した献立を基本としている。障害特徴から、食事の偏りが強い利用者が多いため、一人ひとりの希望に応じて献立を作ることが難しいという現実がある。金銭管理については、本人の能力や希望に合わせ、小遣い帳の記入支援や、職員による預かり管理まで、個別に対応することで自立を促している。

◆評価機関からのコメント

自室に置く飲食物の廃棄を促すとか、失禁が多くなったときにはリハビリパンツの利用を提案するといった生活全般のことへの目配りをおこっています。一方で、利用者同士で秘密裏に金銭の貸し借りなどがある様子を察知しても即立ち入るのではなく、様子を注意深く見守り、尊重しています。現在アレルギーの症状がある利用者はいませんが、「施設出身なので調理経験がない」利用者がいます。生活の中で、家事技能を高める支援があることを期待します
A-2-(3)生活環境

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

居室はプライバシーが確保された個室とし、利用者が安心して過ごせる空間づくりを心がけている。共用部であるリビングや浴室は、常に清潔を保つよう清掃を徹底している。

◆評価機関からのコメント

トイレには暖房便座、ウオッシュレットを完備するほか、居室入口にはセンサーライトを設置しています。空調はエアコン完備で、全室利用者本人がリモコン操作可能としていて、職員は介入していません。ただ、室内に洗濯物を干す習慣がある利用者がエアコンで乾燥させたいのか常時20℃くらいの設定にしている例もみられます。テレビは利用者全員が持ち込んでいて、40インチとの例もあります
A-2-(4)機能訓練・生活訓練

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

日常生活そのものが自立に向けた訓練の場であると捉え、掃除、洗濯などの家事を、職員が本人のできる範囲を見極めながら一緒に行っている。また、外食や買い物など、地域生活に必要なスキルについても、必要に応じて職員がアドバイスをし、実践的に支援している。



◆評価機関からのコメント

機能訓練を個別支援計画書に位置付けたケースはありせんが、法人外への就労者が1名います(コーヒー豆の選別)。生活訓練としては、「お風呂が最後の人は窓を開けよう」といった小さなことから声かけしていて、掃除や整理整頓ができなかった利用者が、職員の支援によってできるようになった例はあるものの計画と連動させてはいません。その他、朝の換気を促すことで臭いがなくなったという実績例もあります
A-2-(5)健康管理・医療的な支援

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

主治医をはじめとする医療機関と定期的に情報交換を行い、利用者の心身の健康状態を的確に把握している。処方や治療方針の変更があった際は、速やかに支援計画に反映させ、日々の生活の中で適切なサポートが提供できるよう努めている。

◆評価機関からのコメント

利用者4名全員が訪問看護事業所を利用しており、バイタル、検温、酸素濃度の測定を実施しています。また3名が訪問診療を月1回受けています。専門医の受診は、1名が自身で通えていて、お薬手帳も管理できています。他3名については職員が通院支援をおこない、診察室も付き添うとともに、手帳も職員が管理しています。所内では食事量についても気にかけています
A-2-(6)社会参加、学習支援

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者が日中活動の事業所へ安定して通えるよう、日々の体調管理や職場でのコミュニケーションに関する相談に応じている。また、余暇活動として、本人の興味関心に合わせた地域のサークル活動やイベントへの参加を情報提供・支援している。

◆評価機関からのコメント

外出では公共交通機関を敢えて利用して、乗り換えや途中下車を経験してもらい、学習につなげています。行事を通じたホテルでの外泊も最初は緊張していましたが、回数を重ねることで慣れてきています。定時制高校に通いたいという希望の利用者がいます。サービス担当者会議にも諮り、進捗を応援しています
A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

利用者様のプライバシーを守りたいという思いと、地域からの孤立を防ぎたいという支援者としての思いとの間で、最適なバランスを見出すことが課題である。今後は、ご本人の意思を尊重しつつ、どのような形であれば無理なく地域社会との接点を持てるのか、個別に模索していく必要がある。

◆評価機関からのコメント

以前には「スポーツジムに行きたい」という声が挙がったことがありましたが、費用面で折り合いがつかず利用には至っていません。このようなケースにおいては、事業所としては、下調べや契約のための支援をおこなっています。「いずれは一人暮らし」への思いには個別支援計画作成時に希望に対する障壁を話し合っています。対応可能な訪問介護事業所が周辺になく、余暇活動の支援を位置付けることが難しいことが課題です
A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援

◆取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること)

家族とは、メッセージや電話を通じて必要に応じて情報共有に努めている。家族からのご相談にも随時応じ、本人の支援方針について共通認識を持てるよう連携を図っている。本人の意向を尊重した上で、帰宅や家族との外出を支援している。リーダーが家族との連絡の主担当だが、苦情や相談に関しては本部(事務所)で対応している。

◆評価機関からのコメント

「伝達や情報共有が不適切にならないように説明をおこなうことでクレームには至らない」と考えており、現状の取組で特段の苦情や不満は挙がっていませんが、相談はよくあります。例えば排泄を失敗することで着替えが頻繁になるケースでは、家族に本人の意向と対応能力について説明を丁寧におこなうことで理解につなげています。妹から洋服が届く人もいますが、大半は関係が薄く、家族会の開催は考えてはいません

利用者調査結果<別紙3>

利用者調査概要 利用者調査総合結果
利用者総数:4名
アンケート調査対象:4名
ヒアリング調査対象:1名
・紙面によるアンケート調査が概ね可能とのことだったので、4名全員を紙面での調査とし、希望者1名のみ直接の聞き取りでの調査をおこなった
・「大変満足2名」「どちらともいえない2名」で、不満はないことを確認した
・「あなたの気持ちをわかってくれる職員はいますか」「あなたが困ったとき、事業所の職員は助けてくれますか」の2つの設問には4名全員が「はい」と回答しており、聞き取りの席についた利用者からも「相談できる職員がいる」との回答が得られている
・聞き取りでは、近い将来の夢が職員の支援で進んでいることや、職場内に友人がいること、やってみたいことも幾つか挙げていて、生活に充足感があることを受け止めた