社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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岩崎学園新横浜保育園

2022年04月21日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 かながわアドバンスサポート

② 施設・事業所情報
名称 岩崎学園新横浜保育園 評価対象サービス 2021 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 140 名
所在地 222-0033
横浜市港北区新横浜2-4-10
TEL 045-474-2365 ホームページ https://hoiku.iwasaki.ac.jp/kosodate/isyh/index.html
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2010年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 学校法人岩崎学園
職員数
常勤職員:26 名
非常勤職員:12 名
専門職員
保育士:29 名
栄養士:1 名
看護師:1 名
調理員:6 名
事務員:2 名
施設・設備の概要
保育室:6
一時保育室:1
職員室、調理室、ホール、トイレ:各1

③ 理念・基本方針
【保育理念】           
1. 丈夫な身体と、しなやかな心を持つ子ども
2. 礼儀正しく、思いやりとやさしさに溢れる子ども
3. 未来に向かって、夢を持ち続ける子ども

【保育方針】 
1. 一人ひとりのありのままの姿を認め共感し、一人ひとりを大切にする保育
2. 日々の挨拶や子どもの発した言葉を大切に、子どもたちが互いに学び、育ち合う力を育む保育
3. 独自の運動プログラムを取り入れ、心身の健康を目指す保育
4. ご家庭や地域社会との連携を大切に、子どもの健やかな成長を見守る保育

④ 施設・事業所の特徴的な取組
【立地および施設の概要】    
岩崎学園新横浜保育園は平成22年4月1日JR新幹線、横浜線、市営地下鉄ブルーラインの各「新横浜駅」より徒歩3分の場所に学校法人岩崎学園が開園した定員140名の大規模保育園です。建物は昭和63年に鉄骨鉄筋造地上8階地下3階の耐震設計の建築でそのうち1、2階を本園が使用、上の階は同じ法人運営の「横浜医療情報専門学校」が使用しています。全館延床面積9,602㎡のうち園は970㎡占有、屋上に130㎡の園庭を持ちます。1階は玄関、EVブース、事務室、一時保育室、守衛室、放課後児童クラブで使用。2階は0、1、2歳児の各保育室、3、4、5歳児は合同で201㎡という広さをパーテイションで仕切ります。あとはホール、調理室、トイレなどです。災害の場合は建物ごと帰宅困難者一時滞在施設に使用されます。横浜市は待機児童解消のため定員の2割増員は認めているので令和3年11月現在園児は158名です。職員は常勤26名非常勤12名と横浜市基準を20%上回る配置です。「木のぬくもりに溢れゆったりとした園内で『第2のおうち』のように、温かく家庭的な保育を展開しております。一人ひとりを大切に、人間形成の基礎を築く最も大切な乳幼児期を、ご家庭の皆様とご一緒に見守り、育み、『心身共に健康な子!』の育成を目指して参りたいと思っております。」と園長は語っています。
【園の特徴】
岩崎学園新横浜2号館の3階にある体育館は25M走が可能な広さをもち、本園の運動プログラム「スマート・ホット・キッズ」の運動能力向上、球技、ダンス、器械体操がここで行われています。
建物の防犯管理は24時間警備、24時間換気、共有部分の清掃などは岩崎学園施設管理部が一括管理、コロナの感染拡大防止対策を強化しています。用務員が1日2回園内の消毒をし、同時に園では保護者を含め来客者は玄関対応で入室していません。各局面に対応した「感染症対策チェックリスト」に基づき清掃、安全点検を強化しています。また、本園は鶴見川の近くにあるため「浸水想定地域」に含まれ、横浜市が非常災害の「警戒レベル3」が発出された場合「休園」となります。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2021/09/01(契約日) ~2022/02/08(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2016年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1.効果ある2年間継続の運動プログラム「スマート・ホット・キッズ」
 岩崎学園が開発した運動プログラム「スマート・ホット・キッズ」(4、5歳児のみ)は、運動能力向上に向けた、陸上競技、球技、ダンス、器械体操の4つを柱としたプログラムを専任のコーチが指導しています。運動神経系が最も発達する4、5歳の幼児期にいろいろな動きを正しく行うことで、運動神経の発達を促していきます。毎週1回60分、ワンクール11週、これを1年間で3回繰り返し、さらに2年間続けます。運動のみでなく、本園の理念である「礼儀正しく」を教えるカリキュラムとなっています。
2.系列3園の保育士による「中長期計画会議」で更なる保育の質向上を目指す
 本園、東戸塚保育園、新横浜第二保育園の3園園長、主任保育士、3人の保育士によるプロジェクトチームが2か月に1回集まり、5年間の保育園計画を議論し、共通化したものを各園で実施するという画期的な取り組みです。2020年9月コロナ大流行の中発足し、すでに8回開催しています。保育全般、保育環境、保育士の質の向上、地域子育て支援、ICT化を3チームに分かれ議論し、実質的にこの会が系列3保育園の基本的な動きを決めてゆくようです。すでに午睡時に災害が発生した場合、園児がパジャマで避難するのは命に係わるとしてパジャマでの午睡は廃止、洋服着用のまま午睡に入ることを決め、実施した例があります。
3.ICT化で登降園システム、連絡表など保護者は便利に
 保護者の利便性の考慮、保育士の業務効率化による保育の構築のためスマホのアプリを導入する動きが加速しています。本園も「コドモン」を導入し令和3年度には登降園システムと連絡表を実用化します。前の晩や朝、食べたもの、就寝、起床時間、体温などアプリに入力し送信します。園からのお便りもアプリで届きます。保護者が子どもを送る間に送信でき、アカウントを共有すれば家族間での情報共有ができる優れものです。自治体単位での導入が進むなか本園では、令和4年度から指導計画案、日誌など各種記録ものはペーパーレス化を進めます。
改善を求められる点 1.障害者保育に関する取り組みについてのご案内文について
 発達障害児や特別に配慮が必要な子が増えていることを踏まえ、本園は、園外研修として園長、職員3名が障害者保育の研修を受講し理解を深めています。見学者向けの「岩崎学園新横浜保育園のご案内」で特別保育事業として「障害児保育」を掲げ、「障害の状況により保育士の配置が異なります。市、区役所と連絡調整のうえ受入れは検討いたします」とあります。これは入所がややハードルが高いとの印象を与えかねない文言と思われます。この保護者向けの文言は少しハードルを低くした表現に修正されることを、地域の子育て支援の拠点である本園に期待します。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 岩崎学園新横浜保育園では、平成28年度に第三者評価を受審して以来、今回は2回目の受審となりました。前回の受審後、保育園運営や保育内容について参考にさせて戴き、課題や日々の振り返りの気づきに取り組んでまいりました。この2年間はコロナ禍となり十分な感染対策をする中で、子どもたちの心身に必要な経験を工夫しながら保育し、保護者の方々には園内にお入りいただかず、日常の様子は写真掲示やお迎え時のお伝えや随時個人面談をお受けしたり、行事はYouTube配信でのご観覧など、ご理解ご協力をいただき運営させていただいております。
 今回の受審も保育園運営、保育内容を改めて考える貴重な機会となり全職員で臨みました。個々に自己評価を実施し、経験年数に分かれグループで評価項目ごとに話し合い、全体で保育や行事などの取り組みの方向性を検討し確認することにより、全職員が共有した認識ができ実践しております。
 また、沢山の高評価を戴き、職員一同大変喜んでおり更にきめ細かい保育への意識が高まりました。岩崎学園新横浜保育園のチームワークの良さで協力し励んでいること、当法人の岩崎学園東戸塚保育園、岩崎学園新横浜第二保育園と共に保育の質の向上に向けた情報の共有や職員間の交流、また、学校法人岩崎学園が一丸となり、子どもたちの未来に繋がる一日一日を大切に取り組んでいることに評価いただけたことを嬉しく思います。
 これからも皆様との信頼関係の構築、保育の質の向上、安心、安全な保育園でありますよう努めてまいります。
 今回の第三者評価受審にあたり、ご尽力戴いた特定非営利活動法人かながわアドバンスサポート様に、心より感謝申し上げます。

             岩崎学園新横浜保育園  石田 友美

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・保育園の保育理念は「丈夫な身体と、しなやかな心を持つ子ども」「礼儀正しく、思いやりとやさしさに溢れる子ども」「未来に向かって、夢を持ち続ける子ども」として、入園のしおり(重要事項説明書)などに明記し、これをもとに全体的計画を策定し、保育に当たっています。
・さらに入園のしおりには保育方針を、「一人ひとりのありのままの姿を認め共感し、一人ひとりを大切にする保育」「日々の挨拶や子どもの発した言葉を大切に、子どもたちがお互いに学び、育ち合う力を育む保育」「独自の運動プログラムを取り入れ、心身の健康を目指す保育」「ご家庭や地域社会との連携を大切に、子どもの健やかな成長を見守る保育」として明記し、入園説明会や懇談会、園だより等で保護者にも詳しく、わかりやすく説明しています。
・職員には、新任研修において保育理念を一つ一つ丁寧に伝え、保育を行う上での「行動規範」となっています。また、設置法人が目指す方向を読み取ることができます。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市における待機児童問題など設置法人の総務部が中心となり、厚生労働省が発出する各種通知、法改正の情報などを収集し、系列各園の園長も出席する園長会議などで課題を討議し、対応策を打ち出しています。
・港北区保育園園長会議などで地域の福祉需要の情報を得て分析しています。
・港北区の園長会議や幼保小の連絡会などを通して、地域の子育てニーズの把握に努め、職員間で情報を共有しています。
・コスト管理等については、設置法人の総務部は各園からの報告書をもとに、定期的に保育園の運営状況を把握しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・経営・運営に関しては設置法人の「経営管理委員会」が、各園から上がってくる事業報告書をもとに経営状況を把握して、対応策を検討しています。また、法人運営に関する諸事項に関しては、法人理事会にて最終決定されます。
・「経営管理委員会」で浮かび上がった課題については、月一回の系列園長会議で各園長にも伝えられ、園長は各園に持ち帰り、職員会議にて全職員に報告し、周知しています。
・各園での対処が必要であれば、職員会議などで具体的改善計画を立て、事業計画に取り入れ、対処するようにしています。
・保育園の修繕や必要設備の導入、必要保育教材の購入などについては次年度予算に組み入れて、計画的に対応しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・岩崎学園の系列3保育園の中長期計画は、保育内容や人材育成、地域子育て支援、ICT化などについて、法人総務部、系列各保育園にて、運営体制や施設整備などに関して現状分析を行い、時の社会情勢や地域の保育ニーズを鑑み、具体的に策定しています。
・各園から4名(内保育士3名と主任保育士)の担当職員の総勢12名の中長期計画に関するプロジェクトチームを立ち上げ、このチームが2か月に1回「中長期計画会議」を開催し、協議して実践に結びつけています。この会議には園長も同席し、内容の確認をしています。 

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・本園の単年度計画は中長期計画を踏まえて、前掲のプロジェクトチームにより前年度の振り返りを行い、各テーマの目標、方策を検討し、次年度計画をより実行可能な方向に、また、具体的な成果目標を掲げて策定しています。
・計画の基盤となる年度の運営方針は、法人系列3園の園長が合意のもと打ち出し、方針をもとに計画策定を行っています。
・事業計画はその年に行う人材育成、保育内容、健康衛生管理など保育全般を包括しており、年間行事計画もその一部として取り上げています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

・事業計画はプロジェクトチームにより毎年3月に策定し、園長に報告します。
・報告された内容は、職員会議で取り上げ、全職員の意見を集約して計画を確定し、園長の承認を得ます。
・確定した計画は再度職員会議にかけられ、全職員に計画内容を周知します。
・全職員は計画のテーマごとに担当者、グループに振り分けられ、職員が主体的に取り組める仕組みで進めています。
・年度末には計画の進捗状況について全職員が振り返りを行い、未達成のテーマについては、次年度の計画に反映させています。
・年齢別の指導計画についても、この事業計画の一角としてクラス担任が素案を作成し、主任保育士が内容を確認し園長が承認します。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

・毎年度末の懇談会や入所説明会において、保護者に対し事業計画の説明を行っており、質疑応答などで保護者の理解を得ています。
・前年度、今年度はコロナ禍のため保護者会が開催できず、「入園のしおり(重要事項説明書)」を配付し、一斉配信メールの活用、園内掲示などで保護者に周知を図っています。
・また、子どもの引き渡し時や「園だより」「クラスだより」なども活用して、保育園の全体像を詳細に、わかりやすく説明できる体制を構築しています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・日々の保育において、各クラスの月案、週案、日誌など、定期的にPDCAサイクルに基づき振り返りを行い、自己評価を繰り返しています。
・次年度に向けた年間カリキュラムについても、年度末にカリキュラム会議を持ち、話合い、評価・反省を行って対策を立案し、主任保育士、園長の承認を得て確定させています。
・振り返りの際に未達成項目があれば、次年度計画では保育の重要実行項目として取り上げ、評価結果を次年度に反映させる仕組みで進めています。
・第三者評価は今回2回目で、今後も定期的に受信する予定です。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・定期的に行っている保育士自己評価の結果を、円グラフなどのデータにまとめ、園の潜在的課題の抽出を行い、明確化しています。
・この抽出された課題を次年度の改善項目に組み込み、保育の質の向上を目指しています。また、即改善が可能な項目については、職員同士の話し合いにより改善を進めます。
・また、年度末には職員自己評価結果と、保護者アンケート結果をまとめて「保育所自己評価」を行い、結果を職員間で共有し、次年度への具体的課題として改善計画を進めています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・園長は保育園の運営規程をはじめとした諸規則並びに各職種ごとの業務分掌表において、園長の職務、権限などを明確化し、全職員に明示しています。
・また、園長は職務分掌で示されている園長、主任保育士、各職員の役割りを職員会議などで説明し、全職員に周知しています。また、保護者には年度末の懇談会や入所説明会などで説明し、毎月発行の「ひだまり(園だより)」にも掲載し、保護者の理解と協力を求めています。
・有事(災害、事故など)における「危機管理マニュアル」には園長の役割りを明示し、園長が不在時であっても不在代行として、次席の主任保育士に権限を委譲する等を明確にしています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・園長は法令通知による随時の改正点など最新情報に気を配り、また、個人情報の保護、遵守すべき法令の研修会などに積極的に参加して理解を深めています。
・職員には奉職(新入)時研修などで関係法令を十分に説明しており、また、法改正、行政通達などがあった際は、説明し情報・知識を共有しています。
・環境への配慮に関しては、横浜市のごみ収集ルールに従い、分別など率先垂範で行っています。
・また、個人情報の漏洩が無いように職員一人ひとりが自覚をもって保育に当たるように職員会議などで繰り返し話し、保護者にも説明し同意を得て進めています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は保育士の自己評価や個人面談、日々の会話の中で、また、保育現場の観察や、保育士が作成するカリキュラムや児童票、さらには日誌などをみて、必要な助言、指導を行っています。
・また、保育士自らが主体性をもって保育の質向上に取り組むように、事業計画の各項目ごとに担当する職員を配置し、各項目を通じて保育の質の向上に繋げられる体制を構築しています。
・現在はオンライン研修が充実しているため、全職員が研修を受講しており、新しい知識の共有化が図られ、より保育への実践化が進みます。
・また、経験豊富な保育士は向上心、探求心を持って保育力のスキルアップを図り、その知識や技術を経験の浅い保育士に指導し、保育の質の向上に向けた風土作りを進めています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は、保育園の理念、方針に基づき保育士のシフト体制を組み、常に働きやすい職場を意識しリーダーシップを持って職場を管理しています。
・運営法人は系列3保育園の職場環境の維持・改善に取り組んでおり、行政の補助事業を活用し、保育に必要な設備、備品などを設置しています。
・園長はともに保育に携わる非常勤職員、管理栄養士、調理員及び看護師ともコミュニケーションをとり、風通しの良い職場構築に努めています。
・園長は働きやすい職場作りは園長の責務であると自覚し、人的環境と物的環境の融合を運営法人と連携して進めています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・運営法人は「横浜保育福祉専門学校」を運営しており、毎年受け入れる当校からの実習生とは、専門学校の教員も交えて、保育園の理念、方針を確認し合って受け入れています。
・同校のみならず他学校からの学生や既卒の保育士に対して、運営法人は就職説明会を行い、園見学をすることで採用活動に結びつけています。
・また、近隣の中学生の職業体験に協力することで、将来の保育士育成にも貢献しています。
・学生たちが保育園の実体、風通しの良い風土、人間関係などを理解した上で奉職(入職)し、先輩保育士などの温かい向かい入れと人材育成の実体が人材確保と高い定着率に繋がっていると考えます。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

・保育園の「期待する職員像」は毎年職員が行う「自己評価書」「キャリアシート」に細かく規定されており、職員一人ひとりは、自己評価し、キャリアシートに記入するたびに運営法人の期待する職員像を再認識し、達成目標をもって努力することができます。
・系列3保育園の人事管理は運営法人が一括管理し、人事考課は、昇給や昇格及び経験度(必要なら法人組織内の人事交流)などで適切な評価尺度を持ち進めています。
・職員は年に一度運営法人が実施する「キャリアシート」を作成し、これに基づき園長面談を行い、担当業務の量や質、本人の抱える悩みなどを把握します。
・園独自の「自己評価書」には、「勤務姿勢」「一般常識」「園児把握」「知識技術向上」「保護者対応」「コミュニケーション」などの項目が設けられています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・運営法人の福利厚生は「定期検診」「インフルエンザ予防接種の補助」「がん検診の補助・推進」「新型コロナウイルスワクチン職域接種」などがあり、職員の感染防止策を図っています。
・また、ストレスチェックを行い、産業医との面談や希望者には医療機関を紹介し、職員の心身の健康に配慮しています。
・また、有給休暇の取得状況については、主任保育士が把握し、個々のクラスの状況に配慮しながらシフト勤務表で消化できるように進め園長が確認しています。
・職員が心身の健康を維持し意欲的に勤められるように園長面談、主任保育士面談を定期的に実施し、職員からの相談を受ける機会を増やしています。
・ワーク・ライフ・バランスへの対応として、独身職員や既婚者には家族の住居として職場に近い法人所有マンションの利用でも対応しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・園独自の「保育士のための自己評価表」は、厚労省の「自己評価ガイドライン」と関連付けられており、さらに、「キャリアシート」の作成によって、次年度の自己研鑽目標を明確に打ち出すことができます。
・園長・主任保育士は各職員と定期的に面談を行い、個々の目標設定、進捗状況の確認、振り返りなど、職員の目標管理を支援し、アドバイスを行っています。
・年に一度の運営法人が定める「キャリアシート」を活用して、職務状況(担当業務の「量や質」「キャリアアップ希望」「課題」「悩み」など)を把握して、園長面談後運営法人に提出します。
・年度末に行う園長との個人面談や職員一人ひとりの「自己評価シート」によって、達成度や目標を明確にし、次年度につなげています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・保育園では「期待する職員像」「職務分担表」により、職員の役職や役割に応じて求められる力、業務内容が明確化されています。
・研修計画は、横浜市などの行政機関が主催する研修計画に基づいて、研修担当の役割を担う主任保育士が、各職員からの受講希望を受けて、個人個人に必要な研修計画を立て、シフトを調整して受講できるように工夫しています。
・個々の職員がキャリアアップ研修や各種研修、オンライン研修などに積極的に参加し、研修報告会や園内研修を行い得た保育知識を保育園全体で共有しています。
・同じオンライン研修を受け、職員同士で受けた内容を話合い、共有し一貫性のある保育の実践に取り組んでいます。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・役職や担当職務を踏まえた個人の研修計画(一人ひとりの受講希望も含め)を立てており、全職員の教育・研修の充実を図り、保育の質の向上に結びつけています。
・奉職時(入職時)には運営法人系列3保育園合同の新人研修を受け、保育の理念、方針のほか、社会人基礎力や個人情報の保護などについて学びます。
・また、保育業務を調整しながら「救急対応」「AED使用法」「人権チェックリスト」を使用した「人権研修」「嘔吐処理法」「エピペンの使用法」「防犯訓練などの園内研修」「OJT」などを行い、保育水準の向上に努めています。
・「入職1~3年の保育士」「中堅」「15年以上」などの経験年数による研修や職種別の研修も取り入れ、個人年間研修受講計画を作成しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

・実習生の受入は、運営法人系列の「横浜保育福祉専門学校」「横浜実践看護専門学校」から、また、他の系列外保育士養成学校からも積極的に受け入れ、「実習生受け入れマニュアル」「実習に臨むにあたり」などのマニュアルに則り、実習生身上書、健康診断書、検体検査書、個人情報保護同意書など必要な書類の提出を求めます。
・次に、①実習前オリエンテーション、②実習カリキュラム確定(本人・学校希望のシフト・責任実習・部分実習)、③実習開始(期間は2週間程度)、④日々の実習日誌作成、④実習完了の反省会、との流れで進めます。
・実習生の教育担当は主任保育士と各クラス担任が担い、教育担当は事前に行政の行う、「横浜市実習担当者研修」などを受講済です。
・保護者には玄関に「実習の必要性」「学校名」「期間」を掲示し、理解を求めています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・運営法人のホームページには法人の理念・方針・事業報告・決算書などについて掲載されており、当保育園のホームページにも「保育理念」「保育方針」「保育園での生活」「施設案内」などを掲載しています。
・第三者評価結果の内容は、「神奈川福祉サービス第三者評価機構」のホームページの他、WAMNETや評価機関のホームページにも掲載されます。
・パンフレット「岩崎学園新横浜保育園のご案内」を地域の子育て広場に置き、近隣の公園では「一時保育」「あおぞらひろば(未就園児交流保育)」のチラシを配布・掲示し、情報を提供しています。
・電話での問い合わせや保育園見学の際にもその都度説明し、育児相談にも答えています。
・苦情・相談の体制は「園のしおり(重要事項説明書)」に明記し、入園説明会、懇談会において保護者に説明しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・行政の指導・監査は系列各園に及ぶため、園では常に運営法人本部と連携し、対応しています。
・改善事項などがあれば、運営法人本部と確認の上、改善し、系列3保育園を含めて対処しています。
・保育園では職務分掌と権限などを明確化し、各種規程に基づいた業務を全職員が理解し、実施しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・学校法人岩崎学園が運営する本園は毎年事業計画及び事業報告を策定しています。令和3年度の事業計画では「地域との信頼関係の構築や交流に関する考え方」として「地元町内会等の行事」「港北区保育園・小学校等との連携」「港北区イベントへの参加」「一時保育」など地域との交流が幅広く計画されていました。
・前年から続くコロナ禍の中で対面交流、集合交流の多くが自粛、中止に追い込まれています。年長児の他園との挨拶交流やお手紙交換などは形を変えて行い、一時保育は各家庭が自粛されていますが、月150人前後の利用者がおります。
・当保育園の運営委員会は、保護者の他、地域の民生委員や法人本部職員が参加し、地域や保護者の声を直接聞き、保育園としての地域の役割や保育の質の向上に役立てています。子育てに悩む地域の保護者のニーズに応えて「電話育児相談」を予約制にし保育士が交代でチラシの配布を予定しています。港北区主催の「わくわく子育て広場」、近隣小学校や地域ケアプラザの訪問に加え、月に1回、園主催の「あおぞらひろば」をなどはコロナ禍の中で開催できませんでした。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

・岩崎学園が運営する横浜保育福祉専門学校が指定保育士養成施設となっているため当保育園は多数の実習生を受け入れています。
・ボランテイアの受入れについては事前に学校と話し合い、学生については「ボランテイア受入れマニュアル」に沿ってオリエンテーションを行い、個人情報や守秘義務、人権などの留意事項を説明、誓約書を提出していただいてます。
・今年はコロナ禍によりボランティアの受け入れはしていません。毎年、学校教育への協力として中学生の職業体験、高校生のインターシップなども受け入れてきました。
・また「お話ボランティア活動」の方から月1回、幼児組に素話、パネルシアター、手袋シアター、ペープサートなど行ってきましたがいずれも中止になっています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・密接な関係があるのは港北区子ども家庭支援課、横浜総合リハビリテーションセンター、港北区保健福祉センターなどです。横浜市北部児童相談所、港北警察署、港北消防署、嘱託医、各種病院及び就学先小学校とも連絡はとれる体制にあります。地域子育て支援施設「とっとの芽」、横浜市や港北区の園長会が開催され参加しています。
・園長会や港北区保育園中部主任保育士会議・幼保小連携会議に出席し、地域の課題解決に向けて連携しています。港北区の「わくわく子育て広場」、新横浜地区のお祭りや新横浜駅前の七夕飾りなどの行事に参加し、地域の育児支援への協力及びネットワーク作りに取り組んでいます。
・近隣で防犯対策が必要な時には法人本部に報告し、港北警察署にパトロールを要請し常に安心できる保育環境を提供しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・地域の福祉ニーズ等の把握については、保育園としても重要な要素となるので注視しています。港北区保育園園長会議や運営委員会では、昨年度はコロナ禍のため資料のを配布となりましたが毎年民生委員、本部職員、園長、主任保育士が地域のニーズについて情報交換しています。園見学の際アンケートを行い地域のニーズを把握し、育児相談等に応じています。緊急性のある家庭のサポートとして一時保育事業を行い、ベビーステーションを設置し、オムツ交換、授乳などのスペースを開放して、安心して子育てできる地域を目指しています。
・最寄り駅ビルの展示スペースにこいのぼり製作や、横浜市営地下鉄や駅前交番に七夕の作品を飾って、地域交流の場を設けることができました。   
・保育園に相談していただく方が多く、そのニーズに応えるため「電話育児相談」〈予約制〉を本園の重要事業として始める予定です。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

・本園の中長期計画は岩崎学園3保育園が2か月ごとに行う「中長期会議」で検討し「地域子育て拠点」を位置づけ「一時保育事業の趣旨を理解して取組みの見直し」「園見学をいつでも行う」「オンライン保育」を掲げています。
・地域貢献に係る事業として港北警察と協力して安全な自転車の乗り方についての「自転車交通安全教室」の動画配信を全保護者に行い好評を得ております。
・家庭の都合で一時預けたい保護者のため一時保育事業が根付いています。毎月150人前後の子どもが利用、保護者のリフレッシュや就労などで利用、朝7時半から午後6時半まで専任保育士が担当、食事は栄養士の手づくりです。
・災害用備蓄品、衛生管理用品等については、園内2か所に分散し備蓄管理を行っています。
・災害で一時帰宅困難者の滞在施設として本園は横浜市から指定されています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保育の基本方針として「一人ひとりのありのままの姿を認め共感し、一人ひとりを大切にする保育」が冒頭に掲げられ指導計画 食育計画などすべての保育で貫かれています。
・毎年4月の全職員受講の人権研修で「人権マニュアル」の中に、「人権に配慮した保育」や「差別用語は使わない」「外国人、障害者、虐待」など重要項目の講義や自己チェックがあります。保育士の先入観による声かけや援助にならないよう心がけ、平等であるように注意し、名前は「さん」付けで統一し、性差意識の概念をなくすようにしたり、宗教や文化などの違いについても、互いに認め合える環境づくりや保護者の理解を求めています。
・子どもがお互いを尊重する心を育てるために日頃の保育や行事の際、「子ども同士で話し合いを通して活動内容を決めていく」「お互いの良い所を認め合う」「年上の子どもが年下の子どもを手伝う」ことなどを通じて、お互いを尊重する心の育ちに繋げていきます。  

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

・子どものプライバシー保護に関しては、「人権マニュアル」や「プライバシー保護」のマニュアルに基づいて、全職員が研修を受け徹底して取り組んでいます。
・各家庭の情報や保育士間の伝達内容、子どものことなど保護者や子どもたちの前で話していいことか判断し、園内の情報周知に配慮しています。
・子どもの着替え、プールあそびや沐浴を行う際にも、外部から見えないようにカーテンを使用し、排泄の失敗時には周囲に気付かれないようにトイレで処理をしています。「よりよい保育のためのセルフチェックリスト」を日々確認し、園内研修を行うなど、日頃から基本的人権への配慮をしています。
・保護者には「個人情報保護方針」や動画撮影、写真の掲載なども含めた個人情報の使用方法について説明し、同意を得ています。     
・虐待防止は全職員が4月の園内研修を受講し、「人権擁護のためのセルフチェックリスト」を活用し、早期発見に努め、発見した場合は法により港北区子ども家庭支援課、児童相談所へ通告する方針です。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

・保育園のホームページは保育理念や保育方針、保育所の特性(例;運動プログラムスマート・ホット・キッズ)の取組みや保育園生活の様子などを載せ、分かり易く理解できるようにしています。
・見学希望者に対してはコロナ禍であっても事前予約制で、マスク着用、連絡先、手洗い検温など「来園者用・新型コロナウイルス感染症対策チェックリスト」を活用し受け入れています。園長が「新横浜保育園のご案内」で説明していますが、見学希望者が多く、見学者には30分ほど説明し、1時間に及ぶこともあるようです。
・チラシを作り園の紹介、育児相談、一時保育のお知らせなどを掲載し、玄関前や地域の掲示板などに掲示してあります。地域の保育園紹介の「びーのびーの」にも掲載しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・「入園のしおり(重要事項説明書)」を基に、具体的に園での生活状況や約束事などを分りやすく説明し、保護者が質問や要望など言いやすい環境を整え、内容を確認してもらった上で、署名捺印してもらい、同意を得ています。
・また、入園後必要となる持ち物については、実物の見本を提示しながら、わかりやすく伝えています。
・進級時は保護者懇談会を開催し、重要事項に変更が生じた場合は全保護者に書面で知らせ、分かりやすく説明し同意を得ています。
・個人情報・写真掲載及び動画配信については、その都度必ず保護者の理解・承認を得ています。また、配慮が必要なご家庭には個別に対応しています。
・食物アレルギーの対応についての説明は、横浜市のマニュアルに従い、適正な運用がされています。  

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・園児の転園に関しては、個人情報保護の観点から、保護者の要望または転園先からの要望があった場合は保護者の同意を得た上で、書面にて情報提供を行うようにしています。また、電話での問い合わせについては、園長が必要性を慎重に判断した上で対応しています。
・5歳年長児クラスについては就学を見据えて、近隣の小学校の運動場で遊ばせてもらったり、校内や授業の様子を見学したり、1年生と交流する機会を設けています。
・就学先の小学校とは指導要領を送付し、必要な支援が継続して受けられるように情報提供しています。
・同法人内の放課後児童クラブに入会する子どももいるため、卒園後の様子を知り、保護者からの相談を受けるなど、保育の連続性・継続性に配慮した対応をしています。また、毎年、夏まつりや運動会には卒園児や退園児にも招待状を出し、参加する機会を設け、卒園後の様子の把握に努めています。   

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日々の保育の中で、子どもの表情や活動後の子どもの様子などを通して満足度を把握するよう努めています。保護者には乳児は連絡帳、幼児は一日のクラスの様子、全クラスの活動写真を玄関に掲示し、日々の様子を伝えることで良好な関係構築を図っています。
・例年は朝晩の送迎時の会話や保護者アンケート、クラス懇談会など保護者が直接意見や感想を言える機会を設けていますが、現在、新型コロナウイルス感染症対策のため玄関前で受け渡しを行っており、保護者の心配事や相談にじっくり対応できない場合があるので、必要に応じて時間を設け面談できることを保護者に伝えています。
・今年の懇談会はZoomを利用して実施し、子ども達の様子や伝達事項など伝えることができたようです。年度末の運営委員会や保護者アンケートは今年は中止になっていますが何か気になることがある時には早めに担任、または主任保育士、園長に伝えてもらうよう保護者に伝えています。  

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・入園説明会時に配布する「入園のしおり(兼重要事項説明書)」の最後に、「相談窓口について」があり、苦情受付担当者、苦情解決責任者、第三者委員として民生委員、主任児童委員の名前、電話番号を開示し、苦情解決方法や取り組みについての説明があります。
・「すまいるBOX」の意見箱も玄関に設置して、発言しやすい環境を整えています。常日頃から気軽に話しやすい雰囲気の構築に努めていますが、相談はあっても大きな苦情・クレームは無いようです。
・「受付対応簿」があり、受付のプロセスとして苦情内容や意見は、園長・主任保育士を中心に、事実確認を行った上で、職員会議や日々のミーテイングで職員に周知し、迅速な対応を心がけています。
・第三者委員が関与した事例は区こども家庭支援課に報告する仕組みになっています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・保護者への苦情解決方法の周知は、入園説明会時に配布する「入園のしおり(重要事項説明書)」の最後に「相談窓口について」の記載があります。苦情ではなく相談という表現を使い「保護者の皆様と保育士は子育ての良きパートナーです。お気づきのこと、ご意見・ご相談はご遠慮なく……」とソフトに園の姿勢を伝えています。
・意見箱「すまいるBOX」も設置して保護者が申し出しやすい環境を整備し、常日頃から気軽に話しやすい関係性の構築に全職員が努めている為、相談はありますが苦情はないようです。保護者からの要望・相談・苦情は、園長・主任保育士を中心に事実確認を行ったうえで職員会議や日々のミーティングにて全職員に周知し、改善策を話し合う体制になっています。
・現在は新型コロナウイルス感染症対策として子どもの受け渡しを玄関前で行っている為、担任に相談がある場合は、連絡帳に記入してもらい、随時相談を受け付けています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

・保護者が相談や意見を述べやすい環境として、連絡帳の活用・送迎時の声掛け・個人面談・クラス懇談会・電話相談の実施など、相談しやすい雰囲気づくりに努めています。
・個別相談はプライバシーに配慮し、事務室内にカーテンなどで仕切られたスペースを作り対応します。
・担任は伝えられた内容については、園長、主任保育士と対応を話し合い、保育園として統一見解を導き出し、迅速に対応しています。また全職員で周知共有し、保育の質の向上に活用しています。
・マニュアルは神奈川県福祉運営適正委員会作成「苦情解決ハンドブック」があります。
・系列3園の中長期計画会議でも保護者からの意見等は情報共有し、重要な対策を抗議しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・リスクマネジメントの責任者は園長です。園長は横浜市主催の研修会に参加し、情報収集し、職員会議等で全職員に周知します。事故の時は病院受診ケースが「事故報告書」、軽いケガは「ヒヤリハット報告書」と「怪我記録」で記録し、非常勤や派遣保育士等も含め全職員に周知します。事故状況を分析し改善策を話し合い、保護者への連絡も迅速に丁寧に行っています。
・散歩時の安全チェックは、年齢別の「戸外散歩点検表」を使い、園内は「事故防止確認表」で行い、30項目のチェック箇所に点検者の署名があります。「安全点検表」で年2回、入念な点検が行われています。散歩の行き先である公園の遊具類や途中道路の危険個所などは、法人本部の設備管理技術者が年1回安全性を点検し、写真付きで補修箇所を指摘各クラスへ報告し、安全な保育環境の確保に努めています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・コロナ禍中での本園は看護師を中心に感染者が出ないよう危機感を持って対策を実行しています。対策は「感染予防のためのチェックリスト」で職員用、登園児用、施設内における対策、来園者・実習生用、保護者参加の園行事用、に分かれ各局面に応じた徹底的な予防対策がとられています。
・感染者が出た場合の対策は、横浜市に通知し、「保護者対応」「園児対応」「職員対応」「行政との連携」など、そのフローチャートに基づき関係各課への迅速な報告が要求されています。取りうる対応は全て実行しております。
・現在は用務員が1日に2回(朝、昼)念入りに消毒し、ドアノブには抗菌テープを貼り、洗面の際は真ん中の水栓をを空けて水道を使うなど、きめ細かい対策で取り組んでいます。
・保護者へは毎月「ひだまり」と「ほけんだより」で周知し、職員は園内研修で、看護師が中心となり下痢や嘔吐処理法・手指消毒・清掃や消毒方法など定期的に指導し、法人全体では産業医が同席する衛生委員会が毎月開催され、時季に合った課題及び具体的な対策が示されています。
・インフルエンザの予防接種は、毎年全職員が受け、感染症の予防を徹底しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・本園は昭和63年建築の鉄筋8階建て耐震設計のビルです。浸水時の避難場所は8階です。
・「災害時マニュアル」「風水害時対応マニュアル」などが整備され、園長、主任保育士及び防災担当職員が毎年作成する防災計画に基づき、毎月1回、火災・地震・洪水浸水・不審者を想定した訓練、保護者への引き渡し訓練(年1回)を行っています。
・災害時における連絡方法は「入園のしおり(重要事項説明書)」の中で詳細に書き、災害用伝言ダイヤル訓練や一斉配信メールのテスト配信を定期的に行います。年1回の「災害時引き渡し訓練」では事前通知の時間に一斉配信メールを配信し、引き取り者に来てもらいます。災害用の備蓄は2か所に分散して保管し、毎月避難訓練を実施し、年1回消防署員の立ち合いで緊急連絡先は年度始めに確認しています。
・本園の建物は帰宅困難者一時滞在施設として活用でき、また鶴見川の浸水想定地域になっているため「避難・水防計画」を策定し消防署へ提出しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

・標準的な保育実施方法はプライバシーポリシーや虐待防止、救急対応など各種マニュアルが整備されており、職員が疑問に思った時は玄関脇に常備されているマニュアル類を見ることができます。
・保育の主体である子どもの「やりたい」「やってみたい」という思いを大切にして、興味関心を広げられるような保育方法を議論しています。系列3保育園の園長、主任保育士、リーダーら5人ずつ参加する「中長期会議」が2か月ごとに開かれ、保育方法や内容の共通化に向けた議論が進み、さまざまな新しい取組が実施されています。保育全般、保育環境、保育士の質の向上、子育で支援、ICT化導入の3チームに分かれた画期的な取り組みです。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・標準的な保育の実施方法の見直しについては、職員会議やカリキュラム会議・クラス会議などの各種会議で振り返るとともに検証・見直しを行い共有し、改善すべきことは即座に日々の保育に反映させています。
・必要に応じて指導計画の内容や書式を改善し、各マニュアルは改定時、毎年度末に全職員で確認しています。
・保護者からの感想・意見は、速やかに保育に反映することを心掛け最善の方法を考え、改善し保育の質の向上を目指しています。   
・隔月開催の「中長期会議」でさまざまな新しい取組が実施されています。保育全般、保育環境、保育士の質の向上、子育て支援、ICT化導入の分野で系列3保育園のプロジェクトチームが議論・決定して、園に持ち帰り実施しています。
・午睡時に災害が発生した時、パジャマのまま避難すれば命に関わるとして、パジャマを廃止、洋服のまま午睡するなど決めて実行しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

・入園時に一人ひとりの心身の発達状況や家庭での養育状況を児童票や健康診断表、生活環境を丁寧に把握し、面談でも把握するよう努め、入園後は指導計画の実施状況、保育日誌の記載、口頭での保護者との面談などで把握しています。
・「全体的な計画」は系列3保育園の園長会議で決まり、地域の特性を除き他の項目は共通です。
・年間指導計画、月指導計画は「全体的な計画」に基づき、子どもに応じて主体的に活動できる保育計画をクラスリーダーを中心に全員で作成し、子ども一人ひとりの家庭環境、保護者支援も適切に対応しています。週案、月案の指導計画に沿って評価反省が定期的に行われ、保育士が共有することにより、次の計画立案に繋げています。
・3歳未満児の個別指導計画は、一人ひとりの発達段階に合わせ、また、連絡帳や朝夕の送迎時のさりげない会話から保護者の意向を把握し、反映しながら策定しています。
・離乳食、トイレトレーニングなどについては保護者の意向や家庭の状況を配慮し、また、個別支援が必要な園児は、3歳以上児であっても個別指導計画を策定し、横浜総合リハビリテーションセンターや区のケースワーカーと連携を持ち、より適切な保育が出来るように計画に反映しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・指導計画の評価はクラス担任が行い、クラス会議及び職員会議において報告、検証されます。
・日ごと、週ごと、月ごと、四半期・年単位で評価を行い、必要に応じて計画内容を見直しています。
・0~2歳児までは個人別の指導計画が、月間、週案 日案とあり、離乳食やトイレトレーニングなどについて、家庭での状況や保護者の意向を考慮し、個々の家庭に合わせた支援ができるように計画し、実施しています。
・配慮を要する子は全員個別指導計画書が作成され、一方、近年増加している発達障害の気になる子は個別計画が作成されませんので、保育士はケース会議で綿密に情報共有を行います。評価は各指導計画書の所定欄に記入されます。
・3、4、5歳児の自己評価はクラス単位で、特記事項は保育日誌に記載されます。個人別計画書が作成されていないので指導計画書上の個人評価は行われません。毎月の発達記録は3ケ月ごとに「児童票」に記録されます。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・園児の記録は、乳児は1か月、幼児は3か月ごとに記入しています。感染症や怪我、大きな病気、検診結果など心身の健康状態についての特記事項があればその都度記録し、子どもの発育状態や生活状況を明確に個々の様子を分かりやすく記入しています。
・パソコン内とクラス別ファイルにて保管し、保育士間で発育状況を共有・把握しています。記録の内容や書き方はクラスリーダーが確認、偏りがないよう職員の指導を継続し、全クラスで統一できるよう連携を図っています。
・園運営のソフト「コドモン」が令和3年度中に導入され、年度内で登降園システム、連絡帳などが実施されます。
・令和4年度には指導計画、日誌類、発達記録などが本格的に導入され、記録面での効率化が図られます。同時に情報共有、保護者の利便性の向上などが具体的に図られます。 中長期計画会議で書式、記録の統一化が進んでいます。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・記録の管理体制について、法人全体の「個人情報保護方針」が定められ、園長がデータ管理責任者となっています。
・新任保育士には、個人情報の取り扱いについて新任職員研修で説明します。職員に対しても、研修や園全体会議での確認を徹底しています。
・また、実習生やボランティアの受入れ時には守秘義務・重要性などについても教育を行います。保護者には入園説明会の時に「個人情報保護方針」を基に説明を行い、ホームページへの子どもの写真掲載などについても同意を得ています。
・個別記録書などの個人情報に関するものは鍵のかかる書庫に保管し、廃棄も適正に管理しています。児童票など重要な書類は事務室より持ち出しを厳禁とし、個人情報に関するものは、全て園外持ち出し禁止です。パソコンやネットワークについても法人の担当部署の指導・協力でセキュリティ体制を構築しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

・「全体的な計画」は、保育所保育指針の趣旨を踏まえて作成された保育理念,保育方針、保育の目標に基づき系列3保育園の園長の合議で決定しますが、素案はクラス担当、主任保育士が作成しています。【丈夫な身体と、しなやかな心を持つ子ども】【礼儀正しく、思いやりとやさしさに溢れる子ども】【未来に向かって、夢を持ち続ける子ども】という子ども本位の保育理念を掲げています。
・「全体的な計画」の内容は養護と教育の一体的な展開を目指し、0歳児は3つの視点、乳幼児教育は5つの視点からとらえた年齢別の指導計画となり、こどもの成長過程が明示されて、保育所としての社会的な責任、地域の子育て支援などが盛り込まれ、子どもの成長に必要な食育計画、保健計画も作成され、乳児には個人別の計画が、障害児にも個別支援計画が作成されています。
・作成した「全体的な計画」は、年度始めに全職員で共有して理解を深め、各クラスに掲示することで常に計画の内容を確認できるようにしています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

・各保育室には空気清浄機を設置し、夏場は26℃~28℃、冬場は20℃~23℃、湿度は40~60%を保ち、サーキュレーターを使用して室内の空気を循環させることで、快適で感染症を予防できる環境を保持しています。保育室は朝夕は早番、遅番の担当者が、掃除チェック表で確認しながら一日に2回以上の掃除と消毒を行います。
・トイレは壁面を飾り、興味を持てるような明るい雰囲気づくりを心掛け、ロッカーや玩具の棚などは角が丸い物を使用したり、コーナーカバーを付け、幼児の個室トイレのドアには指挟まり防止カバーを付けるなど、安全面にも配慮しています。
・子ども達は玄関で受け渡しをし保護者は入室できません。家での検温と玄関での手指消毒が行われ、感染対策がされています。手洗い場には手洗い方法を描いた絵を掲示し分かり易くし、保育室では定期的に玩具を変え玩具棚から自分で好きな玩具を取り出せるよう環境を整え、マットを使用してくつろげるコーナーを設け、絵本コーナーで落ち着いて過ごせるようにする、など工夫をしています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

・子ども一人ひとりの状態を把握するために、入園時の児童票・健康台帳などで入園までの子どもの発達と家庭の状況・健康状態を把握し、入園後は保護者と送迎時の会話や連絡帳などで家庭での状況を共有し、更に毎日のミーティングなどで子どもの発達状況や家庭の様子を伝え合うことにより、全職員が共有し、把握しています。
・毎月の指導計画で「前月のこどもの様子」「ねらい」「養護と教育上の内容」「環境」「援助」「異年齢との関り」「家庭地域との連携」の各項目別に援助すべき内容が明示され、0歳から5歳まで、きめ細かい保育が行われています。
・日々の保育においても、ありのままの子どもの姿を受け入れ、十分なスキンシップを心がけ、子ども一人ひとりに合った声かけを行い、信頼関係を築くことで安心できるよう配慮しています。
・子どもが自分の気持ちを表現できるように様々な玩具を用意し、伝えようとする気持ちを大切にしせかしたり、制止するような言葉を使わないように関わり、見守っております。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

・基本的な生活習慣の習得については、一人ひとりの子どもの発達に配慮しながら、年間指導計画では「養護」「健康」「人間関係」「言葉」「表現」の各領域で各年齢ごとに計画され、保育士の援助する「配慮・援助・環境構成」の方法が詳細に述べられています。
・毎日の「保育日誌」でも食事・手洗い・トイレ・歯磨き・着替え・睡眠など、基本的習慣の習得状況が観察され、記載されています。
・こどもが自分でしようとする気持ちが持てるよう、見守りながら褒めたり、促す言葉掛けをし、援助が必要な時には一対一で丁寧に方法を伝え、時には手を添えて援助してます。
・トイレトレーニング、箸の使用状況など、家庭と保育園が協力し合いながら基本的生活習慣の習得を援助しています。
・年長児は10月頃から徐々に午睡時間を減らし、ハンカチを身に付けるなど、就学時の生活習慣に近づけていけるようにしています。乳児は個々の生活リズムに合わせて午前寝をし、昼食後には眠くなった子どもからベットに入り午睡ができるようにするなど、年齢に応じた生活習慣の習得にも努めています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・子どもの発達状況を踏まえ、手作り玩具や年齢に合った玩具を棚に配置して、自由に遊べるコーナーを設けることで、主体的に意欲的に活動できる環境を整備しています。
・感触遊びでは小麦粉粘土や寒天遊び、泡や氷など、季節に合わせた素材に触れ、感じたことや楽しいことを表現する機会を設けています。
・天気の良い日は戸外へ散歩に行き身近な自然物に触れのびのびと探索活動する、かけっこ・鬼ごっこ・長縄・ドッジボールなど、子ども同士が自発的に関わり身体を動かす遊びを楽しむなど、発達に合わせた活動ができるように配慮しています。
・室内遊びでもホールや保育室を使用し、十分に身体を動かせるようにし4・5歳児は週一回実施する「スマート・ホット・キッズ」を通じて体を動かす楽しみや運動能力向上への意欲、礼儀作法を養います。
・散歩の際に近隣の方に挨拶をし、交通ルールや公共のルールなど職員が手本を見せることで自ら意識して行動できるように配慮しています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・0歳児は発達が著しい時期であり、指導計画は個人別に発達段階に応じて1か月ごとに内容が変わり、子どもにあった保育を行うことを基本としております。
・0歳児が快適に家庭的な雰囲気で過ごせるよう、安らげる場所と遊べる場所を用意し、室内はパーテーションや保育用マットを使い、食事・睡眠・遊びなどの空間を分け、安心して過ごせるような環境構成を行い、壁面や吊るし飾りを付け、視覚から楽しめるようにしています。
・心身の発達に繋がるよう、月齢や生活リズムに合わせて2つのグループに分けたり、個別担当制により少人数での活動を取り入れ、発達段階や興味のある遊びに応じた保育を行っています。
・玩具は音の鳴る物や様々な感触の物など、触れたい物や遊びたい物に手が届くように配置しています。
・保育士は子どもの気持ちを表情から読み取り、代弁などをしながら目を合わせて対応し、授乳・オムツ交換・遊びの中で一対一での関わりを大切にし、抱っこやふれ合い遊び、ベビーマッサージを取り入れ、保育士との関わりを深め、愛着関係を築けるようにしています。
・保護者とは家庭での様子を聞くと共に保育園での様子を伝え、食事やミルクの量、睡眠時間を一人ひとりに合わせて対応し、一緒に子どもの成長の喜びを分かち合えるようにしています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・3歳未満児はいろいろなことに興味や関心を持ち、遊びや食事・着替え・排泄などの基本的生活習慣も自発的に「やってみよう、やってみたい」と思い、「自分で出来た」という達成感を感じられることを大切にしながら、保育士は声掛けや見守りを行い、必要な時は援助して取り組んでいます。
・できた時には大いに褒め、認め、喜びを共有しています。子どもが安心してやりたい遊びを選べるよう様々な玩具や遊具を豊富に用意し、誤飲などの危険性にも十分注意しながら玩具コーナーを設置しています。
・一人ひとりの姿を丁寧に捉え、子どもの人数を分けることでゆったりとした雰囲気をつくり、天気の良い日は戸外へ出掛け身体を十分に動かしたり、季節の変化や自然物とのふれ合いを大事にしています。
・子ども同士の関わりの中では表現の十分でない子の気持ちを代弁したり、仲立ちしながら、友だちと一緒に遊ぶ楽しさを感じられるようにし、自我の育ちを受け止め、気持ちを理解し、欲求に応えられるようにしています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・3歳以上児は、一人ひとりの成長発達に合わせて「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」につなげるよう、基本的生活習慣が整うように促しています。
・できるだけ「自分でできた」達成感と自信に繋がるよう一人ひとりに合った援助を行い、心の支えになる配慮をしています。
・友だちとの関わりでは「バルーン遊び」の集団活動をする中で「できた」「またやりたい」と友達と認め合い、「よさこいおどり」では気持ちを合わせ、共通の目的をもって楽しめたなど、週案の「評価」欄で肯定的なコメントがあります。また「郵便屋さんごっこ」をするなど、遊びを通して数字やひらがなについても興味を持てるように工夫しています。
・4~5歳児は法人独自の運動プログラム「スマート・ホット・キッズ」に週一回参加し、模倣により様々な身体の使い方を学んだり、プロによるダンス指導を受ける等、保育理念である「丈夫な体」「集団生活の礼儀作法とルール]を体現するのにピッタリの保育をしています。特に役割分担や年下の児との関わり方は夏祭りのお手伝い係として子ども同士で考え、年長児としての自覚や、思いやりの気持ちを育んだり、友だちと意見を出し合う楽しさを感じられる機会となっています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・本園にはエレベーター・バリアフリースロープ・障がい者用トイレが設置されています。数名の配慮が必要な子どもが在園し、特別な配慮が必要な子も増加傾向にあります。個別計画書で「園児の状況」「目標」「指導の手だて」などの保育士の援助を、生活習慣、言葉、遊びなど6領域で計画され、その実施状況が「評価反省」欄で見ることができます。保育日誌には個別配慮と子どもの姿を記録し、療育機関である横浜総合リハビリーテンションセンターによる年1回の巡回相談で保護者を通して保育園生活の状況を伝え、室内環境や基本的生活習慣の習得の支援、援助の方法など、個々に合った保育ができるよう助言をもらい参考にしてます。
・外部研修には積極的に参加し、障がいの理解を深め、必要な知識や情報を得ています。また、学んだことを園内研修で伝えたり、ケース会議で適切な関わり方や環境設定などについて検討し、全職員が援助方法を理解することで子どもが無理なく安心して生活できるようにしています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・長時間にわたる保育は月案に「長時間保育の配慮」の欄を設け、個々の活動や気持ちに応じられるよう生活を見通した配慮のある取り組みをしています。殆どの子どもは6時半に引き取られるので残るのは数名です。寂しくなる子どもには、身体を休めたり、保育士が傍につき気持ちに寄り添うなど、一人ひとりの様子に合わせ、欲求に応えられるよう対応しています。
・年齢の異なる子どもが落ち着いて過ごせるよう、人数に応じて、部屋の使い方に配慮し、異年齢児での遊びが楽しめるよう遊びのコーナー分けを行い、興味に合わせて玩具を用意するなど安全な環境を整えながら子ども同士の積極的な関わりを見守っています。
・子どもの状況や保護者への連絡事項は部屋の引継ぎボードに記入し、担任以外でも連携を図るなど、職員間で引き継ぎを行い情報共有することで、必要時に間違いなく対応できるよう留意しています。
・延長保育を利用する子どもには、保護者の申請があった場合、補食を提供しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

・就学を見通した計画である「アプローチカリキュラム」と「全体的な計画」で小学校との連携を全職員が共通認識しています。
・5歳年長児は近隣の小学校の訪問や他園の年長児との交流で小学校や新しい友だちへの良いイメージや期待感を持てる機会を設けています。
・また就学後に一人でも安全に行動できるように、日々の散歩時に歩道での安全対策や交通ルールを伝えています。行政の「交通安全教室」や「防犯教室」を当保育園で開催し、自分で身を守ることの重要性も伝えています。
・園長は、幼保小連携会議にて小学校の校長や他園の園長と情報交換を行い、担任2名が4回に及ぶ幼保小研修会に出席、知識や情報を保育に活かしています。現在はコロナ禍のため、小学校訪問や他園との対面交流は中止になり、代わりに小学校紹介のDVDを子どもと保育士で視聴しています。
・園では午睡時間の減少、ハンカチ・ティッシュの携帯、上履きを履いて過ごすなど就学を意識した生活習慣の習得に取り組めるようにしています。
・気になる子は小学校への電話や訪問で詳細な内容を伝え、連携を強化しています。
・保育所児童保育要録では在園当初からの子どもの育ちの様子を複数の保育士で記載し、園長・主任保育士が確認のうえ、小学校に送付しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・園の「年間保健計画」は看護師が作成しており、「健康管理マニュアル」「衛生マニュアル」「感染症マニュアル」に基づき、一人一人の子どもの健康状態、健康に関する情報を全職員が共有し、保育に当たっています。
・登園の際の視診で気になった点は保護者に確認し、降園時にも日中の子どもの体調の変化やけがについて、担任から詳しく説明し、改めて翌日も健康状態を確認するように徹底しています。
・新入園時に記入提出してもらった「健康台帳」については、入園後に起きた新たな既往症や予防接種などは新たに記入、提出してもらい内容は全職員で共有しています。
・「肘内障や熱性けいれんのある子どもの一覧表」「食物アレルギー児の顔写真入り情報表」は職員室や保育倉庫といった職員の目につく所に貼りだし、全職員が注意するように進めています。
・看護師から保護者に向けた月一回発行する「保健だより」や随時玄関に掲示している貼りだし物は、「健康管理」「手洗い・うがいや歯磨き方法などの健康維持の方法」「季節に合わせた保健衛生」「園内や横浜市内の感染症情報」「乳幼児突然死症候群に関する情報」などについて正確な情報を伝えています。
・乳幼児突然死症候群対策として、0歳児は5分ごと、1歳児は10分ごとで睡眠時の呼吸・顔色・身体の向きなどを慎重に確認・記録し、2歳児以上もうつ伏せ防止の体位変換を行っています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

・全園児の身体測定は毎月行っており、健康診断・歯科健診は年2回実施し、さらに、尿検査は3~5歳児で年一回実施し、診断結果を健康カードで書面にて保護者に伝え、個々の児童健康台帳に記録しています。
・3歳児の視聴覚検査は家庭と保育園で行い、療育機関に提出した結果を保護者に伝え、二次検査が必要な子どもの保護者には早期対応を促しています。
・身体測定の際は子ども達に言葉かけをし、大きくなったことを喜び、食事や健康維持の意識などにつながるように取り組んでいます。
・歯科医、看護師による歯磨き指導では、紙芝居などによりわかりやすく歯磨きの大切さを教え、自分の歯についての興味や関心を高め、正しく歯磨きができるようにしています。
・歯の健診結果は保護者と園とで共通認識を持ち、治療が必要な場合には定期的に保護者に声掛けをし治療を確認しています。
・身体的成長が気になる子に対しては、看護師が成長曲線をつけ、園医や管理栄養士と連携しつつ、保護者や他の保育士とも情報共有し対応しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」に基づき、アレルギー疾患、慢性疾患などのある子どもには、アレルギー児一人一人に合わせて対応しています。
・休憩室、更衣室、職員室など、目に入るところに写真付き情報(除去食品・アレルギー症状・かかりつけ医・
緊急連絡先)を掲示して、全職員でアレルギー児情報を共有して対応しています。
・保護者に対しては面談し、医師記入の厚労省で定めた「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」など、必要書類の提出を求め、保護者、管理栄養士、担任保育士、看護師にて除去食を決定します。
・毎月の「除去食メニュー」は保護者の事前承認を求め、進めています。
・献立は毎朝、全職員が確認し、除去食については担任全員で確認しています。
・除去食の食器は色を変え、ラップの上に除去食材と子どもの名前をマジックで記入し、一人一人専用トレーに配膳します。受け渡す調理員と取りに行った担当保育士は声を出し、指差しで確認し、チェック表に記入します。保育室に持ち込む際にも、他の保育士に声出しと指差しで確認を仰ぎ、当該子どもの前に配膳します。
・アレルギー児のテーブルには必ず保育士が付き、食べ終わるまで誤食の無いように注意を払います。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・食育計画は年齢に応じて作成し、食べる楽しさ、食事マナー、食器具の扱い方など、現物や紙芝居、絵本などで伝えています。子どもは年齢によって手、指の大きさや握力が変わるため、子どもに合うサイズや形を用意し、持ち方も伝えて、2歳児後半より少しずつ、箸の使用を始め、家庭とも歩調を合わせています。
・2歳児からは保育士も一緒に食事を摂り、食べ方の手本を見せたり、会話を楽しみながら食事を経験しています。コロナ禍では1歳児よりテーブル上にパーテーションを置き、食事時の感染症予防を教えています。
・管理栄養士が各保育室を回り、季節に合った食材を紹介したり、触れる機会を設け、紙芝居や簡単な栄養表などを通して苦手意識を軽減し、食への興味を引き出す努力を続けています。
・体調不良や食の細い子ども、また、偏食のある子どもに対しては、子どもの意見を聞きながら個人差を考慮し、量を調整して完食の喜びを味われるようにしています。
・保護者には「給食だよりで食材や食事に関する情報を伝える」「玄関に毎日給食のサンプルを置く」「人気メニュ-は管理栄養士がレシピを作成し、自由に持ち帰ることができる」なども実施しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

・月一回給食会議を開き、管理栄養士と保育士が子どもの給食の状況を話し合います。管理栄養士は献立の作成や調理の工夫、改善に努め、子ども一人ひとりに合った食事ができるように発育状況に合わせて食材の大きさや形態などを工夫しています。
・離乳食は食材表を各家庭に配付し、家庭で初めての食材を試食し、問題が無ければ園でも使用することにしています。
・保育士は子どもの好き嫌いや、食の進み方などを把握していて、食事時には子どもに声掛けしたり援助しています。
・誕生会や行事食ではお楽しみメニューや、盛り付けを工夫して楽しい食事になるよう支援しています。旬の食材や季節感ある献立、また、月一回、国際食や郷土食メニューも取り入れ、地域の特産物や食文化の伝承を知る機会としています。
・管理栄養士は各保育室を回りながら、食育活動や子どもからの食の感想を聞き、残食、喫食状況を把握して、子どもが食事に興味を持つように努めています。
・衛生管理は「管理マニュアル」により、全職員が毎月検体し、身なりや調理室・調乳室・保育室の衛生管理を適切に行い、清潔を保っています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

・0~2歳児は個別連絡帳を利用して、園と保護者は毎日のコミュニケーションを取り、3歳児以上は送迎時の保育士との会話と各クラスノートにより子どもの園での生活を保護者に伝えています。また、必要な際には随時個人面談も行っています。
・今年度はコロナ対策で玄関前での子どもの受け渡しを行っているため、保育室や保育の様子が見れない不安が積もらないように、園内の様子を写真撮影し、コメント付きで玄関に掲示したり、保護者のみがアクセス可能なホームページ「はいチーズ」への掲載を増やすなど対策しています。
・運動会や生活発表会についても保護者が入れないので、園としては行事をYou Tube Live配信したり、録画配信を行って保護者に見せることができました。これにより保護者とは子どもの成長を共有することができました。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保護者への育児支援として、保護者が相談しやすいように、日々声掛けをし、信頼関係が醸成できるように努めています。送迎時の会話や連絡帳を通じて、園での子どもの様子を伝えたり、成長を共感し、喜び合えるよう情報を共有し、同時に保護者からの質問にも応じています。
・年間行事としての面談期間でなくても要望に応じてその都度、電話相談を受けたり、個人面談を行ったり、担任から声掛けをし、話し合う機会を作っています。
・入園後の発達の変化が著しい0歳児クラスの保護者には発達相談や離乳食について、また、5歳年長児クラスでは就学前の情報共有を第一に考え支援しています。
・保護者からの相談内容によっては、保健師、区役所、療育機関などを紹介し、専門機関とのつながりが持てるように配慮しています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

・家庭での虐待等権利侵害を早期に発見するため、日々、視診や着替え、表情や態度などを観察し、子どもへの虐待の予兆を見逃さないように保育士は対応しています。保護者と子どもの挙動がいつもと違う場合には、ミーティングで他職員にも周知し、情報の共有、収集をしています。
・該当する子どもがいる場合には「虐待防止マニュアル」に基づき、運営法人本部・区役所・保健師・児童相談所などの関係機関と連携し、適切に対処しています。
・虐待に関する研修を受けた保育士は研修報告書を作成し、職員会議で内容を発表するなどして、全職員での共有を図っています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

・保育の質の向上では、その日の狙いや活動内容、子どもの様子を振り返り、環境構成や保育士の援助、配慮について「自己評価」を行い、保育日誌に記入し、内容については園長、主任保育士が日々確認し、必要に応じて助言を行い、改善や質の向上に努めています。
・振り返りによる自己評価については、一人ひとりの子どもの心の育ち、意欲や取組む過程にも配慮して行っています。
・保育士は年1回の「キャリアシート」作成において、日々の振り返り結果をもとに次年度に向けたキャリアアップ目標を立て、自己研鑽の目標としています。
・さらに園では、厚労省の「自己評価ガイドライン」に沿って独自に作り上げた「保育士のための自己評価表」があり、これらをまとめると保育所自己評価となり、これらから浮上した課題も事業計画に取り込み、保育の質向上に結びつけています。