社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

かながわ福祉サービス第三者評価推進機構 評価結果検索サイト

川崎子母口雲母保育園

2023年12月25日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社プレパレーション

② 施設・事業所情報
名称 川崎子母口雲母保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 60 名
所在地 213-0023
川崎市高津区子母口545番の1
TEL 044-788-5588 ホームページ https://www.kirara-hoikuen.com/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2019年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社モード・プランニング・ジャパン
職員数
常勤職員:15 名
非常勤職員:0 名
専門職員
看護師:1 名
管理栄養士・栄養士:3 名
施設・設備の概要
保育室:6
更衣室:1
事務室:1
調乳室:1
子どもトイレ:立ち5 便座8
大人トイレ:4
園庭:有

③ 理念・基本方針
発見育む豊かな心
~考える力とは気づき。 気づきとは発見~
子どもの頃初めて見るものに 興味や疑問をもち、驚く日々。その初めての気づきを大切にしたいと考えています。気づく事はワクワクする事、それを誰かに伝えることで 自己表現の楽しさを感じてほしい。乳児、幼児の毎日の生活と遊びの中で 「触れる・興味を持つ・選ぶ・見る・追及する・・・」 等に気が付く事が出来、様々な発見を 日々の連続した生活の中で経験する場であり、色々な角度から考える豊かな発想をもつ子どもに育てたいと思っています。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
1、健康な心と身体を育む
雲母保育園では以下の保育方針を定めて園運営をしております。
「健康な心と身体を育む」
具体的には、子どもの最善の利益を追求し、将来の自己実現へ向けた基礎を培う。家庭及び地域との信頼関係を築きながら、保護者が自ら子育てをする力を発揮できるように支援するという姿勢を全体的な計画に定めています。
保育目標として以下の子ども像を掲げています。
「自らの心と身体の健康を大切にできる子ども」
「まわりの人々の思いに気づき、社会の一員としての生活を目指せる子ども」
「自ら考えたことを表現し、様々な人と親しみをもって関わり合おうとする子ども」
「主体的な意思に基づいて行動し、探究心をもって考えられる子ども」

2、食育
「食との出会いから心身ともに健康で豊かな人を育てる」をスローガンに食育に取り組んでいます。
管理栄養士・栄養士を2名以上配置し、毎月テーマを決めて展開されるサイクルメニューではない園独自献立、毎日園で調理される給食、きめ細やかな離乳食対応などで安心安全なだけでなく楽しみになるような給食の提供を行っています。
日々の保育の中でも栽培活動やクッキング保育、「先生」のひとりである管理栄養士・栄養士との関りが子どもたちの食への関心を培う機会となっています。
毎月の給食だよりでの情報提供や、年に2回姉妹園と合同での食の祭典「給食フェア」は子ども達だけでなく保護者の皆さまからも好評いただいています。

3、きらら教室
きらら教室では、パズルやぬりえから言語やさんすうまで、様々なプログラムを通して生活に必要な能力を身につける活動を行います。
言語やさんすうと言ってもむずかしいことを勉強するというものではありません。丸暗記や機械的な学習ではなく、工夫や発見・感じたことを言葉や形にすることで考える力を養います。
保育士とじっくり向き合い、一人ひとりの成長を見守り援助します。楽しみながら集中して考えるため、基礎力・理解力・学習に対する意欲が育ちます。

4、保護者の方々との連携
雲母保育園では園と保護者の方々とのコミュニケーション・信頼関係構築を大切に考えております。毎日お迎えの際に5分間お時間を頂戴し、職員とじっくりお話をさせて頂くことをお願いしています。また年2回以上の個人面談、年3回の保護者会や行事、毎日の連絡ノート・栄養ノートを通し連携を密にとっていきたいと考えております。 また、園で行う様々な行事には保護者の方々のご協力が必要です。

5、安全管理
安全計画の策定、定期的な防犯防災訓練の実施、危険箇所をピックアップしたお散歩マップの作成など、日ごろより安全面に関しては細心の注意を払っておりますが、当園では万一の時に備えてセコムのセキュリティシステムを導入しております。職員不在時の園内への不審者侵入時や職員による非常ボタンでの要請により、すぐさま警備員が駆けつけるようになっています。
カメラ付インターホンの設置、職員は生体認証での入退出管理を行うなど、徹底した安全対策を実施しており、安心してご利用いただけます。

6、アレルギーへの対応
食物アレルギーに関しては対応マニュアルを整備しており、医師の指示に基づいてアレルゲン除去の給食の提供や、アレルゲンへの接触に配慮した環境整備を行います。専門知識をもった管理栄養士・栄養士がご相談も承ります。
園内環境としても日頃より清潔を保ちアレルゲンの除去につとめております。毎日の清掃はもちろんのこと、おもちゃは毎日洗浄し、消毒を行っております。シックハウス症候群などの原因となる化学物質(※)は一切使用しておりませんのでご安心下さい。(※ホルムアルデヒド・アセトアルデヒド・トルエン・キシレン・スチレン等)

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/07/01(契約日) ~2023/12/15(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ◇特長や今後期待される点
・園での生活が安心・安全に送れるように取り組んでいます
園では、子どもが安心・安全に過ごせるよう、全保育室に標準的な実施方法を掲示しています。災害時の初動を(地震の時は窓を開ける・火災の時は窓を閉める)、イラスト入りで視覚的にわかりやすく表示しています。また、救急対応では、アナフィラキシー・けいれん(ひきつけ)・転んだ時の対処方法などをイラスト入りフロー図にして掲示しており、速やかに対応できるよう努めています。職員は、看護師から定期的に実践研修を受けており、窒息時などの応急処置を身につけています。園では、職員全員で安全対策に取り組んでいます。

・様々な職種の職員が、協力して質の高い保育を目指し、努めています
川崎子母口雲母保育園には、保育士の他に看護師や管理栄養士・栄養士が、それぞれの専門性を活かして勤務しています。栄養士も看護師も、まずは子どもたちと直に関わることで献立作成の改善や必要な健康教育に繋げ、保育者も食育チームと保健チームに分かれて活動するなど、職員全員で食育や健康教育について考える体制が出来ています。また、違う職種の職員が保育に入り、違う視点から子どもや保育を観ることで気づいたことも大切であると考え、その気づきを投げかけ話し合うことで、保育の質の向上につなげています。

・園と保護者で子どもの成長を見守ります
開園して翌年にコロナ禍により、子どもの行事などに制限がありました。園では、コロナ禍のなかでも子どもに様々な体験や経験が積めるよう、職員は工夫して取り組んでおります。保護者アンケートでは、コロナ禍のため保護者が参加できる行事が少ないことに残念な気持ちがありました。現在は、感染症レベルの5類移行に伴い、徐々に保護者参加の行事への取り組みを検討しており、園と保護者とで子どもの成長を見守る関係性が期待されます。

・保護者の就労等に寄り添った行事開催が望まれています
開園5年目ということで、コロナ禍にも重なり、行事自体の開催が難しい時期を過ごしてきました。保護者アンケートでは、園に対する総合満足度で、9割以上の方が満足と答えている中、行事日程に関しては、参加しやすいと答える方が少ないという現状があります。行事等を通して、保護者に保育の様子を観ていただけるようにと考えていますが、運動会を土曜日に開催できる場所の確保や、懇談会等の開始時間を遅くする為の職員配置等に困難が生じています。現時点では、園として出来ることを最大限に行っていますが、今後は保護者の意見も参考にしながら、就労している保護者が一人でも多く参加しやすくなるよう、検討し計画する事が望まれます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
第三者評価を受けた事で、職員にとって日々行っている業務が具体化され、職員1人1人が取り組みに対して、高い意識持って出来るようになりました。これからも引き続き、職員が必要以上の業務に追われることなく、子どもたちが心身ともに安定して毎日を過ごす場所としてどうあるべきか常に考え、保護者様と共に協力し、地域に愛される保育園運営をめざしてまいります。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

保育理念や基本方針を明文化し、入園案内・ホームページ・パンフレットに明記しています。保護者には、園見学時や入園説明会・保護者会などで説明しており、玄関への掲示や園だよりで周知しています。職員に向けた取り組みでは、入社時の研修や年度始めの職員会議で周知しており保育の意識付けや実践につながるようにしています。園内研修と施設長会議で理念に沿ったテーマを取り上げ、理解の促進に向けた体制を整えています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

法人は、子ども育成協議会に加入し、事業経営をとりまく環境と経営状況の把握・分析をしています。また、複数の自治体に姉妹園がある強みを生かし、自治体ごとの方針や相違点を広い視野を持って判断し、保育に関わる経営状況の検討をおこなっています。法人が、収集したニーズや分析した経営課題については、施設長会で情報共有しています。また、外部からの情報収集と意見交換による比較検討に、常に取り組んでいます。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

法人と連携し経営や保育園内の状況を把握し、課題や問題点の改善に努めています。施設長は自治体の連絡会に出席し、行政や他園から情報収集しています。リーダー施設長や本部職員が定期的に園を巡回しており、経営や保育園内の状況を把握し、課題や問題点の対応など連携が図れています。職員には、施設長会議の内容を共有しており、改善に向けた取り組みに努めています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

法人の「健康な心と体を育む」という保育方針をもとに、園独自の「発見育む豊かな心~考える力とは気づき。気づきとは発見~」という保育スローガンを掲げて中長期計画を策定しています。主要な取り組みとして、(1)人材の育成、(2)地域に根差した保育園づくり、(3)施設・環境の整備の項目を掲げているほか、中長期ビジョンに関連する園としての事業計画を立案し、時宜を見て施設長が主導のもと、計画の修正や見直しに取り組んでいます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中長期計画をもとに単年度の計画として、事業計画書や年間行事予定の策定をおこなっています。年間計画はビジョンと実績を踏まえた実行可能な内容となっているほか、行事以外にも地域との関わりや、職員育成なども踏まえた計画となっており、計画や行事等の進捗は適宜、確認をする体制を整えています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

事業計画は、各園の職員会議などから得られた意見も参考にしたうえで、法人や施設長で計画の作成をおこなっています。また、事業計画は法人の定めている運営委員会・園評価にて当年の園の評価を年度末に実施しています。得られた情報から課題や意見を抽出し、次年度に向けた計画の策定に生かしています。職員には、年度初めの職員会議で周知し共通認識のうえ保育に努めています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

保護者には、事業計画の周知や理解に向けて、案内や園だよりなどのお知らせをアプリで活用した配信に取り組んでいます。特に、年間予定表は年度初めに周知しています。ただし、参加確認が必要なお知らせに関しては手渡しで配布するなど、保護者に丁寧に伝えています。説明で分かりにくい部分は、必要に応じて資料を作成したリ、個別に補足説明をするなどの工夫をしています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

保育の質の向上に向けた組織的な取り組みとして、職員の作成した年案・月案・週案は園業務支援アプリ内に管理しており、計画内容は施設長の確認に加え、本社でも適時確認できる体制を整備しています。計画の修正が必要な場合は適時指導に取り組んでいます。また、職員は自己評価チェックリストを年に2回行い、その結果を踏まえて施設長面談を実施しています。年度末には園評価を行い、次年度計画に反映させています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

取組むべき課題を明確にするため、運営委員会の議事録・年度末と行事後の保護者アンケート・園の自己評価などから情報収集・分析を行っています。得られた情報や振り返りなどから課題を抽出し、改善策を反映した次年度の計画を策定しています。職員には、昼礼や職員会議などを通して情報共有しています。主に行事などの立案した計画は、状況に応じて修正・変更するなど柔軟な対応に努めています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

施設長は、法人の運営方針を理解し、安定した運営に向けた取り組みの実行に努めています。施設長は、入園案内やホームページなどで園の方針や役割を明示しており、その活動の表明を行っています。また、園内の分掌表を作成し、施設長の不在時に災害が発生した場合には、各職員が自らの役割を認識し、分担した対応ができる体制を整備しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

遵守すべき法令等を正しく理解するため、定期的にマニュアルなどを確認する機会を設けています。施設長は、行政からの通知や地域の連絡会で得た情報は、職員に報告し共通認識のうえ保育に努めています。また、施設長や職員は外部研修後に研修レポートを作成しており、園内研修にて情報共有しています。組織全体での法令遵守に取り組んでいます。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

職員の主体的なスキル向上の取り組みに向けて、年2回の自己評価チェックで自身の保育の振り返りをしています。施設長は、職員との面談で意向や必要と認められるスキルの確認をおこない、職員が年1回以上の外部研修へ参加できるように研修計画を立てています。また、園内研修では看護師による心肺蘇生・ADEの使用方法や誤嚥・窒息時の救急対応講習を取り入れており、保育の質の向上に向けて計画的に取り組んでいます。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

法人は、経営の改善や業務の実行性を高める取り組みとして、人事・労務・財務など分析し改善案の作成に取り組んでおり、園と連携を図っています。施設長は、リーダー会議・乳児・幼児会議などからクラスの様子や職員の状況を把握しており、意見を取りまとめるなど積極的に取り組んでいます。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人が、主導となって採用活動を実施しており、求人・採用・配置等の人事に関わる計画など施設長と連携が図られています。また、園の入口に求人ポスターを掲示し採用に向けた活動に全園で取り組んでいます。求人の取り組みでは、既存職員からの紹介優遇制度の整備、家から1時間以内で通勤できる園への配置、栄養士の実技試験、選考前の園見学など、採用強化の施策に取り組んでいます。採用後はキャリアパスをもとに、職員の資質などを考慮したうえで、研修や配置が行われています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

園の求める職員像として社訓「Kiraraizm」を掲げ、求人案内や入社後の園内研修などで周知しており、職員が取り組むべき方向性を明確に示しています。また、職員の自己評価・年度末の意向調査・施設長との面談により、法人の定めるキャリアパスと連動した評価体制を構築しています。昇格や異動については本人からの希望も受付けて柔軟に対応しています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

職員の就業状況等は、勤怠管理システム・人事情報集約システムなどを用い、法人にて労務管理を行っています。また、健康診断・ストレスチェック・産業医の設置など、職員の健康面に配慮しています。加えて、有給休暇、夏季休暇、社宅制度、栄養士の保育士資格取得支援などの福利厚生にも努め、必要な職員には、時短勤務や育児・介護休暇の取得など安心して働ける環境整備に取り組んでいます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人では、職員のキャリアパスを作成し、一人ひとりの目標管理のための仕組みが構築されています。職員は、保育所保育指針などに基づいて基準を定めた自己評価チェックリストを年2回実施したうえで、施設長と面談をしています。施設長は、職員との面談で現在の状況を確認し、課題や目標などについてサポートや適時指導をおこなっており、職員の働きやすさとやりがいが追求できるよう努めています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人は、職員の教育・研修に関する基本方針の実現に向けて、職員の年1回以上の外部研修と月1回の園内研修を受講できるように研修計画の立案に取り組んでいます。また、日々の保育において教育に関わる課題が認められた場合は、研修計画の見直しと修正を行い、職員の知識やスキルの向上に向けて、適時調整を行う体制を構築しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

園では、新任職員にはOJTを実施しており、職員の成長を適切に把握しています。また、キャリアアップ研修の受講推進に取り組んでおり、年1回以上を目安に自身の必要な分野の外部研修に参加できるように研修計画を立てています。連絡帳の記載方法や送迎時の保護者対応などは、施設長と法人の2重管理体制を構築しており、各職員の習熟度に合わせた指導体制を整えています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

園では、保育に関わる実習生の受け入れに向けて業務マニュアルを整えています。実習生の受け入れは採用の窓口の一つと捉え、養成校と連携のうえ積極的な受け入れに取り組んでいます。また、受け入れの際は業務マニュアルに沿って説明し、守秘義務などを明示した誓約書の提出を求めています。職員から、実習生に保育士の仕事内容や、働きがいなど話す機会を作っています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

園は、運営の透明性の確保に向けて、ホームページや動画共有サイトを通じて適正な情報公開に努めています。さらに、利用者からの意見・苦情・相談における園の対応フローを明示しており、必要に応じて園の対応などは掲示やお知らせを配布して情報公開に努めています。福祉サービス第三者評価の評価結果はホームページにて公表を行う予定です。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人では、職務権限規程・倫理規定等を含む業務マニュアルを定めており、職員に周知しています。園では、年1回内部監査を実施し透明性の高い適正な運営に取り組んでおり、行政指導及び監査を受け、外部の専門家による支援などを実施に取り組んでいます。また、高津区の地区担当保育士が定期的に巡回しており相談や指導など連携が図られています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもが近隣地域との交流を築くため、園は業務マニュアルに基本的な考え方を定めています。地域の未就学児を対象とした園庭開放は、園の掲示や川崎市発行の冊子やホームページで周知しており随時受付けています。また、毎月29日は地域の子育て家庭の育児相談会を行っております。園では、玄関に地域の子育て家庭が利用できる施設のパンフレットやチラシなどの常置しており、保護者に情報提供をしています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

ボランティアの受け入れに関する方針などは、法人の定める業務マニュアルに記載しています。受け入れ時の対応は、子どもに関わる前に施設長からオリエンテーションを実施することで、法令遵守における留意点の把握や、子どもとの関わり合いをスムーズに展開できるように配慮しています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

園の事務所には、地域の関係機関・団体の連絡先一覧を掲示しており、緊急時には速やかに対応できるようにしています。施設長は地域の施設長会に参加し、地域の福祉ニーズ等の情報交換を行うなど、関係機関との連携に努めております。行政の保育課は、定期的に園を巡回しているため地域の情報収集や課題解決に向けて協働して取り組む体制を構築しています。また、定期的に療育センターから巡回を受けており、相談・指導など連携を図っています。虐待等権利侵害が疑われる子どもに関しては、常に法人と連携を図っており、状況に応じて関係機関と連携するなど組織的な対応を整備しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の福祉ニーズ等の把握に向けて、関係機関、自治体、事業団体などからの情報収集に取り組んでいます。施設長は、地域の子育て家庭からの育児相談や、園見学時に子育てに関する悩みや相談に応じています。園の第三者委員は町内会会長・副会長に委嘱しており運営委員会で域の福祉ニーズを把握するための取り組みをしています。園の玄関に、地区の運動会ポスターを掲示するなど、地域情報を周知しています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の福祉ニーズに応えるため入園する子どもの保育をするとともに、安定した保育の提供による地域貢献をしています。園では、川崎市主催の子育て応援フェスタに参加し交流を図っており、地域の子育て家庭からの育児相談など積極的に取り組んでおります。コロナ禍の情勢を注視し、近隣の老人ホームとの交流を検討しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもを尊重した保育の実施に向けて、法人の定める業務マニュアルに基づき、職員研修を毎年行っております。施設長は、日々の保育の中で人権侵害に当たる可能性がないか確認を行っており、職員は子どもの気持ちに寄り添った保育に努めています。職員は、人権擁護のセルフチェックをして、日々の保育の振り返りをしています。保護者には、保育について園だよりや発行物の提供に加え、懇談会などの機会をとらえて理解を図る取り組みに努めています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

園では、プライバシー保護に関する業務マニュアルが整備されており、職員は園内研修で共通理解のもと保育に取り組んでおります。職員は、着替えやおむつ交換時は衝立を使用するなど、プライバシーに十分配慮して保育に努めるとともに、いつでもマニュアルを閲覧できる体制を整えています。また、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制の評価制度も導入し、職員は毎年プライバシーマークテストを実施し深い理解へと繋げています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

園では、保育内容や食育活動の様子、設備などをホームページやSNSを活用し視覚的にわかりやすく情報発信しています。園見学は随時対応しており、園内見学時は感染症防止に十分配慮して案内をしています。施設長が保育内容の説明を行うほか、入園の案内を用いて園の方針など丁寧な説明を心掛けています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

保護者には、入園時に保育内容や園の方針・基本的なルールの説明を行っています。児童票の記入に加え、成育歴・家庭状況・配慮事項などを入園前面談で詳しく聞き取りをしているほか、入園時に用意する持ち物などは実際に現物をみせながら説明をしています。また、重要事項説明書と個人情報取り扱いについて説明をおこなった上で、写真掲載への同意書の提出をお願いしています。説明にあたっては、言語や文化の違い、心身的なことなど、各家庭の状況に合わせた配慮に努めています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の事情により転園が生じた場合は、子どもが転園先で安心して過ごせるように保育の継続性に配慮しています。転園先からの問い合わせなどには、保護者の同意のうえで必要な情報提供を行う体制を整えています。また、保育所の利用が終了した後も、施設長が関係機関との連携の継続に努め、保護者からの相談を受け付ける体制を整えています。また、その旨を個人面談や懇談会にて、保護者に説明しています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

日々の保育の中で、子どもの言葉や遊びに集中している姿などから子どもの満足感や気持ちを理解するよう努めています。保護者とは、日々の会話や連絡帳・個人面談などで満足度を把握するようにしています。さらに、保護者参加の行事後にはアンケートの実施や、年度末に運営委員会・園評価の分析を行っており、次年度の取り組みに反映させています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

利用者の苦情に対する解決に向けた手順を定めております。保護者には、入園案内に苦情解決体制と相談受付窓口を明記し、玄関に掲示して周知しています。保護者とは、降園時に情報共有する5分間の対話に取り組んでおり、気軽に相談できる仕組みを整え、苦情となる前の段階で意見を吸い上げられるよう努めています。特に、降園時の5分間対応は、組織の中核的な取り組みとして姉妹園全体で注力しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

職員は、降園時の5分間対応時に保護者が相談や要望が述べやすい雰囲気づくりを心掛けています。保護者には、相談窓口が複数あることを周知しており、クラス担任や施設長への意見の申し出に加え、川崎市区役所 児童家庭課児童家庭サービス係・園の第三者委員への相談ができる体制を整えています。相談解決の手順は入園案内に沿って説明しており、さらに玄関に掲示して周知を図っています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

園では、課題の解決に向けた手順を業務マニュアルに定めており、迅速な対応に向けて組織的な体制を整えています。保護者から寄せられた意見や相談事は、担任が一人ではなく課題の解決に向けて施設長や本社と組織的に対応しています。健康に関することの相談は看護師に、食に関する相談は管理栄養士も一緒に相談を受けるなど、連携が図られています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

法人と連携しBCPの策定と、業務マニュアルに定めるリスク管理・コンプライアンス規定など、安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制を構築しています。職員は、法人のエリア看護師から、AEDの使用方法や心肺蘇生などの緊急対応時の実技研修を受けています。園では、週1回ヒヤリハットの報告と改善点の報告をしており、園内で情報共有しています。また、姉妹園の事例など情報共有するなど組織全体で安全対策に取り組んでいます。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、業務マニュアル・看護マニュアルを整備しており、子どもの体調不良時や感染症予防や発生時の対応方法について明確にしています。また、マニュアルはいつでも閲覧できるように保管しています。職員は、園内研修でエピペンの使い方と注意点を理解しており、各保育室には、アレルギー時の対処法や救急法など掲示しています。保護者には、「園だより」の保健コーナーで身体や健康に関わる情報提供と注意喚起をしています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

園は、災害時における子どもの安全確保のため、対応すべき項目別のマニュアルを整備しています。保護者には、入園案内に避難場所を記載しており、緊急時の集合場所を定めているほか、年に1回引き渡し訓練を実施しています。園では、1日災害訓練を実施しており、靴下を履かないで靴を履き、給食はラップおにぎりや紙皿を使用するなどの体験をしております。園内の、備蓄品は本社にて必要量を算出しているほか、備蓄品の管理は施設長が定期的に消費期限などの確認をしており、組織的に取り組んでいます。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

法人では、保育に関わる手順書として子どもを尊重する姿勢を念頭に、業務マニュアル・規定類を定めています。職員は、業務マニュアルを業務支援アプリからいつでも確認することができます。施設長は、職員が定められた手順の通り実践していることの確認に加え、リーダー施設長の巡回時に保育状況を共有し連携に努めています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

法人の定めた業務マニュアルは、適宜リーダー施設長会議にて評価と振り返りをおこなっています。評価や見直しをする時期やその方法が確立しており、来年度の体制に向けて組織的に取り組んでいます。施設長は、見直した内容は姉妹園と情報共有しているほか、職員にはクラス会議や職員会議などで周知しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

園では、子どもの家庭状況等を踏まえた個別の支援計画の作成に取り組んでいます。保護者から、入園前の面談にて収集した情報は、必要に応じて職員会議・昼礼にて情報の連携を図るほか、全体的な計画のもと職員が参画し年間の指導計画に繋げています。計画は施設長の承認と法人のチェック体制を整備しているほか、家庭支援センター等の連携にも努めており、指導計画の立案や保育方法の助言を受けるなど、指導計画を適切に作成しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

策定した指導計画は、評価と振り返りを判定する組織的な体制を整えています。週案の見直しは期限を設け事務所に記載し管理しているほか、月案はクラス会議で主任や栄養士も関わり、振り返りを実施し翌月の計画に反映しています。保健指導に関わる計画では、園長や職員が連携して看護関係の記録やヒヤリハットの集計を行い、次期の事故防止の計画に反映させています。見直しにより必要と考えられる保健指導は、園内研修を実施して計画の修正及び実行に取り組んでいます。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

子どもに関する保育の記録は、法人で定めている発達状況を項目ごとに示した児童票をもとに、職員間で情報共有をしています。職員により記録の書き方に差異が無いよう、作成した記録は施設長が確認及び承認する体制があり、必要に応じて指導に努めています。指導計画等は園業務支援アプリのクラウドサービスに保管し、いつでも閲覧ができるほか、他クラスの計画も可能としており、職員間での保育の進め方を参考するなど、園全体でのノウハウの共有体制を構築しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人では、個人情報保護管理規定を定めております。子どもの記録に関するものは全て事務所の鍵の掛かる書庫に保管管理しており、規定では、個人情報の保管期間や廃棄方法など明記しており適正に管理しています。職員は、毎年個人情報保護の研修とプライバシーマークテストを受けており意識付けに努めています。保護者には、個人情報の取扱いについては、入園時に説明し同意書の提出をお願いしています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章、児童の権利に関する条約、児童福祉法、保育所保育指針などの趣旨をとらえ、且つ保育所の理念、保育の方針や目標に基づいて、本部が大枠を作成しています。保育に関わる職員は全員で確認し、在園する子どもの状況や家庭の状況、保育時間、地域の実態などを考慮し、適宜、変更や追記を行うことで作成に参画しています。年度末には計画の評価を行い、次の作成に生かすと共に、園を取り巻く状況に変化がある時は、適宜、改訂を行っています。全体的な計画を基に、年間指導計画・月間指導計画へと落とし込んでいます。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

園は静かな住宅街に位置しています。滑り台や砂場のある園庭があり、且つ、目の前にせせらぎ川が流れているので、外遊びで自然に触れられる環境です。室内は木の温もりが随所に感じられる明るく落ち着いた内装で統一され、清掃も行き届いています。午睡時は個人別のコットを使用しています。0-1歳児の保育室では、食事と遊びのスペースをパーテーションで分け、生活の流れをスムーズに、且つ子どもにとって心地良く過ごせる生活空間になるよう環境を整えています。また、遊びのスペースにも隅の方にマットを敷き、子どもが落ち着ける場所が確保されています。手洗い場やトイレは、明るく清潔で、子どもが利用しやすい設備を整えています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、児童票や入園前面談・個人面談の記録、発達記録などを児童毎にファイリングし、一人ひとりの子どもの発達や家庭環境を把握し、個人差を尊重した関りが出来るよう努めています。子どもが安心して自分の気持ちを表現できるように対応していますが、特に言葉で表現できない0-1歳児に対しては、表情や動作から快適に過ごせているか汲み取るように努めています。また、表現することが苦手な幼児に対しては、選択肢を提示するなどの援助をしています。保育者は子どもの年齢に合わせて分かりやすい言葉で話し、急がせる声掛けや制止の言葉を不必要に用いないように努めています。その為にも、急ぐような場面を作らないよう心がけ、保育者の願いを先行するのではなく、子どものペースを守るよう意識しています。また、制止が必要な場面でも、強要するような言葉にならないよう配慮しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

一人ひとりの子どもの発達に合わせ、生活に必要な基本的生活習慣が身につけられるよう、指導案に盛り込み取り組んでいます。各クラスの手洗い場には「手洗いの手順」や「うがいの仕方」、汚れた手ときれいな手のイラストなどを掲示し、子どもが視覚で捉えられるよう配慮しています。援助の際は、子どもが自分で取り組もうとする意欲を尊重し、必要な部分のみ援助しながら達成感を感じられるよう配慮しています。また、連絡帳や送迎時のやり取りを通して家庭での生活状況や生活リズムについても把握し、子どもの状態に応じて午前睡を取り入れ午睡時間の調整をするなど工夫しています。保育者は、基本的生活習慣を身につけることの大切さについて、年齢に応じて声掛けや働きかけを行っています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:b】

2歳児以上のクラスでは、子どもが自由に玩具を選び遊べるよう環境を整えています。観察日には、0-1歳児はボール遊び、2歳児は園庭遊び、幼児は異年齢児が一緒に、ままごとやブロック、塗り絵などで遊び、数人ずつ呼ばれた子どもが製作や雲母教室のプリントに取り組んでいました。どのクラスの子どもも、調査者が入室すると元気に挨拶をして、遊びの説明や自己紹介をするなど、生き生きと活動している様子が観られました。散歩や戸外遊びは、保育者の配置や近隣との関係で頻繁に取り入れることが難しい状況ですが、マットや鉄棒などを使用し室内で体を動かし、散歩の日は遠方まで歩くなど意図的に運動できるよう配慮しています。コロナが落ち着いたので、今後は更に地域との交流や社会体験が得られるような機会を持つことを検討しています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0歳児の保育室は、食事のスペースと遊びのスペースをパーテーションで分け、遊びや睡眠のスペースにはマットを敷き、安全に遊べるように配慮しています。また、壁には子どもの写真を用いた季節の装飾が飾られています。玩具は、年齢に適した型はめや車、ルーピングコースターや知育玩具などが用意されています。観察日は1歳児と一緒にボール遊びをしていましたが、保育者の膝の上で心地良さそうに過ごし、1歳児の遊ぶ様子を眺めて楽しむ様子が観られました。保育者は、子どもの動きや表情・発声を大切に応答的に関り、愛着関係が持てるよう配慮しています。また、探索が自由にできるよう、保育室内、散歩先、園庭などでも環境を整えています。連絡帳や栄養士との栄養ノートで日常的に保護者と連携しながら、心身共に安定した生活が送れるよう配慮しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

2歳児の保育室は玩具が自由に取り出せるよう設定されていますが、1歳児は発達の様子を見ながら少しずつ進めている段階です。探索活動が十分に行えるよう、3階まで這い這いで上り、玩具の設定の工夫などをしています。自我の育ちを受け止め、気持ちを伝えられずに泣き続ける子どもにも根気よく関わっています。気持ちを代弁し、気持ちの切り替えができるよう場所を変えて、落ち着いてから話すなど、配慮しています。異年齢の子どもや保育者以外の大人とも関われるよう、合同保育や、栄養士や看護師が保育に入る機会も積極的に作っています。家庭と連携して取り組めるよう、連絡帳や栄養ノート、送迎時の5分間対応などで情報交換を行っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保育者は子どもの姿をよく観察し、子どもが興味や関心を持っていることを計画に反映しています。また、友だちとの関わりの中で、体験を通してルールや決まりの必要性に気づけるよう、保育者が関わったり見守ったりしています。友だちと協力して一つのことをやり遂げる機会も大切にし、現在は高津区主催の作品展に「食べ物かるた」を出展する為、5歳児が意見を出し合い、分担して作成しています。子どもたちの取り組みは各種お便りや懇談会で保護者にお伝えし、就学先の小学校には、保育所保育要録に記載しています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

受け入れた子どもの状況に応じて適した環境を検討し、可能な範囲での環境整備の元、受け入れを行っています。特別な配慮を必要とする子どもに対しては個別指導計画を作成し、日々活動の様子を記録しています。クラスの一員として友だちと同じように活動出来るよう援助していますが、子どもが「出来ない」と伝えた時、保育者の判断によっては無理強いせず、安心して過ごすことを大切にしています。子どもの状況は職員間で周知し、保護者とは送迎の際の5分間対応や面談などで連携を密にしています。また、園は療育センターや児童相談所・区の保健師等と関係を築き、必要に応じて相談や助言が受けられる体制を整えています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

在園時間の長い子どもは、家庭的でゆったりとした雰囲気の中で過ごせるよう、保育者と1対1で関わる時間を設けるなどの配慮をしています。また、延長保育を利用する子どもは特に安心して過ごせるよう、なるべく一人ひとりの好きな遊びを提供し、18時過ぎのお迎えで希望される方には、補食・夕食を提供しています。年齢の異なる子どもが一緒に過ごす際は、低年齢の子どもに保育者が付き安全を確保、子どもの状況については、引き継ぎボードを使い保育者間で適切に引継ぎを行っています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画と5歳児の年間指導計画に、小学校との連携や就学に関連する事項を盛り込んでいます。子どもが小学校の生活について見通しが持てるよう、年長児は1月頃から、8時半登園の練習や雨天時の傘の扱い方の練習、ハンカチを持つ練習などを取り入れています。また、保護者には懇談会や個人面談などで伝えています。幼児フロアの壁には、就学後の1日の生活の時間配分を円グラフにして貼りだし、子どもの自覚や理解に繋げています。保育者は、施設長の責任のもと、保育所児童保育要録を作成し、就学先の小学校に送付しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理に関するマニュアルがあり、保健計画も作成しています。日中の子どもの体調悪化については、37.5℃以上の発熱や複数回の下痢・嘔吐があった場合はお迎えの依頼をしています。また、首から上の怪我は、原則園で受診しています。看護師は、保育者に対して衛生管理や子どもの病気・怪我・事故などについて指導・助言していますが、保護者には保健だよりで、その月の保健目標や実施した健康教育、その月の配慮事項などについて分かりやすくお知らせしています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

0-1歳児は2か月に1回、2歳児以上は4か月に1回、園医による健康診断を行っています。また、歯科健診は年に1回行っています。結果は職員が確認し、健康カードに記録すると共に保護者に伝え、家庭での生活や健康管理に活かされるよう援助しています。開園当初多かった虫歯は、日々のうがいや歯磨き、家庭との連携により減少しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもに対しては「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」をもとに、園の対応マニュアルに沿って対応しています。入園時は施設長と栄養士が保護者と面談し、医師記載の生活管理指導票に基づきアレルゲン食材を除去、もしくは代替食材を使用した献立を提供しています。配膳時は、誤食が無いように机を分け、専用のトレイを使用、食器の色も変えています。職員は、アレルギー疾患や慢性疾患等についての研修に参加し、学んだ知識や情報は、昼礼や職員会議で共有しています。また、保護者には玄関掲示やお便りなどでお知らせしています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

食に関する豊かな経験が出来るよう、全体的な計画に盛り込むと共に食育計画を作成しています。保育者は家庭での食事の様子を伺い、一人ひとりの発達に合わせて適切な援助を行っていますが、給食会議では、離乳食・食べむら・椅子の座り方・食べこぼしやマナー・食具の使い方など、年齢別の課題も出し合い共有しています。食器や食具は発達に合わせて用意し、幼児は陶器の和食器を使用、2歳児から箸遊びを取り入れ、様子を見ながら箸の使用を開始しています。個人差に応じて量を加減し、子どもが食べることを楽しみに出来るよう、援助しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

離乳食は家庭で試した食材のみ使用、形状も一人ひとりの発育に応じて調整しています。また、体調に応じて牛乳を麦茶に変更するなど、個別対応も行っています。栄養士は日常的に食事の様子を見回り食事介助を行い、喫食状況や嗜好を把握し、次月の献立作成に反映しています。献立は栄養士が毎月テーマを決めて作成、旬の食材を使用し、時には地域の食文化や行事食なども取り入れています。衛生管理はマニュアルに基づき適切に行っています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

家庭との日常的な情報交換は、連絡帳や送迎の際の5分間対応で行っています。また、個人面談は年2回行っています。保育内容については、保護者の理解を得られるよう、毎月発行している園だよりに各クラスの今月の目標を記載し、懇談会で説明するなどの取り組みを行っています。また、保護者と子どもの成長を共有できるよう、玄関掲示や動画配信など、様々な機会を活用しています。保護者との情報交換の内容は、必要に応じて面談記録として残し、職員間で共有しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

入園の際は5分間対応について説明し、保護者の理解を得られるよう努めています。また、5分間対応では園での様子を伝えるだけでなく、家庭での様子について聞き取りをし、子育て相談なども行っています。保育者だけではなく、看護師や栄養士、施設長などがそれぞれの専門性を活かして相談に応じ、必要な時は専門機関に繋げるなど、支援しています。ただ、行事が平日に行われる為、就労されている保護者にとっては調整が難しいという意見が多くあります。場所の確保や職員配置などを考慮しつつ、状況を見ながら検討をしていく段階です。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待等権利侵害の兆候を見逃さないよう、子どもの身体に傷や痣が無いか視診を行うなど、心身の状態や家庭での養育状況の把握に努めています。虐待等権利侵害の可能性があると職員が感じた場合は、マニュアルに沿って速やかに施設長に報告、保育所内で共有すると共に関係機関や本社と情報共有し対応を行っています。保護者の状況に応じて必要な支援を行うことも虐待等権利侵害の予防に繋がる為、保護者との信頼関係を築くよう努めています。職員は年1回、人権擁護についての研修を受けています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

保育者は、保育計画や記録、週案会議や職員会議などで保育実践の評価を行っています。また、年2回、自己評価を行い、評価後は施設長と面談し振り返りを行っています。保育所自己評価は職員会議で話し合い、施設長がまとめています。外部研修に参加した職員は必ずレポートを作成し、昼礼や職員会議等で内容を共有しています。園内研修は、年度初めに計画を立て、マニュアルの読み合わせや保育の振り返り・書類の書き方や児童虐待・不適切保育についてなど、様々なテーマについて学び、専門性の向上に努めています。