社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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川崎市ふじみ園

2025年03月31日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 公益社団法人神奈川県社会福祉士会

② 施設・事業所情報
名称 川崎市ふじみ園 評価対象サービス 2022~ 障害者・児福祉サービス版
対象分野 生活介護, 就労継続支援(B型) 定員 生活介護50(44) 就労継続支援B型10(10) 名
所在地 210‐0834
川崎市川崎区大島1-8-6
TEL 044‐244‐3973 ホームページ http://kfj.or.jp
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1986年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人川崎市社会福祉事業団
職員数
常勤職員:18 名
非常勤職員:12 名
専門職員
施設長(園長):1 名
主任(施設長補佐):1 名
サービス管理責任者:1 名
生活支援員:12 名
管理栄養士:1 名
医師:4 名
看護師:2 名
調理員:7 名
運転手:4 名
事務員:2 名
施設・設備の概要
建物について:川崎市南部身体障害者福祉会館・川崎市身体障害者協会と併設。
作業室:2
食堂:1
厨房・厨房バックヤード:1
医務室:1
事務室:1
更衣室:1(利用者・職員共用)
シャワー室:1
トイレ:男女各1
執務室:1
面談室:1
屋上園庭:1
会議室:1
倉庫:1

③ 理念・基本方針
○法人の「基本理念」として、下記の4項目を掲げている。1.充実した質の高いサービスの提供、2.地域に根ざした施設運営、3.人材確保・定着・育成、4.法人の運営基盤の整備
○施設の「方針」について、年度ごとに利用者の意見を取り入れて見直しを行い、令和6年度は下記を事業計画に明記している。
「川崎市ふじみ園は、法人の基本理念に基づき、職員規範を遵守し、信頼され、選ばれる福祉サービスを提供するため、清潔で快適な施設環境を目指す。個々のニーズに合わせた個別支援計画による支援を適切に提供し、利用者にかかわる支援者と共に、利用者が地域社会の中で働くことの喜びや生きがいを感じ、豊かに生活することを支援する。さらに、地域や関係機関との連携に努め、地域に開かれた施設を目指す。」
○また、下記のように利用者に分かりやすい表現(ルビ付)にしたものを事業所内の目に付きやすい場所に掲出して、職員・利用者・家族等で共有すると共に来館者に周知している。
「川崎市ふじみ園は、これからもずっと清潔で落ち着いた施設環境を目指します。
利用者一人ひとりの希望を聞いて個別支援計画を作り、利用者と関わる様々な人と協力して支援を行います。
利用者全員が元気に働き、運動やレクリエーションで楽しく過ごせる場を提供します。
コロナや富士見公園の改修工事があっても、地域住民の方々と交流する機会を作ります。」

④ 施設・事業所の特徴的な取組
○川崎市ふじみ園は、川崎市が設置し、川崎市社会福祉事業団が昭和61年4月に施設運営を受託し、平成18年4月から指定管理者となり運営継続して現在に至っている。生活介護事業(定員50名)と就労継続支援(B型)事業(定員10名)の障害者施設である。
○利用者一人ひとりの年齢や特性、意向に応じて自律・自立生活が送れることを大切にし、個別支援を行っている。
○生活介護事業は、安全を第一に据えて利用者一人ひとりの希望を聞き取り、軽作業や自主製品の制作、健康維持のための体操や散歩、地域清掃等、適性や興味を考慮したプログラムを提供している。
○就労継続支援(B型)事業は、就労に必要な知識・能力の向上のための作業種を開拓すると共に工賃の向上を図り、部品や箱(菓子、ハンカチ等)の組み立て、封入・封緘・発送業務、園外での清掃業務の他、利用者の実習・就労支援を行っている。
○上記2事業共通事項として、利用者の健康管理が実施されている。看護師による日常的な体調管理、嘱託医(精神科・内科・歯科・耳鼻科)による定期健診や健康診断が実施される他、利用者の高齢化・重度化への対応として、南部リハビリテーションセンターの理学療法士や作業療法士等による身体的能力評価の実施や個別支援計画に基づく機能訓練を行っている。
○職員は、利用者一人ひとりの権利擁護や意思決定を大切にし支援を行っている。利用者が「川崎市ふじみ園」を安全基地と認識し、自分の強みを生かしが地域生活や就労等にチャレンジできるよう、安心できる居場所とすることを目指している。
○利用者の話し合いの会である「仲間の会」が月例で設けられ、施設の運営方針等について、利用者の意見発信の場のひとつになっている。また、利用者の保護者会として「ふじみ会」が隔月で定例的に設けられ、施設運営方針や福祉情報を発信すると共に、利用者と会議内容の共有を図って連携を密に行っている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2024/06/20(契約日) ~2025/03/21(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3 回(2019年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ①権利擁護に重点を置いて、利用者一人ひとりを尊重した個別支援が行われている
支援マニュアルを整備し、「利用者一人ひとりが、必要な援助を自己選択しながら、尊厳を以て豊かな生活が送れるように利用者中心に支援すること」を基本に据えて職員倫理綱領を定めると共に、標準的な実施方法を具体的に明記し、個別支援計画に基づいた利用者支援が行われている。
②福祉サービスを提供する上で、職員間で情報共有が密に行われ、周知徹底が図られている
職員は、毎日のミーティングや各種会議・委員会を有効に活用し、利用者支援のため迅速に情報共有を図って対応している。
また、利用者一人ひとりのケース記録や個別面談・カンファレンス等の内容は、詳細かつ具体的記録に残し、個別支援計画に必要な情報は、上長のチェックの下で適切に記録されている。
③支援マニュアルに基づいた業務のチェックや見直しの仕組みの整備が期待される
利用者支援の積み重ねにより、職員間で標準的な業務内容をチェックし、見直しに関する検討を記録として残し、定期的に改訂する仕組みが整備されることが期待される。
④職員のOJT等育成の仕組みの整備が期待される。
施設の新任者に関するOJTは、現状で1~2週間程度となっており、育成トレーニング面で課題を抱えている。今後、新任職員の育成方法の整備が期待される。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
受審の準備段階では、現場で関わる職員や保護者等へのアンケート依頼を行うことにより、一部の施設職員のみの意見が評価に反映されることなく、様々な意見を得ることができました。また、評価項目に対しエビデンスとなる資料を収集することにより、事業内容や付随する事務関連の事項について整理することができました。そして、第三者評価の結果を得ることで、客観的な視点から障害福祉事業所として期待されている点や、求められている事柄、さらには、当施設の強みに気づくことができました。これらのことを、地域の中で施設運営を進めていく一助としていきたいと考えています。
 最後になりますが、今回の第三者評価を担当してくださった神奈川県社会福祉士会の皆様や、ご協力いただいた当施設のご利用者、保護者ならびにスタッフの方々に厚く御礼申し上げます。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

・法人の4つの基本理念がホームページやパンフレットに記載され、広く周知されている。職員規範と併せ、職員がいつでも確認できるよう職員室内に掲出されている。
・基本理念の下、「ふじみ園方針」が策定され、年度毎に見直しされている。「ふじみ園方針」は4項目にまとめられ、施設内で誰もが目にすることのできる複数の場所に掲出されている。利用者の話し合いの会である「仲間の会」からの意見も採り入れられ、簡潔かつやさしい言葉を用いた表現になっている。
・法人理念や園方針は、職員に対して入職時に説明すると共に個別面接時に意識強化を図る他、月1回の職員会議・日々のミーティング時にも周知が図られている。利用者の家族や後見人等へは、保護者会時に説明し周知が図られている。
・今後、より広く事業所方針である「ふじみ園方針」が周知されるよう、広報媒体(ホームページやパンフレット等)の活用方法の検討が望まれる。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

・川崎市を中心に、福祉経営環境や地域ニーズの変化に適切に対応するため、市障害者施設協会の施設長会に参加し情報収集している。
・法人では、令和元年度から10か年の中長期計画が策定され、令和6年度からの中期(5か年)計画の策定と取り組み・長期計画見直し等が推進されている。
・職員間ではミーティング時間を活用し、園長が利用実績や収支状況の分析し周知したり、川崎市の第5次ノーマライゼーションプランや地域福祉計画等を配布し共有したりしている。今年度4月の大報酬改定時には、職員会議にて事例を用いて全職員への周知を図っている。
・生活介護事業については、新規利用者の受入れが未了であり、利用率が上がらない理由であることを職員間で共有している。特別支援学校を回って広報する等の活動を開始しており、課題解決への継続的な取組が期待される。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・園長は職員に対し、定例職員会議の場で、月次利用実績(稼働率)を理由・原因も含めて周知し共有している。
・園長は、施設の経営課題について、グループ毎の職員会議やミーティングを通じて把握している。利用者の高齢化やリスクマネジメントの観点等をふまえ、活動内容や作業の取引先の検討を行っている。
・園長は、法人に対して月次利用実績報告(詳細版)を行い共有している。法人は、中長期計画への取組みで「コンプライアンスの強化」を推進しており、施設からの報告をふまえて定期訪問時に指導・確認を行っている。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・法人は令和5年度に10か年の中期計画を見直し、令和6年度から5か年の中期計画策定作業を行っている。今年度は公表に向けて、見直し後の計画取りまとめ作業が進められている。
・施設は、法人の中長期計画に沿う形で、単年度の事業計画を策定している。令和6年度の重点目標として、「第三者評価の受審」、「利用定員の確保」、「利用者の高齢化、重度化に伴うプログラムの提供」、「障がい者福祉施設の再編整備計画」を掲げている。また、重点目標を達成するため、職員の育成や個別支援における専門性の強化に取り組んでいる。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・施設は、これまで単年度計画について、法人の中長期計画に沿って策定してきた。令和5年度の中長期計画見直しに伴い、令和6年度以降の計画について取りまとめ作業中であるため、単年度計画を見直し後の中長期計画に完全にリンクさせることができていない。今後、中長期計画に沿う形で単年度計画が策定できるよう、整備が期待される。
・施設の単年度計画は、利用者の高齢化・重度化の課題や、課題に対応するため職員の専門性向上に資する人材育成が盛り込まれており、職員会議やミーティングにて事業の進捗状況が共有され、ふりかえりも行われている。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

・事業計画は、策定や評価、重点目標の進捗を含め、法人によってスケジュールが定められている中で実施されている。法人事務局のコンプライアンス委員会担当者が2か月に1回の頻度で施設訪問し、施設長面接を行って進行管理している。
・事業計画は毎年3月に策定されている。「仲間の会」の会合の中で利用者の意見を聞き取って方針を立て、職員会議で職員の参加を経て策定され、新年度4月に職員全体へ周知されている。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

・「ふじみ園方針」は、「仲間の会」の会合で利用者から意見を聞き取って定めており、事業計画の冒頭に「方針」として明記される。また、方針は、大きなフォント・ルビを付した状態で、施設内の利用者の目に付きやすい複数の場所に掲出され、職員・利用者共にいつでも確認できるようにされている。
・事業計画は、新年度4月の保護者会「ふじみ会」にて、「ふじみ園方針」を含めて内容説明が実施されている。
・事業計画は、新年度4月の「仲間の会」にて、利用者に対して行事等の年間予定を中心に周知されている。利用者へは、職員と日常的にコミュニケーションを取る中でも随時説明が行われている。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・「川崎市ふじみ園」は令和7年度まで指定管理となっており、指定管理者として3か月に一回(四半期ごと)の頻度で「サービスの質に関するチェックシート」により自己評価を実施している。
・チェックシートは、運営業務7項目(サービス提供、利用者対応、事業企画、事故防止、地域連携、情報提供、衛生管理)、維持管理業務5項目(保守・管理、外構・植栽、安全・避難、環境・衛生、廃棄物)を主に自己点検により確認し、適否判断する形となっている。
・運営上で課題把握された場合は、適宜ミーティングや委員会等の会議で共有され、PDCAサイクルに基づいて修正や改善に向けて取り組まれている。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

・毎年、第三者評価か利用者満足度調査を実施しており(第三者評価実施年は利用者満足度を実施しない)、評価結果の分析結果やそれに基づく課題を法人事務局(コンプライアンス委員会担当者)にて文書化している。
・利用者満足度調査実施により具体化された課題については、職員会議や委員会等で検討し、改善策を立てて取り組んでいる。
・今後、改善策や改善計画を見直す仕組みが構築されることが望まれる。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

・「職務基準」「災害対策の役割と組織」「予防管理組織及び任務」「緊急連絡一覧表」「事故後の対応について」などで、園長自らの役割と責任を明示しており、いつでも職員が手に取って確認できるよう事務室内に保管している。
・施設内で組織される「感染症」「権利擁護」「防災対策」「給食」の4つの委員会で委員長を務めるほか、「運営調整会議」をはじめとした各会議体の責任者として、組織的運営にリーダーシップを発揮している。
・施設は特に利用者の「権利擁護」については力を入れている。園長のワンマンではなく、全職員に呼びかけ、参加を促す等の工夫をしている。
・組織全体の職務分掌表が整備され、平時の役割分担の明確化及び周知が図られることが期待される。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・法人にて、「コンプライアンスに関する取り扱い要綱」が定められている。
・「事業計画」では、法令遵守に向けた取り組みとして、関係法令・基準についての周知や徹底することを明記している。
・「事業計画」では、個人情報の取り扱いについて、関係法令や法人の要綱に従い、個人情報保護の徹底を図ることを明記している。
・主任支援員が出席した「集団指導」のコンプライアンスに関わる内容について、全職員での共通理解を図るための伝達研修を実施している。
・毎日のミーティングの場を活用し、園長が全職員に向けて「人権」「ノーマライゼーション」「障害者の歴史」「法令」などを伝える機会がある。
・ミーティング等の場で職員に周知し共有した事項について、内容を記録に残す工夫が望まれる。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・令和6年度の事業計画の重点目標に「利用者の高齢化、重度化に伴うプログラムの提供について」の項目がある。南部地域支援室と連携し、運動や日課の見直しを行っている。
・施設は年1回「利用者満足度調査」を実施し、結果をもとに改善に向けての検討を行いサービス向上に努めている。
・園長は事故の発生後、その都度速やかにミーティングや会議の場を設け、再発予防に向けての意見交換を行い、一連の記録を全職員に回覧、周知し再発予防に努めている。
・毎月定例開催される利用者の会「仲間の会」で、利用者から「清潔な環境」についての意見が寄せられたことを受け、掃除等による環境整備の見直しの取り組みにつながっている。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

・園長は月1回法人にて開催される「施設長管理職会議」に出席し、法人全体の運営に関する情報を把握している。
・施設は「職務基準」により「期待される職員像」を明示している。
・職員は各種職員会議やグループ会議、毎日のミーティングを活用し、サービスの課題や改善についての話し合いを行っている。
・職場環境については、施設の老朽化による雨漏りや水漏れ、エアコンの故障などが頻発している状況にあり、園長を中心に改善に向けて多方面との調整を行っている。
・施設では、職員の残業減少や休憩時間の調整を課題としている。今後、職員の業務負荷への検討が深められることで就労環境の整備が進み、より働きやすい職場の創出が望まれる。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・職員の採用は法人本部が行っている。事業所の人員配置基準に沿って積極的に採用活動を行っている。
・園長は職員の働きやすい環境づくりのため、できるだけ希望に沿った勤務体制が組めるように工夫をしている。
・無資格で採用された職員に対しては、試用期間中に介護初任者研修の受講機会を設けている。
・現職の職員のスキルアップのため研修計画を策定している。「強度行動障害」「高次脳機能障害支援者研修」「精神障害者支援者研修」「相談支援専門員研修」等の研修に多くの職員が参加できるように努めている。
・人員に関する基本的な考え方や、人材確保及び育成に関する方針の明確化が期待される。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

・人事考課制度が整備されている。理念や方針を共有し、職員個々の目標管理に努めている。
・「職務基準」では、就業年数ごとの「期待される職員像」に加えて、「社会人として求められる姿」「組織人として求められる姿」「専門職として求められる姿」として必要なスキルが明示されている。
・「キャリアパス概念図」では、各職責において受講するべき研修が整理されており、職員が自らの将来を描くことができるよう工夫がされている。
・職員の処遇改善については、施設長会議や法人の招集する職員が参加する「プロジェクト会議」で意見聴取をし、法人本部が中心になり検討や改善を図っている。
・採用や配置、昇格、昇進等の人事基準を明確にし、職員などに周知されることが期待される。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

・法人の「就業規定」を作成している。職員は年に1回、定期健康診断の機会がある。
・法人は「カスタマーハラスメントに関する要綱」「カスタマーハラスメントに関する指針」及び「対応のフローチャート」を策定している。
・園長は、職員との年2回の定期面談の他、業務時間内にも適宜コミュニケーションを取る時間を確保するようにし、就業に関する意向を把握するよう取り組んでいる。
・有給休暇や時間外勤務などの就業状況は「就業システム」により園長が管理および把握し、働きやすい職場づくりを目指している。
・記録物や行事などで残業が増える傾向にある。職員の負荷バランスへの一層配慮と工夫が求められる。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・「職務基準」で階層別に「求められる職員像」が明示されている。
・職員は年に2回、園長との面談の機会がある。「目標管理シート」を用いて、担当業務の確認を行い、「重点業務目標」として「チーム」「業務」「個人」の目標を個別に設定をし、面談の際に達成度を確認する仕組みがある。必要性に応じて、随時面談の機会を持つことができており、職員一人ひとりのスキルアップを図っている。
・園長は、職員個々の個性や意向を確認し、相互コミュニケーションを図る中で、個別目標を設定するよう心がけている。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・「職務基準」では階層別に「求められる職員像」が明示されている。また、法人の「研修体系」や「キャリアパス図」により、階層別、職種別に受講が望まれる研修が明示されている。
・園長は、年度毎に職員の「研修受講計画」を策定している。令和6年度は「社会福祉士実習指導者」「サービス管理責任者」「強度行動障害」など、12分野の研修が計画されており、参加予定者を示している。
・契約社員、非正規職員についても内部研修を中心とした研修受講の機会が設けられ、希望により参加することができている。
・「集団指導」等の全職員が把握しておくべき内容については、伝達研修の機会を設けている。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

・令和5年度は「権利擁護研修」「アレルギー研修」等6件の内部研修を実施し、「意思決定支援ガイドライン研修」「強度行動障害支援力向上研修」等26件の外部研修受講に職員を派遣した。
・各職員の専門資格については、園長が人事管理システムで把握し管理しており、業務に必要な研修を計画に盛り込み職員派遣している。
・非正規職員や派遣職員も希望制で研修受講機会がある。今後、育成等の目標設定に基づき研修計画策定されることが望まれる。
・新規採用の職員への対応として、職場配置から1~2週間程度を目安にし、先輩職員を育成担当に置いて勤務に当たることとしている。今後、新規採用者の育成方法や手順について、具体的な方法の検討やマニュアル整備等の標準化が望まれる。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

・実習生の受け入れについては、「事業計画」で基本的な姿勢を明示している。
・福祉サービスの担い手の育成として、社会福祉士・介護福祉士・保育士等の実習生を積極的に受け入れている。
・年度ごとに「実習生の受け入れ日程」「実習予定表」を作成している。本年度は14名の受け入れを予定している。利用者へは毎月の「予定表」で受け入れ予定を伝えている。
・実習指導者は、実習指導者養成研修の修了者として、研修の内容を踏まえたプログラムを作成して実習過程に用いている。また、園長が実習生としての心構えや注意事項について周知を行っている。
・今後、職種毎の実習受け入れ手順や、利用者のプライバシー保護についての内容を盛り込んだマニュアル等の整備が望まれる。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

・ホームページを活用し、事業計画、財務情報、予算、決算など、運営に関する重要な情報を第三者が容易に確認できる体制が整っており、透明性が確保されている。この取り組みにより、施設利用者や地域住民、他の関係者との信頼構築が進んでおり、運営全体の安心感が高められている。
・今後、施設周辺にある地域交流の場等の既存の資源を活用し、施設と地域とのつながりが強化され、あわせて施設運営のさらなる透明性につながることが期待される。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・経営計画書および運営方針が明確に作成され、職員会議や朝夕のミーティングを通じて情報共有が徹底されており、組織内の連携強化や透明性の高い運営体制が構築されている。職員間での情報共有が適切に行われ、日々の業務遂行において一貫性と信頼性が確保されている。
・外部専門家による監査が定期的に実施され、財務管理や経営管理に関する指導・助言を基に経営改善が図られており、透明性と公正性が確保されている。また、行政への定期的な事業計画提出や法人単位での監査実施が信頼性向上に寄与しており、持続的な改善に繋がっている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・コロナ禍前は地域住民や大学生、宗教団体など多様な主体、ボランティアの受入れ体制があり、利用者と地域との交流機会があった。
・園は、利用者が職員と共に市や社会福祉協議会へ出向く機会を持ったり、「令和6年度川崎区福祉でつながる地元交流会」への参加を通じて地域の民生委員児童委員とつながる機会を得たりしている。また、地域の保育園のクリスマス行事運営に利用者を派遣協力したりすることで、地域交流の契機づくりに取り組んでいる。
・今後もさらに、利用者と地域との交流機会を持つための取り組みを進めることが期待される。"

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

・ボランティア受け入れについて、「川崎市ふじみ園マニュアル」に明記し体制が整備され、コロナ禍前まで実施していた。事業報告書や事業計画書に、ボランティア受け入れの基本姿勢や方針が明記され、受け入れ再開に向けて準備を進めている。
・近隣の中学生を対象とした職場体験や、小学校とのボッチャ交流会を通じ、障害に関する理解を促進している。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・自立支援協議会や地域防災連絡会に参加し、課題の共有や解決に向けた取り組みを行い、地域社会との連携強化を図っている。また、これらの活動を通じて、利用者支援や地域課題の解決に寄与している。
・地域の関係機関との連絡調整やネットワーク構築が、担当者会議や個別ケースを通じて積極的に行われ、利用者の支援継続性や課題解決に向けた仕組みづくりに寄与している。
・園内では朝夕のミーティングや書面回覧で周知し共有されている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

・川崎市社会福祉大会や心身障害児者福祉大会に参加し、関係団体との連携を図りながら地域ニーズの把握に努めると共に、施設の地域内での役割を明確にしている。
・自立支援協議会や相談支援事業所連絡会に定期的に参加することで、地域の具体的な福祉ニーズや課題把握を通じて、利用者支援の質を高めるための基盤づくりに取り組んでいる。
・今後、これら取り組みについて議事録等の記録作成されることが望まれる。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・施設は複合施設として市から地域の福祉避難所に指定されている。日頃から地域住民との連携に取り組んでおり、災害時の対応に備えて関係性も築いている。
・地域貢献事業として定期的な地域清掃を実施している。
・今後もさらに、地域との連携や福祉的避難所等、公益的な事業や活動につながるよう取り組みが期待される。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・法人の基本理念に「充実した質の高いサービスの提供」として地域の人々や利用者から信頼され、選ばれる福祉サービスの提供を掲げている。
・権利擁護の推進を目的として、園の「権利擁護要領」を定めている。
・年度ごとに園の方針を定めている。利用者一人ひとりの希望を聞き個別支援計画書を作成することを明示し、各作業室や食堂、事務室前の廊下に掲示している。
・年1回、全職種を対象とした権利擁護研修の機会を確保している。
・サービスの質の向上と権利擁護についての共通理解を図るため、毎月の「大目標」と職員が順番に決めた「個人目標」を事務室内に掲示し、日々のミーティング時に唱和をしている。
・成年後見制度の利用者が5名いる。
・研修に参加できない職員に対しての周知に向けて、取り組みの工夫が求められる。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:c】

・プライバシー保護については「権利擁護要領」に盛り込んでいる。同意なく個人のプライバシーの開示をしないこと、その同意を強制しないことを明示している。
・見学や実習生等の受け入れは、利用者に事前にその旨を伝えているほか、作業場等に立ち入る際には全体に声をかけ、利用者の了解を得た上で対応をしている。
・ハード面の制約下でも更衣や排泄場面など、極力プライバシー空間が保てるよう環境の工夫をしているが、間仕切りやプライベート空間の確保については更なる工夫が求められる。
・プライバシー保護の概念について、職員の共通理解を深めることを目的としてプライバシー保護マニュアルの作成、周知が求められる。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

・パンフレットは園内に設置のほか、市役所や支援学校に配備し、より多くの方が手に取れるようにしている。
・見学希望者にはパンフレットを用いて説明を行うとともに、見学の希望には積極的に応じ、視覚的にも伝えられるような工夫をしている。
・見学や問い合わせの対応について、手順書の作成や対応の記録の整備が求められる。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・サービスの開始時に用いる園の契約書及び重要事項説明書にはルビをふり、利用者の個性への配慮をしている。
・サービスの利用にあたっては、体験や見学の機会を通して本人の意思を確認した上でサービスにつなげられるように、わかりやすい説明や声掛けの工夫をしている。
・活動の中で新しい活動が組み込まれる場面や、昼食の選択メニューの場面では、個々の個性に配慮をした表記でのポスターを作成するなどの工夫がある。
・意思決定が困難な利用者対しては、普段からの関わりを参考に職員が判断し、保護者や後見人等に意見を聞いたうえで対応をしている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

・他の福祉サービスへの移行にあたっては、アセスメントや個別計画書等の情報を活用して必要な先へ、必要な情報共有をしている。
・高齢化により、介護保険制度へ移行した事例がある。計画作成担当者やサービス管理責任者が中心となり、本人、家族を含めた話し合いを重ねスムーズな移行ができるように支援をしている。
・移行後も希望があれば相談を受けることが出来る体制がある。
・サービスの移行時に、利用者や家族に対して、その後の相談方法や担当者についての案内など、福祉サービスの継続性に配慮をした引継ぎ手順書の作成が求められる。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用者の意見交換会である「仲間の会」を毎月開催し、園でのレクリエーションや食事・行事に関する意見を利用者から直接出し合ってもらい、利用者満足を把握する機会としている。
・家族会「ふじみ会」を2か月に1回開催し、園の行事や活動の様子を報告するとともに、保護者からの疑問や意見に対応しており、家族との信頼関係を構築する機会としている。
・利用者満足度調査を毎年実施し、その結果を基に福祉サービス向上に向けた具体的な改善を図っている。
・今後、満足度調査結果の分析や検討の場がより整備され、利用者支援の改善に繋がる仕組みが構築されることが期待される。"

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・苦情相談窓口や仕組みについては、サービス利用契約書に明記し、施設内掲示や意見箱設置により周知徹底されており、利用者や家族等が安心して苦情を申し出られる環境が整えられている。また、施設見学者に向けても同様に案内される仕組みがあり、透明性の向上に寄与している。
・「苦情解決・相談実施要領」が整備され、さらに利用者が閲覧しやすい場所に掲示されていることに加え、読みやすさへの配慮としてルビを振ったり表現に工夫が加えられたりしており、すべての利用者に配慮した対応が取られている。
・苦情対応後に、利用者や家族へフィードバックし、事業報告書に記載し公表する仕組みも適切に機能している。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

・利用者からの相談については、プライバシーへの配慮が可能な相談室や会議室を複数活用できるよう備えておく等、適切に環境を整備している。
・利用者支援の観点から、日常的に利用者の相談を柔軟に受け付ける体制を持っている。
・利用者や家族等と日常的なコミュニケーションを図る中で、相談ニーズを把握し対応することができている。
・相談受付方法について、園内掲示等による周知が十分でないため、利用者等が自ら相談窓口や手段を把握しづらい状況が見受けられる。また、施設のハード面でキャパシティに限界がある点で運営適正化委員会から課題として指摘を受けており、拡充に一定の困難が伴っていることが認識されている。今後、行政や法人とも連携し具体的な方策が検討されることが望まれる。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

・利用者からの相談や意見はパソコンのシステムにケース記録され、職員間で共有されており、組織的かつ透明性のある対応体制が構築されている。また、その日のミーティングでも職員間で適宜共有され、必要に応じて迅速かつ組織的に対応している。
・意見箱が設置され、年1回定期的に満足度調査が実施されている他、日常的に職員と利用者とがコミュニケーションを取りやすいよう、簡潔かつやさしい気持ちを添えた言葉遣いや表現を用いるよう全職員に周知徹底しており、利用者が意見を述べやすい環境整備に取り組んでいる。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

・ヒヤリハットや事故報告の仕組みが整備され、「川崎市ふじみ園マニュアル」にフロー図で流れが明示されている。利用者の特性をふまえ、無断外出者対応マニュアルも整備されている。事業報告書にヒヤリハットや事故報告を記載し公表している。
・個別支援会議やミーティングを通じて、リスクマネジメントに関する検討が継続的に行われている。
・令和6年度には緊急時対応能力の向上を目的とした具体的な取り組みとして、救急救命講習会やエピペン(アナフィラキシー緊急補助治療剤)の使用法に関して看護師から支援員への指導が実施されており、利用者の安全確保と事故防止への意識向上が図られている。
・今後、リスク管理の効率化や対応策の充実のため、リスクマネジメント専門の委員会により体制強化策が講じられることが望まれる。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・「川崎市ふじみ園マニュアル」に感染症対策を整備し、職員に周知徹底しており、感染症予防や緊急時対応の基盤が整っている。内容は、専門職の助言に基づいて作成されている。
・季節性感染症対策として、看護師による汚物処理や嘔吐物処理の講習を行い、職員全員が参加できる体制を構築しており、職員の意識向上と感染防止体制の強化に寄与している。また、日常的に、施設内の複数箇所に「感染物処理セット」を備え付け、迅速な対応を可能にしている。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

・施設レベルでの事業継続計画(BCP)が整備され、災害対策委員会を設置して非常時の物品管理や避難先の確認が行われ、災害時対応力を高めている。また、職員及び利用者人数に応じてヘルメットが壁掛け配置され、着用訓練も実施されている。
・年度毎に消防計画を作成して消防に届け出ており、同建物内の他事業所と合同で定期的に避難訓練を行っている。風水害を想定した垂直避難訓練も行っている。
・利用者や家族を対象として、災害時伝言ダイヤルの利用訓練を年3回実施している。
・風水害に関するハザードマップを建物内の目立つ場所に掲出し、利用者等へ注意喚起している。
・市の指定避難所になっているが、建物の老朽化によりハード面で課題があるとの認識があり、行政に対し継続的に改善要望を行っている。
・今後、防災計画等を整備し、行政や消防署・警察、地域の関係者等と連携し、体制を持って訓練を実施するよう取り組むことが望まれる。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

・業務全般について「川崎市ふじみ園マニュアル」が整備されている。
・職員について基本理念および職員倫理綱領を定め、利用者に対する権利擁護や虐待防止・意思決定支援等の規定を具体的に明示している。
・業務における基本的な支援について、日常生活支援・利用者支援・作業マニュアル・事故後の対応に関する事項・看護師マニュアル・感染症・緊急時・ボランティアの8場面に分類され、さらに大項目・小項目に細分し具体的かつ詳細な手順等が明記されている。
・日常業務での実践状況は、主にミーティングやグループ会議および職員会議にて随時点検されている。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・「川崎市ふじみ園マニュアル」は、日々の業務を通じて実践状況と相違が見られた際に、適宜会議等にて職員が指摘し合って見直し検討し、修正し活用されている。見直し修正された際には、該当マニュアルのページに改正年月日を記載している。
・事例で、サービス管理責任者が中心になり、個別支援計画書の流れ(概要)に基づき進行管理している中で、モニタリング手続きの一部をグループ会議の中で見直す検討および提案がなされ、職員会議での合意形成を経て、令和6年8月31日付でマニュアル改訂されたことが挙げられる。
・今後も継続的かつ定期的に、職員の意見や利用者等の声を反映する形で検証・見直されることが期待される。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

・サービス管理責任者の進行管理の下で、ケース担当者により年1回、利用者の誕生月に合わせ、業務マニュアルに記載の流れに従い、所定様式を用いてアセスメントが実施されている。
・フェースシートと想いのマップを基礎資料とし、2種類のアセスメントシートを用いて本人の想い(夢・希望)や目標(長期・短期)を整理し、援助方針を立てている。アセスメントは、生活活動・作業等活動・医療的支援等の約90項目から成り、支援の必要性を段階評価したり、利用者本人のストレングスや支援者の気づき及び支援上の課題を記載したりし作成されている。
・個別支援計画は、アセスメントシートや利用者個別面談を基に、グループ会議および策定会議を経て交付される。日々の支援内容をシステムの個別ケース記録に残し、個別支援計画に沿った支援が行われているかの確認がなされている。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・サービス管理責任者の進行管理により、法令および業務マニュアルに基づき、ケース担当者により半年に1回以上、モニタリングを実施している。
・個別支援計画に沿った支援の実施、日々のケース記録を基にモニタリング(結果・評価)が行われている。担当制によりモニタリング記録表を作成し、グループ内で確認・修正の上、サービス管理責任者が内容や短期目標(3-6か月間)の達成状況を確認している。
・利用者や家族等とモニタリング面談を実施した結果をモニタリング面談記録表に起こし、モニタリング記録表とあわせて個別支援計画の見直しに反映され、サービス管理責任者が利用者・家族等に説明・交付し、書面で同意を得ている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・利用者担当支援員制を採用しており、「川崎市ふじみ園マニュアル」に担当の業務内容が明記されている。
・PCによる記録システムが導入されている。利用者の日中活動とは別フロアに執務室が設けられ、担当支援員1人につき1席と1PCが整備され、業務日誌や利用者状況の記録管理が行われている。朝夕のミーティングでの共有事項も含め、個別支援計画に沿う支援記録をもれなく残すよう徹底されている。また、月ごとにシステムから記録を出力し、個別ケースファイルに綴って供覧し保管している。
・現状、記録作業および情報共有が可能なのは執務室のみとなっており、情報管理面で安全性の担保を有する反面、担当支援員の執務時間確保面で課題が残っている。今後、記録作業の確保に向けた取り組みが期待される。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・「個人情報に対する基本方針」を作成している。個人情報の適切な収集・利用・提供の実施、安全性確保の実践、苦情処理について明記している。法人分はホームページに掲載しており、施設分は事務所前の「施設概要ファイル」に綴って閲覧可能な状態にしている。
・職員に対しては、「個人情報の管理について」にて原則外部持ち出しを禁止すること・業務上やむを得ず持ち出す場合の取扱いを明記し、内部研修を設けて周知徹底している。さらに、記録管理については特に、利用者本人の権利擁護の観点から、ポジティブな表現に努めるよう徹底している。
・利用者や家族等に対しては、契約締結時に説明し同意を得ている。「当事業所がお取り扱いする個人情報の利用目的」に、本人へのサービス提供に必要な場合・それ以外の利用目的についてを明記し、予め利用者本人の同意を得て取り扱うことを周知している。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・施設は、利用者の権利擁護に重点を置いて職員倫理綱領を定めており、利用者の意思決定支援に取り組んでいる。
・個別支援計画や担当者会議の記録から、利用者の趣味的活動や衣類の選択など、個人の意向を尊重した支援が行われていることが確認できる。
・月1回開催される「仲間の会」では、利用者の特性に配慮しつつ意思表出を促進する取り組みから、利用者の自己表現と自律を支援する姿勢がうかがえる。
・権利擁護委員会が中心となり、全職員が接遇目標を設定し共有することで、利用者が気持ちよく過ごせる環境づくりに取り組んでいる。
・知的障害のある方への支援について、園長や主任と担当職員とで支援方針を随時相談し、パターナリズムにならないよう留意しつつ、エンパワーメントの理念を具体化した支援に努めている。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

・「川崎市ふじみ園マニュアル」には、「虐待対応・防止マニュアル」や「身体拘束等の適正化に関する指針」が整備されている。
・「虐待対応・防止マニュアル」は、「障害者福祉施設等における障害者虐待の防止と対応の手引き」に基づいて作成され、虐待行為や内容および具体例が明示され、虐待防止対応体制の責任主体を明確にし、虐待防止委員会の設置を規定している。あわせて虐待防止及び解決に関する事項や身体拘束に対する考え方を規定している。
・「身体拘束などの適正化に関する指針」は、身体拘束に対する考え方が明示されている。園では、やむを得ず行動抑制することがある利用者が8名いるが、道具を用いた抑制は行われていない。事例として、無断外出や禁止区域への立ち入りへの対応があり、利用者本人の行動観察と職員間共有を通じ、利用者の生命に関わる危険回避に取り組んでいる。
・職員は、毎日のミーティングの中で、身体拘束に関する状況発生の有無についてチェック項目を入れ込み、記録を残すよう取り組んでいる。
・園長は、ミーティング後の時間を活用し、障害者の権利条約や国連勧告、世界人権宣言、その他法律を引用しながら、職員に対して繰り返し利用者の権利擁護に関する意識付けの強化に取り組んでいる。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・利用者一人ひとりの年齢や特性、意向に応じて自律・自立生活を促進することを大切にした個別支援を行っている。
・個別支援計画の策定にあたっては、アセスメントを定期的に行い、利用者本人の希望にアセスメントからの見立てをあわせて支援目標を立てている。
・生活動作や健康管理、内服管理については、なるべく利用者本人に答えを出してもらう働きかけを行っており、本人の能力が最大限に生かされるよう、伴走型支援を行っている。
・福祉やその他行政サービスについては、利用者に適宜情報提供しつつ、利用者本人ができる部分は自身で行ってもらい、必要な部分について直接支援したり、他機関連携により支援を行うよう取り組んでいる。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・コミュニケーションの方法については、利用者の理解度や言語能力に応じて、図示・ジェスチャー・筆談等複数の手段を用いている。例えば、昼食提供に際してセレクトメニューの設定がある場合は、図や画像による選択肢を掲出することで、利用者がみな確認し選択することができるといった事例がある。
・日常場面では、利用者の特性に応じて簡潔に伝えたり、簡易な言語を用いたり、伝える速度をゆっくりにしたりし、コミュニケーションの取り方を工夫している。簡潔な言葉や表現によるコミュニケーションは、聞き手にとってネガティブに受け取られるリスクがあるとの認識に基づき、やさしい気持ちをのせた言葉や表現になるよう、全職員に周知徹底し組織的に実践している。
・危険な行為や暴言・暴力への対応において、利用者の特性や理解に応じた状況説明や環境設定が十分でない場面があり、園として継続的に取り組むべき課題であるとの認識に立っている。今後、危険行為を予防するための個別の環境調整や状況説明の工夫等、継続的な取り組みや検討が望まれる。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・限られた機会を工夫し活用することにより、利用者が個別に話す機会を設けている。
・相談内容は、担当者とサービス管理責任者で共有する他、他グループ職員や他職種とも共有・連携を図ることで、利用者支援の上での一貫性を保つよう取り組んでいる。
・利用者と日常的な場面でのコミュニケーションの質を大切にし、意思決定支援に取り組んでいる。
・利用者が気軽に話せるよう、また利用者にどんな内容でも話して大丈夫であると感じてもらえるような関係づくりに重点を置いている。そのため全職員が2週間毎の接遇目標の設定を担い、執務室で全職員が目視できる場所に掲出し、毎朝ミーティング時に唱和し推進している。因みに令和6年12月前半の接遇目標は、「声のトーンに気をつけて 話しをする」である。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:a】

・「個別支援計画の流れ(1年間)について」として、個別支援計画の作成手順を明示している。
・利用者の重度化や高齢化が徐々に進んでおり、日々の作業や活動が困難になっている方が増えている。アセスメントや日頃の様子などから見えてきた課題をニーズとしてとらえ、個別支援計画書に盛り込んでいる。個別支援計画書の内容は計画策定会議で検討され、本人や家族等の同意の下で支援が行われている。
・ニーズに対しての日々の関わりは日々の個人記録に残し、必要に応じて南部相談支援室などの関係機関から作業負荷や運動等の助言を受けながら、無理のない活動内容を利用者に提案している。
・余暇活動として「カラオケ」「ウォーキング」「ストラックアウト」「ボッチャ」「室内ゲーム」「創作活動」などがあり、年間一人2回程度参加ができる環境がある。
・行事や余暇活動や外出行事の行先などは、「仲間の会」で利用者の意見を聞いて参考にしている。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・就労継続支援B型では、電子部品の本体のチェックや組み立て、箱詰めの作業を行っている。利用者は職員と声を掛け合い、確認をしながら集中して取り組んでいる様子がある。
・利用者の高齢化が進み、個々の体力的な課題が目立ってきている。利用者の個性や体調に応じて無理なく作業に当たることが出来るよう、担当の職員が近くでサポートをしている。
・利用者個々の支援内容について、職員の毎日のミーティングで周知、共有を行っている。
・園は将来、利用者が就労移行支援などへつながる場面を見据えて、作業が終わった際の「終わりました」の報告を大切にしている。実績として、川崎市役所のチャレンジ雇用に1名の採用があった。
・障害の状況に応じた支援と職員の専門性の向上に向けて、内部及び外部研修の機会がある。令和5年度は内部及び外部研修に延べ125名の参加があった。
・職員は上長に相談し、園長や主任からスーパーバイズを受ける機会がある。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・食事に課題のある利用者に対し、アセスメントや日頃の様子などから課題をニーズとしてとらえ、個別支援計画書に盛り込んでいる。個別支援計画書の内容は計画策定会議で検討され、本人や家族等の同意のもと計画に沿った支援が行われている。
・ニーズに対しての日々の関わりは日々の個人記録に残している。
・食形態の希望やアレルギーの代替え等は、利用者の状況に応じて対応をしている。配膳時は専用トレーを使用して、担当職員が確認を行っている。
・食事は「仲間の会」で利用者からのリクエストを聴取し、月1回の「セレクトメニュー」の献立に取り入れている。前月の献立表に予定を掲載し、当日の朝に写真や文字で示したポスターを用いて、全利用者の意向を確認し提供している。
・排泄は休憩時間に加え、利用者個々のペースを尊重して声掛け、誘導等で支援している。
・利用者個々の障害特性や状況については、毎日のミーティングで職員間の情報共有を行っている。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:b】

・事業所内は、委託業者による清掃が入っているほか、利用者からの「清潔な環境」に対しての意見が上がってきたことをきっかけに、日常的な清掃とは別に月1回床清掃や窓清掃があり、施設内の清掃は行き届いている。
・感染症予防対策として、作業場、食堂、トイレ、洗面台、下駄箱を毎日職員が次亜塩素酸消毒をしている。
・施設の構造上、利用者のプライベートスペースを確保することが難しい点で課題を抱えている。しかし、必要時にはロッカールームや空いている食堂を使用する等の工夫をして対応している。
・利用者の動線上には危険物や不要物を極力置かないようにしている。やむを得ず資材が廊下にはみ出してしまうような場合は、転倒などにつながらないように職員それぞれで目を配り、注意をしている。
・利用者の快適性と安心・安全に向けて、定期的に「設備の状態」や「環境」をチェックするための手順書の整備が求められる。快適な環境整備については喫緊の課題である。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:a】

・身体機能に課題のある利用者に対し、アセスメントや日頃の様子などから課題をニーズとしてとらえ、個別支援計画書に盛り込んでいる。個別支援計画書の内容は計画策定会議で検討され、本人や家族等の同意の下で計画に沿った支援が行われている。
・高齢となった利用者が、介護保険制度利用への移行を検討した事例がある。必要に応じて医師や南部相談支援室のリハビリ職の機能評価を得て、階段昇降などの運動を取り入れて機能維持を図った。そのほか、日常の作業の負荷具合を調整したり、巧緻性を考慮した作業に変更するなどの対応をした。
・手を動かす位置や、姿勢を保持する時間を壁に表記するなどの工夫など、利用者の個性に配慮をした機能訓練が行われている。
・リハビリ職の評価をもとに、モニタリングが行われている。
・施設全体では、高齢化に伴う利用者の心身機能の維持を目的として、朝夕1日2回、グループ体操の時間を設けている。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・「ふじみ園看護師マニュアル」が整備され、看護師の日常業務と、健康診断やインフルエンザ予防接種についての業務が具体的かつ詳細に明記されている。
・一日の全体の流れには、時系列に沿って利用者と生活支援員・看護師の行動が明記され、「処置/ケアについて」、「薬品・部品管理」、「服薬管理」等での対応方法が記載されている。利用者の高齢・重度化をふまえ、毎日バイタルチェックと体調面での問診、昼食時の摂取状況観察や服薬支援を通じて、健康状態の把握が行われている。利用者の健康状態に変化が見られた際の対応等、緊急時の対応方法や家族等と連絡を取る等のルールも明記されている。
・健康診断は年間計画の下、内科・歯科・耳鼻科が各年2回、胸部レントゲン撮影が年1回、インフルエンザ予防接種が年1回、川崎市医師会で決められた医師により定期的に実施されている。その他、希望者による精神科相談が毎月1回実施されている。
・職員を対象とした内部研修では、看護師が講師となって衛生管理や感染症への対応について研修している。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:a】

・利用者の中に、高血圧、てんかん発作、食物アレルギーのある方がいる。看護師が常勤体制で配置され、内服薬を預かって服薬管理が行われている。
・食物アレルギーのある利用者(1名)については、看護師が栄養士や生活支援員と連携し、除去食対応・外出時の管理体制を取っている。生活支援員は、エピペンの使用方法について看護師より内部研修を年1回受けている。
・医務室では、利用者の家族や入居先グループホームからの預かり薬を鍵付きロッカーで保管している。利用者ごと・週ごとに集約したものを日ごとに分類し、看護師が直接利用者に与薬し確認を行っている。
・家族等と服薬状況を共有しており、定時薬は月単位で、単発薬は即日で空袋の返却と共に報告を行っている。抗てんかん薬や向精神薬など、処方変更や服薬調整が発生した際も、きめ細かく連絡を取って共有している。
・年に2回、歯科医来所により、日常的な口腔ケアの留意点について助言を受け、利用者への対応が行われている。
・「川崎市ふじみ園マニュアル」に感染症の基礎知識や標準予防策(手洗いうがい・環境整備)・発生時の処理等対応について具体的に明記されており、全職員が研修を受け体制を整えている。緊急時の救急連絡や応急手当・発作時の対応等もマニュアル化され、全職員に周知徹底されている。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日課として、昼食後に余暇支援や体操の時間が設けられている。また、外出行事や施設外活動についても年間計画し、利用者の意向を可能な限り汲むよう配慮されている。
・個別支援計画については、「趣味的活動」の項目にて反映している。
・利用者の状況に合わせると共に成人が取り組むことへ配慮し、知育的玩具や認知機能の維持を図るような趣味的活動として、塗り絵やパズル(木製パズルを含む)・ナノブロック・折り紙等が用いられている。また、健康増進あるいは維持を目的として、部門ごとにトレーニングマシーンが導入され、マシーン利用者ごとに1回あたりの強度や設定時間を記載したカードが取り付けられ、定期的に利用されている。
・利用者個別の社会参加については、利用者の意向に基づき、地域のカフェを使うための方法をテーマ設定し一人で利用できるようになったり、就労継続支援Bから就労援助センター就労へランクアップを図ったりといった支援事例がある。いずれも利用者が「ふじみ園=安全基地である」と認識し、安心できる拠点を持つことにより、他に挑戦できるという考え方に基づいて実践がなされている。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・個別支援計画や事業計画には、利用者の高齢・重度化に伴う地域生活に関する課題等にもとづいて、利用者一人ひとりの生活環境に配慮する形で具体的な対応が明記されている。
・利用者の高齢・重度化に伴い、高齢福祉サービスへの移行が必要になった事例がある。利用者本人や家族の意向を尊重した個別支援計画に沿って、関係機関と連携を図りながら徐々にサービス内容をスライドした結果、本人や家族が安心してスムーズにサービス移行を受け入れることができた事例である。
・通所型であり、日中活動として生活介護・就労継続支援B型サービスを提供する施設として、利用者一人ひとりが地域生活者であると捉えている。生活拠点の変化が利用者の生活環境に大きく影響することにより、ストレスがかかることへの配慮を欠かさないよう、地域の関係機関や家族等と連携を図っている。
・利用者の安全基地との認識に立ち、日々の活動上で、特性のある利用者に対して「シンプルだが、やさしい気持ちを含む言葉遣いや表現」を用い、コミュニケーション面で最大限配慮するよう全職員に周知徹底している。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・利用者の家族等とは、年に1回以上、個別面談を実施している。利用者の様子を報告すると共に家族等の意向を聞き取り、個別面談記録にしてケースファイル管理している。
・利用者の中で、成年後見人等が就任している者は5名いる。
・家族等の要望により、個別面談以外にも随時、話し合いや面談の場を設けている。また、状況に応じて、地域の関係機関を含めて話し合い等の検討の場を設定し連携を図っている。
・利用者の家族等の会として「ふじみ会」がある。2か月に1回の頻度で会が設定され、施設の方針や事業計画・報告などの情報を伝える他、家族等からの意見を聞き取る場となっている。
・災害対策委員会による年間計画に基づいて、利用者と一緒に家族等を対象にした災害時伝言ダイヤル訓練を年3回実施し、有事の際に家族等とも連絡がつくよう対策が取られている。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

障害者の生活介護・就労支援の事業所のため 評価外

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・「川崎市ふじみ園マニュアル」に受注先ごとに作業マニュアルが作成されており、利用者一人ひとりの特性に応じて作業に取り組めるよう支援が行われている。地域の公的機関だけでなく民間会社の協力を得て、施設外就労メニューが設けられている。
・作業にあたり、職員と利用者との間で挨拶を基本に据えることを共有している。作業報告の合言葉を「終わりました」とし、働くためのマナーとして周知徹底している。
・支援にあたり、利用者本人が安心して過ごせるよう環境整備することが優先されている。利用者の特性に合わせ、トライアルあるいは作業速度の目安把握を目的としたタイマーの活用や、モチベーション維持を目的とした作業環境整備のため気に入った塗り絵や約束事表示、作業の補助ガイド、作業のオン・オフ切替認識しやすいよう作業帽の着脱を取り入れる等の工夫が随所に見られる。作業のための座席配置にも、個別あるいはグループの区分や座席の向きなど配慮がなされている。

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:a】

・利用者一人ひとりの特性や意向に応じた作業種に取り組めるよう、多様な仕事内容を受けたりきめ細かい工程を組む等の工夫をしている。
・利用者が作業に取り組みやすいよう、視覚的に表現したり、タイマーを用いたりし環境整備している。
・定例的に開催される利用者の会「仲間の会」では、利用者がやりたいと思う作業について要望や意見を述べる機会がある。
・作業に伴う工賃については、月1回開催の「仲間の会」や隔月開催の保護者会「ふじみ会」にて、説明の時間を設けている。令和6年度より、生活介護・就労継続支援B型での工賃収入にふじみ園全体の収入も明記し公表するよう改善に取り組んだ。
・労働安全面については、施設のハード面での制限があるものの、作業で不要な物について作業範囲に置かないことを原則とし工夫し保管に努めている。また、利用者の体調に応じた休憩や作業ペースの加減を調整する等、働きやすい環境を整えるよう配慮している。

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:a】

・就職に関する情報提供や相談を随時受け付け、利用者や家族の意向に合わせた就職支援を行っている。現在、利用者のうち1名が川崎市役所のチャレンジ雇用に採用された実績がある。
・利用者の希望に応じて、就労支援事業所への付き添い見学や体験を支援し、利用者の就労に向けた準備や意欲を引き出す取り組みが行われている。
・職場定着や一般就労者のフォローアップ支援体制は整備されている。現時点では該当者がいない。