社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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市場保育園

2023年05月12日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 ナルク神奈川福祉サービス第三者評価事業部

② 施設・事業所情報
名称 市場保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 130(129) 名
所在地 230-0004  
横浜市鶴見区元宮1-17-33
TEL 045(581)6169 ホームページ https://ica-yokohama.com/ichiba/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1949年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人ICA
職員数
常勤職員:28 名
非常勤職員:5 名
専門職員
保育士:25 名
栄養士:3 名
調理員:3 名
子育て支援員:2 名
社会福祉主事:1 名
施設・設備の概要
(本園)0~2歳児室:1
(本園)3~5歳児室 :3
(本園)調理室:1
(本園)トイレ:3
(本園)事務室:2
(本園)職員休憩室:1
(本園)地域子育て支援室:1
(本園)ホール:1
(本園)鉄筋2階建:延床面積  440㎡
(本園)園庭:618㎡
(分園)0~2歳児室:1
(分園)調理室:1
(分園)トイレ:2
(分園)事務室:1
(分園)職員休憩室:1
(分園)地域子育て支援室:1
(分園)ホール:1
(分園)木造2階建:延床面積   377㎡
(分園)園庭:16㎡

③ 理念・基本方針
【保育理念】           
子どもたちが『健やかなからだとやさしいこころを持ち、人の和の中でいきいきと育つ』ことの出来る環境を追求する。
【基本方針】 
『なかよしの子ども』(人と関わる力の育つ保育)
『健やかな子ども』(子どもの主体性が尊重される保育)
『夢を持つ子ども』(自主性を育む保育)
『見守られる子ども』(異年齢保育・チーム保育)

④ 施設・事業所の特徴的な取組
【立地および施設の概要】    
市場保育園は、社会福祉法人ICAが運営する認可保育所で、京浜急行線鶴見市場駅又はJR南武線尻手駅より徒歩約10分に位置しています。1949年4月に開設し、0歳児から5歳児まで定員130名に対し、129名が在籍しています。本園に2~5歳児、隣の分園に0、1歳児が生活し、2歳児を除き、異年齢で生活しています。
近隣は、古くからの町工場や住宅、商業施設、マンションが立ち並び、隣に市場小学校があり、ほとんどの卒園生が入学しています。
園庭にはゆず、梅、モクレン、サルスベリ等が植えられ、畑で夏野菜や冬野菜を栽培し、収穫してクッキングをしています。園庭には、トンネルのある築山やすべり台、三角ログハウス、機関車等があり、子どもたちは朝から固定遊具や三輪車、砂場で思い切り体を使って遊んでいます。
【園の特徴】
保育目標として、「なかよしの子ども(人と関わる力の育つ保育)」「健やかな子ども(子どもの主体性が尊重される保育)」「夢をもつ子ども(自主性を育む保育)」「見守られる子ども(異年齢保育・チーム保育)」をかかげています。
園では、園長・副園長・主任・副主任・給食長からなる執行部会議のほか、リーダー会議、職員会議、クラス会議、年齢別会議、プロジェクトチーム会議、行事会議等を定例的に開催し、全職員が役割分担し、話し合いが行われています。プロジェクトチームとして、資質向上、IT管理、環境美化、安全管理、食育推進の各グループを組成し、業務の改善、質の向上に取り組んでいます。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/06/02(契約日) ~2023/03/24(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 4 回(2017年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 1.子ども同士の関わりや主体性・自主性を大切にした保育
幼児クラス(3~5歳児)は3クラスに分かれ、異年齢で生活する中で、子ども同士が教えあったり、教えてもらったりして共に育つことを大切にし、子どもが自ら育っていこうとする力を尊重しています。子ども同士の関わりの中で、相手の気持ちや考えを聞いたり、自分の意見を言うことの大切さとともに、どうしたら良いかを考える機会を設け、子どもの人権や自主性を尊重する保育に努めています。毎月のクラスだよりには、子ども同士の関わりに関するエピソードが載せられています。年上の子どもが、すべり台の遊び方を年下の子どもに教え、滑り降りてきた年下の子どもを抱きしめる等、日々の生活や遊びの中で子ども同士が互いに寄り添い、相手を尊重する姿を伺うことができます。
室内遊びと園庭での外遊びを選択できるようにし、自由に遊べる時間を提供しています。子どものやりたい気持ちを育て、パーテーションやマットで、お絵描き、ブロック遊び、ままごと遊び等、集中して遊べるようにし、職員は子どもたちが自主的に遊びこめるよう見守っています。

2.園内研修による質の向上への取組
園のリーダー層で構成する「資質向上グループ」を中心に園内研修を企画・開催し、理念・方針に沿ったテーマで話し合い、職員会議後の意見交換勉強会では、全員で話し合いを重ねることで質の向上に取り組んでいます。園内研修や意見交換勉強会のテーマとして、保育目標(なかよしの子ども等)や第三者評価、虐待予防・人権擁護、食事・食具、玩具、行事、嘔吐処理やAED等の安全管理について話し合い、改善に取り組んでいます。

3.個別の目標管理やチェックリストによる振り返りの実施
職員は、年に2回(半期、年度末)「個別目標シート」に目標に対する振り返りと新たな目標を設定しています。年度末には、「個別目標シート」に沿ってこれまでの振り返りを行い、能力活用状況、次年度の目標、5年後の自身の姿等を設定しています。また、職員は、「保育士チェックリスト」を使い、自身の基本行動や保育について振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善に努めています。園長は、これらを基に面接を行い、職員の目標の達成状況を把握し、新年度の目標、受講すべき研修、配置等を決定しています。

4.実施状況の評価が行える事業計画の策定と保護者へのさらなる周知の検討
中長期事業計画並びに単年度事業計画は策定されていますが、財務面の裏付けとなる中長期の収支計画を策定するとともに、事業計画は、数値目標や具体的な成果目標を設定し、実施状況の評価が行える計画内容にすることが望まれます。また、保護者に周知する事業計画の内容として、行事計画や活動内容に加え、環境整備や地域交流等、子どもや保護者に関係する計画も盛り込み、事業計画について保護者へのさらなる周知を図ることが望まれます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
第三者評価を受審して
まず初めに、この度はお忙しい中利用者アンケートにご協力下さいました保護者の皆様に、厚くお礼を申し上げます。また、時間をかけて丁寧な聞き取りや、私たち保育者の思いを受け止めての評価や、第三者としての気付き、ご指摘を頂きました評価機関の皆様に感謝申し上げます。
今回は前回の受審から5年が経ち、新しい評価基準の中で、改めて日頃の保育を見直し、保育の質の向上に努めたいと思い受審しました。
個人の自己評価を行った後、主任とリーダーが中心となり、クラスごとや勤続年数の近い職員同士で意見交換を行いました。それにより『自己の保育』『市場保育園の保育』を職員同士で振り返り、強みや課題等、改めて多くの事を共有することが出来ました。
受審が終わり、評価結果報告の中で、子どもたちが主体的に過ごしているところを見て頂けたことが、嬉しさと共に自信にも繋がりました。また、利用者アンケートや自己評価等の結果から、今後の取り組むべきことが見えて来ましたので、どう改善をしていくのか、如何に工夫をしていくのかを検討しています。
今後も子どもたち一人ひとりが、自分らしくいきいきと過ごせる環境を整え、保護者の方とはお子さまの成長を共感し、喜びあっていけるように取り組んでいきたいと考えております。また、地域の中での保育園としての役割もより一層意識をし、今後とも皆さまに親しまれる園でありたいと思っております。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・理念は「子どもたちが健やかな身体とやさしい心を持ち、人の和の中でいきいきと育つことの出来る環境を追求する」であり、法人及び園の使命や方向、考え方を読み取ることができます。
・基本方針は、「情緒の安定した生活を送ることが出来る環境(人的・物的)を用意する」ほか4項目となっており、職員の行動規範となっています。
・保育目標は、「人と関わる力の育つ保育」「子どもの主体性が尊重される保育」「自主性を育む保育」「異年齢保育・チーム保育」です。
・基本理念や保育目標については、園のリーダー層で構成するグループワーク(以下プロジェクトチーム)の「資質向上グループ」を中心に勉強会を開き、理念・方針に沿ったテーマで話し合いをしたり、職員会議後のサークルタイム(以下、意見交換勉強会)の中で保育目標や人権等について議論し、理念、保育目標を共有し周知が図られています。
・保護者懇談会では、今年の保育テーマや日々の様子を動画や写真を使い、基本理念や保育目標に沿った内容になるよう説明し、毎月のクラスだよりでは、今年の保育テーマや今月のテーマを載せ、園やクラスの方針を継続的に伝えています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・運営法人本部は、他の法人役員や他施設の施設長との交流の中で、社会福祉事業全体の動向について情報収集し、課題を把握・分析しています。
・園長は、法人本部や鶴見区こども家庭支援課と連携し、鶴見区地域福祉保健計画の内容を把握して、少子化の中の保育ニーズや潜在的利用者のデータを収集・分析しています。
・園長、副園長は、全国保育協議会や横浜市社会福祉協議会保育福祉部会、横浜市私立保育園連盟、横浜市私立保育園こども園園長会、鶴見区園長会議に参加し、現状の課題を把握・分析しています。当鶴見区もここ2年程は0歳児の定員割れが目立つようになり、今後の動向を注視しています。
・副園長(兼事務長)と顧問会計事務所で毎月経営会議を開き、社会福祉事業全体の動向分析や保育コスト・利用者推移・利用率等の分析を行い、理事長及び園長に報告しています。 

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・園長・副園長は、組織体制や職員体制、設備の整備について話し合い課題や問題点を明らかにし、財務状況については、副園長と顧問会計事務所で分析し、課題・問題点を理事長、園長に報告しています。
・経営状況や改善課題については、定例役員会において、事業報告や事業計画、財務諸表をもとに全役員と共有しています。法人本部及び園として、「保育人材確保・取組み」を最大の課題として、中長期事業計画でも取り上げています。
・経営状況や改善課題については、執行部会議(園長、副園長、主任、給食長、副主任で構成)やリーダー会議、職員会議等の各種会議で職員に周知しています。
・経営課題の解決・改善に向けて事業計画を作成し、園舎・園庭の整備、クラス編成・職員配置等について具体的な取組が進められています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・運営法人作成の中長期計画(令和3年度~9年度)があり、基本理念、基本方針のもと、保育計画、環境整備計画、人材育成計画、地域連携計画別に目標を明確にしています。運営法人の中長期計画の中には、当園としての令和3年度の評価・改善点を踏まえた令和4年度の目標が設定されています。
・中長期計画は、年度末に結果を評価し、次年度の目標を設定して、5年ごと、又は必要に応じて見直しをしています。
・運営法人の中長期計画は、各計画ごとに具体的な内容を目標設定していますが、中長期の収支計画や数値目標の設定がなく、実施状況の評価が行える内容とはなっていません。
・中長期の事業計画を実現するため、財務面の裏付けとなる中長期の収支計画を策定するとともに、事業計画には、数値目標や具体的な成果目標を設定し、年度途中でも実施状況の評価が行える計画内容にすることが望まれます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・運営法人の中長期計画の内容を反映した、「令和4年度市場保育園事業計画書」を策定しています。
・単年度事業計画は、事業区分ごとに具体的な計画となっており、実現可能な計画となっています。
・単年度事業計画は、保育計画、環境整備計画、人材育成計画、地域子育て支援計画、地域連携計画、クラス編成、職員構成からなり、行事計画は別途作成しています。
・単年度の収支計画が策定されています。
・単年度の事業計画は、実施状況の評価が行えるよう、数値目標や担当者等を設定するとともに、半期ごとに実施状況の評価が行える計画内容にすることが望まれます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

・事業計画は、各クラス及び各プロジェクトチームで意見を集約して、園長を中心にした執行部が立案し、財務面は園長が副園長と相談・精査して、法人の役員会の承認を得て策定しています。
・事業計画は、半期終了時に評価・見直しをして、年度末に実施状況を各クラス、各プロジェクトチームで評価・振り返りをしています。それを踏まえ、園長・副園長を中心に改善点を明確にして、次年度の計画に反映しています。
・事業計画は、役員会での承認を得て、執行部会議で説明し、その後、職員会議等で職員に周知しています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

・入園説明会で行事計画等の主な内容について説明し、保護者懇談会で資料を配付し今年の行事計画のほか、保育テーマや活動内容について説明しています。
・年間行事予定表や園だより、クラスだより、保護者懇談会資料等を通して、保護者が理解しやすい方法で周知を図っています。
・4月に行事予定表を配付するほか、園だよりの4月号に年間行事予定を掲載し、保護者の参加を促しています。
・今回の第三者評価の保護者アンケートの「事業計画(保育の計画や取組)」の結果から、どちらともいえないを含め、過半数の方の事業計画についての周知度は十分とはいえません。
・保護者に周知する事業計画の内容として、行事計画や活動内容に加え、環境の整備や地域交流等、子どもや保護者に関係する計画も盛り込み、事業計画について保護者へのさらなる周知を図ることが望まれます。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・各指導計画は、全体的な計画を基に、年齢別の各学年で年間、月間の各指導計画を立案し、各クラスで週案を立て、活動期間終了時に評価・反省をして、次の計画に繋げています。
・各学年、各クラスで作成した月間指導計画、週案、個別支援計画は、昼ミーティング(週1~2回)や夕方ミーティング(月1回)で実施状況を振り返り・評価し、課題を明らかにして次期計画に繋げています。
・園では、7月末ごろ、「自己評価(保育士チェックリスト)」を使い、職員の日頃の基本行動や基本保育をチェックし、振り返りを行っています。
・年度末に職員の自己評価表に基づき自己評価を行い、各クラス・各プロジェクトチームの振り返りや保護者アンケートを基に園としての自己評価を行っています。
・園では、プロジェクトチームとして、資質向上、IT管理、環境美化、安全管理、食育推進の各グループを組成し、各グループが年間計画を立て、実行し、年度末に振り返りを行い、次期計画に繋げています。リーダー層で構成する「資質向上グループ」が中心となり、理念や保育目標から毎月の勉強会のテーマのほか、職員会議後の意見交換勉強会のテーマを決め、保育の質の向上に取り組んでいます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・資質向上グループを中心に自園が取り組む課題・テーマについての勉強会を開き、年度末に各グループごとに改善策を発表しています。また、年度末の保護者アンケートの意見・要望等に対し、各会議やクラス内で協議し、改善策や改善計画を策定しています。
・保護者アンケートや保護者の意見から、衛生面に配慮し整理整頓・掃除をこまめに行い、また、保護者への挨拶や対話・声かけを行い、保護者とのコミュニケーションに努めています。
・各会議やクラス会議で、改善計画の実施状況の振り返りを行い、必要に応じ計画の見直しをしています。前回の第三者評価結果に対しても、クラス会議や勉強会で良い点・課題等を話し合い、改善点については見直しをしています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・施設長は、毎月の園だよりの冒頭で、自らの保育方針、保護者への配慮、園の取組等をコメントしています。
・法人策定の「キャリアパス」(人材育成計画)には、園長の職責、職務内容、求められるスキル、主な研修が明確化されています。
・保育基本マニュアルの「職務分担」や、「職務権限規程」、「運営規程」で園長の役割が明確にされています。また、園のクラス編成、行事担当、プロジェクトチーム、各種会議の相関図が作成され、職員会議で周知が図られています。
・有事における「災害対応マニュアル」を作成し、園長不在時は副園長が代行することを明確化しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・施設長は、社会福祉法、児童福祉法、保育所保育指針、児童虐待の防止に関する法律、個人情報保護法等を理解しています。経理規程には、一定額以上の取引については、見積書を事前に徴収することを定め、取引業者等の利害関係者との適正な関係を保持しています。
・園長は、横浜市私立保育園こども園園長会や横浜市や鶴見区の社会福祉協議会主催の各種法令に関する研修等に参加し、情報を得ています。
・園長は、保育の制作に牛乳パックやペットボトルの廃材を利用したり、鶴見区の「3R夢出前教室」を実施し、子どもたちにごみの分別やペットボトルの回収の様子を見てもらい、環境についての取組を行っています。
・職員に対し、横浜市の「人権擁護のためのチェックリスト」を使って振り返りを行い、職員会議で「虐待防止マニュアル」の勉強会を行い、「個人情報の取扱いマニュアル」や「ハラスメント防止規定」についても職員に周知しています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は、各種指導計画の振り返りや年度末の園の自己評価を通し、園の保育の質の現状を把握しています。
・園長は、職員を5つのプロジェクトチームに配置し、自らもグループのアドバイザー役として、その活動に参加しています。「資質向上グループ」が保育の質の向上のため、保育テーマや第三者評価、玩具、食具等について園内研修を企画・運営し、園長はその取組に対し助言をしています。
・園長は、日々園内を巡回し気づいたことを主任やリーダーと意見交換し、職員の「個別目標シート」や自己評価、職員面談で職員の意見や課題を把握して保育に反映することで質の向上に取り組んでいます。
・園長は、キャリアアップ研修や横浜市や鶴見区の研修への参加を職員に積極的に勧め、質の向上に取り組んでいます。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は、副園長や顧問労務士とともに、人事・労務等の分析を行い、副園長・顧問会計士が行う財務等の分析結果の報告を受けています。
・職員の有給休暇については、有給休暇管理簿で取得状況を把握し、職員が公平に取れるように執行部会議で共有しています。園長は、クラス配置については副園長と相談して決め、副園長が作成するシフト勤務表で職員の勤務調整を行い、働きやすい環境作りに取り組んでいます。
・プロジェクトチームのIT管理グループでは、副園長のもと、ICTの活用を進め、本園・分園の情報共有を行い、各クラスリーダーにタブレットを配置し、園児の出欠状況等を共有し、業務の実効性を高めています。また、夕方のミーティングで、各クラスリーダーが作成した「デイリースケジュール」を基に翌日の人員配置を決めています。「デイリースケジュール」を作成することにより、各職員が日中に連絡帳等に要する作業時間を極力確保し、時間外業務の削減等の改善を計っています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・人材の確保(採用)については、法人の中長期計画で「保育人材の確保」を取り上げ、園でも最大の経営課題ととらえています。人材の育成計画として、「キャリアパス」があり、職位別に経験年数、職責、職務内容、求められるスキル、主な研修をあげ、育成方針を明確にしています。
・園長は、職員の「自己評価(保育士チェックリスト)」を基に面談を行い、職員の課題の改善策を検討・指示し、職員の育成を図っています。また、園長は、法人のキャリアパスに基づく職位別研修や国のキャリアアップ研修、横浜市や鶴見区等の園外研修、園内研修からなる個人別の研修計画を作成しています。
・園長は、養成校の実習就職連絡協議会、養成校のガイダンス、就職説明会等に出席し、養成校を通じて人材確保に努めています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

・職員の処遇改善については、国の処遇改善制度に則り、職員の勤続年数、職務に対する成果・貢献度を評価して行っています。永年勤続職員を永年勤続者(3,5,10,20年)として表彰しています。
・職員が提出する自己評価(保育士チェックリスト)を基に、リーダーが面接を行い施設長に報告し、園長が面談し、職員の保育の状況について評価分析し、改善策を検討・実施しています。
・園長は、職員の「個別目標シート」に基づき、自己能力活用のための今後の研修計画を示したり、リーダー・サブリーダーへの昇格配置を検討するなど、職員が将来の姿を描くことができるような仕組みづくりを行っています。
・「就業規則」に賃金、処遇改善、昇給・賞与等の人事規定が定められていますが、職員への周知状況は十分とはいえません。
・職員に対し、人事規定を明確に示し、「キャリアパス」で明らかにしている職位別の職責・スキル等をさらに職員に周知し、職員の処遇に反映することが望まれます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・職員の労務管理は園長・副園長が担い責任体制を明確にしています。
・職員の有給休暇の取得状況や時間外労働のデータは、毎月データ化し就業状況を管理しています。有給休暇の取得状況は、公平に取得できるように努め、最低5日間は年休をとることを義務づけています。有給休暇の取得率の低い職員に対しクラスリーダーが声かけをしています。
・ハラスメント防止規定を定め、職員に周知しています。
・リーダーが職員の悩み相談に乗ったり、園長が適宜個別面談をしたり、日々のコミュニケーションの中で職員の意向や悩みの把握に努め、働きやすい職場づくりに努めています。
・福利厚生制度として、横浜市の単身者住宅借り上げ制度の利用、法人の住宅手当支給制度があり、職員の要望で親睦会の補助を支給しています。                                            
・残業時間の削減のため、日中の作業時間が取れるよう週間のシフト勤務表で調整をしています。
・仕事と子育てが両立できるよう、時短勤務や育休明けの早番・遅番制度は、ルール化し、実行されています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・期待される職員像は、法人作成の「キャリアパス」に記載され、職員は、これを基に「個別目標シート」を作成しています。
・職員は、7月末ごろに「半期振返り個別目標シート」に自らの目標を設定し、半期の振り返りと年度末までの目標を設定しています。これを基にリーダーが面接を行い、さらに園長が面接を行い、職員の現状や保育目標の進捗状況、希望する研修等について話し合っています。
・職員は、年度末に「年間振返り個別目標シート」に沿ってこれまでの振返りを行い、次年度の目標を設定しています。
・職員の目標設定は、振返りに基づいた具体的行動目標、目標期限、自己能力の活用等からなり、明確に示されています。
・副園長が、年度末に全職員と個別面接を行い、職員の年間の目標達成度や取組状況について話し合い、職員からの意見・要望も把握しています。園長は、副園長からの報告を受け、職員の「年間個別目標シート」とあわせ、職員の年間の目標達成状況を把握しています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・法人作成の「キャリアパス」の中に、職位別の「求められるスキル」や主な研修名が明記されています。
・園長は、職員の「半期振返り個別目標シート」で面談を行い、職員の必要とする研修や希望する研修について話し合い、個別研修計画(園外研修、園内研修)を策定し、研修が実施されています。     
・年度途中で、新たな研修等の案内があった際は、職員の状況により見直しをしています。 
・園内研修や勉強会のテーマについては、「資質向上グループ」が現状を分析し、必要な研修について話し合い、研修計画の評価・見直しをしています。
・「資質向上グループ」を中心に園内研修や意見交換勉強会のテーマを決め、職員をグループ分けして話し合いを進めています。年度末に勉強会のグループごとに発表し、保育の質の向上に取り組んでいます。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・新人のOJTはサブ・リーダーが行い、配置換え等があった職員へのOJTは配属のクラス内で実施しています。
・職員は、横浜市や鶴見区主催の研修や国のキャリアアップ研修等の階層別、職種別、テーマ別の研修に参加しています。感染症対応や救急法の研修には、保育士だけでなく、栄養士や調理師、子育て支援員も参加しています。非常勤職員についても、昼時間帯を利用するなどして園内研修に参加しています。          
・年度の途中で案内がある外部研修については、情報提供をして参加を奨励しています。
・コロナ禍でリモート研修が増え、希望者にはシフトを調整し、勤務時間内に受講できるようにしています。
・非常勤職員の保育補助者2名が、「子育て支援員」の資格取得のため、園としてバックアップをして資格を取得し、朝夕の保育に入ってもらっています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

・「保育基本マニュアル」に、実習生に関するマニュアルがあり、基本的な考え方、事前オリエンテーション、実習プログラム、日誌等の指導について記載しています。
・実習プログラムは、養成校と実習生の意向にそって決めています。
・園長から実習指導を受けたリーダー保育士が、実習担当者として実習を行っています。
・園長が、養成校の「実習連絡協議会」等に参加し、情報交換をして学校側と連携して実習生を受け入れています。実習期間中は、実習指導担当職員が毎日の目標を聞き、目標が達成できるように保育を進めています。毎日、振返りの時間を設け、質問点や感じたことを聞き、日誌についてもアドバイスし、より良い実習になるように努めています。
・令和4年度は、保育専門学校等から4名の実習生の受入れを行う予定にしています。今までに、4名が当園の実習を経て職員として採用されています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

・園のホームページに、園の概要、理念・保育目標、保育の内容、地域子育て支援情報、第三者評価受審結果を掲載し、WAMNETに現況報告書、財務諸表等の決算状況を掲載しています。
・苦情相談体制については、園内に掲示するほか、入園のしおりに掲載しています。懇談会や区経由での保護者からの苦情やその対応状況については、園内に掲示したり、保護者に伝えた方が良いものは配付しています。
・法人の役員に地域の自治会長経験者等を入れ、法人・園の存在意義や役割を明確にして、周知に努めています。
・子育て支援拠点「ゆうづる」に以前パンフレットを置きましたが、現在は広報物を置いていません。子育て支援拠点「ゆうづる」や、区役所等の関係公共機関に園の広報物を置き、園に対する地域の理解を一層深めていくことが望まれます。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・「運営規程」の中で、園長ほか職員の職務内容や文書の保存期間等について規定し、「職務権限規程」や「保育基本マニュアル」の職務分担で園長・副園長ほか職員の職務分掌と権限・責任を規定して、職員に周知しています。
・「経理規定」に事務、経理、取引等のルールが規定され、副園長、担当職員立ち合いのもと、顧問会計事務所(税理士)が毎月経理の処理状況を点検しています。
・経理面は顧問会計事務所、労務面は社会保険労務士の助言を受けながら、経営改善に取り組んでいます。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・地域との関わりについては、中長期計画や単年度事業計画の中で、地域連携計画として取り上げ、基本方針を明記しています。
・園のエントランスや掲示板に、「親子のための相談LINE」や「小児喘息・アレルギー教室」「病児保育」等の地域の社会資源の案内を掲示しています。
・区主催の年長児交流会等に参加する際は、職員が同行し支援しています。
・コロナ禍の現在、園庭開放、一時保育、年長児交流を行い、正月には地元の市場囃子保存会による獅子舞が来園し、子どもたちを喜ばせました。
・病児保育やファミリーサポートが必要な保護者には、個別に情報を提供しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

・保育基本マニュアルに、ボランティアの受け入れに伴う基本的考え方、事前オリエンテーションについて記載しています。
・園長は、事前オリエンテーションでマニュアルに沿い、保育目標や注意点、守秘義務、活動プログラムについて説明しています。
・コロナ禍で現在は中学生の職場体験や高校生のインターンシップは受け入れていませんが、コロナ禍前は近隣の小・中・高校生の卒園生による子どもとの交流や絵本の読み聞かせ、職場体験、インターンシップを受け入れていました。また、地域の図書館員が絵本・紙芝居の読み聞かせを行っていました。
・ボランティア受け入れに関するマニュアル等に、地域の学校教育への協力に関する基本姿勢を明文化することが望まれます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・保育基本マニュアルに関連施設として、警察署、消防署、市役所、区役所、児童相談所、県・市・区の各社会福祉協議会、わくわく保育園、地域療育センター、市場小学校をリスト化して、警察・消防・病院は事務室に貼りだしています。
・鶴見区地域保健計画「鶴見・あいねっと」に加盟し、子育て支援拠点「ゆうづる」が主催する子育て支援イベントに参加して、手遊びや栄養相談を行っています。
・横浜市東部地域療育センターの巡回訪問を年1、2回受け、情報交換や相談をするほか、当療育センターの見学会や研修に園長、職員が出席しています。
・園長が、市場地区の自治会、幼保小・中学校、PTAからなる「地区懇談会」に出席して、地域の子どもたちの様子や実態について、情報交換しています。
・園長は、「横浜市要保護児童等対策協議会鶴見区実務者会議」に出席し、共通の問題に関して具体的に取り組んでいます。また、区担当課によるカンファレンス(児童相談所、区のケースワーカー・保健師、療育センター等がメンバー)に出席し、子どもや保護者への対応を検討し、園内でできる支援を考え、ケース会議等で職員に周知しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・鶴見区社会福祉協議会、鶴見あいねっとに加盟し、地区懇談会に出席して地域の福祉ニーズや生活課題等を把握しています。
・園長は、横浜市私立保育園こども園園長会や鶴見区の園長会、横浜市や鶴見区の社会福祉協議会主催の研修等に参加し、地域の福祉ニーズの把握に努めています。
・園庭開放や一時保育、見学者から、子育て相談や園庭開放の回数を増やしてほしいなど、ニーズの把握に努めています。
・コロナ禍前は、乳児を対象とした「おやこで遊ぼう会」等で育児相談や離乳食試食会を行い、子育て支援拠点「ゆうづる」が主催する子育て支援イベントに参加して、未就園児の育児相談を行っていました。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・地域の未就園児向けに、現在園庭開放を行っていますが、一時保育はコロナ禍のため中断しています。
・単年度事業計画として「地域子育て支援計画」をあげ、園庭開放、一時保育、育児相談、子育て支援拠点「ゆうづる」の子育て支援イベントへの参加、乳児を対象とした「おやこで遊ぼう会」等を企画しています。「おやこで遊ぼう会」では、育児相談や離乳食試食会を行い、地域の子育て支援を行っていました。
・コロナ禍前は、地元の熊野神社の祭礼の「御旅所」(おたびしょ)として園庭を開放し、飲食を提供して地域活性化の一助を担っていました。
・隣りの市場小学校が地域の広域避難場所となっていることもあり、現在地域に対しての災害時の避難場所や備蓄用品等の提供の検討はしていません。区担当課や市場小学校と連携・協力して、災害時の避難場所、備蓄品の提供等について検討することが望まれます。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保育目標に「子どもの主体性が尊重される保育」を明示し、職員は「全国保育士会倫理綱領」や保育基本マニュアルの「子どもの人権」を理解し、日々の保育の中で実践できるように取り組んでいます。
・子ども尊重や人権配慮に関する外部研修を受けた職員が職員会議で報告をし、会議後の意見交換勉強会で虐待予防や人権擁護について話し合っています。
・年度末に、人権擁護のための「よりよい保育のためのチェックリスト」の勉強会を行い、改善点についてクラスで話し合っています。
・職員は、子どもに対し肯定的な言葉かけを意識し、叱る際は短く叱る「3秒ルール」を意識して接しています。
・出席簿、服装、遊び、役割、制作や玩具の色分け等による性差の先入観はないようにしています。
・外国籍の保護者に対しては、お便りにルビを振ったり、翻訳機を活用したりしています。職員は、外国籍の子どもも他の子どもと同じように、平等な関わりが持てるよう意識して保育にあたっています。
・毎月のクラスだよりには、子ども同士の関わりに関するエピソードを載せ、日々の生活や遊びの中で子ども同士が互いに寄り添い、相手を尊重する姿を伺うことができます。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

・保育基本マニュアル「子どもの人権」の中の「羞恥心に配慮した保育に関する項目」にプライバシー保護に関する具体的事例(着替えは速やかに行い長時間裸でいない。おねしょをした時は、周囲の子に気づかれないように早めに対応するなど)が記載され、職員は勉強会等によって理解し、実践しています。
・プールの屋上の目隠し、外部から見える場所で子どもの着替えを行わない、乳児のオムツ替えはロッカーで仕切り、幼児トイレにはドアをつけるなど、子どものプライバシーを守る工夫を行っています。
・ホームページ上での子どもの写真の掲載については、保護者の同意書をもらって公開し、パスワードで管理し、保護者のみ閲覧できるようにしています。入園のしおりに「保育中の写真等の取扱い」を載せ、保護者に理解と周知を図っています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

・園を紹介するパンフレットはカラー写真や図、絵を使いわかりやすく説明しています。ホームページには園の基本情報、特徴、年間行事等詳しく説明しています。
・利用希望者は1日1組ずつ、希望に沿うように実施しています。パンフレットをもとに、園長が理念・保育目標、園の保育や環境についてていねいに説明し、質問に答えています。見学会の空き状況はホームページで確認できるようにしています。
・毎年、パンフレットやホームページ等の情報提供の内容を見直しています.
・園のパンフレットを鶴見区役所等の関係公共機関や子育て支援拠点「ゆうづる」等の多くの人が入手できる場所に置くことが望まれます。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・入園面談時に、0、1歳児は保育士、栄養士が説明し、2歳児以上は保育士が対応しています。食物アレルギーのある子どもに対しては保育士、栄養士が同席しています。
・保育の変更がある場合は、新しいしおりを配付したり、該当する保護者に変更箇所を書面で伝えるなど再度説明をし、その都度同意書を提出してもらっています。
・食物アレルギー児や障がい児等配慮が必要な保護者には、栄養士、保育リーダー、保育士等特定の職員による臨時の個別面談を実施し、適切に説明をしています。外国籍の保護者には文章にルビをふったり、日本語の理解が難しい保護者には翻訳機を使い、説明しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

・引継ぎに関しての定められた文書はありませんが、保護者の同意、区役所の依頼があれば必要に応じて引継ぎ文書を提出する場合もあります。
・退園・卒園時の保護者に対して、終了後の相談方法について記載した文書はありませんが、口頭で相談にのることができることを伝えています。
・転入先等で子どもがスムーズに生活できるように、また終了後の相談体制について、文書を作成することが望まれます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日々の保育の中で、職員は子どもが何を求めているかを常に考え、応答的に関わりながら、子どもが楽しいと思えるような遊びや活動を取り入れています。幼児クラスは帰りの集まり等で今日はどんな日だったかを聞いたり、行事の後に子どもたちの感想を聞き、話し合う機会を設けています。
・年3回の懇談会(クラス別、年齢別)、年1回の保育参観後の個人面談、運動会や発表会等の後や年度末のアンケート等から、保護者の満足度を把握しています。
・保護者アンケートの結果は園長、副園長、主任、行事担当、各クラス等で分析し、必要に応じて執行部、リーダー会、または職員の勉強会等で検討し、改善に取り組んでいます。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・意見・要望の解決責任者は園長で、受付担当者は主任です。第三者委員2名の氏名を重要事項説明書、入園・進級のしおりに明記し、入園説明会で保護者に説明しています。園で解決できないときは専門機関を紹介することを明記しています。
・保護者からの苦情は職員会議等で検討し、苦情の内容や保護者とのやり取り、対応策はデータでの保管と苦情受付書、苦情解決経過記録書、個人面談報告書に記録するほか、必要に応じて児童票の発達経過の特記事項に添付し、保管しています。
・苦情の内容と対応策はプライバシーに配慮し、必要に応じて保護者に伝えています。懇談会で出た意見は後日掲示することもあります。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・保護者が相談したり、意見を述べる相手を選択できるよう、園内の相談窓口、第三者委員を重要事項説明書、入園のしおりに記載するとともに、園の玄関ホールに「横浜市福祉調整委員会」のポスターを掲示しています。重要事項説明書には、「面接・電話・文書等の方法により、相談・苦情を受け付けています。」旨、記載しています。
・本園の「ファミリーカフェ」や分園の会議室、空き部屋を使用し、相談者が安心して相談できるようにしています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

・職員は送迎の際できるだけ保護者一人ひとりに声をかけ、良好な関係を築いています。クラスボードに誰が担当者なのかわかりやすいように職員の写真を掲示しています。
・玄関に「ご意見・ご要望箱」の設置、行事ごと及び年度末のアンケートの実施、日々の送迎時の会話や連絡帳、懇談会、個人面談等で、保護者の意見の把握に努めています。
・保護者から相談や意見があった時には職員が迅速に共有したり、申し送りで確認し、内容により、ミーティングで対策を話し合っています。改善策を保護者に伝え、「苦情処理記録」「意見要望記録」に記録しています。
・年度末の保護者アンケートの結果を受けた後等にマニュアルの見直しをしています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・リスクマネジメントに関する責任者は園長です。
・事故対応マニュアル、救急対応マニュアルがあり、安全管理プロジェクトチームを設置し、園内研修を実施しています。
・安全点検チェック表をもとに、毎月安全点検を行っています。危険箇所があれば速やかに園長、主任に報告し、修理、改善しています。
・安全確保・事故防止に関する外部研修に参加した職員が中心となり、内部研修を行い、周知を図っています。
・避難訓練・消火訓練は毎月、通報訓練、不審者訓練は年2回行い、その都度振り返りを行うとともに、マニュアルの見直しを行っています。お散歩マップを作成し、危険個所や散歩時に通る道等の安全を職員間で確認し合っています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・感染症対策の責任者は園長です。感染症対応マニュアルを作成し、予防対策や発生時の対応方法を明記し、職員に周知しています。
・安全管理プロジェクトチームと感染症に関する研修を受けた職員が中心となり、職員会議で嘔吐物の処理や手順等を共有しています。
・感染症の予防策として、子どもが手洗いの習慣を身に付けられるようにしています。保育室の室温、換気、加湿等保育室の環境整備の徹底や、消毒薬による拭き掃除を行っています。
・感染症が複数発生した場合は、玄関に感染症名、症状、本園か分園かなどを掲示するとともに一斉配信メールで保護者に情報提供しています。0、1歳児の保護者には降園時に口頭でも伝えています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・非常災害対応マニュアルに災害時の対応について文書化し、職員に周知しています。安全管理プロジェクトチームが中心となり、避難経路を定期的に確認し、日頃から安全確保について話し合っています。
・毎月火災、地震を想定した避難訓練を実施し、洪水(津波)を想定した訓練や広域避難場所への避難も行っています。年2回の通報訓練と年1回の消火訓練を行い、消防署員からアドバイスを受けています。
・災害時の連絡方法については、一斉メールで知らせ、既読の確認が取れない保護者には有線電話で安否確認する体制があり、職員、保護者に周知しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

・「保育基本マニュアル」の中に「健康管理」「事故対応」「感染症対応」「アレルギー児」「衛生管理」「安全管理」「虐待対応」等の各種マニュアル、保育の手順等を定めた「おむつ交換」「エピペン」等の各種手順書を文書化しており、職員が一定のサービスを提供できるようにしています。
・標準的な実施方法については入社時研修や園内研修、職員会議等で職員に周知しています。
・園長は主任と連携して、日々の保育の様子を観察し、保育日誌を確認したり、個人面談、自己評価等から保育実践が画一的なものとなっていないか、子ども一人ひとりのペースが尊重され、個々の発達や状況等に応じて柔軟に保育が実施されているか確認しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・標準的な実施方法としてのマニュアルの見直しは各プロジェクトチームが年度末に見直しを行うほか、研修や事故があった時に適宜見直しを行っています。
・標準的な実施方法の検証は毎日のミーティング、週1、2回のクラス会議で行っています。また指導計画の「評価・反省」の内容から、保育実践や環境設定が子どもにとってふさわしかったかなどを、リーダー会議や執行部会議等で話し合っています。誤飲、誤食等があった時はマニュアルを見直し、手順書に反映しています。
・保護者からは、懇談会やアンケート、送迎時の会話等から意見や意向を聞き、個別指導計画に反映しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

・入園時に個人面談で家庭環境、子どもの身体状況や生活状況、保護者の意向を把握しているほか、児童票、健康カードに入園前の病気の記録、予防接種等を記入してもらっています。入園後は発達経過記録票等でアセスメントが実施されています。
・各指導計画は、全体的な計画にもとづき、子どもの発達や状況に応じて作成しています。
・子ども一人ひとりの発達や保護者の意向を取り入れ、0~2歳児は月間個別指導計画を作成しています。また支援困難な場合には、必要に応じて横浜市鶴見区保健センターや横浜市東部地域療育センター等と連携をとり、適切な保育が行われるようにしています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

・年間指導計画は四半期ごとに、月間指導計画は月末に評価・反省を行い、週案は日々の振り返りをし、次期の計画を立てています。
・指導計画については、特に検討が必要な課題や問題点がある場合は、リーダー会議や職員会議で周知し、緊急に変更する場合は、園長、副園長、主任が話し合い、各リーダーに伝え、クラス会議で職員に周知しています。
・評価した結果明らかになった問題点や改善点を次期の計画に生かすようにしています。
・子ども・保護者のニーズ等に対する保育・支援が十分でない現状や課題について、これからどのように指導していくかなど、具体的に明確にして、指導計画に反映することが期待されます。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・子ども一人ひとりの発達状況や生活状況は、園独自の書式で記録しています。
・0~2歳児は月間個別指導計画を作成し、毎日の保育内容は週案の日々の欄、個別の連絡帳に記録しています。0、1歳児は登降園の時間、おやつや食事の状況、寝る時の癖、発達の状況等を記録しています。また障がい児については個別支援計画を作成しています。
・執行部会議、リーダー会議、職員会議、クラス会議、年齢別会議、ミーティング、グループワーク(プロジェクトチーム)会議を定期的に開催し、会議録に記録しています。
・職員間の情報の共有は、クラス内の回覧板や組織内ネットワーク(VPN)で行い、本園、分園間で情報を共有しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・個人情報保護規定、運営規程、保育基本マニュアル等に子どもの記録等の個人情報の保存期間、管理、開示、個人情報に関しての職員が守るべき姿勢を明記しています。
・個人情報が記載されている書類は園長室の鍵付きの棚に保管しています。またパソコン内のデータはパスワードで管理され、IT管理プロジェクトチームの担当職員が定期的にパスワードを変えています。
・職員に対しては個人情報保護について説明し、周知しています。また、入職時に個人情報を含む情報の適切な取り扱いについて説明し、職員は誓約書を提出しています。
・保護者に対しては、個人情報取り扱いについて入園しおりで説明し、同意書を得ています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画は、児童憲章、児童の権利に関する条約、児童福祉法、保育所保育指針等をベースに、保育所の理念・基本方針・保育目標に基づき、子どもの最善の利益を考慮して作成しています。
・全体的な計画は、保育所保育指針の「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」や「育みたい資質・能力の3つの柱」を踏まえ、園の特色ある保育(異年齢保育、リトミック、広い園庭)による子ども主体の保育になるよう作成しています。また、各年齢の発達過程をベースに、保護者支援・地域支援、小学校との連携等を考慮して作成しています。
・全体的な計画は、年度末に各クラスで振り返りを行い、各プロジェクトチームの振り返りも含めて見直し、園長、副園長、主任、給食長、副主任からなる「執行部会議」で取り纏め、次年度の計画を作成しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

・各保育室に空気清浄機や加湿器等を備え、夏場は28℃、冬場は25℃、湿度60~70%としていますが、子どもの様子や温湿度計を見ながら調節し、快適な空間を作るようにしています。廊下の窓を開け、換気扇は24時間換気を行っています。採光はカーテンやサンシェードで調節しています。
・トイレや廊下などの共有部分は清掃担当者が毎日清掃しています。玩具や遊具は消毒を行っています。
・環境美化プロジェクトチームが中心となり、園内や園庭の清掃計画を作成し、毎月清掃テーマを設け、重点的に掃除をするなど工夫しています。
・木製の低い家具や棚、ラティス、テーブル等でコーナーを作り、子どもにとって圧迫感のない空間を作るとともに子どもに見えやすい位置に玩具を置いています。リーダー会議、クラス会議では子どもの発達や生活動線等安全に配慮して、家具や遊具の配置を検討しています。
・2~5歳児クラスは午睡室を利用して睡眠の場を確保しています。0、1歳児クラスは同じ保育室内ですが、食事と睡眠の場所は別にしています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

・入園時に提出される児童票や「健康カード」、入園面談等から子どもの様子、家族関係、健康状態を把握しています。入園前面談で収集した生活状況、授乳、離乳、アレルギー等について保護者から情報を収集し、把握しています。入園後は連絡帳や送迎時の会話、個人面談を通して子どもの状況を把握し、毎月の個別指導計画に反映しています。
・職員は子どもと話すときにはなるべく子どもの目線に合わせ、子どもが話を聞いてほしいそぶりを見せた時には子どもの思いを受け止め、話を聞くようにしています。常に笑顔で接し、泣いている子どもには落ち着ける場所に移動するなどし、スキンシップをとっています。子どもの言葉に耳を傾け、安心して自分の気持ちを表現できるように、一人ひとりに寄り添った応答的な関わりを大切にしています。
・自分を表現する力が十分でない子どもには、表情等から子どもの気持ちを汲み取り、わかりやすい言葉で代弁し、子どもの気持ちに寄り添いながら丁寧に対応しています。
・職員は丁寧で分かりやすく、肯定的な言葉遣いで穏やかに話し、制止する言葉、否定的な言葉を不必要に使わないように配慮しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

・子どもの発達に合わせて基本的生活習慣が身に付くように配慮しています。トイレでの排泄やパンツへの移行は家庭と連携し、子どもの気持ちを大切にし、子どものペースで無理なく進めるようにしています。
・子どもが一人でやろうとしているときにはそばで見守り、助けを求めてきたときには援助するようにしています。できた時には大いに褒め、子どもが一人でできた喜びを感じ、自信や意欲につながるようにしています。
・0~2歳児クラスは主体的に過ごすことができるよう、動線を考えた環境を整備しています。幼児クラスは支度の流れや時計を写真やマークでわかりやすく掲示し、見通しを持って主体的に行動できるように環境を整えています。
・3、4歳児は保護者に午睡をするかどうか確認し、睡眠を選択制にしています。5歳児クラスは午睡をしていませんが、子どもたちの気持ちや体調に合わせ、身体を休める環境を作っています。
・基本的生活習慣を身に付けることの大切さについて、虫歯予防デーには紙芝居で歯磨きの大切さを伝えています。絵本の読み聞かせ等で手洗い、うがい等が健康な身体のために大切なことを知らせています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・様々な種類の玩具や絵本、生活面で必要なものを子どもの目に入り、自分で触れたり手に取りやすい場所に備えています。子どもが興味を示さなくなった玩具を定期的に入れ替え、遊びたくなる環境を整備しています。
・子どものやりたい気持ちを育て、好きな場所を選んで遊べるように、遊びごとのコーナーを作ったり、パーテーションやマットで集中して遊べるようにしています。
・園庭には多くの遊具があり、子どもたちが自発的に遊びたくなる環境を整えています。雨の日や暑い日にはホールで運動遊びや体操、ダンス、いす取りゲーム等体を動かす遊びを取り入れています。
・園庭の畑で5歳児が野菜や花を栽培し、アゲハチョウの卵を育て、ふ化するまで育てるなど自然に触れ合うことができるようにしています。
・日ごろから世話になっている地域の人たちに勤労感謝の手紙を渡し、感謝の気持ちを伝えるなど地域の人と交流しています。
・リトミックでは音楽に合わせて表現する楽しさを味わえるようにしています。様々な廃材を用意し、いつでも子どもが欲しい素材を提供できるようにしています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・0歳児は1歳児と同じ空間で生活しています。睡眠、食事、遊びの空間に分かれ、子どもたちが生活するための十分な広さが確保されています。室内はパーテーションで区切られており、眠くなった子どもがマットで寝たり、安全にハイハイできるように環境を整えています。
・子どもの生理的欲求を丁寧に受け止め、スキンシップをとり、欲求を十分に満たすことで愛着関係を築くようにしています。子どもが特定の職員を求めたときはその職員が一緒に過ごしていますが、徐々に他の職員とも関わりを持てるようにしています。
・保育室内は遊び、食事の場と睡眠の場を分け、子どもが落ち着いて過ごせるようにしています。一人ひとりの様子に合わせ、安全で扱いやすい大きさの玩具を、子どもが自分で手に取れる位置に備えています。発達や興味にあった玩具や環境設定を心がけ、子どもの興味や姿から手作り玩具等を用意し、遊びを豊かにしています。
・個々の発達に応じた個別指導計画があり、送迎時の申し送り、連絡帳等から子どもの生活リズム、体調等を保護者と共有し、連携を密にしています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・遊びや生活の中で子どもが自分でしようとしているときはそばで見守り、必要に応じて声をかけながら手伝うようにしています。個々の成長を見極めながら、自分でできたときには褒め、自信につながるようにしています。
・子どもの発達に合わせた玩具を多数用意し、子どもの手の届く場所に置き、自分で玩具を選ぶことができるようにしています。子どもがいろいろな玩具に手を伸ばしながら活動範囲を広げ、十分に探索活動が行えるように環境を整えています。園庭や公園では、落ち葉や木の実を拾ったり感触を楽しんだりしています。
・スキンシップを多くとり、常に笑顔で接することで、子どもたちが安心して過ごせるようにしています。着替え等の簡単な身の回りのことに興味を持ち、自分でしようとする気持ちを尊重しています。
・子ども同士の関わりをそばで見守り、おもちゃの取り合い等のトラブルの時はお互いの気持ちを職員が代弁し、相手の気持ちに気づき、自分の言葉で伝えられるように努めています。
・連絡帳や送迎時のやりとりのほか、面談を通して一人ひとりの状況を把握し、家庭と連携し、情報共有をしています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・3歳児の保育では、日々の遊びの中で興味のあることから様々な遊びを提案・提供し、集団遊びを楽しみ、友達同士の関わりを深められるようにしています。また順番を守る・ルールを守る・説明を聞くなど園生活でのルールを知らせています。小集団から徐々に大きな集団で取り組むことを増やし、大きい集団の中でも安心して活動を楽しめるようにしています。
・4歳児の保育では、友達と一緒に楽しめる集団でのゲーム遊びや運動遊び、ごっこ遊び等の活動を取り入れ、子ども同士の関わりを楽しめるようにしています。職員が一緒に行い、自信につながるような言葉かけをしながら友達と一緒に行う楽しさ、様々なことに挑戦する意欲等を大切にしています。
・5歳児の保育では、友達と協力して一つの事に責任を持って取り組む大切さや成し遂げた時の達成感が味わえるようにしています。また、ミーティング等を多く取り入れることで、集団の中の自分の価値や存在に気づけるようにしています。
・運動会や発表会では小学校の運動場や体育館を借り、小学校の校長先生や副校長先生を招待し、子どもたちの日ごろの活動の様子を見てもらっています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

・子どもの状況に配慮した「個別支援計画」を作成し、クラスの指導計画と関連付けています。2~5歳児の月間指導計画には個別配慮欄を設け、配慮が必要な子どもの状況を記入しています。
・3~5歳児の障がいのある子どもの個別支援計画は、年間のねらい、課題と目標、配慮、保護者との連携、連携期間等を記載し、子どもの状況と成長に応じた保育を行えるようにしています。
・クラス全体の計画の中で、活動を無理なく行えるようにフリーの職員を配置し、集中力や意欲が落ちてきたときは、途中で別室に移動し、興味がある遊びを提供しています。
・連絡帳、個人面談、送迎時に保護者から話を聞いたり、園での様子を伝え、保護者の不安に寄り添ったり、適切な援助に努めています。
・横浜市東部地域療育センターの職員や鶴見区の保健師やケースワーカーの訪問を定期的に受け、関わり方等についてアドバイスを受けています。
・職員はキャリアアップ研修や外部研修を受講し、障がいのある子どもの保育について必要な知識や情報を得ています。
・本園の段差解消、多目的トイレの設置等、障がいに応じた環境整備が期待されます。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・年間指導計画、月間指導計画に、長時間にわたる保育について記載しています。保育時間の長い子どもに配慮し、デイリープログラムや週案は子どもが安心して心地よく過ごすことができるよう、ゆったりとした計画になっています。
・子どもの体調に配慮しながら、子どもが穏やかに安心して過ごせるように環境を整備し、一人ひとりの様子に応じて、静かな保育に努めています。走り回るなどの遊びをしたい子どもは別の部屋で過ごすようにしています。
・0~2歳児にも安全な玩具や絵本を用意しています。
・保育時間の長い子どもに配慮し、せんべいや果物等の軽いおやつを提供しています。
・子どもの状況について申し送りに必要事項を記載し、遅番職員に口頭で伝えています。保護者には口頭で伝え、伝え漏れがあった場合にはその日のうちに電話で伝えています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画の中の「小学校との連携」にもとづいて、5歳児クラスの年間指導計画には小学校入学を視野に入れた計画を明記し、取り組んでいます。また隣接する小学校と共同で作成したスタートカリキュラムにもとづいて5歳児の月間指導計画を作成し、就学に向けて無理なく就学できるように取り組んでいます。
・小学生が育てたあさがおの種や手作りの紙芝居をもらうなど交流しています。運動会や発表会は小学校の運動場や体育館を借りて開催し、5歳児クラスの部に校長先生や副校長先生を招待し、就学に向けた挨拶をしてもらっています。生活面では3月頃から食事時間を小学校と合わせるなど、就学への興味や関心を深められるようにしています。
・職員は幼保小連携の合同研修に出席し、そこで得た情報を個人面談や懇談会で保護者に伝えています。
・職員は小学校教諭との電話、来園しての説明、申し送り等で意見交換し、子どもたちの就学に向けて小学校と連携を図っています。
・子どもの入園時の様子等はその時の担任が記入し、現在の様子や伝えたいことは5歳児の担任が記入し、作成したものをリーダー、主任、園長が確認して郵送しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・健康管理マニュアルがあり、それにもとづいて子どもの健康状態を把握しています。
・保育中の子どもの体調悪化や熱については、速やかに保護者に連絡し、保護者が迎えに来るまで熱や症状の記録を取り、保護者に伝えています。ケガをした場合は速やかに保護者に連絡し、状況に応じて受診しています。次の登園時には家庭での様子を確認しています。欠席の場合は電話で確認しています。
・園長が保健計画を作成し、安全管理プロジェクトチームに周知しています。
・入園時に保護者から提出された児童票、「健康カード」で子どもの心身の健康状態を把握しています。年度末に健康カードを保護者に返却し、追加分を記入してもらい子どもの健康に関する情報を把握しています。
・園だよりやクラスだより、メール等で、プールについてや、手洗い・うがい等感染予防について、風邪予防についてなど、園での保健に関する方針や取組等を保護者に伝えています。
・乳幼児突然死症候群(SIDS)の対策として、0歳児は5分、1歳児は10分に1回、呼吸と態勢の確認を行い、ブレスチェック表に記録しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

・年2回の健康診断(内科健診)、歯科健診、3歳児の視聴覚検診、3~5歳児の尿検査を実施しています。結果は安全管理プロジェクトチームが集計し、健康診断児童票の診査事項(健康診断の結果)、歯科健康診査票に記録し、データを管理しています。
・歯科健診の結果を考慮して、安全管理プロジェクトチームが中心となり「歯と口の健康週間」について計画し、職員が歯の絵本の読み聞かせや紙芝居を行ったり、手遊び歌や玩具を使い、歯磨きに興味を持てるようにしています。食後は必ず“ぶくぶくうがい”をするように指導しています。奥歯が虫歯の子どもの給食については、食べやすいように細かく刻んで提供するなど個別に対応しています。
・健診の結果を配布するとともに、口頭でも伝えています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・「保育所におけるアレルギーガイドライン」をもとにアレルギー疾患対応マニュアルを作成し、子どもの状況に応じた対応を行っています。
・入園前の面談、提出書類でアレルギーの確認を行い、園での食事の対応やアレルギーが起こった際の対応方法等を確認しています。入園後変更があった場合は栄養士と面談し、アレルゲンとなる食材の確認を行っています。
・食物アレルギー児や宗教食児には、毎月子ども一人ひとりの献立表を作成し、保護者に確認してもらい、連携を密にしています。
・除去食の実施については前日の夕方ミーティングで、翌日の食物アレルギーの除去食の確認を行い、事務室に掲示をして、職員の周知を図っています。
・食事の提供は座席を別にし、専用トレイ、色付きの専用食器を使用し、アレルギー食材が書かれた顔写真付きの名前カードを置き、最初に配膳しています。
・アレルギーについて、子どもが理解できる範囲で伝えたり、本人も意識ができるように声をかけたりしています。保護者には食物アレルギーのある子どもへの対応等について、入園・進級のしおりで説明し、理解を促しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・食育計画表を作成しています。年齢別ねらいを設定し、月ごと、乳児・幼児ごと、行事食、季節の食材、季節を味わう料理、保護者支援(おたより)、地域、食育講話で構成され、子どもたちが食に関する豊かな体験ができるようにしています。
・0、1歳児クラスは、子どもが食べることに興味を持ち、手づかみでもしっかり食べることを大切にしています。
・2歳児クラスから、セミバイキング形式になっており、盛り付け量の見本を用意し、自ら食べられる量を配膳の職員に伝えています。
・苦手なものは無理強いせず、小さくして勧めたり、少しでも食べられたら褒め、食べられた喜びを味わえるようにしています。
・野菜を栽培し、園庭のゆずや梅でジュースやジャムを作っています。子どもの目の前で魚を3枚卸にして見せたりトウモロコシの皮むき等、様々な観点から食育で扱うものを決め、見て触れてみることで食材に興味を持てるようにしています。
・毎月給食便りを発行し、食育や食事のマナー、熱中症予防等、その月に合わせた内容を提供しています。人気メニューのレシピや子どもや保護者から要望のあったメニューのレシピを配付しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

・一人ひとりの子どもの発達状況や体調を考慮して食材の切り方等の調理を工夫しています。0歳児の離乳食の進み具合を栄養士と保育士で伝え合い、保護者と連携をとりながら、子どもの発達に合った食べ物の形状に変えています。
・毎月の職員会議で子どもの喫食状況を話し合っています。面談で保護者から好き嫌いを聞くとともに職員は喫食時の子どもの様子を見たり、食事チェック表を記録して、好き嫌い、食べる量を把握するようにしています。
・栄養士はその日の喫食状況を給食日誌に記録しています。
・子どもの日やクリスマス、ハロウィン等、いつもと違った盛り付けや飾りつけで、季節感のある献立になるようにしています。
・地域の郷土料理をメニューに取り入れるだけでなく、廊下や給食見本ケースの近くなど見やすい場所に写真と説明を掲示し、地図で場所を示して子どもが地域の食文化に興味を持つようにしています。
・栄養士、調理師は毎日幼児クラスの1クラスに配膳に入り、子どもの様子を見たり、コミュニケーションをとったりしています。
・衛生管理マニュアルにもとづき、衛生管理が行われています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

・0~2歳児クラスは「連絡帳」を使い、毎日の家庭での様子、園での様子を交互に記入し、やり取りをしています。2~5歳児クラスでは、ホワイトボード(連絡ボード)を使い、毎日の様子を伝え、傍らに先週の活動も伝えています。
・登降園時の保護者との情報交換のほか、クラス懇談会(年3回)では、動画や写真を用い日頃の保育の意図や保育内容を伝えています。個人面談・保育参観(年1回)、園だより・クラスだより、毎週の「玄関新聞」(こどもの日頃の様子や興味を持っていること等を写真とコメントで紹介、ホームページでも公開)等で保護者の理解を得る取組をしています。
・運動会や発表会等の行事を通して、子どもの成長を共有する機会としています。12月の発表会の保護者アンケートでは、保護者から「とても楽しめた」「子どもたちの成長を見ることができて良かった」との声が多数寄せられています。
・個人面談の面談内容を「個人面談報告書」として記録し、必要に応じ「児童票」に保護者とのやり取りや家庭の状況を記録しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・登降園時に保護者とのコミュニケーションを図るようにし、声かけや挨拶を心がけています。
・年1回個人面談を実施し、要望がある保護者には随時実施しています。保護者の就労状況に配慮し、面談時間の調整や期間外の面談も受け付けています。
・栄養士・担当職員との離乳食相談や、成長曲線の数値が著しく外れた際の相談のほか、必要により区のこども家庭支援課の保健師との面談を勧めたりしています。
・相談内容は個人面談報告書に記録し、園長、クラス内のほか、必要に応じ全職員に周知しています。相談内容によっては児童票に記入し、クラス内で共有しています。
・相談内容により、園長、主任、リーダーに相談して後日回答するようにしています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

・毎朝、登園時に子どもの様子を観察し、些細な変化にも気が付けるようにしています。また、理由が曖昧な長期休みの子どもには、定期的に連絡をとるようにしています。
・虐待が疑われる場合は、申し送りに記録し、必要に応じ写真をとりクラス内で共有しています。子どもの様子から疑問や気になる点があった場合は、リーダー、園長に報告・相談を行い、緊急時はリーダーを招集し対応を協議しています。
・虐待等、気になる保護者には、送迎時に声かけを行ったり、寄り添い、相談しやすい関係を作り、個別に相談する機会を設けています。
・虐待の発生を確認した場合は、区の保健師に連絡し、横浜市中央児童相談所と対応を協議します。
・昨年度は、園長が児童相談所や区の保健師・ケースワーカー、療育センター等がメンバーのカンファレンスに出席し、関係機関と連携を図っています。
・「虐待対応マニュアル」があり、虐待の早期発見、保護者への初期対応や園内の対応を定めています。横浜市から配付される「子ども虐待防止ハンドブック」を各クラスに配布し、横浜市の「人権擁護のためのチェックリスト」を使い、マニュアルと併せて職員研修を実施しています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

・年間指導計画、月間指導計画は、計画終了時に各学年で話し合い、週案・個別指導計画は、各クラスで話し合い、評価・反省(振り返り)を行っています。
・指導計画の振り返りにあたっては、職員は子どもの心の育ちや意欲、その過程を意識しながら、行っています。
・年度途中、年度末に「個別目標シート」で、半期、年間の振り返り(自己評価)を実施し、年度途中では園長と面談をしています。また、第一保育期末(6から7月)に、「保育士チェックリスト」(保育者の状況を把握しましょう)を使い、自身の基本行動や基本保育について振り返りを行い、リーダー職員、園長が面談をしています。 
・職員会議後の「資質向上グループ」主催の意見交換勉強会でテーマを決め、話し合いを行うことで自身の振り返りにつながり、意識の向上や学びに繋がっています。
・年度末に行う園全体に関わる職員の自己評価を基に、各クラス、各プロジェクトチームで話し合い・振り返りを行い、保護者アンケートも参考にして園としての自己評価を行い、課題・改善点を明らかにして次期の計画に繋げています。