社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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木下の保育園センター南

2022年05月02日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社ミライ・シア

② 施設・事業所情報
名称 木下の保育園センター南 評価対象サービス 2021 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 72 名
所在地 224-0003
横浜市都筑区中川中央2-3-25
TEL 045-620-0890 ホームページ https://www.kinoshita-hoiku.com/facility/center-minami
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2019年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社木下の保育
職員数
常勤職員:14 名
非常勤職員:5 名
専門職員
保育士:15 名
看護師:1 名
栄養士:3 名
施設・設備の概要
保育室:5
休憩室:1
事務室:1
着替え室:1
屋上庭園:1

③ 理念・基本方針
1.協調性を持ち、他者を尊重し認め合う心を育てる
2.のびのびと自己表現ができる環境を提供する
3.試行錯誤をする中で考え創造し、自分で判断する力を養う
4.探索活動を大切にし、こどもの興味や関心に寄り添う
5.生きる力を創る

④ 施設・事業所の特徴的な取組
統合保育・幼児単科別保育・日替わり設定コーナー保育・(職員のスキルの向上と発揮の場の設定)

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2021/12/02(契約日) ~2022/03/30(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1.理念の共有
法人の理念が職員へ共有され、理念に基づいた保育を行うための取り組みが行われています。法人が作成している「保育の心得」には、社会人として、保育士として心がけることを具体的に記載しているとともに、保育理念を具体的な表現で説明する内容が記載されています。
また、園長は職員がより理念を理解しやすいように「個と集団で生きる」という独自の表現を使って職員へ説明をしています。独自の表現とともに、職員会議や日々の打合せ時などに繰り返し理念について話をすることで職員への周知を図っています。
職員が理念を理解しやすい取り組みとともに、周知のための取り組みが熱心に行われ、理念に基づいた保育の実践に努めています。
2.子どもの育ちのための保育内容や方法の配慮
「集団の中の個・個による集団」は園のテーマとしています。それが分かる取り組みとして、1歳児と5歳児で運動会ごっこ、4,5歳児でリトミック、幼児クラスでゲームなど園では異年齢での活動を多く取り入れています。また、年齢に応じて自分の思いを主張しつつも相手の思いに耳を傾けたり、受け入れられるよう職員が仲立ちしながら集団で遊ぶ楽しさを味わえるようにしたり、自分の意見を集団の前で発表できる機会を作り、自分たちで考え、主体的に活動できるようにしています。運動会での5歳児クラスのドラム・バトン隊のマーチングやそうらん節、リレーは職員の想像をはるかに超えた頑張りや出来栄えとなったことはマンスリーニュースレター(園だより)で保護者にも詳しく紹介をしています。
3.「食」に関する丁寧な取り組み
年間の食育計画があり、食に関する活動、野菜の育成と観察、歴史や自然と食の動画と写真鑑賞、調理などで食への意識作りに努めています。給食を提供の際は、2歳児クラスからは調理室でなく、クラス内で担任が子ども一人ひとりに自分が食べられる量を確認をしてから盛り付けをしています。調理担当の管理栄養士は各クラスをまわり、食材を見せてくれたり、子どもの様子を見たりしています。また、子どもたちの当番活動はコロナ以前は盛り付けを行っています。栽培(ジャガイモ、ナス、ホウレンソウ、カブなど)、クッキング(食材の皮むき、冬瓜のくりぬきなど)に関しては、コロナ禍の中でもできることをし、子どもたちが楽しみながら食への興味関心を育めるようにしています。
改善を求められる点 1.中長期計画、単年度事業計画の策定
園では中長期計画、単年度事業計画が策定されていません。単年度の保育計画や研修計画、食育計画などが個別に策定されているものの、全体を包括する事業運営に関する計画の策定がされていません。
健全な事業運営を行っていくためには、中長期ビジョンに基づいた包括的な単年度事業計画が必要となります。
今後、これらの計画が策定されることで、より計画的な事業運営につながることが期待されます。
2.保護者とのコミュニケーション
全職員がよりよい保育の基盤に欠かせない要として、保護者とのコミュニケーションの重要性を理解し、信頼関係の構築に努めています。しかし、長引くコロナ禍で、送り迎えを玄関外対応としており、これまでの丁寧な保護者対応が困難なこともあり、保護者理解不足も生じています。改善に向けた取り組みの継続が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
懇切丁寧な姿勢の傾聴やアドバイスで、保育士の次の活力に繋げる自信、勇気、安心感を頂けた。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

法人の理念は、入園のしおりや職員に向けた「保育の心得」という冊子に記載しており、保護者や職員に対して広く周知をしています。「保育の心得」では理念を基に目指す保育について分かりやすく説明がされており、職員の理解促進に寄与しています。さらに、園では法人の理念をより分かりやすく職員へ伝えるために「個と集団で生きる」という具体化した表現を使用しています。職員との全体会議の際や、日々の打合せの際など折を見て理念について説明をすることで、何かあったときには理念に立ち返って判断することのできる体制を構築しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

週に1回法人全体の園長が出席する園長会議で様々な情報が共有されています。共有される情報は、最近の保育に関する動向について、保育に関する社会情勢についてなどの広い観点の内容から、事故や健康管理などの危機管理情報、他園で問題があった事例の共有など身近な観点の内容など様々なものとなっています。コロナ禍によって実施が難しくなっているものもありますが、地域の情報については近隣の福祉施設、他の保育園、区の子ども家庭支援課など様々な機関と交流することで情報収集を行い、活動の方針を決める材料としています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

園における収支状況、組織体制、人材育成などについて、園長が中心となって課題の把握と改善に向けた取組を行っている。また、課題の把握は日々の職員との打合せの場などにおいても確認しており、トップダウンのみではなくボトムアップでも課題の収集を行っています。認識した課題は職員に対して具体的な対応方法を共有することで、取り組みを進める体制を構築しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人全体で中長期計画が策定されているものの、園独自の中長期計画は策定されていません。法人全体の中長期計画を受けた園独自の中長期計画策定の必要性を園長は認識しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

園独自の中長期計画が策定されていないため、単年度の計画は中長期計画を踏まえて策定されていません。また、全体の取組をまとめた事業計画書はないものの、職員の研修計画書や食育に関する食育計画書、年間行事計画書など運営に関する個別の単年度計画は作成されていて、それらに沿った運営がされています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

計画書の作成にあたっては、園長やそれぞれの担当職員が話し合いを行い計画案を作成し、職員全体へ共有することで意見をもらい、その意見を踏まえて策定をしています。策定された計画については全体会議や日々の打ち合わせを通じて全体へ共有されています。年度終了時には全体会議または日々の打ち合わせの中で、担当職員から報告を受け、他の職員からのフィードバックが行われます。それを受けて次年度に向けての展望を検討し計画を策定するなどPDCAサイクルが確立されています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

計画によってはその内容を園内の掲示やオンラインツールによる配信、園だよりへの記載などで保護者へ周知を図っています。しかし、全体を取りまとめた事業計画書というものはないため、事業全体を通じての情報共有については行われておらず、今後の課題であると考えられます。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

組織的な保育の質の向上のため、保育内容について職員会議で話し合いが行われています。その中で園長は職員一人ひとりの意見に耳を傾ける現場の意見を吸い上げるとともに、園長からは保育内容について良かった点や改善点を伝えるなどして、保育内容の改善につなげています。園の自己評価については、園長が実施をしており、現場職員の関与は小さい状態です。今後は、職員全体で自己評価を実施することで更なる組織的な保育の質の向上に向けた取り組みをすすめることが期待されます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

自己評価の結果は職員へ共有をし、現場職員からの質問や意見などを踏まえながら保育所として取組むべき課題の整理を行っています。把握された課題については、その都度対応をする体制を構築しています。現在は園長のリーダーシップのもと課題整理や改善の実行されていますが、今後は職員も自己評価に取組むことで園全体として課題を明確にし、職員参画のもとで改善策や改善計画を策定する仕組みをつくることが期待されます。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

職務分掌により園長の職務や責任が明文化されています。園長は自らの役割として保育士職員の育成に力を入れています。保育技術に関する育成だけではなく、保育士として働くことの意義や、木下の保育園の一員としてのあり方など、働くということへの理解にも努めています。そのうえで保育の目標を共有することで、園としての方向性を合わせ、質の高い保育の実現に取り組んでいます。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

法人内で実施している園長会の際に、管理職として把握しておくべき法令や経営に関する情報を得ています。園長会で学んだ内容については職員へも会議の場で周知を行い、レジュメなどの資料がある場合は回覧を行うことで職員全体への共有を図っています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長は保育士職員に対して保育技術の指導だけではなく、保育士としての役割・責任について理解を促すことを重視しています。保育士として働くことの意義を考えてもらうことで、自らの役割を認識することが保育士としてのプロ意識を持つうえで重要であると考えています。また、質の高い保育を行うために保育士の労働環境の整備にも力を入れています。そのうえで保育に関する園内の学習会の実施や研修への参加を積極的に行うことで保育の質の向上に取り組んでいます。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

人事労務や財務に関する管理は法人本社が中心に行っており、園内では職員採用にあたっての面接と採用の可否の決定、シフトや有給管理、経費管理と収支分析など現場に近い範囲を管理するという、効率的な管理体制が構築されています。労務や財務など専門知識が必要な管理については本社が担い、園では職員の働きやすい環境整備などを担うことで、より効果的な課題把握をすることが可能となり、業務の実効性を高めることができています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

職員の採用については本社が中心となって行われています。園では中途採用時の面接と採用の可否の判断を行っています。そのため、職員の人員配置についても基本的に本社が中心となっていて、園では必要に応じて本社へ要望を伝えるにとどまっています。職員の育成のため、園内の学習会や研修への参加など積極的に学習の機会を提供しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人が作成している「保育の心得」に保育士としてのあり方や期待する像を示すことで、全職員の意識共有を図っています。行動規範や保育士としてのあり方、理念に基づいた期待される保育士の像が明示されており、職員会議などの場で園長から都度説明などをすることによって職員への共有が図られています。また、年度当初に園長から各職員へ期待する姿を伝えるとともに、年度末には個人面談を行うことでフィードバックを行っています。人事考課制度は定められていませんが、園独自の職員の自己評価項目を定めており、職員の振り返りの機会としています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

職員の就業状況を適切に把握するため、時間外労働や年次有給休暇の取得状況について管理を行っています。就業環境が整備されなければいい保育を行えない、という園長の考えのもとで休憩室を広いスペースに変更したり、一人ひとりの職員と話し合いの時間をとるなど様々な対応がされています。パート職員からも意見を吸い上げるために、パート会議を毎月実施するなど、全職員から意見を聴く機会を設けています。また、業務分担も各職員の特性を踏まえたうえで行うなど、一人ひとりが働きやすい職場づくりに取り組んでいます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

年度当初に各職員と面談を行い、園長は期待する姿を伝えるとともに面談を通じて職員の意見を聞きながら目標の設定をしています。設定した目標については、期の途中で随時振り返りをするとともに、年度末の面談時に振り返りと園長からのフィードバックを行っています。目標と期待する姿を伝えることによって、自主的に気づき行動することができるような職員への育成につながると考えています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

年間の園内研修計画書を策定し、計画的な研修が実施されています。外部研修は月に1~2人が参加し、研修で学んだ内容は職員会議や日々の打合せの際に資料を職員へ共有したり、園内研修時に外部研修に参加者した職員が講師となって説明をしたりすることで職員への共有を図っています。園内研修の内容は計画書に定めているものの、その時々で重要なテーマが生じた場合には内容を変更するなど、柔軟な運用がされています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

園では職員の育成に力を入れていて、階層別(主任級・リーダークラス)や役割別(乳幼児別など)、テーマ別に計画と振り返りの場を設定し育成を行っています。新任の職員に対してはペア職員をつけることで、日々の保育を通じて学ぶ環境を整えています。少なくとも半年間は毎月振り返りの面談を行うことで、日々の業務における悩みや困っていることを聴く機会としています。外部研修については全職員に対して案内し、広く職員が参加できるように取り組んでいます。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

開園してから、これまで実習生の受け入れを行った実績はありません。しかし、法人としての受け入れ態勢は整っており、園としても今後実習生の受け入れを行っていきたいと考えています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

ホームページでは法人の理念や保育内容などについて公開されています。また、苦情解決制度や相談体制について園内に掲示するとともに入園のしおりに記載し、入園時に保護者へ対して説明をすることで周知を図っています。第三者評価については今回が初受審となるため、受審結果を公表することで広く情報公開を行っていく予定です。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

事務や経理などに関するルールはマニュアルを定めることで明確化され、職員全体に周知がされています。園で処理をした経理内容は本社の経理担当者が適切な処理をされているかチェックすることで透明性の確保に努めています。また、職務分掌にそれぞれの職員の役割を明文化することで、権限と責任が明確化され職員への周知が図られています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

コロナ禍において近年は地域との交流の活動を行うことができなくなっていますが、以前は地域の保育園と合同保育を行ったり、高齢者施設へ訪問し入所者とのふれあいや共同制作を行ったりしていました。新型コロナウイルスの感染拡大状況が落ち着いた後に、これらの活動を再開し地域との交流活動を定期的に進めていきたいと考えています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

開園してから、これまでボランティアの受け入れを行った実績はありません。しかし、法人としての受け入れ態勢は整っており、園としても今後ボランティアの受け入れを行っていきたいと考えています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

区の子ども家庭支援課や保健課、児童相談所などとコミュニケーションをとり連携することで、適切な情報収集を行い情報に基づいた運営がされています。2~3ヵ月に1度開催される区内の保育園の園長が集まる園長会では、区内の児童情報や制度に関する情報、保育指針に関する内容、療育相談に関する内容などが共有されています。関係機関との連携を適切に行い日々の運営に活かしています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

コロナ禍において以前と比べると十分な活動ができていませんが、その中でも工夫をしています。例えば、近隣の高齢者施設との交流では子ども達が絵はがきを作ったり、昭和初期の民謡・懐メロを歌った動画をそれぞれプレゼントしました。新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いた後には、さらに活動の幅を広げて積極的に地域との関りを作っていく意向です。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

地域の未就園児の保護者から保育に関する相談を電話で対応するなどの事例があります。しかし、これらの活動は対外的に情報発信をして積極的に行っているものではないため、一部の利用にとどまっています。新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえつつ、今後は地域の福祉ニーズに対する活動を行っていきたいと園長は考えています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

子どものプライバシーや人権の尊重に関する話し合いは、日々の打ち合わせの中において職員間でされています。また、園内研修においてもプライバシーに関する研修を実施することで職員への共通理解の形成に取り組んでいます。様々な特性を持つ子どもへの対応や、保護者からプライバシーや人権尊重に関する要望や意見に対しても可能な限りすぐに対応することで、園全体で子どもを尊重した保育に努めています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:b】

園庭のプールで水遊びをする際には天板を張って外部から見えないように目隠しをしたり、おむつ交換の際はトイレで行い周りから見えないように配慮するなど、基本的なプライバシー保護を確実に実践しています。プライバシーの保護に関する研修も園内で行っており、園長は独自にマニュアルとなる小冊子を作成して職員へ共有するなど、職員全体の意識の共有も図ることで子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

園のホームページに「園での生活」として年間行事予定や毎月行事予定、毎日の保育の流れの一例などを掲載しており、誰でも園での生活について知ることができます。園の見学希望者は園長が対応し、新型コロナウイルスの感染防止に配慮しながら少人数で園内の案内をしています。その際には入園のしおりをお渡しし、年齢ごとの関りの特徴や、園の特徴などを説明しています。見学は事前予約で行っており、1月に40~50人の保護者の見学を受け入れることもあります。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

入園説明会の際に、園長が入園のしおりと重要事項説明書を用いて園の概要や園での生活について詳細に説明を行っています。その際に同意が必要な事項については書面やオンラインツールなどを活用して得ることとなっています。慣れ保育については基本的に12日間となっていますが、保護者の要望や状況に応じて柔軟に対応するなどしています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

転園する子どもの記録は必要な期間保管し、転園後の園と必要に応じて連携をはかることができるようにしています。また、転園後も子ども自身や保護者とも継続的に連携を図る体制も整備しています。転園してくる子どもを受け入れる場合は、必要に応じて転園前の園と情報共有するなど保育の継続性に配慮した対応ができるように努めています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

保護者の意見を吸い上げるため、行事ごとにアンケートの実施や春と秋の年2回懇談会と個人面談を行っています。また、お迎え時は当番制で担当の職員が対応をしていますが、気になることなどがある場合には担任の保育士から引継ぎを行い個別に声掛けを行うなどしてコミュニケーションを図っています。保護者からの意見や要望については可能な限り対応することで、利用者満足の向上に努めています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決制度について園内に掲示するとともに入園のしおりに掲載し、保護者への周知を図っています。また、園の玄関には意見箱を設置し、保護者が直接言いにくいことも意見箱を利用して伝えやすいよう配慮がされています。保護者から寄せられた苦情に対しては苦情記録簿に記載し、苦情解決マニュアルに基づき対応をしています。苦情の内容については全てを全職員に共有し対処するとともに、今後の保育に活かすように取り組んでいます。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

年に2回、春と秋に懇談会と個人面談を実施し保護者の意見を聴く機会としています。その他にも必要に応じて個別に声掛けを行い、個室を用意しプライバシーに配慮したうえで相談に応じています。また、お迎え時の職員対応は当番制となっていますが、担任の保育士から当番の職員へ1日にあった子どもの出来事を伝え、当番の職員から保護者に対して必ず声掛けして子どもの様子を伝えるようにしています。保護者と積極的にコミュニケーションを図ることで、意見や相談をしやすい環境を整備しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

行事後のアンケートや個人面談、日々のお迎え時の声掛け等によって保護者からの意見を聴く取り組みを行っています。保護者からの相談や問い合わせについては、個別に回答するとともに必要に応じて毎月の園だよりを通じて他の保護者へも周知を行っています。寄せられた意見については全職員へ共有するとともに、必要に応じて職員への対応の研修を実施するなど迅速な対応がとられています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

ヒヤリハット事例の収集を行っており、毎日2~3件、1月に30件ほどの報告が上がっています。寄せられたヒヤリハットの報告については日々の職員会議でその都度共有をし、保育士職員が報告に基づき環境ややり方を変えることで事故の防止に努めています。また、事故防止マニュアルを定め、事故の予防と対応方法について文書化するとともに、園内研修において確認をするなど周知を図っています。園内の状況については安全点検チェックリストを活用し毎日朝・夕に点検をすることで、事故の防止に務めるなどリスクマネジメント体制が構築されています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

感染症予防蔓延防止マニュアルを定め、感染症の予防や発生時の対応方法について職員へ周知を図っています。また、園内研修で感染症に対する研修を座学で学び、シミュレーションを行うとともに、毎日の打ち合わせの中で確認、共有を図ることで感染予防に努めています。また、感染症の状況については必要に応じて保護者や行政関係者に対して情報提供を行うなど、予防時と発生時の体制が整備されています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

非常時の訓練として地震、火災、水害、不審者対応などテーマを変えて毎月実施をしています。訓練にあたっては計画書を作成し、訓練実施後に振り返りを行い、次の計画に活かすなどPDCAサイクルに基づき実施されています。また、訓練は抜き打ちで実施することもあり、より実践的な訓練を行っています。有事の際には保護者へオンラインツールを用いて連絡を行うなど、安否確認の体制も整備されています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

業務マニュアルを定め明文化し、職員へ周知することで標準的な保育の実施について取り組んでいます。また、画一的な保育にならないよう園長は理念や保育士としての意義を繰り返し職員へ説明することで、自ら考えて動くことのできる保育士の育成に力を入れています。日々の打ち合わせや個別の話し合いを通じて話し合いをすることで、職員全体の意識共有を図ることで標準的な保育の実施につなげています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

月案・週案については担当の職員が作成し、園長が確認をしたうえで必要に応じて修正をおこない実施しています。実施後にはその月にあった出来事や反省事項を担当の職員が記入し、園長へ報告をします。その後園長と担当職員で個別に話し合いを行い、その内容を踏まえて次の月案・週案を作成する流れが確立しており、標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:b】

アセスメントの手法はマニュアル化されていないものの、園長を中心とした会議で実施要項が定められており、それにしたがって実施をされています。それぞれの園児と保護者の特性に応じたアセスメントを行い、それに沿った計画策定と実践に取組み、定期的に見直しを行うことで必要な保育を積極的に行っています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

指導計画については週1回開催される乳児会議、幼児会議で話し合いと見直しが行われています。その内容を基に反省事項を園長へ報告し、園長と担当職員とで個別に話し合いを行います。話し合いの内容を踏まえて指導計画の見直しを行っており、計画から評価、見直しまでPDCAサイクルに基づいた指導計画の作成が行われています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

保育の実施状況は個別記録に記録され、適切に保管がされています。毎日の子どもの様子は日々の打合せの中で共有を行っています。お迎えの対応について当番制で職員が対応しているため、保護者へ子どもの様子を伝えるために、その日あった出来事などを担当職員からお迎え対応当番の職員へ引継ぎが行われ、お迎え時の様子についてはお迎え対応当番の職員から担当職員へ共有されるなど、職員間で子どもの様子が緊密に共有されています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

個人情報の取扱いについては、入園前に保護者へ重要事項説明書にもとづいて説明を行っています。個人情報保護にあたって子どもの記録については職員室内にある鍵付きのキャビネットで保管をしています。また、情報によって管理者権限が設定されたクラウド上で管理するとともに、アクセス権限を設定することによって、個人情報の保護を行っています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

児童憲章、保育所保育指針を踏まえながら、理念・方針、子どもの発達や生活の連続性を十分に考慮し、子どもの健全な育ちを中心に、運営法人が保育の土台になる全体的な計画を作成しています。園ではそれを基に園目標や園の現状に沿った全体的な計画になるようにしています。しかし、計画の見直しは園長と主任クラスの職員が中心に関わっている点や、地域の実態に関する考慮が足りない部分があることなど、課題点と捉えています。改善に向けた今後の取り組みが期待されます。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:b】

エアコン、加湿器機能付空気清浄機(冬場はさらに濡れタオル)、扇風機を設置しているほか、保育室の温湿度に気を付け、業務日報や午睡チェック表に記録しています。職員の声(大きさ、トーンなど)は大切な環境と考え、感情的な声の出し方にならないよう常に意識をしています。日々の清掃のほか、コロナ禍でもあるので換気や消毒に気を配っています。寝具の衛生については業者委託で定期的な洗濯・交換をしています。敷物、棚、机などを利用して食事、遊び、睡眠の、分かりやすいスペース分けをしています。トイレ設備の衛生対策のため、24時間換気をしています。使用済み紙パンツは袋を二重にしているほか、1日2回処分場所へ移しています。洗面台は子どもが使いやすいよう蛇口に補助用具を付けています。子どもがさらに落ち着いたり、くつろげる場所になるよう子どもの視点に立った空間作りを検討しています。今後の取り組みが期待されます。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:b】

入園時の保護者からの提出書類や個別面談からの情報、入園後の子どもと職員の関わり、観察などからも子どもを把握し、十分に尊重しています。保育方針の一つに子どもの興味や関心に寄り添うを掲げており、職員はそれを理解し、個々の発達、性格、特性に合わせ、職員は子どもの気持ちや欲求を受け止めること大切にしています。子どもの気持ちに寄り添い、共感したり思いを代弁したりしています。子どもの気持ちが表せるよう待つ姿勢も持っています。職員は保育者としての関わり方、動き方を常に意識し、園内研修や外部研修で学び、せかす言葉や制止させる言葉を不必要に用いないよう、毎月の会議や毎日のミーティングなどで共有をしています。職員の意識がさらに高まるよう、取り組みの継続が望まれます。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

挨拶、姿勢、食事、排泄、着脱、衛生など、基本的な生活習慣が身につくよう年齢や発達に合った援助をしています。箸は3歳くらいを目安にしていますが、個別に対応しています。子どもが自分でできた満足感や達成感を味わえるよう、援助をするときはさり気なく行うようにしています。月齢の低い0歳児の午前寝、夕寝をはじめ、活動・休息は静と動のバランスや子どもの状態により組み合わせています。基本的な生活習慣を身につけることの大切さについては、さまざまな場面で子どもにわかりやすく話しています。また、保護者には園で行っていることを伝えたり、アドバイスをしたり、配付物なども利用してお知らせしたり、家庭と連携して進めていけるようにしています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

見立て遊び、ブロック、廃材制作など、その都度子どもたちの状況に応じ、保育室にコーナーを作っています。自主的・自発的な遊びにつながるようおもちゃを増やしています。午前中の主活動が終了したら、屋上園庭のほか、公園、川沿い散歩など戸外活動をしています。その際は、交通ルールを学んだり、活動の前にはルールの説明や何をしたらケガにつながるかの危険性についてなど、子どもたちに話し、安全に気をつけながら楽しく身体を動かしています。公園や川沿いの植栽(樹木・草花など)から季節を感じ取ったりすることができます。子どもの表現活動のため制作、歌、手遊びなどしています。外部講師による英語教室で異文化に触れています(現在はオンライン)。幼児リーダーを講師としたリトミックは全園児が楽しんでいます。不定期ですが園長の英語の時間も全園児で楽しみます。また、地域の人たちに接する機会、社会体験が得られる機会は、高齢者施設との交流はコロナ禍のため、中止中ですが、5歳児クラスの他園交流(手紙のやりとり、ドッジボール)、センター北地域のイベント協力など継続している取り組みもあり、子どもの生活と遊びが豊かに展開されるようにしています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0歳児は、保護者との個別の連絡帳のやりとりを中心に24時間の生活リズムを視野に入れた保育をしています。喃語には喃語で返したり、言葉に置き換えて代弁をしたり、職員はゆったりとした言葉かけやスキンシップをとりながら、子どもの表情や様子を感じ取り、情緒的な絆や安定した関係を築いています。子どもの動線、おもちゃの配置、ハイハイやつかまり立ちができる環境に配慮をしています。粘土遊び、さつまいも抜きごっこ、ミカン取りなど保育室内でも五感を使った遊びや表現活動につながる遊びを提供し、生活や遊びが充実するようにしています。また、離乳食は子ども一人ひとりに合わせ、次の段階に進むときには保護者と相談をしています。給食時間は子どもが自分で食べようと意欲を見せたり、職員に食べさせてもらったり、個別に対応しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

子ども一人ひとりの体調や発達について職員間で随時話し合っています。1、2歳児の育ちに合わせ、子どもと個別に関わる時は、子どもの頑張りが自信や意欲につながるよう、さりげなく援助しながら、できた時は十分に褒めるほか、甘えたい気持ちも尊重しています。子どもの自我の育ちを受けとめ、その気持ちを引き出すこと、環境を整えることを工夫しています。職員が一緒に遊んだり見守ったりしながら、友だちへの興味を大切にしています。相手の気持ちに気づくように、職員が代弁することもしています。逆に一人で遊んでいる時間も大切に、邪魔をしないようにしています。保護者とは個別の連絡帳でのやりとりを中心に、一人ひとりの体調や様子について連絡を取り合い、家庭との連携をとっています。子どもが探索活動が十分に行えるさらなる環境整備について今後も検討が望まれます。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳児以上の保育については、遊びを中心とした興味関心のある活動に取り組めるような環境を整え、生活面や活動において細部まで丁寧に関わるようにしています。特に長時間保育における子どもの心の揺れや身体の疲れを理解し、子ども一人ひとりとの密な関わりを大切にし、情緒の安定に繋げています。「集団の中の個・個による集団」は園のテーマとしています。1歳児と5歳児で運動会ごっこ、4,5歳児でリトミック、幼児でゲームなど園では異年齢での活動を多く取り入れています。また、年齢に応じて自分の思いを主張しつつも相手の思いに耳を傾けたり、受け入れられるよう職員が仲立ちしながら集団で遊ぶ楽しさを味わえるようにしたり、自分の意見を集団の前で発表できる機会を作り、自分たちで考え、主体的に活動できるようにしています。運動会での5歳児クラスのドラム・バトン隊のマーチングやそうらん節、リレーは職員の想像をはるかに超えた頑張りや出来栄えとなったことはマンスリーニュースレター(園だより)で保護者に詳しく紹介をしています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

園舎は3階建てで、バリアフリー構造のほか、エレベーターや多目的トイレを設置しています。障がいのある子どもにはクラスの指導計画と関連づけた個別指導計画を作成しています。個別指導計画をもとに配慮事項を意識し会議で話し合い、全職員で情報共有しています。障がいのあるなしにかかわらず園では統合保育を行い、加配の職員の援助を受けながら他の子どもとのかかわりにも配慮をし、落ち着いて過ごせるようにし、皆で育ち合えるようにしています。職員は障がいのある子どもの保育について、外部研修受講及び園内研修を開催することで知識や理解を深めています。必要に応じて、障がいのある子どもの家庭と園の連携を密にし、関わり方や対応について伝えあい、保護者の不安にも寄り添うようにしています。子どもが通う療育センターの情報は保護者を通して提供され、保育に生かしています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

園の開園時間は7時30分~20時30分です。それぞれの子どもの在園時間や家庭での生活リズムを考慮して、安心して過ごせるようにしています。配慮が必要な子ども、その日の体調や機嫌が良くない場合など職員がゆったりと関わるようにしています。2歳児クラスまでの朝おやつ、昼食は規定量のほか、おかわりも提供しています。保育時間と保護者との契約によってによっては夕食の提供をしています。適宜水分補給ができるよう、保育室にお茶を用意しています(幼児は水筒持参。午後からは園のお茶を提供)。日々の子どもの様子について連絡ノートや昼礼議事録のほか、口頭でも職員間で情報を引き継いでいます。保護者に子どもに関する伝達が十分に行われるように、登降園チェックリストを使用しています。現在コロナ禍のため、保護者の送り迎えは玄関対応としているため、十分な保護者との連携については課題が残ります。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:b】

全体的な計画に小学校との連携の項目があり、それに基づいた保育を行っています。3歳児クラスからマスクの着用をしているほか、ハンカチ・ティッシュペーパーを使う、上履きに慣れる、相手の話をしっかり聞く、午睡をなくすなど就学に向けた準備をしています。保護者とは個人面談や懇談会等で就学に向けた細やかな相談に対応しています。5歳児クラス担任は保育所保育要録作成の研修に参加し、適切な記録の書き方を学んでいます。保育所児童保育要録作成後は園長が確認し、各小学校へ送付しています。その後、小学校の担当職員に子どもの引継ぎ事項を伝えることもあります。長引くコロナ禍のため、子どもの小学校見学など学校と連携をした取り組みは中止となっています。コロナ収束後の再開が望まれます。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理に関するマニュアルと保健計画があります。それに基づき登園時に保護者から子どもの様子(食事・睡眠・遊び・機嫌など)確認をしています。職員は保護者の情報と子どもを観察することで一人ひとりの様子を把握しています。その後、活動への参加具合、食事の様子など普段と違いがないかを確認していきます。保育の中で子どもの様子に変化がある場合は、お迎え時に伝え帰宅後の家庭での様子や過ごし方などを含め、翌日に必ず確認をしています。子どものり患や予防接種追加状況はその都度保護者から情報をもらい、健康カードに職員が追記をしています。乳幼児突然死症候群(SIDS)の知識について、職員に周知をしているほか、保護者には入園前の個別面談時に説明しています。子どもの午睡中は0歳はセンサーを併用し、5分ごとにチェックをしています。1歳児は10分ごとに午睡チェック表に記録しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

園で行っている定期的な内科健診・歯科健診結果は関係職員に周知をしています。子どもたちには紙芝居や絵本を使って健康の大切さについて分かりやすく伝えています。園での歯磨きは0歳児から行っています。1歳児クラスまで職員が仕上げ磨きをしています。歯ブラシは園預かりとし、毎日消毒をしています。交換は毎月行い、その際は家庭から新しいものを持ってきてもらっています。健診結果は保護者にはその日のうちに専用の用紙や掲示で報告し、必要に応じて個別に受診を勧めています。毎月の身長・体重測定結果は健康カードで知らせています。健診結果等を踏まえ、年間指導計画や保健計画に反映するようにし、計画として立てるようにしています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

食物アレルギーに配慮し、アレルゲンには除去で対応することとしています。除去食の提供にあたっては医師による「生活管理指導票」の提出をお願いしています。それら情報は全職員で共有しています。日々の提供の際はマニュアルに基づき、複数職員間での確認、食器・トレイ・布巾などすべて別に用意、喫食の際は誤食を防ぐため、他の子どもと席を離し、職員がそばにつくなど配慮をしています。現在受け入れている子どものアレルギーについて、全職員研修やミーティングで共有をしています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

年間の食育計画があり、食に関する活動、野菜の育成と観察、歴史や自然と食の動画と写真鑑賞、調理などで食への意識作りに努めています。2歳児クラスから、子ども一人ひとりに確認をしてから担任が盛り付けをしています。発達に合わせたテーブルや椅子、食具を使用しています。食器は陶器で、年齢によって形状が違います。楽しみながら食への興味関心を育むため、当番活動はコロナ以前は盛り付けを行っています。栽培(ジャガイモ、ナス、ホウレンソウ、カブなど)、クッキング(食材の皮むき、冬瓜のくりぬきなど)に関してはコロナ禍の中でもできることをしています。季節の食べ物、行事食、栄養の三食群など子どもたちに話をしています。園での食に関することはマンスリーニュースレターや食育だよりで保護者に知らせ、連携をしています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

離乳食やミルクは月齢にこだわらず子ども一人ひとりの発育状況や嚥下状態など保護者と相談しながら対応しています。給食献立は和風献立を意識し、旬の食材、季節ごとの年中行事なども考慮しながら運営法人内の地域ごとに統一して作成しています。ひなまつり、ハロウイン、クリスマスなどの年中行事の献立は行事に合った盛り付けや飾りつけをし、彩りや視覚からも楽しめるようにしています。調理担当の管理栄養士は各クラスをまわり、食材を見せてくれたり、子どもの様子を見たりしています。献立は2週間ごとのサイクルメニューなので、盛り付け方、形状、味付けなど次回に生かすことができます。調理担当職員の出入り口、トイレは別にしているほか、マニュアルに基づき衛生管理や事故防止に努めています。調理担当職員の体調管理にも十分に留意をしています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:b】

コロナ禍のため、現在保護者は玄関外での送り迎えとしています。情報提供用のホワイトボードも玄関外に置いています。迎えに来た保護者を待たせることがないように、日々迎えの時間を確認し、その時間の子どもは玄関ホールで担当の職員と遊んで待つようにしています。また、マンスリーニュースレター、保健・衛生、食育でも分かりやすく知らせています。しかし、長引くコロナ禍で、子どもの成長を共有できる機会が計画通りに実施できていない取り組みもあります。送り迎えも玄関外対応のため、担任との会話など、これまでの丁寧な保護者対応が困難なこともあり、保護者理解不足も生じています。情報提供アプリケーションの活用も含め、改善に向けた取り組みの継続が期待されます。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

保護者からの相談については保護者のタイミングで対応できるようにしています。相談を受ける場所は保護者のプライバシーや落ち着いて話ができるようその時に空いている職員休憩室や事務所で対応することとしています。適切な対応ができるよう園長が同席し対応することもあります。相談の内容によっては保育士や栄養士の専門性を生かしたアドバイスや支援を行う体制があります。継続的なフォローができるよう個人面談記録に残しています。全職員がよりよい保育の基盤に欠かせない要として、保護者とのコミュニケーションの重要性を理解し、信頼関係の構築に努めていますが、長引くコロナ禍で、送り迎えを玄関外対応としていることもあり、担任との会話による日々のコミュニケーション不足が続いていることは否めません。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待対応マニュアルがあります。職員はそれを理解し、家庭での子どもの権利侵害の兆候を見逃さないように日々の健康観察などで状態の確認を行ない虐待の早期発見に努めています。情緒面からも子どもを捉えるようにしています。要支援家庭についても児童相談所と連携を図る体制があります。連携をした際は記録に残すこととしています。園長以下職員は普段から保護者に笑顔で積極的に声をかけ、話しやすい雰囲気づくりや信頼関係を築くようにしています。職員研修のほか、人権擁護のためのセルフチェックリストで権利侵害についての理解促進や自らの保育の振り返りに活用していくこともしています。子ども自身にも自らの権利に意識が持てるよう、幼児クラスにはプライベートゾーンについての話をしています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

子どもの最善の利益を一番に考えた指導計画を立て、保育とのつながりを見ながら子どもの発達段階や心の育ち・意欲・興味などをよく観察し、職員の支援・関りが適切であったかなどを確認しながら自己評価をしています。日々の保育の記録は日誌で共有しています。その他、年1回の職員個人の自己評価をしています。保育所の自己評価は、本社に送り、保育実践の改善や専門性の向上につなげていこうとしています。指導計画はクラス内での話し合いに留まっている点や、保育所の自己評価の公表方法についてなど、さらに保育実践の改善や専門性の向上につながるような取り組みが期待されます。