社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

かながわ福祉サービス第三者評価推進機構 評価結果検索サイト

木下の保育園日吉

2024年01月05日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社プレパレーション

② 施設・事業所情報
名称 木下の保育園日吉 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 60 名
所在地 223-0051
横浜市港北区箕輪町3-15-38
TEL 0455484066 ホームページ
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2021年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社木下の保育
職員数
常勤職員:13 名
非常勤職員:20 名
専門職員
保育士:10 名
看護師:1 名
栄養士:1 名
施設・設備の概要
保育室:6
更衣室:1
事務室:1
調乳室:1
調理室:1
こどもトイレ:2
大人トイレ:2
園庭:有
多目的トイレ:1
相談室:1

③ 理念・基本方針
生きる力を創る

④ 施設・事業所の特徴的な取組
食育・英語教室・知育教室

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/05/22(契約日) ~2023/12/11(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ◇特長や今後期待される点
【特長】
〇英語教育や学習プログラムを活用した知育をおこなっています
外部講師による英語教室や学習塾の学習プログラムを使用した知育に力をいれています。各クラスで年齢に合わせたプログラムを用意し、子どもの知的好奇心を伸ばすことにつながっています。子ども一人ひとりの進捗に合わせて対応するといった配慮もしています。
〇職員が団結して、職員間の風通しが良い職場環境づくりができています
経験豊富な園長の元、職員が団結して風通しの良い職場環境づくりができています。積極的に職員間でコミュニケーションをとり、課題を抽出してその対応のためのマニュアルを整備するなどの職員が団結した組織が形成されています。有給が取得しやすいことや働きやすいシフト対応、休憩室の環境整備などにも積極的に取り組んでいます。
【今後期待される点】
〇より明確な役割分担をして効率的な業務分担をすることが望まれます
基本的な責任者や体制が定められ、サービス提供のための組織づくりがされています。一方で、限られた人材でサービスを提供していく中でより効率的に業務をおこなうために、より明確な役割分担をすることが望まれます。
〇コロナ渦が収まり、保護者参加の行事や地域との交流機会を増やすことが望まれます。昨年まではコロナ渦の影響で多くの人が同時にあつまる行事の開催や、地域との交流を積極的におこなうことが難しい状況でしたが、今後は、保護者が参加できる行事や地域との交流の機会を増やし、より子どもの成長に適した環境を提供していくことが望まれます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
コロナによる混乱が続いている2021年4月に開園し、おかげさまで今年3年目を迎えました。
この度当園は初めての第三者評価受審となりましたが、評価機関の皆様には丁寧にお話を聞いていただき、
お褒めの言葉を頂くところもあれば更に伸ばせるところについてはアドバイスを頂戴することが出来ました。
今回の結果を踏まえて、課題点について改めて園・事業者として見直しを行い、より良い園運営を目指してまいります。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

理念や基本方針を明文化し、入園のしおりやパンフレットへの掲載、紹介イベントでの掲示をおこない、説明をおこなっています。職員に向けた取り組みでは、入職時の説明や職員会議・昼礼で周知することにより、理解の促進を図っています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

運営委員会の活用や地域のNPO法人による地域交流イベントへ参加し、事業経営をとりまく環境と経営状況の把握・分析をしています。さらに複数の自治体に姉妹園がある強みを活かし、自治体ごとの特色の相違を把握し、より客観的な事業経営をとりまく環境と経営状況の把握・分析をしています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

把握・分析をした情報を基に園で検討し、その結果を定期的に法人本部へ報告した上で、必要に応じて法人本部と協力して具体的な課題や問題点を適切に抽出・共有しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

法人の保育理念「生きる力を創る」の実現に向けて収集した課題を踏まえ、保育理念や保育所保育指針を基に園長が中長期事業計画を策定しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中・長期計画を踏まえた単年度の事業計画が策定されています。単年度の計画は保育理念・保育目標を踏まえ、各年齢に応じた保育カリキュラムや外遊び・行事や、安全・安心を考慮した保育サービスの質に対する考え方も定めています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

職員会議などで事業計画に対する実施状況を共有して評価・見直しをおこない、次期以降の計画策定に活かすとともに職員の理解を深めています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

策定した計画は入園時の説明の他に、年間行事予定の配布や都度の手紙の配布などで、保護者などに周知され理解を促している。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

保育の質の向上に向けた取組として、自己評価チェックシートを用いた自己評価や定期的な面談をおこなっています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

自己評価の結果にもとづき課題を明確にし、改善策を実施しています。面談や職員会議を通して課題を共有し、より良い改善策の検討に努めています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

施設長は自らの役割と責任を明確にし、昼礼や職員会議で周知しています。さらに園だよりにも記載して周知・理解を図っています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

施設長は研修などを通じて、関係法令などを理解するように努めています。理解した関係法令などは研修報告書や昼礼・職員会議で職員への情報共有をおこない、職員がより正しく理解できるように取り組んでいます。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

定期的に職員との面談をおこなうことや、昼礼や職員会議および連絡ノートなどでコミュニケーションをとり、状況を把握するとともに組織としての共通意識を高めています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

経営の改善や業務の実行性を高める目的で、役割分担を明確に定めてそれを周知・実践しています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

求人や配置等の人事関係の計画は、法人が主体となって取り組み、各種求人専用媒体への掲載などをおこなっています。キャリアアップ研修や個人の研修計画を立てることで的確な人材の確保・定着に取り組んでいます。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

職員の評価などは法人本部に集約し、法人の人事考課表・自己評価表などに基づいて総合的で的確な人事管理をおこなっています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

有給残数の把握などの就業状況の確認や、面談により職員の状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

自己評価チェックシートを用いて定期的に施設長と面談をおこない、適切な育成に取り組んでいます。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

職員の教育・研修に関する基本方針を明確にし、会議などで共有して評価・見直しをおこなっています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

経験やスキル、受講頻度のバランスなどを考慮して個人の研修計画を立てて実施しています。施設長が率先してOJTを実施して、職員一人ひとりの教育に取り組んでいます。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

実習生を受け入れるためのマニュアルなどは整備していませんが、見学を適時募集するなど、実習生を受け入れる体制を整備しています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

運営の透明性を確保するために、ホームページや園内掲示を利用して情報を公開しているほか、地域のイベント参加なども利用して情報公開をおこなっています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のために、経理情報の本部への定期報告や、外部専門家による行政監査などをおこなっています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

子どもと地域との交流を広げるため、園内掲示などにより保護者へ地域の情報を提供し、園見学の受け入れをおこなっています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティアを受け入れるためのマニュアルなどは整備していませんが、希望があれば受入れをおこなう意向があります。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

区の園長会にて地域の福祉ニーズ等の情報交換をおこなうなど、関係機関との連携に努めています。また、おさんぽマップの掲示や嘱託医・歯科医の周知をおこない、保護者への情報を提供しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

運営委員会の実施や、区の園長会・関係機関との連携により地域の福祉ニーズ等を把握しています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の福祉ニーズに応えるため、地域の子育て支援を目的としたNPO法人が主催するイベントへ積極的に参加している。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもを尊重した保育について共通の理解をもつため、園内研修の実施や、職員会議での振り返りをおこなっています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

子どものプライバシー保護に配慮するため関係法令に準拠しています。パーテンションの使用やSNS投稿時の配慮をし、会議などでも議題に挙げて日常的な保育の中での反省点がないかなどの確認をおこなっています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

WEBコンテンツやパンフレット・入園説明会などで、必要な情報を提供しています。園の見学会もおこない、より詳しい施設や保育の情報を提供しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

入園の際には入園説明会をおこない、保育内容、園の特徴について保護者に説明をしています。説明にあたっては児童票などを作成してわかりやすい説明を心がけています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者の事情により転園が生じた場合は、子どもが次の園でも安心して過ごせるように保育の継続性に配慮しています。転園先からの問い合わせに応じ、保育に関わる必要な情報の提供をおこないます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者の意見のみではなく子どもの意見も尊重するように努めています。保護者との日常的なやり取りの他に、行事ごとのアンケート実施や、保護者会、個別面談、懇談会を実施しています。アンケート結果やヒアリング結果を基に会議で改善な必要な事項について検討しています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情解決窓口を設置し、園内掲示や入園時にて周知しています。実際に苦情があった場合は苦情の内容や対応策や対応実績を公表しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

複数の相談方法を用意し、相談や意見をしやすい環境を整え、それを公表しています。園内には相談室を設置して、相談者への配慮した環境も整えています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

相談や意見の内容によって適切な対応者が対応しています。苦情対応マニュアルに従うことを基本とし、状況に応じて園長や法人本部が適切な対応をするように努めています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

安心・安全な福祉サービスの提供するためにリスクマネジメント責任者を設置し体制を整え、園内掲示などにより公表しています。事故に対する記録は、ヒヤリハットや事故記録の作成をし、文書共有や昼礼での共有もおこなっています。リスクマネジメントについての園内研修を実施し、安全点検表などを用いて安心・安全な福祉サービスの提供に努めています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人本部が主導して感染症マニュアルを整備し、感染症の予防や発生時における子どもの安全確保に努めています。感染症についての研修を実施して職員の知識を高め、市や区からの情報収集にも努めています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

避難訓練の実施や、火災報知器・地震発報装置・備蓄品・防災用品・避難用品の設置をおこない災害時の安全確保に努めています。実際の災害時には保護者へのメールが配信されるシステムの導入をして、情報伝達にも配慮しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

保育について標準的な実施方法について、法人が基本的な保育方針や実施方法を定めた「木下の心得」を基に提供しています。さらに業務に関する書類は統一された様式を用いるように取組み、自己評価などでチェックする体制を整えています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

年度末の保育所評価で園としての見直しを、自己評価において個人の見直しをする仕組みが確率しています。日常的にも会議などで議題に挙げて標準的なサービスが提供できているかの確認をおこなっています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画にもとづき、園長の指導により各担任が、一人ひとりの子どもに配慮した指導計画を適切に作成しています。子どもの様子を見ながら職員会議などでも内容を精査しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

職員間で共有した情報を基に、定期的に指導計画の評価・見直しをおこなっています。個人面談による保護者からの要望も取り入れて計画の見直しをおこなっています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

保育システムの活用により子どもに関する保育の実施状況を統一された様式で記録し、職員間で共有しています。昼礼ノートなども用いて職員間の状況共有は特に意識をして徹底しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

関係法令に準拠した規定の整備や、記録管理の責任者の設置をおこない、子どもに関する記録の管理体制を整えた上で、個人情報保護チェックシートなどを用いて適切な情報管理をしています。園内研修や外部研修も積極的に活用して職員の個人情報保護についての知識を高めるように努めています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章、児童の権利に関する条約、児童福祉法、保育所保育指針などの趣旨をとらえ、保育所の理念、保育方針や目標に基づいて作成しています。子どもの発達過程とクラスの相関性、家庭状況や保育時間、地域の実態などを考慮し、養護と教育を一体的に行う基となるよう作成されていますので、そこから歳児ごとの年間カリキュラム、月間カリキュラム、週案へと落とし込んでいます。前年度末の職員会議で全体的な計画の評価を行い、前年度の担任が次年度の年間カリキュラムを作成することで計画につながりを持たせています。園長は、子どもの発達にそぐわない計画になっていないか確認し、必要に応じて助言しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

静かな住宅街に位置し、園舎は3階建で窓が多いので明るい印象です。室内の温湿度、換気は適切に保持されています。園内は職員による清掃や消毒で清潔を保たれ、寝具は業者が週に1度の割合で交換しています。また、階段には転落防止の柵が設置されています。クラスや事務室などの表示は卒園児の卒園製作を使用、各クラスにも季節の製作物が飾られており、子どもが生活する場として季節感や温かみが感じられるよう配慮されています。自由遊びの時は遊びの種類によりコーナーを作り、一人ひとりの子どもが、遊んだりくつろいだりして心地よく過ごせるよう環境を整備しています。手洗い場・トイレは明るく清潔で、子どもが利用しやすい設備を整えています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの発達と発達過程、家庭環境、個人差などについては十分に把握し、個別記録を作成しています。また、子どもが自分の気持ちを表現できるよう複数の職員が担任となり、様々な視点から子どもを観ています。自分の気持ちを表現する力が十分でない子どもには、焦らせずゆったりと気持ちを汲み取れるよう職員配置を多くするなど工夫しています。保育者は、子どもの様子や表情から気持ちを汲み取り、受け入れ、無理強いすることなく「やってみよう」と思えるように声をかけています。子どもに分かりやすい言葉で話し、急がせる声掛けや制止の言葉は用いていません。子どもの気持ちに沿った対応をする為に、子どもの意見も計画に取り入れています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

一人ひとりの子どもの発達に合わせて基本的生活習慣を身につけられるよう、年間カリキュラムに盛り込み計画的に行っています。手洗い場には、看護師が作成した「手洗いの歌」の絵と歌詞が掲示され、「自分でやろう」とする気持ちを尊重しながら、歳児により必要な援助を行っています。看護師は手洗い指導の他、虫歯予防デーに因み6月に歯磨き指導を行っています。一人ひとりの子どもの状態に応じて活動と休息のバランスを保ち、寝不足の乳児は個別に午前睡をとるなど、保護者と連携しながら進めています。午睡をとることの必要性など、基本的生活習慣を身につけることの大切さについて、子どもが理解できるよう働きかけています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

戸外で十分に身体を動かせるようお散歩マップを作成し、その日のねらいによって散歩先を選択しています。また、室内や屋上でも、マットや跳び箱、縄跳びなど様々な活動を取り入れ身体を動かしています。室内の遊びでは、子どもが主体的に遊びを選択できるようコーナーを作り、玩具も取り出しやすいように整理しています。夏祭りの際は、幼児クラスの子どもたちが協力してお神輿を作るなど、同年齢の友だちだけでなく異年齢の友だちとも共同して活動し、人間関係を育んでいます。きまりやルールについては、遊ぶ前に保育者から話をし、皆が心地よく過ごせるように配慮しています。乳児クラスでは、子どもが理解しやすいよう、視覚化して伝えています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

保育室は食事のスペースと遊びのスペースがパーテーションで分けられ、遊びのスペースは0歳児が自由に動き回れる環境になっています。保育者は、手作りの楽器やペットボトルのキャップを使用して作成した感触マットなどを用意し、0歳児が探索意欲を満たして遊べるよう工夫しています。また、0歳児が安心して保育者と愛着関係が持てるよう関り、食事介助の際も、一人ひとりの表情や視線、発声などに応答的に関っています。椅子は一人ひとりの発達に合った物を用意し、室内も安全に過ごせるよう配慮されています。おむつ交換は遊びスペースの一部で行っていますので、パーテーションに目隠しをして、プライバシーに配慮しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保育室は木の温もりが感じられ、年齢に合ったサイズの机や椅子が設置されています。また、絵本や玩具は自由に取り出せるよう整理されています。保育者は、子どもが自分でしようとする気持ちを尊重して関わり、活動の切り替えの際は、次の遊びの環境設定をすることで、子どもが見通しを持ちスムーズに移れるよう配慮しています。また、排泄や食事の援助の際も、笑顔で優しく声をかけ促すなど、自我の育ちを受けとめながら、ひとり一人の子どもの様子に合わせた適切な関わりをしています。家庭と連携しながら保育を進められるよう、面談にはいつでも応じています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保育室には、キッチンセットや絵本、玩具などが自由に取り出せるように整理されています。また、個人のお道具箱があり、製作時に必要な道具や作りかけの作品などが入れられるようになっています。幼児は集団の中で安定して活動できるよう、ルールのある遊びを多く取り入れており、保育者はルールについて分かりやすく説明しています。また、運動会や生活発表会などの行事を通して、友だちと協力して一つのことをやり遂げる力を育むよう配慮しています。保育者は幼保小の研修に参加して学びを深めると共に、子どもたちの取り組みや活動については保護者や地域、小学校に伝えています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

障がいのある子どもが入園された時は個別指導計画を作成し、クラスの指導計画と関連付けています。また、生活に必要なことを伝えたい時は、分かりやすいように視覚化して掲示するなど、工夫しています。子どもの状況については、会議や昼礼など職員間で共有し、担任だけでなく園全体で見守るように配慮しています。また、必要に応じてリハビリテーションセンターの巡回や助言を受け、保育に活かしています。保育者は、外部研修や園内のケース会議などで必要な知識や情報を得るよう努めています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

1日の生活を見通し、家庭的でゆったりと過ごせるよう配慮しています。特に長時間にわたる保育に関しては、子どもの生活の連続性に配慮し、担当する複数の保育者が1日の流れを把握し保育を行います。また、毎日の昼礼で、保育者間の引継ぎを適切に行っています。状況に応じ日案も柔軟に変更し、年齢の異なる子どもが一緒に過ごす朝夕の合同保育時には、特に危険の無いように配慮しています。日々の生活リズムを同じように進めることで、子どもが見通しをもって生活できるよう配慮しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

5歳児の年間計画に、小学校との連携について記載しています。子どもが小学校以降の生活について見通しが持てるよう、小学校の生活について話をし、小学校訪問や小学生との交流会に参加することで、不安の解消や就学への期待感につなげるよう努めています。5歳児の担当保育者は、施設長の責任のもと、保育所保育要録を作成し、就学先の小学校に送付しています。また、保護者には保護者会で説明しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理に関するマニュアルに基づき、一人ひとりの子どもの心身の健康状態を把握しています。看護師は保健計画を作成し、計画的に健康管理に取り組んでいます。また、毎月発行している保健だよりで、月ごとの注意事項を分かりやすくお知らせしています。子どもの体調悪化や怪我などについては、確実に保護者に伝えると共に、治癒まで確認しています。乳児の午睡チェックは5分おきに行い、乳幼児突然死症候群に関する保護者向けの情報は、掲示でお知らせしています。子どもの健康状態について、職員は昼礼で情報共有しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

健康診断・歯科健診とも、年2回ずつ園医が行っています。結果は保護者に伝え、再診を勧め、家庭での生活や健康管理に活かしていただけるよう援助しています。職員間でも会議などで共有し、全職員が子どもの状況について把握するよう努めています。看護師は、健診結果を個別記録に記載し、保健計画にも反映させています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもに対しては「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」をもとに対応しています。また、慢性疾患などのある子どもに対しては、医師の指示のもと、適切な対応を行っています。食物アレルギーのある子どもは生活管理指導票を提出していただき、完全除去の対応を行っています。給食やおやつの際は誤食を防ぐ為、他児とは離れた席で、食器やプレートの色も変え、職員が一人付いて対応しています。職員は、アレルギー疾患や慢性疾患についての研修に参加し、必要な知識や情報を取り入れ、職員間で周知・共有しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

食に関する豊かな経験が出来るよう、計画的に食育に取り組んでいます。子どもが落ち着いて座って食事が出来るよう、年齢や発達に合った椅子を用意し、食器は割れない材質の物で、主食用、汁物用、主菜・副菜用を使用しています。個人差や食欲に応じ美味しく食べられることを大切にしているので、完食することは目指していません。食について関心を深める為、夏野菜の栽培や収穫・すいか割り・スイートポテト作りなどに取り組んでいます。また、食育に関する取り組みは、写真掲示などで保護者に周知する他、給食のレシピを公開するなど、家庭と連携できるよう努めています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

園では、毎月身体測定を行い子どもの発育状況を管理、必要に応じて献立に反映させています。また、保育者は子どもの喫食状況を把握し、栄養士は日々の残食量を計測・記録しています。園長は給食提供前に検食を行い、献立や調理の工夫に繋げています。献立は業者が作成していますが、子どもの日にはこいのぼりライス、クリスマスにはクリスマスケーキのスポンジに子どもがデコレーションするなど、行事食も提供しています。衛生管理の体制を確立し、マニュアルに基づいた衛生管理が適切に行われています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者との情報交換は、連絡帳やお迎えの時間の会話、懇談会、個人面談などを通して行っています。また、保育の意図や保育内容などについては、園だよりやクラスだよりでお知らせしています。行事を行った際には保護者アンケートをとり、様々な意見や感想、要望を吸い上げ、次年度に活かせるように配慮しています。運営委員会は年2回開催し、園と法人、保護者がそれぞれの視点から率直に意見や感想を伝え合い、今後の理解と連携に繋げられるように努めています。情報交換の内容は必要に応じて記録し、職員間でも共有し活用しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

園は、急な利用時間の変更などに柔軟に対応しています。また、行事などの日程も早めにお知らせし、保護者が調整しやすいように配慮しています。子どもの怪我や体調の変化の際は、早めにお知らせし看護師が対応しています。保護者との信頼関係を築く為に保護者会や運営委員会を開催し、色々な相談にも丁寧に応じていますが、直接伝え辛いことは、意見箱を利用して伝えることもできます。保育者だけでなく、看護師や栄養士などが、専門性を活かした保護者支援に取り組んでいます。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待等権利侵害の兆候を見逃さないように、保育者は保護者や子どもの表情に気を配り、着替えの際などは子どもの全身状態を視診しています。そして虐待等権利侵害の可能性があると職員が感じた場合は、マニュアルに沿って速やかに昼礼などで情報共有し対応を協議します。また、悩みを抱えていると思われる保護者とは、面談を通して状況を把握し、支援することで予防に努めています。職員はチェックシートを用いて人権擁護に対する理解を深め、早期発見に努めています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

保育者は、毎月の会議でクラスや一人ひとりの子どもの様子について共有し、保育実践の振り返りを行っています。また、会議以外でも子どもの午睡中などに話し合う時間を持っています。保育者は年1回、個人の自己評価を行い、自身を振り返ることにより意識の向上につなげています。研修に参加した職員は、得た知識を職員間で共有し、保育の改善や専門性の向上に取り組んでいます。