社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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横浜市 芦穂崎保育園

2024年02月26日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 かながわアドバンスサポート

② 施設・事業所情報
名称 横浜市 芦穂崎保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 120 名
所在地 230-0051
横浜市鶴見区鶴見中央2-13-29                       
TEL 045-501-5389 ホームページ https://www.city.yokohama.lg.jp/tsurumi/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1955年07月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 神奈川県横浜市
職員数
常勤職員:22 名
非常勤職員:32 名
専門職員
園長:1 名
保育士:40 名
看護師:1 名
事務員:1 名
施設・設備の概要
保育室:8室
ホール:1室
産休明け保育室:1室
厨房:1室
園庭:865.48㎡
敷地面積:1473.28㎡

③ 理念・基本方針
【保育理念】           
○こどものあるがままを愛し、慈しみ、こどもが自分を「かけがえのない存在」であると感じ、自分らしく主体的に生きていくことができるように保護者と共にこどもの育ちを支えます。
【保育方針】又は【基本方針】 
○保護者や地域と協力し合ってこどもの人権と最善の利益を守り、こどもと真摯に向き合い、その成長を適切に援助できるよう保育します。
【園目標】
○夢中で遊ぼう、一緒に楽しもう
【保育姿勢】
○「じぶんがすき、みんながすき」と感じられるよう、一人ひとりの思いを受け止めこどもの心に寄り添います。
○豊かで多様な環境を整え、こどもの「やってみたい」気持ちに応えます。
○保護者とこどもの成長を喜び合い、協力して子育てをしていきます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
【立地および施設の概要】
 横浜市芦穂崎保育園は、1955年(昭和30年)7月に定員60名で開設され、1997年(平成9年)に増改築を行い、定員を120名として再スタートし、現在に至っております。現在の在籍児童数は、109名です。
園はJR鶴見駅より歩いて8分のところに立地し、建物は鉄筋コンクリート2階建てで、建物の総面積は608㎡です。敷地面積は1,473㎡であり、建坪を300㎡とすれば、園庭は1,100㎡以上となり、かなり広い面積を有しております。
 園庭には、みかん、柿、キウイなどや野菜畑があり、子どもが喜んで遊びまわっています。
【園の特徴】
 子どもが「やってみたい」という行動を大切にする保育姿勢に則って、子ども達は広い園庭で自由に遊んでいます。
 園の保育目標「夢中で遊ぼう、一緒に楽しもう」を目標に、のびのびとした子どもの姿が、園庭でも観察されています。
 園では地域の子育ての中心となる施設として、園庭開放(身体測定、水遊び、絵本貸し出し、おたのしみタイム)、育児相談、育児講座(プレパパプレママ講座など)、交流保育、育児支援イベント「あつまれえがお」や、一時保育の受け入れを積極的に行っています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/05/08(契約日) ~2023/12/26(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3 回(2018年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ◇特に評価の高い点
1.保育の「見える化」に注力し、保護者からも評価されている
 園は、保護者が子どもをお迎えの際に必ず目を通す、「子ども全員の日中の遊び、活動の写真とコメントからなるドキュメンテーション」を掲示し、迎えに来た保護者が手に取って、子どもの昼間の活動を実感することが出来るようにしてあり、保護者の方々からも評価されています。
2.「KJ法」を用いた「保育内容」の「見える化」
職員たちは、自分達の保育の質に関して絶えず向上を目指しており、カリキュラム会議の際に職員一人ひとりの意見を模造紙に書き込み、関連する内容を線で結び、子どもの活動とそれにかかわった保育士の働きかけを可視化しています。この数多く書き込まれた模造紙を各クラスの壁に貼りだし、保護者にも見てもらっています。職員からの説明で、保護者も保育者の保育の視点を確かめることが出来ます。KJ法の利点は、①アイディアの可視化、②考え方の論理的整理、③少数意見の活用、④問題点の洗い出し、⑤参加メンバーでの情報の共有などです。
3.職員会議、カリキュラム会議は、メンバーを入れ替え4回開催
職員数54名の大型園であるため、勤務時間の異なる多くの職員の出席を得るため、各会議の内容を、時間をずらし、メンバーを入れ替えて、4回も開催し、情報の共有化を図っています。

◇今後更なる努力を期待される点
1.大型園での職員の情報共有に更なる努力を、ICT活用の促進
本園は園児120名の大型園であるため、職員数も54名で保育にあたっています。各職員はそれぞれ、勤務時間が異なり、雇用形態が異なるため情報の共有が難しいところがあります。ICT活用による情報共有など活用拡大が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 芦穂崎保育園は、平成30年に第三者評価委を受審し、5年ぶりの受審となりました。職員数が多いため、準備に時間を要すると考え、園長、主任そして職員同士のグループごとに自己評価票の内容を確認し、話し合いを重ねていきました。各グループの話し合いでは、職員の一人ひとりの考えを確認しながら、保育の取り組みやお互いの気づきを出し合い、その後、会議で全グループの評価内容のすり合わせを行いました。話し合いでは、職員が日々の保育で大切にしている事や園での工夫事例などをあげて園の良い点や課題などを出し合いました。その中で職員それぞれが園に対しての理解が深まり新たな気づきの機会にもなりました。また、話し合いでは意識して声を出すことの大切さと、職員皆で共有することでチームワークにつながり大変、有意義な時間となりました。これからもさらに職員間の連携を深め、子どもたちの健やかな成長と、安全、安心保育を行なうために「保育の語り合い」と「風通しの良い環境づくり」を目指しより一層、職員一同力を合わせていきたいと思っています。
 最後に、受審にあたりご尽力いただきました評価機関の方々、そして、保護者の皆様にはご多忙中にも関わらず、たくさんのアンケートへのご協力をいただきましたこと心より感謝申し上げます。
皆様からいただいたご意見を真摯に受け止め職員で話し合い園運営を進めていきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市立芦穂崎保育園は保育理念を、【○こどものあるがままを愛し、慈しみ、こどもが自分を「かけがえのない存在」であると感じ、自分らしく主体的に生きていくことが出来るよう保護者と共にこどもの育ちを支えます】とし、こどもの存在に対し最大限の支援を約束しています。
・保育方針は、【○保護者や地域と協力し合ってこどもの人権と最善の利益を守り、こどもと真摯に向き合い、その成長を適切に援助できる様保育します】とし、子どもの健全な成長支援を園の方針としています。
・保育目標は【○夢中で遊ぼう、一緒に楽しもう】、保育姿勢は【○「自分が好き、みんなが好き」と感じられるよう一人ひとりの思うを受け止め、こどもの心に寄り添います、○豊かで多様な環境を整え、こどもの「やってみたい」気持ちに応えます、○保護者とこどもの成長を喜び合い、協力して子育てしていきます】として、こどもにとって楽しい保育園生活と、保育に関する保護者との協力を保育姿勢として打ち出し、保育士等の行動規範としています。
・保護者には、理念・基本方針を入園説明会、クラス懇談会で説明し、4月の園だよりでも掲載しています。また、職員には裏表のカードに印刷し、配布しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市立芦穂崎保育園は横浜市中期計画、子ども子育て支援事業計画、鶴見区政運営方針など行政方針に沿って保育園運営を行っています。
・園長は横浜市保育所全体責任職会議や鶴見区保育所責任職会議、区内保育施設長会議などに参加して、社会福祉事業の動向や市、区の特徴や経営課題を把握して、園運営上の課題分析に努めています。
・地域の保育ニーズなどの状況については、園見学者や園庭開放での来園者などから意見を聴く機会を持ったり、地域子育て支援拠点から情報を得たりしています。
・毎年「保育所における自己評価」を行い、全職員で評価、分析を行い、保護者には保育園業務支援システムを活用したアンケートを実施し、改善課題を抽出し、改善に取り組んでいます。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・園では横浜市、鶴見区の方針や、地域の状況を踏まえて、毎年度運営計画(事業計画)を策定し、課題改善に取り組んでいます。
・園長は毎年度はじめにMBO(目標管理経営の目標課題)を作成し、全職員に説明しています。
・改善すべき課題一つ一つに、責任者とグループメンバーを定めたプロジェクトチームを作り、期の途中でも会議の中で進捗状況を発表して、改善策を具体的に進めています。
・園施設の老朽化した部分に関しては所見を上げて「下調(げちょう)」を作成し、横浜市と、建築局の保全公社と連携し改善できるようにしています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市こども青少年局の掲げている中・長期ビジョン「市立保育園のあり方に関する基本方針」に基づき、保育園運営を進めているが、園としては、子ども達の健やかな成長を願って、理念・基本方針の実現を目標にして保育園運営を進めています。また、地域ニーズに基づいた役割や機能を活かして福祉サービスに取り組んでいます。
・中・長期の収支計画については、横浜市こども青少年局が予算概要として公表しています。
・保育の質の向上、子育て支援については「保育資源ネットワーク構築事業の計画(令和3~5年)」をもとに取り組み、事業計画の数値目標に基づき、毎年実績の評価やニーズに応じた見直しを行い、事業を推進しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市の中長期計画に則り、鶴見区においては毎年「区制運営方針」を打ち出し、これについて全職員に説明を行っています。
・園では鶴見区の「区政運営方針」や「市立保育園の在り方に関する基本方針」「よこはま☆保育・教育宣言」などをもとにして園の運営方針を毎年度作成しています。
・また、「全体的な計画」をもとに各年齢の「年間計画」を作成し、育児支援計画、行事など具体的に作成しています。
・事業計画については、毎年度、「保育所における自己評価」を実施し保護者アンケートを実施し利用者側の意見を取り入れ、課題検討を行い、計画に反映できるようにしています。
・育児支援事業計画を作成し、園庭開放、育児講座、交流保育、育児相談などを実施しています。区の育児支援担当保育者と連携し、毎月の会議で活動を報告し、次年度計画について振り返りを行っています。
・他に、園運営関係の計画(食育計画、保健計画、研修計画、安全計画、行事計画など)についても実施しています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

・年度の当初に、区長から直接職員に向け「区政運営方針」の説明を受け、園長の目標をもとに、職員が業務担当(職位、事業内容)をもとに目標をたて業務を進めています。
・事業計画の各改善テーマには、責任者とチームメンバーを定めたプロジェクトチームを振り当てており、会議などで進捗状況を発表し、遅れが出たり、行き詰ってしまうケースでは、全職員で対策を話し合っています。
・園長はまた、一人ひとりと面談を行い進捗状況を把握しながらアドバイスを与えています。
・今年度はこれまでコロナ禍で停滞していた事業、特に園内行事、地域にむけた取り組み(育児支援事業、幼保小の連携)について、積極的に進められるよう職員一人ひとりが、やりがいをもって業務ができるよう園内での話し合いの時間を作り進めています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

・保護者に対しては事業計画の具体的な内容は、園長から、入園説明会(重要事項説明書)で説明しています。また、クラス懇談会では資料配布し、またクラス掲示し、園だよりでは毎月掲載し周知しています。
・また、行事計画など事業計画の変更については、園だよりでお知らせすると共に、保育園業務支援システムを活用し発信しています。発信した情報に関しては、保護者が確認状況も把握できるため、確認できてない保護者には直接声をかけ周知に努めています。
・情報発信に関しては、日本語以外の母国語を使用する場合、どのような形での発信が良いかを聞き取り、理解しやすい情報発信に努めています。(翻訳アプリ使用可能か、ルビが必要かなど聞き取りしています)
・懇談会、個人面談でも、鶴見区国際交流ラウンジに通訳を依頼し、保護者との意思疎通を円滑に行えるよう工夫しています。
・配慮の必要なご家庭の場合は、園のスマホを活用し、メールでの対応をして意思疎通を図っています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・園では毎年度、「保育所における自己評価」を実施し、課題抽出を行い、保護者についても結果を公表し、組織的なP(計画立案)D(実践)C(振り返り)A(対策)サイクルで取り組んでいます。
・5年に1度は、外部評価(第三者評価)を受審し、園運営について全職員で振り返りを行います。評価結果については、職員、保護者に周知し、「かながわ県社会福祉協議会」「横浜市のホームぺージ」に5年間公表されています。
・毎日の保育の振り返りは、「保育日誌」に記入し「月間指導計画」「年間指導計画」「全体的な計画」は会議等で職員間で周知し次年度の計画に反映させています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・保育所の自己評価と保護者アンケートの結果を踏まえ、職員間で評価点と課題を明確にし、年度末に保護者向けに掲示して周知を図っています。その取り組みについては、保護者にも随時示し、園だよりなどでもお知らせし、取り組みについてもわかりやすく伝えています。
・乳幼児会議や職員会議、ミーティングで課題を共有し、検討して速やかに取り組む他、次年度の改善計画に盛り込んで取り組んでいます。
・改善課題については「課題検討PJ(プロジェクトチーム)」をつくり、全体的に課題に取り組む前に、具体的な改善策を出し合い、組織的に取り組めるようにしています。例えば、本園は大型園であり、職員数が多いので、意見集約にはグループを作り、検討する場を作ったり、アンケート形式で意見集約するなど、工夫して全職員が参加できるようにしています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・園長は、職員に対して会議やミーティングでMBO(行動目標、行動計画書)を説明し、職員に年度ごとに方針や、取り組み内容について提示しています。
・園長不在時の園長代行は主任保育士としており、さらに、主任を補佐するのは次席と取り決め、日ごろの役割りを明確にしています。
・平常時においても、様々な保育を取り巻く社会情勢で起こった災害、事故に対しても、横浜市の通知やミーティングや会議で園内での対応など確認をして、リスクマネジメントの視点を持てるように職員間で気づきを共有できる時間を設けています。
・災害、事故等の対応については、「安全計画」「災害対応マニュアル等」などを作成し、職員に周知し、明示し、その対応についても確認しています。具体的に危機管理訓練、避難訓練、防災訓練などを行うことで職員が意識して行動できる取り組みを行っています。
・「保育・教育施設班マニュアル」を区と作成し、防災時の対応について確認し、区役所職員とも共有し、有事についての備えなど確認の場を設けて対応しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市のコンプライアンスの基本方針は、法令遵守だけではなく、市民社会からの要請に全力で対応を行うこととしています。園はこの基本方針に沿って園運営を行っています。
・園長は横浜市の研修や、情報を通して、公務員としての規律や法令遵守に努めています。
・職員に外部研修の受講機会を設け、人権擁護など不適切保育について学びの機会を作っています。
・園の取引関係については、区の子ども家庭支援課、こども青少年局との連携のもと行い、施設管理など公正な取引を行っています。
・園長は、法令順守するために、困難な判断を求められた対応については、統括園長、区役所に報告し適正な対応を行っています。
・園長は、市内公立保育所(他区)で起こったヒヤリハット・事故報告等の情報も会議で職員に伝え、自園にも照らし合わせ予防対策が出来る取り組みを行っています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は保育室への巡回や日誌の確認、、ドキュメンテーションを見たり、職員への声掛けを通して、代行保育者をはじめリーダー保育者と連携し、保育について日々の保育や行事について把握しています。
・リーダー会議、フリー会議であがった内容を「課題解決PJ(プロジェクトチーム)」にあげ、乳児・幼児の会議で意見集約する体制をつくり職員皆が参画出きるようにしています。
・職員会議では、事務員、看護師、調理員を含めて参加し情報共有を行い方向性を確認できるようにしています。
・園長、職員は幼児では、毎日のドキュメンテーションや、クラスで行っている保育ウエブなどを活用し、日々の保育の様子も把握し、子どもの育ちを「見える化」し、職員の保育の振り返など、お互いに意見交換する機会を設け、話しやすい環境を作っています。
・園内研修では、会計年度任用職員も含めて行い全職員で共有できるよう計画しています。
・日額職員の会議も設け、その内容を会議で共有し、お互いの思いを伝え合うことで「保育の質向上」への意識を高められるようにしています。
・園長は、休暇の取得などの把握を行い、ワークライフバランスを取りながら業務ができるようにしています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は年度始めに入園児童数、職員の状況を含めた分析を行うとともに、横浜市、鶴見区からの財務計画を把握しています。
・また、園長は、職員、会計年度任用職員との「目標共有シート」をもとに年2回の人事考課面談を行い、それぞれの目標設定、業務分担をもとに、その具体的な取り組みについて業務遂行できる環境づくりに努めています。
・職員の目標設定には、園全体の職員構成を踏まえ、横浜市の保育士分野人材育成ビジョンをもとに、それぞれの職位、保育経験を活かせるよう園全体の体制づくりを行っています。
・園長は、現状の課題や取り組みに応じて雇用体制、職員配置を見直しを行っています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・職員の採用については、横浜市の市職員採用施策をもとに適正な人員確保が行われています。会計年度任用職員については、鶴見区の公募によって採用を行い、園の状況に合わせた体制確保を行っています。
・横浜市の保育士分野人材育成ビジョンをもとに保育者が職位に応じた役割が明記され、キャリアラダーでは、職員が目指す方向性や業務内容、研修などの記録をして、自らのキャリア形成を考える仕組みになっています。
・体制については、看護職配置園であるが十分な確保には至っていない現状です。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

・「横浜市保育士分野人材育成ビジョン」があり、職位に応じた「期待される職員像」や役割などが明確に定められており、毎年職員に周知しています。
・「保育士の人材育成ビジョン」は「横浜市の人材育成ビジョン(全職員版)」を元に作成され、人材育成体系として「人事考課・人事異動・研修」があり、職員にも周知しています。そこには、昇任試験や、責任職の人材育成も含まれ保育士職が総合的に将来のキャリアプランを考えられる内容となっています。
・新採用職員が配置された場合には、2年間育成トレーナーが付き、業務についての相談や助言などが出来る体制があります。
・職員面談ではキャリアラダーを活用し、これまでの業務経験、研修受講状況を記録するとともに、今後の目標設定に役立て、それぞれの保育の専門性や質の向上につながるようにしています。
・会計年度任用職員についても、人事考課を行い、目標について面談し、評価を行っています。保育者資格のない者を対象に、保育者資格取得を奨励し、人材育成の活性化がされています。
・人材育成についても、毎年責任職の人事考課をもとに、職員(会計年度任用職員を含む)の人事考課を実施し、目標の振り返り、自己分析を行い、目標に向けて取組を進めています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・職員の労務管理に関する責任者は園長で、主任保育士と共に、職員一人ひとりの就労状況や超過勤務の状況、有給休暇の取得状況を把握しています。職員の休暇状況については「やすみちゃん」を活用し、状況によっては個別に声かけし休みやすい環境づくりをしています。
・職員の健康管理については、健康診断、定期的な頸頚腕、腰痛検査の実施、異動者については健康相談員との面談の時間を設け、早期の対応を心がけています。他にもストレスチェックを実施し、心身共に健康管理のチェックを意識する機会を設けています。園長は結果を把握し、フォローが必要な場合は職員と一緒に改善に向けて対応しています。
・一人ひとりのライフワークに合わせた働き方が出来るように、育児休業、介護休暇など各種制度の情報が明示され、取得できる体制をとっています。(会計年度任用職員を含む)
・労務管理については、区の総務課、こども家庭支援課とも情報共有し、適切な対応ができるように連携しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市の市立保育事業には「職員行動基準」があり、職員に応じた「期待される職員像」を明確に示されています。
・横浜市は、「横浜市職員行動基準」として、①私たちは、市民・社会の要請を実現するため行動します、②私たちは、市民から信頼されるよう、誠実・公正に行動します、③私たちは、市民の安全・安心を第一に行動します、④私たちは、「人権」と「環境」に配慮し、行動します、⑤私たちは、互いに力を合わせ、生き生きと働ける職場を作ります、との5項目を打ち出し、職員の行動規範としています。
・職員は、年度の初めに目標項目、目標期限などを設定した後に、園長と面談し、園長は職員が設定した目標について確認を行っています。中間期で、進捗状況を確認し、年度末には振り返り面談を実施し(キャリアラダーをもとに、研修受講状況、チャレンジしたことも確認)、目標達成状況を確認し、次年度の目標設定に繋げられるようにしています。
・職員の人材育成に関しては、統括園長が来園し、必要に応じて面談を行い、客観的な視点で適切に一人ひとりの状況を確認できる体制で進めています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・「保育士分野人材育成ビジョン」には、保育士職に求められることと、職位ごとの役割り・能力・知識について明示されています。また、こども青少年局で行われる、保育・教育施設職員研修・研究年間計画、区の年間研修計画などが明示され、「期待される職員像」を明確に打ち出しています。
・区では園内研修、公開保育、多文化共生、看護職会、食育などについて研修や取り組みがあり、園内だけではなく、民間園、職種を超えた関わりの中で学び合う環境を作りっています。
・区の研修の内容は、区内の園長が毎年、保育を取り巻く社会情勢や保育の状況によって内容を見直し、計画しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・職員個別面談時には、「目標共有シート」や「保育士キャリアラダー」を活用し、これまでの業務経験、研修受講状況を記録するとともに、今後の目標設定に役立て、それぞれの保育の専門性や質の向上につながるようにしています。
・新採用職員には、2年間の育成計画を立て、トレーナーをつけてOJTを図りながら業務を進めるようにしています。また、業務を行う際には、トレーナーだけではなく園全体でサポートしています。
・育成計画については、園長も適宜報告を受け、面談を行い、サポートする体制となっています。
・外部研修に関しては、職員の「目標共有シート」の内容と、業務に沿ったものや、将来的に必要であるものなど出来るだけ参加できる体制を整えています。
・保育者に限らず受講できる、市の職員としてキャリアデザインに沿った研修が明示されていて、園は受講を奨励しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

・実習生の対応は、「実習生受け入れマニュアル」に基づき行われ、受け入れに関する姿勢を明文化し、指導しています。
・実習前には必ずオリエンテーションを行い、実習生の要望を確認し、実習のスケジュールを作成しています。
・受け入れる保育者は、横浜市の「実習指導者研修」を受講し、指導者としての受け入れ心得や対応の仕方を学んだ上で実習生を受け入れています。(この研修を受講した場合、保育者の養成校に受講した園として情報提供されている)
・実習期間中に養成校の教員が巡回指導に訪れ、連携し実習状況を共有しています。園では実習生と毎日の実習の振り返りを行い、実習終了までには、主任、担当保育者と振り返りの時間をつくり、より良い実習となるようにしています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市のホームページに園の理念・基本方針などを掲載しています。
・毎年実施している「保育所の自己評価」に加えて、保護者アンケートを実施し、結果を園内掲示し、改善に向け取り組んでいます。
・保育園の保育内容に関する相談、要望、苦情に対応する体制については、重要事項説明書に明示しています。
・苦情、相談の改善・対応については、「横浜市立保育所苦情解決要綱」に基づいて対応しています。
・園の見学者や園庭開放などの育児支援事業を利用した方に、園のパンフレットやちらしを配布して説明を行っています。パンフレットには、動画配信の二次元コードをつけ、施設様子や保育者が保育について語る内容も含まれています。
・一時保育の利用者にも、園の「しおり」を配布し、保育理念、基本方針を説明しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市で定められてる財務会計のマニュアルをもとに、事務、経理、取引に関するルールなど明確に決められています。
・職務分掌として、権限、責任についても明示され、担当職員も把握され実施しています。
・経理に関しては、すべて園長が把握し、担当職員と共に適正発注を確認し、ルールを厳守する環境を作っています。
・経理に関しては、鶴見区の適正な会計・経理の仕組みがあり、それに基づき業務を進めています。
・第三者評価は5年に1回受審しています。また、横浜市による監査も毎年受け、指摘や指導結果を踏まえて園運営の改善に努めています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・市立保育園として、地域の関わり方について園の重要事項説明書にも地域支援に対する考え方を明示しています。
・子育て支援拠点(わっくんひろば)において園の事業紹介をしたり、職員を派遣し相談を受けたり手遊びを教えるなど地域と密接に関わっています。
・出張保育、交流保育、育児講座等を通して地域の子育て世代との関わりをもったり園児との交流する機会を持っています。
・様々な場面で困りごとの相談にのり、離乳食の講座、園庭開放、発達相談、個別相談の場所等の紹介を行っています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画には、社会的責任としてボランティア、職業体験の受け入れ、高校生インターシップ受け入れが記載されており、職業体験、ボランティア受け入れマニュアルが策定されています。
・ボランティア等、受け入れ前には子どもとの関わり方や注意事項を伝えて安全に受け入れる態勢を整えています。
・近隣の中学からの要望により「職業講話」を行っています。派遣された保育士は、保育園の仕事について話をして、次世代の担い手に興味を持ってもらえるようにしています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・鶴見区内近隣保育園、鶴見区福祉保健センター、横浜市の児童相談所、横浜市の域療育センター、近隣の病院等のリストを作成しています。リストは事務所に掲示すると共にファイルとして綴られ対応できるようにしています。必要な場合は、連携機関と相談のうえカンファレンスを行っています。
・園長は鶴見区福祉保健センターの「要保護児童対策地域協議会」東部地域療育センター「実務者会議」区社協「会議」等、定期的に開催される会議に出席し連携を取ると共に必要に応じて連絡を取り合っています。
・会議の内容はミーティング、職員会議等で説明し情報共有を行っています。会議に参加できなかった職員の為に会議内容をまとめた事柄を伝える2回目会議、3回目会議を行い、周知徹底を図っています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・地域の子育て支援施設(わっくん広場等)に保育者が参加し地域の情報、困りごとの情報を把握しています。内容によっては子育て支援員、ケースワーカー等にも繋げています。
・地域の子どもたちの色々な問題に対し保育園が子育ての専門機関としての役割を果たしています。園庭開放、育児相談、育児講座、園見学、一時保育等を実施し施設の地域開放、電話、来園相談を行、多様な相談を受けられるようにして、地域の福祉ニーズを把握するようにしています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

・把握したニーズにもとづき、「育児支援事業年間計画表」を作成し取り組んでいます。計画表に基づき、園庭開放、育児相談、園独自の育児講座を年2回、交流保育を年10回、プレママパパ講座を年3回行っています。
・地域の子育て拠点、地域ケアプラザの保育者派遣事業に参加し、保育所の持つ専門性を使った遊び方の提供や子育て相談に応じ、地域の子育て世代へ情報を提供しています。
・看護師が配置されているため、民間園からの保健、医療的な問い合わせに対応したり、国や市の通知を基に必要に応じてこども青少年局と連携を取り対応をしています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・「よこはまの保育」に示されている基本姿勢を基に保育理念・保育方針・園目標が作成されています。
・保育理念、保育方針、園目標は保護者が見える場所に掲示すると共に年度初めの懇談会で、子どもの人権、文化の違い、お互いを尊重する園の保育姿勢等も説明しています。
・人権に関するマニュアル、子どもの人権に関するチェック表等があり、毎月のミーティング前に職員で読み合わせを行い常に意識を持って対応が出来るように取り組んでいます。
・職員が必要に応じて確認することができるよう、子どもの人権に関するチェック表の活用を周知しています。
・地域の特性として、外国籍の園児や保護者の対応について職員間で情報共有し研修では「やさしい日本語」を使って話をして子ども、保護者との相互理解に取り組んでいます。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

・個人情報取り扱いマニュアルの中にプライバシー保護に関する規定が作成されています。職員は月に1度、子どもの人権に関するチェック表を使い読み合わせを行うと共に職員が必要に応じて各自で確認しています。
・着替えやシャワー、プールなど子どもの肌が見える状況にはカーテン、ラップタオル、目隠しシート等で視線を遮る工夫をしています。
・保護者には入園前、プール開始前にクラス毎園が行っているプライバシー保護の取り組みを伝えています。子どもたちにはプライベートゾーンの話を個別に伝えています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

・園のパンフレットは区役所に置かれ、希望する人が手に取ることができるようになっています。子ども・子育て支援情報公表システム「ここdeサーチ」に園の理念や保育内容等の情報提供を行っています。コロナ禍中には園内見学ができないため、鶴見区独自の取り組みとして、映像制作を学ぶ学生の協力により、園内の様子や保育の内容の動画を作成し、市のホームページやSNSで公開しています。
・園庭開放、園見学を随時受け付けています。園見学時には1名でも受け付けますが、複数名を受け付け、他の人の疑問点を共有できるようにしています。
・パンフレットは、園長、主任をはじめ職員で毎年見直しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

・保育の開始、変更にあたり、入園説明会、年初懇談会において、重要事項説明書を説明し同意書の提出を受けています。
・外国に繋がる方や配慮を要する保護者に対しての説明のルール化はありませんが、寄り添った説明が行えるよう努めています。翻訳アプリを使用して会話を成立させたり、タブレットを使用して、写真や図面を基に分かりやすく説明するなど配慮しています。昨年度までは重要事項説明書にはルビを付けていました。
・日本語以外の外国に繋がる保護者や配慮が必要な保護者への説明の方法について、現在実施していることを文書化することが期待されます。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

・保育所の変更に伴う文書提供は個人情報の観点から難しい状況にあります。文書としてはありませんが、引継ぎが必要な子どもには保護者の同意を得られた場合のみ転園先の園に配慮事項を伝えたり、必要に応じて区役所を通して連絡しています。
・保育所の利用が終了した後も、関わった職員を中心に保護者の相談を受けることができるようになっています。
・転入先等で子どもがスムーズに生活できるように、また終了後の相談体制について、文書を作成することが望まれます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・職員は個別支援計画に書かれている経過記録、月間指導計画、週案等に書かれている保育士の振り返り、自己評価子どもの姿、日々の子どもの表情等から、子どもの満足度を把握しています。
・年に1度行う保護者アンケート、運動会、お楽しみ会等の行事後の保護者の感想や意見を担当者会議でまとめ職員会議で話し合っています。
・保護者からの意見から、保育士体験を復活、運動会等の兄弟児を見る時間帯の調整、参加者の人数制限なし等が次年度の改善事項として挙がっています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・苦情解決責任者を園長、苦情受付担当者を主任保育士又は担任保育士、第三者委員を2名定め、重要事項説明書に記載するとともに玄関に掲示しています。保護者には入園時、進級時に重要事項説明書を配付し説明しています。
・苦情内容については、職員会議で内容の検討、振り返りを行い、改善策を見いだしています。園全体に関わることは文書で保護者に周知しています。個人に関わることは個別に伝えています。
・苦情相談内容に基づき、保育の質、職員の意識の向上に努めています。
・虫(蚊)よけには園庭にあるタイヤに穴をあけ水がたまらないようにして、屋外専用蚊取り装置(モスキートマグネット)を設置するなどの対策を行っています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・保護者が意見や相談をする窓口として、相談・苦情の窓口、第三者委員、横浜市福祉調整委員会等の複数の相談先があり、面接や電話、文書等により受け付けていることを重要事項説明書に掲載するとともに、事務所前掲示板に掲示しています。
・保護者からの相談や意見を聞く場合には、安心して意見が述べられるよう、事務所内のパーテーションを使用し周りから見えない環境を作ったり、空き部屋を利用するなど、関係者以外が出入りしないように落ち着いた環境を用意しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

・職員は送迎時の短い時間でも保護者との会話を大切にしています。比較的ゆっくり会話のできる夕方は、子どもの一日の様子を直接伝えて保護者が話しやすい雰囲気になるよう努めています。
・意見箱(1階、2階)の設置、アンケートの実施等で保護者の意見を把握するようにしています。
・相談を受けた職員は主任、園長に報告し対応を話し合っています。園長は保護者から受けた意見や要望が保育に反映できる場合には速やかに対応していますが、解決までに時間がかかる場合には、進捗状況を保護者に伝え、保護者の不安を長引かせないよう配慮しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・課題解決プロジェクトチームを結成し様々なリスク、課題に対応しています。新型コロナウィルスが5類に移行後の行事の取り組み、園内の環境等子どもの安全を脅かす事例を収集し検討しています。各クラスのヒヤリハットや小さなケガ、打ち身などもミーティングで伝え、対応方法も含めノートに記載し全職員に周知しています。
・園内には110番直通電話や防犯カメラ6台設置、散歩中には携帯通報装置(ココセコム)を携帯するなど不審者、事故に対しての体制を整えています。不審者訓練等危機管理訓練を実施し、不審者に対して園内で合言葉を決め対応することになっています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・看護師を中心に感染症に対する管理体制を整備しています。毎日の手洗い、うがい、換気、衝立の使用、室内外の玩具の消毒等を行い感染予防をおこなっています。
・感染症が発生した場合、病名、人数、病気の特徴、意見書、登園届の有無等を記載し感染内容の周知を行っています。周知は、掲示と保育園業務支援システムの両方で周知し、情報が早く伝わるようにしています。子どもに感染症が疑われる場合には速やかに保護者に連絡をすると共に子どもの安静と感染拡大防止のため、事務室や空部屋で休息させて見守っています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・園では定期的に様々な場面を想定した避難訓練を行い、災害時における安全確保について話し合っています。年に1度行われる大規模防災訓練では、地域避難場所である中学校まで避難し、同日に園で引き取り訓練を行っています。
・災害時の安否確認の方法として、子どもの安全確認は保育園業務支援システム、職員の確認は市からの参集メールを利用することになっています。
・備蓄に関しては子ども3日分の食料とコンロ、簡易トイレ、オムツなどがあり、園長、担当者が管理しています。職員には一人ずつヘルメット、安全靴、防災ウェストバッグが支給され初動の迅速化を図っています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

・保育を行う上での標準的な実施方法について、各種マニュアルが作成されており、職員が一定の水準の保育を提供できるようにしています。
・「ベテランほど研修が必要である」との認識の基、ベテランから新人、会計年度職員全員で横浜市や鶴見区が主催する研修や園内研修に参加できるようにして、標準的な実施方法についての意識の統一を図っています。
・全体的な計画、年間指導計画の個別支援計画、週案等各計画には、自己評価、振り返り欄があり、ミーティングや各会議(職員会議、カリキュラム会議、乳児会議等)において標準的実施方法が実施されているか確認しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・保育の内容の見直しについては各計画の実施後、PDCAサイクルで検討し次の計画に活かしています。
・検討、見直しにあたり、現状の子どもの姿に保育や環境がふさわしいか各会議(クラス、乳児、幼児、職員、カリキュラム、臨時)で話し合っています。職員は意見交換を行いミーティング等で情報共有や見直しが保育に活かせるようにしています。
・新型コロナウィルスが5類に移行したため、保護者が保育室内に入る事ができるようになったので、掲示物の環境面、職員間の会話のあり方などが職員間で話し合われています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

・入園時に提出された児童票、健康管理台帳、面談で子どもの家庭環境、身体状況や生活状況について把握しアセスメントを実施し、入園後のアセスメント情報は毎月行われるカリキュラム会議で子どもの姿を把握しています。また、何かあれば担任が園長に伝えています。子どもの姿や保護者のニーズを踏まえて各指導計画が作成されています。指導計画作成時には必要時応じて、子育て支援員、児童相談所、療育センターなどと情報共有し作成することもあります。
・支援困難ケースは、クラス会議、カリキュラム会議等で話し合い、情報共有を行っています。園長を始め様々な職員の意見をとりいれながら、保育を提供しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・クラス単位で各指導計画の振り返りと評価をし、見直しを行っています。変更、検討がある場合はカリキュラム会議で話し合っています。出席できなかった職員に対しては、「2回目会議」と称し内容をコンパクトにした会議を4回本会議後に行い、職員全員が共有できるようにしています。各指導計画は子どもの姿をもとに次の計画に反映しています。
・カリキュラム会議においては、ドキュメンテーションや保育WEBなどを使い子どもの様子、行動、興味が視覚的に分かりやすいようにしています。
・職員は自己の保育実践の振り返り・評価を指導計画に記載し、気づきや課題を次期計画に反映させています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・児童票、児童健康台帳等に、子どもの発達状況を把握・記録しています。
・月間指導計画、個別指導計画、経過記録、個別支援計画等は横浜市指定の様式を使用しています。記録の取り方については園長、主任がアドバイスをして、記録に差異が出ないようにしています。
・必要な情報が全職員に的確に届くよう、毎日のミーティングや会議により周知共有しています。ミーティングノートは全職員が閲覧するように徹底しています。各会議では「2回目会議」、を開催し全職員が会議内容を共有できるようにしています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・子どもの記録等の個人情報に関するもの(カメラ、SDカード)は事務所内の鍵のかかる引き出しで保管管理をしています。保存や廃棄については、横浜市の定めた個人情報取り扱いチェックリスト沿って適正に扱っています。
・職員は入職時に個人情報保護規程の説明を受け、誓約書を交わしています。入職後は個人情報についての園内研修に年1回参加したり毎月のマニュアル読み合わせで確認しています。
・保護者に対しては、重要事項取扱説明書の説明後に「個人情報の取り扱いに関しての同意書」を提出してもらい、写真や動画のSNS投稿への注意喚起しています。
・保護者からの情報開示については、横浜市の規定に沿って行われます。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

・横浜市立芦穂崎保育園は保育理念を、【○こどものあるがままを愛し、慈しみ、こどもが自分を「かけがえのない存在」であると感じ、自分らしく主体的に生きていくことが出来るよう保護者と共にこどもの育ちを支えます】とし、こどもの存在に対し最大限の支援を約束しています。
・保育方針は、【○保護者や地域と協力し合ってこどもの人権と最善の利益を守り、こどもと真摯に向き合い、その成長を適切に援助できる様保育します】とし、子どもの健全な成長支援を園の方針としています。
・保育目標は【○夢中で遊ぼう、一緒に楽しもう】、保育姿勢は【○「自分が好き、みんなが好き」と感じられるよう一人ひとりの思うを受け止め、こどもの心に寄り添います、○豊かで多様な環境を整え、こどもの「やってみたい」気持ちに応えます、○保護者とこどもの成長を喜び合い、協力して子育てしていきます】として、こどもにとって楽しい保育園生活と、保育に関する保護者との協力を保育姿勢として打ち出し、保育士等の行動規範としています。
・保護者には、理念・基本方針を入園説明会、クラス懇談会で説明し、4月の園だよりでも掲載しています。また、職員には裏表のカードに印刷し、配布しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

・横浜市立芦穂崎保育園は横浜市中期計画、子ども子育て支援事業計画、鶴見区政運営方針など行政方針に沿って保育園運営を行っています。
・園長は横浜市保育所全体責任職会議や鶴見区保育所責任職会議、区内保育施設長会議などに参加して、社会福祉事業の動向や市、区の特徴や経営課題を把握して、園運営上の課題分析に努めています。
・地域の保育ニーズなどの状況については、園見学者や園庭開放での来園者などから意見を聴く機会を持ったり、地域子育て支援拠点から情報を得たりしています。
・毎年「保育所における自己評価」を行い、全職員で評価、分析を行い、保護者には保育園業務支援システムを活用したアンケートを実施し、改善課題を抽出し、改善に取り組んでいます。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

・園では横浜市、鶴見区の方針や、地域の状況を踏まえて、毎年度運営計画(事業計画)を策定し、課題改善に取り組んでいます。
・園長は毎年度はじめにMBO(目標管理経営の目標課題)を作成し、全職員に説明しています。
・改善すべき課題一つ一つに、責任者とグループメンバーを定めたプロジェクトチームを作り、期の途中でも会議の中で進捗状況を発表して、改善策を具体的に進めています。
・園施設の老朽化した部分に関しては所見を上げて「下調(げちょう)」を作成し、横浜市と、建築局の保全公社と連携し改善できるようにしています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市こども青少年局の掲げている中・長期ビジョン「市立保育園のあり方に関する基本方針」に基づき、保育園運営を進めているが、園としては、子ども達の健やかな成長を願って、理念・基本方針の実現を目標にして保育園運営を進めています。また、地域ニーズに基づいた役割や機能を活かして福祉サービスに取り組んでいます。
・中・長期の収支計画については、横浜市こども青少年局が予算概要として公表しています。
・保育の質の向上、子育て支援については「保育資源ネットワーク構築事業の計画(令和3~5年)」をもとに取り組み、事業計画の数値目標に基づき、毎年実績の評価やニーズに応じた見直しを行い、事業を推進しています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・横浜市の中長期計画に則り、鶴見区においては毎年「区制運営方針」を打ち出し、これについて全職員に説明を行っています。
・園では鶴見区の「区政運営方針」や「市立保育園の在り方に関する基本方針」「よこはま☆保育・教育宣言」などをもとにして園の運営方針を毎年度作成しています。
・また、「全体的な計画」をもとに各年齢の「年間計画」を作成し、育児支援計画、行事など具体的に作成しています。
・事業計画については、毎年度、「保育所における自己評価」を実施し保護者アンケートを実施し利用者側の意見を取り入れ、課題検討を行い、計画に反映できるようにしています。
・育児支援事業計画を作成し、園庭開放、育児講座、交流保育、育児相談などを実施しています。区の育児支援担当保育者と連携し、毎月の会議で活動を報告し、次年度計画について振り返りを行っています。
・他に、園運営関係の計画(食育計画、保健計画、研修計画、安全計画、行事計画など)についても実施しています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・年度の当初に、区長から直接職員に向け「区政運営方針」の説明を受け、園長の目標をもとに、職員が業務担当(職位、事業内容)をもとに目標をたて業務を進めています。
・事業計画の各改善テーマには、責任者とチームメンバーを定めたプロジェクトチームを振り当てており、会議などで進捗状況を発表し、遅れが出たり、行き詰ってしまうケースでは、全職員で対策を話し合っています。
・園長はまた、一人ひとりと面談を行い進捗状況を把握しながらアドバイスを与えています。
・今年度はこれまでコロナ禍で停滞していた事業、特に園内行事、地域にむけた取り組み(育児支援事業、幼保小の連携)について、積極的に進められるよう職員一人ひとりが、やりがいをもって業務ができるよう園内での話し合いの時間を作り進めています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・保護者に対しては事業計画の具体的な内容は、園長から、入園説明会(重要事項説明書)で説明しています。また、クラス懇談会では資料配布し、またクラス掲示し、園だよりでは毎月掲載し周知しています。
・また、行事計画など事業計画の変更については、園だよりでお知らせすると共に、保育園業務支援システムを活用し発信しています。発信した情報に関しては、保護者が確認状況も把握できるため、確認できてない保護者には直接声をかけ周知に努めています。
・情報発信に関しては、日本語以外の母国語を使用する場合、どのような形での発信が良いかを聞き取り、理解しやすい情報発信に努めています。(翻訳アプリ使用可能か、ルビが必要かなど聞き取りしています)
・懇談会、個人面談でも、鶴見区国際交流ラウンジに通訳を依頼し、保護者との意思疎通を円滑に行えるよう工夫しています。
・配慮の必要なご家庭の場合は、園のスマホを活用し、メールでの対応をして意思疎通を図っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・園では毎年度、「保育所における自己評価」を実施し、課題抽出を行い、保護者についても結果を公表し、組織的なP(計画立案)D(実践)C(振り返り)A(対策)サイクルで取り組んでいます。
・5年に1度は、外部評価(第三者評価)を受審し、園運営について全職員で振り返りを行います。評価結果については、職員、保護者に周知し、「かながわ県社会福祉協議会」「横浜市のホームぺージ」に5年間公表されています。
・毎日の保育の振り返りは、「保育日誌」に記入し「月間指導計画」「年間指導計画」「全体的な計画」は会議等で職員間で周知し次年度の計画に反映させています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・保育所の自己評価と保護者アンケートの結果を踏まえ、職員間で評価点と課題を明確にし、年度末に保護者向けに掲示して周知を図っています。その取り組みについては、保護者にも随時示し、園だよりなどでもお知らせし、取り組みについてもわかりやすく伝えています。
・乳幼児会議や職員会議、ミーティングで課題を共有し、検討して速やかに取り組む他、次年度の改善計画に盛り込んで取り組んでいます。
・改善課題については「課題検討PJ(プロジェクトチーム)」をつくり、全体的に課題に取り組む前に、具体的な改善策を出し合い、組織的に取り組めるようにしています。例えば、本園は大型園であり、職員数が多いので、意見集約にはグループを作り、検討する場を作ったり、アンケート形式で意見集約するなど、工夫して全職員が参加できるようにしています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は、職員に対して会議やミーティングでMBO(行動目標、行動計画書)を説明し、職員に年度ごとに方針や、取り組み内容について提示しています。
・園長不在時の園長代行は主任保育士としており、さらに、主任を補佐するのは次席と取り決め、日ごろの役割りを明確にしています。
・平常時においても、様々な保育を取り巻く社会情勢で起こった災害、事故に対しても、横浜市の通知やミーティングや会議で園内での対応など確認をして、リスクマネジメントの視点を持てるように職員間で気づきを共有できる時間を設けています。
・災害、事故等の対応については、「安全計画」「災害対応マニュアル等」などを作成し、職員に周知し、明示し、その対応についても確認しています。具体的に危機管理訓練、避難訓練、防災訓練などを行うことで職員が意識して行動できる取り組みを行っています。
・「保育・教育施設班マニュアル」を区と作成し、防災時の対応について確認し、区役所職員とも共有し、有事についての備えなど確認の場を設けて対応しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

・横浜市のコンプライアンスの基本方針は、法令遵守だけではなく、市民社会からの要請に全力で対応を行うこととしています。園はこの基本方針に沿って園運営を行っています。
・園長は横浜市の研修や、情報を通して、公務員としての規律や法令遵守に努めています。
・職員に外部研修の受講機会を設け、人権擁護など不適切保育について学びの機会を作っています。
・園の取引関係については、区の子ども家庭支援課、こども青少年局との連携のもと行い、施設管理など公正な取引を行っています。
・園長は、法令順守するために、困難な判断を求められた対応については、統括園長、区役所に報告し適正な対応を行っています。
・園長は、市内公立保育所(他区)で起こったヒヤリハット・事故報告等の情報も会議で職員に伝え、自園にも照らし合わせ予防対策が出来る取り組みを行っています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・園長は保育室への巡回や日誌の確認、、ドキュメンテーションを見たり、職員への声掛けを通して、代行保育者をはじめリーダー保育者と連携し、保育について日々の保育や行事について把握しています。
・リーダー会議、フリー会議であがった内容を「課題解決PJ(プロジェクトチーム)」にあげ、乳児・幼児の会議で意見集約する体制をつくり職員皆が参画出きるようにしています。
・職員会議では、事務員、看護師、調理員を含めて参加し情報共有を行い方向性を確認できるようにしています。
・園長、職員は幼児では、毎日のドキュメンテーションや、クラスで行っている保育ウエブなどを活用し、日々の保育の様子も把握し、子どもの育ちを「見える化」し、職員の保育の振り返など、お互いに意見交換する機会を設け、話しやすい環境を作っています。
・園内研修では、会計年度任用職員も含めて行い全職員で共有できるよう計画しています。
・日額職員の会議も設け、その内容を会議で共有し、お互いの思いを伝え合うことで「保育の質向上」への意識を高められるようにしています。
・園長は、休暇の取得などの把握を行い、ワークライフバランスを取りながら業務ができるようにしています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

・園長は年度始めに入園児童数、職員の状況を含めた分析を行うとともに、横浜市、鶴見区からの財務計画を把握しています。
・また、園長は、職員、会計年度任用職員との「目標共有シート」をもとに年2回の人事考課面談を行い、それぞれの目標設定、業務分担をもとに、その具体的な取り組みについて業務遂行できる環境づくりに努めています。
・職員の目標設定には、園全体の職員構成を踏まえ、横浜市の保育士分野人材育成ビジョンをもとに、それぞれの職位、保育経験を活かせるよう園全体の体制づくりを行っています。
・園長は、現状の課題や取り組みに応じて雇用体制、職員配置を見直しを行っています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・職員の採用については、横浜市の市職員採用施策をもとに適正な人員確保が行われています。会計年度任用職員については、鶴見区の公募によって採用を行い、園の状況に合わせた体制確保を行っています。
・横浜市の保育士分野人材育成ビジョンをもとに保育者が職位に応じた役割が明記され、キャリアラダーでは、職員が目指す方向性や業務内容、研修などの記録をして、自らのキャリア形成を考える仕組みになっています。
・体制については、看護職配置園であるが十分な確保には至っていない現状です。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・「横浜市保育士分野人材育成ビジョン」があり、職位に応じた「期待される職員像」や役割などが明確に定められており、毎年職員に周知しています。
・「保育士の人材育成ビジョン」は「横浜市の人材育成ビジョン(全職員版)」を元に作成され、人材育成体系として「人事考課・人事異動・研修」があり、職員にも周知しています。そこには、昇任試験や、責任職の人材育成も含まれ保育士職が総合的に将来のキャリアプランを考えられる内容となっています。
・新採用職員が配置された場合には、2年間育成トレーナーが付き、業務についての相談や助言などが出来る体制があります。
・職員面談ではキャリアラダーを活用し、これまでの業務経験、研修受講状況を記録するとともに、今後の目標設定に役立て、それぞれの保育の専門性や質の向上につながるようにしています。
・会計年度任用職員についても、人事考課を行い、目標について面談し、評価を行っています。保育者資格のない者を対象に、保育者資格取得を奨励し、人材育成の活性化がされています。
・人材育成についても、毎年責任職の人事考課をもとに、職員(会計年度任用職員を含む)の人事考課を実施し、目標の振り返り、自己分析を行い、目標に向けて取組を進めています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

・職員の労務管理に関する責任者は園長で、主任保育士と共に、職員一人ひとりの就労状況や超過勤務の状況、有給休暇の取得状況を把握しています。職員の休暇状況については「やすみちゃん」を活用し、状況によっては個別に声かけし休みやすい環境づくりをしています。
・職員の健康管理については、健康診断、定期的な頸頚腕、腰痛検査の実施、異動者については健康相談員との面談の時間を設け、早期の対応を心がけています。他にもストレスチェックを実施し、心身共に健康管理のチェックを意識する機会を設けています。園長は結果を把握し、フォローが必要な場合は職員と一緒に改善に向けて対応しています。
・一人ひとりのライフワークに合わせた働き方が出来るように、育児休業、介護休暇など各種制度の情報が明示され、取得できる体制をとっています。(会計年度任用職員を含む)
・労務管理については、区の総務課、こども家庭支援課とも情報共有し、適切な対応ができるように連携しています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市の市立保育事業には「職員行動基準」があり、職員に応じた「期待される職員像」を明確に示されています。
・横浜市は、「横浜市職員行動基準」として、①私たちは、市民・社会の要請を実現するため行動します、②私たちは、市民から信頼されるよう、誠実・公正に行動します、③私たちは、市民の安全・安心を第一に行動します、④私たちは、「人権」と「環境」に配慮し、行動します、⑤私たちは、互いに力を合わせ、生き生きと働ける職場を作ります、との5項目を打ち出し、職員の行動規範としています。
・職員は、年度の初めに目標項目、目標期限などを設定した後に、園長と面談し、園長は職員が設定した目標について確認を行っています。中間期で、進捗状況を確認し、年度末には振り返り面談を実施し(キャリアラダーをもとに、研修受講状況、チャレンジしたことも確認)、目標達成状況を確認し、次年度の目標設定に繋げられるようにしています。
・職員の人材育成に関しては、統括園長が来園し、必要に応じて面談を行い、客観的な視点で適切に一人ひとりの状況を確認できる体制で進めています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・「保育士分野人材育成ビジョン」には、保育士職に求められることと、職位ごとの役割り・能力・知識について明示されています。また、こども青少年局で行われる、保育・教育施設職員研修・研究年間計画、区の年間研修計画などが明示され、「期待される職員像」を明確に打ち出しています。
・区では園内研修、公開保育、多文化共生、看護職会、食育などについて研修や取り組みがあり、園内だけではなく、民間園、職種を超えた関わりの中で学び合う環境を作りっています。
・区の研修の内容は、区内の園長が毎年、保育を取り巻く社会情勢や保育の状況によって内容を見直し、計画しています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

・職員個別面談時には、「目標共有シート」や「保育士キャリアラダー」を活用し、これまでの業務経験、研修受講状況を記録するとともに、今後の目標設定に役立て、それぞれの保育の専門性や質の向上につながるようにしています。
・新採用職員には、2年間の育成計画を立て、トレーナーをつけてOJTを図りながら業務を進めるようにしています。また、業務を行う際には、トレーナーだけではなく園全体でサポートしています。
・育成計画については、園長も適宜報告を受け、面談を行い、サポートする体制となっています。
・外部研修に関しては、職員の「目標共有シート」の内容と、業務に沿ったものや、将来的に必要であるものなど出来るだけ参加できる体制を整えています。
・保育者に限らず受講できる、市の職員としてキャリアデザインに沿った研修が明示されていて、園は受講を奨励しています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

・実習生の対応は、「実習生受け入れマニュアル」に基づき行われ、受け入れに関する姿勢を明文化し、指導しています。
・実習前には必ずオリエンテーションを行い、実習生の要望を確認し、実習のスケジュールを作成しています。
・受け入れる保育者は、横浜市の「実習指導者研修」を受講し、指導者としての受け入れ心得や対応の仕方を学んだ上で実習生を受け入れています。(この研修を受講した場合、保育者の養成校に受講した園として情報提供されている)
・実習期間中に養成校の教員が巡回指導に訪れ、連携し実習状況を共有しています。園では実習生と毎日の実習の振り返りを行い、実習終了までには、主任、担当保育者と振り返りの時間をつくり、より良い実習となるようにしています。