社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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横浜市奈良保育園

2023年03月15日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 かながわアドバンスサポート

② 施設・事業所情報
名称 横浜市奈良保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 69 名
所在地 227-0036
横浜市青葉区奈良町1843-1
TEL 045-961-6276 ホームページ https://www.city.yokohama.lg.jp/aoba/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1990年05月20日
経営法人・設置主体(法人名等) 横浜市
職員数
常勤職員:13 名
非常勤職員:18 名
専門職員
園長:1 名
保育士:11 名
調理員:1 名
臨時保育士:6 名
臨時調理員:2 名
その他:10 名
施設・設備の概要
保育室:4
調理室:1
園庭:あり

③ 理念・基本方針
■保育理念
〇一人一人の子どもの人権や自主性を尊重し児童の最善の利益の保障をする
〇保護者に信頼される温かな支援と地域の子育て支援の充実に努める
〇保育のサービスの向上のため職員相互の啓発と自己研鑽を積む

■保育方針
*一人一人の子ども達に愛情を注ぎ、ぬくもりを感じて安らぐことのできる場を提供していく
*十分に自己発揮しながら活動し健全な心身の発達を図るとともに、養護と教育が一体となり、豊かな人間性を持った子子どもを育成する。
*時代のニーズや地域の特性を理解し、子育てに関わる人たちが喜びをもって子育てができるように、支援の充実に努める。
*保育資源を活用し、理解構築と保育の実践により、互いに持てる力を活かし 学びあい 児童福祉 保育サービスの提供を行う。

◆園目標
〇健康な体をつくろう
〇たくさんあそぼう
〇楽しく過ごそう

◆保育姿勢
〇ありのままの自分を安心して表現できるように、また自信を持って生活できるように一人ひとりを受け止めていく
〇恵まれた環境や自然の中で、思いっきり遊びに熱中し楽しめるような援助をしていく
〇いろいろな人との関わりの中から、認め合い育ち合えるような働きかけをしていく。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
【立地および施設の概要】    
本園「横浜市奈良保育園」は東急子どもの国線、終点下車、駅前からバス5分「奈良小学校前」下車または徒歩15分、緑に囲まれた保育園です。敷地1052平米、平屋建て鉄骨スレート造り352平米、定員69名<現在は60名>の小規模保育園です。
1975年開設で、当初より保育のクラスは1~5歳児限定で、0歳児の保育は引き受ておりません。横浜市では公立の小規模保育園は0歳児の保育はしないとの規定があります。本園は1、2歳児が1部屋、3、4、5歳児が独立の部屋ですが、4、5歳の部屋は間仕切りしてあり、スライドすれば大きな部屋になります。給食は調理室で自家調理しています。 
園玄関は2か所あり職員用と子どもたち専用の入り口でそれぞれ防犯カメラがついており、事務室でのモニターで拡大表示できますので、来客の入退室も可能です。24時間録画可能です。

園の特徴
1 緑に囲まれた園
近隣は見上げれば山があり、住宅街に通じる道路には銀杏が黄色い葉をつけ、住宅の庭には緑豊かな木々が植えてあります。玄関に通じる園庭にはビオトープ(噴水付きのため池)があり、ブルーベリー、いちご、イチジクなど実のなる木々あり、秋には果実を採ることができます。広い園庭のほうには周囲を草花が植えてあり、ジャングルジム、鉄棒、滑り台、砂場、常設のプールなど遊び器具が配置されています。環境にやさしい土壌混合法「キエーロ」も設備しています。園の内外には自然に触れ合える環境が目の前に広がっています。園庭にあるビオトープ<ため池>には、メダカが生息し、水草もあり、噴水が水をきれいに保っています。これは予算化されており、日々の中の職員と業者委託等で環境整備されています。砂場もあり、雨上がりには裸足になってどろんこ遊びもでき、水、泥、砂などの自然に触れ、感触を楽しむことができます。この園庭は、地域の親子の憩いの場となっています。

2 青葉区保育資源ネットワーク事業の事務局として、民間保育園とのつなぎ役
保育所や幼稚園など保育・教育施設で構成する「横浜市保育資源ネットワーク構築事業」の青葉区における事務局園として4つの公立保育園が指定を受け、本園はその一つとして青葉台、田奈、恩田、子どもの国エリアを担当する事務局です。認可保育所20施設、認可外保育所や幼稚園などエリア内の56施設との「つなぎ役」としての機能・役割があります。この事業は「市立保育所のあり方」に関する基本方針を基に市立保育所の果たすべく役割、機能を「保育の質及び専門性の向上」「地域の子育て支援の充実」「保育のセーフネットの構築」「地域の保育・教育施設の連携の推進」の4つを目的にして横浜市全域で展開しています。
地域育児支援として施設開放、育児相談、育児講座、給食体験を行っています。令和2・3年度はコロナ禍で、地域の方との交流に制限があったが、例年は多世代交流やおはなし会、ケアプラザや地区センターで地域の方々との交流を行っていました。コロナ禍での交流について状況に応じながら地域との連絡を大事にし、地域ケアプラザ、奈良小学校、奈良消防出張所、地域子育て拠点や家庭的保育室等への訪問や交流の実施、イベントの手伝いを行い、つなぎ役になっています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/09/05(契約日) ~2023/01/11(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2 回(2017年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 保育の優れている点
1 保育の見える化:幼児のドキュメンテーション日誌
職員発信から始まったドキュメンテーション日誌(幼児クラス)は、職員自身の保育の振返りとともに、子ども、保護者への“保育の見える化“と子ども主体の保育として好評です。園の取り組みである「主体的な子ども」の観点から主体的な遊びをする子どもの様子をカメラに収め、その日のうちにカラー写真で、文字数を極力少なくし、A4 1枚の紙に各クラスごと、1日の生活の模様がわかるよう編集されている優れものです。各クラスごとのその日の主な遊びのテーマ<タイトルとなる>に沿った写真、例えば園外の「秋を見つけた」で野外の柿や、バッタなどを捕る様子をカメラ4コマに収めています。園内では3、4、5歳の異年齢保育の現場、「おうちグループ」活動を紹介しています。最初の出迎え、顔合わせに始まり、各グループ<6グループ>ごとにわかれて遊びを始める様子が写真にあります。この編集を通じて何より保育士自身が主体的でなければということを、ドキュメンテーション日誌の「振り返り」や、ミーティング、会議等の振返りの中で職員一同実感する場面が今まで以上に多くなっているようです。保護者にも好評で慌ただしい出迎えの時、写真を見るだけでその日の様子がわかるからです。

2 異年齢混合のグループ6個つくり 年間計画をつくり遊び尽くす
幼児3、4、5歳児を各年齢から2、3人ずつが集まり、1グループ6人前後の子どもでグループを6つ作り、年間通して遊びつくす異年齢活動です。年間を4期に分け、各期の遊び内容を決め、友達や異年齢の子どもと協力しながら種々の活動をします。毎週、午前をこの時間にあて、散歩や園庭遊び、リズムあそび、夏祭り、水遊びなどグループ単位で活動します。「よろしくお願いします」の顔合わせに始まる初めましての会から、夏の合同保育、秋の遠足、運動会、そして、大きくなったねの会、お別れの会で終わります。このグループを通じて、思いやりややさしさ、コミュニケーション能力が培われ、人とかかわる喜びも感じるようになります。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 第三者評価は、前回平成29年度に受審をしましたが、この5年の歳月の中、新型コロナウイルス感染症があり、これまでと異なる保育の営みは継続しています。受審に際しては、改めて職員一人一人の自己評価とグループ討議を積み重ね、全体共有と改善に取り組んできました。専門性や保育技術、知識の向上に努めながら、計画の修正等行い進められたことは、職員の意思疎通とチームワークの強化、風通しのよい職場づくりにつながったと感じています。また、改めて地域とのつながり、顔の見える関係づくりの重要性も強く感じてきました。
 すべての子どもたちの「子どもの最善の利益」が実現される社会に向けて、より一層の保育の充実と社会からの要請、地域ニーズを捉えた保育運営が必要と考えます。そのために、今後も子ども一人一人に応じた養護と教育の一体、主体的で丁寧な保育を展開し、定期的な自己評価を実施していきます。そして、利用者、地域の皆さまが安心と安全、ぬくもりを感じていただける「第2のおうち」の保育園を目指し続けます。お忙しい中、保護者の皆様、評価調査員の方々には、ご協力をいただきましてありがとうございました。
「子どもたちの健やかな成長と幸せを願って」、引き続き、保育の質の向上に努め、さらに風通しよくチーム一丸となって取り組んでまいります。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市立奈良保育園の保育理念は、【一人一人の子どもの人権や自主性を尊重し児童の最善の利益の保障をする】【保護者に信頼される温かな支援と地域の子育て支援の充実に努める】【保育サービスの質の向上のため職員相互の啓発と自己研鑽を積む】とし、子どもの存在に対し、最大限の支援を約束しています。
・保育方針として、○一人一人の子どもたちに愛情を注ぎ、ぬくもりを感じて安らぐことのできる場を提供していく、○十分に自己発揮しながら活動し健全な心身の発達を図るとともに、養護と教育が一体となり、豊かな人間性を持った子どもを育成する、○時代のニーズや地域の特性を理解し、子育てに関わる人々が喜びをもって子育てができるように、支援の充実に努める、○保育資源を活用し、理論構築と保育の実践により、互いに持てる力を活かし、学び合い、児童福祉、保育サービスの提供を行うとし、子ども本位の保育を明記しています。
・園の保育目標を、「健康な体をつくろう(食べる・寝る・遊ぶが満足でき、自分の体を自分で守れる体づくりをする)」「たくさん遊ぼう(意欲的に遊びながら、生きていく力を育てる)」「楽しく過ごそう(いろいろな人との関わりの中で、人を大切にする心を育む)」とし、各クラスに掲示しながら、保育士の行動規範としています。
・保育姿勢として、①ありのままの自分を安心して表現できるように、また自信を持って生活できるように一人一人を受け止めていく、②恵まれた環境や自然の中で、思い切り遊びに熱中し楽しめるような援助をして いく、③いろいろな人との関わりの中から、認め合い育ち合えるような働きかけをしていくとし、子ども、保護者、地域との関わり合いを大切にする保育姿勢を打ち出しています。
・理念や基本方針は、「奈良保育園利用のご案内(重要事項説明書)」、パンフレットに掲載し、園内に掲示して保育にあたっています。
・保育理念・保育方針・保育姿勢・保育目標については、業務を行う上での柱として、職員同士意識を高めるように、各自持参し職員会議などで確認しながら保育に当たっています。
・保護者に対しては年度始めのクラス懇談会等で説明し、理解を求めています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・本園は横浜市立保育園なので、横浜市の長期計画、横浜市4か年計画、青葉区区制運営方針、青葉区福祉保健計画などの行政方針に沿って保育園運営を行っています。
・園長は、横浜市立保育所責任職会議や青葉区保育所責任職会議、青葉区公民合同施設長会議、子育て支援連絡会等に参加して、社会福祉事業全体の動向及び横浜市、青葉区の計画や地域の状況情報を得た上で、奈良保育園を取り巻く状況の把握に努めています。
・園長が全国社会福祉協議会の開催する「トップセミナー」に参加したり、保育の現状と今後の課題等について自主勉強会で学んだり、同団体の冊子「ぜんほきょう」を回覧する等して、保育の現状と今後の課題等保育の動向を学ぶ機会を持っています。青葉区区政運営方針について、年1回来園する区長からの説明、目標、課題の把握を行い、園長は年度の運営行動計画を作成しています。
・また、保護者からのアンケートや懇談会等で意見を聞き、保育所運営に活かしています。
・保育のコスト分析や保育所利用者の推移、利用率等については、毎月、青葉区役所と共有し、こども青少年局に報告しています。
・毎月末には利用者推移を把握して、空き人数をもとに、新規児童の入所を受け入れています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

・経営環境や保育の内容、組織体制や設備の整備、職員体制、人材育成、財務状況等については、毎年行っている保育所の自己評価や保護者アンケートを通して、園の課題を抽出し、来年度の園運営の方向性を策定しています。
・園長は年度始めに具体的な課題や問題点を明らかにして、年間の取組目標を立て、事業計画に盛り込んでいます。
・横浜市や青葉区の課題や今後の取り組みについて、職員会議やミーティングで職員に周知しています。前年度の保育所自己評価よりの課題、各職員の課題提起をまとめた物を、年度初めの会議にて配布し共有。課題に向けて、本年度の各職員の目標取り組みとしています。
・園の経営状況や改善すべき課題については、年度始めの会議において、全職員に周知し、共有しています。
・定期的に青葉区の代表園長会が開催され、課題解決のための具体的な取り組みが協議されています。青葉区内の会議での意見を抽出したり、検討したりすることにより、各保育園と代表園長会とがつながり、課題への取り組みがなされています。園の改善すべき課題は、職員会議、リーダー会議、フリー会議等、日々の職員の声から把握し、随時必要な課題解決を行っています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・中・長期計画において、理念や基本方針の実現に向けた目標(ビジョン)について、横浜市では2005年~2025年「横浜市基本構想」(長期ビジョン)が示され、中期ビジョンとして2022年度~2025年度「横浜市中期4か年計画(素案)」により、「子育てしたいまち 次世代を共に育むまち ヨコハマ」が明確化されています。また横浜市こども青少年局から、「市立保育所のあり方に関する基本方針」(平成26年度)が策定され、市立保育所の今後の課題と方向性が示されています。
・中心的な課題では、ネットワーク事業が掲げられ、「保育の質及び専門性の向上」「セーフティネットの構築」「地域の子育て支援の充実」「地域の保育・教育施設の連携の推進」の4つを柱とし、区単位で事業を推進しています。毎年、奈良保育園の実績や地域のニーズを職員間で共有し、見直しを図りながら事業の推進に努めています。
・また、エリアの保育・教育施設の施設長との会議を定期的に持ち、その年度の取り組みを振り返り、次年度に活かし、地域の保育・教育施設の保育の質の維持向上に繋げています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・単年度の計画は、中長期ビジョンの内容から作成した、今年度ビジョン、青葉区区政運営方針、行動計画、全体的な計画及び指導計画を基本としています。それを基本とした中で、食育計画、保健計画、異年齢保育計画、行事計画、育児支援計画、ネットワーク事業計画等の年間計画を策定し、奈良保育園の具体的な単年度計画としています。
・青葉区の「区政運営方針」市立保育園の在り方に関する基本方針や、【よこはま☆保育・教育宣言】等をもとに、園の運営方針等を毎年作成しています。
・また、毎年「保育所の自己評価」を実施して、園での保育の実態を振り返り、ると共に保護者アンケートを実施して、浮かび上がってくる課題を整理し、次年度の改善課題として「事業計画」に反映させています。
・単年度計画の中には、季節や時期を見通した内容も盛り込み、発達や地域の状況に応じたものになっています。ネットワーク事業計画については、区内の状況やニーズを踏まえた内容となり、研修や会議等で職員間の共有に努めています。実績においては、会議において青葉区内、園内で共有し振返りを行っています。成果に向けた園内の取組みや、数値の増加が職員のモチベーションの向上に繋がってきています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

・事業計画には、横浜市中長期ビジョン及び単年度の計画があり、青葉区区政運営方針については、青葉区長が福祉保健センター担当部長、担当課長、係長と共に園を訪問し、全職員に青葉区区政運営方針を説明、周知しています。各事業計画に応じて、策定を職員全体や業務担当が検討して、各事業計画を配布し、全職員に周知しています。
・事業計画の課題テーマについては、年度初めに現状の分析により進め方を決定し、職員会議にて全職員により共有され、難しいテーマについてはプロジェクトチームを組み、責任担当者も決めて進めています。
・中間期には、職員会議にて進捗状況の説明を受け、課題達成方法等議論して進めています。
・年度末には必ず振り返りを行い、今後の対策について検討し合っています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

・年度初めのクラス懇談会では、園の事業計画の概要を保護者に説明し、保護者の理解・協力を求めています。また、年間行事予定表は、保育士業務支援システム「コドモン」にて配信しています。
・事業計画のうち、主な内容についての抜粋版を作成して、玄関等に掲示するとともに、園だより等で、わかりやすく説明しています。
・クラス毎に「保育園ご利用のご案内、全体的な計画、よこはま☆保育教育宣言」をファイルに入れて設置し、また、全体的な計画を掲示し、クラス毎の今年度のねらいの周知に努めています。保育士業務支援システム「コドモン」の資料室に格納し、保護者がいつでも確認できるようにしています。新型コロナウイルスによって、保護者参加行事の縮小や変更に伴い、その都度必要に応じて「おたより」の掲示や配布をしたり、送迎の際に個別に伝えたりするようにしてきました。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・毎年、「保護者アンケート」「職員の保育士自己評価」を行い、「保育所の自己評価」の振返りに繋げ、来年度の園運営計画を策定しています。職員一人ひとりに対しては、区政運営方針の共有から人事考課制度に則り、目標の設定と実践、中間期報告(10月)、振返り(12月)を行っています。
・横浜市としての「自己評価」は、年に1回、第三者評価は5年に一度行います。
・月のカリキュラム作成については、各フロアのリーダー保育士が確認し相互の共有と学びの機会としています。カリキュラム会議を毎月行い、前月の振返りと今月の保育について話し合う場を設けています。日々の保育の振り返りでは、幼児クラス(3、4、5歳児)は、ドキュメンテーション日誌を活用し、事務所にも掲示し、全職員が視覚的に振り返りできるようにしています。園内研修としては、園長、主任が研修計画の立案。今年度は、担当者を中心として保育フォトから観る10の姿、よこはま☆保育教育宣言をもとにして参加者が保育を語り合い、保育の質の向上につなげています。
・横浜市としての「保育所の自己評価」を毎年行い、5年に1度の第三者評価受審を行っています。評価結果は、園全体で分析、検討し、次年度へ生かしています。
・自己評価をする際には、会計年度任用職員を含めた全職員で意見交換や周知の場としています。会計年度職員会議を毎月一回開き、職Ⅲ職員が会議報告を行っています。ファシリテーションをしながら、情報や課題の共有をし会議にフィードバックするシステムを今年度から取り組んでいます。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・横浜市のマニュアルに基づいて、各種計画の振り返りを行い、記録します。その結果は職員会議や、ミーティングなどで全職員で共有します。
・毎年、職員による「気付きアンケート」をとり、それを纏めて保育の質に関わる課題も抽出します。
・各種計画の振り返り結果やアンケートから得られた「要改善課題」については、次年度課題に結びつけ、事業計画の具体的な改善課題に組み込んでいます。「保護者アンケート」「保育所の自己評価」を基に、保育園の強みと課題を明確にし、職員には「保育所の自己評価」と「職員向け保育所の自己評価」をまとめた課題を配布して共有に努めています。職員一人ひとりの人事考課の内容や、園内研修の取組みに繋げています。
・評価結果を踏まえた来年度の取り組みについて、内容に応じて担当を設置し、スケジュールを立てることで、計画的な実施を行っています。今年度は、園庭の環境整備(築山、ケヤキの木伐採)、防災対応の整備と強化に向けて対応中で、中間期振返りで進捗状況の確認、年度末の保育所の自己評価につなげていきます。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・「施設長の責務」は。、保育所保育指針に明文化されています。園長は運営管理責任者として、年度初め園運営の課題と目標、具体的取組を示した行動計画を策定し、会議にて職員に対して、計画書を配布、説明し、周知に努めています。
・園長不在時の園長代行は主任保育士としており、さらに、主任を補佐する保育士も決め、日ごろの役割りを明確にしています。
・施設長不在時の命令系統の順位については、「保育教育施設班活動マニュアル」に明記し、防災組織対応編成図を事務所に掲示しており、園長不在時の権限委譲についても、明記されています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市のコンプライアンスの考え方は、単に法令を遵守するだけでなく、市民や社会からの要請に全力で応えていく姿勢が示されています。園長は、青葉区のコンプライアンス推進委員会からの報告を受け、事例を通して意識の向上を図り、職員へのコンプライアンスの周知徹底を図っています。また、コンプライアンス研修、個人情報月次研修、不祥事防止研修などを定期的に行っています。
・園長は、横浜市の環境管理計画に基づき、持続可能な開発目標(SDGs)を達成するための取り組みに近づけるように努めています。
・青葉区こども家庭支援課、土木事務所と連携した中で、土壌混合法「キエーロ」を園で活用し、子どもたちが野菜くずを活用した土作りから食育活動へのサイクルに取り組み、子どもたちの意識の高まりにつながっています。物品購入の際の手順や規則について、主任や発注担当職員と共有しています。
・個人情報保護や情報セキュリティー、コンプライアンス等についての研修をおこない職員に周知しています。個人情報等安全管理に関するマニュアルを整備しています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は、毎日の保育の様子や、カリキュラム会議、リーダー会議、主任との情報共有から現状を把握し、分析、評価を行っています。また、乳児日誌、ドキュメンテーション日誌から現状を把握し、状況に応じた助言を行っています。
・保育所の自己評価や保護者アンケートから課題を抽出すると共に、保育士の年間反省から出た課題や改善点を文書化し、職員で共有、検討しています。さらに翌年の園運営の方向性を策定し、園や職員の次年度の目標として全職員で共有しています。
・ドキュメンテーション日誌開始前に、クラスごとの研修を実施し、日々確認、把握の中で必要に応じたねらいや方向性の修正、助言を行っています。会議にて振り返りの企画、園内公開保育(保育フォト)につながっています。
・乳幼児会議やリーダー会議、フリー会議を設けたり、行ったり等改善に向けての取り組みを行っています。会議での決議案や取り組み事項について、出席していない会計職員にも毎月報告周知を行い、職員の共通理解を図っています。園長は、職員が受講した研修や得意なことを職員同士伝え互いに学び合う機会を作ったり、園内公開保育や職員がリーダーになり企画実行できる仕組を作ったり、職位ごとに外部研修への参加を勧めたりして、職員一人ひとりの強みを生かした取り組みに指導力を発揮しています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は、職員から現状の課題や希望の把握に努め、園運営のための人員の確保や配置、修繕箇所の把握、分析を行っています。また、区、局と連携をとり、報告、共有を随時行っています。
・園では、園長、主任、フリー保育士、乳幼児リーダー等を組織の中心として役割を明確にしています。またフリー保育士の役割分担表を表にするとともに、ホワイトボードに現在優先順位の業務を記入するようにし、組織的に運営、改革、実行ができるようにしています。
・修繕・物品等年度当初に職員が必要なものを上げ、職員の希望、意見を反映、参考にしながら、数年先を見越して優先順位の中で、できることから実行しています。中間期に必要性の再度見直しを行います。
・また職員に新たな役割を分担し、リーダーとして企画実行できるようにし、チームの進捗状況を確認し、実効性の高い活動になるよう相談を受けています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・人材育成ビジョンに掲げられた育成方針が示されており、その職位に応じた研修等の実施が行われています。「会計年度任用職員」には、研修計画を元に年度初めに園長からコンプライアンス研修、適宜個人情報研修、9月に主任からドキュメンテーション研修を実施しています。
・正規新任保育士にはトレーナー制度があり、育成計画に基づいた育成を行っています。園長は年1回人材育成研修を受講し、人材育成に関わる基本的な役割や方向性の認識に努めています。
・31年に2回の看護師巡回相談や、年に2回の栄養士の訪問、療育センターの巡回訪問(依頼)や臨床心理士派遣事業(依頼)など、必要に応じて利用できるようになっています。
・青葉区として会計年度任用職員登録募集を行い、公立4園の人材確保に努めていますが、適材適所な必要な人材確保には難しい状況があり、今後の必要な人材確保に期待しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

・人事管理について「横浜市職員行動基準」があり、具体的な行動基準が示されています。また、服務規程に基づき、総合的な人事管理が実施され、不祥事防止等研修も行われています。
・人事基準は、横浜市の方針や基準があり、配置、異動、昇進等明確に定められています。各職員の意向調書に基づいて、園長との意向面談を行い、人事異動やキャリア形成についての意向の聞き取りや助言を行っています。
・横浜市には人事考課制度があり、園長と職員とで目標を共有し、業務の遂行状況について助言や指導、評価を行っています。
・職員の意向や意見をくみ取りながら、園の状況や課題に合わせた人事意向案を作成しています。
・具体的な目標と姿勢・行動の例示を示した保育士のキャリアラダーが作成され、職員一人ひとりが振り返りの際に活用し、今後の目指していきたい姿の指針となっています。また、横浜市人材育成ビジョン、人材育成ビジョンの保育士版が策定され、その中に職位に応じた期待する職員像が示されています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・園長は横浜市の人事関連規定に基づき、労務管理、有給休暇取得状況、時間外労働状況等を管理し、管理職は職員の毎月の休暇、超勤等の勤怠状況を把握し、青葉区と情報共有を行っています。
・園長は普段から職員に気持ちのよい挨拶、コミュニケーション作り、職員の心身の健康状態の把握に努めています。また、主任、乳幼児リーダーと連携をとりながら、職員一人ひとりの健康状態や業務状況について共有し、必要に応じて個別相談に乗るなどの対応がとれています。また職員健康対策員の派遣による健康指導や、健康診断、職場巡視等により、職員の心身の健康と安全の確保のための取り組みが全市において行われています。
・横浜市立保育園には全職員がストレスチェックを受け、横浜市の健康相談室に相談できる仕組みや、保健師の講話を聞く機会や制度があります。
・職員厚生会による、福利厚生が充実しています。土曜日や連休の状況によって、平等に休暇が取得できるよう調整し合っています。勤務時間を短くしながら、皆で支え合う働きやすい環境となるようにしています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市の市立保育事業には「職員行動基準」があり、「期待する職員像」が記されています。
・横浜市は、「横浜市職員行動基準」として、①私たちは、市民・社会の要請を実現するため行動します、②私たちは、市民から信頼されるよう誠実・公正に行動します、③私たちは、市民の安全・安心を第一に行動します、④私たちは、「人権」と「環境」に配慮し、行動します、⑤私たちは、互いに力を合わせ、いきいきと働ける職場を作ります、との5項目を打ち出しています。また、園の理念や方針を理解したうえで、職員一人ひとりは、年間の目標、具体的取組事項、達成時期を設定した「目標共有シート」を作成し、年度初めに園長と面談を通して一人ひとりの職位や役割に応じた今年度の「業務目標」を、コミュニケーションを通して共有しています。職員が作成する目標共有シートの項目には、目標、具体的取組事項及び達成時期、振り返り、能力開発・能力活用等に関する目標、担当業務に関する自己評価等があります。中間期には経過等進捗状況を確認し、助言をし、期末に振り返りを実施し、目標達成の確認を行っています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市人材育成ビジョン、人材育成ビジョン保育士版が策定され、職位に応じた「期待する職員像」、求められる役割、能力、知識が明確化されています。また職位に受講が望ましい研修について明記されています。
・「保育士職キャリアラダー(人材育成計画)」を活用しながら、専門性の振り返りを客観的な指標をもとに自己評価を行い、年度末に園長と共有して、キャリアアップ専門性の向上につなげています。
・研修計画は、前年度の振り返りをもとに年度初めに局や区の研修の方向性を決めています。また、園内研修プロジェクトメンバーを中心に、園内研修の計画も立てて、実践し、振り返りを行っています。参加し学んだことを、他の職員に伝え合い学びを深めています。中間期には、年間の研修計画をもとに年度後半にも職員の意向を踏まえ希望の研修に参加できるよう計画を見直し、参加を推進しています。また、年度末に研修計画の見直しを行い、次年度に活かせるようにしています。
・保育士資格のない会計年度任用職員の資格取得に向け、市として講習会が開催されています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・面談時に、「目標共有シート」や「保育士キャリアラダー」を活用し、身に付けてほしい能力など等を確認したり、研修参加等を推し進めています。
・新採用職員の2年間の育成計画を作成して、トレーナーをつけ、OJTを図りながら、業務をすすめるようにしています。
・年度初めに、研修計画を確認し、職員の階層で必要な研修、また、職種や階層で学んだ方が良い研修、テーマ別研修など、必要とする知識や技術を学べるようにしています。
・職位が昇任される年度には対象者全員が受講する研修が開催されています。経験年数に応じてやアレルギーや障害児対応等の専門的な研修も開催されており、個別に対応して研修への参加を促しています。青葉区でもネットワーク事業の一環として、青葉区の状況に即した研修を企画し、研修機会を増やしています。
・研修情報は、情報が入り次第、ミーティングや回覧で周知し、個別にも推奨し、研修参加を推進しています。会計年度任用職員も含め、研修計画に基づき、職員が研修に参加できる機会を計画しています。参加後は報告書や会議やミーティングで報告し、全職員で学びあえる環境を作っています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

・実習生を受け入れるためのマニュアルがあり、基本姿勢が明文化されており、何時でも受け入れる体制を作っています。
・実習に向けてのオリエンテーションを事前に行い、実習生の希望に沿った実習内容を検討するように調整しています。
・大学や養成校のねらいに応じて、保育士としての知識や技術を学べるよう、実習プログラムを立てています。主任や実習担当保育士がクラス担任と連携をとりながら、実習生への指導や助言にあたっています。クラス担任との毎日の振り返りと、中間期には担当保育士と振り返りを行い、その中で助言を行い、実習後半には反省会を開き、実習全般の振り返りを行う機会を作っています。
・担当者は局主催の保育実習指導研修に参加し、人材育成の一環として実習生受け入れに携わることができるようにしています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市の公立保育園として、「横浜市子ども子育て支援事業計画」や、「ここDEサーチ」による園紹介など、市HPを活用して紹介しています。また青葉区で展開している、子育て推進YouTube「なしかちゃんねる」において園紹介、Instagramにおいて園見学等の配信を行っています。
・第三者評価結果は、ホームページ等で公表を行い、「保育園の自己評価」は毎年、園内掲示にて公表しています。
・園への要望や苦情の対応や役割については、重要事項説明書に明記しており、苦情の公表等については、市の要綱に合わせて行うこととしています。送迎時の保護者に向けて「苦情受付制度」について掲示でも知らせています。
・近隣小学校や第三者委員には、園だよりを毎月配布し、保育園の活動や取組を紹介し、交流を継続しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市や青葉区のルールに則り、事務業務や経理業務を担う園長が青葉区役所、横浜市こども青少年局との連携や情報共有により、適切な取り組みを行っています。園長代行保育士である主任や発注業務を担当する保育士については、必要な情報や内容を随時共有しています。
・横浜市の不祥事防止ハンドブックの中に、服務規律について示されており、職員に周知と共にいつでも閲覧できるようになっています。
・監査について、こども青少年局に事前に資料を提出し、今年度より指導監査にて実地監査となり、指摘事項について改善を実施しています。また、区役所ごとに行う情報セキュリティー内部監査。、個人情報取扱いに関する自己点検等を園でも行っています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・認可保育所や幼稚園など保育・教育施設で構成する「横浜市保育資源ネットワーク構築事業」の青葉区における事務局園として、4つの公立保育園が指定され、本園は青葉台、田奈、恩田、子どもの国エリアを担当しています。
・この事業は「市立保育所のあり方」に関する基本方針を基に、市立保育所の果たすべく役割として「保育の質及び専門性の向上」「地域の子育て支援の充実」「保育のセーフティネットの構築」「地域の保育・教育施設の連携の推進」の4つを目的にしています。本園では地域育児支援として施設開放、育児相談、育児講座、給食体験を行っています。
・令和2・3年度はコロナ禍で、地域との交流に制限がありました。例年は多世代交流や、おはなし会、ケアプラザや地区センターで地域の方々との交流を行っています。コロナ禍での交流について状況に応じながら地域資源間との連絡を大事にし、地域ケアプラザ、奈良小学校、奈良消防出張所、地域子育て拠点や家庭的保育室等への訪問や交流の実施、イベントの手伝いを行い、つなぎ役になっています。本園では独自に地域活動として、小中学や高齢者との交流、ボランティア、実習生の受け入れも行っています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

・コロナ禍により現在はボランティアの受け入れは中止しています。インターンシップの受け入れについては、学校との連携を図りながら、園内のマニュアルに沿って対応しています。
・ボランティアの目的や意向に応じた受け入れのプログラムを設定し、受け入れ窓口として主任が担当、オリエンテーションを行い、目的の共有や配慮事項を伝えています。
・小学校の授業の一環で、地域との交流時に質問やアンケートに答え、中高生の体験授業の受け入れ等を行っておりました。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

・虐待防止に重点を置いた青葉区の会議があり30名が出席し、青葉区の連携を図っています。奈良地区でのでは「奈良保育園養育支援・虐待防止の連携」の関係機関のネットワークがリスト化され、北部児童相談所、青葉区保健福祉センター・子ども家庭支援課、青葉警察暑、嘱託医 青葉地域ケアプラザ、奈良小学校、奈良中学校、奈良保育園、奈良幼稚園、MIWAあかね台光の子保育園、子どもの国ほしぞら保育園、横浜モンテッソーリ幼稚園、NPO街の家族、民生委員らで構成されています。通院の際の病院一覧も整備しています。
・青葉区責任職会議、育児支援、ネットワーク会議に園長が毎月参加し、園内への報告、共有を行っています。
・奈良地区子育てネットワーク連絡会を年2回開催し、地域の育児支援の状況の把握、計画を共有しています。
・園長が年1回、要保護児童対策地域協議会に参加しています。
・療育センターの巡回訪問があり、配慮が必要な園児の対応について専門的なアドバイスを生かし、虐待が疑われる子どもへの対応については、必要に応じて横浜市北部児童相談所と連携を図っています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・保育資源ネットワーク事務局園として、予約不要の園庭開放<毎週2回、第2週は3回>、予約が必要な給食体験<月1回>、育児講座<年12回>、育児相談<週1回、随時>の育児支援事業を行っており、来園者からの相談等から具体的なニーズの把握に努めています。広い園庭を利用して「園庭開放まつり」を春・秋、「園庭開放スペシャル ウオーターマットであそぼう」を夏2回行い好評を得ています。YouTubeInstagramでも募集を行っています。
・青葉区役所や公立園との会議を定期的に開催し、地域の状況の把握や課題の共有を図っています。
・園の所属している自治会役員とは年度当初と行事の際等の随時に挨拶を行い、顔の見える関係に努めています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

・保育資源ネットワーク構築の事務局園として本園は、育児相談や育児講座、給食体験等行うことで、子育て世代の育児不安と養育力向上を目的に、地域の子育て支援の役割を果たしています。
・また増加する虐待、不適切な養育に対応するために支援を必要とする保護者に対する相談等、関係機関と連携してセーフティネットの役割も果たしています。
・保育の質向上のため、保育士のレベルアップを図る研修や意見交換する場を設け、地域の教育・保育施設のつなぎ役となり、より質の高い教育と保育を継続的に提供する役目も担っています。
・「NPO法人街の家族」での地域の子育て世代や、シニア世代との繋がり作りに、園長や職員が定期的に訪問し、情報交換や利用者に向けた「お楽しみ企画」を行い、「あおば区地域ケアプラザ」「あそびんご」との連携で、地域の子育て世代のつながりや支援に貢献しています。
・奈良小学校地域防災拠点、運営委員・防災拠点員に属し、災害時の支援や対応を共有しています。
・園の防災計画があり、区役所と連携し、災害時の動員計画、備蓄品の確保等地域のセーフティネットとしての役割を担っています。保育園にはAEDが設置され、必要時には地域の方も利用できるようになっています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保育所保育指針が定める保育所の役割「子どもの最善の利益」を守るために、「子どもの人権」について確認しています。職員は全員、理念・保育方針・園目標・保育姿勢を記載したカードを携帯し、必要に応じて読み、共通認識を図っています。職員としての心構えや基本姿勢を記した「より良い職場づくりのために」も同様に全職員に周知し、職員の入替わりがある中で、「奈良保育園の保育のこころもち」について、全職員で振返りと意見交換をしています。
・本園では、職員、会計年度任用職員を問わず、いろいろな局面で意見の交換が行われ、職員同士確認し合って、保育の質の向上を図っています。
・職員は、日々の保育の中での振返りで自己研鑽に努め、殆どの職員が年1回は人権研修を受講しており、報告を受講者が行うことで、自らの研鑽を図るとともに、職場内の意識の向上に役立てています。
・園長は青葉区役所の責任職人権啓発研修に参加し、人権意識の向上を図っています。
・毎月の指導計画の作成や、会議にて状況の把握と共有を図り、人権への配慮がなされているかを確認し、互いに声を掛合うように心がけています。
・本園には外国籍の子どもが数人おりますが、違和感なく溶け込んでいます。先入観によって対応が変わることがないように配慮しています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

・マニュアル・プロジェクトでの職員同士の議論により「プライバシー保護に関するマニュアル」を作成しています。園内での既存の設備を工夫 利用しながら保育園生活でプライバシーを守れる環境を整えて行くことを前提に様々な局面でのプライバシー保護の方法を検討しています。1、2歳児クラス、3~5歳クラス、排泄、着替え、プール・水遊び、食事、身体測定、午睡、園外保育等、あらゆる局面で保育士が守るべき事項を具体的に検討しています。園長、主任の意見を入れながら作成されました。
・この職員主導のマニュアルに沿って保育を行ない、会計年度任用職員にはその都度説明をしています。
・シャワーカーテンや目隠しをし、外からの視線に配慮し、乳児室は、おむつ替えのコーナーを室内の奥にし、棚で仕切っています。
・年齢に応じたプライベートゾーンについて、自分も相手も大切にすること等を、その都度分かりやすい言葉で伝えています。
・保護者には、個人情報の取り扱いや写真等に関する承諾を取り、個人情報に関する取扱いについての注意事項を書庫に掲示し、常に確認をしながら適正に管理や取り扱いができるようにしています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

・横浜市や青葉区のホームページ、YouTubeなしかちゃんねる、青葉区Instagramにて園の理念や基本方針、保育の内容、保育所の特性等を配信しています。
・園や区役所に、保育園の案内や育児支援案内を置き、情報を提供しています。
・コロナ対策の緩和で園見学を受け付け、今年はすでに25組来園、説明だけでなく個別の質問にも応じています。園庭開放や育児講座等へ誘ったり、地域のイベントに保育士が参加したりし、園生活や入所に関する質問や相談に応じています。
・今年度は春の園庭開放まつりに続き、秋の園庭開放まつりを初めて企画、実施し、入所申込みに向けた園見学とタイアップとし、参加人数も多く好評でした。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

・児童票 健康台帳 園児引き取り人届書 登降園ICカード、アプリ「コドモン」の取り扱い、登録方法、年間行事予定表、非常災害時(風水害)における保育所の対応について 育児サービス情報等です。
・重要事項説明書には、保育理念や方針等、保育園の概要、保育内容、保護者との連携、防災・避難、個人情報保護、行事、持ち物、提出物等の説明があります。説明には、荷物は現物を用意し、視覚的に分かりやすいよう工夫しています。
・変更があった場合は、内容によって、お知らせの配布、掲示、コドモンによる配信や、口頭での説明等で周知を図っています。配慮が必要な保護者やアレルギー除去食対応等には、個別に対応をしています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保育所等の変更にあたり、保護者の要望に応じて対応、個人情報などに配慮した上で、保護者の同意のもと、必要な場合は引継ぎ等を行っています。
・小学校就学の際は、「保育所児童保育要録」を作成し、保育園から小学校へ子どもの育ちを引き継いでいます。卒園後も、子どもや保護者が園に立ち寄ったり、行事への参加や相談ができたりするよう配慮しています。
・保育所の利用が終了した時に、子どもや保護者等に対し、その後の相談方法や担当者について説明を行っています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・幼児クラスは、毎日の保育の状況を写真入りでコメントをつけて、「ドキュメンテーション日誌」として各クラスごとに作成し 迎えに来た保護者が見られるように各クラス、玄関、事務室に掲示し、不定期にアプリ「コドモン」で配信し、好評を得ています。写真を多用し、文字を最少限にすることで、慌ただしい迎え時のなかで、その日の子どもの様子や育ちを目で見ることができ、保育の振り返りだけでなく、保育士間や保護者との共有にもつなげています。
・保護者の利用満足度については、日々の会話や年度末の保育所自己評価の保護者アンケート、行事アンケートでの意見から把握するよう努めています。
・令和3年度のアンケート結果を、4年度の課題として「感染症対策を徹底しながらも子ども同士や保護者 地域との触れ合いを大切にするにはどうすればよいか」や、「保護者により分かりやすい情報の発信」など園内で共通課題として議論を重ねています
・懇談会は年2回、個人面談は年1回(希望者は通年を通して随時)行う中で、意見等を聞いています。
・保護者会はコロナ禍で開催が出来ていませんが、園長、主任が窓口となり保護者会会長や各担当保護者と連絡を取り合っています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

・横浜市の要綱に基づき、苦情解決制度は整備されています。重要事項説明書に苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員2名の設置や制度について明記され、入所時に保護者への説明を行い、周知しています。
・重要事項説明書は玄関口に置き、いつでも保護者が見られるようにしています。
・保護者掲示板に意見箱を設置し、保護者が匿名で意見を出しやすいようにし、また、園だよりに意見場所の存在、場所の周知を行っています。
・もらった意見は「苦情・要望の記録」に記載し、その都度ミーティングで報告し職員に周知しています。
・検討内容や対応策は、保護者にフィードバックし、内容によっては随時区やこども青少年局と共有して対応しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

・保護者からの相談や意見、苦情等は担任や主任、園長が窓口となり、いつでも受入れる体制はできています。
・意見の申し出は電話、個人連絡票(乳児)、懇談会、個人面談、意見箱、第三者委員及び青葉区こども家庭支援課へできることを保護者へは説明しています。
・重要事項説明書で「保育内容に関する相談・要望・苦情」として、その目的や受付相談の体制、苦情解決の仕組みが紹介されています。
・個人面談や相談内容によって、事務室を利用し、安心して話ができるよう環境に配慮しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

・日々の送迎時に、子どもの様子だけでなく保護者の様子にも気を配り、話を丁寧に聴くようにしています。事務室に「面談中」のプレートを掛ける等、配慮をしています。
・意見箱の設置、保育所の自己評価(保護者アンケート)の実施、各種行事後のアンケートの実施を通して、保護者からの意見や要望を把握できるよう努めています。
・職員が受けた意見等は、苦情解決対応マニュアルをもとに、主任や園長に報告し、速やかに改善等の対応をしています。
・日々の保育の中での意見は、ミーティングで周知し、その都度、対応策を検討しています。内容によっては、青葉区や横浜市こども青少年局に即時報告、連携して対応にあたり、保護者には随時報告をしています。
・マニュアルは年度末に確認、見直しをするほか、必要に応じて適宜見直しをしています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・リスクマネジメントに関して、園長が責任者となり、年4回の研修を受講、園長、主任、フロアリーダー2名を安全管理担当者として任じ、会議で共有化を図っています。
・園内での危ない箇所を出し合い、それをMAP化し、職員にも知らせ、組織的に安全安心な対応をとっています。
・安全管理マニュアルには、園内、園外での事故対応、事故防止、防犯対策、緊急時対応、園外における活動の手順、外遊びのルールなどがあります。その改廃には職員の意見が採用されています。職員が関与することでより一層の意識の向上が期待されています。
・事故報告はその内容により、死亡、重症、置き去り、不審者侵入、異物混入、個人情報の流出があり、各々報告書の内容が決められています。またヒヤリハットについて、毎日のミーティングで、園内で起きた事例だけでなく、横浜市等から提供された他園の情報も共有しています。
・青葉区消防署奈良出張所より、立ち会い避難訓練、救急救命(AED)について指導を毎年1回受けています。毎日の安全点検は、園庭での設備の点検、各保育室の点検 共有部分、清掃などでチェック個所に点検の有無が確認できます。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・新型コロナウイルス感染症については、「横浜市感染症対応マニュアル」をもとに常時換気、玩具や園内の消毒、職員の健康管理を徹底し、感染対策を行っています。
・青葉区役所のこども家庭支援課荏田保育園には看護師が71名おり、巡回訪問時には、看護師より感染症についての情報や、予防、対策についてアドバイスをもらっています。
・園長は医師会勉強会に出席し、感染症対策の要点を園内で報告しています。
・消毒のチェックリストを活用し、毎日、朝、夕方、園内外の消毒を行っています。
・感染症が発生した場合は、事務室に感染者共有ボードであり、「流行している病気」の数字が掲示されます。コドモンを活用し、情報提供を行っています。
・昨年、コロナ陽性者を職員園関係者から出し、市の規定により休園の経験をしております。その経験を基に職員の感染リスクに対する感度が高まり、その後の保育の中に生かされています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・青葉区が策定した「保育・教育施設班活動マニュアル」に加え、園で防災マニュアルを作成してあります。本園は過去に大雨による河川の氾濫、床上浸水を経験しております。地形上、園は窪地に立地し、傍を川が流れており、大雨による河川の氾濫に備える必要があります。全園児分の避難服や雨具を用意し、地域拠点避難場所である奈良小学校と連携をとり、集中豪雨の防災訓練を毎年行っています。
・保護者への伝達方法は、コドモンや「災害伝言ダイヤル171」を活用しています。職員は安否参集メールの登録を行い、徒歩や自転車による参集に要する時間を登録し、勤務の時間帯により参集の状況を把握できるようになっています。
・防災備蓄品では、食品、ランタン、ヘルメット等が横浜市から毎年予算化されており、3日以上分の備蓄品リストをもとに常備し、毎年確認と補充を行っています。
・年一回、園児引取り人訓練の実施し、また年間防災訓練計画を作成し、消防署との訓練を行っており、今年はテントを借り「煙体験」による避難訓練を11月に行いました。
・緊急時はコドモンにて一斉緊急連絡がとれる環境が整っています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

・保育所保育指針と「よこはまの保育」を基本におき、「よこはま☆保育・教育宣言」「保育士キャリアラダー」を加味したマニュアルがあります。安全管理マニュアル(事故防止等)、健康管理マニュアル(健康管理対策 感染症予防等)、保育計画マニュアル(各種指導計画・デイリープログラム、早番・遅番の仕事等)等です。年度末に職員で担当を割振り、確認と振返りを行い内容の更新を行っています。
・保育実践については、日々の保育や指導計画、保育日誌、カリキュラム会議等を通して振返りを行い、内容を更新しています。毎月のカリキュラム会議で、保育の振返りと現状の把握を基に計画が適当であるかを確認しています。会議の内容は、会計年度任用職員を含めた参加していない職員にも周知できるよう、報告の場を設けています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・本園ではマニュアル・プロジェクトが稼働しており、マニュアルの見直しは年度末に確認及び振返り、見直しなど行われ更新しています。
・保育実践については、子どもの人権、プライバシー保護、個人情報の保護規定を念頭におきながら、保育日誌、指導計画、カリキュラム会議等を通して振り返りを行い、内容を更新しています。指導計画、保育日誌には「自己評価・考察」欄があり、担任保育士の記入がされており、確認ができます。
・年度末に「全体的な計画」等各種計画を担当者を中心に全職員で見直し、修正、作成することで翌年度に反映させる仕組みが整っています。年度途中でも、見直しや修正が必要な場合は、随時、会議等で検討しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

・本園での保育実践上の流れは、全体的な計画のもとに、年間、月間指導計画と週案が作成されます。横浜市の統一様式では週案は作成不要となっていますが本園は週案を作成しています。指導計画策定は各クラス担任を一次責任者とし、乳児リーダー、幼児リーダーの確認と助言、園長、主任が指導を行っています。
・乳児は個別指導計画書があり、毎日の「乳児用連絡票兼個人記録」で家での様子 園での様子が詳細に記録されております。この複写式の帳票を両者が保管し、一人一人の発達を確認し合っています。毎月、養護、教育の項目での経過記録が作成されています。
・幼児は個別指導計画の代わりに、毎月の指導計画「特記」欄で配慮を要する子どもの様子を記載しています。個人経過記録は年間を前期と後期に分けて、基本的生活習慣の習得を中心に、子どもの心情、意欲、態度など、その成長の姿やその過程を記載し、あわせて保育士の配慮も記載されています。
・毎月のカリキュラム会議にて、振り返りと評価を行い、翌月への指導計画に反映され、具体的な内容が記載されているか確認しています。個別に配慮が必要なケースについては、園内での話し合いに加え、保護者の意向把握と同意を得た上で青葉区や療育機関など関係機関と連携して支援に努めています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・年間指導計画は全クラスとも5月、8月、12月、3月と4期に分けて計画と振り返りが行われています。
・乳児は個人別指導計画があり、日々の活動は「乳児用連絡票兼個人記録」で、食事、健康、睡眠、排便の項目で具体的な数値を記入し、同時にエピソードも記入します。月間指導計画は1~2歳とも共通の様式で、個人ごとに現在の子どもの様子と保育士の配慮があり、担任の振り返りとともに、園長、主任、フリー保育士からの視点を取入れて振返ることで、保育の質の向上に関わる課題を明確にしています。
・幼児は各クラス共通の様式です。「こどもの様子」と養護、教育の各領域ごとに「保育内容」と「環境構成」「保育士の配慮」があり、「保育士の取り組み状況と振り返り」で評価がなされています。個人の記録は「個別配慮」欄で記載されます。
・振り返りは毎月と年4回の期の「自己評価」欄で行われています。
・指導計画に基づく振り返りではないが、園独自のクラスごとに作成される写真入り「ドキュメンテーション日誌」と、別に付属書類として毎日の振り返りを書いた「ドキュメンテーション日誌考察」を毎日作成しています。今日の子どもの育ちと明日への展開、環境構成などを記入したものです。週間単位でまとめられます。保護者に好評です。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市公立保育園共通記載様式があり、「児童票」「健康台帳」のほか、保育実践上の記録として毎日の乳児連絡票兼個人記録、保育日誌、毎月の個人経過記録(乳児用、幼児用)、年長児には小学校へ提出される児童保育要録が作成されています。いずれも記録の作成ポイントと記載要領も詳細に決められています。 
・職員発信から始まったドキュメンテーション日誌(対象は幼児クラス)は、職員自身の保育の振返りとともに、子ども、保護者への”保育の見える化”として好評です。「主体的な子ども」の観点から主体的な遊びをする子どもの様子をカメラに収め、その日のうちにカラー写真4、5枚と文字数を極力少なくし 各クラスA4ごとにコンパクトにまとめ、クラス前に掲示します。その日の主な遊びのテーマに沿った写真、例えば園外では「秋を見つけた」で野外の柿や バッタなどをとる様子をカメラに収めています。 異年齢で構成されたおうちグループ〈6グループ〉ごとにわかれて遊びを始める様子が写真にあります。この編集を通じて、何より保育士自身が主体的でなければということを、ドキュメンテーション日誌の「振り返り」や、ミーティング、会議等の振返りの中で職員一同実感しています。
・毎月のカリキュラム会議、職員会議、リーダー会議、毎日のミーティング等で議事録を作成、出席できない保育士には、情報の共有を図るため記録を読んでもらうと共に、担当から会議報告を行い、情報共有が図られています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・「横浜市個人情報の保護に関する条例」に沿って、保管、保存、廃棄、情報の提供の規定があり、園にも具体的な個人情報マニュアルがあります
・保護者には、個人情報の具体的な取り扱いについての「了承」「了承しない」の区分で賛否を確認しています。こどもの写真掲載をアプリ‣コドモン、youtubeなしかちゃんねる、Instagram、園内掲示、ネットワークで行う、その賛否です。
・職員の個人情報管理については、「連絡網は作成しない」「在園児の問い合わせ」「USBは園専用4本使用」「個人はパスワード設定」等について規定があります。
・記録管理は園長とし、個人情報の自己点検を年一回行い、青葉区に報告を行っています。
・全職員へは毎月研修を行い、個人情報の理解を深めています。
・個人情報の取扱い規定は重要事項説明書に記載され、保護者に説明を行っています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画は「保育所保育指針」や「よこはまの保育」「横浜市子ども条例」に基づいて作成しています。子どもの人権について受講した保育士が園内研修で報告し、子どものプライバシー保護のマニュアルを職員が合議して作成する等人権の尊重に対する意識の高さを持っており、全体的な計画にも携わっています。
・全体的な計画はクラスに常備して必要な時にはすぐ見ることができます。
・地域環境は奈良北団地が近くにあります。
・登降園管理システムにより朝夕の登降園状況を把握し、長時間の保育にも配慮し、全体的な計画に反映させています。
・年度末に正規職員が見直しを行い、参画に加わっていない職員もいつでも見ることができるようになっています。
・本園は青葉区青葉台、田奈、恩田、子どもの国エリアの「保育資源ネットワーク事業構築」の事務局園として、保育の質及び専門性の向上や地域の子育て支援の充実などの役割を持ち、管内50数施設のつなぎ役としての役割もあり、これらを全体的な計画に反映しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

・地域全体に緑豊かな木々が立ち並び、のどかな空気が漂っています。建物は平屋建てで、周囲の住宅街に溶け込んでいます、。近くによれば それとわかるたたずまいです。園庭は広く 庭内には木々やビオトープもあり滑り台や砂場もあり自然との触れ合いが日常的にある保育園です。
・平屋の建物は木造で保育室から園庭にガラス戸を開ければ出られる構造です。室内はコロナ禍のため晴天の日はドアや窓は開け空気の流れよくし、気温室温の基準を保育室に掲示し、全てLEDライトに変え、窓のない廊下なども明るく保っています。
・天窓も利用して午睡中も換気を行い、空調や加湿器を用いて過ごしやすい環境です。
・毎月布団乾燥を行い、衛生管理に努めると共に、心地よい睡眠の場を用意しています。
・コーナー等子どもが遊びやすく、保育士が室内全体に目が届きやすいように家具を配置しています。
・乳児は1、2歳児が同室である為、活動や時間帯、時期によって保育室の環境を変えながら、なるべく子どもや保護者の動線が変わらず、落ち着いて過ごせるような工夫をしています。
・午睡時、幼児クラスは1人1枚のマットを敷き、パーソナルスペースを確保しています。食事はテーブルを増やすと共に、1テーブルの人数を減らしたことで、感染症予防と共に、落ち着いて食事ができています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保育姿勢に「ありのままの自分を表現できるように 一人ひとりを受け止めていく」とあります。園として「いく」と強い意思を表しています。
・入園時には面談票を基にした保護者からの聞き取りと、入園後に保護者が作成した児童票を参考に子どもの状況を把握。年度途中で保護者と面談を行い、乳児は毎日の「乳児用連絡票兼個人記録」で自宅での様子から園での様子を細かく記録し、月のカリキュラムの個別配慮や個別支援計画<障害児>を作成しています。また、子どもの言葉や表情、行動等も丁寧に見ながら保育を行い、保護者や子どもの様子等保育に必要な事はミーティングや会議等で周知しています。
・会議に出席していない会計年度任用職員へは、会議の前後に時間を設けてカリキュラムを見られるようにして、子どもの配慮事項を伝える機会を持っています。
・「子どもの人権」研修を受講した2名の保育士がその研修の報告会を自らが講師となって園内で報告会を行っています。保育するうえで子どもの人権をどのような形で守るか、危ういことは何かを実践的に学ぶ会です。全職員で子どもの権利を意識した言葉のかけ方やかかわり方について勉強し、日々の保育で考える機会を持っています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

・基本的な生活習慣の習得の年齢は月間指導計画の養護欄で、食事については食育計画で示されています。その結果については「経過記録」の中で具体的に排泄 着脱 食事などの項目ごとに反映されています。
・水道前に手洗いの手順のイラストを掲示したり、着脱用にトイレ前の廊下にベンチを置いたり、子どもが手掛かりをもとに主体的に動けるようにしています。
・年2回の看護師巡回相談の時に、手洗いの仕方や大切さを具体的に指導してもらい、全職員が感染症について理解しながら習慣づくようにしています。
・手洗いをするときに、子どもが自ら「手洗い」の歌を歌い、周りの子どもたちも一緒に歌っている姿を見守ったり、保育者も一緒に歌いながら手洗いをしたりして、楽しく手洗いができるように援助しています。
・食事時のフォーク スプーンから箸への移行は3歳児の中間を予想して配膳をしています。
・着替えの衣類カゴが個別にあり、自分で取り出して着たい衣類を選べることができます。
・テラスに乳児は人工芝、幼児はマットを敷き、外遊びの合間も休息できる場としています。
・年長児には小学校への移行も踏まえ、子ども一人一人に合わせた自立への援助を行っています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・本園の特徴は「家庭に次ぐ”第2のおうち”となる保育をする」ことです。子どもの主体性を第一に考えた環境を考え 整備しており、さまざまな場面でその配慮が見受けられます。
・子どもが遊びこめるように、仕切り等を使用してコーナーを作っています。
・子どもの目の高さに玩具を設置し、主体的に好きなものが手に取れるようにしています。
・子どものアイデアで空き箱やペットボトルを用意して遊びに使えるようにしています。
・園庭に出るまでの道に飛び石を置き、ジャンプしながらバランスをとって進んだりしています。
・天候に合わせて子どもの意見を聞いて、園外に出て散歩したり、広い場所で体を動かしたり、選択できるようにしています。
・異年齢の活動「おうちグループ」ではグループで相談し、ジェスチャーゲームのように自らの好みを取り入れて遊んでいます。園内では年長児を中心に当番の活動等を通じて社会的なルールや態度が身につけられるようにしています。散歩時には近隣の方に挨拶をし、道路の歩き方渡り方を、身につくように指導しています
・園庭の樹木や草花を子どもが遊べるように整備し、畑や原っぱ、尾根道など自然と触れ合いながら散歩できるコースを選んでいます。
・夏には、ボディペインティングや絵の具で模造紙に自由に手形をしたり、手足につけたりした遊びをしています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:非該当】

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・保育室内外の安全点検を毎朝行い、子どもが探索活動ができるように、自発的な遊びが生まれるよう、自分で選んで出しやすい高さに玩具や遊具を配置しています。
・やりたい気持ちだけでなく、やりたくない気持ちも尊重し、そばで見守り必要に応じ援助し、玩具をめぐるぶつかり合いや、友だちへの興味関心の芽生えを受け止め、子ども同士の関わりを見守りながら、援助が必要な時には子どもの思いに寄り添い、必要な言葉を知らせたり他の遊びへ誘ったりし、怪我につながりそうな時にはすぐに対応する等支援しています
・各クラスのカメラがあり保育の様子を写真に撮り、掲示板やクラスに掲示し、保護者に子どもの姿を伝えています。
・排泄時や食事介助の場面等、子どもが自分でしようとする気持ちを尊重しています。
・原っぱ等地域の安全な場所や、園内では部屋を広げ、十分に体を動かして探索活動ができるように配慮しています。
・子どもが安心して遊べるように見守ったり、必要に応じて援助したりしています。
・コロナ禍で室内や行事を通した関りは制限しているが、調理の職員や、戸外に出ると様々な年齢の子どもと関わっています。人との関わり合いには十分留意しています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・本園には「おうちグループ」という、3、4、5歳児が一緒になって活動するカリキュラムが毎週組まれています。1グループに各クラスから2~3人ずつ集まり、6~7人の異年齢集団を組みます。そのグループに赤 緑など名前をつけ、遊びを行います。最初のグループに入るときの出会いから1年を経過して別れるまで集団活動の連続です。最初の出迎え、顔合わせに始まり、各グループ<6グループ>ごとにわかれて遊びを始める様子が写真に収められています。春の「顔合わせ」から雨の日には「何をして遊ぶ」、夏になると「水遊び」、秋には「運動会」「秋を見つけた」など毎日の遊びをテーマにして異年齢活動をしています。
・この活動を通じて3歳児はルールや関わり方を学び、4歳児は5歳児のまねをしたり、年少児にやさしくしたりする気持ちを養い、5歳児は協力して助け合いながら目標を達成する喜びを味わい、年少児に手伝いや遊びを教えたりしています。お別れ会の行事に参加しながら就学への期待を育てていきます。この成長していく姿を保育士は合間を見てカメラに収めています。
・その模様は「ドキュメンテーション日誌」としてカラー写真とコメント付で保護者には毎日提供されています。
・本園が取り組んでいる「保育の見える化」の試みです。コロナ禍において保護者参加の行事は縮小され、保育室に入れずわが子の園での様子を知ることができない保護者にはこの企画は大好評を博しています。何より保育士自身が主体的でなければということを、ドキュメンテーション日誌の「振り返り」や、ミーティング、会議等の振返りの中で職員一同実感しています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・障害児は在園しています。園舎が昭和時代の建築のためテラスの段差など改善が必要な個所があります。現在対応中であるが、人的環境で補っています。
・年4期に分かれて作成される個別支援計画には、地域療育センターあおばに巡回訪問を依頼し、具体的な保育方法(関わり方等)を聞いたり、相談したりした結果が盛り込まれています。クラスや異年齢での活動や、友達との関わりや集団活動の時等に、怪我につながらないよう環境を整えるなどの配慮をしたり、必要な言葉を一緒に言ってみたりして関わり方を伝えています。相手の子どもにも適切な関わり方を伝えています。
・日々の送迎時や連絡ノート(元気カード)個人面談等で、体調面等の連絡を取り合い、健康に過ごせるように配慮をしています。
・研修に参加したり地域療育センターあおばと連携したりしながら個別支援計画の更新をしています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・全体的な計画で「長時間の保育では、不安や心身の疲れに配慮する」とあります。
・年間指導計画、月間指導計画の養護面を重視し、長時間保育について記載しています。
・疲れを感じ、自分で体を休めようとした時には声を掛け、に休息をとります。
・乳児と幼児で別室を使用し、できるだけ同じ保育士、同じ保育室の環境のまま、ゆったり過ごせるようにしています。
・異年齢同士で過ごしている際には、安全に配慮し玩具や環境を整え、お互いが安心して過ごせるように職員間の引継ぎをしっかり行ない、そばについたり、見守ったりしています。
・18時30分以降の延長保育では、補食を提供し、献立表を掲示板に掲示しています。利用者は少数です。
・保育士間での口頭による引継ぎの他、引継ぎノートやミーティングノートを用いて、保護者への伝達が適切に行われるようにしています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

・アプローチ・カリキュラムは3つの育みたい資質能力、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿、をふまえつつ作成されています。年間指導計画や月間指導計画も就学を見通して計画を立てています。
・コロナ禍で行えていないが、年数回、小学校を訪問し、朝会や行事に参加させてもらったり、給食を食べたりして、交流をはかり就学への期待や見通しを持てる機会を作っていました。
・今年度は4歳児が飼育していた蚕を通して(地域の桑の葉マップの共有)関わりを持っていました。9月の災害訓練時に5歳児の学校訪問等が再開されたり交流がつながっています。
・保護者に対しては、小学校以降の生活に見通しが持てるよう、懇談会や個人面談の際に伝えています。
・コロナ禍以前は、教員が半日ほど乳児幼児それぞれのクラスに見学や保育参加に来園し、昼には情報共有を行っていました。
・年長児の担任が保育所児童保育要録を作成し、園長、主任が確認のうえ、小学校へ送付します。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・マニュアルや保育計画に基づいて、一人ひとりの健康状態を把握し、日々の保育や指導計画の作成に繋げています。
・子どもの体調悪化や怪我をした時には速やかに保護者へ連絡し、必要な対応を行っています。通院した時には、診察後と降園時に診察の内容を伝え、帰宅後の様子を翌日確認しています。
・子どもの健康状態は、ミーティングで報告し、ミーティングノートに記載し全職員へ周知・共有しています。
・入所時に、既往症、予防接種、アレルギー等健康に関する情報を健康台帳に記入してもらい、追加で予防接種を受けた時は、随時追記してもらっています。健康台帳は、懇談会時などに変更がないかを見直してもらい、職員はいつでも確認できるようになっています。アレルギーや脱臼等、生活の中で配慮の必要な事は、全クラスまとめて特記し、全職員で共有しています。
・保護者に対しては、横浜市で作成した保健便り「すくすく」を年4回配信しています。季節に応じた健康面の情報を発信しています。
・SIDSに関する資料や呼吸確認の手順書を作成し、午睡時はもとより、それ以外の睡眠にも呼吸チェック(1歳児10分おき、2歳児15分おき、3歳児以上見守り)を行い、ブレスチェック表に記入しています。保護者へは入園の際に、重要事項説明書に則って、説明を行っています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

・健康診断(年2回)・歯科健診(年2回)の結果は台帳に記録し、職員はいつでも確認できるようになっています。
・歯科健診の際には、歯の磨き方や大切さを伝えています。また、保健計画の作成と見直しも定期的に行っています。
・健康診断の結果は個別に保護者に口頭で伝え、歯科健診は結果のお知らせを配布しています。また、健診の様子を知らせ、6月は歯科医師から提供された「すくすく歯日記(年1回)」を配布して、保護者に歯の健康について伝えています。
・現在は感染症予防のため、園での歯磨きは行っていないが、紙芝居や絵本等を通して歯の健康や歯磨きの大切さを伝えています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」をもとに、園独自にマニュアルを作成して対応しています。該当児の状況に変更があった場合は、随時面談等を行い、保護者からの情報は速やかに職員へ周知できるようにしています。
・慢性疾患等のある子どもに、園での薬が必要な場合、「与薬に関する主治医意見書」をもとに行っています。
・毎月、保護者とアレルギー面談を行い、毎日のミーティング延長時間の補食と翌日の献立(除去の有無、持参等)を全職員で共有しています。面談結果は毎回記録を取り、職員間での周知に努めています。
・トレーや食器の柄、名札、アレルギー用のテーブルの使用、声出し確認等で誤提供を防いでいます。除去の必要性を伝えつつ、他児との違いに寂しい思いをしないよう、できる範囲で盛り付けや仕上がりを工夫しています。
・宗教食対応で材料的に対応できないケースもあり、その場合、家庭からの持ち込みも認めています。
・アナフィラキシー対策として、エピペンの使用方法を園内研修にて行い、全職員で確認をしました。
・食物アレルギーの対応については、重要事項説明書に記載してあり、入園時に説明しています。他児へはアレルギー児の命を守るために必要な対応だと言うことを、クラス年齢に合わせて伝えています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・作成した食育・栽培計画をもとに、年間、月間指導計画にも食に関する計画を盛り込み、野菜の栽培、収穫や調理活動等を行っています。
・楽しく食べることや、自分たちで作ったものを食べる喜びが感じられるようにしています。また、戸外遊びの時間を多く確保し、十分に体を動かしたことで活動の満足感を感じる等、活動と食のバランスを重視し、食への意欲関心につながるようにしています。一つのテーブルの食事人数を少人数にして、ゆとりをもって食べられるようにしています。
・食器を置く位置のイラストを掲示したりや、スプーンや箸の持ち方を見せたりして基本的習慣を伝えています。
・取り皿を用意し、自分が食べられる量を聞き、加減しています。
・幼児は保育士も指導食を一緒に食べています。保育士がおいしそうに食べたり、味を伝えたりして、食べてみようという気持ちが持てるようにしています。また、苦手な物は小さく切ったり量を調節したりして少しずつでも食べられるように援助しています。
・給食で使用する野菜の皮むきをしたり、育てた野菜を収穫したり、洗ったり、調理体験をすることで、食材への関心が持てるようにしています。また、給食で出た野菜くずなどで生ごみからの肥料づくり(キエーロ)を経験しています。
・クラスだよりやドキュメンテーション日誌を用いて栽培活動などの食育に関することを保護者に伝えています。
・毎日、給食サンプルを用意していたが、コロナ禍になってからは写真掲示に変えています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

・一人ひとりの発育状況や体調に合わせて、食材の大きさを変えたり、牛乳を控えたり、家庭と連絡を取り合いながら対応をしています。
・子どもの食べられる量に応じて、子ども本人にどれくらい食べられるか確認したり、おかわりを用意したりしています。また、好き嫌いを把握し、量の加減をしながら、苦手なものも少しずつ食べられるように援助しています。
・給食日誌に残食や検食者の意見などを記載すると共に、毎日、ミーティングで給食反省を行い、喫食状況や提供の仕方について話し合うことで、調理の工夫(切り方、盛り付け方等)に反映しています。
・現在はコロナ禍で、調理職員が保育室内に入ることができない状況だが、廊下から喫食状況を見ながら声をかけたり、年長児クラスの人数報告当番や配膳時、収穫物を渡すとき等のやり取りを通し、子どもたちと食を通して交流しています。以前は保育室に入って声をかけて感想を聞き、食育(調理)活動に参加していました。
・衛生管理マニュアル、衛生管理計画、衛生管理チェックリスト、異物混入チェックリスト等を活用し、調理室、調理員の衛生管理は、適切に行なっています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

・日々の保育の様子を幼児クラスはドキュメンテーション日誌や送迎時に伝えたり、乳児クラスは個人連絡票で家庭や園の様子を共有したりして、保護者と情報交換を行っています。
・年度当初の懇談会の中では、年間保育目標や具体的な保育内容等を説明し、後半の懇談会では、写真や動画等を活用して一年間の保育を振り返り、行事等では写真や文章でおたよりを作成してねらいや取り組みの様子を伝え、保護者の理解を得られるようにしています。コロナ禍では、オンラインでの懇談会も開催しました。
・定期的にコドモンで保育の様子を配信したり、個人面談や行事等を通して、子どもの成長を共有できるようにしています。
・個人面談や懇談会にて保護者と情報交換を行ったものは、経過記録の備考欄に個人面談記録を残し、職員間で共有の上保育に生かしています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・送迎時等で日々の会話等から子どもの様子を保護者と共有し、関係作りを行っています。
・個人面談を年1回行っています。希望があれば随時受け付けていることを年間行事予定表に記載し、いつでも閲覧できるようコドモンの資料室に格納しています。
・クラス以外の保護者にも挨拶等からコミュニケーションを取るように指導しています。
・園だけでなく、青葉区こども家庭支援課とも連携して個々の事情に応じて相談等、保護者支援を行っています。
・個人面談等で、話したことや相談内容を記録に残し、プライバシーに配慮して他職員とも共有しています。
・相談を受けた保育士は、園長や主任、乳幼児リーダー保育士等に相談したり、必要な時は臨床心理士派遣事業を利用したりして相談を受けられるようになっています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

・受け入れ時に、子どもの手足や顔などの傷や親子の関りの様子、全身状態を確認しています。着替えの時には体の状態を確認しています。
・虐待が疑われる場合、状況を把握し、速やかに園長、主任に報告をします。必要に応じて写真を撮るなどして記録し、青葉区こども家庭支援課や北部児童相談所に報告や通告を行っています。
・「虐待疑い発見時の初期対応」「養育支援・虐待防止の連携」を作成しています。兆候を見逃さないようマニュアルに示されている発見のポイントに留意し予防に努めています。園内にてマニュアルに基づく職員研修を行っています。
・職員は横浜市主催による職員交流研修にて北部児童相談所に訪問したり、会議の中で交流の内容や児童相談所の現状を共有と共に今後の連携について職員の中で意見交換をしたりしています。園長、主任は児童虐待防止研修に出席し、児童相談所での子どもの生活、受け入れ時の対応について学び、園内研修で職員間の意識共有を図っています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

・日誌や月間指導計画、年間指導計画の振り返り(自己評価)をもとに職員間で話し合い、指導計画の作成や活動につなげられるようにしています。また、毎日のミーティングの中で「保育を語ろう」という時間を設け、保育中の出来事や子どもの育ちなどを語り合っています。振り返りや共有ができるだけでなく、互いの保育観を知り学び合う場となっています。
・保育士はキャリア自己分析表(キャリアラダー)や目標共有シートの作成や振り返りを通し、研修や業務の計画を立て、自身のスキルアップにつなげています。
・個々の自己評価から出た問題点や課題を共有し、保育所の自己評価につなげています。