社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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横浜市西菅田保育園

2021年04月12日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 公益社団法人 けいしん神奈川

② 施設・事業所情報
名称 横浜市西菅田保育園 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 60(66) 名
所在地 〒221-0864 
横浜市神奈川区菅田町488
TEL 045-473-1957 ホームページ https://cgi.city.yokohama.lg.jp/kodomo/hoiku-shisetu/hdata/n0055.html 
【施設・事業所の概要】
開設年月日 1979年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 横浜市
職員数
常勤職員:14 名
非常勤職員:17 名
専門職員
保育士:27 名
調理員:3 名
施設・設備の概要
居室数:7室 (内訳)保育室3 遊戯室、調理室、事務室、休憩室
施設・設備:建物面積 363 ㎡          園庭の面積 1194 ㎡   鉄筋造り平屋建て          

③ 理念・基本方針
理念『私たちは、一人一人の子どもの最善の利益を第一に考え、保育を通してその福祉を積極的に推進するように努めます』
基本方針『自然がいっぱい みんなで共に育ちあおう』

④ 施設・事業所の特徴的な取組
・地域子育て支援実施園として、地域のニーズを踏まえながら、公立園として園庭開放、一時保育事業、ランチ交流等を行っている。
・神奈川区子育て支援の一環として、「すくすく子がめ隊」と称し、西菅田団地の集会場に訪問し、絵本の読み聞かせや手遊びの披露等を行っている。
・ネットワーク事務局園として、保育資源ネットワークを構築し、保育の質の維持・向上及び地域子育て支援の充実に向けた取り組み強化を行っている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2020/05/12(契約日) ~2021/03/17(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2 回(平成27年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1.園の運営について、しっかりした組織体制を整え、保育目標を達成・具現化しようとする努力と前向きな姿勢が 強く伺われます。
 園の業務運営(事業計画)については、市の計画になどにより基本的な枠組みは定められていますが、これを受けて園として独自にさらにきめ細やかな各種施策を講じています。園を取り巻く環境や求められるニーズを把握 し、園長の的確なリーダーシップのもと、日常の保育や行事の内容の検討において、個々の事業や行事の積み上げに止まることなく年間を見据え、また順序や相互の関係を考慮した総合的な計画になっています。例えば、日々の保育においても、散歩と室内遊びのバランスを考え成長・発達につながるように努め、また、異年齢交流もまず年間計画表を作成し、定期的に交流を行い子ども同士の関係を深め、さらに運動会、お楽しみ会などの行事につなげるなど、年間通しての目標や達成すべき姿を明確に描き、実行段階では、細かいアドバイスがなされ、細部の要領を詰めています。保護者アンケートでも利用者満足について全般的に肯定的意見(「満足」「どちらかというと満足」)の割合が高く、なかでも日常の保育(「遊び」および「生活」)については非常に高く、否定的な意見はほとんどありませんでした。これらについて、今回の訪問調査でも園長以下それぞれの職員の保育に対する熱い思いと高いモチベーションをもって職務を遂行している姿を確認でき、組織の総合力が発揮されている証左であると考えます。今後も引き続き、しっかりとした組織の維持と保育に対する前向きな姿勢と地道な努力の継続に期待しております。

2.地域の人々との連携・協力を大切にし、子育て支援や福祉活動をとおして地域振興に貢献するとともに、園に対 しても多くの貴重な支援を頂き、円滑な運営に寄与しています。
 保育所にとって地域との交流・連携は重要であり、多くの保育園で多種多様な活動が活発に行われています。当園でも特に地域ネットワーク事務局園として、園庭開放、ランチ交流、一時保育、育児講座などの事業を企画・実施し、地域の保育に大きく貢献し高い評価を受けています。さらに、地域の関係諸機関、町内会など住民の方々と密接に連携し、防災や体験学習を通した教育支援など幅広い分野の事業に携わり、まちづくり、地域の活性化・発展に大きく寄与・貢献しています。
 また、地域の方々とは園の運動会などの行事への参加や園児の高齢者施設への訪問をとおして多世代の方々と交流を図っています。このように地域社会と幅広い分野でのしっかりした連携・協力をとおして子どもたちの豊かな人間性育成の上で力強い後押しとなっていて、保育の質の向上につながっています。今後もこの良好な関係が継続・発展していくことを期待しています。

3.施設、備品を大切に使い、長期・有効活用に努めています。
 園舎は1979年に建設され、老朽化も否めない長期間が経過し、所々に修繕、修理が必要な個所が相当あっても当然の年数です。老朽化による破損、破壊、摩耗などで機能不全箇所が多く発生し、保護者アンケートでも施設設備や安全快適性についての項目については「不満」「どちらかといえば不満」の否定的評価が多いのが通常ですが、当園の場合は、「満足」「どちらかといえば満足」の肯定的評価が非常に高く、保全状態が大変良好であり、施設・設備や備品が大切に使われ、手入れや修理が入念・熱心に行われていることを物語っていると思われます。この状態は一朝一夕に出来上がるものではなく、創設以来40年以上にわたり当園に関わってこられた、職員、園児、保護者等すべての方々によって連綿として引き継がれてきた努力の賜物と思われます。子どもたちにとっても、生涯にわたる人間形成にとって極めて重要な時期をこの園でそういう気風の中で過ごし、きっと「モノを大切にする気持ち」が大いに育まれていることと確信しています。この良き伝統をこれからもしっかり継続して頂きたいと願っています。
改善を求められる点 1.「送り迎えの際、お子さんの様子に関する情報交換」について、より一層のきめ細やかな対応が望まれます。
 朝夕の送迎時には家庭や園でのそれぞれの様子を伝えあっていますが、時間帯によっては登降園の園児が集中し、錯綜した状況の中で情報伝達の内容に残念ながら漏れや不十分な状況が起こるのも実情です。保護者アンケートの中でもこの点についての改善要望が複数寄せられています。この問題は多くの保育所で共通的に発生しているものであり、改善策もいろいろ検討されていますが、完全な解決には至っていないのが実態です。当園においても課題として認識し、従前より改善努力がなされているところですが、現状では未だ解決には至っていない状況にあると考えられます。情報伝達の要領やシステムの改善のみではなかなか完全な解決は望めず、どうしても担当した職員の努力、頑張り、特に注意力に期待され、負担を増す要素も大きく、これらをトータル的に考慮しつつ進めていく必要があります。引き続き改善のための努力を地道に継続して行かれることが望まれます。

2.朝夕送迎時の保護者のための駐車場確保について、引き続きの改善努力が期待されます。
 多くの保育園で送迎のための駐車場不足の問題を抱えているわけですが、当園においても同様で、以前より園、保護者、関係機関などで解決のための検討、話し合いが行われてきましたが、なかなか解決策が見出せない状況にあると思われます。
 しかしながら、保護者にとっては負担が大きく、今回のアンケート調査でも、負担軽減に向けての多くの要望がありました。園独自では解決困難な問題ですが、引き続き改善努力に努めていただきたいと思います。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
年度ごとに、マニュアルの見直しや保育所の自己評価などを行っておりますが、今年度、第三者評価を受審することで、より深く職員間で自園の保育の取り組みや課題点について話し合うことが出来たと思います。
雇用形態が異なる職員がいるため、全員が話し合いに参加出来るよう、いくつかのグループに分け園内研修を行い、項目毎一つ一つ丁寧に話し合ってきました。今まであまり意見を出さなかった職員も少人数で話しあうことで自分の考えを話したり、分からないことを質問したりと活発に意見交換を行うことが出来ました。今回の第三者評価受審をきっかけに、職員の保育に対する意識も高まり、保育の質向上、そして職員同士のより良い関係づくりにも繋がったと思います。
保護者の皆様にはお忙し中、アンケートにご協力いただきましてありがとうございました。いただいたご意見や課題点については職員間で共有し、今後の園運営に活かしてまいります。
今後も引き続き、保育園が保護者の皆様そして地域の皆様にとって安心出来る場所となるよう職員一同努めていきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・当園の理念、基本方針は、「重要事項説明書」「保育園のご案内」「ホームページ」「園だより」等に記載されていることを確認しました。
・理念は、当園が実施する保育の内容や特性を踏まえた保育所の使命や目指す方向、考え方が示されており、具体的には、「私たちは、一人一人の子どもの最善の利益を第一に考え、保育を通してその福祉を積極的に推進するように努めます」と表現されています。
・基本方針は、理念との整合性を保ち「自然がいっぱい!みんなで共に育ちあおう」と謳い、恵まれた自然環境の中で心身ともに健やかに、一人ひとりの個性を大切にする保育方針が読み取れます。また、子ども同士、保護者、地域の人たちとの様々な関わりを通して育ち合うことを大切にしています。
・理念、基本方針、保育目標、保育の姿勢について、園内研修や会議を通して全職員への周知を図るとともに、「重要事項説明書」「保育園のご案内」「園だより」等への記載および入園説明会やクラス懇談会等をとおして保護者への周知を図っていること、毎年、園の自己評価を行い、保護者アンケートを通じて保護者への周知状況の把握に努めていることも確認できました。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

・全国社会福祉協議会の開催するトップセミナーに参加し社会福祉全体の動向および保育所の今後の動向を把握するとともに、横浜市の「市立保育所のあり方に関する基本方針」をもとに当園で可能な保育事業を具体的に検討しています。また、地域の各種福祉計画の策定動向を把握分析し、「公立保育所の役割・機能の明確化」「公立保育所の取り組みの具体化・充実」「ネットワーク化、啓発機能」を果たす必要を認識していることを確認しました。
・園庭開放やランチ交流等の利用者数を毎月区役所に報告するとともに、来園時に利用者とコミュニケーションを図ることで、園庭開放など地域の保護者のニーズや課題の把握に努めています。
・登降園管理システムで出席状況を確認し、こども青少年局に報告するとともに、保育時間のどの時間帯に園児がどの程度利用しているかなど毎年その動向を分析しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

・園の自己評価にもとづき保護者のニーズを把握し、保育内容や環境整備について課題や問題点を明らかにしています。職員の産育休等への人員補給補充を区役所と連携し適宜行っていること、市の人材育成ビジョンにもとづきトレーナー制度を活用し新人育成を行っていること、また、職位に応じた研修への参加やキャリア自己分析表にもとづいた研修計画を作成し人材育成を行っていることなどを確認しました。
・園の現状の課題について、園長、主任保育士、フリー保育士(リーダー)で共有するとともに、職員全体に周知するようにしています。
・園の自己評価をもとにして現状における園の課題を把握し優先順位をつけながら取り組んでいること、課題の解決・改善に向けて代表園長会にてこども青少年局と協議するとともに、そこで出された課題について園長会にて協議する体制ができています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・当園はネットワーク事務局園となっているため、市立保育所の特徴を活かし、「ネットワーク事業の構築」「保育の質の維持、向上」「地域における子育て支援の充実」を行うという中・長期の目標が明確になっていることを確認しています。
・その具体的な内容は、「ネットワーク事業の構築」については区内の民間施設と連携し育児支援事業や保育士の質の向上のための研修を行うこと、「保育の質の維持、向上」については職員一人ひとりの保育スキルを磨けるよう人材育成ビジョンおよびキャリア自己分析表にもとづき年間研修計画を策定し年間に取り組む研修数を決めています。「子育て支援事業」については「子育て支援年間計画」を策定し園庭開放・ランチ交流・一時保育事業等を行っています。
・中・長期の目標については、実施状況の評価を行うとともに、毎年見直しを行い次年度に向けた計画を作成しています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

・単年度の計画は中・長期計画を踏まえ、全体的な計画、年間指導計画、育児支援年間計画、ネットワーク研修年間計画が単なる行事計画でなく具体的に策定されていることを確認しました。
・例えば、研修計画については地域のニーズや保育士の質の向上に必要なスキルを把握し実行可能な無理のない研修計画となっています。ネットワーク専任保育士と共に、ネットワーク事業年間計画を作成し、数値目標として具体的に研修回数を決め実施状況の評価を行うとともに、参加者からアンケートを取り、意見・要望を次年度に活かせるようにしています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

・事業計画は、「全体的な計画」「年間指導計画」「月間指導計画」「保健計画」「各行事計画」等、毎年職員で見直しを行い次年度に向けての話し合いをして、意見の集約・反映のもとで策定されています。事業計画において、期ごとに自己評価を行い計画の進捗状況を確認しています。また、話し合いの結果を踏まえ次年度に向けての課題抽出と見直しを行っています。
・事業計画は、会議や園内研修等において職員に説明と周知を行っています。より理解しやすい環境をつくるため、雇用形態が異なる職員ごとに少人数での会議を行い、具体的に丁寧に伝える取り組みを行っています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

・事業計画は、入園説明会の際に重要事項説明書について説明したり、年間行事予定表を配付したりして、事業内容が保護者に具体的に周知されるようにしています。また、「全体的な計画」「年間指導計画」「月間指導計画」のねらいを各クラスに掲示していることを確認しました。
・当園には保護者会がないため、クラス懇談会で事業計画の主な内容を説明しています。また、保護者がより理解しやすい方法のひとつとして、各行事について取り組みの様子をお便りや写真などで可視化しわかりやすく伝えています。
・保育内容や園の取り組みについて園だよりや懇談会等で説明するとともに、保護者により伝わりやすいよう保育ドキュメンテーションを作成したり口頭で伝えたりしながら、情報を共有し保護者とともに子どもの成長を感じられるような工夫しています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・PDCAサイクルにもとづく保育の質の向上に関する取り組みとしては、全体的には園の自己評価により保育状況について見直しを行っています。また、職員一人ひとりについてはキャリア自己分析表、目標共有シートを用いて職位に応じた目標設定を行い、それを園長と共有し保育のスキルアップを目指しています。
・組織的な評価体制としては、保育士の自己評価を用いて全職員で保育について振り返り、課題や反省点を次年度に活かせるようにしています。また、今年度は第三者評価を受審します。
・評価結果は乳児・幼児会議で検討したうえで、職員会議やカリキュラム会議等で話し合い検討する体制となっています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・園の自己評価結果を掲示し、保護者にも周知しています。当園として取り組むべき課題について職員間で内容を共有し、具体的な取り組みを計画的に進めています。即ち、園長、主任、乳幼児リーダーを中心に課題解決に向けて話し合い、全体会議で職員共有し課題解決に向けた取り組みを計画にもとづいて行っています。
・年度末に園の自己評価を行い、当年の実施状況の評価を実施するとともに、次年度の課題について職員に周知しています。また、これを保護者にも伝えるため各クラスに掲示していることを確認しました。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・園長は、区の運営方針にもとづき、当園の運営につき自身のMBO(目標管理)を策定し、職員に対して年度ごとの運営方針と取り組み内容を提示しています。
・園長は、自らの役割と責任、副園長・代行保育士業務一覧表をもとにして、年度ごとに分担確認を行いその周知が図られています。
・平常時のみならず有事(災害・事故等)における避難訓練の組織体制表を作成し、園長を中心とする役割と責任を明確し周知しています。園長不在時には代行保育士(主任保育士)が対応するなどの体制が整っていることを確認しています。なお、区の防災組織図の中では保育所班としての役割を担っています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・園長は、公務員としての規律や法令順守についての意識を持ち適切な対応をしていること、物品調達は、有資格者名簿に記載されている業者から適正に実施していること、区役所と連携し適正な関係を保持していることを確認しました。なお、園において不祥事防止研修や個人情報研修を年1回実施しています。
・園長は、コンプライアンス(法令順守)研修に随時参加しています。また、環境への配慮を含む法令順守のため、ルート回収への参加、グリーン購入、施設内でのごみ分別、環境研修への参加などを行っています。
・園長は、横浜市行動基準を職員に配付し職員が常に法令順守の意識を持てるようにしています。また、会計年度任用職員に対しても関連資料を配付し研修等で法令順守について伝える機会を作っています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は、日誌やカリキュラム会議等で必要に応じた助言を行っています。また、年度ごとに園の自己評価を行い現状を把握するとともに、職員の目標共有シートをもとに年度ごとの評価を行っています。
・園長は園の保育の質に関する課題を主任と共有し、子どもの人権についてなど必要に応じた園内研修の開催や会議での周知を行っています。また、園長は保育の質の向上に向けた取り組みについて、主任保育士、乳幼児リーダー保育士とともに園内研修を企画し計画的に実施しています。
・園長は、職員一人ひとりの目標共有シートにもとづき個別に面談し、職位に応じた研修啓発などについて意向確認を行っています。更に、キャリア自己分析表をもとにそれぞれの職位に必要な研修(局・区主催の研修、外部研修など)を提示し、積極的に受講を勧めています。また、ネットワーク研修にて現状に合わせた研修内容を企画・実施するなど研修機会を設けています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・園長は次年度の業務体制を把握し、クラス編成に向けての職員配置、産育休対応の人材確保、次年度の大型修繕についての提案(下調)等を行っています。職員とのコミュニケーションを大切にし、必要に応じて個別面談や発言の促しや休暇の調整を行い、働きやすい環境づくりに努めています。また、必要な人材確保や、一人ひとりのキャリア形成を見越した人員配置を行ったりしています。
・即ち、職員が働きやすい環境を整えることは、結果としてより良い保育の提供およびコストの削減に繋がっているといえます。
・職員の勤務ローテーション、休暇の調整は主任保育士を中心に行っています。園長は休暇取得がバランスよく行われているかなどを把握し、必要に応じて適宜指導を行っています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・必要な福祉人材の確保は横浜市が行っています。市では保育フォーラムを開催し、事業施設の紹介を行い新採用職員の確保に努めています。新採用職員にはトレーナーがつき、丁寧に育成を行える体制となっています。なお、保育関係だけでなく、インターンや看護実習生の受け入れやボランティア受け入れなども行っています。保育の提供に関わる専門職の活用として、年に6回、臨牀心理士派遣を依頼し、要支援家庭への対応の助言を受けています。
・正規職員の人材確保は、市より園の定員数で配置されます。新採用職員にはトレーナー制度により2年間トレーナーが付きサポート及び指導を行っています。必要に応じ会計年度任用職員の募集やハローワークを通して人材確保に努めています。
・当園としても公募による会計年度任用職員を雇用したり、保育フォーラムで横浜市立園の取り組みを紹介したりするなど人材確保に努めています。また、保育士免許未取得の職員に保育士資格取得講座への参加を促しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

・横浜市職員行動基準を携帯し、一人ひとりが期待する職員像を意識できるようにしています。人材育成ビジョンにも「求められる役割、能力、知識」が記載されていることを確認しています。
・意向調書にもとづいて面談を行い、異動、配置を決めています。経験年数に応じて職位が上がる制度や人事考課にもとづきポイント制でキャリアアップする制度があります。
・人事考課は、一人ひとり目標共有シートやキャリア自己分析表をもとに必要なキャリア分析を行い、年度ごとの目標達成状況も把握し実施しています。
・職員処遇の水準については、毎年、職員満足度調査があり、総務局にて職員一人ひとりの状況分析を行っています。
・各自が自己評価を行ったうえで園長と面談し、今後のキャリア形成に必要な知識ついて話し合いを行います。また、意向調書面談でも職員の意向を確認しています。
・目標共有シートの中間および振り返り面談にて、一人ひとりに職位やキャリアに応じた研修の啓発、人事異動の提案・相談、係長試験の推奨を行っています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

・労務管理は区役所の総務課と連携して行われています。園内では、園長が庶務事務システムにて休暇、出勤、超勤、出張等の管理を行っています。有給休暇の取得状況を庶務事務システムおよび記録表にて把握し、常に確認しています。
・毎年、ストレスチェック分析や職員健康づくり担当による研修、健康診断、職場巡視等で職員の健康安全の確保に努めています。また、臨床心理士派遣を依頼し、対応に苦慮する保護者や要支援児への対応について相談できる仕組みがあり職員の精神的な負担も減っているとのことです。
・職員から声をかけられた際には業務の手を止め、その都度対応していること、日々のコミュニケーションを大切にしてより良い関係性の構築に努めていること、必要に応じて別室にて時間を取り個別面談を実施するなどの措置は評価できます。なお、横浜市としては職員の悩みを相談する機関として健康相談室を設けています。
・職員厚生会の福利厚生としてベネフィットステーションを使用できること、定時退庁を促したり、帰るデー設置したりするなど仕事と家庭との両立が行えるようにしています。
・次年度の職場体制に必要な人事配置計画を作成し市の課長、総務課と人事交渉します。
・福祉人材の確保、定着の観点から,市として魅力ある職場であることのPR を横浜保育フォーラム等で行っています。当園としては、職員の得意分野を活かし活躍できる場を増やしたり,園のオリジナルTシャツを作成したり(確認済み)して、職員が一丸となれる取り組みができています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・人材育成ビジョンをもとにして、職員一人ひとりが目標共有シートおよびキャリア自己分析表を作成していることを確認しています。それらをもとに個別面談を行い、各自の目標を確認しています。また、横浜市職員行動基準はいつでも見られるように掲示してあります。人材育成ビジョンに記載されている職位に応じ求められる役割をもとに、目標共有シートを作成し、職員一人ひとりの目標設定がなされていることを確認しています。この書式の中に目標項目、期限等が明記できるようになっています。
・職員一人ひとりの目標について、目標設定時、中間振り返り、期末振り返りと年間3回の面談を行い,進捗状況の確認を行っています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・期待する職員像として横浜市職員行動基準を職員が携帯するとともに、見えるところに掲示していることを確認しています。
・保育所が職員に必要とされる専門技術や専門資格は、当園が実施している保育の内容や目標を踏まえて、人材育成ビジョンの中に明記されています。
・教育・研修は毎年、市の局、区で研修計画が見直され、策定された教育・研修計画にもとづき実施されています。
・区の研修については、毎年、評価と見直しが行われ、次年度どのような研修を取り入れるかを園長会等で検討しています。
・当園では年度ごとに研修内容やカリキュラムの評価と見直しを行っています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

・個別の職員のキャリア分析表にもとづき、職位に応じた知識の取得状況を確認しています
・OJTハンドブックに記載があるとおり、横浜市には育成者トレーナー制度があり。新採用から2年間はトレーナーが付き、業務のサポートや指導が行われています。
・年齢別研修、障害児研修、コーチング研修、家庭支援研修ほか、横浜市主催および外部主催の様々な研修があり、必要な研修を受講できるようにしています。職員一人ひとりが、キャリア自己分析表をもとに必要な研修を受講できるようにするとともに、バランスよく研修受講できるように配慮されています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

・横浜市福祉関連施設における社会福祉系学生の実習実施要綱にもとづき実習生の受入れを行っています。
・実習生受け入れマニュアルをもとにして、事前のオリエンテーション時に実習生に「実習をスムーズにすすめるためには」という資料を配付しています。
・部分実習、責任実習等の実習内容に合わせた実施スケジュールが組まれています。
・指導者に対する研修としては、こども青少年局主催の保育実習指導者研修に参加し指導法を学んでいます。
・学校側の訪問指導にて、実習生の学ぶ姿勢や状況を把握共有しています。また、必要な場合には、その都度連絡を市の局と取り、連携を取っています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

・横浜市ホームページに当園の理念や基本方針、保育の内容等の情報が掲載されています。事業計画、予算等については、市、区としての情報公開が行われています。
・第三者評価の受診結果については公表されています。苦情・相談対応については、横浜市の要綱にもとづき第三者委員を設置し対応する体制が整っています。
・第三者評価受審後は課題の改善点を職員で共有し、改善結果については公表しています。
・園の理念、基本方針やビジョン等について、社会・地域に対しても要望があれば明示・説明し、保育所の存在意義や役割を明確にするよう努めています。また、園だよりを近隣の小学校・中学校や自治会長あてに毎月郵送しています。育児支援情報等をタウンニュースに載せています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

・保育所における事務、経理、取引等に関する職務分掌と権限・責任は明確になっています。園の予算は区配されており、各園での物品購入や修繕等については、発注起案、納品および検査確認、支出起案などルールに則り適正に行われています。なお、決裁に至るまでの回議ルールが決められており複数の確認を経る必要があり、ルールに則り適正に行われています。
・保育所における事務、経理、取引等について監査機関による監査が適宜行われています。また、毎年、こども青少年局に書面による監査資料を提出し、指摘事項につて改善を実施しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:b】

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:b】

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:b】

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:b】

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:b】

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:b】

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:b】

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:b】

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:b】

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:b】

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:b】

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:b】

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】