社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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洋光台中央福澤保育センター

2024年12月10日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 特定非営利活動法人 市民セクターよこはま

② 施設・事業所情報
名称 洋光台中央福澤保育センター 評価対象サービス 2024~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 90 名
所在地 235-0045
横浜市磯子区洋光台5-3-9
TEL 045-831-7173 ホームページ https://www.kuonen-kids.jp/index.html
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2004年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 久遠園
職員数
常勤職員:21 名
非常勤職員:15 名
専門職員
保育士:26 名
看護師:3 名
栄養士:3 名
調理師:4 名
施設・設備の概要
居室数:保育室6室、調理室1室、事務所1室、職員休憩室1室、相談室1室、遊戯室1室
設備等:ホール、1階廊下は床暖房。組み立て式プールを屋上に設置(夏季限定)

③ 理念・基本方針
○理念
 ・健康で「心豊かな子」の育成に力を尽くし、社会に貢献する。
 ・保育の質の向上に努める。
○保育目標 
 ・元気で明るい子 
 ・豊かな人間性を持つ子
 ・自立した子
○保育の基本方針
 ①安全な環境のもとで、子どもが安心して生活できる保育を提供します。
 ②子どもの健康を守り、基礎体力の増進を心がけます。
 ③多様でゆとりある保育プログラムを工夫し、豊かな情操を育てます。
 ④集団生活の経験を生かして、フェアな心の芽を育てます。
 ⑤人とかかわる楽しさを育み、コミュニケーション能力の基礎を育てます。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
●2歳児と3歳児、また4歳児と5歳児の保育室は繋がっており、自然と異年齢児での交流が持てる部屋の作りになっています。壁で仕切りがない分、互いのクラスを思いやり、声の大きさを調整することを子どもたち自身で行っています。園外散歩に一緒に行くこともあり、面倒を見たり優しく関わる経験を通してコミュニケーションを高めています。
●病後児保育室を併設していることで地域支援にも貢献し、担当看護師の他にも保育者が関わり、病後児のケアの大切さを知り、研修にも積極的に参加しています。
●各クラスのテーマがあり、一人ひとりの個性を大切にしながら、こころとからだの成長を見守っています。仲間と過ごす楽しさを知り、自分の事を認め次のステップへと繋げていけるよう、日々積み重ねを大切に保育に取り組んでいます。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2024/05/21(契約日) ~2024/11/29(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2 回(2017年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 【特長】
●のびやかな環境の下、子どもの健全な成長と個性を伸ばす保育実践に努めています
 園では、子ども一人ひとりの個別性を尊重し、健全な成長・発達とともに、個性や特長を伸ばす保育実践に努めています。保育士はクラスに関係なく全園児の名前や特徴を把握し、園全体で保育に関わることを共通認識として、担任以外でも保護者と積極的にコミュニケーションを取り、情報の共有化に努めています。また、保育環境にも着目し、保育室を2歳児と3歳児、4歳児と5歳児がそれぞれ連結した構造とすることで、日常的に異年齢児との交流が持てる環境から、年齢や立場、役割の違いによる様々な経験を通じて、子ども同士の関係性を育むとともに、社会性の習得にも繋がっています。また、外部の専門講師による特別教室の時間を設け、絵画や体操、剣道、リトミックなどの活動を行っています。各々の活動を通じて、運動機能の発達や体力の向上を図ると同時に、子どもの感性や個性を伸ばし、礼節や協調性を学ぶ機会にもなっています。調査当日も、園内には子どもたちが描いた、ユニークな構図で色彩豊かな絵がたくさん飾られていたほか、子どもたちが皆笑顔で元気いっぱいに遊ぶ様子や、クッキングに熱心に取り組む姿も見られています。

●職員の主体性を生かし、保育の質向上を図る取り組みを行っています
 園では、保育人材の確保・育成及び定着と保育の質向上に鑑み、保育士の主体性を尊重し、能力向上を図る取り組みを推進しています。法人の組織改編に基づいて、園内の中堅職員5名をミドルリーダーに選任し、リーダー間で園の現状と課題を協議する場を設けるほか、各リーダーを中心に保育士以外の職種を交えてグループを編成し、よりよい保育の在り方について討議を行う等、各々の職員が主体的に考え、行動する環境醸成に努めています。また、園独自の取り組みとして「ちょこっと研修」を開催し、習字や小物製作、土づくりなど、職員の趣味や経験、特技を生かし教養と情報を共有する機会を設け、職員同士の交流促進を図るとともに、保育の幅を広げる取り組みも行っています。

●社会貢献の理念の下、地域の子育て世帯を支える様々な事業を展開しています
 園では、法人理念の「社会貢献」と「地域の子育て全般を支え、子育ての中心施設として機能する」との姿勢の下、横浜市の委託による病後児保育事業を併設するとともに、地域子育て支援事業も積極的に推進しています。「病後児保育室ひまわり」では、生後6か月から小学6年までを対象に、横浜市全域から随時受け入れを行っています。また、得られたノウハウや専門性を生かし、看護師を中心に職員間で医療的対応に関する知識・技術を共有し、日常の保育実践に反映しています。
 地域子育て支援事業では、地域のオープンスペース「ひろば・ぽけっと」を毎週水曜日に開催し、園庭開放や育児相談、交流保育、体験保育に加え、会議室・相談室の貸出や育児講座の開催など、多彩な取り組みを行っています。育児講座では、手遊びやお話会、赤ちゃん体操のほか小麦粉粘土遊びや楽器遊び、おやつ体験会など、音や感触、味覚等の感覚機能に働きかけるプログラムを実施しています。そのほか、地域の廃品回収場所としてスペースの提供を行うなど、可能な限り園の機能や専門性を地域に還元しています。

【今後に期待される点】
●プライバシー保護に関するマニュアル整備と、認識の共有化に向けた取り組みが期待されます
 園では、保育業務に関するマニュアルを整備し、具体的な手順と留意点、配慮事項等を記載して職員間で活用し、業務の標準化に努めています。また、おむつ替えや沐浴着替え等の際は、外部からの視線の届かない場所で行うほか、保護者との意見交換の際も、他者に聞こえない場所で話を聞くなど、プライバシーに配慮した対応に努めています。一方、保育業務に関するマニュアルには、子ども・保護者等のプライバシー保護に関する記載がなく、マニュアルも整備されていません。今後はマニュアルを整備するとともに、職員間でプライバシー保護の基準やあり方を共有し、共通認識の下で統一した対応を行うための取り組みが期待されます。

●自己評価基準の統一化を図り、共通認識の下で保育の質向上を図ることが期待されます
 園では、独自の不適切保育防止チェックリストを用いた職員の自己点検をはじめ、ミドルリーダーミーティングによる課題の協議や定期的な第三者評価の受審など、園の運営及び保育の質改善に向けた取り組みを積極的に行っています。また、独自に策定した2種類の評価基準を用い、それぞれ年1回全職員が参加して園の自己評価を行っています。一方、各々の自己評価の基準に差異があるほか、職員の理解や解釈に温度差があり、評価結果の整合性に一部齟齬が生じています。より正確な自己評価結果に基づく課題の共有と計画的な改善に向け、評価基準の統一化を図るとともに、全職員が共通理解の下で自己評価を行う体制整備が期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
 実施に向け、改めて保育園として取り組んでいる事、職員として取り組んでいる事など保育の現状を振り返る事で、客観的な視点を持ち、業務の意味や意義について再認識を深めることができました。何より全職員で取り組めた事は、園としてもプラスになる点が多かったと感じています。どんな思いを持って保育を行っているかという点について評価してもらえたことが、更に職員の意欲が高まり、主体的な活動へと繋がっていくと感じ、とても嬉しい評価でした。
 今回の評価を真摯に受け止め、今後改善すべき課題を知ることで、子どもたちがより良い保育を送れるよう、また安心して預けて頂けるよう、更なる保育の質の向上に努め、これからも努力を重ねていきたいと思います。
 最後になりましたが、保護者の皆様には、お忙しい中アンケートにご協力いただき、心より感謝申し上げます。
 評価機関、調査員の方々には子どもたちと楽しく、またとても丁寧に細かく評価していただきありがとうございました。

洋光台中央福澤保育センター
園長 齋藤 三千代

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

 法人理念と3つの保育目標とともに、望ましい人間像と5つの保育基本方針を明示して、ホームページや重要事項説明書等に掲載し、広く周知しています。望ましい人間像は「確かな自分を持ち、異なる文化・環境の中でも他者と理解し合い、よりよい社会の実現を志す人」として、安全な保育環境と健康・基礎体力の増進、豊かな情操とフェアな心の芽を育むことなど、5つの保育基本方針に具体化して、子どもの健全な成長・発達を支援する姿勢を示しています。また、職員に対しても各々が目指すべき姿として活用し、組織全体で認識の共有化に努めています。理念や保育目標、保育基本方針等は、入園説明会や懇談会等を通じて保護者に説明するほか、職員に対しても、入職時や年度当初の全体研修、職員会議等で折に触れ説明し、園の年度保育目標や人材育成計画等にも反映して職員の意識向上と実践を促しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

 法人として複数の保育園を運営し、関連の医療法人社団でも、外来診療と訪問診療を組み合わせたクリニックを運営し、在宅医療の推進に取り組む等、法人全体で広く医療・介護・福祉に関する情報の共有化を図っています。園においても、行政通知や保育関係団体からの情報提供をはじめ、磯子区の園長会や幼保小連携事業等に参加して児童福祉関連の情報収集を行っているほか、園で実施する病後児保育や地域子育て支援事業などを通じて、地域の状況や福祉ニーズの把握に努めています。園の事業収支や稼働状況等は、法人本部と情報共有し分析・評価を行うとともに、横浜市や磯子区の地域福祉保健計画等との整合性にも留意し、事業運営の健全化に努力しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:a】

 地域の関係機関との交流・連携や病後児保育や地域子育て支援事業等を通じて、保育に関する様々な情報収集に努めるほか、法人の理事会及び評議員会、運営会議等で相互に運営状況を共有・分析し、法人及び園の経営課題と改善に向けた協議・検討を行っています。法人として「地域の子育て全般を支えるとの自負の下、地域ニーズへの対応とさらなる保育の質向上にも注力しています。園では、異年齢交流や外部講師による特別教室の取り組み等を通じて、子どものコミュニケーション力と個性を伸ばす保育を実践するとともに、病後児保育や一時保育、地域子育て支援事業を通じた地域との交流推進にも尽力しています。法人及び園の運営状況は、職員会議等で園長から全職員に周知しています。なお、2024年度よりミドルリーダー職の設置や少人数でのグループ会議の発足等、職員のさらなる運営課題の認識共有化に向けた取り組みを始めています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

 2023~2027年の5年に亘る園の中長期計画を策定し、計画の目的や基本的な考え方を掲載して園の目指す運営の方向性を明示するとともに、重点事項と具体的な取り組み、防災対策、社会情勢等を踏まえた課題についても明文化して、職員に周知しています。重点事項に事業運営の透明性と人材育成、広域的な地域支援、施設整備の4つを挙げ、職員研修及び職場環境の改善、コミュニケーションの活性化、職場環境の充実化など、より良い保育実践に向け、職員の資質向上を図るための具体的な計画・取り組みも記載しています。計画の進捗状況は定期的に振り返りと評価を行っています。一方、具体的な成果目標や明確な期間・工程等は示されていません。目標の数値化や具体的な指標化を図り、園運営の改善実効性を高めることが期待されます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

 年度ごとに園の事業計画を策定し、園の中長期計画に基づく保育の年度目標と達成に向けたポイント、人員配置及び職員管理、設備・備品の整備等についても明示しています。また、保育の年度目標に子どもの意欲や主体性を高める環境整備、言葉の豊かさをはぐくむ保育、職員の資質向上と連携体制の整備など4項目を掲げるとともに、各々の達成に向けた具体的な取り組み内容を明記して、目標と実践の関連性を明確化しています。一方で、各々の取り組みの進捗確認や実施状況をより正確に振り返り、評価することが可能となるよう、併せて具体的な成果や数値目標を設定することが期待されます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

 年度事業計画は、前年度の事業報告や園の自己評価結果、園内の会議・ミーティング等の協議内容等を反映して園長が策定を行い、法人理事会の承認を経て確定し、年度当初の職員会議で全職員に周知しています。事業計画は事務室内に配置し、随時閲覧できるようにしています。また、年度後半に計画の進捗確認と振り返りを行い、必要に応じて見直しや修正を行っています。変更の際は職員会議等で全職員に周知し、変更の経緯や今後の見通し等も説明しています。なお、2024年度からはミドルリーダーミーティングを開催し、事業計画の内容に沿って、より保育現場に近い視点から保育全体の状況と課題を話し合う機会を設けていますが、園としてさらなる職員の主体性と意識向上を図る取り組みが必要と捉えています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

 年度事業計画の主な内容は、年度当初の保護者懇談会をはじめ、入園説明会や利用契約の締結時等にも園長から保護者に説明し、周知に努めています。また、前年度の事業報告の内容や全体的な計画、年間指導計画等について説明し、保護者と意見交換も行っています。園の重要事項説明書に事業計画の内容を抜粋して掲載するとともに、園の正面入口付近に法人・園の事業計画や法人の決算報告書等の情報公開文書をまとめたファイルを設置して、保護者や来園者が随時閲覧できるようにしています。園の開催行事など、保護者の関心が高い内容については、実施目的を詳しく説明するとともに、懇談会や個人面談、意見箱の投書等で聴取・把握した意見・要望を積極的に事業計画の内容に取り入れるなど、保護者の意向を反映した事業運営にも力を入れています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

 職員会議やミドルリーダーミーティングなど、園全体で保育実践の振り返りを行い、改善に向けた協議を行っているほか、保育ミーティングや子どもミーティング、給食会議など、テーマ別に実践内容を検証・評価し、改善を図る取り組みも行っています。また、前年度の事業内容や実績を踏まえて次年度の事業計画や保育の年度目標に反映し、PDCAの流れに沿って段階的に改善を図る体制を構築しています。また、嘱託医でもある法人理事長が毎回園の職員会議に参加し、在宅医療推進の専門的視点を踏まえたより客観的・多面的な助言を得て、園の事業運営の内容に反映しています。
 年1回定期的に園の自己評価を実施し、結果を職員会議で周知して課題を共有化するとともに、第三者評価を定期的に受審し、園全体で質向上を図る取り組みを推進しています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

 園の自己評価結果は、園長・主任が内容を取りまとめて文書化し、園長・主任・副主任ミーティングやミドルリーダーミーティング等で内容を分析・検討して改善策を協議するほか、職員会議を通じて全職員に説明し、認識の共有化に努めています。改善すべき課題は事業計画や全体的な計画、年間指導計画等に反映し、園全体の共通課題として対策を行っています。一方、園の自己評価は、それぞれ設問の異なる2つの自己評価基準を用いて実施していることから、職員の理解や解釈の差異や、評価結果の整合性に一部齟齬が生じています。より正確な自己評価結果に基づく課題の共有化と計画的な改善の推進に向け、評価基準の統一化を図るとともに、全職員が共通理解のもとで自己評価を実施する体制の整備が期待されます。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

 園長は、年度当初の職員会議で自らの所信を伝えるとともに、全体的な計画等に自らの保育方針を反映し、職員に説明し周知に努めています。保護者に対しては、園だより等に自身の保育方針を掲載するほか、見学時や入園説明会、保護者懇談会等で詳しく説明しています。
 園の中長期計画の重点事項の1つに人材育成体制の充実化を掲げ、人材育成計画に保育専門職の視点を踏まえた施設長の役割・責務を明示し、職員会議や職員全体研修等で説明しています。防災マニュアル等に有事の際の意思決定と連絡順位を明示して園の指示系統を明示するとともに、園長不在時の権限移譲をルール化して職員間で認識統一を図っています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 園長は法令遵守の責任者として、行政通知や法人本部からの情報提供、区の園長会等の会合参加など、様々な場面で法令遵守に関する情報収集を行うとともに、職員研修や会議・ミーティング等を通じて職員全員に周知・説明しています。中長期計画の重点事項に法令順守の徹底を掲げ、初任研修や園内研修、会議、ミーティング等で保育の従事者として必須の関係法令に関する職員教育を実施するとともに、マニュアルや人材育成計画に関係法令を併記して、職員に理解・浸透を促しています。また、法人顧問の社会保険労務士による研修も取り入れています。園の自己評価に法令順守の項目を設けるとともに、園内に全国保育士会倫理綱領を掲示するなど、職員の意識浸透にも努めています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

 園長は、日々の保育の状況や会議・ミーティング等の協議内容、前年度の事業報告及び園の自己評価結果等に基づいて保育の内容を分析・評価し、継続的に改善策を検討しています。改善すべき課題は職員会議やミーティング等で取り上げ、職員の意見や提案等も積極的に反映して組織全体で改善に取り組んでいます。園内研修や法人研修のほか、保育士等キャリアアップ研修などの外部研修も積極的に導入し、伝達講習で全職員に情報を伝達できるよう配慮しています。また、園独自の取り組みとして「ちょこっと研修」を開催し、習字や小物製作、土づくりなど、保育以外のテーマで個々の職員の趣味や経験、特技を用いた楽しみや工夫の共有機会を設け、職員間の交流促進を図るとともに、得られた知識・技術を保育の実践にも生かす取り組みを行っています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

 園の人事や労務、財務等の状況は、地域の特色や保育ニーズ等を踏まえて園長と法人本部で共有・分析し、経営改善や業務実効性の向上に努めるとともに、人材の確保・育成と労働環境の整備推進に取り組んでいます。新任職員を対象としたプリセプター制度や、経験年数に応じた階層別研修など、職員教育・育成の体制整備に尽力するほか、短時間勤務の職員も積極的に起用し、業務全体の負担軽減にも配慮しています。また、2022年度に人事考課制度の見直しを行い、職種や経験年数に応じた期待水準を明確化し、勤務評価表と連動して客観的な職員評価と段階的な育成を図る仕組みを構築するなど、新たな人材育成体制の整備を進めています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

 中長期計画の重点事項に「人材育成と規程の整備」を掲げ、キャリアパスの構築とリーダー層の育成、体系的な研修プログラムの組み立て等を明示し、職員の段階的な教育・育成に取り組んでいます。園の人材育成計画を策定し、職員ひとり一人が専門性を高め能力向上を図ること、中長期的な視野でキャリアを形成すること等を目標に位置付け、職位・職務内容の捉え方やキャリアパス制度、研修体制等を詳細に定めるとともに、新任や中堅、ベテランなど職員の経験別に求める資質や職員像を記載し、職員に周知して自覚と実践を促しています。園の運営規定や事業計画に専門職種や人員配置体制を明示しています。法人の人材活用と育成方針、系列園の特長等をまとめた要覧の発行及び送付、ホームページへの採用情報の掲載など、人材確保のための情報発信も積極的に行っています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

 法人の求める「望ましい人間像」を明示し、ホームページや全体的な計画等に掲載して広く周知しています。人事考課制度に基づく目標管理面接を年2回実施し、経験年数に応じた業務の期待水準に沿って職員評価を行っています。国家公務員の基準に沿って処遇水準を定め、職種や役割に応じた各種手当を設けるとともに、年1回意向調査を実施して職員の意見を聴取し、実務に反映するなど、職員の処遇改善にも努めています。人材育成計画に基づき、職員の処遇改善とキャリアアップ支援を目的として、法人のキャリアパス制度の整備とともに副主任保育士や専門リーダー、職務分野別リーダー等の役職を設定する等、職員の意欲や責任感を高め専門性向上を図る取り組みを推進していますが、職員が自身の将来像を描ける、さらなるキャリアパス制度の充実化が必要と捉えています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

 法人として職員安全衛生管理規定を定め、園ごとに職員衛生委員会を設置して就業環境の改善に努めるほか、業務効率化や職員の負担軽減を推進し、働きやすい職場環境づくりに努めています。園長は労務管理の責任者として職員の就業状況を毎月確認し、主任や事務職員、法人本部と情報を共有しています。職員に対し、園長・主任が随時声掛けや面談を実施し、必要時は受診勧奨も行っています。園の看護師が職員の健康相談に応じ、嘱託医でもある法人理事長にも相談可能な体制を整えています。個別の事情に応じて勤務シフトの調整や勤務形態の変更、育児・介護等の休暇取得など、職員のワーク・ライフ・バランスに配慮しています。退職金共済制度への加入をはじめ、住宅手当や給食費補助、永年勤続表彰など、福利厚生の充実化にも注力しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 法人として等級制度を導入し、職責や経験年数に応じた5段階の階層と期待水準を設定して職員の評価を行っています。目標管理面接は年2回を基本に、状況に応じて適宜回数を追加して進捗確認や振り返りを実施するほか、経験年数に応じた業務の期待水準を明確化し、期待水準に連動した勤務評価表を活用しています。勤務評価表は、業務の基本姿勢、職業倫理、保育実践、職員間連携、管理能力の5項目で構成し、各年度を夏季・冬季の2期に分け、職員の自己評価と主任・園長評価を組み合わせて業務の遂行状況を評価する仕組みとなっています。また、目標管理面接では各年度の個人目標の設定は任意とし、業務の期待水準に対する達成状況を重視して、より公正かつ客観的な職員評価が行われるよう配慮しています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

 法人として「望ましい人間像」を掲げ、全職員に周知し実践を促すほか、人材育成計画に基づいて研修体制を整備し、各々の資質向上を推進しています。経験年数に応じた業務期待水準を設定し、必要な知識・技術等を明確化しています。主任を研修担当者に配置し、年間研修計画に基づき、非常勤含む全職員を対象に様々なテーマで内部研修を定期開催するほか、保育士等キャリアアップ研修や横浜市・磯子区主催の外部研修も積極的に活用し、伝達講習を通じて園全体で情報を共有できるようにしています。当該年度に行った研修カリキュラムや実施結果は、年度後半に園長・主任・副主任で評価と見直しを行い、職員の要望意見や実務のニーズ等を踏まえ、適宜次年度の研修計画に反映しています。園独自に「ちょこっと研修」を発足し、職員の趣味や経験、特技を生かした学習と情報共有の機会を設け、保育の幅を広げるとともに、職員同士の交流促進を図る取り組みを行っています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

 園長は個々の職員の知識・技術や資格取得の状況を把握し、法人本部と情報共有して管理しています。業務マニュアルの活用や業務OJT、プリセプター制度のほか、内部研修や法人主催の階層別研修等を活用し、個々の資質向上に努めています。また、園独自の「ちょこっと研修」をはじめ、2024年度はミドルリーダーを中心に職員を8グループに編成し、様々なテーマで話し合うグループワーク形式の内部研修も開催しています。
 午睡の時間を活用し内部研修を開催するほか、オンライン研修の導入や外部研修の伝達講習、研修報告書の回覧、資料配布など、より多くの職員が知識・技術を習得できるよう配慮しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:a】

 将来を担う次世代の保育人材の育成を目的として、福祉系大学などの養成校から保育士の現場実習の受け入れを行っています。実習責任者に主任を、実習担当者に各クラスの担任保育士を配置し、保育実習マニュアルに基づいて実習指導の内容や対応手順の統一化を図っています。実習生に対し事前にオリエンテーションを実施して各々の希望や課題等を聴取し、適宜実習内容に反映するほか、実習生が自身のプロフィールを記載した「実習生自己紹介シート」を用いて園全体で共有し、理解を深め良好な関係性を構築できるよう配慮しています。副主任を次期実習責任者として育成を進めているほか、法人系列園の担当者間で実習指導のあり方を話し合うなど、実習指導者の研修機会も設けています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

 法人のホームページを開設し、基本理念及び保育方針、沿革、実施事業のほか、決算資料や役員評議員名簿、報酬規程等も公表し、運営の透明性確保に努めています。園のページでは、クラス定員や開園時間とともに、併設の病後児保育や地域子育て支援事業の情報も掲載しています。また、園の紹介チラシやパンフレットを区の担当課や地区センター等に設置してもらうとともに、法人の人材活用と育成方針、系列園の特長等をまとめた要覧を保育士養成校等に送付する等、広く情報発信を行っています。第三者評価の定期的な受審も行っています。なお、今後ホームページの内容を見直し、各園の特長や保育の状況をよりイメージしやすい形式にリニューアルする予定としています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

 経理規定や就業規則、給与規程など、法人共通の規程を整備して組織運営のルールを明確化しています。各規程の内容は全職員に説明して周知するとともに、ファイルにまとめて事務室に配置し、随時職員が閲覧できるようにしています。法人顧問の社会保険労務士、公認会計士等の専門家の助言・指導に基づいて経営改善に取り組むとともに、法人幹事による内部監査と外部の税理士法人による会計監査をそれぞれ年1回実施して、適正な事業運営に努めています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 「地域の子育て全般を支える中心施設として機能するよう取り組む」ことを法人の地域交流の基本姿勢に掲げています。園においても「保育ニーズの多様な変化に対応し、保育施設の特性を活かし地域社会に貢献する」ことを基本的考え方として中長期計画に明示し、一時保育や施設開放などの地域子育て支援事業とともに、病後児保育の運営も行っています。園内通路の壁面を掲示板として活用し、子育て支援に関する様々な情報を掲載するほか、持ち帰り可能なチラシや冊子類も配置しています。また、子ども・保護者の状況に応じ情報提供や相談対応も行っています。自治会の地域行事や幼保小連携事業を通じた交流保育等に参加を行うほか、地域の商店や近隣住民の協力を得て、卒業制作に使用する素材集めを行うなど、地域との交流も随時実施しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

 ボランティアとの関わりを通じて、児童福祉施設の役割を社会に向けて発信すること、子どもたちが地域の中で多様な人々と触れ合い、成長することを基本姿勢に掲げ、マニュアルに明示しています。主任をボランティア担当に配置し、マニュアルに基づいて具体的な対応手順や説明内容、配慮事項等を明確化しています。保護者には園だより等で事前に周知し、直接口頭でも説明して同意を得ることとしています。一般のボランティアは導入していませんが、保育士志望で卒園児でもある高校生を、手作り絵本の読み聞かせや保育補助ボランティアとして受け入れています。一方、学校教育の協力に対する基本姿勢の明文化が期待されます。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

 法人内外の保育所をはじめ、行政や福祉保健センター、医療機関、児童相談所など地域の関係機関をリスト化し、園内の会議等を通じて各機関の役割や機能を職員間で共有しています。磯子区の園長会や幼保小連携事業等の会合に参加し、横浜市南部療育センターや区内の児童発達支援事業所等と随時連携しています。卒園児や保護者からの相談にも随時対応し、虐待等が疑われる場合は管轄の児童相談所や区のこども家庭支援課等と連携して、迅速に対処する体制を整備しています。要保護児童対策地域協議会に参加し、地域の福祉関係機関と協働して、各々の家庭を支える体制の構築に尽力するなど、地域のネットワーク化にも取り組んでいます。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

 地域子育て支援事業を積極的に推進し、一時保育や育児講座のほか、園庭開放や交流保育、会議・相談スペースの貸出などを行う「ひろば・ぽけっと」を毎週水曜に開催しています。また、横浜市の委託を受け「病後児保育室ひまわり」を併設し、横浜市全域から随時受け入れを行っています。磯子区の園長会や幼保小連携事業等に参加し、保育園同士の交流や小学校・幼稚園等との連携推進にも協力しています。磯子区地域子育て支援拠点のホームページに情報を掲載し、育児相談も実施しています。第三者委員として地域の民生・児童委員を選任し、地元町内会にも加入して情報を得るなど、地域の子育てニーズの把握に努めています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

 地域子育て支援事業として、地域のオープンスペース「ひろば・ぽけっと」を毎週開催し、園庭開放や育児相談、交流保育、体験保育に加え、会議室・相談室の貸出や育児講座の開催など、多彩な取り組みを行っています。育児講座では、手遊びやお話会、赤ちゃん体操のほか、小麦粉粘土遊びや楽器遊び、おやつ体験会など、音や感触、味覚等の感覚機能に働きかけるプログラムを実施しています。また、地域の廃品回収場所としてスペース提供を行うほか、隣接する認可保育所と合同防災訓練も実施しています。なお、大規模災害発生時の地域貢献として、近隣住民向けの防災備蓄を余分確保する取り組みを行っていますが、さらなる地域貢献に鑑み、園の公益的事業に位置づけ、計画的に取り組むことが期待されます。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 全体的計画に保育所の社会的責任として「基本的人権を尊重する。子どもの最善の利益を考慮する。子ども、保護者を個人として尊重する。」をあげています。これは各種会議で確認しています。法人作成の規定集に「全国保育士会倫理綱領」を収め、毎年1回法人研修で子どもの人権について再確認しています。子どもを尊重した保育に関する基本姿勢は、園作成の「よりよい保育のためのチェックリスト」に反映されています。これは具体的な保育場面での不適切保育と大切にしたいこと、そして関わりのポイント等を明記しています。各クラスで読み合わせ、職員会議で話し合い、周知を図っています。職員会議には理事長も出席し毎回人権についても確認しています。実際の保育場面を園長や主任が見守り、気になることがある場合には声をかけ、また職員から相談に来ることもあります。職員は性差による固定的な対応の防止にも配慮しています。保護者に対しては懇談会で話し、書面でも伝えています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:c】

 実際の保育場面では、おむつ替えや着替えなどの際に保育室の一部に衝立でコーナーを作り、外部からの視界を遮断するほか、プール遊び前後の着替えやお泊り保育のシャワー浴の際は、男女別に時間差を設けるなど、子どものプライバシーを守る工夫を行っています。また、子どもたちがゆったり過ごせるよう、保育室とは別に絵本コーナーを設け、自由に来て落ち着いて過ごせるようにしています。なお、プール活動や水遊び、おむつ交換等のマニュアルについては、手順や留意点等を詳細に記載していますが、プライバシー保護に関する具体的な対応は示されていません。また、プライバシー保護に関するマニュアルの整備も今後の課題となっています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

 法人のホームページからも磯子区の地域子育て支援拠点「いそピヨ」のホームページからも園の紹介ページに入ることができます。園舎や保育室の写真、園の概要と特徴、提供している地域支援事業の内容も見ることができます。園の見学者用には園の紹介資料を作成しています。この紹介資料は法人の理念、保育の基本方針をまずあげ、見学者からよく質問の出る事柄、園の特徴、そして園の一日のプログラムをわかりやすく記しています。これは毎年見直し、変更がある場合には修正します。今年度は見学者のために何日か日程を決め、予約制で5人程度のグループにして実施しました。概略を説明した後にクラスにも入ってもらい、質問に応じます。日程の合わない人には別日を設け、また締め切り後も園庭開放の日や子育て支援の日に来てもらって園の紹介が出来るように配慮しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

 保育の開始、入園時にはまず個別の入園時面接を行います。園長、看護師が主になり必要な場合には栄養士も参加し、面接の内容を書面に残します。個別の面接の後に日を改めて全体のオリエンテーションを実施して園の重要事項説明書を配布し、説明し、承認印をもらいます。保育に関する変更がある場合には、まず全職員に伝え、次に「園だより」で保護者に伝え、その後に口頭で説明しています。最近では、行事のやり方の変更、連絡帳等のICT化、希望者におむつ・エプロンの「手ぶら登園」を取り入れたこと等のお知らせがありました。特に配慮の必要な保護者にはそれぞれに合った対応、例えば繰り返し伝えたり、祖父母の送迎の場合には父母にも伝えて確認したりといった対応をしています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

 保育所の変更の場合、引継ぎ文書を備えてはいませんが、先方からの要請があれば電話で話し合って必要な事柄を伝えています。また変更や卒園の場合、その後も相談がある時には園長が対応する旨を伝えています。懇談会でそのことを伝えていますが、文書は作成していません。また小学校や転園先とその後も連携が取れるように考慮しています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

 園の職員は子どもたちが喜んで登園してきているかを日々見守っています。年2回の懇談会や個人面談の際に保護者から意見を聴くほか、親子交流会や遠足、運動会、発表会、餅つき大会、作品展など保護者の参加行事を通じて、保護者の意向や満足度の把握に努めています。また、行事開催時の保護者の意見や感想などを踏まえ、職員会議でその都度議題に挙げて話し合い、改善に向けた検討を行っています。改善事例として、運動会や発表会の写真の撮り方、また「手ぶら登園」を取り入れたことなどがあります。一方、保護者アンケート等の満足度調査は実施していません。今後は、導入予定の保育園アプリを活用する等、定期的に保護者の満足度を確認する仕組みの構築が期待されます。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

 苦情解決の体制は整備されていて、マニュアル、フローチャートも作成しています。園内には第三者委員の連絡先や複数の手段で連絡が取れることを掲示しています。入園時に配布する重要事項説明書にも「苦情相談窓口」として苦情相談の仕組みと対応の流れを記しています。園内には1階と2階に意見箱を設置し、無記名でも良いこと、その他電話でもメールでも対応する旨を伝え、苦情を申し出やすい配慮をしています。苦情を受けた場合の対応は「要望・苦情処理ファイル」に日時、内容、検討、返答を記載しています。苦情の相手がわかる場合は迅速に時間を作り、職員2人以上で申し出た保護者と話し合います。また無記名のものは園だよりに掲載します。苦情内容の解決策として、必要な関係機関を紹介し連絡先を掲示した例もあります。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

 意見や相談は職員にも第三者委員にも直接申し出られることを重要事項説明書に記載しています。懇談会でも知らせています。園では他クラスの職員も子どもたちの様子を把握していて、保護者にも日ごろから声をかけているので、保護者は複数の職員にも相談等出来ることを知っています。相談内容により、時間や場所に配慮しプライバシーが守られるように事務室や空いている保育室等を使用しています。今回の保護者アンケートでも、満足を示す回答が複数確認されています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

 職員は日ごろから保護者とのコミュニケーションを大切にし、クラスの子どもの保護者に限らず声をかけ、子どもの様子や活動内容を話したり、またドキュメンテーションを用いてわかりやすくして保護者からの話しかけが出やすい工夫もしています。相談等は口頭で受けた場合も連絡帳等で受けた場合も即答はせず、複数で話し合ってから答えることにしています。意見箱は1階と2階、そして厨房の前にも「おてがみBOX」をおいて給食関係の希望・相談等は直接栄養士に伝えることができます。相談等の記録の仕方については、園内の初任者研修での指導があります。言葉使いや書き方の説明のほか、書いた文章の事例を修正する作業とそれをまた園長が修正・コメントする作業も入れていますが、報告の手順や対応策等に関するマニュアルは作成していません。保護者対応マニュアルの作成は今後に期待されます。相談内容は種々の会議で話し合い、より良い保育に生かしていけるように取り組んでいます。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

 リスクマネジメントに関する責任者は園長で、園長・主任・副主任が、時には用務員も交えて話し合い安全対策に当たっています。安全に関しては力を入れていて、「事故防止マニュアル」「園外活動マニュアル」「食物アレルギー誤食防止マニュアル」のほかにも「環境整備点検表」「ラスト巡回点検表」等々を整備し活用しています。「事故防止マニュアル」内には各種事故の場合の対応を示すフローチャートを入れています。事故報告については「事故記録」「インジャリー記録」「ヒヤリハット記録」と分けて認識するよう職員の意識を高めています。事故事例は系列園はじめ社会的に報道されるものも含めて収集し、職員会議で伝えます。マニュアル等の見直しは順繰りに、例えば散歩に行くようになった時期に「園外活動マニュアル」を見直して再確認するように行っています。しかし事故の報告や確認まではして意識を高めてはいますが、要因の分析と改善策について具体的に話し合う機会は少なく、今後の課題としています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

 感染症についてのニュアルは国の「保育所における感染症対策ガイドライン」「横浜市園医の手引き」のほかに看護師が中心となり、園の対応マニュアルを作成し現状に即して見直しをしています。また看護師が感染症の最新の情報や対応について職員に伝える研修をしています。またグループを作っての嘔吐処理実習もします。職員会議の際には理事長である嘱託医に参加してもらい、日ごろから連絡を取れる体制を作っています。子どもたちには手洗い指導をします。看護師が片栗粉等を用いて実感できるような取り組みをし、手洗いについての手作り紙芝居やクイズも入れて、子どもたちの意識を高め、各クラスでも手洗いの徹底を図っています。感染症発生時には嘱託医と相談し、すみやかに保護者向けに掲示をします。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

 「防災マニュアル」「危機管理マニュアル」を備え、「安全計画」「消防計画」に従って各種の避難訓練を実施しています。園として事業継続計画を作成し、わかりやすく、より役に立つように見直しを行っています。隣接する他法人の保育園と合同防災訓練も実施しています。安否確認は「重要事項説明書」に記載し災害伝言ダイヤルの活用や磯子区との連携内容についても詳しく記載しています。保護者には毎年緊急時引き渡し名簿に記入してもらい、緊急時引き渡しの確認を行っています。栄養士の管理のもと、3日分の備蓄を確保し、備蓄リストも作成しています。一方、地元の自治会と連携した訓練は現在検討中です。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

 保育業務をはじめ、事故防止や健康管理、感染症対応などの各種マニュアルを整備し、職員間で内容を共有しています。各マニュアルの内容は、保育ミーティングや子どもミーティング、給食会議など、目的別の協議の場で実施手順を確認するほか、感染対策等の医療に関するマニュアルは、看護師が随時最新情報を盛り込み内容を更新しています。また、安全計画に各マニュアルの確認時期と担当者を明示して、定期的に内容の見直し・改訂を行っています。改訂したマニュアルは園長・主任が確認し、改定日を記載して管理しているほか、職員会議で全職員に周知しています。一方、各マニュアルにはプライバシー保護に関する具体的対応の記載がなく、マニュアル整備も今後の課題となっています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

 各マニュアルの内容は、保育ミーティングや給食会議等で実施手順を確認し、必要に応じて内容の見直し・変更を実施するほか、年度ごとに担当者と見直し時期を定めて園の安全計画に明示する等、計画的に内容の確認と改訂を行う体制を構築しています。また、指導計画の内容を反映するとともに、法・制度改正や行政通知、社会情勢の変化、事件・事故の報道等も考慮に入れ、職員会議やミーティング等で協議して見直しを行うほか、職員の改善提案や保護者の意見・要望等も積極的に取り入れるなど、より実効性のある内容構成にも配慮しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

 主任を指導計画の策定責任者として、全体的な計画に基づき年間指導計画を作成し、3歳未満の乳児と配慮を要する子どもに対し、個別の指導計画を作成しています。子どもの状況は、児童票の情報を基に日々の保育を通じて把握するほか、保護者の意向・要望を聴取して計画の内容に反映しています。各々の計画は、保育ミーティングや子どもミーティング等で共有しています。支援の難しいケースに対しては、地域療育センター等の専門機関と連携し、随時助言を得るほか、嘱託医でもある法人理事長が毎月職員会議に参加し、情報共有して対応を行っています。また、併設の病後児保育事業の専門性を生かし、看護師を中心に医療的対応の知識・技術の共有化にも努めています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

 年間指導計画は、子どもの成長・発達や周囲との関係性、環境適応等を踏まえ、4期に分けて策定しています。法人独自の様式に基づき、情緒や健康、社会性、言葉・表現などの項目に沿って月案のテーマと配慮点を明確に記載するとともに、実施後の自己評価と検討事項を対比で記述することで、成果や課題を整理し、次期指導計画の内容に効果的に反映できるようにしています。見直しの結果は、職員会議や各ミーティング等で全職員に周知しています。緊急に指導計画の変更が必要な場合は、ミーティングや職員会議で対応を協議するとともに、園だよりや懇談会、個別面談等で保護者に周知しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

 子どもの生育歴や家庭の状況は、児童票や健康相談カードの情報を基に、個人記録を整備して子ども一人ひとりの日々の状況を記録しています。面談の記録や個別の指導計画もそれぞれファイルして事務室内に保管し、随時確認できるようにしています。記録の記載方法は、法人の新任研修のほか、園独自にも研修機会を設定し、適切な言語表現を用いる等記載上の留意点について指導を行うとともに、園長・主任が随時記録を確認し、必要に応じて随時助言を行っています。日々の情報共有は、各種ミーティングや会議のほか、クラスノートや随時の口頭伝達など、複数の方法を用いて情報共有と連携に努めていますが、押印欄がないなど、職員の閲覧履歴が確認できない文書も散見されます。確実な情報伝達に鑑み、職員の閲覧状況を管理するための工夫が期待されます。園内のICT化に向け、現在保育園アプリの導入準備を進めています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

 法人の情報管理規定に守秘義務・個人情報保護のあり方を明示するとともに、園においても「個人情報保護に関するガイドライン」を策定し、子ども・保護者の情報の取扱及び管理方法等を明確化して職員に周知し、認識の共有化に努めています。
 園長を記録管理の責任者として、記録媒体の帯出を禁止するとともに、個人情報に係る文書は事務所内のキャビネットで随時施錠管理を行うなど、情報の漏洩防止に配慮しています。全職員を対象に守秘義務・個人情報保護に関する誓約書を取得するとともに、新任研修や階層別研修等を通じて職員教育を実施しています。保護者には重要事項説明書を通じて個人情報保護の方針を説明し、同意書も取得しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

 全体的な計画は「よこはまの保育・教育宣言」を参考にしながら、園の理念や基本方針を踏まえて作成しています。子どもの発達過程については年齢別にねらい及び内容を記載し、家庭や地域についてはその実態を踏まえて作成しています。家庭や地域の実態は「当施設の立地条件および特色」として別記しています。内容は基本的な部分を法人が作成し園独自の部分は園長、主任、副主任の合議で作成しますが、今後はさらに経験年数の多い他職員も交えて検討していく予定です。これは年度末に職員会議で周知し全職員で見直し変更点等を討議します。保護者に対しては入園説明会や懇談会等で配布し説明をしています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

 保育室はそれぞれ1階は園庭に、2階はバルコニーに面して明るく、随時室温調整を行っています。空気清浄機を設置し、随時換気も実施して、快適な状態を保っています。園の安全管理は、環境安全設備点検表に沿って定期的に確認を行っています。衛生管理は保育室は職員が、共通部分は用務員が担当しています。寝具はコットに布団、シーツを敷いていて、シーツは週末に家庭で洗い、布団は隔月に乾燥し年に一度消毒をします。また乳児の玩具は毎日消毒しています。保育室は子どもたちがくつろいだり落ち着いて遊べるように、敷物や、牛乳パックで製作した衝立を使用して、子どもたちの動きや様子で臨機応変にコーナー作りをしています。乳児室では部屋を二つに区切って遊びの場と食事の場に分けています。2,3歳児保育室には小さいソファがあり、子どもが体を寄せ合ってくつろいでいる姿も見られました。そのほか2階には絵本コーナーがあり、落ち着ける場所になっています。手洗い場やトイレは明るく清潔で、ドアに手を挟まないように、2,3歳児には保育士が見守るようにしています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:b】

 子ども一人ひとりの発達段階や個性・特長を理解し、各々の個別性を尊重した保育実践に努めています。園の指導計画に「子どもの声に耳を傾ける」「思いをくみ取る」「気持ちに寄り添う」など関わりの基本を明記して、職員の意識強化と実践を促しています。また、園独自の不適切保育防止チェックリストを活用し、年1回全職員が自らの保育を振り返るとともに、クラス会議やグループワーク形式の研修等を通じて職員間で協議し、保育の質向上に努めています。一方、調査当日は対応が不十分と思われる場面も確認されています。今後園全体でさらなる意識の共有化に向けた取り組みが期待されます。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

 生活習慣については、子どもたちは毎日の生活の流れ、リズムが身についてきていて、4,5歳児は自分で判断してトイレに行き、お茶を飲んでいます。乳児クラスでは外遊びに行く際に帽子をかぶり靴下をはくこと、また着替えについても自分からやろうとする姿が見られます。また、子どもたちの手洗いや歯磨きは自分からやりたくなる気持ちを引き出すようにしていることが観察されました。幼児クラスには看護師が紙芝居やクイズ形式で手洗いの指導をし、歯磨き指導は歯科健診の後で1回、赤染チェックは3回実施しています。毎日よく磨いた子どもにはメダルを用意しているので、子どもの励みになっています。歯磨きは0歳児クラスから始めて、慣れ親しむようにしています。なお、活動と休息のバランスは子どもたち個々のリズムがあるため、一人ひとりへの対応にまだ工夫の余地があると考えています。生活習慣全般について、園としては全員が卒園までにしっかり身につけることを目指し、ゆとりを持ちつつ取り組んでいます。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

 子どもがしたい、やりたいことを取り上げ、広げていく保育を心がけています。0,1歳児クラスでは子どもの様子から、一人ひとりの興味・関心を遊びに取り入れています。2,3歳からは子どもの希望や意見をクラス全体に広げ、皆で公園に探しに行くなど、目的や活動を共有して、協調性や子ども同士の関係性を育むことにもつながっています。2,3歳児、4,5歳児クラスも保育室を共有し、自由時間は相互に交流していますが、各々の活動が始まる際は保育士が時計を見せて誘導するなど、子どもが時間を意識して行動できるようにしています。また、年長児が年少児の着替えを手伝う等の関わりもサポートしています。子ども同士が協同する活動として、3歳児クラスのパラバルーン遊びや、運動会に向けて、5歳児クラスを中心に、4,3歳児クラスも加わったお神輿づくりなども行っています。近隣の公園に散歩に出かける際は、遊びや運動を楽しむとともに、交通ルールの習得にも配慮しています。5歳児には、雨の日に傘を差して散歩に行く機会も設けています。絵画や体操、剣道、リトミックなど、外部の専門講師による特別教室を通じて様々な表現活動を体験できるようにしています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 0歳児クラスは子どもの月齢差に配慮し、個々のリズムによって生活できるようにし、まず安心・安全を心がけています。朝夕は看護師も保育に入り、一人ひとりの体調面の状況も把握します。保育士は1対1の愛着関係を大切にして、1対1のふれあい遊びや赤ちゃん体操等を多く取り入れています。玩具も一人ひとりに合ったものを考えます。その都度子どもの興味をとらえて玩具の手作りもし、玩具は発達段階に応じて入れ替えます。1歳児クラスとの交流もあります。ホールで一緒に遊ぶこともあり、1歳児の体操を初めは見るだけだったのがまねするようになり、また1歳児が買い物遊びをしていると0歳児もやりたくなる等刺激を受け、また1歳児が0歳児の世話をする姿も見られるようになりました。家庭とは日々の送迎時と連絡帳を通して密に連携するようにしています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 1歳児のクラステーマは「言葉」です。保育士はゆっくりとわかりやすく心を込めて話しかけ、子どもは気持ちを言葉に換えて返すことを学んでいきます。友だちや保育士と簡単なやり取りができるようになることを目指しています。言葉が豊かになる2歳児クラスのテーマは「嘘」です。自己主張が増えてきて同時に嘘も言えるようになるので、自我の育ちを受け止め、満足感、安心感によって嘘のつけない正直な優しい心を育てたいとしています。探索活動の盛んになる時期でもあるので、子どもたちの興味をとらえて、人気の動物や乗り物の玩具を増やし、季節ごとに玩具の入れ替えをしています。その他広いホールを活用したり、2階の廊下や幼児の保育室を見に行って幼児とふれあったりと、探索意欲を満たし自分から遊びたくなる環境づくりを心がけています。切る前の野菜を見て触ってみたり、ピーマンやオクラでスタンプをしたりという経験もしています。家庭とはトイレトレーニングや食事、また情緒面も含めて、送迎時や連絡帳で連携した取り組みをしています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 2,3歳児クラス、4,5歳児クラスが一つの保育室で、遊びや活動を通じて日常的に異年齢交流を行っています。子どもたちは興味のあるコーナーで個々に遊ぶほか、車や電車など、異年齢児が同じおもちゃで道を作って遊ぶ光景や、共同での製作や並んで絵を描く、ままごとをするなど、グループで遊ぶ姿も多くあります。また、ミニサイズブロックに集中して取り組む姿や、子ども同士で作り方を教え合う様子も見られています。子ども同士のトラブルの際は、保育士は見守るだけでなく、各々の子どもの気持ちを聴きながら、それぞれの思いをわかりやすい言葉で説明し、お互いが納得できるような関わりを行っています。5歳児が中心になり、5歳児の発案を基に、卒業制作として、玉ねぎの皮を使って染め上げたお揃いのTシャツを作成し、材料集めに近隣住民や商店街から協力を得た事例があるほか、5歳児が中心となり、3,4歳児クラスも加わってお神輿を制作した事例など、個別の意見を基に全体で共有し取り組む活動も行っています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

 障がいのある子どもは原則として同年齢のクラスで受け持ち、特別扱いはしないようにし、個別指導計画はクラスの指導計画を念頭に置いて作成します。子どもたちは初めは自分たちとは変わっている行動などを見ると興味をもちますが、手伝ってくれる子ども面倒見のいい子どももでてきます。保育士は外部研修で学んだことを園に持ち帰りますが、実際の保育でその子どもから教えられることも多いです。例えばその子どものためにホワイトボードを使用して必要なことを絵で伝えたりすると、それは他の子どもも嬉しく興味を持ってよく伝わることに気づいたりします。療育センターの巡回指導を申請して、その子どものために年に1回程度来てもらいますが、その際に他の関わりにくい子どもの相談もでき、実際に見てもらって関わり方のアドバイスや課題を見つけてもらえます。困った時には電話相談もできます。保護者とは入園時に詳しく状況を伝えてもらい、その後も必要に応じて面談をしています。一方、保護者に対し、園の障がい児保育の方針の説明は行っていません。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

 各クラスの年間指導計画に「長時間にわたる保育の配慮点」としてそれぞれの年齢、時期に必要な具体的な配慮事項を記載し、保育士はそれを念頭に置いて長時間保育にあたっています。日中との連続性に配慮して、動と静のバランスを考慮すると共に、職員間の引継ぎを大切にしています。一人ひとりの様子を口頭だけでなくその子どもの様子をみながら引継ぎを行い、漏れがないように何度も確認しています。その日の子どもの様子を見ながら、集中力が続くように玩具を入れ替えたり、お迎えの遅い時間の子どもとは1対1で遊んだり、日中で楽しかったことを思い出して一緒に話したり、特別感が感じられるように工夫します。また、子どものやる気や長所に着目した言葉がけにも配慮しています。夕方の軽食おやつにはおかわりも用意して、子どもにより量の調整が出来るようにしています。保育士は保護者と積極的に関わり、関係性の構築に努めています。保護者アンケートでは、担任でない先生も子どもの様子を知らせてくれる、引継ぎがしっかりしている等の意見も確認されています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

 5歳児の年間指導計画の第Ⅳ期(1月~3月)には就学に向けた計画が含まれています。午睡のなくなる頃から午睡時間を使って字の練習を始め、書き順も練習しています。また、事前に小学校のことを絵本や紙芝居、紹介用の写真等を見せて、親しんで想像できるように働きかけています。上履きの着用やハンカチを持つ習慣も練習しています。保護者には1月に就学前懇談会を実施し様々な質問にも応じて、気持ちの負担や心配に対して配慮しています。在籍している園児の兄や姉が小学校にいっている保護者の話を聞いたり、小学生のいる職員から話を聞いたりもします。小学校の教員が園に訪れた際は、友だちとの関わりの様子などを直接見てもらった上で意見交換を行うなど、小学校との連携にも配慮しています。保育所児童保育要領は入園時から意識して記入に努め、5歳児担当職員だけでなく、職員間で共有できるようにしています。幼保小連携事業を通じて、小学校見学や勉強会に保育士を派遣する等の取り組みも行っています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

 園の看護師が「健康管理マニュアル」「保健計画」を作成し、実情に応じて変更箇所を追加し、年度末には職員間で見直し、毎年確認しています。子どもの体調に変化がある際は、看護師に随時相談し判断を行うこと、職員間及び保護者への連絡すること等をルール化しています。「病後児保育室ひまわり」を併設し、看護師が見守りを行うほか、状況に応じて個室対応も実施しています。
 子ども一人ひとりの健康状況はクラス別の「健康状況一覧表」に予防接種状況等が記され、個別の健康相談カードには入園時からの健康診断、歯科健診、心臓健診等の記載があります。カードは健診の度に家庭に戻して予防接種等の追加記載をしてもらいます。毎月看護師作成の「すこやかだより」を発行し、都度保健に関するタイムリーな情報発信に努めています。
 乳幼児突然死症候群については入園説明会で看護師から細かい説明があり、職員は周知して日々うつ伏せ寝を防ぎブレスチェックを実践しています。毎年厚生労働省の決めた強化月間があり見直し、再確認の時としています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

 健康診断、歯科健診の結果は保護者に専用の用紙に記載して渡し、口頭でも伝えます。健診後気になる子どもには個別に看護師が対応し、家庭との連携を保つように努めています。健康診断、歯科健診の結果はまた保健計画に反映され、歯科健診の結果を踏まえて、年に数回看護師が年齢に合わせてわかりやすく歯磨き指導をしています。それを受けて保育士は子どもたちが日々歯磨きに意欲を持てるように働きかけています。0歳児クラスから歯ブラシに親しみ、全クラスで虫歯が少ないという成果を上げています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

 横浜市策定の「保育所における食物アレルギー対応マニュアル」に則り、「保育園アレルギー対応マニュアル」を作成し、それを基に対応しています。入園時に保護者と詳しく状況を確認し、看護師、栄養士とも情報共有をして当たっています。園の方針は除去食ですが、極力、見た目で普通食と変わらないように努めています。牛乳は豆乳に、卵を使っていないマヨネーズ、バターの代わりにサラダオイルを使用します。また除去せずに皆が同じものを食べられるメニューを工夫しています。保護者には毎月前もって食材の一覧表を見て確認してもらいます。配膳時には誤食防止のために、配膳前にメニュー表を確認、除去食トレイ、食札を使用します。子どもの机は一人にはせずに他の子どもとの境にビニールテープを引き楽しく安全に食べられるように配慮しています。給食職員はアレルギー、衛生管理に関する外部研修を受講して会議で報告し、看護師が職員向けのエピペン講習をしています。慢性疾患のあるケースに対しても、嘱託医である法人理事長と協議し、可能な範囲で受け入れを行っています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

 各年齢の年間指導計画に食育欄を設け、4期に分けて食育一般とクッキングの計画を記載しています。2歳児クラスから給食時には保育士も一緒に食べるようにし、楽しく意欲的に食べられる雰囲気づくりをしています。食育計画にクラス別に食具の正しい持ち方指導を入れています。スプーン、フォークを使えるようになってからお箸を導入します。食器は、乳児には強化メラミンを、幼児は強化磁器を使用しています。子どもの食欲に併せてお代わりも準備し、自分で量を調整できるようにしています。また、苦手なものでも一口食べてみるよう勧めています。子どもが厨房を見ることができるよう小窓を設けているほか、乳児クラスでは切る前の野菜に触れる、1歳児クラスでは野菜をまるごと見せるなど、年齢に応じて食への興味や関心が高まるようにしています。幼児クラスでは畑で野菜を栽培して収穫も経験し、3歳児クラスの第4期からはクッキングも計画に入れています。毎月栄養士が「食育だより」を発行し、旬の野菜や食育の紹介、家庭へのアドバイス等を掲載して配布するとともに、人気レシピを設置し持ち帰りできるようにするなど、保護者との交流促進にも努めています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

 子どもの好き嫌いを把握していて、献立は園の栄養士3名が交代で作成しています。郷土食も3人で持ち回りでメニューを考えます。法人の給食会議が年に2,3回実施されていて、系列園がメニューを持ち寄ってレシピの交換をし、より良い給食を目指しています。残食は記録し人気のないメニューについては原因を考え、かたい場合はみじん切りにしたり、肉等はしっとりするように煮込んだり、という工夫をしています。旬の野菜を取り込み、行事食も季節感が出るようにし、また人参を可愛い型抜きにする等、食欲をそそる工夫をしています。また、年度の後半は子どものリクエストを取り入れます。0,1歳児は保育士が判断し、幼児は積極的にリクエストをしてきます。栄養士は、保育士から子どもたちの喫食状況を聴取する等、可能な限り食事の状況を確認しています。お代わり分や0歳児クラスの食事を運ぶ際にいくらか食事風景を目にするぐらいになっています。衛生管理体制は整っていて、厨房マニュアルに従って実施しています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

 全保護者との送迎時の交流を大事にしています。今回のアンケートでは、担任でない先生も子どもの様子を知らせてくれたりして嬉しい、という思いがいくつも述べられていました。また、乳児クラスは連絡帳を用いて、日々のいろいろな姿や家庭での様子のやり取りを共有しています。幼児クラスはクラスで1冊のノートを用いてその日の活動の記録を伝えています。写真を掲示する日もあります。保護者に園の目標や保育内容について理解してもらうために、まず入園時に配布する重要事項説明書に、園の理念、保育の基本方針、年度目標、そして各クラスの年間保育計画を記載し、説明会で解説しています。その後は毎月の園だよりで各クラスのその月の目標と週ごとの目標や取り組みを伝えています。そのほか、懇談会や保育参加、保育参観、親子交流会、親子遠足、運動会、保育のイベントのビデオ上映会等の場で、子どもの成長を共有できるようにしています。保育日誌等でその日の一人ひとりの子どもの様子や家庭との情報交換を記録しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

 保護者との信頼関係の構築と安心感のある保育実践に園全体で取り組んでいます。保護者のお迎え時間が遅くなる場合は、柔軟に対応を実施するほか、事前に保護者から延長保育の必要性を確認し、急な依頼でも対処できるよう配慮しています。子どもの体調不良時にも、併設の病後児保育室で随時対応しています。
 保護者が相談しやすい雰囲気づくりを心がけ、随時相談が可能な旨を懇談会等で周知するとともに、保護者からの相談には必ず園全体で共有し対応することをルール化しています。相談の内容は、日誌等に記録して子ども会議等で情報を共有しています。なお、相談記録ファイルを整備していますが、児童相談所との連絡内容など、より重要な情報を記録するのみとなっています。今後は、広く保護者からの相談内容を記録し、分析・検討して日々の保育や継続的な支援に生かすことが期待されます。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

 虐待の早期発見のために、日々全園児のボディチェックをしています。乳児は着替えの際に、幼児は寝る前や起きるときなどにさりげなくチェックします。あざ等がみられた場合には、看護師が確認を行うほか、夕方のお迎え時等に保護者にさりげなく声掛けを行い、状況を聴取する等の対応を行っています。また、状況に応じて随時ミーティングで報告し、検討を行うほか、区の担当課や児童相談所と連携し対応を行うこととしています。虐待防止マニュアルを整備し、園独自の不適切保育防止チェックリストを用いて毎年自己点検を行うほか、定期的に職員研修も行っています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

 保育実践の振り返りとして、園の理念・基本方針を年度始めに確認し、それをもとに各指導計画の振り返りをクラスごとに行っています。また、単に活動の実施状況だけでなく、子どもの心の育ちや意欲などに繋がっているかを焦点にして、会議やミーティング等で協議しています。独自に策定した2種類の評価基準を用い、年度ごとに全職員が参加して園の自己評価を行い、保育の内容や園の運営について確認し、改善につなげる取り組みを行っています。