社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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熊谷乳児園

2020年04月22日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 かながわアドバンスサポート

② 施設・事業所情報
名称 熊谷乳児園 評価対象サービス 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 18 名
所在地 210-0822
川崎市川崎区田町2-10-6
TEL 044-266-1918 ホームページ
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2015年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 特定非営利活動法人むくの木
職員数
常勤職員:10 名
非常勤職員:1 名
専門職員
施設長:1 名
保育士:6 名
看護師:1 名
管理栄養士:1 名
施設・設備の概要
保育居室数:3
調理室:1
園庭:106㎡

③ 理念・基本方針
【保育理念】:・子どもの一人一人を大切にし、保護者からも信頼され、地域に愛される保育園を目指す
【保育方針】:◇自然と親しみ、楽しい生活の中で強い心とからだを作っていく、◇子ども達に本当の体験、本当の文化を伝える、◇子どもたちの自主性を重んじ、自立心を養う、◇大人は専門性を高め、黒子として子どもたちの輝く毎日を援助する

④ 施設・事業所の特徴的な取組
園は【保育目標】を、「◎心身ともに豊かな子ども、◎意欲を持つ子ども、◎思いやりのある子ども」として、“園では子ども時代にしかできない日常経験の中でつよい心が育つ手伝いをしていきます”をモットーとして打ち出し、1976年に「0歳児預かり」からスタートした保育事業経験から、子ども一人一人と向かい合う保育哲学を持って、保育事業に当たっています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2019/11/01(契約日) ~2020/03/23(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 回(年度)

⑥総評
特に評価の高い点 1.泥んこ遊びと長距離散歩での身体作り
園長の半世紀にわたる乳児専門の保育経験から出した保育方針、「自然に親しみ、楽しい生活の中で強い心と強いからだを作ってゆく」が顕著に表れているのが、泥んこ遊びと長距離散歩です。106㎡の園庭に赤土を30センチの高さに盛土し、築山を作り、泥んこになって裸足で走りまわります。お散歩は、多摩川の土手まで1.5キロを1歳児から歩きます。泥んこ遊びは、最初は嫌がっていた子も誘われて近づき、泥に入るようになっています。  
そして2歳児は一人を除いて全員が、“泥んこあそび絶好調”と表現されるように、自然の中に溶け込む姿が「評価反省」欄にあります。自然と親しみ身体を強くした1歳児は、近くの公園まで全員歩いて行けるまでになっています。
2.全保育士が楽しく仕事できる場をつくること
園長は自らの役割を、「全保育士が楽しく仕事できる場をつくること」として、「園だより」や、クラス懇談会において保護者に表明しています。その結果園は、「かわさき☆えるぼし」という、「女性の活躍できる職場」として、認証企業認定を受けるに至っています。
3.保育方針は園長が45年に及ぶ乳児専門の保育で培ったノウハウの蓄積
保育方針は具体的で、園長が45年に及ぶ乳児専門の保育で培ったノウハウを蓄積したもので、本園の5つある保育方針は保育プログラムと密接にリンクしており、それらをこなしてゆけば、保育目標に到達するよう設計されています。例えば「自主性を重んじる」項では、子どもが納得せず動かない時でも、忍耐強く30分は待ち自分から行動を起こすことを期待しています。次の行動へせかさず、自ら気づくまでま待つのです。これらこどもの自主性を重んじるシーンは随所にあらわれています。
改善を求められる点 1.利用前の説明の仕方にわかりやすい工夫
 保護者アンケートによれば、「過去11年間以内に利用を開始され、利用前に説明を受けた方に」の設問の項では、約38%の保護者から、良否について「どちらともいえない」という返事をもらっています。よって、新入保護者への説明に関して、今一歩の園の工夫が望まれます。
2.保護者からの苦情・不満の受付に前向きな対応
 玄関に掲示してある「熊谷乳児園」のA4文書には、「苦情等の受付先は下記の通りです」とあり、担当者、連絡先、受付時間の表記が小さく表示しています。しかし、これが苦情解決の表示と見るには注意力が必要です。さらに、アンケート調査でも、「要望や不満はきちんと対応されているか」の設問で、約31%の保護者から「どちらともいえない」「いいえ」の結果が寄せられています。
重要事項説明書の「苦情相談窓口」に関する記載は、川崎市の記載要領では小規模保育事業所では、「不要」とされていますが、重要事項説明書に記載し入所希望者に説明し、園として「苦情・要望を歓迎します」という前向きな姿勢を、保護者に表明することが期待されます。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回、はじめて第三者評価を受審いたしました。
当法人の提供している保育サービスの質について、専門的かつ客観的な立場から評価をいただきました。
私たちが日ごろ行っている保育を客観的に評価していただき、高評価の点については職員の自信につながります。
また、改善の余地がある点については十分検討した上で努力すべき具体的な指標となりました。
今後も園長以下職員一同が一丸となって地域の子育て支援のための施設としてより良いサービスの向上に努力していきたいと思いました。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

・園では、保育理念を「子ども一人一人を大切にし、保護者からも信頼され、地域に愛される保育園を目指す」とし、保育方針を「心と身体の自立を促し、豊かな人間性を持った子どもを育成します(◇自然と親しみ、楽しい生活の中で強い心とからだを作っていく、◇子ども達に本当の体験、本当の文化を伝える、◇子どもたちの自主性を重んじ、自立心を養う、◇大人は専門性を高め、黒子として子どもたちの輝く毎日を援助する)」として、全体的計画の基盤とし、玄関にも掲げています。保育理念、保育方針は子どもの成長・自立を第一として、保育を進めており、園の使命や方向を表しています。全職員はこの理念、方針を保育の行動規範として保育に当たっています。
・保育目標は「◎心身ともに豊かな子ども、◎意欲を持つ子ども、◎思いやりのある子ども」とし、毎月一度開催される運営委員会やクラスごとの会議で冒頭に保育方針・保育目標の読み合わせを実施しています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

・設置法人の役員会議では、系列園の地域の園長会議や大師支所から得られる情報を共有し、地域の保育事業の動向について把握しています。また、川崎市や川崎区の保育園担当に直接書類を届けたり、問い合わせる等で現状や動向に関して情報収集を行っています。
・子育て相談や園見学などで来園する地域の子育て世代との会話の中で、地域の子育てニーズの把握に努め、記録に残しています。
・月に1度顧問税理士が運営状況等の月次報告がなされ、問題点の抽出を行っています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

・設置法人の役員会では、契約税理士、社労士からの意見も取り入れ、現行の保育園経営にかかわるあらゆる問題点を抽出しています。
・抽出された問題、課題については、各園の職員会議にて職員にも周知しています。
・月に一度運営委員会や主担会議、クラス会議等で現場の問題が議題にあがると即対応を行っています。また、運営委員会で法人の状況を報告し、問題や現状の共有を行っています。保育運営委員会には現場の保育リーダー2名も入れ、現場意見も反映できるようにしています。
・抽出された課題については、解決・改善にむけて、対応責任者、メンバーを決め、グループで対応します。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・3年間の中期計画を、「保育園運営事業」「子育て支援事業」に分け、「きめ細かく、地域ニーズに対応しながら進める」として打ち出し、単年の事業計画に結びつけています。
・「保育園運営事業」においては、1976年開設した0歳児預かりの「無認可保育所」をスタートとして、2015年からの川崎市認定保育所(1、2歳児受入)、2017年の「小規模保育事業認定」の取得、卒園児を受け入れる、系列園「つめくさ保育園」の開設と、中長期計画を着実に実現してきています。
・園は、一貫して理念、保育方針の実現に向けて歩を進めており、現在に至っています。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・年間の中期計画を、「保育園運営事業」「子育て支援事業」に分け、「きめ細かく、地域ニーズに対応しながら進める」として打ち出し、単年の事業計画に結びつけています。
・事業計画の「保育所運営事業」では「産休明けから2歳児の幼児を対象とした生活全般を見る」など、具体亭行動を明記しており、実行可能な内容となっています。「子育て支援事業」では、「園庭開放事業」「子育て相談事業」と、具体的行動を打ち出しています。
・年間行事計画は、事業計画の一部として取り扱っています。
・全ての行動計画には、従事人員数、実施年月、費用など数値目標も盛り込んでいます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

・単年度の事業計画は、年度初めの第一回職員会議にて保育総括により説明され、職員の意見も受け入れて見直しも行います。
・職員も参加する運営委員会や設置法人の役員会議においても、重要課題の事業計画内容について、進捗状況の把握を行っています。
・職員会議においても事業計画の進捗状況は報告され、評価、見直しも行っています。
・職員会議を通じて、計画内容は職員に周知しています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

・年度初めの保護者懇談会では、単年度の事業計画内容を、分かりやすく、プリントにまとめ、配布し、保護者に説明しています。
・保護者からの意見は必ず記録し、必要ならば計画内容に反映します。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

・主担任会やクラス会議で関係する職員は、PDCAサイクルを使い、保育結果を振り返り(チェック、Check)、対策を策定し(対策、Action)、実行計画を立て(計画立案、Plan)、実行し(実行動、Do)の各段階について話し合いを行い、対応しています。
・年間指導計画には自己評価欄、月間指導計画、週間指導計画には評価・反省欄を設け、定期的に保育の振り返りを行っています。
・毎年度末には、保育士一人一人が「保育士自己評価」を行い、保育の質について振り返りを行っています。運営委員会で保育の質の向上に向けた取り組みや計画が話し合われています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

・指導計画の振り返り結果は、各指導計画の「自己評価欄」「評価・反省欄」に記録し、課題を明確にしています。各指導計画の振り返りは、関係する全職員で行い、課題の共有は図られています。
・クラスごとの会議において、関係する職員により改善計画をたて、園長、保育総括の承認のもと、改善策を実行します。改善計画については、タイムスケジュールを立てて、計画的に改善を進めます。
・クラス会議においては、改善の進捗を報告し合い、必要ならば計画の見直しを行います。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・園長は自らの役割を、「全保育士が楽しく仕事できる場をつくること」として、「園だより」や、クラス懇談会において保護者に表明しています。その結果園は、「かわさき☆えるぼし」という、「女性の活躍できる職場」として、認証企業認定を受けるに至っています。
・園長が自分の役割について表明した内容は、職員会議などの議事録に記録しています。
・職務分掌規程や消防訓練計画書内に、有事(災害、事故等)における園長の役割と責任について明記しています。また、不在時の権限委任等については、業務マニュアル(組織図)に明記しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・園長は川崎市の法令遵守関連の研修会、勉強会には出席し、また、地域園長会議などでも情報を得ながら、適切に保育事業を運営しています。
・園では、川崎市のごみ分別ルールに従って、ごみ類を処理しており、環境への配慮も怠りません。
・園長はことあるごとに保育現場に入り、率先垂範することで、職員にも法令順守を浸透させています。また、園長は、職員に対しての順守すべき法令等は顧問社労士や事務長を通じて勉強しています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

・園長は「運営委員会」において、保育の現状について報告し、メンバーによる討議を行っています。
・多くの課題については、話し合いながら決めています。
・事業計画などの改善グループなどの活動について、園長も中に入り積極的に参画しています。
・年1回の職員個人面談において、職員からの保育に関する意見をくみ上げ、対応しています。
・園では、年間研修計画を立てて、研修を進めており、また、研修の案内がある場合、職員の目に留まる場所に掲示して参加を促しています。

長は川崎市の法令遵守関連の研修会、勉強会には出席し、また、地域園長会議などでも情報を得ながら、適切に保育事業を運営しています。
・園では、川崎市のごみ分別ルールに従って、ごみ類を処理しており、環境への配慮も怠りません。
・園長はことあるごとに保育現場に入り、率先垂範することで、職員にも法令順守を浸透させています。また、園長は、職員に対しての順守すべき法令等は顧問社労士や事務長を通じて勉強しています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

・園長は、顧問社労士、顧問税理士、事務長の意見をもとに、保育所運営の現状を把握し、分析を行い、課題を抽出しています。
・園長は自らの役割を、「全保育士が楽しく仕事できる場をつくること」として、「園だより」や、クラス懇談会において保護者に表明しています。その結果園は、「かわさき☆えるぼし」という、「女性の活躍できる職場」として、認証企業認定を受けるに至っています。
・本園の保育所運営の目標の一つに「働きながら子育てができること」があり、職員会議や役員会議などで園長は、本件をたびたび取り上げて、組織全体の意識形成を図っています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・設置法人において、保育士人材は一年中募集しており、人員基準を上回って保育士を採用しています。
・毎年度の事業計画では、人員採用計画を明確に打ち出して保育所運営を進めています。
・時間帯別必要人員を表にして視覚化しています。
・ホームページの整備、就職フェアの参加、エージェントを活用しての採用活動を行っています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

・園では「職能資格等級制度表」があり、入職後の年数による「職能基準(キャリアパスに応じた期待される職員像)」を明確に打ち出し、人事管理を進めています。園ではこの制度に伴い、職員の専門性や職務遂行能力、職務に関する成果や貢献度等を評価しています。
・職員の処遇水準については、他保育所の求人広告内の処遇条件などを参考にして、おくれを取らないように配慮して進めています。
・年1回の職員個人面談では、保育所運営に関する職員意見を多く受け取り、運営改善に結びつけています。「職能資格等級制度表」は職員の自らの将来展望を明確にしています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・シフト表作成は園長が責任者として行い、職員の勤務状況について深く把握し、職員の意向も取り入れ、進めています。
・職員の心身の健康状態はシフト作成における重要要素であるため、平素より職員とのコミュニケーションを大切にしています。月1回の職員個人面談では、職員との話し合いの中で、助言を与えながら職員の状況を把握しています。
・ワーク・ライフ・バランスを配慮し、年間120日休暇制度を導入しています。令和2年より「かわさき☆えるぼし認証企業」に認証され、「女性の働きやすい職場」が確立したとして、公に認められました。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・園では「職能資格等級制度表」があり、入職後の年数による「職能基準(キャリアパスに応じた期待される職員像)」を明確に打ち出し、人事管理を進めています。この期待される「職能資格等級制度表」に則り、職員は年間キャリアアップ目標を定め、自己研鑽に励んでいます。
・職員は年1回の園長との個人面談において、前年度の目標達成状況の評価を受けて、本年度目標を打ち出し、研修受講などの自己研鑽に励みます。
・目標管理には期限なども盛り込み、期央などで進捗状況を判定しやすいもので策定しています。必要な場合には期央でも個人面談を受けることができます。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

・園の「職能資格等級制度表」は入職後の年数による「職能基準(キャリアパスに応じた期待される職員像)」を明確に打ち出しています。
・「職能資格等級制度表」には、保育所が職員に必要とされる専門技術や専門資格を明示しています。
・年度初めに年間研修計画を作成。計画をもとに実施するが、行事や本人のスキルアップ希望等により随時研修内容を変更しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

・園では職員一人一人の知識、技術水準、専門資格の取得状況等を把握しており、園長は「職能資格等級制度表」の期待する職能と比較しながら、個人面談に臨んでいます。
・年間研修計画は、この「職能資格等級制度表」に則った、必要な研修内容を選別し、実行しています。
・外部研修の案内は休憩室に置いたり連絡ノートに記入するなどして参加を勧奨しています。
・内部研修は全員にヒアリングし、参加できる日程に設定しています。研修は就労時間とし、残業代支給または別の日に早く上がり相殺しています。(本人希望を確認している)

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

・本園のように、0歳~2歳の小規模保育事業は、保育専門学校の修学単位とはならないため、学校からの実習要請はありません。
・保育所業務マニュアル中には実習生の受入項目があり、実習生受け入れの意義が明文化されています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

・園のホームページには、園の保育方針、保育目標を公表しています。事業計画や決算内容については内閣府に毎年提出するNPOの事業報告書に記載して、内閣府のホームページ上で公開されています。
・行政から小規模保育事業所では、重要事項説明書などに「苦情受付窓口、解決責任者」「第三者委員」などの掲載は不要との指導を受けています。
・川崎市地域子育て支援マップに、設置法人の理念や保育方針を掲載し、法人(保育所)の存在意義や役割を明確にするように努めています。
・見学に来た保護者や求職者に対して各園のパンフレットを配布しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

・全職員は入職時に新人研修を受講し、就業規則や保育所運営に関するマニュアル類を学んでいます。
・園長、事務長は、小口現金などは使用都度チェックし、記帳し、管理しています。
・契約税理士、契約社労士による、保育所運営に関する指導を受けています。
・年に一度川崎市の指導監査を受けています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・園では全体的な計画で地域との連携を具体的に、「地域町内会への行事参加」「地域公園清掃行事への参加」「連携保育園との保育交流」を挙げています。
・保護者向けには、育児相談会、リズムの会などを開催しています。
・地域の情報は、行事や川崎市保育課をはじめ、関連先の連絡先を記載したものを、保護者に配布するとともに、園に掲示しています。
・近隣の老人ホームの慰問や大病院のクリスマスコンサート、防災訓練への参加、臨海鉄道操作場の見学など、地域との交流を図っています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

・本園は0~2歳児の保育所で、小規模保育事業の乳児園であるため、小学校への進級クラスがなく、直接的には地域の学校教育施設等とのコンタクトの必要性がありません。したがって小学校への体験計画は実施していません。
・ボランティアについては、受け入れ方針を明確にして、ボランティア専門誌に募集案内を掲載しています。
・体験のボランティアには、子どもとの交流や保育に関しての必要な内容に関して支援を行っています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

・園の保育統括が保有する資格「発達支援コーディネーター」の会議が年三回川崎市で開催され発達障害のこどもの現況や保育方法について職員と情報を共有しています。
・虐待については児童の保護者間の虐待の事例があり子ども家庭センター(川崎中央児童相談所)で取り上げられましたが、、園が支援に乗り出す前にて転園してしまい、対処できなかったケースがありました。これを機に職員は虐待の早期発見などへの対処方法について身近な問題として情報収集 報告体制など知識を深めています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・園が年4回開催している運営委員会では、運営法人が認可保育所を2019年4月に新規開所し、この園を提携園としたこと、その園との交流強化案などや地域の福祉ニーズ、災害時の取組みなど議論されています。立地する街の町内会長が園長の親族であるため意見を容易に把握することができています。
・また、民生委員児童指導委員会との会議、懇談会に出席し、地域のニーズの把握に努めています。
・本園は設立以来半世紀にわたり、この地で地域の児童保育拠点として貢献していることから、多くの保護者、関係団体などとは密接に関係があります。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

・保育理念に「地域に愛される保育園を目指す」と表明し、全体的な計画に具体的な行動を明記しています。近隣のママさんたちの赤ちゃんのオムツ交換 授乳ができるベビーステーション「赤ちゃんの駅」を本園が開放しています
・。日本語、英語、韓国語、中国語で表記され、地域柄をにじませています。
・町内会行事には、盆踊り、おたき上げなどに参加、また公園清掃にも参加するなど地域コミュニティ、地域貢献に努めています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・保育方針は具体的で、園長が45年に及ぶ乳児専門の保育で培ったノウハウを要約したもので、その保育方針を実際の保育現場でのプログラムで実現しています。
・「子どもの権利条例」研修を受け、保育方針も改定して、各種職員会議で職員に対して周知をはかるべく会議の冒頭で「読み合わせ」を行っています。
・性差への固定観念を排除することは日常の生活上の態度から指導することを心がけています。園児はまだ2歳以下ですので、その芽生えは感じてはいないようです。4月からネパールの子が入園してきますが、父親が日本語ができるので心配はないようです。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:a】

・本園では保護者より個人情報保護のための同意書をもらっています。具体的に「ホームページにスナップ写真を掲載しない」「園だより等で写真を使う時には正面からの写真は避け、横顔を掲載する」など、プライバシー保護に深く配慮しています。
・夏には窓の外でシャワーを浴びますが、大きなバスタオルで体を覆うなど配慮しています。
・職員はプライバシー保護の具体例のマニュアルを持ち、保育の場での禁止事項を頭に入れています。
・保護者に対しては他の園児の事を聞かれても答えない等プライバシーの保護に努め、園内でのスマホ撮影は禁止です。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:b】

・玄関に置かれている本園の紹介はやさしい表現で、「おうちのようなたたずまい、リズム、泥遊びでからだをいっぱい動かし、広いテラス、緑の沢山ある園庭で、季節を感じながら家族のようにくらしています」。この1文は本園の特色を余すところなく伝えています。川崎市が提供する保育園紹介で1枠をもらい、やさしく書いた表現になっています。
・「重要事項説明」を玄関に置き、だれでも確認できるようにしてあり、年に数十人の見学者が来園し、園長、事務長が丁寧に説明します。本園の特色でもある泥んこ遊びをした後の、汚れた衣類を見せることで、見学者は泥んこ遊びを実感し、自然体験のすばらしさを認識しているようです。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

・入園説明会では「重要事項説明書」を配布説明して、「同意書」をもらい、同時に配布する「熊谷乳児園の手引き」では、詳細な園生活上の注意事項が書かれています。
・重要な保護者との連絡方法は綿密な規定を持ち、地震時の対応では手引書で、「警戒警報発令時」の登園前と後の対応、「発生してから」の登園前と保育時間内に分け、保護者に分かるように説明してています。特に配慮が必要な保護者に関しては、プライバシーに配慮して匿名性を重んじています。
・保育上の何か変更がある際は文書を配布、または掲示しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

・本園は0歳児から2歳児までの乳児専門の保育園です。3歳児以降の保育園の受け皿として同運営法人が「つめくさ保育園」を近所の開設し、これを提携園としたので、本園の園児はつめくさ保育園へ自動的に進級でき、保育の継続性が保証されています。
・進級の際は本園がもつ資料はすべてつめくさ保育園へ引き継がれます。
・また、他園へ転園する子どもに関する資料は要望がない限り提供はしません。要望があった場合には保護者の同意が必要になります。そういう事例はありません。窓口は事務長と園長になります。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・園児全員が個人としてもつ連絡帳には毎日の出来事や成長の兆候などが詳細に書かれ、保護者からのコメントも詳しく書かれており、満足度が図ることができます。
・また年1回の保護者懇談会でも3人の職員が出席し、保護者の意見を知ることができています。
・職員は保護者との面談時には園長、保育統括、担任の3人が出席し、綿密なヒアリングが行われ、その後の検討会では保育に生かす方法が検討されています。11月に1歳児クラスの保護者会を実施、担任が参加しました。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:c】

・本園には第三者委員は設置されていません。小規模保育事業の川崎市の認可要綱では「設置は不要」とされています。
・苦情の受付者及び及び苦情解決者は園長となっています。入園説明会で配布される「熊谷乳児園の手引き」でも紹介されています。玄関にも掲示がされrています。
・かって苦情がありその解決策として玄関の施錠がオートロックに改善した実績があります。この件は未公表ですが苦情の申し出があって3ケ月間で解決でき、その記録もあります。 保護者は毎日の出入りで改善されたことを感じています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:c】

・苦情相談受け付ける旨の文書を玄関に掲示しています。本園は少人数なため、口頭で担任や園長に相談や意見を直接話してくださる家庭が多く、そういった話し合いの際は事務室または和室を使い、他の保護者や職員に話が聞かれない様に配慮しています。
<改善を期待したい点>
・玄関に掲示してあります「熊谷乳児園」のA4文書には、「苦情等の受付先は下記の通りで・苦情相談受け付ける旨の文書を玄関に掲示しています。本園は少人数なため、口頭で担任や園長に相談や意見を直接話してくださる家庭が多く、そういった話し合いの際は事務室または和室を使い、他の保護者や職員に話が聞かれない様に配慮しています。
<改善を期待したい点>
・玄関に掲示してあります「熊谷乳児園」のA4文書には、「苦情等の受付先は下記の通りです」とあり、担当者、連絡先、受付時間の表記が小さくあります。これが苦情解決の方法の表示と見るには、注意力が必要です。重要事項説明書にも掲載が「不要」としていますが、園の運営を透明にし、相談苦情に前向きであるという積極的な姿勢を、保護者に明確に表現することを期待しています。
す」とあり、担当者、連絡先、受付時間の表記が小さくあります。これが苦情解決の方法の表示と見るには、注意力が必要です。重要事項説明書にも掲載が「不要」としていますが、園の運営を透明にし、相談苦情に前向きであるという積極的な姿勢を、保護者に明確に表現することを期待しています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

・本園は勤務シフト上、担任は週2回は保護者と会う機会があり、コミュケーションをとっています。
・口頭で聞いた相談・意見は業務日誌に記入、または当該連絡票をコピーして保管しています。
・それをもとに職員同士で対策を話し合い、周知すするように習慣づけています。職員はみな常勤であるために連絡ミスなどは少ないようです。
・相談苦情の処理について、園長は面前での話し合いを勧めています。文書や電話は冷たく感じるから「好ましくないメール」も相手が見えないから適切でないと職員へ伝えています。「顔をみながら話す」を大原則にして職員にも周知しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

・本園は川崎市の臨港地帯の中の戸建て住宅やマンションが多い地域です。事故発生が予測されるのは散歩ルートです。滋賀県での歩道への突っ込み事故を教訓に5つの散歩ルートのチェックを行い、道路上での注意事項など写真付きで保護者へ伝えてあります。
・保育責任者の園長をはじめ、職員が実地検証をおこない、作成したマニュアル「散歩時の注意点」では、0歳児と1、2歳の散歩に分けて注意すべき点が書かれています。
・園庭での事故、園内での転倒事故などを記録する「事故発生報告書」がありますが、川崎市役所大師支所へ報告する事例は近年ありません。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・本調査時に新型コロナウイルスの猛威で、防止策として厚労省通達で「37.5℃、24時間は発熱」の症状で登園禁止など実際のケースでチェックでき、感染症対策を身をもって体験していました。玄関で「ジェルによる手指の消毒」「手洗いの励行」「保護者は入室禁止、玄関での子ども受け渡し」など感染防止策を講じています。マニュアル「感染症」のなかの「流行性疾患の罹患状況把握、記録、予防措置」がありますが、厚労省、神奈川県の通達が優先していたようです。現実に感染症が日本中に蔓延している事態をうけて、「予防対策を真剣に行わなければ自分もこどもも感染する」という非常事態に遭遇し、感染症の予防、対症方法について保護者ともども真剣な取り組みを行っていました。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

・本園が想定している災害は火災、地震、洪水です。
・15号台風で近くを流れる多摩川と鶴見川が氾濫し、5キロ上流で浸水する事態がありました。海抜ゼロメートルに位置する本園一帯は3m以上のコンクリ建物に避難することが要請され、「洪水に備えて」と題する避難計画書を川崎市危機管理室へ提出しています。これは洪水による被害を受けないために予防的な行動と現実に多摩川、鶴見川が洪水に見舞われたときの対応を細かくたてたものです。保護者にも伝え安心を与えているようです。避難場所は殿町小学校となっています。近くにある消防署と密に連絡し、消防計画も毎年更新しています。
・行政から「緊急時災害用伝言ダイアル」が流される仕組みがあり、災害には地域の協力が不可欠ですが、園長の夫が町内会長を務めているので、万一の場合の協力は得られます。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:b】

・本園の保育マニュアルは長年にわたる乳児専門の保育経験から編み出されたもので、保育士には具体的で簡潔で分かりやすいものとなっています。「丁寧な言葉使いで、目を見て正面から話しかける」「ひとりひとりのペースを守り、こどもの時間に合わせる」などです。
・職員は新人、中堅等階層を分けて研修や会議が行われており、クラスごとの会議には保育統括、クラスリーダー、担任が出席し 週案の見直し、月次への反映と評価が行われています。
・本園は園児全員の個別指導計画があり、個人ごとに異なる毎月のねらいと保育士の援助、配慮がなされ、綿密な保育が行われ、園長や統括保育はそれを必ず確認しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:b】

・個別指導計画は月次、週案、日案と3種類作成されています。月次計画の個人ごとの保育指導計画の内容は、個人差を反映して皆異なる内容になっています。
・その子どもをよく観察し、サポートする部分はサポートした結果が指導計画書の「評価・反省」欄に現れ、 保護者の意見も取り入れながら翌月の計画書に反映されています。
・そして毎月の記録は「観察・個人記録票」に集約されてきています。原則として0歳児は毎月、1歳児は2か月ごと、2歳児は3ケ月ごとにこの記録が書かれ、保存されてきています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別的な個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:b】

・本園は川崎市公立保育園用の「全体的な計画」フオームに基づいて、2歳までの保育計画を園長と保育統括が作成しています。アセスメントは児童票、健康台帳、面談の結果をもとに作成されており、園児全員の個別指導計画も作成されています。
・本園には発達障がい児、アレルギー児など支援困難な子どももいますが、法人常勤の看護師、管理栄養士もおり、ケース会議も不定期ですが開かれ、指導計画にその対応策が反映されております。
・振り返りや評価は、各指導計画の「評価・反省」欄に必ず記載され、園長らの確認印もあります。
・支援困難な子どもは、ケース会議や保護者との面談等を通じかかりつけ医等に相談しつつ、対応しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・年間指導計画、月間指導計画、週間指導計画・日誌が個人ごとに記録されています。
・個人ごとの日々の「保育内容」「保育者の援助と配慮」が記録され、週単位で「評価・反省」が記入され、月間指導計画に反映されています。同時に子どもの成長した記録は、「観察・個人記録票」としてフアイルになっています。
・指導計画の見直しは月1回の会議で、園長、保育統括、クラスリーダー、担任と相談しながら、週案の指導計画の内容と実際の子ども様子を確認して、場合によっては適宜変更して、翌月の指導計画につなげています。
・本園ではメインは週ごとの個人別指導計画におき、著しく個人差を反映したものとなっています。
・子どもの様子を保育士は綿密に観察した結果であり、今後どのようにかかわってゆくか、標準的な子どもの姿と対比しながら、翌月の個人ごとの目標、支援方法が明確に書かれています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

・本園では指導計画、個別指導計画、週日指導計画・日誌は、すべて統一した様式で記録され、「観察・個人記録票」は園長研究部会で作成され各園で採用されている書式を使っています。
・この記録票は児童が入園してからの育ちを一人一人、保育士の関わりようと今後どのようにかかわるかかを記録したもので、子どもの発達する姿が見える貴重な記録です。
・1歳2か月までは毎月、1歳3~8か月は2か月に1回、1歳9か月~11か月までは3ケ月に1回、以降2歳11か月までは3ケ月に1回、3歳に達するまでは4か月に1回、と記録が義務付けられています。
・情報共有の目的で月1度のクラス会議、毎月1回の運営委員会、主担会議が実施されています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

・鍵の付く引き出しで個人記録は保管されています。
・個人情報保護法の規定に準じた管理体制を敷き、仕事は家に持ち帰らない、UBSは持ち帰らない、など厳しい体制です。就業規則に「職員禁止の事由」があり「情報漏洩、疑いのある行為は禁止」として、守秘義務が課せられています。児童福祉法の「守秘義務」の内容と罰則について周知しています。
・保護者については入園説明会と重要事項説明書により詳細に説明しています。「園内でのスマホ撮影禁止」を通知しています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

・本園の全体的な計画は、川崎市公営保育所の書式にそって園長、保育統括が作成しています。川崎市には「子どもの権利条例」があり、その趣旨も生かされています。園の保育の根本には、51年からの長い歴史の中で乳児一筋に培われた経験があり、「極力家庭環境に似た保育」を目指すことにあります。保育理念、方針、目標もこの考えで貫かれております。変化してしまった川崎の工場地帯の実情から、近隣の住宅がマンションに代わり、高齢者の増加、若年世帯の減少が進み、それらに配慮した計画になっています。遠距離通勤の人向けに朝7時開園し、夜8時までを保育時間としています。各職員も運営委員会で意見を述べる機会があり、園長も柔軟に対応しています。本園の5つある保育方針は保育プログラムと密接にリンクしており、それらをこなしてゆけば、保育目標に到達するよう設計されています。例えば「自主性を重んじる」項では、子どもが納得せず動かない時でも、忍耐強く30分は待ち自分から行動を起こすことを期待いしています。次の行動へせかさず、自ら気づくまでま待つのです。これらこどもの自主性を重んじるシーンは随所にあらわれています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

・本園の立地は隣が空き地、裏が工場ですが交通量も少なく閑静な場所です、小規模な保育園用に自宅を改良して5年前に建て替えられています。イエローの外観で近隣の薄灰色の家が多い中で目立っています。裏に100㎡の園庭があり、赤土の土山を作り、泥んこ遊びができ、季節にはジューンベリがたわわに実り、ジャムを作り食べたりしています。大根、 キューりなど野菜も作り、きんもくせいなど常緑樹も植え、生け垣もあり、緑豊かな園庭になっています。木造の家の内部は殆ど木で作られ、フローリング、間仕切り用の柵、壁、天井、はては時計まで木製です。保育方針にある「自然に親しみ・・」「本物の体験を」の趣旨に沿った配置です。室温は22~25度、湿度は加湿器2機、裏は園庭に通じ、広い木製のテラスがあり、生け垣を通して風は入ってきます。子どもが使うおもちゃは毎日次塩酸塩素水で消毒しています。「安全点検チェック表」に毎日のチェック状況が記入され、担当者の名前も入っています。本園は子どもにとって「第2の居場所」として家でゆっくり、くつろげる場所として使えるよう作られています。テラスでの一人遊び、8畳ある和室はスライド式のドアのため容易に入り込め一人になれます。トイレ部屋は中に個室のトイレがありプライバシーは保たれています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:b】

・子どもの個人差は毎日の遊びの様子の記録、週間単位の記録、月間の評価反省記録で適格に把握されています。各6名づつの少人数に2人以上の常勤保育士が付き、きめ細かな保育が行われています。毎週の個別計画表にはその週のねらいと保育士の支援、配慮が記入されており、週末にはその達成のレベルが反省されています。子どもが何をしたいかを見るときには3つぐらいの選択肢を見せて、子どもが興味を示すまで保育士は待ちます。子どもの気持ちを焦らせないように 、強制しないようにしているのです。園方針の「一人一人のペースを守り、子どもの時間の速さに合わせる」に則り、子どもが安心して自分の気持ちを表現できるようにするためには、園は「保育士自身が楽しくリズム・うた・手遊びを沢山する」「こどもをバカにしたり、子どもの悪口をいわない」「ゆっくりと丁寧な言葉使いで同じ目線で正面から話しかける」など、園長の45年に及ぶ乳児保育経験からのにじみ出た方針を生かしています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:b】

・子どもの生活上の基本的習慣は排泄、着脱、食事、睡眠ですが、子ども自身が意欲的に身辺自立を行えるように子どもの発達意欲に合わせた目標を設定をして、保育士は黒子に徹して強制することなく、主体性、自立性を重んじています。梅雨時には体調を崩す子が多く、遊びはその日の体調に合わせ臨機応変に変えたり、排泄では0歳児は快、不快の気持ちがあるので、それを敏感に感じ取り、オムツ交換しています。1歳児になると、面倒くさがらずにトイレに行くような、目標設定をします。子どもは他の子どものパンツを見ることにより、トイレに意識がゆくようになり、これに挑戦するようになってきます。半年もたたないうちに、これができるようになっています。2歳児の10月には“全員トイレトレーニング成功、パンツとなる”という喜びの言葉が、10月保育計画の反省欄にみることができます。自分で人のふりを見て 考えて行動するようになってきています。ここでの保育士の役割は園方針にある通り「黒子に徹して、子どもたちの輝く毎日を援助する」ことです。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

・本園最大の特色は泥んこ遊びと多摩川土手までの遠距離散歩です。裏の園庭には遊具を1つも置かずに、土山と砂場、 樹々、野菜栽培の土地があり、100㎡の庭にはダンプで搬入された赤土が30センチの高さで敷き詰められ、子どもたちの泥んこ遊びの場になっています。赤土は裸足で走れ、団子やケーキなどの造形に利用できる土です。土山の頂上から溝を作り、そこにバケツで水を2人で運び流す、その溝を滑り台にして遊ぶ。仲間と全身泥んこになりますが、最初は躊躇して入っては来ませんが、やがて仲間の子が泥んこになって遊ぶのを見て、自分も泥んこになって仲間入りします。園方針の「自然と親しみ・・」「本当の体験を伝える」を最も具体化した遊びです。また園庭で「焚火」をして本物の火の熱さ、燃える速さを体験しながらイモを焼いたりします。火の粉が勢いよく飛ぶのを追いかけたり、さまざまな反応をみせます。オペラ「森は生きている」の歌「12つき」をともに唄い、キャンプフアイヤーの楽しさを味わっています。また「強いからだを作る」という園方針のもと、多摩川の土手まで晴れた日には1.5キロを歩いて往復します。途中の交差点や信号待ち、歩く時の並び、職員の位置取りなど、「散歩の注意点」のマニュアルを遵守し、ルールを教えています。土手には「干潟館」があり、魚が沢山展示されています。子どもの興味やその日の気持ちを酌んで、7か所ある行き先を決めています。近隣の人たちとの交流は、近くにある他の保育園と交流したりしていますが、園児たちが3歳になってから進む「つめくさ保育園」には毎週行き交流し、年長児になる期待に夢を抱いているようです。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

・本園のスタートは昭和51年、45年前の0歳児専門の託児所です。現園長はNPO理事長も兼任し、毎日子どもたちの中に入り、子どもの成長を見守る毎日です。0歳児の個別指導計画書には、一人一人の子どもの成長度合いに応じた、目標と保育士のサポート方法が書かれています。4月の入園月には「保育園に慣らせる方法」とありますが、月齢の高い子は外遊びが好きな子が多く、低い子は午前寝をしながら室内でゆったりとすごす子が多いようです。それが6月にはハイハイしながら探索活動を楽しむ子、つかまりたちよりも這いずりを楽しむ子に成長し、10月には自分でやってみようとする子、散歩や戸外遊びで体を十分に動かす子、園庭で砂や泥など自然に触れながら遊ぶ子になっている姿を、計画書の「評価・反省」は描写しています。そして運動会のあった11月には「運動会に向けて交流会やいろいろな遊びをしたりしてきたが、みなそれぞれ成長して対応できるようになった」とあります。成長のスピードがはやい0歳児の保育に自信を感じているようです。
・部屋の作りは木製のフローリングで、低い木製の柵で区切り畳部屋にして、そこで保育しています。畳の落ち着いた空間があり、静かにゆったりと午睡をすることができます。6人に2人の保育士が付き、週2回は保護者と直接会う機会があるようにシフトが組まれています。保護者との連携、連絡が密に行われていて、子どもを預ける上での安心感を醸成しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 1歳以上3歳児未満の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

・1歳2歳の子どもは主体的に生活し活動できる時期にきています。園の保育方針も子どもの主体性を大切にした具体的な関わりの内容になっており、「自然に親しみ、楽しい生活の中で強い心と強いからだを作ってゆく」との方針に顕著に表れています。室内で行われる「リズム」は0歳、1歳、2歳の子どもが自分たちの体を使って動く激しい運動です。リトミックの応用版で円を描いて回ったり、反り返ったり、うさぎ跳び、カメ、アヒル、イモムシ、こま、お馬の親子などのかっこうをしながら、体の筋肉のあらゆる部分をリズムにのせて動かす運動です。保護者が共に体験した時、「実際にやると複雑な動きが多くて、びっくり」というほど体を動かします。戸外の遊びでは園庭で6月から毎日泥んこ遊びをして、赤土で団子やケーキなど好きな食べ物の形を作り楽しみます。1歳児は、まだなじまずに背を向ける子もいますが、仲間の子が泥んこになってはしゃいでいるのに刺激されて、少しずつ誘われて近づき、泥に入るようになっています。そして2歳児は、一人を除いて全員が”泥んこあそび絶好調”と表現されるように、自然の中に溶け込む姿が「評価反省」欄にあります。自然に親しみ、体を強くした1歳児は近くの公園まで、全員歩いて行けるまでになっています。2歳児は片道1.5キロの道を多摩川の土手まで往復できるまでに成長しています。体の成長と共に自我の目覚めもあり、友達とケンカ、仲たがいもあります。自我の育ちでは、本人が気持ちを固めるまで何分でも待ちます。散歩のときでも10分は待ちます。せかさないのが園の方針です。集団生活の中で、人に迷惑をかけてはいけないということも、時には教えています。 

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:c】

小規模保育所のため非該当

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

・本園は0~2歳児までの小規模保育A型タイプで、乳児園用に設計されており、佇まいは普通の住宅です。肢体不自由児向けのバリアフリー設計ではありません。本園の常勤で保育統括は発達支援コーデイネーターの資格を持ち、また同法人経営の「つめくさ保育園」には常勤の看護師がおり、本園との兼任です。複数の発達障害を持つ子が在園しています。個別計画を作成していますが日常の生活には支障がなく仲の良い友達で、一緒に散歩したりして、目立った異常な行動は見受けられません。保護者とは必要に応じて面談し、園長、保育統括、クラスリーダー、担任、看護師とのケース会議が不定期に開かれ、指導方法を検討しています。川崎南部地域療育センターの巡回相談もあり、相談し助言をもらい、また園独自で臨床心理士に依頼して発達支援を行っています。

【A10】A-1-(2)-⑨ 長時間にわたる保育のための環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

・本園には朝7時から預ける子が4人います。夕方は6時半には引き取られています。通勤距離の長い保護者には、便利な保育園となっているようです。園長の「極力、家庭に近い保育」の基本方針が貫かれています。夕方4時過ぎから部屋は非常に広く感じるほどの空間となります。小さい園なので、長時間対応の保育士と担任とは、常に連絡を密に取り合って引き継ぎを行っています。
・午前中はクラスごとの活動時間、午後は子ども自身が居場所を選べるような自己選択的な活動環境を作り、子どもが穏やかに安心して過ごせるように考慮しています。また、あちこちで1歳児も2歳児も一緒に遊ぶ姿があり、走り回る姿もあります。中には保育士にべったりの子もいて、大人が来るとすぐ飛んできて顔を見上げて手をつなごうする子もいます。夕方には3時半におやつが出るだけで、それ以降は遊びの時間のようです。この時間は子供が不安定な気持ちになる時間帯でもあり、保育士たちは注意深くみて、子どもとの接触を多くし一緒に遊ぶようにして転倒、ぶっつかりなど事故を起きないように安全に配慮しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:c】

・0、1、2歳児対象の小規模事業所のため、小学校連携は非該当

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

・園では「川崎市健康管理マニュアル」に則って、登園時の保護者からの情報取得に始まり、降園時までの子ども一人一人の健康状態を把握し、連絡帳、保育日誌などに記録しています。保育中の発熱が37.5℃までは、園で様子を見ることにしており、38.0℃以上はお迎えを要請します。
・保護者には、「体調悪化」「けが」など詳細を伝え、事後の確認も行います。
・園では、看護師により「年間保健計画」を策定して、保育に当たっています。
・子ども一人一人の健康については、入園時に「健康記録表」を提出してもらい、生長歴や既往症についても把握して、全職員で共有しています。
・子どもに健康上の変化がある場合には、保護者より「母子手帳」の提出を受け、担任が「健康記録表」に転記しています。
・定期的に保健だよりを発行し、園の健康に対する取り組みや健康に関する情報提供を行っています。
・職員に対してSIDSチェックシートの記入方法や午睡時の注意点などを、職員会議などで園内研修し、SIDSについての知識の共有をおこなっています。
・保護者に対してのSIDSに関する知識、情報は入園時に詳しく説明し、個人面談、クラス、懇談会などでも運営委員会などでも繰り返し説明しています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科検診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:b】

・健康診断は年3回、歯科健診は年1回来園診察を行っており、医師作成の「検診記録表」により、健康診断は「連絡帳」に転記し、必要なら医師の「意見書」とともに口頭説明して、保護者に手渡しています。歯科健診に関しては、園看護師により「歯科健康診査表」を作成し、「歯科健康診査結果のお知らせ」を、必要ならば「精密検査要望書」とともに保護者に手渡します。
・健康診断・歯科健診の結果は離乳食など、保育内容にも反映させています。
・検診結果を「すこやか手帳」に記録、職員・保護者が確認できるようになっています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

・食物アレルギーのある子については「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」をもとに、、医師の「除去食申請に対する主治医意見書」を「川崎市健康管理委員会」に提出し、認定を受けて取り進めています。
・除去食内容についても継続的に医師の指示を得て進めています。
・前月末に当月の除去食メニューを作成し、保護者の承諾を得ながら進めています。また、医師への定期的受診を奨めています。
・子どもが違和感を持たないように、他の子どもとの食事内容は、可能な限り、形、色などを合わせるように配慮しています。
・川崎市の関連研修には必ず管理栄養士が出席し、内容を全職員に研修報告書などで周知しています。
・保護者には個別面談、クラス懇談会、運営委員会などでアレルギー対応についての理解を求めています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

・園では食育として園庭で子どもたちが、「インゲン」「とまと」「キューリ」「なす」「ピーマン」「ししとう」「大根」などを栽培し、管理栄養士はそれらの食材を給食に生かしています。また、園庭では「ジュンベリー」という、小粒の果実が育つため、子どもたちも一緒に収穫して、ジャムにしました。
・季節により、園庭にシートを敷き、屋外ランチパーティーを開くこともあります。園庭で「焚火」をし、焼き芋を焼いたり、秋には「焼きサンマ」パーティを開くこともあります。
・1歳児の食事量は最初に少なめによそり、食べれれば子どもに聞きながら、次々に追加するやり方で、完食の喜びを味わえるように、2歳児からは自分の好きな量を自分でよそるようにしています。
・嫌いな食べ物があった場合には、ほんの米粒大の大きさにして子どもと会話しながら口元に持っていくと、大部分の子が食べられるようになりました。保育士からの誉め言葉で、子どもも自信がわいてきてるようです。
・定期的に保護者向けに給食だよりを発行し、熊谷乳児園の取り組みを周知しています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:b】

・子ども一人一人の体調などにも配慮し、食材の刻み方など調理方法に配慮して提供しています。
・小規模であることの利点として、担任と栄養士との打ち合わせを日々行って一人一人の発達や体調に応じた食事の提供を行っています。
・厨房が保育室の隣にあり、カウンターキッチンになっているために子どもの食事の様子を毎日栄養士が直接確認し、献立に反映することができます。
・日本の季節に合わせた伝統料理、ひな祭りのちらし寿司、桜の季節には桜餅、クリスマスにはクリスマスケーキのように、季節感を折り込んだ食事を提供しています。
・安心安全な食材に力をいれ、特に調味料については無添加国産のものを使用しています。
・調理室の衛生管理は、特別「に「調理室衛生管理マニュアル」を管理栄養士、看護師で作成し、常時清潔に保っています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:b】

・家庭との連絡については、保護者からの連絡および園からの連絡はは、双方向で毎日の個別の連絡帳で一人ひとりの様子を伝えています。
・保育の意図や内容については、保護者懇談会、保育参加など、又、担任が保護者と会えるようにシフトを調整して、当日の様子を口頭で伝えられるように対応しています。
・個人面談は年1回開催し、また保育の体験会(体のどこの部分を鍛えているかを説明する運動、リズムの会)は年1回など、支援をしています。
・保護者との情報交換の内容は会議ノートに記録しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・保護者との信頼関係は、保護者との接触度を多くすることでき築いています。常勤保育士はシフト上、週2回は保護者と顔を合わせるように組まされています。また園児全員がもつ連絡帳には園での出来事、様子が詳細に記入され、保護者も家庭内での生活の模様を細かく書いています。フエイスツーフエイスと連絡帳の細かな伝えあいが信頼関係を生んでいます。
・保護者から要請があった場合は、相談を受けた保育士は、園長、保育統括が同席し、助言が受けられるような体制が整っています。
・日々の状況は「熊乳会議録」に記録し情報共有しています。職員はこれを読み、確認し情報を共有しています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

・虐待防止に関するマニュアルは明文化され全保育士がいつでも閲覧できるように提示されています。
・毎日の子どもの様子はマニュアルのフローチャート参考に確認しています。
・子どもの権利に関す研修は、研修のスケジュールに予定されて外部講師を招いて行っています。
・児童家庭センターとの密な連絡を取り合い虐待の恐れのある家庭、あるいは要注意家庭に対して早期発見に努めています。
・虐待の恐れのある場合は、保護者から話を聞いて問題をくみ上げるように傾聴して次の対応につなげられるようにしています。
・川崎市が主催する虐待防止関する研修に参加して常に新しい内容を共有しています。
・事例が発生した場合は、個別虐待記録に記載し、自動相談所とカンファレンスを行い、解決するようにしています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

・園の自己評価は年に1回実施し、前年の反省と今年度の目標を記入し、園長と面談して目標設定を行います。保育士の目標設定は運営委員会で検討された12項目、例えば「遊びのレパートリー」「子どもたちを否定しない」「あいさつをする」など、園の保育方針に沿ったものが多く、これらの中から保育士は自己の目標として設定していることが議事録から窺えます。
・園の保育の方針は、年間指導計画、月間保育計画、週間指導計画、日案等により詳細に計画されており、保育士自身が主体的に毎日の保育の評価、反省を記入して、保育の質の向上を図っています。
・これらの実績をもとに年間の反省と新年度の目標を設定しています。
・毎日、週、月次の反省、自己評価を行うことにより保育士自身の専門性、保育所全体の保育実践の自己評価につながっています。