社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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相模大野雲母保育園

2024年02月02日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社プレパレーション

② 施設・事業所情報
名称 相模大野雲母保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 60 名
所在地 252-0303
相模原市南区相模大野七丁目37番10号
TEL 042-701-6075 ホームページ https://www.kirara-hoikuen.com/about/hoikuen/sagamiono/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2017年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社モード・プランニング・ジャパン
職員数
常勤職員:18 名
非常勤職員:0 名
専門職員
保育士:15 名
管理栄養士:3 名
施設・設備の概要
保育室:4
更衣室:1
事務室:1
調乳室:1
子どもトイレ:10
大人トイレ:2
園庭:無
その他 誰でもトイレ:

③ 理念・基本方針
~輝く明日を信じて~  自分の足で歩むチカラ

信じることがチカラにかわり
「やってみよう!」という強い気持ちが生れます。
信じてもらっているという思いが
自分の素直な気持ちを表現できるという安心感につながります。
私たちは、どんなときもひとりひとりのチカラを信じ、
ありのままを受け止めて見守ります。
穏やかな環境の中で様々な経験をし、共に学び、自分を信じて、真の優しさと強さや
相手を思いやる気持ちを育んでいきたいと思います。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
1、健康な心と身体を育む
雲母保育園では以下の保育方針を定めて園運営をしております。
「健康な心と身体を育む」
具体的には、子どもの最善の利益を追求し、将来の自己実現へ向けた基礎を培う。家庭及び地域との信頼関係を築きながら、保護者が自ら子育てをする力を発揮できるように支援するという姿勢を全体的な計画に定めています。

保育目標として以下の子ども像を掲げています。
「自らの心と身体の健康を大切にできる子ども」
「まわりの人々の思いに気づき、社会の一員としての生活を目指せる子ども」
「自ら考えたことを表現し、様々な人と親しみをもって関わり合おうとする子ども」
「主体的な意思に基づいて行動し、探究心をもって考えられる子ども」

2、食育
「食との出会いから心身ともに健康で豊かな人を育てる」をスローガンに食育に取り組んでいます。
管理栄養士・栄養士を2名以上配置し、毎月テーマを決めて展開されるサイクルメニューではない園独自献立、毎日園で調理される給食、きめ細やかな離乳食対応などで安心安全なだけでなく楽しみになるような給食の提供を行っています。
日々の保育の中でも栽培活動やクッキング保育、「先生」のひとりである管理栄養士・栄養士との関りが子どもたちの食への関心を培う機会となっています。
毎月の給食だよりでの情報提供や、年に2回姉妹園と合同での食の祭典「給食フェア」は子ども達だけでなく保護者の皆さまからも好評いただいています。

3、きらら教室
きらら教室では、パズルやぬりえから言語やさんすうまで、様々なプログラムを通して生活に必要な能力を身につける活動を行います。
言語やさんすうと言ってもむずかしいことを勉強するというものではありません。丸暗記や機械的な学習ではなく、工夫や発見・感じたことを言葉や形にすることで考える力を養います。
保育士とじっくり向き合い、一人ひとりの成長を見守り援助します。楽しみながら集中して考えるため、基礎力・理解力・学習に対する意欲が育ちます。

4、保護者の方々との連携
雲母保育園では園と保護者の方々とのコミュニケーション・信頼関係構築を大切に考えております。毎日お迎えの際に5分間お時間を頂戴し、職員とじっくりお話をさせて頂くことをお願いしています。また年2回以上の個人面談、年3回の保護者会や行事、毎日の連絡ノート・栄養ノートを通し連携を密にとっていきたいと考えております。 また、園で行う様々な行事には保護者の方々のご協力が必要です。

5、安全管理
安全計画の策定、定期的な防犯防災訓練の実施、危険箇所をピックアップしたお散歩マップの作成など、日ごろより安全面に関しては細心の注意を払っておりますが、当園では万一の時に備えてセコムのセキュリティシステムを導入しております。職員不在時の園内への不審者侵入時や職員による非常ボタンでの要請により、すぐさま警備員が駆けつけるようになっています。
カメラ付インターホンの設置、職員は生体認証での入退出管理を行うなど、徹底した安全対策を実施しており、安心してご利用いただけます。

6、アレルギーへの対応
食物アレルギーに関しては対応マニュアルを整備しており、医師の指示に基づいてアレルゲン除去の給食の提供や、アレルゲンへの接触に配慮した環境整備を行います。専門知識をもった管理栄養士・栄養士がご相談も承ります。
園内環境としても日頃より清潔を保ちアレルゲンの除去につとめております。毎日の
清掃はもちろんのこと、おもちゃは毎日洗浄し、消毒を行っております。シックハウス症候群などの原因となる化学物質(※)は一切使用しておりませんのでご安心下さい。(※ホルムアルデヒド・アセトアルデヒド・トルエン・キシレン・スチレン等)

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2023/07/01(契約日) ~2024/01/17(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 0 回(年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ◇特長や今後期待される点
・研修体制が充実しており、人材育成に取り組んでいます
本社では、3年間のビジョンにより「人材の育成」と掲げています。本社では職員のキャリアパス体制を明確にしており、保育士・栄養士・看護師と求められる職員像を示しています。キャリアパスモデルでは、役割と責任など期待する職員像を明確にしており、職員一人ひとりの目標管理のための仕組みが構築されています。職員は、自己評価チェックリストにより評価・反省など振り返りをおこなっており、施設長との面談で必要な知識・技術を確認しています。施設長は、職員の研修計画を立てており、園内研修のほか、職員の経験や習熟度を考慮したキャリアパス研修、外部研修などの受講を勧めています。園では、保育サービスの質の向上に向けて、人材の育成に取り組んでいます。

・丁寧な保護者対応、保護者支援を心がけています
玄関先には、子どもたちが制作した季節の作品、絵日記、ドキュメンテーションなどを掲示しており、保護者に保育内容や活動の様子が分かりやすく伝わるよう工夫しています。毎日のお迎え時におこなっている「5分間対応」では、短い時間の中で子どもの状況を細かく伝えるよう心掛けています。また、保護者の声にも耳を傾けて話をよく聞き、子どもの成長を共に喜んだり、子育てに対する考え方に寄り添ったりしながら、子どもも保護者も安心して過ごしてもらえるように努めています。

・子どもと地域の交流の拡大・拡充に期待します
開園後の翌年にコロナ禍となり、外部との交流が難しい状況にありました。遠足などの行事開催にも大きな影響を受けながらも、保護者の協力のもと、芋ほり体験など、地域の資源を活用した活動も計画しています。現在は、感染症レベルの5類移行に伴い、高齢者施設との取り組みは少しずつ行われています。隣接している消防署、保育園、こども園、小学校と徐々に交流への取り組みを検討していますが、思うように進んでいない現状があります。「さがみはらんど」での保育園紹介や園庭開放をはじめ、積極的に地域に働きかけ、さらなる関わりを拡げていくことに期待します。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回、第三者評価を受審し園内の取り組みを客観的に捉えることが出来、園全体としての課題や目指したい姿を改めて考えることが出来ました。
今回の評価結果を踏まえ、課題改善に取り組み、次年度以降の保育活動をより充実させることが出来るよう、職員のスキルアップに努めていきたいと思います。
また、地域交流の機会も広げていけるよう働きかけを続け、より開かれた地域の育児支援の場となれるよう努めて参ります。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

保育理念や基本方針を明文化し、入園案内・ホームページ・パンフレットに明記しています。保護者には、園見学時や入園説明会・保護者会などで説明しており、玄関への掲示や園だよりで周知しています。職員に向けた取り組みでは、入社時の研修や年度始めの職員会議で周知しており保育の意識付けや実践につながるようにしています。園内研修と施設長会議で理念に沿ったテーマを取り上げ、理解の促進に向けた体制を整えています。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

法人は、子ども育成協議会に加入し、事業経営をとりまく環境と経営状況の把握・分析をしています。また、複数の自治体に姉妹園がある強みを生かし、自治体ごとの方針や相違点を広い視野を持って判断し、保育に関わる経営状況の検討をおこなっています。法人が、収集したニーズや分析した経営課題については、施設長会で情報共有しています。また、外部からの情報収集と意見交換による比較検討に、常に取り組んでいます。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

法人と連携し経営や保育園内の状況を把握し、課題や問題点の改善に努めています。施設長は自治体の連絡会に出席し、行政や他園から情報収集しています。リーダー施設長や本部職員が定期的に園を巡回しており、経営や保育園内の状況を把握し、課題や問題点の対応など連携が図れています。職員には、施設長会議の内容を共有しており、改善に向けた取り組みに努めています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

法人の「健康な心と体を育む」という保育方針をもとに、園独自の「輝く明日を信じて 自分の足で歩むチカラ」という保育スローガンを掲げて中長期計画を策定しています。主要な取り組みとして、(1)人材の育成と定着、(2)地域に根差した保育園づくり、(3)施設・環境の整備の項目を掲げているほか、中長期ビジョンに関連する園としての事業計画を立案し、時宜を見て施設長が主導のもと、計画の修正や見直しに取り組んでいます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

中長期計画をもとに単年度の計画として、事業計画書や年間行事予定の策定を行っています。年間計画はビジョンと実績を踏まえた実行可能な内容となっているほか、行事以外にも地域との関わりや、職員育成なども踏まえた計画となっており、計画や行事等の進捗は適宜、確認をする体制を整えています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

事業計画は、各園の職員会議などから得られた意見も参考にしたうえで、法人や施設長で計画の作成を行っています。また、事業計画は法人の定めている運営委員会・園評価にて当年の園の評価を年度末に実施しています。得られた情報から意見や課題を抽出し、次年度に向けた計画の策定に生かしています。職員には、年度初めの職員会議で周知し共通認識のうえ保育に努めています。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

保護者には、事業計画の周知や理解に向けて、案内や園だよりなどのお知らせはアプリを活用した配信に取り組んでいます。特に、年間予定表は年度初めに周知しています。ただし、参加確認が必要なお知らせに関しては手渡しで配布するなど、保護者に丁寧に伝えています。説明で分かりにくい部分は、必要に応じて資料を作成したリ、個別に補足説明をするなどの工夫をしています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

保育の質の向上に向けた組織的な取り組みとして、職員の作成した年案・月案・週案は園業務支援アプリ内に管理しており、計画内容は施設長の確認に加え、法人でも適時確認できる体制を整備しています。計画の修正が必要な場合は適時指導に取り組んでいます。また、職員は自己評価チェックリストを年に2回行い、その結果を踏まえて施設長面談を実施しています。年度末には園評価を行い、次年度計画に反映させています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

取組むべき課題を明確にするため、運営委員会の議事録・年度末と行事後の保護者アンケート・園の自己評価などから情報収集・分析行っています。得られた情報や振り返りなどから課題を抽出し、改善策を反映した次年度の計画を策定しています。職員には、昼礼や職員会議などを通して情報共有しています。主に行事などの立案した計画は、状況に応じて修正・変更するなど柔軟な対応に努めています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

施設長は、法人の運営方針を理解し、安定した運営に向けた取り組みの実行に努めています。施設長は、入園案内やホームページなどで園の方針や役割を明示しており、その活動の表明を行っています。また、園内の分掌表を作成し、施設長の不在時に災害が発生した場合には、各職員が自らの役割を認識し、分担した対応ができる体制を整備しています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

遵守すべき法令等を正しく理解するため、定期的にマニュアルなどを確認する機会を設けています。施設長は、行政からの通知や地域の連絡会で得た情報は、職員に報告し共通認識のうえ保育に努めています。また、施設長や職員は外部研修後に研修レポートを作成しており、園内研修にて情報共有しています。組織全体での法令遵守に取り組んでいます。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

職員の主体的なスキル向上の取り組みに向けて、年2回の自己評価チェックで自身の保育の振り返りをしています。施設長は、職員との面談で意向や必要と認められるスキルの確認をおこない、職員が年1回以上の外部研修へ参加できるように研修計画を立てています。また、園内研修では看護師による心肺蘇生・AEDの使用方法や誤嚥・窒息時の救急対応講習を取り入れており、保育の質の向上に向けて計画的に取り組んでいます。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

法人は、経営の改善や業務の実行性を高める取り組みとして、人事・労務・財務など分析し改善案の作成に取り組んでおり、園と連携を図っています。施設長は、リーダー会議・乳児・幼児会議などからクラスの様子や職員の状況を把握しており、意見を取りまとめるなど積極的に取り組んでいます。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

法人が、主導となって採用活動を実施しており、求人・採用・配置等の人事に関わる計画など施設長と連携が図られています。また、園の入口に求人ポスターを掲示し採用に向けた活動に全園で取り組んでいます。求人の取り組みでは、既存職員からの紹介優遇制度の整備、家から1時間以内で通勤できる園への配置、栄養士の実技試験、選考前の園見学など、採用強化の施策に取り組んでいます。採用後はキャリアパスをもとに、職員の資質などを考慮したうえで、研修や配置が行われています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

園の求める職員像として社訓「Kiraraizm」を掲げ、求人案内や入社後の園内研修などで周知しており、職員が取り組むべき方向性を明確に示しています。また、職員の自己評価・年度末の意向調査・施設長との面談により、法人の定めるキャリアパスと連動した評価体制を構築しています。昇格や異動については本人からの希望も受付けて柔軟に対応しています。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

職員の就業状況等は、勤怠管理システム・人事情報集約システムなどを用い、法人にて労務管理をおこなっています。また、健康診断・ストレスチェック・産業医の設置など、職員の健康面に配慮しています。加えて、有給休暇、夏季休暇、社宅制度、栄養士の保育士資格取得支援などの福利厚生にも努め、必要な職員には、時短勤務や育児・介護休暇の取得など安心して働ける環境整備に取り組んでいます。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人では、職員のキャリアパスを作成し、一人ひとりの目標管理のための仕組みが構築されています。職員は、保育所保育指針などに基づいて基準を定めた自己評価チェックリストを年2回実施したうえで、施設長と面談をしています。施設長は、職員との面談で現在の状況を確認し、課題や目標などについてサポートや適時指導を行っており、職員の働きやすさとやりがいが追求できるよう努めています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人は、職員の教育・研修に関する基本方針の実現に向けて、職員の年1回以上の外部研修と月1回の園内研修を受講できるように研修計画の立案に取り組んでいます。また、日々の保育において教育に関わる課題が認められた場合は、研修計画の見直しと修正をおこない、職員の知識やスキルの向上に向けて、適時調整をおこなう体制を構築しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

園では、新任職員にはOJTを実施しており、職員の成長を適切に把握しています。また、キャリアアップ研修の受講推進に取り組んでおり、年1回以上を目安に自身の必要な分野の外部研修に参加できるように研修計画を立てています。連絡帳の記載方法や送迎時の保護者対応などは、施設長と法人の2重管理体制を構築しており、各職員の習熟度に合わせた指導体制を整えています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

園では、保育に関わる実習生の受け入れに向けて業務マニュアルを整えています。実習生の受け入れは採用の窓口の一つと捉え、養成校と連携のうえ積極的な受け入れに取り組んでいます。また、受け入れの際は業務マニュアルに沿って説明し、守秘義務などを明示した誓約書の提出を求めています。実習生の対応は主に施設長が対応しています。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

園は、運営の透明性の確保に向けて、ホームページや動画共有サイトを通じて適正な情報公開に努めています。さらに、利用者からの意見・苦情・相談における園の対応フローを明示しており、必要に応じて園の対応などは掲示やお知らせを配布して情報公開に努めています。福祉サービス第三者評価の評価結果はホームページにて公表を行う予定です。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人では、職務権限規程・倫理規定等を含む業務マニュアルを定めており、職員に周知しています。園では、年1回内部監査を実施し透明性の高い適正な運営に取り組んでおり、行政指導及び監査を受け、外部の専門家による支援などを実施に取り組んでいます。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもが近隣地域との交流を築くため、園は業務マニュアルに基本的な考え方を定めています。地域の未就学児を対象とした園庭開放は、園の掲示や相模原市のホームページで周知しており随時受付けています。園では、玄関に地域の子育て家庭が利用できる施設のパンフレットを常置しており、保護者に情報提供をしています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティアの受入れに関する方針などは、法人の定める業務マニュアルに記載しています。受け入れ時の対応は、子どもに関わる前に施設長からオリエンテーションを実施することで、法令遵守における留意点の把握や、子どもとの関わり合いをスムーズに展開できるように配慮しています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

園の事務所には、地域の関係機関・団体の連絡先一覧を掲示しており、緊急時には速やかに対応できるようにしています。施設長は地域の施設長会に参加し、地域の福祉ニーズ等の情報交換をおこなうなど、関係機関との連携に努めています。行政の保育課は、定期的に園を巡回しているため地域の情報収集や課題解決に向けて協働して取り組む体制を構築しています。気になる子どもについては常に法人と連携しており、虐待等権利侵害が疑われる子どもに関しては施設長が児童相談所や市へ通報するなど、状況に応じて関係機関との連携体制を整備しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の福祉ニーズなどの把握に向けて、関係機関、自治体、事業団体などからの情報収集に取り組んでいます。施設長は、地域の子育て家庭からの育児相談や、園見学時に子育てに関する悩みや相談に応じています。園の第三者委員は地域の民生委員に委嘱しており運営委員会で情報共有するなど、地域の福祉ニーズを把握するための取り組みをしています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の福祉ニーズに応えるため入園する子どもの保育をするとともに、安定した保育の提供による地域貢献をしています。園では、相模原市主催の子育て応援フェスタに参加するなど、積極的に地域の子育て家庭の支援に取り組んでいます。コロナ禍の情勢を注視し、近隣の老人ホームとの交流を検討しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもを尊重した保育の実施に向けて、法人の定める業務マニュアルに基づき、職員研修を毎年行っています。施設長は、日々の保育の中で人権侵害に当たる可能性がないか確認を行っており、職員は子どもの気持ちに寄り添った保育に努めています。職員は、人権擁護のセルフチェックをして、日々の保育の振り返りをしています。保護者には、保育について園だよりや発行物の提供に加え、懇談会などの機会をとらえて理解を図る取り組みに努めています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

園では、プライバシー保護に関する業務マニュアルが整備されており、職員は園内研修で共通理解のもと保育に努めています。職員は、プライバシーに十分配慮して保育に取り組むとともに、いつでもマニュアルを閲覧できる体制を整えています。また、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制の評価制度も導入し、職員は毎年プライバシーマークテストを実施し深い理解へと繋げています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

園では、保育内容や食育活動の様子、設備などをホームページやSNSを活用し視覚的にわかりやすく情報発信しています。園見学は随時対応しており、園内見学時は感染症防止に十分配慮して案内をしています。施設長が保育内容の説明を行うほか、入園の案内を用いて園の方針など丁寧な説明を心掛けています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

保護者には、入園時に保育内容や園の方針・基本的なルールの説明を行っています。児童票の記入に加え、成育歴・家庭状況・配慮事項などを入園前面談で詳しく聞き取りをしているほか、言語や文化の対応が必要な場合は、各家庭の状況に合わせて必要な配慮に努めています。また、重要事項説明書と個人情報取り扱いについて説明を行った上で、写真掲載への同意書の提出をお願いしています。説明にあたっては、言語や文化の違い、心身的なことなど、各家庭の状況に合わせた配慮をしています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の事情により転園が生じた場合は、子どもが転園先で安心して過ごせるように保育の継続性に配慮しています。転園先からの問い合わせなどには、保護者の同意のうえで必要な情報提供を行う体制を整えています。また、保育所の利用が終了した後も、施設長が関係機関との連携の継続に努め、保護者からの相談を受け付ける体制を整えています。また、その旨を個人面談や懇談会にて、保護者に説明しています。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

日々の保育の中で、子どもの言葉や遊びに集中している姿などから子どもの満足感や気持ちを理解するよう努めています。保護者とは、日々の会話や連絡帳・個人面談などで満足度を把握するようにしています。さらに、保護者参加の行事後にはアンケートの実施や、年度末に運営委員会・園評価の分析を行っており、次年度の取り組みに反映させています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

利用者の苦情に対する解決に向けた手順を定めております。保護者には、入園案内に苦情解決体制と相談受付窓口を明記し、玄関に掲示して周知しています。保護者とは、降園時に情報共有する5分間の対話に取り組んでおり、気軽に相談できる仕組みを整え、苦情となる前の段階で意見を吸い上げれるよう努めています。特に、降園時の5分間対応は、組織の中核的な取り組みとして姉妹園全体で注力しています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

職員は、降園時の5分間対応時に保護者が相談や要望が述べやすい雰囲気づくりを心掛けています。保護者には、相談窓口が複数あることを周知しており、クラス担任や施設長への意見の申し出に加え、相模原市の保育園支援班・園の第三者委員への相談ができる体制を整えています。相談解決の手順は入園案内に沿って説明しており、さらに玄関に掲示して周知を図っています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

園では、課題の解決に向けた手順を業務マニュアルに定めており、迅速な対応に向けて組織的な体制を整えています。保護者から寄せられた意見や相談事は、担任が一人ではなく課題の解決に向けて施設長や法人と組織的に対応しています。食に関する相談は管理栄養士も一緒に相談を受けるなど、連携が図られています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

法人と連携しBCPの策定と、業務マニュアルに定めるリスク管理・コンプライアンス規定など、安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制を構築しています。職員は、法人のエリア看護師から、AEDの使用方法や心肺蘇生などの緊急対応時の実技研修を受けています。また、事故に繋がる可能性のあるヒヤリハットの収集をおこなうほか、姉妹園と情報共有するなど組織全体で安全対策に取り組んでいます。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、業務マニュアル・看護マニュアルを整備しており、子どもの体調不良時や感染症予防や発生時の対応方法について明確にしています。また、マニュアルはいつでも閲覧できるように保管しているほか、園独自で感染症別の説明資料を作成しており、症状の特徴や登園目安などを明記しています。職員は、保護者に感染症別の説明資料に基づき適切な説明をおこなっています。保護者には、「園だより」の保健コーナーで身体や健康に関わる情報提供と注意喚起をしています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

園は、災害時における子どもの安全確保のため、対応すべき項目別のマニュアルを整備しています。保護者には、入園案内に避難場所を記載しており、緊急時の集合場所を定めているほか、年に1回引き渡し訓練を実施しています。園内の、備蓄品は法人にて必要量を算出しているほか、備蓄品の管理は施設長が定期的に消費期限などの確認をしており、組織的に取り組んでいます。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

法人では、保育に関わる手順書として子どもを尊重する姿勢を念頭に、業務マニュアル・規定類を定めています。職員は、業務マニュアルを業務支援アプリからいつでも確認することができます。施設長は、職員が定められた手順の通り実践していることの確認に加え、リーダー施設長の巡回時に保育状況を共有し連携に努めています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

法人の定めた業務マニュアルは、適宜リーダー施設長会議にて評価と振り返りを行っています。評価や見直しをする時期やその方法が確立しており、来年度の体制に向けて組織的に取り組んでいます。見直した内容は姉妹園と情報共有しているほか、職員にはクラス会議や職員会議などで周知しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

園では、子どもの家庭状況等を踏まえた個別の支援計画の作成に取り組んでいます。保護者から、入園前の面談にて収集した情報は、必要に応じて職員会議・昼礼にて情報の連携を図るほか、全体的な計画のもと職員が参画し年間の指導計画に繋げています。計画は施設長の承認と法人本部のチェック体制を整備しているほか、家庭支援センター等の連携にも努めており、指導計画の立案や保育方法の助言を受けるなど、指導計画を適切に作成しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

策定した指導計画は、評価と振り返りを判定する組織的な体制を整えています。週案の見直しは期限を設け事務所に記載し管理しているほか、月案はクラス会議で主任や栄養士も関わり、振り返りを実施し翌月の計画に反映しています。保健指導に関わる計画では、園長や職員が連携して看護関係の記録やヒヤリハットの集計を行い、次期の事故防止の計画に反映させています。見直しにより必要と考えられる保健指導は、園内研修を実施して計画の修正及び実行に取り組んでいます。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

子どもに関する保育の記録は、法人で定めている発達状況を項目ごとに示した児童票をもとに、職員間で情報共有しています。職員により記録の書き方に差異が無いよう、作成した記録は施設長が確認及び承認する体制があり、必要に応じて指導に努めています。指導計画等は園業務支援アプリのクラウドサービスに保管し、いつでも閲覧ができるほか、他クラスの計画も可能としており、職員間での保育の進め方を参考するなど、園全体でのノウハウの共有体制を構築しています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人では、個人情報保護管理規定を定めております。子どもの記録に関するものは全て事務所の鍵の掛かる書庫に保管管理しており、規定では、個人情報の保管期間や廃棄方法など明記しており適正に管理しています。職員は、毎年個人情報保護の研修とプライバシーマークテストを受けており意識付けに努めています。保護者には、個人情報の取扱いについては、入園時に説明し同意書の提出をお願いしています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章、児童の権利に関する条約、児童福祉法、保育所保育指針などの趣旨をとらえて法人本部が作成し、施設長が中心となって園の状況や地域性に合わせ、職員の意見も取り入れながら整備しています。地域の保護者への
子育て支援として、相模原市保育士会と相模原市が中心となって開催している「さがみはらんど」への参加を計画しています。計画は、園を取り巻く状況の変化に合わせて適宜改訂をおこなっています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

園舎内は広い廊下をはじめ、日当たりも良く明るく風通しの良い環境となっています。園内には季節の感じられる子どもたちの作品を掲示し、送迎に来た保護者から見えるように掲示の位置にも配慮しています。各保育室は、年齢や発達・子どもの特性に合わせ、パーテーションやマットを活用して安全かつ子どもが伸び伸びと過ごせるように整備しています。また、一人ひとりの心地良い空間、落ち着く場所がどこなのかを把握し、子どもの様子に合わせて環境の見直しをおこなっています。怪我につながりそうな危険が予測される箇所や家具にはテープやクッションで保護しているほか、可動式の仕切りを手づくりして用途に合わせて使用し、怪我の防止に努めています。トイレ内や手洗い場も明るく清潔に保ち、子どもが気持ち良く使えるようにしています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの生活状況を個人面談や5分間対応を通して把握して昼礼や職員会議で情報共有し、個々に応じた配慮をしていけるようにしています。子ども一人ひとりを尊重した保育をおこなっていくことを職員会議や園内研修で確認し、子どもが気持ちを伝えやすいよう落ち着いた環境を作り、仕草や表情に注意し、言葉を代弁し、確認しながら丁寧に聞き取ることを心がけています。クラスでの活動では、子どもたちの思いを受け止めて散歩先を調整し、活動の目標は押さえながらも、子どもの「やりたい」を反映できるようにしています。また、合同保育や土曜保育などの少人数過ごす時間帯は子どもたちのしたい遊びを聞いて取り入れるなど、気持ちに寄り添うことを大切にしています。職員間で声を掛け合って保育の流れを確認することや、事前に見通しをもってどうすればいいかを子どもに伝えることを大切にし、急がせる声掛けや静止や否定する言葉を用いないように努めています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

基本的な生活習慣においては保護者と連携を取りながら、一人ひとりの発達に合わせて丁寧に関わり、身の周りのことを自分でできるように援助しています。子どもが自分でしようとする気持ちを尊重しながら見守りつつ、子どもがやりやすい仕方や手順を伝え、子どもが自分で確認できる工夫をしています。午睡や休息は子どもの生活や睡眠リズムに合わせ、午睡時間の調整や午前寝の時間をとるなど柔軟に対応しています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

子どもの発達過程や生活環境を把握した上で保育をおこなっています。子ども一人ひとりの興味・関心に合わせた環境づくりを心がけ、玩具は子どもが見える、選べる、手が届く高さで配置しています。また、あそびが継続する工夫や出した玩具を戻しやすい工夫をした環境を整えています。園生活の中で子どもが自由に表現できるように、幼児クラスでは当番活動を取り入れてみんなの前で発表する機会を持ち、乳児クラスでも玩具のマイクを用いて自分の名前を言うなど「思ったことが言える」「思っていることを聞く」場面を設けています。また、さまざまなあそびを通して、グループを組み、1対1でふれあうリズムあそびなどを意識的に取入れ、友だちとの関わりを持てるようにしています。人との関わりや集団生活の中では、きまりやルールがなぜあるのかを子どもに問いかけながら理解を促し、守ることの必要性や大切さも伝えています。天気の良い日は戸外に出てたくさん身体を動かしたり、木の実拾いや季節を感じる自然とふれあったりしています。おたまじゃくしを捕まえてカエルになるまで育てて自然に戻し、命の大切さや生物の不思議さを感じる活動をおこなったこともあり、子どもたちの興味に合わせ飼育活動をおこなっています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0歳児が長い時間を生活する場であることを意識し、コーナーを設けて、ゆったりとくつろげる空間や体を自由に動かせる空間を設けるなど、安心・安全な環境づくりに努めています。個々の生活リズムやその日の様子に配慮し、意識的にスキンシップを取って安心して過ごせるよう配慮しています。また、一人一人の表情や表現を丁寧に受け止め、繰り返し答えていくことを大事にし、人との関わりを喜び、豊かな心が育まれるようしています。保育室には、いろいろなスイッチをつけた手づくり玩具を提供したり、肌触りの柔らかい素材の玩具を用意したり、子どもの発達や興味に合わせた環境を整えています。発達状況を見通した環境設定し、週案や月案を作成し見直しをおこないながら、周囲の探索を十分に楽しめるよう配慮しています。保護者との5分間対応、連絡帳や栄養ノートでのやり取りを通して、子どもが日々、心身共に安定した生活が送れるように努めています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

1.2歳児の保育においては、保育者が子どもの意思を受け止めて丁寧に対応すること、選択肢を用意して子どもが自分で選び決められるようにすることを大切にしています。その時々の子どもの興味・関心を把握し、より意欲を引き出し、あそび込めるような環境づくりに努めています。人との関わりでは、言葉にならない気持ちを受け止め、思いを代弁したりしながら、友達への興味や関わりたい気持ちを大事にしています。朝夕の合同保育や散歩を通して異年齢児と一緒に遊んだり、一緒に保育活動してくれる栄養士とふれあったりと、さまざまな人と関わりを持てる機会を設けています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳以上児においては、自分のすべきことを自分でできるような道筋への援助、自分のしたいことを表現できる援助、自分の生活の区切りを自分で判断してつけることができるような援助を大切にしています。自分の好きな遊びを友だちと楽しむ中で、自分の意見を主張したり相手の思いを聞いたり出来るよう、保育士がそばで見守り、必要に応じて仲立ちしています。また、友だちと関わりを通して、協力することの楽しさや大切さを感じられるような活動を考えています。行事は日常の生活の延長線上にあると捉え、子どもが主体的に取り組めるようにし、子どもたちが自分たちで考え、話し合い、見通しをもって進めていけるようにしています。5歳児においては、小学校への保育要録の提出、保護者には学校に関する情報の提供のほか、就学に向けた取り組みや育ちなどを懇談会やおたよりを通して伝えています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

受け入れた子どもに応じて適した環境を検討し、個々の様子を把握しながら、園でできる範囲の環境整備に努めています。保護者、関係機関と連携を図り指導計画を作成し、クラス全体の児が生活しやすいよう、クラスの計画にも反映していくようにしています。クラスの一員に位置付け、ともに成長できるように成長を見守る中で、視覚で次の活動がわかる工夫や気持ちに応じてクールダウンできる空間の保障などに配慮しています。毎月の園児健診や年2回の巡回指導の助言を参考に、本人が一日を心地よく過ごせるように保育環境や対応を検討したり、研修の受講やケースに応じた専門機関との連携をおこなったりしています。保護者には懇談会等でクラスの様子の一部として紹介をし、理解を深める取り組みをしています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

1日の生活を見通して、その連続性に配慮し、子ども主体の計画性をもった取組みを行っています。子どもたちの体調や様子により予定していた活動を変更し、無理なく過ごせるよう配慮しています。必要に応じて他クラスとも連携を取り、落ち着いて過ごせる環境づくりをし、子どもの気持ちに合わせた柔軟な個別対応もしています。遅番や早番で合同保育をおこなう際は、パーテーションで乳児と幼児の空間を分けて、安全に配慮しながら安心して過ごし、好きな遊びを十分に楽しめるようにしています。また、延長保育利用の場合は希望に応じて補食や夕食を提供しています。降園時には5分間対応を通して、生活記録表を活用しながら担任からの伝達や子どもの状況について詳しく話をしています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画、各種指導案に小学校との連携や就学に関連する事項を記載しています。連携小学校、近隣園との合同研修を通し情報共有し、保護者には懇談会や個人面談で、生活面の自立についてやつけて欲しい力など、小学校以降の子どもの生活について見通しを伝えています。園でも就学に向け、生活面での自立や必要なことを言葉にして自分で伝えられるようにしています。また、年明けを目安に午睡を外していき、おやつクッキングに必要な食材の買い物や外あそび、年下児の午睡の手伝いなどしながら過ごしています。そのほか、施設長の責任のもとに関係する職員が参画し、保育所児童保育要録を作成し小学校に提出しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理に関するマニュアルを作成し、体調について37.5度以上の発熱の際はお迎え要請をしています。また、首から上の怪我は原則受診とし、保護者にも迅速に連絡をしています。入園時に児童票に健康・保健関係について記載してもらい、更新があれば都度保護者に追記してもらっています。日々の受け入れの際は、必ず子どもの体調について直接保護者に確認し、配慮が必要な場合は生活記録表に記載をしています。また、日中の変化については昼礼や1日の様子を生活記録表への記入と合わせて口頭で周知しています。子どもの保健に関する計画を作成し、手洗い・うがい・鼻かみなどの保健指導をおこなっています。また、歯磨きについては、園医の歯科衛生士が指導をしています。また、丈夫な体づくりとして、戸外あそびを多く取り入れるほか、雨の日も階段上りやサーキットあそびをするなど、室内でも十分に体を動かせるようにしています。子どもへの健康管理や保健指導については、面談や園だよりの保健コーナーで知らせたり、予防接種のスケジュールを掲示したりし、家庭での健康管理や健康維持への取り組みを促しています。乳幼児突然死症候群(SIDS)をはじめ、事故や怪我の予防、緊急時対応に向けた研修や会議を年1回おこない、子どもの安全に努めています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

健康診断は入所時及び年2回、0歳児については、毎月1回実施しています。また、歯科検診は年2回おこなうほか、園医の歯科衛生士による歯磨き指導をおこなっています。健康診断および歯科検診は健診結果を職員が確認できるよう格納し、保護者には健康カードを用いて知らせています。また、必要に応じて嘱託医の診断のもと、受診をすすめています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

本社、リーダー栄養士にてアレルギーにおける対応マニュアルや各種書類の作成、指導をおこなっています。入園前には施設長だけでなく、栄養士も面談に入り、アレルギーの有無に関わらず食事についての聞き取りをおこなっています。アレルギーがある場合は、医師の生活管理指導票に基づいて除去・代替え対応をおこない、園でも受診時の内容を聞き取りして必要な支援について保護者と話し合いができるようにしています。献立も通常食とは分けて個別に作成し、毎月の献立表を保護者に確認・押印をしてもらい、担当クラスの職員にも共有しています。給食の提供については保育士、栄養士間で毎日作り分けの有無についてWチェックをおこない、誤食がないよう、トレイやテーブルを分けて対応しています。アレルギーについては細心の注意を払いつつ、別席・別メニューに対する子どもの気持ちにも配慮をし、食事を楽しく食べられるようにしています。職員は外部機関への研修にも参加し、アレルギーに屁の理解を深めると共に、参加した職員が昼礼や職員会議の場で情報共有をしている玄関掲示やお便りで情報発信しています。アレルギー児の食事はアレルゲン食材を除去した分の栄養が取れるように、代替食材を使うなど別のメニューになることもあり、雲母保育園としてアレルギーの有無にかかわらず皆が同じメニューを食べられるようなメニュー開発もおこなっています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

食に関する豊かな経験ができるよう、保育の計画に位置づけ取組みをおこない、子どもが楽しく、落ち着いて食事をとれる環境・雰囲気づくりの工夫をしています。行事の際はいつもと異なる場所で食事をするなど、より楽しめる環境づくりをしています。乳児においては栄養ノートなども活用し、家庭での食事の様子を伺いつつ、形態の調整や食事の援助をおこない、食器や食具は発達に合わせ用意しています。幼児は陶器の和食器を使用し、個人差に応じて盛り付けをおこなって、おかわりもできるようにしています。子どもが食べたいという気持ちを持てるように、月1回クッキング保育、食の関心を高めるため、年2回給食フェアの実施をしています。ピーマン・ナス・ゴーヤなどを栽培して収穫後は給食で食し野菜スタンプをして楽しむほか、三角食べの話等の食育の取り組みをおこなっています。入園前に必ずご家庭の食事の様子を聞き取りするとともに、日々の5分間対応や必要に応じて栄養士が面談をおこなっています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

離乳食は家庭で試した食材だけを使っており、形状も子ども一人ひとりの発育に応じて調整しています。アレルギーも個別に対応しているほか、おなかが緩い場合は牛乳の提供を麦茶に変えるなど、体調に応じても個別対応もしています。管理栄養士が日常的に食事介助や給食時の見回りをしており、子どもの喫食状況や嗜好を把握して、その後の対応につなげています。残食など記録を残し、献立や調理に反映して、常に子どもが喜ぶ給食の提供を心がけています。献立は園の栄養士が毎月テーマを設けて作成しており、季節の食材を使い、バラエティー豊かな献立にしています。また、郷土料理や行事食も取り入れ、地域の食文化や日本に昔から伝わる行事食の由来などにも触れ、特別な美味しさや楽しさを味わえるようにしています。衛生面においては、衛生管理マニュアルに基づき、チェックリストを用いて管理をおこない、安全な食事の提供に努めています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの生活状況や様子については、連絡帳や5分間対応にて保護者と情報交換しています。また、毎月の園だよりを通して、活動の様子やクラスの保育目標、今月の歌や絵本の紹介をして、子どもがどのように園で過ごしているかを伝えています。保護者に見えるように各クラスの装飾を掲示し、連絡帳や5分間対応、動画配信等で子どもの成長を共有できるようにしています。日々の対話や面談等では必要に応じて記録をとり、場合によって昼礼等、職員間で情報共有しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

連絡帳のやり取りだけでなく、お迎えの際に5分間の対話をする「5分間対応」をおこなっています。園での様子を伝えるだけでなく、家庭での様子、時には子育て相談等もおこなっています。日々の関わりの中で、子どもや保護者に何か変化が見られた場合は、職員から声をかけ、必要に応じてじっくり個別に話を聞く時間を設けています。面談等の際は面談記録を残し、相談内容によって専門機関につなげられるよう、行政とも連携を取っています。また、「子育てガイド」など子育ての悩みや救済の情報誌を玄関に設置しています。保育においては、全体的な計画やドキュメンテーションの掲示のほか、前日の給食サンプルを翌日の朝も見られるよう写真にして貼付したり、年長児が日々代表で書いた絵日記を提示したりして、保育の内容が保護者に伝わりやすいように工夫をしています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

虐待等権利侵害の兆候を見逃さないように、子どもの心身の状態、家庭での養育の状況について把握に努めています。虐待等権利侵害の可能性があると職員が感じた場合は、速やかに施設長に相談、保育所内でも情報共有すると共に、外部関係機関や本社にも情報共有、対応を行っています。日々のコミュニケーションを大切にして信頼関係を築き、毎日の5分間対応の中で、子育てや仕事の悩みなどを気軽に相談してもらえるようにし、必要に応じた保護者の支援をおこなっています。虐待、人権擁護についての職員研修を年1回必ず実施し、気になるご家庭がある場合、速やかに保育課と相談し、連携がとれるようにしています。保育においても子どもの人権を尊重し、子どもの名前を呼ぶ時は敬称を付け、必ず声を掛けてから抱っこをしたり手をつないだりしています。また、日々の自分たちの言葉掛けや行動が、子どもの気持ちを尊重したものになっているかどうか振り返りながら保育にあたっています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

週案会議や職員会議等で保育実践の振り返りをおこなっています。振り返りにあたっては、活動やその結果だけでなく、子どもの姿や心の育ちについても振り返り、保育の見直しにつなげています。年2回おこなっている自己評価は振り返り事項だけでなく、職員の学びや意識の向上につなげられるような内容を盛り込み、職員のモチベーションアップとなるようにしています。自己評価の後は施設長との面談をおこない、一人ひとりの保育実践の振り返りを反映し、保育の質向上に取り組んでいます。内部研修だけでなく、外部への研修にも参加し、研修の後は必ず研修レポートを提出して職員間で共有し、アウトプットにも役立てるとともに、園内での学びの場にもしています。