社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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障がい者支援施設みずさわ

2022年03月14日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社ケアシステムズ

② 施設・事業所情報
名称 障がい者支援施設みずさわ 評価対象サービス 2021 障害者・児福祉サービス版
対象分野 障害者支援施設(施設入所支援+日中活動事業) 定員 80 名
所在地 216-0012
川崎市宮前区水沢3丁目6-50
TEL 044-978-3238 ホームページ https://www.misasakai.or.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2007年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人三篠会
職員数
常勤職員:65 名
非常勤職員:39 名
専門職員
管理栄養士:1 名
看護師:11 名
サービス管理責任者:3 名
強度行動障害支援者:1 名
施設・設備の概要
居室数:91
設備等:居室・洗面設備・便所・多目的室・食堂・浴室・火災報知器等

③ 理念・基本方針
利用者の障がい特性に応じて4つのエリア分けをし、個室での生活を満喫していただいています。日中は、利用者の特性に応じた創作活動や受託作業などを行い、一人一人が活躍できる活動を提供しています。比較的重度の知的障がい者が多くご利用されていますが、このような生活を通じて、生活習慣と社会力を身につけ、地域での生活を目指していただけるよう支援しています。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
利用者の障害特性に合わせたエリア分けを行うことにより、専門性を高めた支援ができるよう工夫しています。また、日中活動について、利用者が自身の役割ややりがいを持って活動に取り組めるよう、活動内容の見直しを行っている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2021/07/07(契約日) ~2022/02/17(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 3 回(平成30年度)

⑥総評
特に評価の高い点 ・組織一丸となって事業計画の達成に取り組んでいる
日々朝礼(入所施設では夕刻の申し送りを実施)をはじめ、定期的に多職種が出席する個別支援計画会議や半年ごとにモニタリングにおいて利用者情報の共有を図り、支援計画の策定や見直しにつなげている。また、支援計画についてはつど利用者や家族に説明し、家族とも連携を図りながら支援する仕組みが整っている。毎月定例の職員会議では事業所全体のマネジメント情報の共有に取り組んでいる。各種の打ち合わせや会議などを通じて、事業所一丸となって事業計画を達成に取り組んでいる。

・各種マニュアルを見直し、業務の標準化に力を入れている
各種の業務マニュアルを設けており、定期的な見直しをはじめ必要に応じて随時改訂することで適切な業務が推進できるように取り組んでいる。各種のマニュアルは全職員への配布をはじめ、職員室や職員室に常置し、業務上に関する疑問は何時でもマニュアルを参照できる状態になっている。一日の業務内容なども含めて、業務範囲全体が網羅されている。また、手順書等の改変については、各種の会議体でつど実施し、定期的に新たなマニュアルや手順書をもとに研修を行うことで、周知を図っている。

・コロナ対策に力を入れ、利用者が楽しめる機会を継続させている
新型コロナウイルスの流行後は、外出や外泊などは行っていない。例年であれば、地域のコンビニへ行くことを通じて、利用者と地域の人々が共に安全に買い物ができる環境作りに取り組んだり、地域の夏祭りへに参加している。また、地域の小学生との交流や傾聴・紙芝居のボランティア、日中活動支援などによって、利用者のための「イベント」を開催している。コロナ禍において事業所内行事も開催が懸念されたが、夏(秋)祭りやクリスマス会は、職員の創意工夫によって形を変えて開催したり、食事のデリバリーイベントを行ったり、公園でレクリエーションを楽しむピクニックイベントなど「利用者に喜んでもらうこと」を継続することに力を入れている。
改善を求められる点 ・虐待や苦情、ハラスメントなどの早期対応を目指している
行動障害や強度行動障害など、さまざまな障害を持つ利用者に対して、適切な支援が提供できるように事業所内研修をはじめ強度行動障害支援者なども配置している。特に、事業所内研修では、職員倫理や行動規範、虐待防止などをテーマとして注意喚起を促し、利用者の人権擁護・虐待の防止に取り組んでいる。さらに、虐待(自宅での虐待も含む)苦情、各種のハラスメントなどの早期発見と早期対応が社会的にも強く求められるようになっている。事業所内外でいかにそのサインを正確にキャッチできるか、現状に満足することなく、日々の改良を目指している。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
第三者評価を受審して、普段、自分達ではなかなか気付けないより一層努力しなければならない点や評価される点にも改めて目を向ける良い機会となりました。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

・理念、基本方針についてはHPなどの広報媒体へ記載しており、誰が見ても理解できるように工夫されている。また、各種研修等を通して職員へ周知を行ったり、定期的に提示している。
・法人として、理念及び、基本運営方針に当たる「歩・実・心(あゆみのこころ)」というハンドブックを職員に渡し、新任職員研修ではみずさわとして支援をおこなっていく上での倫理要綱として理解を進めている。利用者の特性上基本運営方針を直接伝えることはないが、利用契約時に倫理をもとに家族へ説明している。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

・「市民パートナーシップ」という手法を用いて整備開始当初から地域との意見交換を重ねている。平成11年のニーズ調査に始まり、平成12年には検討委員会を立ち上げ、「民設民営」としての施設整備方針を打ち出し設立に至った経緯があり、地域とのさまざまな情報の把握分析を行っている。
・県や市の情報や各団体からの発行物、及び会議等に参加することで情報の把握に取り組んでいる。また、地域の福祉関係者が集まる連絡会「ゆ~ず連絡会」へ参加しており、地域交流も図っている。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

・ホームページでは「キャンパスが今抱えている課題」を公表しており、具体的な取り組みを進めている。今後、課題に対する取り組みの進捗などについても公表することが期待される。
・主任者会議では様々な経営課題について経営層、一般職を問わず問題意識を持ち話し合い、必要なことは課題として取り上げ検討を進めるように取り組んでいる。また、必要に応じて解決のためのプロジェクトチームを作り、経営層もプロジェクトに参画して対応する仕組みになっている。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・事業計画により年間計画を整備し、内容は必要に応じ見直しを行っている。また、各部署や個人についても定期的に目標設定・評価を行うことで、達成への筋道を立てている。行政との関わりが大きいことから、法人での中長期計画は策定していない。大規模改修など、日中活動の見直しに取り組むことを長いスパンで進めている事柄はあるが、計画として作成されていない。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

・前述の通り中長期計画は策定されていないので、中長期計画を踏まえた事業計画の作成には至っていない。毎年度事業計画を更新する際、多職種で意見を出し合い見直しを行っており、その事業計画については多職種で共有している。
・事業計画では事業所としての方向性が示されており具体的な計画となっていることから、計画と報告の連続性についての考慮が期待される。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

・毎年度事業計画を策定し、主任者会議などで配布・周知を行っており、その作成においては多職種で協議を行っている。経営層において年度末に振り返り事業計画の見直しと策定を行っており、職員の参画や意見の集約は主任会議から経営層に集約される仕組みとなっている。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

・保護者会などを通じて参加の利用者家族に伝えるようにしているが、利用者平均年齢が47歳となっており、それに準じ家族の高齢化により、利用者家族が集まる機会をも持ちにくい状況であることを課題としている。利用者に対しては特性上、事業計画等について伝えることは難しい部分が多いため、利用者が疑問に思ったことについて個別に説明するなど利用者特性に合わせて必要に応じた説明を行うようにしている。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

・事業計画では「常にサービス向上へと向かう組織体制作り」を明示し、体制の整備、主任・リーダー等の役割を明確化による組織力強化、内外の研修への積極的参加が示されている。成果を客観的な意見として受け入れるため、サービス自己評価とともに第三者評価を受けることも示され、PDCAサイクルにもとづく質の向上を目指している。
また、定期的(前回H28年)に第三者評価を受審し、結果を公表している。受審の際には多職種で協働して取り組んでおり、結果を会議の場で報告し、内容の分析・検討を行っている。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

・主任者会議などを通じ課題の共有や見直しを行っている。第三者評価結果報告書を職員に回覧し、「できているところ」をより明確にしてポジティブな視点から職員のモチベーションの向上につなげられるように取り組むことにしている。また、「できていない」ところについても検討し、改善を進められるように取り組み、さらなる質の向上を目指している。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

・組織図を作成し、組織としての管理者の立ち位置を明確にすることでその責任について表明している。また、主任者会議などで事業所の進めていきたい方向性をし、面談を通して各職員と個別に話し合うなど、管理者としてリーダーシップを発揮している。事業計画書では主任・リーダー等の役割を明確にして組織力の強化を図ることが、明示されている。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・川崎市の障害者施設事業協会施設長会議等、各種団体や行政との会議に参加し、遵守すべき法令等について情報収集を行っており、主任者会議等を通じて職員に伝え周知を行っている。「歩・実・心(あゆみのこころ)」のハンドブックを全職員が携行しており、新任職員研修ではハンドブックに示された内容について説明が行われている。「みずさわ」として支援をおこなっていく上での倫理要綱として理解を進めている。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・職員アンケートを年に1回実施し、アンケートの工夫によって職員の内省を促せるような仕組みづくりを進めている。
「にやりほっと」なども実施しており、ポジティブなアプローチを通して福祉サービスの質の向上を目指している。また、意見箱の設置をしており、投函された意見については主任者会議等を通じて共有し検討を行っている。意見箱はトイレ前に設置されており、認識しやすい場所であるとともに人目を気にせず利用できるように配慮されている。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

・定期的な目標設定及び面談を行ったり、主任者会議等の場で各職員と向き合い、職員の働きやすい環境整備に努めている。法人共通の人事考課に基づいて個人の目標に向けて、事業所の目標、セクションの目標をもとにした個人の目標を設定している。組織内の経営改善や業務の実効性に結びついた意識合意形成を進めることで、組織の目標と個人の目標を一致させ、組織内の意識形成が得られるようにしている。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・法人が中心となって計画的に職員採用を行っており、中途、専門職はみずさわで行うことになっており、必要時や定期的な部署間異動を行っている。
人材紹介会社、ホームページ、折込、フリーペーパー、採用情報ページなどのさまざまな媒体を利用し人員確保に力を入れている。職員の育成・本人や他職員のモチベーションを考え、プロパー職員を前提に採用を行っている。さらに、加算算定をもとに健全な運営体制を進めている。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

・「歩・実・心(あゆみのこころ)」の中では、職員に期待する倫理観が示されており、職員の目指すべき方向となっている。キャリアパス制度はないが、11月には法人全体で全職員に対して人事希望聴取を行っている、法人内においては全ての事業所へ異動希望を出すことが可能となっており、法人が抱えるさまざまなサービス、職種へのチャレンジも可能になっている。現在法人では働き方改革に対するプロジェクトが進められており、職員の選択肢がさらに広がる取り組みが計画されている。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

・定期的な職員との面談や、年1回以上の健康診断の機会提供、各種福利厚生の活用を行っている。数年前より、残業を明確にすることを法人として進めており、勤怠管理のシステム上でも管理されている。事業所内でも残業状況の管理を行っているが、状況に応じて法人より適切な勤務状況になるようコミットする体制をとっている。
また、経営層は職員に対してポジティブなアプローチを心がけており、職員のモチベーションの尊重したマネジメント姿勢が感じられる。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・職員の目標設定面談は、リーダーや管理職によって年2回、面談時間は10〜15分程度を目安に実施されている。目標設定シートでは、施設全体の目標、部署の目標が示されており、組織の目標達成のための個人別目標と達成のための具体的な行動をスケジュールとともに記すフォームになっている。目標設定シートの確認については、定期的にリーダーや管理職によって行われ、自己総括、評価者記入がなされている。さらに経営層、リーダー層にも個人目標及び達成状況についても共有される仕組みとなっている。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

・毎年度研修計画を立てて研修を行っており、資格取得等についても計画を立てて推進している。ホームページではキャンパス内研修(夜間急変時研修,手話教室,介護事故予防勉強会,認知症アドバイザー養成講座伝達研修,など、令和2年度実績 8,699名)、法人内研修(年次別研修、職種別研修、担当別研修、キャリアアップ研修)、外部研修と整理され研修の実施を行っている。また、資格取得計画では令和 3 年度以降の人員配置、加算用件を満たすため、相談員及び支援員等を計画的に資格取得研修又は試験を受講している。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・新任職員に対し、一人一冊のマニュアルの配布とそれを活用した研修を行っている。また、資格取得計画が示され、障害者相談支援従事者、サービス管理責任者、強度行動障害支援者養成、社会福祉士・介護福祉士などについて、受講対象者、受講修了者、資格保有者に分類し管理把握をしている。
研修参加に合わせて、シフトを柔軟に対応しており承認された研修は勤務扱いとしている。法人主導で施設長の推薦により、大学院への進学についても学費や時間の調整を行う仕組みも整えられており、法人として職員の育成に力を入れて取り組んでいる。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

・コロナ禍においても、実習生のワクチン接種や、体調管理の上、福祉人材の育成を鑑み積極的な受け入れを行っており、今年度は15名程度の受け入れ実績がある。実習生は主に保育士志望者の施設実習として受け入れているため、多様な障害者とのふれあいを通して理解を進められるようにプログラムを用意しており、専門職種の特性に配慮した内容とはなっていない。受け入れ中は学校との連携を行いながら進めるようにしている。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

・ホームページなどを活用し各種取り組み内容について公表しており、「キャンパスが今抱えている課題」として力を入れて取り組んでいることを表明している。前回の第三者評価受審結果のリンクもあり、運営の透明性が確保されている。さらに、ホームページには一般事業主行動計画として、女性活躍推進法、次世代育成支援対策推進法への対応の計画が示されており、法人としての方向性が示されている。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・ホームページには社会福祉法人三篠会役員及び評議員の報酬並びに費用弁償に関する規程などを公表している。
また、定期的に公認会計士による財務監査などを行っており、法人全体で公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・施設が地域に根差すよう近隣社会に対する貢献として、「地域社会と施設の相互の連携・交流を活発に行い、地元地域に密着したネットワークを築く」「地域社会と住民にとって必要な時に必要な存在となるよう施設機能の社会化を図る」と掲げ、各種行事に地域住民が気楽に参加できるような雰囲気作りに努めている。コロナ禍においても対策を取ったうえで、可能な範囲で地域の連絡会や施設利用の開放、施設の行事への招待を継続し、利用者が地域へ買い物に行く機会も設けるなど地域との交流に力を入れ取り組んでいる。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

・お祭り等行事においては近隣から手伝いの協力をお願いするなどボランティア受け入れを行ってきたが、コロナ禍のためボランティア活動は控えている。ボランティア受け入れに関する規定は定められているが、実務的ではなくなっていることを受け、コロナ後の新しい生活様式に基づく規定への改定を検討している。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

・川崎市障害福祉施設事業協会、ゆ~ず連絡会などの会議に参加し、関係機関と連携し問題への対応を行っている。
主任者会議では各関係機関、団体との連絡会で収集した情報について、必要な課題を共有し検討を進め対応できる仕組みとなっている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

・福祉施設事業所による委員会や、近隣地域の団体・自治会等と交流を図り、ニーズの把握を行っている。
ゆ~ず連絡会では、小学校区を中心とした近隣7福祉事業所によって連携し地域の福祉課題の把握に取り組んでいる。把握した福祉課題は職員にも共有され、施設の周りの環境整備など事業所単独で可能なことについては逐次取り組みを進めている。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:a】

・近隣の自治会や他事業所と連携し、地域コミュニティの活性化に取り組んでおり、地域で事故があった際には自治会長からの要請を受け避難所として受け入れを行った事例もある。防災協定を結び、二次避難所にもなっており、相互協力体制を築いている。また、近隣小学校の通学路になっていることから、事業所の植栽を伐採し歩道を拡幅して子どもたちの通学の便宜を図るなどの改善にも努めている。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・職員研修において、利用者の尊重や基本的人権について周知を行っている。また、職員一人一人が考える機会を設けられるように内容を更新しながら研修を行っている。
・ホームページの事業所の課題では呼称について示し、事業所として利用者の尊重について重視した取り組みを進めている。市への苦情通報などもについても真摯に受け止め、対応策を自分達の取り組みとして実行し、みずさわ全体のさらなる向上にむけて取り組んでいる。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:b】

・職員研修においてプライバシーの保護について周知を行っている。新任研修では、利用者の個人情報の秘密保持について、秘密事項誓約書を用いて職員の漏洩に対する誓約を請けている。
プライバシーに関するマニュアルという形式でなく、職員行動規範に示されているほか、各マニュアルの中にプライバシー保護について触れており、利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービスに努めている。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

・通常は日曜日を除く随時見学会を行っており、見学や相談などに来た利用希望者や家族にパンフレットを渡し説明を行っている。また、川崎市の冊子の中にも情報提供を行っており概要を確認することができる。コロナ禍においては入所スペースの見学は実施していないが、パンフレット等を用いて説明を行うようにしている。総合支援法に基づいて、利用を希望する場合には施設ではなく市に申し込みを行うことが定められている。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

・サービス開始にあたっては、指定障がい者支援施設 みずさわ 利用契約書に基づいて本人・家族に説明しており、サービスの開始及び変更時等には、書面による同意を得て事務室内に保管している。
利用契約書については、今後、漢字にはルビを振ったり、イラストでの説明をしたりなど、利用者にとってよりわかりやすい工夫をしていくことを検討課題としている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

・地域移行の際は、相談支援事業所(支援センター)が個人情報の管理を行うことなるため、その範囲内で利用者に不利益が無くスムーズな移行を進められるように、情報の共有を行っている。
継続性への配慮としては特別に窓口を設置していないが、福祉サービスの利用が終了した後も、利用者や家族等が相談できるように伝えており対応をしている。また、移行先から問い合わせがあった場合には、その都度対応できる体制としている。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用者や利用者家族からの意見や苦情に対しては、該当する部署で共有した後に対応策を検討、実行し改善を進めている。職員全体に対しては意見・苦情の共有だけでなく、どのような対応を行ったか、それによる効果等についても共有し全体の仕組みづくりにつなげている。利用者に対しては、年に一度の実践発表会や法人のチャレンジレポートなどに取り組むことで満足度の向上を図っている。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

・苦情解決の仕組みは重要事項説明書に記載し、事業所内に掲示も行い周知に努めている。障害福祉施設事業協会の第三者委員会や、川崎市への苦情を申し立てを行うことが出来るようになど、意見や苦情をさまざまなルートから受付けられるようにしている。ご意見箱はトイレ前に設置することで、わかりやすい場所でありながら人目気にせず意見を入れることができるよう配慮している。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:b】

・重要事項説明書には「要望・苦情等申立先及び虐待防止に関する相談窓口」が明記されており、事業所において苦情担当を設置し明示している。事業所以外の窓口として川崎市や宮前区などに対しても、利用者及び利用者家族が相談や苦情等を伝えやすい環境を整えることを第一に考え、思いに寄り添った対応に努めている。コロナ禍のため、利用者家族と職員との関係性が脆弱になっていることを認識しており、環境整備については継続し検討している。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

・利用者及び家族からの相談、意見については必ず記録し、その対応についても記録を残している。また、市の第三者委員に相談・苦情の状況について毎月報告する仕組みになっている。利用者及び利用者家族が話しやすいように、常に意識した対応に努めており相談や意見については組織的かつ迅速に対応できるように取り組んでいる。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

・重要事項説明書に非常災害時の対策、設備、訓練について明記し説明している。事業所ではリスクマネジメント委員会を設置し、定期的に会議を行いマニュアル等の見直しや各研修を実施しリスクマネジメントに取り組んでいる。事故分析については委員会内でも行い、各部署の事故内容の改善策や再発防止策を検討し、他部署にも共有して周知徹底に努めている。ヒヤリハット、事故対応はリアルタイムで行い、その内容は経過とともに事故報告書に記述されてる。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

・感染症マニュアルを作成し、定期的に会議を行い内容の確認と研修を実施し職員への周知徹底を図っている。コロナ禍においては感染症マニュアルについて見直しを行い、従来の感染症マニュアルには記載のないグリーンゾーンなどの対応も行っている。また、感染症流行前のタイミングで研修を実施し、内容の再確認を行い実践対応にむけて意識を高めている。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

・食料品の備蓄物等については100〜120名×3日分を管理している。さらに、二次避難所としての適切な備蓄についても検討している。災害時の対策として、BCPの策定を行っている最中であり、地域の各団体とも連携をとれるよう体制作りを考えている。3自治会との防災協定を結んでおり、避難訓練に参加してもらい意見交換を行うなど協力体制の確保に努めている。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

・業務マニュアルは入職時に職員一人ひとりに配布し、入職後に研修として説明する場を設けて周知を図り、標準化した業務が推進できるようにしている。事業所では様々な心身状況の利用者に対して、幅広い支援を提供しなければならない状況を踏まえ、会議体などを通じて日頃より理解を深めるように取り組んでいる。法人として個人情報の取り扱いに関する規定を設け、契約時に同意の署名・押印をもらっている。また、排泄介助や更衣介助時には同性介助を原則として、プライバシーへの配慮に努め、利用者が安心して生活できるようにしている。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

・マニュアルは日常的に常備し活用するとともに、定期的なタイミングでの見直しに取り組んでいる。利用者の状態は千差万別であり、必ずしもマニュアル通りにいかないこともあることを常に意識した上で、マニュアルを活用することを心がけている。また、利用者ごとに担当職員を割り当てることで、職員や利用者からの意見が反映されやすい体制を整えている。それらの担当職員を中心に各活動についての改善案を練り、さらに職員全体の意見を聞いて改善に力を入れている。個別支援計画の内容も踏まえ、定期的な見直しに取り組んでいる。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

・サービス管理責任者は行政から提供された情報に加え、実調によって自ら収集した情報をもとにアセスメントシートを作成している。アセスメントシートは全利用者を対象に、半年ごとに実施しているモニタリングの際に変更がないかの確認を行っている。また、アセスメントシートをもとに、サービス管理責任者、相談員、支援員、部署のリーダー職員などが出席する個別支援計画会議において個別支援計画書の作成や見直しにつなげている。内容によっては、外部関係者にも参加してもらい、より適切な支援が提供できるような協議に取り組んでいる。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

・手順に沿ってアセスメント、支援計画作成、中間評価、年度末評価を行っており、個別面談によって利用者・家族・後見人などの意向を聴き取り、計画・支援に反映する仕組みが整っている。個別面談では、心身状況に沿ったコミュニケーション手段を取り入れながら、改めて向き合い、利用者をはじめ関係者の意向や要望を聞き取る大切な機会として位置付けている。また、支援計画の目標・支援内容に沿った支援が提供されているかについて、毎日記録をするようになっており、記録を追うと推移がわかるようにしている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

・計画や記録は個別にファイルし、職員誰でもが見れるようになっている。支援計画は職員全員への周知を図り、客観的に評価できる部分については、評価シートに記載して共有できるようにしている。ケース記録は、同じ職員に偏ることのないようにすると共に、記載時には他職員からの情報も得て、多くの視点から利用者を捉えられるようにしている。日々の朝礼や夕刻の申し送り(入所)を実施し、突発の事態や体調等必要な情報が速やかに共有できるようにしている。また、その様子を業務日誌へ記載し振り返りや確認ができるようにしている。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

・個別支援計画には個々の支援内容を分かりやすく掲示しており、計画書に沿った支援が提供できるようにしている。計画書やケース記録は利用者個人のケースファイルに加え、パソコンのハードディスク内に保存し職員全体で共有できるようにしている。法人として情報管理に関する規定を定め、新人研修などを通じて規程集を説明し周知を図っている。保管場所を定め、過去の記録を年度ごとにまとめ保管するとともに、PCについてはアクセス権限の制限や、パスワードの設定によってセキュリティ体制を強化している。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用者の自己決定を尊重し、それら基づいて支援を提供することにしているが、利用者の中には、変化への適応が難しく生活のパターンを変えづらかったり、「こだわり」を持つなどの特性があることを事業所では認識している。集団生活の場ということから、利用者一人ひとりにとっての「わかりやすさ」や「なじみの深い生活パターン」を尊重し、落ち着ける空間や活動を提供している。利用者一人ひとりのニーズを把握し、保護者のニーズも踏まえ、それぞれの生活習慣等に最大限沿うような支援に努めている。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:b】

・身体拘束・虐待等の実施方法や報告手順について、マニュアルを作成して明確にしている。また、マニュアルについては適宜見直し・更新に取り組んでいる。全職員を対象に虐待防止研修を年1回行い、虐待防止マニュアルの見直しに取り組んだり、虐待防止委員会において月1回協議を行っている。ユニットの窓の目隠しをはずす、個室に外から施錠する身体拘束の解除を検討するなど、虐待の防止・早期発見に向けて取り組んでいる。さらに、複数の職員が強度行動障害支援者養成研修を受講しており、専門性の高い支援を目指している。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・一人ひとり心身状況に沿った個別支援を提供することを目的に、アセスメントシートをもとに個別支援計画を作成している。個別支援計画書はマニュアルに則って作成し、一人ひとりの心身の状況に応じて目標を設定するなど、配慮点を明記することで個別支援を達成できるようにしている。食事・行動面・介助・入浴・特記事項などの生活の様子は、所定の記録に入力して管理している。記録内容は各階の職員室や事務所のパソコンで職員が情報共有できる仕組みになっている。また、入力情報は毎月紙ベースに印刷して個人ファイルで保管している。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・利用者の特性や状況に応じてコミュニケーションを図っており、視覚・聴覚・口腔機能に障害などの利用者も利用していることを踏まえ、言語の他、手話、ジェスチャー、写真カード、現物、絵・文字等の理解しやすい文章表現を用い、その方に合わせた方法でコミュニケーションを図ることに取り組んでいる。相手に伝わる文章表現の例示(謝り方、お礼の言い方など)、発音、聞くことなどを身につける支援も行うとともに、利用者が何かを伝えたいと思う気持ちを大切にしている。五感を刺激しながらのコミュニケーションの取り方にも工夫をしている。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

・日々の支援の中で利用者と話す場を設け、その内容を個別支援計画へ反映させている。日常の活動において、やりたくない時には、やりたくないことを把握し、職員間で共有することにしている。障害が重く、意思の表出が難しい利用者も多くいるため、職員側で利用者の意思をくみ取るスキルを上げていくことに力を入れている。また、面談などを通じて困ったこと、嫌なことなど日常的に細かいところまで聞いている。利用者本人の気持ちをくみ取るようにし、良い点、改善点を支援計画会議で話し合うことにしている。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:a】

・個々の特性に合わせた支援を行えるよう、生活空間や日中活動のグループ分けを行っている。状態の変化等が見られた際には、適宜見直しも行っている。利用者一人ひとりが「やりたいことを実践する」ことを目的に、グループ活動や外出先などは個別に選択できるようにしている。利用個々の意向や要望に合わせて参加メニューを決め、興味関心を拡げたり、好きなことを追求できるようにしたりする機会を大切にしている。運動系や身体機能維持のニーズに対しては、室内運動やウォーキング等も取り入れ、個別特性に合わせて取り組みやすくしている

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・アセスメントシートにおいて障害、疾病を利用者が理解、受容しているか、受診や通院に関する困難、服薬管理、強い行動障害、健康管理に係る注意事項など詳しい情報を落とし込み、一人ひとりの課題を把握して支援ができるようにしている。また、個人記録用紙には利用者や家族などの情報も随時記録して、支援に活かすようにしている。利用者の特性に応じて生活空間のグループ分けや活動内容を変更している。行動障害のある利用者がおり、現在個室に施錠するなどの身体拘束を余儀なくしている。利用者の特性に合わせて、生活環境を整え対応している。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・利用者の心身の状況に変化があった場合は記録を行い、必要に応じて多職種で連携し支援を行っている。できることは時間がかかっても自分で行ってもらえるように、職員間で共通認識を持って対応している。排泄介助などは本人の意思を確認し、プライバシーに最大限配慮をしつつ、同性介護で対応している。さらに、できるだけ本人の力を発揮してもらうようにしており、できないところは職員が支援することを原則としている。集団の流れに乗ることによる動機付け、他の利用者による声かけなど自ら行うことを工夫している。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:a】

・事業所は2・3階が入所スペースになっており、男性・女性・行動障害・地域移行などのゾーニングになっており、全体としては明るく家庭的な雰囲気になっていることがうかがえる。居室や共有空間も十分なスペースが確保されており、ゆったりと生活できるように整備されている。1階の日中活動では、地域・行動障害・介助などの3つのチームに分かれて活動できるようになっており、段差もなく安全に対する環境が整っている。生活空間・日中活動それぞれにおいて、利用者像に合わせた環境設定ができるよう工夫している。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:b】

・事業所では利用者一人ひとりの心身状況を踏まえて個別支援方針を確定しており、支援計画会議などを通じて職員間の共通認識を図りながら、期中・期末などに修正を行い取り組んでいる。自らできることを行えるように利用者本人のペースに合わせることに努め、ゆったりしたスケジュールの組み方や職員の臨機応変な対応によって支援している。また、理学療法士の来訪(月2回)による指導を受け、日課として取り組むめるようにしたり、体調面の配慮や休息の必要な利用者には自ら決められるように支援している。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

・定期的な嘱託医(精神科医や皮膚科医)の往診や、24時間看護師配置体制によって健康管理に努めている。また、必要時には嘱託医と連携し、医療機関への受診や嘱託医の指示のもとの対応などを行っている。特に健康状態に配慮が必要な利用者については、看護師と連携の上家族と連絡を取り合い、円滑に生活できるように支援している。日常においては、年2回の健康診断の結果をもとに検温や体重測定によって健康チェックを行い、必要に応じて嘱託医に相談する流れとしている。通所では、家庭とは日々の様子や体調を連絡ノートによって共有している。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:b】

・体調の変化が見受けられた際にはケース記録に残し、外傷や骨折があっても痛みを感じにくい利用者もいるため、日々身体状況の確認を詳しく行うことに努めている。嘱託医には、利用者の健康状態を詳しく報告してアドバイスを得ることを心がけており、看護師、支援員で日々の変化に迅速に気が付くことができるように努めている。日常的な体調変化については職員間で情報共有し、急変にも対応できるような体制を整えており、緊急対応マニュアルによって対応できるようにしている。通所では送迎時や連絡ノートで家庭と連携する流れとしている。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

・利用者の希望に合わせて社会参加等を行っており、下請け部のタオルたたみ、クレヨン作成、デザイン部のハーバリウム・リースの作成などがある。アート活動では様々な画材を使用して絵画や制作などで個人のセンスが全面に引き出されるような活動を行っており、今年度は作品展に出店する予定がある。それぞれの実績については、事業報告書において総括している。ボランティアや実習生の受け入れも積極的に行っており、地域の小学生との交流や傾聴・紙芝居のボランティア、日中活動支援などによって、職員以外の地域の人々と関われる機会を設けている。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・事業所では定員7名の共同生活援助事業「えとわる+」を併設しており、地域での生活場面での夜泊まるなどの訓練と生活介護の日中活動を連携させて、24時間を通した総合的な支援を行っている。地域社会の中での普通の生活を実感し、当たり前の社会参加の経験ができるように支援している。相談支援事業所と連携し、最重度・重度の障がい者でも、入所施設から出て、地域で生活できるように支援することにしている。「えとわる+」での生活を通じて、地域のグループホームへ移行も目指しており、地域関係機関と情報共有を図り対応している。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

・個別支援計画や日々の生活で必要な支援内容等については、適宜家族へ報告し連携を図っている。入所施設においては、例年であれば毎月第二金曜日に保護者懇談会を開催して意見や希望を聞き取り、満足度などの把握に努めている。3か月毎に生活の様子や栄養ケア計画書に加え、年3回広報紙送付してコミュニケーションを図っているさらに、家族から面談の依頼があった際には、いつでも受け付けることにしている。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】