社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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高座渋谷ゆめいろ保育園・高座渋谷ゆめいろ保育園桜ケ丘分園

2025年12月16日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社フィールズ

② 施設・事業所情報
名称 高座渋谷ゆめいろ保育園・高座渋谷ゆめいろ保育園桜ケ丘分園 評価対象サービス 2024~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 本園:55名(利用者55名)    分園:46名(利用者45名) 名
所在地 本園:〒242-0023 分園:〒242-0024
本園:神奈川県大和市渋谷6-12-2ラ・プリマステラ2F 分園:神奈川県大和市福田5507-2ドルチェ桜ヶ丘B1F
TEL 本園:046-259-6415     分園:046-268-3911 ホームページ https://yumeiro-hoiku.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2015年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社ステーション
職員数
常勤職員:本園:8名 分園:8 名
非常勤職員:本園:15名 分園:11 名
専門職員
園長:本園:1名 分園:1 名
主任:本園:1名 分園:1 名
保育士:本園:16名 分園:13 名
保育補助:本園:1名 分園:1 名
栄養士:本園:1名 分園:1 名
調理員:本園:3名 分園:2 名
施設・設備の概要
本園:保育室:3、トイレ:3、調理室:1、事務室:1、調乳室:1、沐浴室:1、ベランダ:2、園庭:無 
分園:保育室:3、トイレ:1、調理室:1、事務室:1、調乳室:1、沐浴室:1、テラス:1、園庭:無

③ 理念・基本方針
【保育理念】こどもの「たのしい!」を一番に考え、一人ひとりの色を大切にする保育園
【保育方針】1.子どもの考えや気持ちを尊重し、一人ひとりの心に寄り添うことで、その子らしさを大切に育む
      2.子どもたちが笑顔で楽しめるさまざまな体験活動を通して、豊かな心や生きる力を育む
      3.友達、保育士、地域の人とのたくさんのふれあいの中で、思いやりや感謝の気持ちを育む
【保育目標】~こんな子どもを育んでいきたいと考えています~
     「やってみる!」   自分で考え、行動できる自立した子
     「できた!」     どんなことにも挑戦できるたくましい子
     「いっしょにやろう!」心が豊かで、人の気持ちを思いやれる子
     「ありがとう!」   人に対して、感謝の気持ちを持てる子

④ 施設・事業所の特徴的な取組
(本園)
高座渋谷駅東口から徒歩1分の場所にある、通勤にはとても便利な保育園です。
駅周辺のお散歩では小田急線や新幹線を見ることができ、保育園の周辺には綺麗な公園もたくさんあります。

園外保育の実施…姉妹園で所有している園バスに乗って、近隣の公園へ遊びに行ったり、お弁当を持って遠足に出かけたり、姉妹園とのどろんこ遊びや大型プール遊びの交流など園外活動を多く取り入れています。

食育活動・クッキング保育の実施…委託業者による給食ではなく、栄養士や調理員と連携しながら、子どもの成長や発達段階に応じた献立作りを行っています。食育活動にも力を入れていて、野菜の収穫体験やクッキング保育、給食やおやつなどの下ごしらえを通じて、子どもたちの食への興味・関心を育んでいます。

英会話教室の実施…毎月2回外部からの外国人講師と日本人講師の先生により、楽しく遊びながら英会話教室が行われています。

体操教室の実施…令和7年1月からは、幼児クラスを対象とした体操教室も始まり、外部講師によるプログラムで全身を使った運動(跳び箱・鉄棒・マット運動・縄とび等)を通して、身体の動かし方を自然に覚え、身体の使い方やコントロールする力が身についていきます。

STEAM保育の実施…教材を使って子どもたちの考える力を育んでいきます。

(分園)
小田急線桜ケ丘駅東口から徒歩3分の距離にあり、マンション1階の日当たりの良い保育園です。
0歳クラスからの外国人講師による英会話遊び、3歳~5歳クラスの体操教室。食育では野菜を育てて調理をしたり、縦割り・横割りを組み合わせた保育を行うことにより思いやりややさしさ、使い方や遊び方様々なことを学び、子どもの主体性を育んでいます。

【食育】給食に使う食材の下処理を行いその食材の調理される前の姿を知ったり、給食調理に自が携わった喜びを感じ、食材や食への興味を養う。年齢に合わせて行うことを工夫し、年長児では切ったり炒めたりしながら完成させ自分たちで食べる喜びを経験しています。また、実際に育てた野菜を使って調理したり、食べたい(調理でしようする)食材を子ども達で選び実際にお店に買いにいき保育者が見守る中購入する経験もします。食育の学びの中にも社会経験や遊びの発展につながるような要素を引き出し様々な分野に広がるような工夫もしています。

【英会話】0歳のうちからネイティブな発音に慣れ、楽しい英語の遊びから興味・親しみを持ちます。日常の保育園生活の中でも英語を取り入れ自然に発することができるようにしています。外部セイハ英語学院から外国人講師と日本人講師のペアレッスンを行っています。

【体育教室】カワイ体育教室の専門講師による体育教室。年齢に合わせた発育・発達に即した多種多様な運動遊びを経験することで、段階的に無理なく楽しみながら運動技能を身につけます。神経系の著しい発達が促されます。友達と一緒に行うことで刺激にもなり挑戦する気持ち、「できた!」という達成感から自信が持てるようになります。

【横割り・縦割り保育】0,1歳クラス、4,5歳クラスは同じ部屋での合同、2,3歳クラスは各クラスで別れた空間で生活をしているが日々の保育時間の中で年齢別、異年齢合同と多様な編成で保育を行っています。
また、2か月に2度園児全員が一日自由に遊べる日を取り入れコーナー遊びを設定したり、こどもたちが何をしたいか自分たちで考え作る遊びを行ったりとこどもの主体性を活かせる時間をつくっています。自分の個性、色が出せる見つけられるようその引き出しを増やせるよう、こどもの姿にあわせた設定を行い保育を行っています。

【園外保育】園バスにのって遠くの公園や、遠足、工場見学、老人施設との交流等様々な活動を行っています。
近隣の公園に歩いて遊びに行く。年齢に合わせて固定遊具の使用を決め、固定遊具には必ず保育士がつき安全に遊べるようにしています。園外保育名簿・人数チェック表を用意し移動前には必ず人数のチェックをしています。
園外の人への挨拶も保育士が見本となるよう自ら挨拶をするよう園全体で心掛けています。

【姉妹園交流】姉妹園とともに活動や遊びを行い広い関わりを持ちます。また、小学校に向けて初めて合う友達との経験になれていきます。

【地域交流】地域の商業施設と連携をとり行事等を一緒に取り組んだり参加しています。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2025/04/15(契約日) ~2025/12/11(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2019年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 1)食を通して、子どもたちの意欲や豊かな感性を育んでいます
園では、子どもたちが安心しておいしく食事を楽しめるよう、食育活動を大切にしています。お米は無農薬米を使用し、旬の食材を多く取り入れた献立となっています。子どもたちは、野菜を育てて収穫したり、買い物に出かけて食材を選んだり、クッキング保育で自分たちの手で切ったり炒めたりして調理する経験を楽しんでいます。季節の食材に触れる体験や、世界の料理や行事食、絵本に登場するメニューなど、遊びや学びとつながる工夫をしています。

2)主体性を育む多様な体験活動をしています
分園では、子どもたちの主体性を大切にし、2ヶ月に1度「一日自由に遊べる日」を設け、コーナー遊びなど自分で考え選ぶ活動を取り入れています。姉妹園の園バスで出かける遠足や公園遊び、交流活動など園外保育も盛んです。さらに、外国人講師による英会話教室や専門講師の体育教室、STEAM保育の実施など、多彩な体験を通して「楽しい」を学びにつなげています。

3)園の理念や目標は職員一人ひとりが考え、職員全体で作り上げています
グループ全体の保育理念・基本方針は、全職員からアンケートをとり、話し合いを重ねたものをとりまとめたものです。分園ではさらに、「こんな保育園にしたい」という思いを職員各自が考え、それを職員会議で職員全体で話し合いました。「子どもにとっても、職員にとっても楽しい保育園にしよう」という思いを共有し、「あたたかい雰囲気作り・保育園がこどもにとって安心できる場所」という年間目標を職員の手で作り上げました。こうした取組を通じて職員の意識や行動がより主体的となり、子ども主体の保育の充実につなげています。

4 )経営課題を中・長期計画に反映することが望まれます
経営課題について、法人が人材確保や設備投資に関して中・長期を見据えて検討していますが、これを中・長期計画としてとりまとめ、各園、職員にも共有化していく取組が望まれます。。法人と園が協力しながら今後の課題を検討し、中・長期の視点で事業計画に反映する仕組みづくりが期待されます。

5 )個別研修計画など研修の組織的、計画的取組に期待します
職員研修は現在、キャリアップ研修や、職員が希望した園外研修を中心に実施し、費用負担や機会の確保については法人と園が全面的に支援しています。今後は、職員面談などを通じて、それぞれの職員の自己評価から見えてくる課題を研修につなげるなど、個人別の研修計画に発展していくことが期待されます。また非常勤職員の研修機会や、キャリアに応じた階層別研修を計画化することも期待します。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
(高座渋谷ゆめいろ保育園 施設長 小平 砂織)

前回の評価から6年ぶりに第三者評価を受審し、全職員で2カ月かけて一つ一つの項目に取り組むことで、今後の課題等について気付くことが出来ました。
また当日は資料を確認しながら、本園の取り組みについてたくさん共感して頂いたり、助言やアドバイスなども頂いたり、、
また子どもたちの姿を見て頂いた際に、「先生方との信頼関係がよく取れているのが、子どもの安心した表情を見ているとわかります。」「子どもが落ち着いて過ごせるようによく工夫されてますね」とお褒めのお言葉を頂戴し嬉しく思いました。
今回の評価結果を参考にし、今後も園の保育理念の子どもの「たのしい!」を一番に考え、一人ひとりの色を大切にする保育園を念頭に置いて、職員一同で取り組んでいきたいと思います。

(高座渋谷ゆめいろ保育園 桜ヶ丘分園 分園施設長 室井 三千歌)

 第三者評価を行うに当たり今一度全体の内容を再確認できとてもよかった。職員同士の共通認識や意見の交換、保育園の運営、組織としての在り方、仕事内容、エビデンスを確認できる機会ができた。その結果、改善点が明確になり見直すものや新たに取り組むものがあり園としてプラスになった。
 受け持つクラスごとにグループ分けを行い保育士同士でチェックをしていったが、経験年数によって回答が違っていて周知をしないと理解できていないことの多さに気付いた。常識のアップデートや話し合い、会議、研修等の大事さを感じ、また、今後、周知の徹底に努めていきたい。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

保育理念、保育方針、保育目標は、2023年にグループ職員全体でアンケートと討論を重ねた結果作り上げたものです。理念、方針、目標はホームページ、パンフレットに記載し、玄関にも掲示しています。分園ではさらに園としての年度目標を立てています。これは職員自己評価で本人が目指す目標だけでなく、園の目標を考え、それを職員会議で出し合いまとめました。子どもも、職員も楽しい保育園を作りたい、という思いを共有化し、「あたたかい雰囲気作り・保育園がこどもにとって安心できる場所」という年間目標にまとめました。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

事業経営に関する分析は、法人が担当しています。法人は社会福祉事業に関する動向、情報を把握し、園が所在する市の人口動向、待機児童の変化を把握したうえで、3年、5年、10年先を見据えた設備投資や人材確保も視野に入れています。国が通達する制度変更などは、コンサルタント会社からいち早く情報を入手して、対応を迅速に行うよう努めています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

毎月、法人の経営会議では、各園の収支、園児の動向、人事関係の報告を通じて、経営方針や重要事項の決定を行っています。決定事項や報告事項は、園長会議で伝えられ園長が職員会議で職員に周知しています。本園、分園としては、若手の育成を含めたキャリア形成を経営課題と考えており、法人と園が連携して解決できるよう、具体的な取組を実施することが期待されます。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人は、3年、5年、10年を見据えた経営の方向性を考えています。現在のところそれらを具体的な中・長期計画として策定していません。法人が目指そうとしてる方向性を中・長期計画として形にし、あわせてそのための収支計画も策定することが望まれます。本園、分園ともに、ベテラン、中堅、若手のバランスあるキャリア形成、将来を見据えた若手職員の育成などが経営課題と感じています。法人だけでなく園としても中・長期のビジョンと課題解決への行程を検討することが期待されます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

単年度の計画は、中・長期計画を踏まえて策定しています。の保育に関する計画は、「全体的な計画」を毎年度策定していますが、人材確保・育成、環境設備、関連する事業などを含めた全体的課題についての事業計画は明文化していません。中・長期の課題を解決するために、実行可能な事業内容を具体的に示した単年度の事業計画と収支計画を策定することが望まれます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

事業計画の一部である、保育に関する計画については、職員が年度末に反省と見直しを行っています。園の理念・方針・目標を大切にしながら、計画の見直しをしています。毎月の行事などについて職員会議で改善点や反省点を話し合い、次年度も継続する内容、考慮すべき内容を話し合い、評価・見直しをしています。保育や行事だけでなく、施設・設備、人材育成など保育の基盤に関する計画を含んだ事業全体にかかわる計画を策定し、組織的に評価・見直しを行う取組に期待します。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:b】

年度末の懇談会で新年度の保護者説明会を開き、年間の行事予定表を文書にして配布し、説明しています。事業計画についても周知することが期待されます。園だよりや連絡帳アプリを通じてお知らせを配信し、玄関にも掲示して参加、協力についての周知を徹底しています。本園のビルは大規模修繕工事中ですが、保護者には工事内容や注意点を1ヶ月前に連絡帳アプリ配信と園内に掲示しました。分園は来年度、隣接のビルに保育室を増設工事をし、独立園に移行する計画ですが、すでに概要と工事予定を知らせました。詳細が分かり次第、全体説明会などを実施する予定です。園ではこれからも保護者への理解をより深める取組をしたいと考えています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:b】

保育に関して、全体的な計画をはじめ、年間計画、月間計画、週案を立てて、実行して反省・評価、改善を繰り返しています。年度末は職員の自己評価を行い、これをもとに本園、分園ともに園の自己評価をまとめています。自己評価の対象は保育目標、保育内容、行事、組織、研修、設備など全体に及び、3段階評価をしています。分園は、職員各自の自己評価のなかで、自らの課題とともに園の課題や目標も記載、これをもとに職員会議で話し合い、園全体の次年度の目標を話し合い決めていく取組をしています。園では本園の自己評価を次年度の目標や改善への取組につなげていくことが課題と考えています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

取り組むべき課題を見つけた際には、職員会議の議題にして話し合い、改善策を検討して、回覧して情報を共有しています。本園は年度末の園の自己評価結果を生かし、検討、改善につなげていく取組が期待されます。分園では、年度末の会議で園全体の評価、自己評価を総合的な観点で話し合っており、改善策や目標、計画を作成しています。第三者評価の結果についても取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施することが期待されます。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

園長は、運営規程に定めている通り、園全体の運営管理、職員の管理、指導を行っています。職務分掌は就業規則に明記しています。就業規則は職員が常時閲覧できます。職員会議で園長会議の内容を含め、運営の方針、保育方針を伝えています。日常の保育現場の巡回やクラス会議などに参加して適宜、指導、助言をしています。園長の抱負は、ホームページで公開しています。緊急時における園長不在時の役割と責任は、主任が代行し、主任が不在時は指名された職員が代行することになっています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園長は社内の園長会議に参加し、社会状況の変化に応じた法令の動向を確認し、系列園の園長、法人役員とさまざまな内容を確認し、対応を話し合っています。職員会議で虐待防止などの法令の確認をしたり、不適切保育の事例を取り上げて注意喚起を行っています。本年度は「苦情解決の意義と法的責任」をテーマとした研修に参加しています。分園では、SDGSを意識した取組もしています。手洗い時に水を出し放しにしないことや、廃材利用した手作り遊具、裏紙の利用を進めています。食事はあらかじめ食べる前に量を減らして残食にせず、他の人のお代わりの分になることを教える取組もしています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

園長は日常保育の現場を巡回し、子どもとの適切な関わり方、声かけの方法など職員会議やクラス会議などの機会に指導、助言しています。職員会議では保育や行事に関して職員の考えを丁寧に聞きつつ、アイデアなど助言しています。職員の自己評価をもとに職員の個々の目標を明確にし、園全体の目標を掲げて保育向上につなげています。職員の希望に応じて職員の研修の機会を提供し、研修を受けられるようにシフト調整を行っています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

昨年より、オムツなどの持参不要の定額料金利用サービスを導入しています。連絡帳アプリを導入し、連絡帳や計画類の電子化をすすめ、職員の業務量軽減につながっています。職員の経験年数や能力を考慮しつつ、人員配置をしています。各職員が休憩時間、有給休暇、公休などを取得しやすいようにシフト調整しています。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

保育士、管理栄養士、調理員など必要な人材を確保しています。人材確保に関しては、法人が一切を担当しています。毎年3月、10月の職員面談を通じて意向を把握し、法人が次年度の人員体制を決めています。園からは子どもたちの状況や加配職員の必要性などの事情を法人に伝えています。社内の園長会議で入退社の状況、採用予定人数などの情報を各園が共有しています。ホームページに採用サイトを設置、SNSを活用しています。学生を保育補助に採用して本採用につなげています。保育士養成校訪問や就職フェアへも積極的に参加しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

就業規則には服務規程、職員としての心得を示しています。給与規則に定期昇給、賞与の基準、基本となる俸給表を示しています。毎年3月と10月に職員面談を実施しています。3月は非常勤職員の契約更新時期に合わせて全職員と副社長(理事長)が面談しています。10月に再度職員の意向確認のための面談を実施しています。職員の自己評価表をもとに業務の振り返りを園長と行っています。職種、キャリアに応じて期待される水準の明確化やそれに伴う処遇の方向性などを通して、職員が将来の姿を描くことができるような取組に期待します。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

労務管理は基本的に法人が担当していますが、園長は職員が働きやすいように家庭の事情を考慮しながら、いつでも相談に乗り、休暇やシフト調整など柔軟に行っています。事前に希望休暇を募ったり、非常勤職員も希望時間帯を事前の申告を得てから、勤務体制を決めています。係の業務は複数職員を配置して、業務負担の偏りが少なくなるよう工夫をしています。理事長は職員との定期面談を実施し、相談先として理事長の連絡先を伝えることで、風通しの良い組織運営を目指しています。職員の健康診断、予防接種の補助などの健康サポート制度に加え、行事後の懇親会費用の一部を法人が負担する福利厚生を提供しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

本園では年度末に自己評価表を職員が記載し、5月に園長と面談を行っています。とくに保育の実践を中心に振り返り、課題を話し合って園長が評価しています。今後は職員一人ひとりの目標を立てて達成状況を相互確認していく取組をしたいと考えています。分園では保育の内容に加えて運営管理も含めて数十項目に及ぶテーマを振り返り、今後の課題、今後の目標を園目標と個人の目標に分けて提出し、園長と面談して評価を重ねています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

研修計画の実施は法人主導で行っています。キャリアップ研修などの職員が希望する外部研修中心の計画です。研修参加者は研修報告書を提出し、職員会議で報告しています。園内研修は、誤嚥防止、プール事故防止、不適切保育防止などのテーマで実施しています。園内独自の研修が十分ではないと感じています。AEDやアレルギー対応の研修を最低でも年に1回は実施したいと考えています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:b】

研修はキャリアップ研修などの外部研修が中心となっています。一人ひとりの目標や課題に則した計画的な研修の機会の確保に課題がある、と園は考えています。また、今後は非常勤職員の研修機会を検討したい、としています。研修の際は、受講費、交通費は法人が負担しています。階層別、職種別研修などキャリアに即した研修体系を構築していくことが望まれます。職員一人ひとりの課題に応じて、個別研修計画の取組も期待します。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

「保育実習受入れ要領」に実習の意義、目標、実習前後の流れ、観察実習・参加実習・責任実習などの実習内容など具体的な手順、プログラムを明記しています。実習は担当職員を決めて、実習後は実習生と振り返りを行い、実習記録・反省を担任が確認してコメントを記入しています。学校の担当教官が園を訪問し、実習状況を報告しています。今後は、実習指導者の研修を実施することが期待されます。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

ホームページを2023年に一新し、法人、園の保育理念や基本方針、施設概要、園の特色を写真付きで公開しています。保育の様子はブログの形で写真付きで報告、公開しています。またSNSのサイトからも保育の様子を知ることができます。苦情解決の体制は玄関に掲示しています。苦情解決の内容は申告した方が特定されない配慮をしたうえで、一定の公開を検討することが期待されます。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

事務、経理、取引などは会社の規程に基づいて実施しています。職務分掌は就業規則に権限と責任を明確にし、職員は事務室でいつでも閲覧することができます。内部監査は、顧問税理士が毎月、財務の確認を行っています。理事長が適宜、園を訪問して適正な運営を実施しているかを確認しています。取引や契約などについては顧問弁護士に相談しています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

子どもと地域との交流に関して、本園、分園ともに「全体的な計画」のなかで「敬老会、小学校見学などの地域行事に参加する」と明記しています。さらに分園では「地域連携型保育実施企画書」を作成、地域との交流の目的、課題、内容、効果、リスクなどを記載しています。高齢者施設との交流、ハロウィンパレードなどを積極的に行っています。散歩では子どもたちが地域の人々と挨拶をかわしています。地域行事への協力、支援については今後の課題としています。子どもと地域との交流をさらに広げていきたい、と考えています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:a】

ボランティア受入れついては、特に学生の職業体験を念頭に「保育ボランティア・職場体験受入れ要項」に基づいて、意義、ボランティアの心得、受入れ手順、注意事項などを明記しています。近隣の中学校生徒2名を2日間、職業体験学習として受入れています。学生に対しては、受入れ時に心得や注意事項などを伝えています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

園として連携が必要な社会資源として、役所担当課、病院リスト、夜間救急などのリストを用意し、職員休憩室に掲示しています。支援を要する子どもに関しては、市の巡回相談や支援児童確認訪問を受け入れています。さらに通園先の児童発達支援施設と話し合い、支援内容を共有するなどの連携をしています。市園長連絡会では、他園との意見交換を毎月実施しています。近隣の小規模園と協力して商店街のハロウィンパレードを企画したり、園のスペースを貸すなどの協力関係を作っています。虐待が疑われる事例が発生した場合は市担当課、児童相談所と情報を共有して子どもを守る行動を優先的に行っています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

地域の福祉ニーズに関しては、法人の担当者が市の認可保育室連絡協議会に参加し、どのような地域課題があるかを把握するように努めています。町内会には所属していませんが、地域の民生児童委員と連携し、苦情解決の第三者委員を委嘱したり、運動会に招待しています。園見学を多数受入れており、その際に育児相談を受けています。一時保育は、クラスの子どもの定員に余裕がある時には、受入れる体制を作っています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

園児向けに外国人講師による英会話教室を月に2回開き、地域の未就園児家庭の参加も受け付けています。市の文化創造拠点「シリウス」に5歳児の作品展示をしたり、市が主催する「やまと子育て応援フェスタ」に参加し、情報発信や育児相談など、子育て支援の取組に協力しています。一時保育は園児数とスペースの範囲で、受入れる体制をとっています。地域の防災対策や住民の安全・安心のための備えや支援の取組は、今後の課題です。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

園では、「子どもを尊重した保育」を大切にし、その考えを職員全体で共有しています。法人理念のリニューアルにあたっては、全職員を対象にアンケートを実施し、子どもを尊重した保育についての共通理解をさらに深める取組を行いました。子どもを尊重した保育を基に、園の理念、方針、目標を定め、各種計画に反映し、日々の話し合いや研修、「人権擁護のためのセルフチェック」を通して職員の意識向上に努めています。今後は保護者への理解を図る取組が期待されます。


【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:b】

園では、おむつ替えや着替え、プール時に目隠しや衝立を設置するなど、子どもの生活場面に応じたプライバシー保護の工夫を日常的に実践しています。こうした環境づくりは、子どもが安心して過ごすことにつながり、生活の場にふさわしい快適さを確保しています。十分に配慮していますが、プライバシー保護に関する規程やマニュアルはありません。規程やマニュアルを整備し、職員研修や保護者への周知と結びつけ、園全体としての取組をより一層充実していくことが期待されます。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

園では、利用希望者が安心して保育園を選択できるよう、積極的な情報発信を行っています。市の子育て支援イベントへの参加や、市の「ほいく課」や福祉センターにパンフレットを置き、多くの人が入手できるようにしています。ホームページ・SNSでの定期的な情報更新により、園の魅力や日々の様子をわかりやすく伝えています。見学は少人数制で丁寧に説明を行い、保育内容や特色を実際に感じられるよう工夫しています。情報提供の見直しも定期的に行っています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

園では、保育の開始や変更時に、保護者が安心して理解できるよう丁寧な説明を行っています。入園面談では「入園のしおり」や現物の見本を用いてわかりやすく説明し、内容を確認したうえで同意書の提出を得ています。変更時には園だよりやメール配信、口頭での連絡を行い、日本語が難しい保護者には翻訳機の利用やイラスト、ひらがなの手紙などで伝えています。今後は、配慮が必要な家庭へきめ細やかな対応を明文化すること、説明の仕方をルール化することが期待されます。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

保育所などの変更にあたり、保育の継続について、文書化した手順や引継ぎ書はありません。一方で、姉妹園への転園時には情報共有を行い、他園からの問い合わせにも、保護者に了解を得たうえで、丁寧に対応しています。卒園後も保護者が気軽に相談できる雰囲気づくりに努め、実際に相談を受けるなどの関係が続いています。今後はこうした取組を文書化し、より継続性に配慮した支援体制づくりを行うことが期待されます。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

園では、子どもの気持ちに寄り添いながら日々の保育を行い、子どもの様子から満足度を把握しています。保護者との日常的なコミュニケーションや連絡帳、懇談会、アンケートなどを通して意見や要望を把握し、子どもの満足度も含め、職員会議などで共有・検討して保育内容の改善につなげています。今後は懇談会や面談の機会をさらに充実させることで、より一層保護者が安心し満足できる園づくりを目指しています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員を設置し、重要事項説明書に明示し入園説明会や年度初めの懇談会で説明しています。玄関にも掲示し周知しています。苦情内容を記録し、園長を中心に職員で検討して迅速に対応するよう努めています。職員会議などでは内容や経過について情報共有し、再発防止や保育の質の向上につなげています。法人としてハラスメント対応マニュアルを整備し、苦情解決のマニュアルと一体化したものと位置付けており、独自のものはありません。プライバシーの観点から、原則公表はしていません。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

入園のしおりに第三者委員に相談できることなど、複数の相談先があることを明記し、保護者に説明しています。行事後のアンケートや連絡帳アプリ、手書きの連絡帳代わりのお便りポストなど複数の方法で意見を受け付けています。お迎え時のやりとりの中でも担任が丁寧に対応し、必要に応じて園長や理事長が同席する面談の場を設けるなど、内容に応じた柔軟な対応を行っています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

園では、送迎時の保護者とのコミュニケーションを大切にすることで、気軽に相談や意見を述べやすい環境づくりに努めています。保護者からの相談や意見に対し、園長への報告・相談を経て職員間で情報共有し、組織的に対応する体制を整えています。アンケートや連絡帳、面談など複数の方法で意見を受け付け、迅速な対応と丁寧な説明を心がけています。相談内容は意見記録表や会議録に残し、今後の保育に活かすよう取り組んでいます。園としての対応マニュアルの整備が今後期待されます。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:b】

リスクマネジメントの責任者は園長です。保育安全計画や事故防止マニュアルを整備しています。ヒヤリハットや事故報告はその都度記録し、職員会議で職員間で共有するとともに、保護者への説明・謝罪も丁寧に行っています。発生要因を分析し、改善策を検討するなど再発防止にも努めています。また、避難訓練を毎月実施し、誤嚥・窒息やプール事故の防止研修を行うなど、安全確保に向けて取り組んでいます。今後は事故防止のための安全策の実施状況や実効性について、定期的に評価・見直しを行うことが期待されます。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、感染症予防に向けて手洗いや消毒、室内環境の管理など、日常的な衛生対策を徹底しています。排泄物や嘔吐物の処理方法を各保育室に掲示し、職員研修で対応を周知しています。感染症対応マニュアルなどは事務室に備え、職員会議で共有し、発生時には迅速に対応できるようにしています。保護者には園だよりや懇談会を通して感染症予防や対応方法を伝えています。発生時には、連絡帳アプリや玄関に掲示して情報を伝えています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:b】

災害時対応マニュアルは法人が作成しています。園では、毎月様々な想定で避難訓練を実施しています。子どもへの防災指導や職員の対応確認を継続的に行い、消防署への通報訓練も行っています。年2回の総合訓練では実際に広域避難所まで避難し、年1回は保護者参加による引き渡し訓練を実施し、家庭との連携を図っています。食料や備品類はリストを作成し、責任者を決め管理しています。防災訓練は地域からの参加や自治会の訓練への参加はありません。今後、地元の自治会、福祉関係団体などと連携することが期待されます。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

保育の基本を示した「全体的な計画」の中で、「人権に配慮する。子どもの人格を尊重し保育を行う。」と明記しています。各クラスのデイリープログラムには、時間に応じた子どもの活動について、それぞれの保育者の動き、常勤職員と非常勤職員の分担、指導上の留意点、環境設定の内容を明記しています。開園の7時から閉園の19時までの時間ごとの一覧表を各クラスに掲示しています。このほか、登降園時、外出時、食事、午睡、けが発生時の対応、土曜保育の業務についても文書として定めています。会社は災害時対応、事故防止、怪我対応、保健衛生、感染症対策、食物アレルギー、園バス安全対策など20数種のマニュアルを用意しています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

各クラスのデイリープログラムは、年度末に職員会議で振り返り、見直しをしています。法人が用意している各種のマニュアルは、園からの意見や法令の改正に伴って適宜、改訂しており、改定日、改訂担当者、改定内容を末尾に記載しています。検証、見直しに当たり、指導計画の内容を必要に応じて反映しています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

保護者は、児童票に入園までの発達状況を記載します。園は、記入内容をもとに面談で子どもの特性や配慮点を確認しています。入園後は、職員が子どもの様子を記録し、課題を明らかにして指導計画に反映しています。乳児は個別指導計画があります。3歳児以上では、個別支援対象児にはアセスメントに基づき、個別支援計画を作成します。対象児には児童発達支援センターの職員の来訪があり、意見交換をしながら指導計画を作成しています。対象児以外でも、例えば姿勢が不安定な子どもにはマット運動を取り入れたり、食具をうまく使えない子どもへの個別対応などを月間指導計画に反映しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

週日案は週末、月案は月末に担任が反省と振り返りを考え、計画の該当欄に記載し、園長が確認しています。個別指導計画は1ヶ月ごと、個別支援計画は四半期ごとに作成しています。期中に保護者の意向や状況の変化に応じて、変更することがあります。月1回の職員会議やクラス会議で関係職員と話し合い、見直しを決めています。緊急に指導計画を変更する時は、園長が判断して決定します。コロナ流行時に園長が理事長と相談して運動会を中止しましたが、感染対策にも細心の注意を払い、代替のミニ運動会を企画運営しました。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

子どもの発達状況、生活状況は個別計画、個人日誌、週日指導計画・記録、クラス日誌で確認できます。職員はPCやタブレットからいつでも確認できます。記録の書き方は過去の記録を参考に、適宜園長が助言しています。情報は常に園長に報告が上がるように徹底しています。職員会議、クラス会議などで情報共有を行っています。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:b】

職員は個人情報の取り扱いについて、不適切な利用や漏洩をしないことを雇用時に誓約しています。保護者には入園時に、園での個人データの利用例を例示し、同意を得ています。運営規程別表「備え付け帳簿と保存期限」に基づいて記録類を保存し、保存期限後の廃棄は法人がシュレッダー処理しています。「個人情報の保護に関する法律」並びに「ガイドライン」に基づき、記録の保管場所、保管方法、扱いに関する規程、責任者の設置、情報開示を求められた際のルールなどを規程に定める必要があります。個人情報には電子データも含まれます。公益性の高い事業ゆえに、記録の管理体制を見直すことが望まれます。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章、児童の権利に関する条約、児童福祉法、保育所保育指針などの趣旨をとらえて作成しています。園では、保育所の理念や保育方針をもとに、子どもの心身の発達や家庭・地域の実態を踏まえた全体的な計画を作成しています。計画の作成にあたっては、職員全員が意見を出し合い、子どもたちの生活や成長の様子を共有しながら内容を検討しています。共働き家庭の増加や地域の保育ニーズを把握し、長時間保育などにも柔軟に対応できるよう計画に反映しています。日々の記録や評価を通して保育実践を振り返り、年度末には職員全体で一年間を振り返り、園長が全体的計画の評価を行い、次年度の目標や課題を共有しながら、次年度の計画につなげています。


【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

園では、子どもたちが一日を心地よく安心して過ごせるよう、環境づくりに取り組んでいます。室内の温度や湿度は常に確認し、エアコンや空気清浄機、サーキュレーターを活用して快適な空間を保っています。換気、採光、音についても職員間で確認し合っています。保育室内は、活動内容や子どもの状況に合わせてパーティションを用い、落ち着いて遊べる空間や、マットなどでくつろげるコーナーを設けています。遊具や家具の配置にも子どもの安全を第一に考え、温かみのある雰囲気の中で安心して生活できるよう工夫しています。心地よい食事、睡眠のため準備をし、それぞれ適した空間を整えています。また、トイレや手洗い場は明るく清潔に保ち、キャラクターの絵を貼ったりして、子どもが楽しく、使いやすいよう工夫しています。清掃マニュアルを作成し、清掃や衛生管理のルールも明確で、職員全員が共通理解のもとで取り組んでいます。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、一人ひとりの子どもの発達や性格、家庭での様子を大切に受けとめ、一人ひとりに合った関わりを心がけています。子どもの発達と発達過程、家庭環境などから生じる個人差は、入園前の個人面談でのアセスメントや入園後の子どもの日々の活動の観察を通して把握します。職員同士や保護者とこまめに情報を共有しながら保育に生かしています。言葉での理解が難しい子どもには絵カードや写真を使うなど、わかりやすく伝える工夫をしています。行事の練習など少し緊張する場面でも、楽しい雰囲気の中で子どもが安心して取り組めるように声かけを工夫しています。分園では全職員で毎年目標を定めています。今年は「あたたかい雰囲気づくり・保育園が子どもにとって安心できる場所」を目標としました。子どもが安心して自分らしく過ごせる保育を大切にしています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、子どもたちが毎日の生活の中で少しずつ「自分でできた」という喜びを感じながら、基本的な生活習慣を身につけられるよう丁寧に関わっています。ロッカーには自分のマークがついており、活動の流れは、ホワイトボードなどに絵カードや文字でわかりやすく示すなど、年齢や発達に応じた工夫をしています。活動が終わるたびにカードを外すことで、次に何をするのかを自分で見通すことができ、安心して過ごすことができるよう工夫しています。トイレトレーニングや着替えなどは本人の意欲を大切にし、自分でできたという達成感を大切にしています。支援の必要な子どもには、一人ひとり個性を理解し、ペースに合わせて、声かけや絵カードを用いた個別対応を行っています。家庭とも情報共有を行いながら連携して、見守ることを基本にしています。


【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

本園では、ワンフロアをロッカーなどで区切りクラス編成しています。お互いの様子が見える環境の中で、子どもたちが自然に関わり合い、学び合っています。仕切りを外して広い空間でのびのびと活動したり、空間作りを工夫しています。分園では、年齢別や異年齢での保育を組み合わせ、思いやりや憧れの気持ちを育む関わりが生まれています。2ヶ月に一度「自由に遊べる日」を設け、子どもたちが自分でやりたいことを考え、作り出す楽しさを味わっています。園庭はありませんが、戸外活動を積極的に行い、姉妹園の園庭で遊んだり、散歩や遠足、地域の方との交流を通して、あいさつやルールを学ぶ機会にしています。分園では年齢に応じた様々なおもちゃを手の届く位置に配置するなど、自発的な遊びを促す環境整備を行っています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

0歳児が初めての集団生活を安心して過ごせるよう、家庭との連携を大切にしながら、一人ひとりの発達や生活リズムに寄り添い、保育士と愛着関係が持てるようにしています。離乳食は咀嚼の様子に合わせて丁寧に進め、手づかみやスプーンを使って「自分で食べる楽しさ」を感じられるようにしています。保育室には、子どもの発達や月齢に合わせて手作りを含めた玩具を揃え、興味が持てるよう工夫しています。ハイハイや寝返りを楽しめるよう、クッションやマットを敷いた柔らかな空間も整えています。家庭から持参した安心できるアイテムを活用するなど、家庭のぬくもりを感じながら過ごせる環境づくりに努めています。1歳児との関わりを通して刺激を受けながら成長できるよう配慮するとともに、落ち着いて過ごせる環境も確保しています。安心感の中で心と体が豊かに育つよう、養護と教育が一体となった保育が心がけています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

園では、子どもが自分でしようとする気持ちを大切にしています。一人ひとりの発達や成長に応じた個別指導計画を作成し、評価をもとにクラス会議で課題や関わり方を共有し、保育内容を検討しています。支援を必要とする子どもにはパーティションで個別の空間を設け、安心して過ごせる環境を整えています。また、縦割り活動を取り入れることで、異年齢の子どもや保育士以外の大人との関わりも豊かにしています。子ども同士のトラブルが多い時期なので、トラブル時には保育士は双方の気持ちを受け止め、代弁や提案を通して解決できるよう関わっています。トイレトレーニングなどの生活習慣の指導は家庭と連携することで、子どもに負担なく、楽しくできるよう工夫しています。保護者とは連絡帳やお迎え時の会話などで連携を密にしています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

園では、個々の発達状況や年齢に合わせ、クラス全体で行う活動と個々が自由に選択し楽しめる活動や遊びを取り入れています。それぞれの年齢で身に着けておきたい基礎は保育者誘導で、一方で、主体性を大切にしながら遊びや活動を通してのびのびと成長できるような環境づくりを大切にしています。3歳児は友だちとの関わりを楽しみ、4歳児は一緒に考えたり工夫したりしながら遊びを広げ、5歳児は力を合わせて一つのことをやり遂げる達成感を味わっています。英語遊びや体育教室、STEAM保育など、専門講師による多様な体験を取り入れるなど、子どもの興味や意欲を引き出す工夫をしています。保育の様子はドキュメンテーションや参観、園のホームページなどで発信し、保護者にも子どもの成長や園での生活をわかりやすく伝えています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

園では、障害のある子どもが安心して過ごせるよう、保護者や関係機関と連携しながら、一人ひとりの個性に合わせた環境整備に努めています。個別支援計画を立て、専門機関からの助言を受けて職員全体で話し合い、一人ひとりに合った関わりを丁寧に行っています。児童発達支援管理責任者の資格を持つ職員を中心に、研修や職員会議を通して知識を深め、個々の発達や障害に合わせた適切な関わりを実践しています。パーティションなどを活用し個別の空間を作り落ち着ける場を設けたり、クラスの中での子ども同士の関わりも大切にしています。保護者とは面談を行い、気持ちに寄り添うことを大切にし、安心して相談できる関係づくりに努めています。分園内の設備は整備する必要がありますが、職員の創意工夫ですべての子供に寄り添える環境を作り上げていきたいと考えています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

園では、それぞれの子どもの在園時間や生活リズムに配慮した保育を行っています。延長保育は19時までです。在園時間の長い子どもには夕おやつを出しています。また、心身の疲れに留意し、必要に応じて仮眠や休息がとれる場を設け、職員同士が連携して見守っています。保護者との信頼関係を大切にし、家庭での時間をゆったり過ごせるよう働きかけるなど、家庭との連携を意識しています。一時的な預かりなど家庭状況に応じた対応も行っています。職員間では伝達ノートや健康チェックボードを活用して情報共有を行い、保護者とは連絡帳アプリや送迎時の会話を通じて丁寧にコミュニケーションをとっています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

園では「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を基に5歳児の年間指導計画を作成しています。子どもたちが小学校生活にスムーズに移行できるよう、日々の保育や行事の中で「就学を見通した育ち」を大切にしています。近隣の小学校への見学を行い、子どもたちが「もうすぐ小学生になる」という気持ちが持てるよう支援しています。幼保小連絡会に参加し、小学校教員と意見交換を行い、小学校に入るまでに身に着けておいて欲しいことを確認しています。立って靴を履く、食事の時間を意識するなど、小学校での生活につながる力を自然に身につけられるように工夫しています。5歳児の保護者とは個別面談を実施し、一人ひとりの成長や課題を共有しながら家庭との連携を深めています。保育所児童保育要録は、担任が作成し、園長の確認を得て、就学先へ郵送しています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

健康管理に関するマニュアルがあり、丁寧な健康管理を行っています。入園面談時や児童票で既往症や予防接種、健康状態など聴き取り、児童票ファイルで全職員がいつでも確認できるようにしています。入園後も年に1度保護者に返却し、新たな情報を追加しています。登園時には保護者から家庭での様子や体調を確認し、園内で共有することで、全職員が子どもの状態を把握できるようにしています。体調の変化があった際にはすぐに対応し、保護者に伝えています。SIDS(乳幼児突然死症候群)への対策も徹底しており、年齢ごとに定めた時間間隔で睡眠チェックを行っています。また、春のSIDS週間にはポスター掲示や口頭での説明を行い、保護者にも情報を伝えしています。季節ごとの感染症なども「園だより」のほけんだよりのコーナーや掲示を通してお知らせし、園と家庭が協力して子どもの健康を守る体制を整えています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

園では、年2回の内科健診と年1回の歯科健診を行っています。途中入園の子どもも入園後1か月以内に受診できるように配慮しています。虫歯予防デーや健診前には、紙芝居や絵本、人形や模型を使って歯の大切さを伝えたり、「歯みがきごっこ」で楽しみながら健診に親しめるよう工夫しています。健診結果は連絡帳アプリやお迎え時の口頭連絡、手書きの連絡用のお便りポストなどを通して保護者に丁寧に伝え、受診や治療が必要な場合には、かかりつけ医への受診を勧めるなど家庭との連携を図っています。結果は園のICTシステムに記録し、職員全員が共有しており、子どもたちの健康状態を日々の保育に生かせるようにしています。さらに、毎月の身体測定を通して一人ひとりの成長を見守り、食事や生活リズムなどにも活かしています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、アレルギーや慢性疾患のある子どもに対して、医師の指示に基づいた徹底的な安全管理を行っています。入園時に保護者から「生活管理指導表」の提出を受けます。園長・栄養士・担任・保護者が協議のうえで対応方針を決定し、年に1回更新しています。アレルギー児の献立表は保護者にも事前に確認をお願いし、除去食には印をつけて誤配を防ぐなど、安全管理を徹底しています。配膳時には担任と調理員の二重チェックを行い、色を変えた専用の食器やトレイ、台ふきを使用することで、誤配のないようにしています。また、職員会議やクラス会議でアレルギー食の提供の仕方を職員に周知し、全職員の意識向上に努めています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

園では、子どもが食事を楽しみ、食への関心を育めるよう、年間計画を立て、食育活動を実施しています。季節の食材に触れる機会を設け、野菜の栽培・収穫・調理を体験するなど、食への関心を深めるための取組をしています。クッキング保育では、年齢や発達に応じて下ごしらえや調理に参加し、食材の変化や出来上がりを楽しむことで、食への意欲を育んでいます。また、献立作成にあたっては、栄養士が子どもの好みや成長に合わせた工夫を行い、人気の絵本に登場するメニューを取り入れるなど、食事が楽しみになるような取組をしています。さらに、苦手な食材は少なめに提供し、完食した達成感を味わえるようにしています。食育活動を通して、子どもたちが「食べることの楽しさ」と「食への感謝の気持ち」を自然に学べるよう取り組んでいます。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

園では、子どもが安心しておいしく食事を楽しめるよう、さまざまな工夫をしています。お米は無農薬米を使用しています。旬の食材を使い行事食を提供するなど、季節感のある献立となっています。世界の料理や絵本に登場するメニューも取り入れ、時にはバイキング形式で提供するなど、食べる楽しさを大切にしています。昼食やおやつの際には、栄養士がクラスに入り、子どもの様子や感想を直接聞き、献立改善に活かしています。残食の確認や給食日誌の作成、年度末の調理従事者によるミーティング、姉妹園との情報交換も行い、個々の発達や好き嫌いにも配慮した対応をしています。人気メニューのレシピは園だよりで紹介し、家庭でも楽しめるようにしています。保健衛生マニュアルに基づき衛生管理を適切に行っています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

園では、子ども一人ひとりの心豊かな育ちを支えるため、家庭との連携を図っています。連絡帳アプリや、手書きの連絡用のお便りポストやお迎え時の会話など、日常的に情報共有を行っています。またドキュメンテーションの配信で保護者に保育内容を伝えているほか、ホームページやSNSを通して活動の配信も行っています。入園時の面談や懇談会では、子どもの成長や保育の意図、活動内容を保護者にわかりやすく伝え、家庭での悩みや様子も共有できる場を設けています。個別面談、保育参観、運動会・発表会、保育参加など、さまざまな機会を通して子どもの成長を保護者と共有し、保護者同士の交流も促しています。保護者からの情報は伝達ノート・職員会議・クラス会議などで共有しています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

園では、保護者が安心して子育てできるよう、日々のコミュニケーションや相談体制の充実に努めています。連絡帳やお迎え時の会話などで毎日の様子を詳しく伝えています。希望に応じて個別面談を行い、子ども一人ひとりの成長や日々の様子を共有しています。定期的な面談やアンケート、連絡帳での相談に加え、職員全体で情報を共有し、必要に応じた対応をしています。保育時間の柔軟な調整や、園生活以外の相談にも対応するなど、家庭に寄り添った支援を心がけています。一方で、園では、全園児への個別面談やコミュニケーションのさらなる充実は今後の課題としており、より良い関わりを目指して取り組んでいます。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:b】

園では、子どもたちが安全に安心して過ごせるよう、家庭での虐待や権利侵害の早期発見・対応に努めています。登園時やクラスでの視診で、顔や手足、身体の小さな変化にも気づけるように配慮し、気になるときは写真や記録に残し職員間で情報を共有しています。また、登降園時の親子の様子や会話も観察し、必要に応じて関係機関と連携しています。園は虐待防止マニュアルを整備し、対応方法を職員に周知しています。職員向けの研修が不十分と捉えており、今後は園外研修への参加や園内での研修を計画していきたいと考えています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

週、月末ごとに定期的に保育実践を振り返る機会を持ち、記録を通じて今後の課題を見出しながら、保育の質の向上につなげています。本園では年度末に職員の自己評価をしています。保育にあたって子どもの生命保持、情緒、健康、人間関係、環境設定、言葉や表現への支援などについて自らの実践を振り返り、3段階評価をしています。5月に園長と面談して園長が評価コメントを書き、フィードバックしています。園長がこれをもとに園の全体評価をまとめています。分園でも職員の自己評価を年度末に実施しています。内容は保育実践に加え、運営面も含めた数十項目を対象にしています。自己の振り返りと次年度の個人目標、園の目標を書いています。職員会議で話し合い、園全体の運営目標作成につなげています。この取組を通して、職員の仕事に対する姿勢がより自発的、積極的になり、意識の変化を感じています。