K-GAPハウス
評価結果報告書
評価機関名 | 株式会社フィールズ | ||
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評価対象事業所名 | K-GAPハウス | ||
評価対象種別サービス | 共同生活援助(障害者グループホーム) | ||
設立年月日 | 2019年05月01日 | ||
経営法人・設置主体(法人名等) | 特定非営利活動法人 コクア | ||
③ 理念・基本方針 | 当事者性を尊重し、障害特性への配慮をし、社会との隔たりや差別を理解し、 安全を考える。 そのうえで私達が大切にしている基本的なフィロソフィーは5つ 「ファーストシングス」人間としての尊厳を尊重し利用者の回復を第一に考える 「コンフロンタ」 それぞれの特性を理解し、心に寄り添い対応を考える 「リカバリー」 回復と変化の可能性を信じる 「ユニティ」 職員と利用者の一体性と社会との全体性 「リボーン」 人の生き方は、何度でも生まれ変わる事ができる そして、プログラムは「ゆる~く楽しみながら」をポリシーにしています。 |
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④ 施設・事業所の特徴的な取組 | 主にギャンブル依存症の回復を支援する事業所です。 ギャンブル依存症は重大な社会問題となっており、2018年に川崎市に、初めてギャンブル依存症の回復施設を開所しました。 12ステッププログラムや認知行動療法、グループワークなどを通し、本人の生き辛さ等へ焦点をあて、再発の予防に取り組んでいます。また、ヨガ、マッサージ、ウォーキングやランニング、プールやサーフィンなどのスポーツなどで身体面やアクティビティの充実をはかり、総合的なプログラムを提供しています。 責任者をはじめ、職員には依存症当事者もおり、回復の経験を持っています。自己の経験や、当事者支援の経験を活かすことができます。また、福祉職やさまざまな職業経験を持つ職員がおり、多角的に支援をすることができます。利用者の方に寄り添い、応援し新たな人生を歩めるよう、変わりたい気持ちをサポートしていきます。 私たちは、ギャンブル依存症は表面的な症状であるととらえています。一人一人遺伝因子や環境因子、障害特性やくせが異なります。その方にあったプログラムを、既存の枠にとらわれない自由な発想で考え個別に支援します。個々のプログラムを、その方にあった、その人らしく生きられるように組み立てています。また、楽しみながら「ゆる~く」を大切にしています。事業所屋上にはウッドデッキや観葉植物がおかれ、川崎の夜景と共に夜にはライトアップされ利用者の憩いの場(スカイガーデン)となっています。 |
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⑤ 第三者評価の受審状況 |
開始:2024年10月08日 終了:2025年03月26日(評価結果確定日) 受審回数:1回(2021年度) |
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⑥ 総評 ◇ 特長や今後期待される点 |
1)多岐にわたるアクティビティを取り入れた回復プログラムの実践 ギャンブル依存症の原因は、遺伝因子、家庭環境、精神疾患などの障害特性や本人の癖などによって一人ひとり異なります。それぞれの利用者にあった回復プログラムを、既存の枠組みにとらわれない、自由な発想で健全な生活習慣をつくっていくよう支援しています。回復プログラムは依存症地域支援センターと連携してグループセラピーとアクティビティを実施しています。アクティビティの中で、スポーツの取組に力を入れており、サーフィン、海水浴、スノーボート、スキー、マラソンなどを実施しています。温泉旅行などのリクリエーション、炊き出しなどのボランティア活動へ参加、カラオケや楽器の演奏など多岐にわたるプログラムを実践しています。プログラムに参加していく中で利用者が自分の楽しみを見つけることが支えとなり、依存症からの回復につながると認識し、「ゆるーく楽しみながら」を大切に回復プログラムに取り組んでいます。 2)依存症の回復経験者によるピアサポートの実践 職員の半数はギャンブル依存症からの回復経験者であり、ハウスでの支援でも経験した者でないとわからない利用者の思いや気持ちを理解し、利用者の主体性を尊重した取組を実践しています。自らの体験をありのままにホームページに掲載し、依存症のケースから回復することの難しさを伝えています。利用者が「依存症は自分の問題」と認め、本気で回復したいという気持ちを持つことが大切だと利用者に伝えています。利用者とは一定の距離間を保ちながら、絶えず寄り添い、いつでも相談できる開かれたスタンスを保ち、精神保福祉士などのカウンセリング技法などを活用しながらピアサポートに取り組んでいます。 3)ギャンブル依存症などの支援困難者への継続支援 行政等関係機関からの公立施設退所者、刑務所等矯正施設出所者などギャンブル依存症などで何らかの援助や治療を必要とする支援ニーズの高い人たちなどの受け入れ要請依頼が増加しており、今後もギャンブル依存症の回復施設として支援困難者への積極的な支援・対応に取り組んでいきます。 4)諸規程・マニュアルの文書化 ハウス立ち上げから支援に回復経験のある経験の長い職員を中心に運営しています。提供する福祉サービスについて、職員の違い等による福祉サービスの水準や内容の差異が起きないよう標準的な実施方法の手順書を見直し、蓄積した支援ノウハウのマニュアル化や諸規程を整備していくことが望まれます。 5)地域の社会資源をより活用したハウスの運営見直し 火災訓練や防災訓練は互助、共助、公助支援の内容や支援の受け方などを確認して、地域の行政をはじめ関係機関との連携が期待されます。また、利用者のアクティビティの一環として、各種広報に掲載されたお知らせや情報などの活用を広げていくことが期待されます。 |
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⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント | 当事業所が開所してから6年が経過したなか、更なるサービスの質の向上を目指して、今回2回目となる第三者評価を受審しました。第三者評価に向け準備をする中、資料の取りまとめから我々がどのような依存症の支援の取り組みをしてきたのか、私たちに欠けているところは何なのかを振り返ることができました。また第三者評価では、各種マニュアルの更なる整備や記録の薄い箇所をご指摘いただき、今後の取り組みが明確になりました。一人でも多くのギャンブル依存症の回復の場となるよう、いただいた意見を元によりよき事業所を目指したいと思います。 | ||
詳細評価PDF |
Ⅰ-1 理念・基本方針 |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 理念・基本方針は運営法人やハウス内の文書に記載しています。ギャンブルや酒などに問題を抱え、日常生活を営むのに困難を感じている人が地域において共同して自立した生活できるように支援・工夫することをパンフレットやホ-ムページなどに記載しています。利用者の「変わりたい気持ち」を大切に、その人それぞれに合った生き方をサポートしています。健全な生活習慣をつくるためのアクティビティ・プログラムは「ゆるーく楽しみながら」をポリシーにして取り組んでいます。◇評価機関からのコメント 理念・基本方針は運営法人が依存症から回復した職員の経験談を踏まえて策定しています。支援に関わる職員の行動規範として、依存症の当事者側に立ち大切にしている基本方針の浸透に努めています。 |
Ⅰ-2 経営状況の把握 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 運営法人では理事会や毎月の経営会議で経営状況を把握・共有し、課題への取組について検討しています。ハウスへの利用希望者が増えていることから、ハウスの規模を拡大することを検討していますが、入所施設の整備、職員の確保や提供するサービスの質の維持・向上していくための職員のスキルアップが課題となっています。 ◇評価機関からのコメント ギャンブル依存症の当人や家族からの相談を 受け付ける定例会を開催し、ハウスへの入居希望や支援ニーズが寄せられています。支援については、一人ひとりの利用者の特性に合わせて、アットホームな環境の中で寄り添い、見守りながら支援をしていくことが必要であり、規模の拡大のためのサポート体制づくりには時間をかけて対応することが望まれます。 |
Ⅰ-3 事業計画の策定 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 運営法人において、実際に到達可能な事業計画を策定しています。現行の定員12名体制での共同生活住居における日常生活の支援・相談、地域活動支援センター(デイケア)での日中活動、スポーツなどを取り入れたアクティビティ・プログラムの充実、アルバイトなどの就労、自助グループ活動への参加などを実施しています。行政などの関係機関との連絡・調整を密にしながら安定的な運営に取り組んでいます。ハウスでの安心・安全で健全な生活習慣を通じて利用者がリラックスして依存症からの回復に取り組めるよう努めています。◇評価機関からのコメント 地域活動支援センターと連携し、精神保健福祉士など専門性のある職員などが2週間に一度個人面談を行っています。本人の希望や悩みなど時間をかけて聞きながら、その人に寄り添い回復支援に努めています。アクティビティ・プログラムではスポーツや音楽などの楽しみを見つけることが大切であり、職員は利用者がいろいろな行事やイベントへの参加を通じて何か自分にあった楽しみを発見することができるよう支援しています。 |
Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 職員には所内研修、神奈川県などが実施している研修への参加を計画的に実施し、提供するサービスの向上に努めています。利用者ごとに特性が異なるので、依存症からの回復を経験した職員が利用者の相談相手になり、支援しています(ピアサポート)。利用者ごとに特性が異なり、それぞれへのサービスが一律ではないため一般的なマニュアル化ができないので、個々の職員が支援についてスキルアップを図ることが課題となっています。◇評価機関からのコメント 福祉サービスの質の向上への取組は、主に東京都が主催しているピアサポート研修、権利擁護研修、虐待防止研修などに参加してスキルアップに努めています。福祉サービスの内容については、組織的に評価を行う体制が整備され、さらに実際の支援活動においては、職員間のコミュニケーションを図っており、都度話し合いながら取り組んでいます。第三者評価を定期的に受審して支援サービスの振り返りを行っています。 |
Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 管理者はハウスの経営・管理に関する方針を明確にするとともに、ギャンブル依存症の回復支援活動に率先して取り組み、依存症の当事者としての経験を活かしながら、指導力を発揮しています。さらに支援サービスの質を高めていくため、より専門的な技術を学ぶOJTを含め精神保健知識の習得に努めています。ハウスでは、毎週利用者と「ビジネスミーティング」と称した集まりを開催し、一週間の目標や掃除などの当番を確認しています。◇評価機関からのコメント 管理者は依存症の当事者としての経験を生かし前任者と協力しながら支援に取り組んでいます。週2回ハウスに宿直し、ビジネスミーティングなどを通じて利用者との良好な関係を築きながら、回復支援活動に取り組んでいます。 |
Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) ハウスや連携している通所施設(依存症地域活動支援センター)の職員は、依存症から回復し社会復帰した経験のある人や、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士などを配置しています。福祉人材の確保については、ハローワークや知人の紹介などに呼びかけて採用に努めています。新入職員は「依存症」及び「虐待防止」や「権利擁護」などの所内外の研修を受講し学んでいます。また、日常は経験豊かな職員からOJTを実施し人材育成に努めています。◇評価機関からのコメント 精神保健福祉士など専門性を持った人員を配置しています。利用者の中には、管理者には話さなかった家族のことなどを、職員に話したりすることもあります。職員は、利用者が安心して話せるように、受容的な態度で接しています。 |
Ⅱ-3 運営の透明性の確保 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 運営法人の活動については、内閣府NPOホームページ及び東京都生活文化スポーツ局ホームページに法人設立の趣旨や、事業報告、決算報告などの情報を公開しています。K-GAPのホームページにはハウスの特徴、ギャンブル依存症者の実際の体験談、定例会のおしらせなどを掲載し、依存症地域活動支援センターと一体となって行っている活動を説明しています。ハウスのパンフレットはありますが、広報誌などは特に作成していません。◇評価機関からのコメント ホームページを活用して、依存症地域活動支援センターと一体となって活動内容を説明しています。毎週ギャンブルの問題で困っている人や家族に対して相談を受ける定例会を開催し、具体的なハウスの支援活動を相談者に説明しています。 |
Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 川崎市内での交流会の場を活用し、定期的に市教育文化会館にてギャンブル問題で困っている本人や家族などから、悩みや相談について話を聞く定例会を実施しています。また、炊き出しなどのボランティアに利用者も一緒に参加しています。事業所周辺の衛生美化を心がけています。精神保健センターや市在住の方の家族会に参加し、地域貢献に努めています。事業所(ハウス)として地域社会との交流の場に参加することを課題としています。 ◇評価機関からのコメント 川崎市の教育文化会館にてギャンブル問題の悩みなどを相談する定例会を毎週実施し、ギャンブル依存症等の問題について支援しています。人と関わることにストレスを感じる利用者もおり、ハウスが主体となる地域との交流はできていませんが、町内会の活動をはじめ地域ボランティア活動に積極的に参加し、地域への貢献に努めています。 |
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス |
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Ⅲ-1-(1)利用者を尊重する姿勢の明示 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者を尊重することは私たちの理念の最初のフィロソフィーとして「人間としての尊厳を尊重し利用者の回復を第一に考える(ファーストシングス)」を掲げています。職員は「虐待防止」や「権利擁護」などの研修に定期的に参加することで、利用者の利益を第一に考えています。利用者との個人面談を通して回復状況やニーズを把握し、職員間で情報共有し、支援に努めています。◇評価機関からのコメント 理念・基本方針に5つのフィロソフィーを掲げて、当事者としての経験を活かしながら利用者がストレスを感じないように適切な距離間を持ちながら、利用者の利益を第一に考えて支援活動に取り組んでいます。 |
Ⅲ-1-(2)福祉サービスの提供に関する説明と同意(自己決定) |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 依存症からの回復プログラムは本人にとって辛いこともあります。主体性をもってプログラムを行ってもらうために、本人への動機づけを定期的に納得いくように話し合い、機会あるたびにフォローしています。「依存症は自分の問題」として認めることが動機付けにつながり、利用者がプログラムに主体的に取り組むよう努めています。また、利用希望者には丁寧に説明をして、見学を実施しています。◇評価機関からのコメント 依存症からの回復プログラムへの参加は、利用者が自己決定して主体的に取り組むことがポイントであり、強制しても回復につながらないことが多くあります。あくまで本人の思いや気持ちを大切に相談しながら「自分の問題」として進んで回復プログラムに参加するまで粘り強く支援しています。 |
Ⅲ-1-(3)利用者満足の向上 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 毎週行うビジネスミーティングにて、希望・要望や注意事項などをメンバーで話し合い、それぞれがプログラムに専念できるようにしています。今年度は屋上にウッドデッキや観葉植物を置き、メンバーの憩いの場として活用しています。バーベキューをしたりしてメンバー同士の交流にもつながっています。利用希望者が増えており、ハウスの運営規模を拡大することが求められていますが、提供する支援サービスの質の維持・向上、職員の増員やスキルアップが課題となっています。◇評価機関からのコメント 現在使用している施設は壁紙やトイレ・風呂場をリフォームして少しでも快適な環境づくりに努めています。運営法人の理解もあり、屋上を憩いの場としてリフォームしてメンバー同士の交流につながっています。利用者の入居ニーズがあるものの、ソフト面での人材確保・人材育成には適性と時間を要することから、運営本部や行政の関係部署と協力を得ながら、さらに受け入れインフラを整備していくことが望まれます。 |
Ⅲ-1-(4)利用者が意見等を述べやすい体制の確保 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者またはその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するため「重要事項説明書」の中で『利用相談・苦情窓口』の担当者として管理者が窓口となっています。神奈川県社会福祉協議会や『苦情解決第三者委員』の窓口についても紹介しています。職員は常に利用者が受け身にならないよう意見や発言をするよう声掛けしています。職員はいつも開かれたスタンスで利用者の発言・意見に真摯に耳を傾けています。 ◇評価機関からのコメント 職員は、利用者に対しては2週間ごとにカウンセリングを意識した個人面談を行い、1時間から場合によっては数時間にわたり丁寧に話を聞いてその発言内容を記録し、支援サービスに活かしています。人との関わりあうことがストレスと感じている利用者も職員を信頼して避けてきた家族の話なども話すこともあります。 |
Ⅲ-1-(5)安心・安全な福祉サービスの提供のための組織的な取組 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制を構築しています。感染症対策のマニュアル作成とその勉強会の開催をしています。災害時の業務継続計画の作成、火災訓練や防災訓練を実施しています。災害時の飲食物の備蓄をしています。◇評価機関からのコメント 火災訓練や防災訓練は施設独自で行っています。防災計画を整備して、地元の行政をはじめ、消防署、警察、自治会、福祉関係団体等と連携することを期待します。 |
Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保 |
Ⅲ-2-(1)提供する福祉サービスの標準的な実施方法の確立 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 川崎市の支援計画フォームを使用しています。個別支援計画の内容は、職員間で共有し、包括的な支援提供ができるよう努めています。見直しにあたり、職員や利用者等からの意見や提案を反映する仕組みになっています。◇評価機関からのコメント 福祉サービスの標準的な実施方法の文書化を望みます。実施方法には利用者の尊重、プライバシーの保護や権利擁護に関わる姿勢の明示、研修や個別の指導等によって職員に周知徹底するための方策、実施しているかを確認する仕組みが含まれていることが期待されます。 |
Ⅲ-2-(2)適切なアセスメントによる福祉サービス実施計画の策定 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者一人ひとりのアセスメント、インテークシートに基づき策定された個別支援計画は利用者の具体的なニーズを明示しています。最低6ケ月に1度のモニタリングを行い、個別支援計画書に反映しています。行政等関係機関からの要請の支援困難ケースへの対応も行い、受け入れた実績があります。◇評価機関からのコメント 適切なアセスメントを行い、利用者一人ひとりのニーズを明示し、個別支援計画とサービス等利用計画が連動しています。契約に基づくモニタリングも実施しています。 刑務所等矯正施設出所者など行政機関からの対応依頼が増加しています。支援困難ケースも積極的に取り組んでいます。 |
Ⅲ-2-(3)福祉サービス実施の適切な記録 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者への福祉サービス実施状況は、パソコンに記録して閲覧できます。定期的な会議やケース会議などで情報を共有化しています。職員に対して個人情報の秘密保持の遵守を教育や研修で行っています。個人情報の取扱いについては利用者や家族にも説明しています。◇評価機関からのコメント 記録内容や書き方に差異が生じないように記録要領の整備が期待されます。利用者の記録の保管、保存、廃棄、情報の提供に関する規程の整備も期待されます。 |
A-1-(1)自己決定の尊重 |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 「ギャンブルをやめ続ける」ことを主軸としたうえで、本人がどうしていきたいかを支援しています。施設を退所してもプログラムが続けられるように、入所中から主体性のある回復支援とその人らしい生き方の支援をしています。共有スペースの利用方法やごみ出しなどは、利用者同士の話し合いで決めるなど、社会生活における自立・自律支援を行っています。◇評価機関からのコメント 事業者が課題としている、利用者一人ひとりの自己決定を尊重した支援が、集団や団体になった時、ある程度のルールが必要となります。その際にジレンマが生じることについては、職員が、利用者の今までの経験を踏まえて話し合い、解決に導けるよう支援しています。 |
A-1-(2)権利侵害の防止等 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 職員は事業所内外の「虐待防止及び権利擁護」の研修を受講しています。受講者は会議等で報告して権利擁護を相互に確認・検証しています。権利侵害が発生した場合は、再発防止策を検討する仕組みができています。管理者がハウスに寝泊まりするなどして利用者の権利侵害の防止と早期発見に努めています。◇評価機関からのコメント 事業者が課題としている、職員が利用者の権利を侵害しているつもりはなくても、利用者がどうとらえているか、については調査やアンケートなどを工夫して確認することを期待します。 |
A-2-(1)支援の基本 |
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◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者の特性やストレングスをいち早く発見して、個別に支援しています。定期的に行うヒアリングやモニタリングで自律・自立生活のための動機づけを行っています。行政手続き、生活関連サービスの利用を支援しています。コミュニケーション能力を高めるためにSST(ソーシャルスキルトレーニング)を導入しています。◇評価機関からのコメント 利用者の日中活動はヨガ、プール、ジムなど多様化しています。地域の社会資源の利用を見直して、利用者向けのレクリエーション、余暇及びスポーツに関する情報提供を工夫していくことが期待されます。 |
A-2-(2)日常的な生活支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 日常生活においては、基本的に利用者自身でできます。必要に応じて職員が手を貸したり、声掛けをしたりしています。◇評価機関からのコメント 過去には入浴支援が必要なケースもありました。稀なケースですが対応方法についての情報共有化をはかるために記録する工夫を期待します。 |
A-2-(3)生活環境 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 共有スペースの掃除やゴミ出しは利用者と職員で行い、清潔で快適な生活空間を保っています。週1回のビジネスミーティングで、生活環境についての意見交換を行い、利用者の意向等を反映できるよう努めています。◇評価機関からのコメント 利用者の居室や日中活動の場等は、安心・安全に配慮しています。共有箇所は施錠します。 |
A-2-(4)機能訓練・生活訓練 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 機能訓練・生活訓練を行っていないため非該当です。◇評価機関からのコメント |
A-2-(5)健康管理・医療的な支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者の検温と血圧測定を毎日行っています。週1回訪問看護師による服薬援助や糖尿病疾患者へのインスリン管理など医療的な支援を受けています。全員が精神科へ通院しています。入所の際はギャンブル依存症専門医に診断を依頼しています。◇評価機関からのコメント 訪問看護師による健康維持・増進などの勉強会を行っています。グループ連絡に訪問看護師が入っており、アドバイスも受けています。利用者入所に際しては、ギャンブル依存症専門医の診断を依頼して、情報共有化して支援に役立てています。 |
A-2-(6)社会参加、学習支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 社会参加として、教会での炊き出しボランティア、フードバンクの配達のお手伝いをしています。学習支援に関しては利用者の希望と意向を尊重します。◇評価機関からのコメント 利用者の外出・外泊や友人との交流等については、利用者の特性に配慮して柔軟な対応や支援を行っています。 |
A-2-(7)地域生活への移行と地域生活の支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 利用者が「ギャンブルを止める」ことのイメージができるよう段階的にサポートします。共同生活からサテライトへ転居して一人暮らしの練習をして、持てる力で仕事の練習などをして自信に繋げます。地域の関係機関との連携・協力をしています。◇評価機関からのコメント 地域の自助グループや関係機関との連携・協力を積極的に行い、利用者の地域生活への移行や地域生活のための支援を行っています。B型就労支援へつなげているケースもあります。 |
A-2-(8)家族等との連携・交流と家族支援 |
◇取組の状況(努力・工夫していること、課題と考えていること) 家族からの相談窓口を設けて助言やサポートをしています。家族等へ川崎市主催の「薬物・ギャンブル問題家族のセミナー」、家族会、家族会自助グループの情報を提供しています。家族支援担当者は、川崎市相談支援センターや東京都立精神保健センターなどと連携して家族への支援をしています。◇評価機関からのコメント 家族等へ川崎市主催の「薬物・ギャンブル問題家族のセミナー」、家族会、家族会自助グループ紹介などの地域の社会資源を有効活用して、利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っています。 |
利用者調査結果<別紙3>
利用者調査概要 | 利用者調査総合結果 |
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利用者総数:12名 アンケート調査対象:12名 ヒアリング調査対象:2名 |
① アンケートで評価の高い内容と % ・あなたは、グループホームでは自分のペースで過ごしていますか。→「過ごしている」91.7% ・あなたに、職員・スタッフは丁寧な言葉で話してくれますか。→「話してくれる」91.7% ・あなたは職員・スタッフから大切にされていると感じますか。→「感じる」91.7% ・利用者同士でトラブルのあった場合、職員・スタッフが対応してくれますか。→「対応してくれる」91.7% ② アンケートで評価の低い内容と % ・あなたは今、困っていることや不安なことはありますか。→「ある」25% ・自由に外出したり、友達に会いに行ったりできますか。→「自由にできる」25% ・あなたはグループホームでの生活についての不満や苦情(困っていること)がありますか。→「ある」25% ③ 調査全体でとらえた利用者の状況 (障害特性や利用者の背景や表情等も含め記述) ・上記①の内容から利用者と職員の関係性は良好と推察します。 ・上記②の内容は、外出の自由については利用者の特性を考慮すると評価が低くなったのではないかと推察します。 <ヒアリング> 利用者の男性に1対1で実施した利用者アンケートの内容について確認しました。概ね肯定でした。 グループホームでの生活に満足、困っている時は職員に相談すると丁寧に対応する、外出や友人との面談制限については自身の特性を自覚しているから納得といった具合です。 しかし、アンケートにはない生活環境について、部屋に陽射しがない、2階と3階の台所や浴室の広さの違いに不満がありました。 一度ホームから退去して 再度戻ってきた利用者はホームの生活は制限があるものの仲間いるので、ギャンブルをすることは仲間に対して裏切ることになるので自制できると話していました。 |