社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

かながわ福祉サービス第三者評価推進機構 評価結果検索サイト

mai!えるしい

2025年02月28日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 公益社団法人神奈川県介護福祉士会

② 施設・事業所情報
名称 mai!えるしい 評価対象サービス 2022~ 障害者・児福祉サービス版
対象分野 就労継続支援(B型) 定員 20 名
所在地 249-0005
逗子市桜山9-3-53
TEL 046-887-0583 ホームページ http://www.shounan-nagi.or.jp
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2011年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人湘南の凪
職員数
常勤職員:4 名
非常勤職員:4 名
専門職員
サービス管理責任者:1 名
目標工賃達成指導員:2 名
社会福祉士:2 名
職業指導員:1 名
生活支援員:3 名
介護福祉士:1 名
施設・設備の概要
菓子工房:

③ 理念・基本方針
◇基本理念
1.利用者が尊厳を持って、自立できる地域社会の実現を目指します。
2.基本的人権を守り、個人の尊厳を重視した支援を行います。
3.地域とともに歩み、地域から信頼される法人を目指します。
4.常に法令を遵守し、良質な福祉サービスを提供します。
5.法人の経営基盤を強化し、経営の透明性を確保します。
◇職員行動指針
 1.私たちは、社会福祉法人の職員であることを強く自覚し、高い職業倫理を身につけます。
 2.私たちは、常に法令・制度に対する自己研修に励み、これを遵守します。
 3.私たちは、利用者の基本的人権と個人の尊厳を守り、利用者本位の支援に努めます。
 4.私たちは、地域のセーフティネットの一翼を担うものとして、地域社会と連携し、様々な困難に立ち向かいます。
 5.私たちは、「障害者権利条約」推進のため、イエローリボン運動に賛同します。

④ 施設・事業所の特徴的な取組
〇利用者は、自宅やグループホームから、公共交通機関を利用して事業所に通い、菓子工房での製菓製造を中心に、袋詰めやシール貼りなどの受注作業、湘南国際村の植樹や草取り、市役所の「青い鳥」での販売業務、一般企業での施設外就労などに携わっている。事業の拡大により、月額の工賃も17,000円台となり、全国平均と、同水準となりつつある。
〇製菓の製造では、地元の株式会社3pm・さんじの協力を得て、ギフトのセットの整理や下請け業務の受注などを行っている。株式会社3pm・さんじと相模女子大学と協働で開発したマーガレットケーキは、神奈川なでしこブランドを受賞し、事業所と連携した株式会社3pm(さんじ)の取り組みは、葉山町の葉山エシカルアワード優良事業者部門で優秀賞を受賞している。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2024/05/01(契約日) ~2025/02/10(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2 回(2020年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 ◇事業所の特色や努力、工夫していること、事業所が課題と考えていること等
〇mai!えるしいは「利用者の自立と社会参加の促進」を目的に、地域で生活を送る障害を持つ利用者に対し、就労継続支援B型事業所として、日中活動の場を提供している。これまでは「生涯発達支援の4領域」のうち、「働く」を柱にして関わってきたが、利用者の高齢化に伴い、学習・余暇活動、コミュニケーションも取り入れている。利用者へは口頭の説明の他、写真や文字を使用した視覚情報も活用している。
〇出勤前と退勤前の検温の徹底など、日頃から健康に関しての自己管理を習慣化している。製菓作業従事者における衛生検査として、前夜の入浴やシャワー使用の状況、家族の健康状態の申告をしている。また、製菓作業場入室の都度、白衣や帽子のホコリを見逃さないよう、粘着テープブラシで除去している。施設外でも利用できるよう、手指消毒ボトルを携帯し、感染症予防に努めている。これらの細心のチェックを通して、利用者は、製菓作業に携わる者としての「誇り」や「自律心」「モチベーション」を感じている。
〇利用者は言葉でのやり取りが可能であるが、丁寧に説明することで長い文章となり、逆に理解しにくくなるため、端的に説明するよう工夫している。その日の作業工程を視覚的にも理解しやすくボードに掲示したり、手順書に写真を貼ったりしている。自分の心身の状況をうまく表出できない利用者は、毎日、「体調」「気になっていること」などを紙に記入して職員とやり取りしている。職員が毎日受容してくれていることで、心の不調やリズムを整え安心感を得ている。
〇業務の工程を細分化して、利用者の得手不得手や当日の体調で、利用者本人が作業を選べるよう配慮している。施設外就労においては、希望どおり選べない日もあるが、次回は優先的に参加できるよう対応している。外部就労は工賃に反映されることもあり、不公平にならない配慮や、就労に影響する利用者の癖や習慣の改善を助言している。また、製菓部門は、立ち仕事のため、長時間の作業が厳しい時は、椅子など利用しての作業(受注の封入など)を選べる体制をとっている。
〇利用者の就労の様子で「ここがとても良かった」など気づいたことを、当日の終礼の場で報告し、利用者・職員間で共有している。職員から本人へ賞賛の言葉が伝わることで、「励み」となっている。ステップアップを目指している利用者には、技術的に難易度の高い業務、例えば製菓部分では手首の柔軟性が問われる仕上げのデコレーションや在庫チェック、材料の発注などを担ってもらうことで、本人の可能性に働きかけている。
〇昼食は委託業者が調理し、各自がトレイを厨房から受け取り、好きな席で食事をしている。日によって手の震えなどがある利用者は、職員が代わりにトレイを運んでいる。食事の内容については、「食感」「味付け」「おいしさ」「ボリューム」について、利用者が毎日評価し、月1回開催する給食会議で、改善の取り組みを行っている。
〇利用者からは、満足度調査などのアンケートは特に行っていないが、利用者の声や希望はどの職員でも受け止める体制を整えている。利用者からの希望で一番多いのは、「もっと仕事がしたい」ことで、施設外就労で植樹や草取りなどに従事できるようにしている。利用者の希望を聞いた職員は、その日の終礼で報告している。
〇利用者からの相談は、いつでも受け止める体制を整えている。相談は朝や帰りの時間、昼休みに受けることが多い。相談室はあるが、コロナ禍以降は作業室として使っているため、会議室を使用して、利用者からの相談を受けている。家族、特に両親が亡くなってから「これからどうしたらいいのか、もっと働かなくてはいけない」など、これまでは親に言われて仕事に来ていた方が多い中、自分の生活を現実として受け止め、働く意識が強くなったケースが多い。「もっと働きたい。工賃を増やしたい」という相談が多くなっている。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
今回の第三者評価を受審することで『就労』を支援の中心に据える事業所の方針と作業提供を通しての生活支援や地域参加の在り様とを客観的に整理することに繋がりました。受審にあたり『背伸び』をした結果を求めるのではなく、あくまで現状に即した『ありのまま』の取り組みを評価してもらおう、という視点で評価項目を確認していきましたが自分たちが「まだまだかも」と思っていた項目も訪問調査の機会では一定の評価を頂くことも出来、職員の自信にも繋がったように感じます。『就労』を軸にしながらもそれだけではない多岐に渡る利用者のニーズにも対応出来るよう今回の結果を踏まえ支援の幅を拡げていきたいと思います。

詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

ホームページに、基本理念や職員行動指針を掲載している。基本理念は事務所に掲示する他、月水金曜日の朝礼では基本理念を、火木曜日の朝礼では職員行動指針を唱和している。新採用者の入職時研修では、法人理解という単元を1時間設け、基本理念や職員行動指針を詳しく説明している。年1回、家族懇談会を開催しているが、以前から参加者が少なく、利用者や家族への周知は十分ではない。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

月1回、法人の運営会議を開催し、各事業所の経営状態の報告や、課題に対する取り組み状況を確認している。法人の運営会議には、各事業所の管理者と、理事長、事務局長が参加している。また、毎週、情報共有会議を開催し、第3週には施設長会議を、第4週に運営会議を行い、法人全体で情報の共有を行っている。経営状態については、四半期に1回、会計士による会計報告の機会を設けている。その他、施設長が市や町の福祉計画策定委員として活動し、社会福祉事業全体の動向を把握している。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

月1回、事業所内職員会議を開催し、施設長から経営状況の説明を職員に行っている。また、日々の朝礼や終礼の場にて、情報共有会議や施設長会議、運営会議での議論の内容を、職員に報告し周知している。事業所の管理者だけでなく、主査においては主査会、職員においては委員会活動を通して、法人の課題を共有している。事業所の課題としては、①利用者の高齢化の問題、②稼働率の問題、③工賃向上の問題などがあげられている。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人全体で、5ケ年の中期事業計画を策定し、毎年、内容の見直しをする機会を設けている。中期事業計画は、各事業所からの提案を受けて事業所との協議のうえで法人本部が策定している。計画は、人材、施設、運営の3部門に分けられ、「ヒト、モノ、コト、カネ」について明文化し、具体的な事業内容を記載している。また、今後の取り組みにつなげるため、3年前より、法人内の常勤職員が少人数のグループに分かれ、アイデアを出し合って意見交換する機会を設けている。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

法人の中期事業計画に基づき、単年度の事業計画を立案している。単年度の事業計画は、経営の原則、法人の方針、主要事業、稼働予定、職員配置計画を基盤にして、各事業所の計画、委員会活動の計画、研修計画を明記して、法人としてひとつにまとめている。単年度の事業計画は、(案)の段階で職員に回覧して、意見を聴取している。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:a】

単年度の事業計画は、主査を通して経年劣化の機材等の状況を現場から聞き取り、施設長が策定している。策定した事業計画は、4月の職員会議で職員に内容を説明している。非常勤の職員に対しては、事業計画や報告をかみ砕き、現業に近付けた形にした書面をもって説明している。また、事業計画は年度途中と年度末の年2回、報告の機会を設けている。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、利用者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:c】

コロナ禍前までは毎年、家族懇談会を開催し、事業計画や目標工賃、支援の方針について説明し、意見を聞く機会を設けている。ただし、ここ4年、参加者が少ないことやコロナ禍により、家族懇談会が開催できていない。利用者や家族へは、目標工賃など、書面にて知らせている。今後は、個別支援計画作成時の本人や家族の同席が求められているので、そういった機会に、事業計画の説明なども行っていきたいと考えている。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 福祉サービスの質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

毎年、「指定障害福祉サービス事業所自己点検シート」を用いて、施設長と主査が福祉サービスの運営の適性をチェックしている。自己点検は当該事業所でのチェックの後、事業所間を跨いで相互チェックを実施している。また、四半期に1回、事業所間で行う請求確認は継続して行っている。コンプライアンス委員会では、請求確認の精度を高めるため、チェックシートの改善について協議中である。また、研修委員会は、法人内で行われている研修について、体系化する取り組みを行うなど法人全体で、提供する福祉サービスの質の向上に取り組んでいる。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき組織として取り組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:a】

「指定障害福祉サービス事業所自己点検シート」を事業所間で確認することで、自己点検に他者点検が加わり、事業所の課題が明確になっている。また、法人全体の課題などの情報提供は、事業所内の主査・施設長会議で行われる他、内容によっては、職員会議や朝礼、終礼の場にて、全職員に情報を提供して共有している。事業所の課題は毎月の常勤会議・職員会議にて共有し、経過を報告している。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 管理者は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:b】

施設長の役割と責任については、「業務分掌」や「組織管理規程」に位置付けられている。有事の際の施設長の責任と役割は、防災マニュアルに位置付けている。また、平時の権限については、意思決定と責任の所在を明確にしている。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

「指定障害福祉サービス事業所自己点検シート」は、1次チェックを主査、2次チェックを施設長、3次チェックを事業所間チェックという階層別チェック体制を構築した。社会福祉法や障害者総合支援法に基づく事業の運営に関しては、事業者説明会や集団指導講習会に参加して、新しい制度を仕入れている。法人内の全事業所で毎年、新しい事業者ハンドブックを入手し、情報の更新を行っている。菓子工房を運営しているため、障害福祉サービスのみならず食品安全衛生法など、幅広い分野の法令の把握が必要と捉えている。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 福祉サービスの質の向上に意欲をもち、その取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

日々の業務日報や支援記録、利用者配布資料などのすべてに、施設長が決裁行為を行い、管理、指導、状況把握、評価を行っている。また、事業を取り巻く大きな課題である工賃向上についても、主査を中心に、①常駐販路の拡大、②価値付与による新しい販売形態、③受託作業の拡大、④外部就労の模索などを常々行っている。菓子販売については、ネット販売も視野に入れているが、クレーム対応などのリスクも予想されるため、なかなか踏み切れず、現在も行っていない。職員会議などを通して、職員の声にできるだけ耳を傾けるようにしている。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

法人全体で開催する運営会議(月1回)や情報共有会議(週1回)、四半期に1回の会計報告において、情報の提供や収集、経営課題の把握、改善方法の提示などを行っている。経営状況、特に利用者の工賃支給向上については継続的に取り組みを行い、平均工賃の改善が見られている。具体的には、菓子工房のギフトのセットの整理や、下請け業務の受注を行い、市役所内の「青い鳥」の売店業務、一般企業での施設外就労などに取り組み、工賃支給向上につなげている。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

職員の採用は、常勤職員は法人の本部が担当し、非常勤の職員は事業所ごとに行っている。福祉人材を確保するため、求人媒体への定期的な入稿、求人のチラシの常時の掲示などに取り組んでいる。中途採用まで幅を広げて人材の確保に努めているが、採用は厳しい状況が続いている。今年度より、インスタグラムに力を入れて、事業所の様子を紹介するようにしている。「法人職員育成指針」を定め、それに基づく目標管理シートを用いて、半期に1回、取組の状況を報告し、施設長と面接する機会を設けている。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

「法人職員育成指針」に基づき、期待する職員像を示している。職員の昇給や異動、昇進などについては、就業規則や給与規程に定めている。また、目標管理制度を取り入れ、年2回、職員の目標の設定や目標の達成度を確認するため、施設長と面接する機会を設けている。施設長との面接は、6月頃と1~2月頃に行い、それとは別に異動等の希望に関する調査を下半期の当初に行っている。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

労務管理の責任は、施設長が行っている。各事業所が有給休暇の把握管理表を付け、随時施設長が確認している。取得が困難な職員への業務配慮を行い、取得を奨励している。お菓子の業務は忙しい時期が偏る傾向があり、11月などは取得がしづらいが、有給休暇は、比較的取得できている。法人内では、男性の育休の取得もある。安全衛生委員会がメンタルヘルス研修を開催し、職員が上長に相談しにくい内容の相談について、「なんでもダイヤル」を設置するなど法人全体で働きやすい職場作りに努めている。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

「法人職員育成指針」に基づき、期待する職員像を示している。この指針を元に、目標管理シートを設定し、職員は階層別に自己評価を行っている。目標管理シートにより、年2回の施設長と面接を行う他、11月頃には意向調査に基づく面接を行っている。意向調査の面接は、場合によって、法人本部の面接につながることもある。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人の定める年間研修計画に基づき年5~6回、法人研修として階層別の研修を開催している。キャリアパスや苦情解決、虐待防止などの外部研修には、施設長が参加者を決めている。また、施設長と主査が中心になり、動画による内部研修を企画、開催している。新人職員は、入職後3ケ月間は現場にてOJTを行い、先輩職員がトレーナーとして付いて指導している。新人職員が記載したOJTノートは、トレーナーや主査、施設長が内容をチェックし、業務の理解度を確認している。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

外部研修に参加した職員は、復命書を提出し、内容に応じて、職員会議で伝達研修を行っている。復命書はファイルに綴じ、職員がいつでも内容を確認できるようにしている。キャリアパス対応研修への職員派遣は、通年で行い、受講状況は法人で把握している。また、新人職員に対する研修はパッケージ化されており、入職直後に座学を実施した後、現場への配属後は3ケ月のOJT期間を設定し、先輩職員や上長、施設長による指導を行っている。

【20】Ⅱ-2-(4)-① 実習生等の福祉サービスに関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:c】

事業所は食品取扱メニューが大半を占めるため、社会福祉実習の受け入れは行っていない。ただし、法人内他事業所や支援センター凪が受け入れている実習生の事業所の見学には対応している。また、短期実習の教員実習の受け入れは行っており、今年度も2回、受け入れを行う予定である。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人のホームページ及び情報公表制度に則り、事業計画や事業報告、決算情報を公開し、運営の透明性を確保している。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

「組織管理規程」や「稟議規程・稟議規程細則」に基づき、職務分掌と権限を明記し、年度初めの職員会議で、職員に内容を周知している。四半期に1回、事業所の請求・決裁状況の確認を行い、適切な請求・意思決定が行われているかどうか、改善を促す仕組みを継続している。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 利用者と地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

法人の理念や職員行動指針に、地域との関係性の基本を明記している。所内掲示板や配架にて、地域の社会資源の情報を利用者に示している。同じ建物内にある支援センター凪との関係性を深め、活用できる社会資源を紹介している。地域で開催されるバザーには、職員と希望する利用者が参加して、販売員として活動し、社会参加の機会としている。また、市役所内にある「青い鳥」でも、利用者2名が職員と一緒に販売員として活動している。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:c】

食品製造を主たる活動としているので、ボランティアの受け入れは積極的に行っていないが、見学者の受け入れは行っている。また、法人として中学校の福祉教育に協力し、サマースクールの受け入れや、福祉教育の講師として職員を派遣している。コロナ禍で開催を中止していた法人の「湘南の凪感謝デイ」は昨年度より再開し、施設の開放や地域啓発を行っている。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 福祉施設・事業所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:b】

同じ建物内にある相談支援事業所支援センター凪において、地域情報の掲示や情報提供に努めている。支援センター凪とは、常に連携している。また、支援センター凪は、逗子市自立支援会議就労支援部会の事務局を担い、当事業所からも主査が参加し、地域の関係機関や団体と協議の場を持っている。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

逗子市自立支援会議就労支援部会に、施設長と主査が参加し、地域の関係機関や団体と協議の場を持っている。また、市の商工会議所の観光物品製造工程の一部(あかもくそば、うどんの包装)を受託し、地域の担い手として参画できる仕組みを継続している。施設長が相談支援事業所の管理者を兼ねており、圏域の地域情報の把握に努めている。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

逗子市の商工会議所の観光物品製造工程の一部(あかもくそば、うどんの包装)を受託し、地域の担い手として参画できる仕組みを継続している。また、地域の祭事には企画から参画し、地域活性化の一端を担っている。法人内の他事業所には、津波避難ビルに指定されている事業所や、福祉避難所の協定を結んでいる事業所がある。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 利用者を尊重した福祉サービス提供について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

法人の基本理念や職員行動指針に基本的人権、個人の尊厳に関して明記している。基本理念・職員行動指針は毎日朝礼で唱和し、全職員が支援の基本としている。また、職員の入職時の法人研修では、人権尊重や障がいの理解、職業倫理について、細かく説明している。年1回、法人内研修や動画研修を使って身体拘束や虐待防止の研修を行っている。内部研修では、施設長や主査による、具体例を用いた障害の理解や対応方法などを行っている。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 利用者のプライバシー保護に配慮した福祉サービス提供が行われている。

【第三者評価結果:b】

個人情報保護規程や情報開示請求取扱規程、就業規則服務規程内の秘密保持義務、退職時誓約書などを整えている。利用者の写真を使用する際には、その都度、肖像権使用の可否を確認して、利用者のプライバシーを尊重している。事業所内では、更衣室やトイレのプライバシーを確保している。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して福祉サービス選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

ホームページやインスタグラム、パンフレットなどを活用して、事業所の情報を提供している。また、同じ建物内の支援センター凪でも情報を提供している。利用希望者には、施設長や主査が、パンフレットなどを使用して説明し、工房を見学してもらっている。見学はすぐに対応できるが、体験利用は菓子などの食品製造は細菌検査などが必要なため意思確認と実際の体験には時間をかけ対応している。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 福祉サービスの開始・変更にあたり利用者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:b】

利用希望者には見学をしてもらい、実際の仕事の内容や一日の流れを説明している。漢字が読める方、ひらがなが読める方など、利用者の状態が異なるため、説明をしながら利用希望者の状態を把握するようにしている。利用決定後、本人用の活動プログラムを作成して受け入れの準備を行っている。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 福祉施設・事業所の変更や家庭への移行等にあたり福祉サービスの継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

これまで、利用者3人が生活介護事業所に移行している。高齢になり生活に支援が必要になってきた、製菓製造の立ち仕事が困難になってきたなどの理由により、移行している。他事業所に移行する場合は、個人情報使用許可同意書に基づき「引き継ぎ書」を準備する他、利用者の身体面や精神面の情報を書面・口頭で伝えている。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 利用者満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者からは、満足度調査などのアンケートは特に行っていない。アンケートは行っていないが、利用者の声や希望はどの職員でも受け止める体制を整えている。利用者からの希望で一番多いのは、「もっと仕事がしたい」ことで、希望に基づき施設外就労で植樹や草取りなどに従事できるようにしている。利用者の希望を聞いた職員は、その日の終礼で報告している。関心の高い給食に関して希望するメニューなどの意見が出た時は、給食会議にて報告し献立に反映してもらっている。利用者のリクエストメニューは献立表に組み込まれており、自分の好きなメニューが出ることを利用者はとても楽しみにしている。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決に関する規程を法人で定め、苦情解決責任者を施設長、苦情受付担当者を主査としている。苦情解決の仕組み、第三者委員への相談窓口は、事業所内に掲示するとともに、重要事項説明書にも記載している。年2回、第三者委員の訪問がある。相談の希望は事前に確認している。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 利用者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、利用者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

特段の周知はしていないが利用者からの相談は、時間を区切ることなどはせずいつでも話を聞くことができる体制を整えている。相談は朝や帰りの時間、昼休みに受けることが多い。会議室を使用しプライバシーに配慮した上で利用者からの相談を受けている。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 利用者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:b】

利用者から出た相談や意見に対しては、朝礼や終礼で職員間で共有し、それぞれの課題に対し検討し合い、どう対応するかを決めている。事業所内ですぐ対応できるものは迅速に方策を決め、実施し、時間のかかるものは本人に少し待ってほしいことを伝えて検討している。事業所内で対応が難しい相談については当該利用者の相談支援専門員と共有し、対応に努めている。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

リスクマネジメントマニュアルを整備している。各事業所から職員が参加し、法人内に「安全衛生委員会」を設置している。委員会では、労働環境や安全衛生・感染症対策などに取り組んでいる。事業所では、ヒヤリハット報告書や事故報告書を集計し、職員会議で内容を共有している。特に利用者工賃支給の主作業となっている食品関係を扱うため、HACCP(ハサップ)-飲食店・食品工場の新たな指針-(厚生労働省)の義務化に伴い、食品管理、従業員衛生管理、販売管理などに加え、製菓機器などの清掃やメンテナンスの定期的な実施を徹底して行っている。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における利用者の安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症マニュアルを整備し、インフルエンザや新型コロナウィルス、ノロウィルスなどの感染予防や、発症した時の対応を決めている。製菓製造では、特に風邪を引いた時には製造に入らない、マスクを着用しなければいけない、つまみ食いをしないというルールが守れる人でないと、食品製造には入れないことになっている。当日の朝37.5℃以上の方は休んでもらっている。出勤してから体調不良になった時は、家に帰ってもらっているが、家族がいない時などは、職員が病院に同行することもある。うがいや手洗いの励行、マスク着用など、感染症予防の基本を徹底して行っている。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における利用者の安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

湘南の凪防災マニュアルを整備し、防災体制や避難誘導、施設設備、防災教育や訓練、自衛組織、避難確保計画、連絡網、備蓄状況を明確にしている。このところ大雨の被害が多く、建物前の道路も泥水が流れてきたことがあった。海がすぐ近くであるため、津波避難訓練を年1回行っている。また、消防署との連携で避難訓練や火災報知器訓練、消火訓練などを計画的に実施している。土砂警戒区域が近いため、避難路などの状況把握も行っている。外倉庫には非常食や飲料水、防寒具、発電機、簡易トイレなどの備蓄品を置いている。職員に対しては、休日や夜間時の緊急避難訓練を実施している。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 提供する福祉サービスについて標準的な実施方法が文書化され福祉サービスが提供されている。

【第三者評価結果:a】

「支援の手引き」を整え、職員は入職時に、法人の理解や沿革、組織、事業理解、基本理念の理解、介護技術、事業所見学、障害の理解、虐待防止、職業倫理とコンプライアンスを必須科目として受け、サービス提供を行っている。「支援向上委員会」も各事業所からの参加で、アセスメントシートの使用法、個別支援計画作成について説明を行っている。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

「支援向上委員会」を月1回開催し、「支援の手引き」をもとにアセスメントシートの見直しなど行っている。時代に合ったアセスメントシートの使用方法として、スマホ、タッチパネルなどによるアセスメントシートの使用方法の見直しを行った。また、困難事例などから、手引きの見直し内容が出てくる場合もある。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく個別支援計画を適切に策定している。

【第三者評価結果:a】

個別支援計画は、利用者本人の意向やニーズを計画担当者が聞き、アセスメントシートに落とし込んでいる。その後、個別支援計画策定会議にかけ、本人の了解のもと策定している。目標については理由を記載して、本人が目標に向かって生活することを意識できるようにしている。そして、どのように日々を過ごし、どのように活動できたかを、見直しの際に振り返ることができるようにしている。担当職員は月1回利用者にヒアリングを行い、ニーズの聞き取りを行っている。個別支援計画の策定は、サービス管理責任者の指導の下、策定している。策定した計画書は、本人及び家族に内容を確認してもらっている。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に個別支援計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

個別支援計画書は、6ケ月に1回の見直しを行っている。個別支援計画の取り組み、対応について、職員間の統一を図るため、個人の手順書を作成して統一した支援を行っている。6ケ月を待たずに課題が発生した時には、見直しを行っているが、本人や家族にもその旨伝えている。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 利用者に関する福祉サービス実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

利用者の基礎調査表や利用者台帳、個別支援計画書、ミーティング記録、活動日誌、職員会議録などは、パソコンに入力して保管し、職員間で内容を共有している。月1回の職員会議においても、内容を共有している。毎日の記録は、関わった職員が記録して共有できるようしている、書類は事業所で共有するシステムと、法人全体で共有するシステムを使い、法人との連携も密にとるようにしている。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 利用者に関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

記録類の管理責任者は施設長としている。また、「記録管理規程」の中に、「個人情報保護規程」と「個人情報開示規程」を整備している。書類は事業所1階の事務所内の鍵のかかるキャビネットの中に保管している。利用者から「どんなことが書かれているの?」という質問があり、開示規程のもと、記録を確認してもらったことがある。利用者は「こんなことが書かれてあるんだ」と納得していた。


評価結果内容評価

A-1 利用者の尊重と権利擁護
【A1】A-1-(1)-① 利用者の自己決定を尊重した個別支援と取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

年2回開催する利用者ミーテイングで、「自分でやりたいこと」「役割」「えるしいルール」について利用者自身で検討する機会を設けている。えるしいルールは、毎朝、読み合せを行っている。利用者はその日の身体の様子を見て、自分の意思で作業内容を選択している。その日の作業工程を細かく分けて提示し、利用者が選択しやすよう配慮している。施設外就労に人気があり、その日の希望が外れても、次回は参加できるよう、可能な範囲で公平に参加できるようにしている。個別支援計画は、個別のニーズを踏まえて作成している。

【A2】A-1-(2)-① 利用者の権利擁護に関する取組が徹底されている。

【第三者評価結果:a】

虐待防止・身体拘束適正化委員会や支援向上委員会を設置するとともに、虐待防止マニュアルを作成し、通報の義務や対応のフローチャートを示している。

A-2 生活支援
【A3】A-2-(1)-① 利用者の自律・自立生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

作業場面を通じて出勤前と退勤前の検温の徹底など、日頃から健康に関しての自己管理を習慣化している。製菓作業従事者における衛生検査として、前夜の入浴やシャワー使用の状況、家族の健康状態の申告をしている。また、製菓作業場入室の都度、白衣や帽子のホコリを見逃さないよう、粘着テープブラシで除去している。施設外でも利用できるよう、手指消毒ボトルを携帯し、感染症予防に努めている。行政手続きの相談については、相談支援事業所と連携し、近くの行政窓口を案内し、必要に応じて同行している。「本人が窓口に出向く」ことも、自律と位置付けて対応している。

【A4】A-2-(1)-② 利用者の心身の状況に応じたコミュニケーション手段の確保と必要な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者は言葉でのやり取りが可能であるが、丁寧に説明することで長い文章となり、逆に理解しにくくなるため、端的に説明するよう工夫している。その日の作業工程を視覚的にも理解しやすくボードに掲示したり、手順書に写真を貼ったりしている。自分の心身の状況をうまく表出できない利用者は、毎日、「体調」「気になっていること」などを紙に記入して職員とやり取りしている。利用者間で言葉のやり取りがうまくいかない場合は職員がフォローし、本人の言葉で伝えられるよう支援している。また、コミュニケ―ション能力を高めることを目的に、作業終了後には言葉での「終わりの報告」を行なってもらったり、言葉での声かけを苦手とする場合は、ベルを鳴らして職員を呼んでもらっている。

【A5】A-2-(1)-③ 利用者の意思を尊重する支援としての相談等を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者からの相談は、個別に時間を設けて聞いている。多くは、かしこまった形式での相談対応ではなく、本人の様子を見て職員から声かけして、必要であれば相談にのるという流れである。相談内容は主査や現場職員と共有して、検討している。必要に応じて、相談員へ情報を提供し、連携して対応している。利用者の日中活動の内容は毎朝、自分でその日の業務を決めている。利用者の意向や日々の様子は、「週のまとめ」の特記に記載している。

【A6】A-2-(1)-④ 個別支援計画にもとづく日中活動と利用支援等を行っている。

【第三者評価結果:b】

個別支援計画書は、6ケ月ごとに見直しを行っているが、「週のまとめ」として、個別に特記事項や出来ごと、職員の気づきなどを記載し、次週への取り組みへとつなげている。事業の特性上、レクリエーションや余暇活動については、特に設定はしていないが、年に2回ほど、作業終了後にお茶とお菓子で「お疲れさん会」を催し交流している。

【A7】A-2-(1)-⑤ 利用者の障害の状況に応じた適切な支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者個別の行動の特徴や生活の様子は、利用開始時の「利用者基本調査表」の他、日々の活動記録(週のまとめ)の備考や特記事項欄に記載し、職員会議で共有している。職員のスキルにおいては、外部研修で障害の知識を習得したり、法人の動画研修で学習する他、製菓業務に伴う食品衛生や食品製造販売に関するセミナーなどに参加している。活動支援では、相性が合わない利用者が、同じ作業グループにならないよう、状況に応じて調整している。また、利用者間のトラブルについては、傾聴しお互いの言葉が足りない部分をフォローしたり、当事者が落ち着く場所で気を鎮めるの見守っている。

【A8】A-2-(2)-① 個別支援計画にもとづく日常的な生活支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

事業所は自立と社会参加の促進を目的とした日中活動の場であり、個別支援計画はほぼ作業労働に関する取り組みとなっている。その中で作業を通して衛生検査や手指消毒、一部調理や家事などの生活支援に繋がる場面を提供している。

【A9】A-2-(3)-① 利用者の快適性と安心・安全に配慮した生活環境が確保されている。

【第三者評価結果:b】

建物内は空調設備などにより適温を保ち、衛生面に配慮している。製菓作業のスペースは1階だが、2階は製菓以外の受託業務である封入作業に使用している。休息の場としての部屋はないが、1階のスペースに長椅子が置いてあり、体調がすぐれない時は、利用者が横になり休んでいる。2階への外階段は勾配が急で、手すりはあるが安全面などから高齢化に際しては改善が必要と捉えている。

【A10】A-2-(4)-① 利用者の心身の状況に応じた機能訓練・生活訓練を行っている。

【第三者評価結果:b】

毎朝、ラジオ体操を行うことで、就労へ向けて、身体と気持ちの切り替えを行っている。利用者は、高い場所に手を伸ばして電源のスイッチを入れたり、高い棚の備品のチェックを行うなど、日々の作業の中で、自然に身体を動かしている。理学療法士など、専門職による機能訓練は実施していないが、握力が弱い利用者に、握力の向上を支援したりしている。また、「森林の保全作業」など、主に身体を使う施設外就労も機能訓練の一つとして捉えている。日々の公共交通機関を使用しての通勤は、生活訓練のひとつと捉えている。

【A11】A-2-(5)-① 利用者の健康状態の把握と体調変化時の迅速な対応等を適切に行っている。

【第三者評価結果:b】

年1回、希望者を対象に、健康診断を行っている。また、インフルエンザ予防接種やコロナワクチン接種も、医師が事業所に出向いて、希望者に接種している。日常の健康管理については、自宅での検温及び退勤前の検温を実施し、出勤前に37.5℃以上の発熱がある場合は、休んでもらっている。また、日中活動中の体調変化については、家族へ連絡している。家族と連絡が取れない場合、事業所には看護師は勤務していないため、同じ法人内の事業所の看護師に相談したり、状況に応じて受診に同行することもある。

【A12】A-2-(5)-② 医療的な支援が適切な手順と安全管理体制のもとに提供されている。

【第三者評価結果:b】

慢性疾患のある利用者については、利用契約時に医療機関から情報をもらい、発作時の対応などを職員間で共有している。医療情報は、個人別のファイルに保管している。服薬の必要な利用者は、利用者それぞれが管理、服薬している。ただし、災害などで自宅に戻れないことなどを想定し、3日分は事業所で薬を預かり、避難用のバッグに入れ、緊急時に持ち出せるようにしている。

【A13】A-2-(6)-① 利用者の希望と意向を尊重した社会参加や学習のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

市役所の「青い鳥」での販売や、施設外就労、近隣のバザーの販売などに、参加を希望する利用者は多い。これらの機会は、社会参加の大事な機会と捉え、利用者本人の希望を尊重して、参加の機会が可能な限り公平に得られるよう配慮している。また、生産活動の中の分量の計測や、受託業務の中での数量計算などの作業を日々実践することで、学習の場となっている。また、本人の希望で、原材料や製品の在庫管理、発注担当など業務を担える体制も整えている。また、地域のバザーやお祭りなどにも積極的に出店し、利用者の社会参加の機会となっている。

【A14】A-2-(7)-① 利用者の希望と意向を尊重した地域生活への移行や地域生活のための支援を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者は、自力で公共交通機関を使って通勤している。通勤経路の変更があった場合は、慣れるまで職員が同行支援することもある。利用者に向け、地域の新しい店舗のオープンの情報や、おいしい店の情報を掲示版に掲示している。個別の対応としては、「本日は、ゴミ出しの日だから仕事に行けない」との利用者の連絡に、生活リズムや時間の使い方などを助言したりして、地域生活のための支援を行っている。グループホームから通勤している利用者には、相談支援事業所やグループホームの関係者と必要に応じて連携、協力しながら支援している。

【A15】A-2-(8)-① 利用者の家族等との連携・交流と家族支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

家族へは、利用者の状態により必要に応じて電話やメールで連絡し、相談があれば助言などしている。利用者を介して家族へ伝える場合、意図することが伝わらない場合もあり、直接メールでのやり取りなど工夫している。特に、健康診断など、家族の了解を必要とする場合は、慎重に対応している。利用者の体調が急変した場合、担当者から家族へ連絡、また、上司へ報告し、対応を相談する体制をとっている。体調変化時は、家族の迎えを基本としているが、留守などで連絡が取れない場合は、職員が受診に付き添うこともある。

A-3 発達支援
【A16】A-3-(1)-① 子どもの障害の状況や発達過程等に応じた発達支援を行っている。

【第三者評価結果:評価外(障害児支援、就労支援以外の福祉施設・事業所)】

成人期の障害者の就労継続支援B型事業所のため、評価外とする。

A-4 就労支援
【A17】A-4-(1)-① 利用者の働く力や可能性を尊重した就労支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

利用者の就労の様子で「ここがとても良かった」など気づいたことを、当日の利用者主体の終礼の場で報告し、職員間で共有している。職員から本人へ賞賛の言葉が伝わることで、「励み」となっている。ステップアップを目指している利用者には、技術的に難易度の高い業務、例えば製菓部分では手首の柔軟性が問われる仕上げのデコレーションや在庫チェック、材料の発注などを担ってもらうことで、本人の意欲向上に繋げている。可能性に働きかけている。また、施設外就労の場合、その日の帰宅の車中で就労の振り返りを行っている。利用者の作業について肯定的に評価し、反省点についても「次はこうすればもっと良くなる」と、次回の就労に意欲的に取り組めるよう支援している。

【A18】A-4-(1)-② 利用者に応じて適切な仕事内容等となるように取組と配慮を行っている。

【第三者評価結果:a】

業務の工程を細分化して、利用者の得手不得手や当日の体調で、利用者本人が作業を選べるよう配慮している。施設外就労においては、希望どおり選べない日もあるが、次回は優先的に参加できるよう対応している。外部就労は工賃に反映されることもあり、不公平にならない配慮や、就労に影響する利用者の癖や習慣の改善を助言している。また、製菓部門は、立ち仕事のため、長時間の作業が厳しい時は、椅子などを利用しての作業(受注の封入など)を選べる体制をとっている。工賃については、利用契約時の説明や年度初めに、事業所の目標平均工賃支給額を書面で知らせている。

【A19】A-4-(1)-③ 職場開拓と就職活動の支援、定着支援等の取組や工夫を行っている。

【第三者評価結果:b】

利用者には、地域企業や市役所の求人募集の情報提供をしているが、なかなか就職に繋がらない現状がある。過去に一般就労へ繋がった利用者のケースでは職場定着支援として事業所を退所した後もフォローアップの支援を行なった。