【第三者評価結果：a】

　法人（横浜YMCA）の教育・保育事業の理念・使命、保育目標は、園のしおり、リーフレット、ホームページに掲載し、子育て中の保護者や地域の方々などに向けて広く周知に努めています。年度当初の職員会議では、教育・保育の全体的な計画を通じて職員間で理念、目標の共有を行うとともに、日常的に参照して日々の実践に取り組んでいます。保護者には、見学時や入園説明会において、保育理念と保育実践の関係をわかりやすく伝えて、理解を深めてもらうよう努めています。さらに園内掲示のほか、園便りや「YMCA NEWS」などを通じて理念、価値観、実践の内容を伝えています。

【第三者評価結果：a】

　経営にかかわる福祉事業の動向や地域の情報については、法人の園長会や地域連携会議での情報共有のほか、幸区の園長会での行政説明の機会を通じて収集して、把握、分析しています。さらに全国レベルの事業者団体などの広報誌、提供資料により、福祉事業全体の動向の情報を収集し、経営・保育実践の基礎資料として活用しています。また、川崎市子ども・子育て支援事業計画を通じて、保育政策の方向性や、ニーズ調査結果、需要の将来推計など、経営における参考資料として活用しています。園長は法人の理事会、評議員会に参加して、法人全体で取り組む課題、解決策を確認し、園で職員と共有して実践に取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　法人の活動方針や計画、社会経済情勢、保育需要などを踏まえて、毎年度、事業方針・計画と予算を作成し、課題解決に向けて計画的な取り組みに努めています。さらに毎月、法人の園長会、地域連携会議に参加し、事業の進捗状況や予算の執行状況を共有しています。また、人材育成は法人全体で取り組む課題のため、法人の園長会、主任会、副主任会から担当者を選任し、「人材育成タスクチーム」を設置し、必要な対策を検討しています。園長は理事会、評議員会に参加し、有識者による助言を得て、保育、経営の実践に生かすよう努めています。

【第三者評価結果：a】

　法人の将来計画を踏まえて第1期中期計画を作成し、2021～2023年度の計画的な事業の推進に取り組んでいます。計画では、3つのVISIONを明確にし、「すべての子どもの豊かな成長を支える機会と環境の充実」など8つの重点項目、16項目の具体的目標、具体的行動、数値目標、最終目標が年度別に示されています。さらに単年度の計画部分では、1年を4つの期（四半期）に分けて進捗状況の評価を行うなど、検証可能な内容となっています。園では四半期、年度末の振り返りを踏まえて次年度の計画内容を確認し、目標の達成に向けて計画的な事業実施に取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　法人の方針計画、園の中期計画を踏まえて、毎年度「事業方針・計画」を作成し、年間を通じて計画的な事業の推進に取り組んでいます。計画内容は、法人の運営方針と計画内容を併記して一体的な運営を目ざしながら、地域の特性を踏まえて園の独自性も反映しています。計画は、具体的な内容で数値目標を示すなど、検証可能な内容です。四半期ごとの職員会議では、進捗状況を検証、評価して、次期の事業に生かすよう努めています。さらに年度末に振り返りを行い、計画全体の検証・評価を行って課題などを次年度に生かすよう取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　社会経済情勢、政策の方向、保育需要の動向などを踏まえながら、法人では将来計画に沿って、次年度の方針計画を示しています。園長は法人の地域連携会議でこれを共有し、地域、園の事情を勘案しながら、この方針の実現に向けて、事業方針・計画案を作成しています。さらに法人によるヒアリングを通じて精査しています。同時に園内の行事は、園長、主任、副主任による合議を通じて振り返り、課題解決に向けて次年度の計画に反映するよう努めています。これらを総合化し、クラスリーダーを通じて職員の意見を集約してまとめ、年度初めの職員会議で共有しています。

【第三者評価結果：a】

　新入園児の保護者には、「事業方針・計画」を反映した園のしおり（重要事項説明書）に基づき説明し、理念や方針がどのように保育実践に反映しているか理解を深めてもらうよう努めています。在園児の保護者には、年度当初に保護者懇談会、各クラスの懇談会にてクラス目標、この実現に向けた保育実践などを共有しています。年度中、保護者に伝える案件は、内容に応じて園便りや手紙のほか、資料添付のメール配信、ホームページの保護者専用ページを使って伝達しています。なお職員は、口頭による事前案内や補足説明を通じて、情報が保護者に正確に伝わるよう努めています。

【第三者評価結果：a】

　園では計画、実践、振り返り、計画の見直しなど、PDCAサイクルを通じて、保育の質の向上に取り組んでいます。自己評価としては、個々の職員と園全体でそれぞれ評価を行うほか、法人が示す自己申告書により職員一人ひとりが振り返りと目標管理を行っています。さらに保育計画では、年間指導計画(4期の振り返り)と月間指導計画、週案、日誌を通じた評価・反省、改善、実践に取り組んでいます。年に1回、保育の振り返りを保育実践報告にまとめ、全職員で共有しています。法人では年間を通じてテーマごとに保育研究会を開催し、実践研究の成果を全体で共有するなど、保育の質の向上に努めています。

【第三者評価結果：a】

　前回の第三者評価（平成27年度）では、結果を踏まえて改善策を職員会議で検討し、実践するとともに長期で取り組む課題は「事業方針・計画」に反映しています。さらに指導監査や内部監査の指摘事項については、速やかに改善に取り組んでいます。保育計画では、毎月、月間指導計画の振り返りを行い、課題を明確にして次期に生かすよう取り組んでいます。保育所の自己評価では、振り返りによって課題を明確にして、「事業方針・計画」に課題を共有して反映しています。法人では、各園の事業の実施状況を検証し、全体の課題を明確にして次期の方針作成に生かしています。

【第三者評価結果：a】

　年度当初の職員会議で、園長は、法人の理念、方針とともに当該年度の「事業方針・計画」を示して、その中で自らが果たす役割と責任を明らかにするとともに、職員に求める役割を伝えています。また、「職務分担表」には、各階層・職種に応じた役割が示され、職員はこれに沿ってそれぞれの役割に応じた職務に取り組んでいます。園長不在時の指揮命令系統は、主任、副主任、クラスリーダーの順に権限が委譲されています。園長は、職員が指示を受けて動くといった受動的な行動にとどまらず、自発的に運営に取り組める組織づくりを目ざして、リーダーシップを発揮しています。

【第三者評価結果：a】

　園長は、日本国憲法をはじめ児童福祉法、社会福祉法、労働基準法などの根拠法、政省令、条例などを踏まえ、児童福祉施設の管理者、社会福祉法人の職員、労務管理の責任者としてのあるべき姿勢で運営管理に努めています。法令通知は随時に改正があることから、川崎市の事業者説明会や、監査説明会に参加しています。遵守すべき法令や通知については職員にも周知しています。また、法人全体では、専門職から指導・支援を受ける体制が整っています。法律関係は弁護士、財務関係は会計士、労働・社会保険関係は社会保険労務士など、各専門職の助言、指導を受けながら法令遵守に努めています。

【第三者評価結果：a】

　園長は職員会議、リーダー会議に出席し、保育の状況、運営上の課題、職員の悩みなどを把握し、職員とともに保育の質の向上に向けて解決策について検討しています。また、保護者から意見、要望があった場合、園としての対応策を決め、職員と共有するとともに改善に努めています。年に1回、保育士及び保育所の自己評価を行い、振り返りと課題の抽出を行っています。結果を踏まえて改善策を検討して実践しています。法人の研修計画には、階層別、テーマ別の研修が示されています。これらを踏まえて園内研修を行うとともに、必要な外部研修に職員を派遣するなど、保育の質の向上に取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　園長は、毎月、予算の執行状況を確認し、法人と情報を共有しながら、予算対比で乖離がある時は必要な対応を図るなど、経営の安定を図るよう努めています。職員の異動や欠員が生じた場合、必要に応じて職員の補充を行うなど、ほかの職員が過重労働にならないよう人員配置や体制づくりに取り組んでいます。毎月、電子出勤管理システムを活用して、職員の就業状況を確認し、休暇の少ない職員に取得を勧奨するほか、必要な助言、相談を受けるなど支援に努めています。業務の実効性を高めるため、職員会議で課題を把握し、業務改善を行うなど課題解決に取り組んでいます。

【第三者評価結果：a】

　「ミッションステートメント」には期待する職員像が示され、職員の間で共有されています。法人では人材育成タスクチームを設置し、YMCA全体の職員育成システムと連動させながら、合同研修や保育研究会など、職員の育成プログラムを展開しています。また、資格等級制度があり、職員の自己研鑽を促す仕組みとして機能しています。さらに法人には職員採用タスクチームがあり、各園と協力しながら職員採用を行っています。ホームページに募集サイトを設け、先輩職員のインタビューやSNSを活用したオンライン説明会などを行っています。受け入れた実習生をアルバイトやボランティアに採用したうえで入職につなげる取り組みも行っています。

【第三者評価結果：a】

　「横浜YMCA保育職員ハンドブック」には、期待する職員像が示され、職員の間で共有されています。法人では自己申告制度を運用し、職員は職業人としての将来像を描いて、これを法人と共有し、必要な助言などを受けています。さらに、職務遂行能力や自己研鑽を評価する仕組みとして、「資格認定基準」に基づく資格等級制度を運用しています。園長は該当者に昇給試験を勧めるなど、制度を活用して職員のやる気を促しています。職員は目標管理シートを作成し、当該年度の目標を設定し、年度末に達成状況を振り返っています。園長は面談を通じて職員の目標管理を支援しています。

【第三者評価結果：a】

　労務管理システムを運用し、園長は職員の就業状況を把握し、必要に応じて休暇取得の勧奨、相談・助言を行っています。休暇には産休・育休はもとより、職員の子どものための特別休暇、看護休暇、永年勤続特別休暇、慶弔休暇などのほか、今年度から時間有給制度を開始しました。また、職員の健康診断、人間ドック、ストレスチェックを実施し、職員は産業医に健康上の悩みを相談できる仕組みもあります。法人では健康経営を実践するため、職員に対する健康投資を積極的に行っています。ワークライフバランス委員を選任し、例えば、産休、育休の取得者間で交流会などを企画、実施しています。

【第三者評価結果：a】

　園では、職員の目標管理の支援を行っています。職員は4月に目標設定を行い、3か月経過したところで主任面談を通じて中間評価を行います。年度末に行う園長面談を通じて職員個々の目標の達成状況を振り返っています。園長、主任は面談での助言を通じて職員の目標管理を支援しています。法人ではオンラインによる「自己申告制度」を運用しています。職員は入力フォームを使って、個々の課題、希望職種や学びたいことなどを申告し、法人と個人で共有する仕組みです。法人では、個々人の職業能力の開発・向上の支援を行うとともに、組織の人事政策に反映しています。

【第三者評価結果：a】

　期待する職員像は「横浜YMCA保育職員ハンドブック」に示され、職員間で共有されています。法人の人事制度には、担当（1～3級）から総主事（6級）までの7段階の職制、6段階の資格等級が設けられています。また、資格等級には「認定基準」が示され、昇格基準、滞在（在籍）年数、取得資格要件などが明らかになっており、公平性・公正性を確保しています。「職員研修の目標と内容」には資格級ごとに研修領域、項目（研修テーマ）、内容が示されています。これに沿って研修計画が毎年作成され、階層別の法人研修や園内研修の実施、外部研修の受講が行われています。

【第三者評価結果：a】

　職員の職務遂行能力や自己研鑽の努力を評価する仕組みとして、法人による資格等級制度を運用しています。園長は、職員の知識や技術水準を把握し、要件に該当した職員に資格試験の受験を勧奨しています。研修体系には、階層別研修、職種別研修、テーマ別研修が位置づけられています。園内研修では、人権研修や発達支援に関するオルタナティブ研修などを実施しています。年間を通じた保育研究会で実践研究を行うとともに、法人主催の保育研究大会での成果の発表、共有の機会を設けています。法人では年2回の保育事業合同研修を開催するほか、園では希望する外部研修に職員が参加できるようにするなど、職員の自己研鑽を支援しています。

【第三者評価結果：a】

　「横浜YMCA保育職員ハンドブック」には「未来の保育者を育て、成長を助けることは、保育園で働く者の大切な責務」と記しています。園ではこの方針に沿って、中期計画に実習生の育成を位置づけ、受け入れマニュアルを整備しています。実習前にオリエンテーションを行い、最終日に振り返り、成果を確実なものにできるよう支援しています。実習生の育成方針は、職員会議を通じて共有しています。実習期間中は養成校教員と連携し、実習が実りあるものとなるよう連携に努めています。法人研修では養成校教員を招き意見交換を行い、実習支援の質の向上に取り組んでいます。また、受け入れた実習生をボランティアやアルバイトにつなげ、継続的なかかわりを持つよう努めています。

【第三者評価結果：a】

　ホームページには、園の概要、入園案内、地域子育てプログラム、Q&A、大切にしていること、保育の特色と内容、一時保育などの情報を公開しています。これに加えて、保育園ブログを通じて、園における日々の保育内容、子どもたちの様子を写真入りでわかりやすく伝え、保護者や親族、地域の方に当園の取り組みとして広報しています。苦情解決体制や対応策などは、掲示や書面で公表しています。第三者評価は定期的に受審し、評価結果を踏まえて運営の改善に努め、保護者に周知しています。見学者には「YMCA NEWS」などを配付し、法人の価値観や園の取り組みの周知に努めています。

【第三者評価結果：a】

　経理規程をはじめ諸規定には、事務、経理、取引などに関するルールが示されており、職務分担表では権限と責任範囲が明確になっています。稟議制度を運用し、出金にあたっては根拠を明確にする仕組みが整っています。法人には財務担当の職員を配置し、各園と連携して会計の適正な執行に取り組んでいます。さらに財務業務では公認会計士、労務管理では社会保険労務士と契約し、日常的に指導、助言を受け、指摘事項については改善に努めています。また、年に一度、監事による業務・会計監査を受け、結果は理事会に報告して財務、事業の適正性を確保しています。

【第三者評価結果：a】

　地域とのかかわりについて、法人の教育・保育事業の理念・使命では「地域の人々と、ともに生きる社会の形成を担います」と記載し、中長期計画においても方針や具体策を明らかにしています。園では園行事の「花の日」にお世話になっている消防署や地域の方に花を届けています。また、行事に地域の方々を招待するほか、バザーなどで子どもと地域の方との交流の機会をもっています。自治会主催の祭りの手伝い、子どもたちといっしょに行う公園の清掃活動、自治会の会合への参加など、当園では地域の一員として活動に積極的に参加しています。玄関ホールでは、親子が楽しめる地域の社会資源に関する情報（ポスター、チラシ）を提供しています。

【第三者評価結果：a】

　ボランティア受け入れに関しては、アメリカ発祥のボランティア育成のポリシー「メンバーシップ・バイ・デザイン」に沿って積極的に取り組んでいます。法人（横浜YMCA）として「ボランティア受け入れマニュアル」を整備し基本姿勢を明文化しています。受け入れに際してオリエンテーションを実施し効果的な活動をしてもらえるように配慮しています。また、学校教育への協力について、法人として事業計画やYMCA職員行動規範に明記しています。中学や高校、大学からの職場体験の受け入れ、地域のシニアボランティアや小・中学生のボランティアも受け入れています。職場体験から学生リーダーや入職へとつながる場合もあります。

【第三者評価結果：a】

　園では、消防署、警察署、嘱託医、小児科などの医療機関、福祉保健センター、地域療育センターなど関係機関のリストを作成して事務室に掲示し、職員会議で情報共有しています。園では、幸区の園長会議や地域の関係機関の会合、法人の経営会議や園長会、地域連携会議、キリスト教保育所同盟などの会議に参加し、地域の課題に対して解決に向けて協働しています。配慮が必要な子どもに関しては、月1回、法人のオルタナティブ事業部より支援専門員の巡回指導を受けるほか、不定期で地域の療育センターの巡回相談を受けています。また、必要に応じて、区役所の担当者や児童相談所と連携を図っています。

【第三者評価結果：a】

　園長は、幸区の園長会や幼保小交流事業、自治会、幸区地区社会福祉協議会などの会合に参加し、地域の福祉ニーズや生活課題などを把握しています。園長は、社会福祉協議会のボランティア運営委員としても連携を図り、地域のニーズの把握を行っています。そのほか、地域における子育て勉強会や活動への助言や講師派遣の機会を通じて、また、子育て支援に関する講座や動画配信、育児相談などの利用者から地域のニーズや課題を把握しています。時には朝、園長や主任が玄関前に立ち、保護者や住民と接して相談に応じています。

【第三者評価結果：a】

　「横浜YMCAの教育・保育の使命」「活動報告・評価」に地域連携を位置付け、休日保育、交流イベント、育児講座、育児相談、園庭開放などを実施するとともに、子育て情報などを計画的に提供するなど、地域に園の専門性を還元しています。コロナ禍のため、子育て支援講座などの多くをWebセミナーとして実施しています。地域の行事である夏祭りや清掃活動などへも参加しています。障がいのある子どもたちを支援するチャリティーランや子どもの貧困への支援としてYMCA子ども支援基金なども実施しています。地域の防災対策として地域合同での避難訓練を消防署の指導のもと行っています。また災害時に地域住民の受け入れも考慮して非常食を準備しています。

【第三者評価結果：a】

　「横浜YMCA保育職員ハンドブック」には理念として子どもを尊重した保育を掲げ、全国保育士倫理綱領の記載もあります。子どもを尊重した保育については、年度初めの職員会議や行動規範の読み合わせの際や、法人の人権研修で確認しています。保育士の自己評価などで子どもの人権や虐待について振り返りを行っています。保育中に子どもを性差で区別することはありません。給食に多文化メニューの日を設け、その国について子どもたちと学んでいます。園で子どもの人権を大切にして取り組んでいることを、保護者に対しては、いじめや偏見をなくすための「ピンクシャツデー」を通して伝えたり、園便りや入園説明会、保護者会などで説明したりして、理解を図るように努めています。

【第三者評価結果：a】

　法人としてプライバシーポリシーを整備して、「横浜YMCA保育職員ハンドブック」に記載しています。年度初めの職員研修で子どもや保護者のプライバシー保護について職員に周知し、理解を深めています。子どものプライバシーに配慮して、夏季プール利用時には周囲の視線を遮るようにシートなどを設置しています。おむつ替えや着替えの際にも子どもの自尊心や羞恥心に配慮して場所を考慮しています。幼児用のトイレにはドアがあり、プライバシーが保たれています。宿泊プログラムの際にはおむつ使用の幼児の自尊心へ配慮して対応しています。保護者には、入園説明会や保護者会で園のプライバシー保護に関する取り組みについて説明し周知しています。

【第三者評価結果：a】

　法人（横浜YMCA）作成の保育園の総合パンフレット、園のパンフレット、また、法人や園のホームページ、ブログ、インスタグラム、幸区のホームぺージなどにより、利用希望者をはじめ、多くの人が園情報を入手できるように情報を公開しています。パンフレットは、写真やイラストを多用しており、見やすく理解しやすい内容になっています。特に、法人の理念や保育目標などは、わかりやすく記載されています。園の見学希望は予約制で、基本的には一組ずつ、1人で参加の場合は2組までとし、園長や主任がていねいに対応しています。提供している情報の内容については随時見直しをしています。

【第三者評価結果：a】

　保育の開始時には、新入園児説明会や保護者との個別面談を行い、園長、主任、担任予定の保育士が「園のしおり（重要事項説明書）」に沿って保護者に説明しています。理念や保育目標、保育内容などについて確認し合い、保護者の理解を得たうえで、同意書に署名捺印してもらっています。コロナ禍ではオンラインで実施しています。また、意思の疎通が難しいなど説明に配慮が必要な保護者については、法人や系列園から通訳をできる職員の派遣を依頼したり、手話通訳を依頼したりするなどして、状況に合わせてわかりやすい説明に努めています。保育の開始にあたっては保護者の意向を尊重して話し合っています。

【第三者評価結果：a】

　法人の事業計画に保育所の変更に関して記載しています。転園の際には、保護者の同意のもと転園先と連絡を取り、スムーズな移行ができるように配慮しています。転園や卒園後も心配なことがあれば相談に応じることを保護者に伝えています。転園や卒園に際しては、同意を得たうえでメールアドレスなどの登録を行い、ホームカミングデーなどのお知らせやボランティアの機会提供を行っています。クリスマスカードも送っています。夏休みにはキッズごはん屋（子ども食堂）を開き、卒園児や地域の子どもを受け入れています。コロナ禍ではオンラインでホームカミングデーを開催しています。就学後も必要な支援を継続して受けられるように情報提供するなど、保育の継続性に配慮した取り組みを行っています。

【第三者評価結果：a】

　言葉で表現できる子どもには会話を大切にして満足度を把握し、乳児では子どもの喃語やしぐさ、表情などから子どもの気持ちをくみ取っています。保護者に対しては日々の送迎時の会話を重視し、その中で保護者の満足度を把握するようにしています。また、意見箱、日々の連絡帳や個別面談、保護者懇談会、ノアの会（保護者会）を通して保護者の意向を把握するように努めています。園では、保護者満足に関して把握した内容や、寄せられた保護者からの意向などについて分析し、職員会議で話し合い、日々の保育に生かすようにしています。コロナ禍での行事についての意見が多く、クリスマス会や卒園式などの行事をオンライン配信して喜ばれています。

【第三者評価結果：a】

　苦情解決体制は、「園のしおり」に記載し、入園説明会や保護者懇談会で説明するほか、玄関に掲示して保護者に周知しています。苦情解決責任者は園長、苦情受付担当者は主任が務め、第三者委員を設置し、YMCA福祉サービス利用者相談センターも含め、苦情の申し立てができることを保護者に伝えています。個人面談のお知らせでは、提出用紙に質問や意見があれば記入するように伝え、保護者が意見を出しやすいように配慮しています。要望、苦情は「受付簿」に記載し、検討結果は保護者にフィードバックし、内容に応じて保護者に配慮したうえで公表しています。受け付けた内容は検討のうえ、サービスの向上につなげるよう努めています。

【第三者評価結果：a】

　保護者に配付する「園のしおり」の中などに、苦情解決のための仕組みや、担任、主任や園長、第三者委員、横浜YMCA福祉サービス利用者相談センターなど複数ルートで相談できることなどを記載し、入園説明会で保護者に説明しています。玄関ホールにも掲示して周知に努めています。園では、苦情解決マニュアルに基づき、誠実に迅速な対応に努めています。保護者が相談や意見を述べやすい雰囲気づくりに努めています。相談に応じる時には、保護者のプライバシーに配慮して、改めて時間を作りしっかりと話せるようにカウンセリングルームを使用しています。

【第三者評価結果：a】

　「苦情解決マニュアル」「意見・要望・苦情・不満を解決するための仕組みに関する規定」を整備しています。園長や主任、保育士は送迎時に保護者と話す機会を増やし、日ごろの会話などから保護者の気持ちをくみ取って意見を傾聴するよう努めています。意見箱を設置し、連絡アプリでも相談に応じるなど、保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備しています。相談や意見を受け付けた場合はマニュアルに基づき速やかに対応します。受け付けた意見などは朝のミーティングや職員会議、業務日誌などで共有し、迅速に対応策を検討し、改善や保育の質の向上に取り組んでいます。マニュアルは年に1回、マニュアル担当の保育士や園長会議などで定期的に見直しをしています。

【第三者評価結果：a】

　「安全マニュアル」を整備し、法人では安全対策本部、保育事業部でリスクマネジメント担当を設置し、組織的に安全管理を行っています。園のリスクマネジメントの責任者は園長です。マニュアルには事故発生時の対応の流れが明記されており、園では年度初めの職員会議で確認し、職員に周知しています。マニュアルは、法人の安全・人権委員会を中心に、7月の安全週間に見直しを行っています。プール開始時にはCPR（心肺蘇生法）の研修を実施するほか、緊急事態発生時の対応、他園の事例などについても話し合っています。月1回、施設修繕巡回を実施しています。小さなけがでも発生した時には発生要因や再発防止策を話し合っています。

【第三者評価結果：a】

　法人の「感染症ガイドライン」「嘔吐物処理マニュアル」などを整備し、園では責任や役割を明確にした体制を整えています。マニュアルは、看護師を中心に職員会議で確認し合い、定期的に見直し、改善を図っています。さらに厚生労働省のガイドライン改定時に合わせて全体的な見直しをしています。看護師が中心となって園内の感染症対策にあたり、幼児救急、嘔吐物処理などの研修を行っています。また、コロナ禍においては消毒は1日3回、毎日の検温、手指消毒（職員、保護者、子ども）などの感染予防対策を行い、保護者や職員に周知しています。園内で感染症が発生した場合は、玄関掲示と連絡アプリを通じて保護者に注意喚起を図っています。

【第三者評価結果：a】

　「横浜YMCA安全マニュアル」に災害時の対応体制が明記されています。指示系統や対応体制、災害時の避難経路、誘導、園長不在時の責任表などについて記載され、法人の本部、保育事業全体で24時間体制で対応する仕組みができています。園の立地条件から川の氾濫を想定した「避難確保計画（洪水）」にも同様に明記されています。また、子どもや保護者、職員の安否確認の方法を定め、連絡アプリを利用した速やかな連絡体制ができており、職員に周知しています。備蓄品の管理責任者は栄養士で、リストを作成して管理しています。地域の警察や行政担当者と連携するとともに、自治会や消防署といっしょに防災訓練も実施しています。

【第三者評価結果：a】

　「横浜YMCA保育職員ハンドブック」に保育についての標準的な実施方法は記載されています。「子どもの人権」「プライバシーの保護」についても明記されています。標準的な保育を子ども一人ひとりに応じて実践できるように、YMCA全体研修（月1回開催の聖書勉強会「キリスト教の保育とは」）や園内研修などを実施して、職員のスキル向上に取り組んでいます。日々の保育や活動については保育日誌に記録し、実施状況を園長や主任が確認しています。職員会議では、指導計画の作成や評価、見直しを行う際に、保育の実施方法が子ども一人ひとりに応じたものになっているかについても検証しています。

【第三者評価結果：a】

　保育の標準的な実施方法の検証、見直しに関しては、法人で定めており、職員会議で月ごとに月間指導計画を検証し、見直しています。さらに、実践している保育について定期的に話し合う仕組みができています。保育内容やマニュアルの見直しにあたっては、保育士が評価・反省を行っている保育の各指導計画の内容も必要に応じて反映しています。また、職員からの意見とともに、日々の送迎時や個別面談などにより得た保護者の意見・提案も検証して、必要に応じてマニュアルに反映しています。特に新型コロナウイルス対応においては行政の指導、職員や保護者からの提案を受けて職員会議で話し合い、子どもの受け入れ方法や個人の備品管理、行事の見直しを行っています。

【第三者評価結果：a】

　園では、入園時に保護者が記入する「児童票」や「健康調査票」、面談時の記録などにより、子どもの状況や保護者に関する情報などを収集、把握しています。情報は職員間で共有して、指導計画の作成に生かしています。指導計画は、全体的な計画を基に、担任がクラスの子どもの状況や課題、保護者の意向も考慮し、話し合って作成しています。計画には、必要に応じて栄養士や看護師、専門機関の職員の助言なども反映しています。指導計画は、職員会議、月案ミーティングで評価、反省を行う仕組みが構築されています。支援が難しいケースでは、法人のオルタナティブ事業部の巡回訪問での意見を参考に、担任が計画を作成し、適切な保育を行うよう努めています。

【第三者評価結果：a】

　各指導計画の評価や見直しの手順については、園で定めています。指導計画は計画の実施後に、担任がほかの職員の意見も参考にしながら振り返り、自己評価を行ったうえで、主任、園長が確認しています。保護者の意向は送迎時の会話や連絡帳で把握し、計画の見直しに生かしています。緊急時の計画変更は園長の責任のもと行っています。指導計画の変更については、月案ミーティングで全職員が共有し、さらに修正があれば職員会議で周知します。計画の評価、見直しは、日案は日ごとに、月間指導計画は月末に、年間指導計画は四半期ごと及び年度末に行って、子ども、保護者の課題を抽出し、次の指導計画作成に生かしています。

【第三者評価結果：a】

　子どもの発達状況や生活状況などに関しては、法人統一の様式に記録し、把握しています。子ども一人ひとりに関する保育の実施状況は個別指導計画や経過記録などで園長、主任が確認しています。記録の書き方については差異が生じないように、個別に主任が職員を指導しています。園長、主任、副主任、行事担当などの役割によって体制を整え、必要な情報や記録は的確に共有しています。子どもに関する情報は、乳児会議や幼児会議、月案ミーティング、業務日誌などで共有して、保育に生かしています。2021年度から法人としてICT化を導入しており、データや紙媒体で子どもの情報を共有しています。

【第三者評価結果：a】

　法人として「プライバシーポリシー」を整備し、子どもの記録など個人情報の保管、破棄や情報提供などについて規定しています。横浜YMCA保育職員ハンドブックに「職員倫理」として記載し、職員は遵守しています。記録管理の責任者は園長です。新入園児の保護者に対しては入園時の説明会で、在園児の保護者には年度初めの懇談会で、「個人情報使用同意書」「ホームページ等への写真掲載について」として個人情報保護やプライバシー保護に関する取り組み内容を説明し、理解を得たうえで同意書に署名捺印してもらっています。職員に対しては、入職時と年度初めの職員会議にて個人情報保護について確認し合うとともに、研修も実施しています。

【第三者評価結果：a】

　全体的な計画の作成にあたっては、児童憲章や児童の権利に関する条約などの趣旨を踏まえ、法人の園長会、主任会で検討し、系列園共通部分は法人が作成しています。全職員に配付している「横浜YMCA保育職員ハンドブック」には、子どもの権利条約や児童憲章、全国保育士倫理綱領などを掲載して職員に周知しています。園の立地する地域は、フルタイム勤務、サービス業の家庭が多く、休日保育を実施して地域の子育て世代のサポートをしています。全体的な計画の中で、小学校との連携や行事、地域子育て支援などに関する部分は、地域の状況や職員の意見などを考慮して、園長が事業計画を作成する際にあわせて作成し、職員には園としての計画や方向性を周知しています。全体的な計画は、新年度に全職員に配付して周知しています。年度末には、法人内の系列全園が集まる保育研究会において内容について振り返りを行い、これらを次年度の作成につなげています。

【第三者評価結果：a】

　各保育室は採光が良く、温湿度計や空気清浄機を備え、エアコンを使用して、適切な温湿度管理がされています。園舎、園内はマニュアルに沿って掃除や消毒が行われています。布団は定期的に業者のクリーニングを依頼し、おもちゃは、職員が消毒を徹底して清潔が保たれています。ドアにはソフト素材で指はさみ防止の工夫をしています。沐浴設備のほか、園内に温水シャワーを設置し、子どもの体の清潔を保つようシャワーを使用して快適に過ごせるようにしています。食事はホールを使用し、午睡、活動の際は保育室で密にならないように配慮しています。子どもが、一人で落ち着きたい時は、畳などを使って子どもが自分のスペースで自由にくつろげるように工夫しています。また、クラスの奥まったスペースが子どもたちの好きな場所なので、職員はその中に壁紙を貼るなどして、子どもたちが過ごしやすい環境を作っています。クラスごとにある手洗い場やおもちゃ、トイレの清掃、消毒の仕方は、職員に周知し、清潔に管理されています。

【第三者評価結果：a】

　子どもの心身の成長や、発達などは指導計画や経過記録で把握しています。子どもの発達に合わせた遊びをできるだけ取り入れ、子ども一人ひとりの育ちに合わせた対応を心がけています。保育士は、子どもの視線、うなずきの様子を見て、子どもの気持ちに寄り添うように対応しています。子どもとの信頼関係を大切にし、子どもの欲求を肯定的な言葉で受け止め、子どもが自分が愛され、大切にされている事を感じられるように心がけています。子どもの個性や年齢に応じて、保育士は穏やかな口調で子どもが話を聞ける気持ちになるように心がけています。まだ、言葉で自分の気持ちを伝えられない乳児などは、喃語や、表情を見て気持ちを代弁し、うまく自分の気持ちを表現できない子どもには「～だったのね」「よかったね」などと子どもの気持ちに共感し、受け止めています。保育士は、大人の都合を押し付ける言葉は用いず、子どもの意欲につながるようなかかわり方を意識して、職員間で事例を基に話し合っています。

【第三者評価結果：a】

　保育士は、子どもをほかの子どもと比べるのではなく、一人ひとりの心の育ちや、意欲の育ちを重視しています。例えば、着替えの時、上着を後ろ前に着ても、その子が自分で着替えをやってみようと思い、着替えをした事を大切にし、子どもに誉め言葉をかけています。少しでも、子どもに意欲や努力が見られた時には大いに褒めています。そして、褒められた成功体験による子どもの満足が次の思いにつながり、主体性がはぐくまれるように見守りながら支援をしています。また、乳児が自分で手洗いに興味をもった時には、手洗いがしやすいように蛇口の長さを変えてみるなど、保育士が工夫をしました。日々の保育は、静と動の活動をバランスよく取り入れ、子どもたちの体調や年齢、天気などを考慮して行っています。生活習慣については、どうして必要なのか、年齢に見合った言葉で担任がわかりやすく伝えています。そして、必要に応じて写真やイラストを使って、子どもが無理なく理解できるように働きかけています。

【第三者評価結果：a】

　園庭には固定遊具は置かれていませんが、砂場があり、乗って遊ぶ車やボール、その他の遊具があります。室内では巧技台やマットなどを使ってサーキットトレーニングを行うなど、雨天でも子どもが体をのびのびと動かせる環境になっています。3～5歳児は、日常的に異年齢での活動になっていて、年上の子どもが年下の子どもの世話をする中で、思いやりの気持ちもはぐくまれています。さらに、乳児、幼児のクラスを超えた異年齢の交流の時間があります。子どもたちは遊びを通じて順番や約束がある事、我慢をする事、ほかの子どもへの思いやり、みんないっしょであることなどを学んでいます。また、散歩の道中や、公園での散策、他所への訪問時は、挨拶をする、約束を守る事のほかに、交通ルールなどのマナーについて学ぶ機会となっています。子どもたちは遊びの中で、ビールケースやバスマットを使ってお家ごっこをするなど自分の創造力を形にして、友だちと協力しています。室内での製作物などはコーナーに置いて、作業が後日も継続できるように配慮しています。

【第三者評価結果：a】

　０歳児の保育室は、畳を敷いて、ゆったりとしたスペースで、親と離れて過ごす時間をできるだけ快適に過ごせるように工夫をしています。遊び、午睡、食事のスペースを分け、安全な環境に配慮しています。育ちの差が大きい時期なので、月齢に配慮して子どもたちのクラスを設けています。保育士は、1対1でかかわるように努め、子どもとの信頼関係が築けるように配慮しています。保育室は子どもの視線の高さに合わせた遊具を備え、揺れるもの、柔らかい触感のもの、音のするものなど、感覚的に子どもの興味関心をはぐくむ環境になっています。保育士は、子どもとのスキンシップを大切にし、子どもの表情を見ながら声をかけたり、発する声から機嫌を把握しています。子どもが喃語で話しかける言葉を、意味のある言葉に変えて返すなどしながら子どもの自信や自己肯定感をはぐくむようにしています。保護者との連携では個々の生活記録が細かく記録できる連絡ノートを使い、送迎時は家庭での子どもの様子を聞くなど、保護者とのコミュニケーションを大切にしています。

【第三者評価結果：a】

　1、2歳児は子どもの自我がはっきりとしてくる時期なので、子どもの気持ちを大切にして、子どもが無理なくできる事は、それに応じたかかわりをするように努めています。保育士は、子どもが自分で満足いくまで遊べるように、必要以上の支援はしていませんが、子どもの傍らで様子を見ながら安全に配慮して見守っています。職員が手伝いながらできた事でも誉め言葉をかけ、子どもの気持ちに寄り添っています。子どものかみつき、ひっかきなどは、その時の状況や理由などを把握して、ヒヤリハットの活用により、職員間で共有して未然に防げるように努めています。探索活動の時には、保育士は子どもの動きから何をしたいのかを考え、それに近い遊びを取り入れ子どもが遊びに充実感を持てるように努めています。朝、子どもが集まる場では、異年齢でのかかわりがあります。保護者とは、連絡帳や降園時の会話で子どものエピソードを伝え、園への要望を把握するなど、子育てが家庭と連携してできるように園全体で配慮しています。

【第三者評価結果：a】

　幼児クラスは3歳児、4歳児、5歳児のクラスに分けずに、いっしょに活動をしている時間が多くありますが、保育士は年齢に応じた子どもの主体性を重視し、その時に必要なかかわり方をしています。例えば鬼ごっこでは、3歳児には友だちとかかわる楽しさを伝えられるように言葉がけをしています。4歳児はルールを把握して遊ぶようになるので、一人ひとりの特性、個性に配慮して友だちとのかかわりの中で自分の気持ちを伝える事や、話を聞く事ができるように話の橋渡しをするなど支援をしています。5歳児では、仲間意識や、どうすればもっと楽しくできるかなど子ども自身の考えや思いを発言し、年下への配慮なども自分たちで考えるようになります。主体的に自分たちで話し合いもできるようになってくるので、保育士は必要以上に介入せず、子どもがどうしたいかを見守っています。今年度はコロナ禍で中止となりましたが、例年、運動会などは子どもが自分たちの活動の成果を保護者や地域の方に見てもらう機会となっています。

【第三者評価結果：a】

　園では、全ての子どもがともに育つインクルーシブ保育を実施しています。子どもの特性に合わせて、個別の指導計画を作成し、園全体で子どもの発達、成長にかかわるという方針のもとに保育を実施しています。園舎はバリアフリーで多目的トイレを設置しています。子どもの障がいの特性に合わせて担当職員を配置するなど、子どもが園生活を快適に送れるよう支援する体制があります。子どもには多文化共生の取り組みを通じて、みんな同じではなく、違う事の大切さを認める事を伝え、クラスの子どもたちがいっしょにできる活動を取り入れる工夫をしています。また、障がいや特性のある子どもにかかわる関係機関との情報を保護者から聞いて園生活に取り入れています。月に1回、法人のオルタナティブ事業部の支援専門員の巡回相談指導により、配慮の必要な子どもに関するアドバイスを受けています。さらに法人内の研修を受けて、必要な知識、情報を得ています。保護者には必要に応じて保育所、地域の療育センター、特別支援教育総合センターの情報を提供できるようにしています。

【第三者評価結果：a】

　長い時間を園で過ごす子どもが落ち着いてゆったり過ごせるように、保育室内には子どもが体を休めたり、一人で落ち着けるスペースを設けています。職員は安全を見守りながら、子どもたちの状況を見ています。日々の活動は、ゆったりとした静の時間と、活動的な動の時間を計画的に取り入れて、子どもがメリハリをつけた充実した時間を過ごせるように配慮しています。延長保育の時は、子どもの状態、保護者からの希望、お迎えの時間に合わせて補食、夕食を提供して子どもの心身の欲求が満たされるように配慮しています。延長保育の時間には、子どもたちは自分のお気に入りのスペースで自分のやりたい事に取り組んだり、職員とのスキンシップを楽しめるようにしたりして、子どもが長い時間を園で過ごす中でストレスの軽減になるように配慮しています。職員同士は、職員連絡板を使って職員間の連絡事項を確認し、情報を共有し、保護者への伝達事項を確実に伝えるように努めています。連絡漏れなどがあれば電話で確実に伝えています。

【第三者評価結果：a】

　全体的な計画には、小学校への接続、連携という項目を設けて記載しています。例年、地域の幼保小連携の取り組みでは、近隣の保育園との交流で、同じ小学校に行く子どもたちでのドッジボール大会などの交流があります。運動会は近隣の小学校の施設を使用し、園行事の「花の日」には小学校に花を届けるなどして、子どもたちが小学校に親しむ機会があります。コロナ禍でできなかったこともありますが、子どもたちが不安なく、小学校に期待を持って就学できるよう配慮しています。保育所児童保育要録は、担当保育士が作成し、園長と主任が確認して提出しています。また、就学にあたって子どもの気になる事項がある場合は、要録を提出する際にていねいに知らせています。職員は、5歳児の保護者が小学校入学以降の子どもの生活について見通しが持てるよう、個人面談を行って就学に向けての話し合いを行ったり、小学生の子どものいる保護者から情報を提供してもらったりするなどして、保護者の不安を軽減できるように努めています。

【第三者評価結果：a】

　子どもの健康に関するマニュアルを整備し、年間保健計画は系列園の看護師が作成しています。一人ひとりの子どもの健康情報として「健康調査票」「身体測定」「健康診断記録」があります。これらから園児の既往症やアレルギーについて、職員間で周知されています。園のしおりには、病気、けが、事故などに関する項目があり、園の対応について保護者に説明しています。子どもがけがをした時や体調に変化が見られた時には、連絡板に記載して職員間で共有し、保護者には連絡帳、口頭で伝え、事後の状況確認もしています。毎月の「すくすく手帳」でも子どもの成長を保護者と共有しています。保護者は入園時に既往歴や予防接種の情報を健康調査票に記載し、毎年、健康調査票に追記更新しています。SIDS（乳幼児突然死症候群）について、職員は年度初めの職員会議で確認を行い、午睡時には子どもの顔の表情が見えるような室内の明るさを保って確認しています。保護者には保健便りなどで、睡眠時の注意や健康に関する情報を提供しています。

【第三者評価結果：a】

　園では「保健年間計画」に従って、全園児に年2回の内科健診・歯科健診、3、４歳児には年1回の視聴覚検査を実施しています。身体測定は全園児で毎月実施しています。これらの結果は、その日のうちに職員間で共有されて、保育に生かせるように配慮しています。保護者には健診結果を紙面にて知らせています。また、保護者には健診前に、保健便りやお知らせなどで健診があることを伝えています。職員は、子どもの様子で気になっている事などを健診時に嘱託医に確認して、園での対応に生かすとともに、保護者へ伝えています。看護師は、定期的に子どもたちの健康や病気、けがなどについて把握し、健康管理を行っています。日々の歯磨きなどは担任が実施し、子どもに歯磨きの大切さを伝えています。園では保健便りを発行し、健康診断のお知らせや感染症、健康に関する情報などについて保護者に知ってもらえるように努めています。

【第三者評価結果：a】

　食物アレルギー対応マニュアルを整備して、適切な対応を行っています。園では卵、小麦、牛乳が含まれていない給食を提供し、それ以外のアレルゲンがある場合は、除去食を提供しています。食物アレルギーがある場合、保護者にかかりつけ医の「アレルギー疾患生活管理指導表」を提出してもらってから食事の提供を開始しています。アレルギーに関する園の取り組みについては、園のしおりに記載し、保護者に入園時に説明しています。アレルギーのある子どもの食事は、アレルギー疾患生活管理指導表に基づいて提供し、毎月、保護者と栄養士、担当保育士が「アレルギー面談」をして献立のチェックをしています。また、年に1回見直しをして子どもの状況に見合った対応に努めています。アレルギーのある子どもの一覧表を作成し、除去食の受け渡し時は、調理師と担当職員が目視で食事の内容を確認し、専用トレー、専用食器を用いて配膳し、職員が傍らについて誤食のないように努めています。職員は、アレルギーに関する研修やエピペン研修を受けています。

【第三者評価結果：a】

　食育計画には「楽しく食べ、様々な食文化を知る」とあります。コロナ禍の現在の食事の様子として、感染対策として同じ方向を向いて、黙食で食事時間を過ごしています。食具は子どもの成長に合わせたものを使っています。食器は素材が陶器のものを使い、子どもに物を大切に扱う事を伝えています。園では完食を強制せず、職員が盛り付けをしている時に子どもが自分で食べられる量を伝えています。保育士は、子どもが苦手なものを少しでも食べられたり挑戦できたりした時には褒めて、子どもが食べる事への意欲を持ち、いろいろな食材を体験できるように応援しています。食育活動では、オクラやピーマン、えだまめなどの夏野菜や豆苗を育てて収穫し、給食室で調理をしてもらっています。野菜の生長過程の観察や水やりなど、子どもたちの年齢に応じてさまざまな興味を持てるように工夫しています。園で提供している食事について保護者には、サンプルを掲示し、人気メニューのレシピを提供し、給食便りを通じて食の共有を図っています。

【第三者評価結果：a】

　献立は、２週間サイクルで提供しています。1回目の提供時の残食量などから分析して、2回目の提供では子どもが食べやすい調理法に変更するなど、献立作成に役立てています。給食は旬の野菜を使用し、出汁を天然のもので作り、食材は安全で安心できるものを使用し、味付けは薄味にするなど、園のしおりには給食提供にあたって園が大切にしている事が記載されています。行事にちなんだメニューとしては、クリスマスにはツリーの形にしたポテトサラダ、3月はひなまつりちらし寿司など、見た目にも楽しい食事を提供するようにしています。また、海外にルーツを持つ保護者からその国の食事レシピを教えてもらって給食で紹介したり、地方の郷土食などを提供したりして、子どもがさまざまな料理を楽しめるように工夫しています。栄養士は子どもの食事の様子を見て回り、喫食状況の把握や、子どもたちに食事の感想などを聞いています。（コロナ禍では感染対策で見合わせています）調理室の衛生管理はマニュアルに沿って適切に実施されています。

【第三者評価結果：a】

　園では連絡帳を通じて、その日の子どもの様子や、その子どもだけの出来事を保護者に伝え、保護者とともに子育てができるように連携を図っています。保育中の子どもの様子や活動、成長している姿は、視覚的に伝わりやすいよう写真で掲示したり、クラス便り、園便り、ホワイトボードなどを通して日常的に保護者に知ってもらえるように努めています。さらに、ホームページから見られるブログを定期的に更新して、園の保育活動や保育内容、その意図を、保護者に理解してもらえるように努めています。保育参観、保育参加時には、子どもと職員のやり取りを感じてもらい、保育への理解を得られるようにしています。登降園時には保護者の様子にも配慮し、保護者の気持ちに寄り添う言葉がけを行い、子どもの情報や課題を共有するように努めています。保護者との会話の中で気になったことは職員間で共有するとともに、保護者との信頼関係を築けるように、話しやすい雰囲気づくりや保護者の気持ちに沿った対応を心がけています。

【第三者評価結果：a】

　コロナ禍の影響で保護者との交流が少なくなった中、園では玄関に職員の顔写真と職員の好きな歌手や俳優などを掲示し、親しみやすい雰囲気を作る工夫をしています。保護者の就労状況や意向は入園時面談で確認し、日々のコミュニケーションにより信頼関係を構築できるように努めています。保護者の相談に応じる場合は、プライバシーに配慮してカウンセリングルームを使い、保護者の気持ちに寄り添った対応を心がけています。内容によっては即答せずに、主任、園長に相談してアドバイスをもらい、園として対応するようにしています。相談内容は記録し、必要に応じて職員に周知しています。コロナ禍のため例年通りの保護者支援が難しい中、オンライン運動会などで子どもや保護者と職員がいっしょに楽しむなどの工夫をしました。また、子どもと保護者の遊びを通じたかかわり方や、おもちゃの選び方や消毒の仕方など、園で実施している取り組みについて情報提供して、保護者の支援をしています。園では保護者との信頼関係をより築けるように努めていきたいと考えています。

【第三者評価結果：a】

　虐待マニュアルを整備し、職員に周知しています。虐待の早期発見の取り組みとして、職員は朝の受け入れ時の視診とともに、保護者に「子どもの様子に変わりはありませんか」と確認をしています。日々の保育の中で子どもの機嫌や様子、何げない会話にも注意をはらっています。虐待が疑われる場合は、気になる部分を写真撮影するなどし、明らかに虐待が確認された場合は、園長が窓口になって関係機関に連絡をする体制が整っています。子どもの欠席が続く家庭には電話連絡をするなど、状況確認もしています。保護者から子どもとのかかわり方などについて相談があった場合は、保護者の気持ちを肯定的に受け止め、SOSの可能性であることも考慮して対応に努めています。職員は虐待や人権に関する研修を受講して、職員自身も子どもとのかかわりの中で話している言葉が、子どもの人権を傷つけることのないように意識を持っています。不適切な事例が見られた場合は、園全体で話し合い、職員が共通認識を持てるように努めています。

【第三者評価結果：b】

　園では、ミーティングや各会議のほか、気付いた時に意見交換を行い、主体的に日々の保育の振り返りを行っています。各指導計画作成時や行事の実施後に、実施内容の振り返りを行い、次期の計画に生かしています。定期的な指導計画作成時においては、前月の子どもの心の育ちや意欲、取り組みの過程をポイントに振り返り、計画に自己評価・反省を記載して、保育の改善や次の指導計画作成に生かしています。職員は年1回、年度末に自己評価を行うとともに、園長面談で自身の課題や目ざす内容について確認をしています。園としての自己評価も年度末に実施し、その結果は、保護者も閲覧できるように玄関のファイルに綴じています。新人職員が入職した際には、新人の新たな目で見た時に何か疑問や課題があった時に、時間を調整してミーティングを持つようにしています。園では、自己評価の結果を基にした職員間での話し合いが十分でなく、意見交換をさらに深めて保育の質の向上につなげたいと考えているとのことですので、今後の園のさらなる取り組みに期待します。