横浜市岩井保育園
第三者評価機関名 | 株式会社 R-CORPORATION |
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<理念> 子どもたちが、人とのつながりの中で、いきいきと自分の力を発揮できるよう支えます。 <基本方針> 1.子どもたちの主体的な活動を大切にし、持っている力を十分に発揮できるよう援助します。 2.保護者や地域の子育てを支援します。 <園目標> いきいき輝く 心とからだ ともに育ちあうなかま |
<横浜市岩井保育園の特徴的な取組>(基本情報Ⅰ-3の記載事項) ●高台にある風通しの良い保育園。ゆったりとした園庭には滑り台や2か所の砂場、畑などがあり、ビオトープではメダカを育てています。 ●一時保育事業、子育て支援事業を通じて地域の子育て支援、相談に応じています。 ●職員研修や保護者アンケートを通じて、定期的に保育の見直しを行っています。 |
評価実施期間 | 2023/04/12(契約日) ~2024/01/10(評価結果確定日) |
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受審回数(前回の受審時期) | 2 回(2019年度) |
特長や今後期待される点 | 【横浜市岩井保育園の概要】 ●横浜市岩井保育園(以下、当園という)は、昭和47年に横浜市が開設した認可保育所です。市立保育所のため運営は横浜市が行っています。横浜市の方針「市立保育所のあり方」に沿って、保育の質の維持・向上及び地域における子育て支援の充実に向けた取組(園庭開放、育児相談、育児講座、交流保育、一時保育等)を進めています。 ●当園は、JR湘南新宿ライン・JR横須賀線の保土ケ谷駅より、徒歩10分程の高台に位置し、園周辺には、小学校、中学校、高齢者施設が隣接し、自然豊かな公園も多く、子育て世代に適した環境です。園舎は高台に建っており、日当たり・見晴らしが良く、空へ広がる伸び伸びとした開放的な空間が印象的です。園庭にはミカンや柿の木等が植栽され、豊かに実をつけています。また、手作りのビオトープには、メダカやタニシが育ち小さな自然の循環が出来上がり、周囲には水草や苔等が自然の力で維持されています。 ●園の定員は98名で、0歳児~5歳児までの保育を実施し、現在101名の園児が在園しています。園舎は、鉄筋コンクリート4階建ての市営住宅の1・2階部分を使用しています。各年齢の保育室の他、遊戯室や一時保育室を有し、L字型の園庭は広々としており、砂場(2か所)やジャングルジム、滑り台、鉄棒等の固定遊具の他、プールも設置されています。また、畑やプランターでは四季の花々や野菜を育てています。園庭でそれぞれに好きな遊びを十分に楽しみ、伸び伸びと体を動かし、子どもたちの歓声と笑顔が溢れています。 ◇特長や今後期待される点 1.【子どもの主体性を尊重した保育の実践】 横浜市岩井保育園(以下、当園という)では、園目標「いきいき輝く 心とからだ ともに育ちあうなかま」を掲げ、全職員一丸となって子ども一人ひとりの気持ちに寄り添い、子どもの健やかな成長を支え、子どもたちが気持ち良く・楽しく過ごせるよう援助しています。職員は、常に「子どもファースト」(子どもを守り育てることを最優先する考え方)で、子どもが「何をしたいのか」「何を必要としているのか」を職員間で情報交換し、各年齢の発達を考慮した保育計画の中に組み込んでいます。今年度、4歳児クラスは、廃材を利用した空き箱制作を思い思いの発想で楽しみ、5歳児クラスは、絵本「そらいろのたね」から発想し、「自分たちで劇やりたい」と声を上げ、衣装も手作りしています。また、異年齢保育も活発に取り入れ、3歳児~5歳児の縦割りグループで、散歩、リズム運動、行事を楽しんでいます。異年齢保育を通して、絆が深まり、年長児は年少児の手を取り優しくサポートする姿が見られます。当園では日々の活動を通し、園目標の達成に向けて様々な保育活動に取組んでいます。今回の利用者家族アンケートには、「子どもがのびのび遊べている」・「子どもの個性を大切にしている」・「先生が皆優しい」等の声が多く寄せられ、保育への満足が窺われます。 2.【園内研修の充実と人材育成】 当園は横浜市立保育園のため、市の施策に沿った人材育成体系の下で、職種やキャリアに応じた様々な研修が企画され、計画的に実施しています。全職員(会計年度任用職員を含む)で、積極的に研修に参加すると共に、知り得た知識や技術等を園内研修で共有し、保育に生かしています。今年度は、横浜市こども青少年局作成の動画「よりよい保育のために」を全職員で見て、子どもの最善の利益を守り、適切な保育を行うためにはどうすればよいのかの話し合いを進めています。また、当園の保育実践の振り返りは、ドキュメンテーションや保育ウェブを用いて行い、視覚的にも分かりやすく、職員間での話し合いをスムーズに進めると共に、計画の進捗状況のみではなく、子どもの心身の育ちについても取り上げ、職員間で共有し、適切な援助につなげています。幼児クラスの「今日の保育」は、ドキュメンテーションで保護者に分かりやすく知らせ、好評を得ています。ドキュメンテーション日誌や発信の取組は、令和3年に「チーム横浜 副市長賞」の表彰を受けています。 3.【地域子育て支援の推進】 当園は、地域ニーズに応じて保土ケ谷区公立保育園で唯一、一時保育を実施しており、他、園庭開放、絵本の貸し出し(いわっこ文庫)、交流保育、育児講座、育児相談、子育てサロン(いわっこルーム)等、育児支援事業を計画・実施をしています。また、区内サークル「ほがらか育児講座」に、園長や保育士が出向いて育児相談の実施や、区内の子育てイベント「ほがらか広場」の開催を企画・実施する等、積極的に地域子育て支援の取組を進めています。当園の情報は、保土ケ谷区の情報通信、横浜市ホームページ、保土ケ谷区子育て拠点(こっころ)等に随時提供しています。公立保育園ならではの豊富な人材を生かし、保育園の専門的な知識や技術を活用し、子育てに必要な支援を行っています。 4.【施設・設備への対応】 事業経営上の優先課題として、施設の老朽化が挙げられます。当園は、4階建て市営住宅の1・2階部分を有し、開設から50年以上経っています。耐震的には問題はないと診断されていますが、施設・設備面は老朽化が否めません。横浜市の施設のため、維持管理は市が担っていますが、小破修繕に関しては園に配当された予算の中で、優先順位をつけて修理・改善を図っています。園舎内外とも清掃が行き届き、きちんと整理されており、保護者からも「よく掃除してあり気持ちが良い」・「きれいに保たれている」等の声が多く寄せられています。今後とも安全・衛生面への十分な配慮が必要と思われますが、引き続き子どもたちの安全な施設としての維持・管理に期待します。 |
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施設名 横浜市岩井保育園 ≪第三者評価を受審した感想・自己評価での取組の感想≫ 横浜市岩井保育園では、第三者評価受審は、日々の保育を客観的に評価していただき保育の振り返りをする良い機会と捉え、全職員の共通理解と保育の質の向上を目指し、自己評価等に取組みました。 保育内容に関する項目について職員個人で自己評価することから始め、その結果を持ち寄り、少人数グループで日々の保育と照らし合わせながら意見交換をしました。その後、全体での評価を決定する話し合いに取組みました。 職員同士、主任や園長も一緒に話し合いを重ねる必要があり、それにより保育の振り返りを丁寧にでき、充実した時間となりました。また、話し合いや各種マニュアル・手順等の見直し等を通して、職員の意識が高まり、保育の質の向上やより良い保育につなげることができたと感じています。 そして、保護者の皆さまからいただいたアンケートにおいて、高評価をいただけた項目については、職員の自信につながりました。改善が必要なことについては今後、解決に努めて参ります。 今後も「子どもたちの最善の利益」を守りながら、日々の保育に取組んでいきたいと思います。 ≪評価後取組んだ事として≫ 1. 評価結果、保護者アンケートの回覧、内容の把握 2. 評価の低かった項目について改善の検討 3. 保護者アンケートのご意見を基に改善の検討 ※園からのお知らせについて見直し ・持ち物等、早めの時期にお知らせをする ・園だより、コドモン配信を活用 ※園行事について見直し ・来年度行事の日程を近隣小学校と調整し決定できるよう連携を取る ・来年度、リズム運動等、保護者参加の機会(自由参加)を設ける |
詳細評価PDF | 詳細評価PDF |
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評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 |
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【第三者評価結果:b】 理念、基本方針については、「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」に記載され、入園説明会で保護者へ説明し理解を促しています。また、理念・保育姿勢等は、園内の掲示版や事務室に掲示し、保護者や職員に周知を図っています。理念・基本方針を踏まえた「園目標」は、毎月の園だよりに掲載し継続的な周知に取組んでいます。しかし、利用者アンケートでは、理解度について28%と低い結果でした。「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」には「園目標」のみ表題がはっきり提示されていますが、理念・保育方針・保育姿勢の文言にも表題を付ける等、周知を図る取組に期待します。 |
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 |
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【第三者評価結果:a】 事業経営の把握・分析は、主として横浜市が担っています。第2期横浜市子ども・子育て支援事業計画(令和2年度~令和6年度)や横浜市地域福祉保健計画、保土ケ谷区地域福祉保健計画を通して、人口減少や少子高齢化等、社会状況の変化と複合的課題への包括的対応を把握・分析しています。園長は、保土ケ谷区園長会・保土ケ谷区保育施設連絡会に出席し、社会福祉事業の動向や国・横浜市・区からの情報を入手し把握しています。当園が立地する地域の動向やニーズの変化、課題等については、子育て支援事業開催時に地域の保護者等との対話を通して把握しています。また、保育のコスト分析や保育所利用者の推移、利用率について、保土ケ谷区役所と連携し、利用者推移や毎月の空き状況等、情報を共有しています。 |
【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。 |
【第三者評価結果:a】 経営環境や保育の内容、組織体制や設備の整備、職員体制、人材育成、財務状況等について、横浜市や保土ケ谷区の計画・地域の状況及び社会状況等により、保育園の課題を把握・分析し、具体的な取組を進めています。毎年度、保育所の自己評価を行い、課題を明らかにして具体的な取組を計画し、実施しています。当園の経営状況や改善すべき課題については、保土ケ谷区こども家庭支援課に報告・相談を通して共有化を図ると共に、職員会議やミーティングで職員に周知しています。 |
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 |
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【第三者評価結果:a】 横浜市では、中・長期的なビジョンとして「市立保育所のあり方に関する基本方針」を策定し、「市立保育所の果たすべき役割・機能」を明記しています。基本方針に基づき「第2期横浜市子ども・子育て支援事業計画」(令和2年度~令和6年度)が策定され、推進する具体的な9つの基本施策を明記すると共に、横浜市こども青少年局が、市立保育所として取組むべき中期の事業計画及び収支計画を策定しています。横浜市こども青少年局の中期4か年計画では、保育所待機児童数等の具体的な数値目標や計画上の見込み額等を明記しています。4年ごとに見直しがされ、当園は、横浜市の中・長期計画に沿って事業を実施しています。 |
【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 |
【第三者評価結果:a】 横浜市の第2期横浜市子ども・子育て支援事業計画や令和5年度横浜市こども青少年局運営方針、保土ケ谷区運営方針、令和4年度の自己評価(次年度の取組事項)に基づいて、「園長の行動計画(MBO)」を作成しています。事業計画に沿った単年度の計画として全体的な計画が策定され、各年齢の保育目標、保育内容、家庭・地域との連携が盛り込まれ、園の独自性も反映しています。年間を通して実行可能な計画となるように保育計画の他、行事、保健、食育、異年齢交流、避難訓練(地震・火災・不審者・救急)等、項目ごとに実行可能な具体的な事業内容となっています。また、事業計画は実施状況の評価を行えるようにしています。 |
【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 |
【第三者評価結果:a】 園長は、保土ケ谷区運営方針や市立保育園が取組むべき事項について、保土ケ谷区長から説明を受け、職員会議等で、園長の行動計画(MBO)も含めて職員に報告し、内容の理解・周知を図っています。毎年、園の自己評価や職員による振り返りを行い、次年度に生かしています。全体的な計画は、各年齢の年間指導計画から月・週・日案の実施状況及び行事計画の実施を基に、適した内容であるかの評価・見直しを計画的に実施しています。 |
【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。 |
【第三者評価結果:a】 当園の事業計画として、全体的な計画や行事計画等が挙げられます。全体的な計画は、主な内容を懇談会で保護者に説明すると共に、保育業務支援システム(コドモン)で配信し周知を図っています。同様に行事計画も年間行事予定表をコドモンで配信して保護者へ参加を促しています。日々の保育の取組内容については、ドキュメンテーション記録で可視化し、保護者の理解を得るよう努めています。避難訓練予定表の掲示、職員の救急訓練の様子を写真入りで紹介、園だよりにて公開保育についての特集を組む等、保護者が事業内容を理解しやすいよう工夫しています。 |
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 |
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【第三者評価結果:a】 保育の質の向上に向けて、PDCAサイクルに基づき、各年齢の年間指導計画に沿った月間指導計画等の振り返りが記載され、組織的・計画的に行われています。毎月のカリキュラム作成時に、リーダー(乳・幼児)や主任、園長が内容を確認し、必要な助言・指導を行っています。月末に自己評価を行い、次期の計画に生かしています。日々の保育の自己評価は、園長が内容を確認し、計画、実行しています。指導計画や日誌には、振り返りと次への展望を記入する評価欄があり、PDCAサイクルが行えるようになっています。職員は、クラス会議、乳児・幼児会議、フリー会議、全体会議に参加し、保育について話し合い、保育の質の向上につなげています。また、年1回横浜市共通の様式により、保育所の自己評価と保育士の自己評価を実施しています。今年度、第三者評価を受審し、全職員で保育の振り返り、取組み中での気づきを得ています。評価結果を基に、職員間で保育の質の向上に向けた取組を計画しています。 |
【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 |
【第三者評価結果:a】 保育所の自己評価を毎年行っています。横浜市共通様式「保育所の自己評価について」に、当園の自己評価結果をまとめ、次年度の課題や改善点を記載して園内に掲示すると共に、コドモンで保護者に配信しています。また、職員会議等で職員に周知し、課題の共有化を図っています。課題については、次年度の取組目標とし、全職員で課題解決に向けて計画的に取組んでいます。今回、第三者評価を受審し、評価結果で取組むべき課題が発生した場合、職員や保護者に周知を図ると共に、改善計画を策定して実施するよう計画しています。 |
評価対象Ⅱ 組織の運営管理
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 |
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【第三者評価結果:a】 園長は、自らの役割と責任を自覚し、年度初めに「行動計画(MBO)」を作成し、全職員に配付及び説明を行っています。また、保土ケ谷区の運営方針と併せて、方針や取組内容について共有しています。横浜市保育所庶務規定に園長の業務内容や権限・責任等が明記されており、人材育成ビジョン(保育士分野)に園長に期待する役割等が記載されています。有事の際の役割や責任は、保土ケ谷区の「保育・教育施設班活動マニュアル」に明記されています。有事(災害、事故等)発生時の連絡体制ついては、マニュアルに沿って行う等、全職員に周知しています。保護者に対しては、「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」で入園時に説明を行うと共に、園だより等を活用して周知を図っています。 |
【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 横浜市のコンプライアンスの考え方は、単に法令を遵守するだけではなく、市民や社会からの要請に全力で応えていくという姿勢が示されています。園長は、コンプライアンス研修や不祥事防止研修、総合環境研修等に参加し、理解を深めています。また、横浜市や保土ケ谷区から、コンプライアンスに関する通達や不適切事例の情報提供を受け、園長は職員と情報の共有を図ると共に、自園に置き換え、意識の啓発を促しています。職員には、「横浜市職員行動基準」が配付され、研修を実施しています。園内に「児童憲章」、「横浜市職員行動基準」等を掲示し、確認ができるようにしています。保護者には、「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」で丁寧に説明し、個人情報保護の観点から「個人情報使用同意書」に署名・捺印をもらい理解を得ています。 |
【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 園長は、全体的な計画を基に、毎日の保育の様子を観察や保育日誌で確認し、必要に応じて助言・指導をしています。また、定期的なカリキュラム会議等を通して、指導計画の振り返りから保育内容を把握しています。人材育成に関して、「職員の自己評価票」を基に面談を行い、職員に求められる役割や具体的な取組事項について明確にする等、保育の質の向上に向けて取組んでいます。また、組織的にクラスリーダー、乳児リーダー、幼児リーダーを配置し、OJT体制を敷くと共に、保育に関する相談やアドバイスができるよう体制を整えています。園内研修については、その時期に応じて必要な内容の検討を図り、課題の改善策について職員間で討議する等、年間を通して保育の質の向上に取組んでいます。外部研修には、全職員が均等に受講できるよう体制作りを行い、各職種の資質向上を図っています。会計年度任用職員の質の向上に向けては、園内研修等を実施しています。 |
【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 園長は、第二種衛生管理者資格を取得しており、毎月、安全衛生委員会を開催し、職員の労働環境について検討し職員の働きやすい環境整備の向上に努めています。産業医による巡視で指摘された事項は、早急に対処しています。業務の効率化については、市立保育園全園に導入された保育業務支援システム(コドモン)を活用し、事務の軽減を図っています。会計年度任用職員の雇い入れ等をできるだけ早急にし、職員体制を整えるように努めています。人材確保を行った上で、休憩時間の確保や最低年10日以上の休暇取得等、実行することができています。 |
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 |
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【第三者評価結果:a】 「横浜市人材育成ビジョン」や「人材育成ビジョン(保育士分野)」を備え、人材育成の基本方針、求められる職員像、役割、能力、知識、OJTを中心とした人材育成体系等が明示され、実行しています。また、横浜市研修計画において、職種やキャリアに応じた必須研修、選択研修が企画され、計画に沿って職員が参加しています。保育士資格を有しない採用者に対しては、資格取得のための講習会(無料)も開催しています。また、会計年度任用職員(月額、日額)の仕組みがあり、必要な人材を確保しています。当園の現状は、常勤職員の平均年齢が45歳、平均在職期間が20年と職員の定着率は非常に高いと言えます。 |
【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 横浜市共通の各種人事関連規定や服務規程等があり、総合的な人事管理が行われ、全職員が周知しています。横浜市人事考課制度の評価基準を明確にし、キャリアアップの仕組みが講じられています。職員に、経験年数等によるスキルの段階が示されており(職Ⅰ~職Ⅲの期待値、昇給表)、保育士キャリアの自己分析表を作成し、園長との面談等で共有しながらキャリア形成を図っています。また、面談では職員自身の課題と目標設定についても話し合い、年度ごとに方向性を定めた上で、業務を遂行しています。人事管理に関する規定は、人事委員会、人事管理任用課、任用課、総務局で定期的に見直しがされています。 |
【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 |
【第三者評価結果:a】 園長は、庶務事務システムにて職員の勤務実績を集計し、超過勤務時間や有給休暇取得状況を把握した上で、必要に応じて業務の見直しや休暇取得の計画的取得を促す等、ワーク・ライフ・バランスに配慮した取組を行っています。職員の心身の健康については、横浜市健康相談室相談員による個別面談、電話相談等の制度があり、窓口情報を掲示や文書の配付等で周知を図っています。毎年、労働安全衛生法に基づく職員ストレスチェックを行い、職場の傾向を把握し労務管理に生かしています。また、安全衛生委員会を開催(毎月)し、労務環境について職員から意見を聴取する等、職員の心身の配慮に努めています。定期的な園長面談の他、職員からの希望に沿って面談の機会を設け、職員の意向等を把握し、必要に応じて相談対応しながら、働きやすい職場作りに努めています。 |
【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 「横浜市職員行動基準」で「期待する職員像」が明確になっています。職員一人ひとりの育成に向けた取組では、横浜市人事考課制度により、組織的に人材育成が取組まれています。職員は、年度初めに園長と個人面談を行い、目標共有シートを用いて業務目標、具体的取組事項、達成時期、能力開発目標を設定しています。職員一人ひとりが設定した目標について、適切に実行されているか等、進捗状況を確認すると共に、達成度を2回目の園長面談で確認しています。さらに、年度末に3回目の面談にて目標設定や目標達成度について振り返り、自己の課題を明確にして次年度に反映するようにしています。会計年度任用職員についても同様に、目標設定、年度末の業務の振り返り等を行っています。園長は、一人ひとりの得意分野を把握し、助言を行い育成に努めています。 |
【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 |
【第三者評価結果:a】 横浜市人材育成ビジョンに沿って、総務局や横浜市こども青少年局、保土ケ谷区が「年間研修計画」を策定し、職員の経験年数等に対応した研修を実施しています。職員のキャリアパスを見据え、体系的な研修計画に沿って行われ、正規・会計年度任用職員も含めて参加できるよう計画されています。研修の見直しは、毎年行われ、「人材育成ビジョン(保育士分野)」に、職員の教育、研修に係る方針が明記されています。職員は、横浜市や保土ケ谷区の研修に参加し、知識や技術の取得に努めています。園外研修に参加する場合は、就業時間内に行くことができるように体制作りがされています。研修後は、職員会議等で報告の機会が設けられ、知識や情報の共有がされ、園内研修として生かされています。当園の研修計画は、年度ごとに職員の受講実績等を勘案し、策定しています。人権研修・個人情報保護に関する研修は、全職員が受講しています。 |
【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。 |
【第三者評価結果:a】 園長は、職員一人ひとりの専門資格の取得状況や知識・技術水準等については、キャリア自己分析表、資格取得状況、研修受講履歴で把握しています。また、日々の保育や個人面談を通して、知識や技術水準等も十分に把握しています。職員は、計画的に外部研修を受講すると共に、職位に応じた必須研修に参加しています。園長・主任は、職員の参加状況を把握すると共に、必要に応じて個別に声かけし、研修への参加を促しています。新採用職員に関しては、横浜市「育成者・トレーナー制度」に則り、新人職員に対する育成計画(2か年)を作成し、トレーナー(先輩職員)による日常的な相談・援助の下、OJTを適切に実施しています。会計年度任用職員については、園内研修やオンライン研修を活用して、研修の機会が確保されるよう取組んでいます。 |
【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 |
【第三者評価結果:a】 実習生の受入れは、次世代の福祉人材育成の機会と捉え、「実習生受入れマニュアル」の中で、基本姿勢を明文化しています。横浜市の実習生指導者研修を受講した職員が実習担当者となり、マニュアルに沿って対応しています。実習プログラムは、実習依頼校の指定内容に応じて、クラス配置、時間等の実習スケジュールを作成し、実習生本人の希望が叶うよう調整しています。また、実習依頼校の担当者の訪問を受ける等、連携を図って実施しています。実習期間中は毎日、担当保育士と振り返り、具体的に指導を行い、最終日には園長を含め関わった職員と反省会を設け、全体の振り返りを行っています。全職員は、実習生、ボランティア、職業体験等の学生に対して、後輩育成の観点から指導、助言、相談を行う姿勢を持ち、対応する旨を申し合わせています。当園では、看護学生の受入れも積極的に行っています。保護者には、園だよりや園内掲示にて周知し、理解を促しています。 |
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 |
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【第三者評価結果:a】 横浜市の子ども・子育て支援情報公表システム「ここdeサーチ」にて、園の概要、園目標等の情報を公開しています。また、横浜市のホームページにて、子ども・子育て支援事業計画や財政状況を公開しています。「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」には、苦情・相談の体制や内容、第三者評価受審についても記載しています。保護者には、入園説明会等で詳しく伝えています。地域に向けた活動やイベント等は、保土ケ谷区の情報通信やホームページ等で情報を提供しています。また、園のリーフレットを保土ケ谷区役所や保土ケ谷区の子育て支援拠点「こっころ」に配架、園だよりは近隣の小・中学校や特別養護老人ホームに送付する等、地域に向けて園の情報を発信しています。 |
【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 「横浜市予算、決算及び金銭会計規則」に経理等に関する規定がされており、契約事務は、保土ケ谷区役所への回議、決裁を経て進められています。経理の分担は、園長が起案や立会いを行い、主任や調理員が検査員となる体制を取り、適正に行われています。年1回、横浜市による市立保育園全園を対象とした一般指導監査を受審、5年に1回第三者評価を受審する等、公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われています。 |
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:b】 地域との基本的な関わりについては、「市立保育園のあり方に関する基本方針」・「よこはまの保育」・「全体的な計画」に明文化され、全職員で共通認識しています。園で行う交流保育等の情報は、園舎入口の掲示板に「お知らせ」を掲示すると共に、保土ケ谷区の子育て支援拠点「こっころ」に情報提供しています。毎年、「こっころ」主催の「保育園に遊びに行こう」の受入れを行い、地域との関わりを大切にしています。例年、保土ケ谷区の応援隊事業(ボランティア)を活用しての「お話し会」、自治会敬老会との交流、近隣小学校との交流(学校探検、ふれあい作品展参加)、中部地域療育センター(管轄は西部ですが、地域的に近いため)との交流を行っていましたが、コロナ禍を経て、中止になっている取組もあり、再開に向けて調整中です。区内ネットワーク事業では、近隣園との「年長児交流会」・「乳児交流」等が行われています。 |
【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 |
【第三者評価結果:b】 ボランティア等の受入れに対する基本姿勢は、「よこはまの保育」に記載されています。ボランティア受入れに際しては、受入れ担当は園長または主任とし、「ボランティア・体験学習マニュアル」に基づき、事前にオリエンテーションを行い、基本的な考え方や園の方針の説明、利用者への配慮、守秘義務等について十分に理解を促しています。また、子どもの発達や関わり方、ケガや事故防止等についても伝えています。地域の小・中学校の職業体験や高校生のインターンシップ、社会福祉協議会のサマーボランティア等について、協力する姿勢と体制を整えています。 |
【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 |
【第三者評価結果:a】 事故発生時等に受診ができる病院・医院や緊急時の消防署、警察署等をリスト化し、職員に周知しています。園長は、関係機関の会議や連絡会への参加、育児支援センター園からの情報の共有等を行い、連携を図っています。保護者には、「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」を配付し、周知を図っています。障害児保育・要配慮家庭や要保護児童については、各区こども家庭支援課・各区福祉保健センター・各地域療育センター・各児童相談所と連携を図ると共に、年2回療育巡回を受けています。また、各区の支援員、保健師、ケースワーカーと連絡を取り合い、対応を協議しています。個人情報に十分配慮し、対応に必要な情報に関して職員間で共有しています。 |
【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 当園の子育て支援事業(園庭開放、育児講座、育児相談、交流保育、一時保育、子育てサロンやイベント等)にて、地域の方々の声を聞き、保育園の専門的な知識や技術を生かし、子育てに関する相談に応じる等、子育てに必要な支援を行っています。園長は、保土ケ谷区園長会、幼保小連絡会、子育て支援連絡会等に出席し、地域の情報収集や情報交換を図り、福祉ニーズを把握しています。5歳児担当保育士は、幼保小連携の活動に参加して、子育て支援のニーズの把握に努めています。アフターコロナになり、地区の子育て支援イベント等を通して、民生委員・児童委員の方々との交流に関しては、これからの取組課題と捉えています。 |
【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 把握した福祉ニーズに基づき、一時保育を実施している他、園庭開放、交流保育、育児相談、育児講座、子育てサロン(いわっこルーム)等の取組を計画的に策定し実施しています。「ほがらか育児講座」として、区内子育てサークルへ園長、保育士が出向いて育児相談を行っています。また、区内保育施設合同の子育てイベント「ほがらか広場」の開催を企画し、実施しています。園の情報提供では、保土ケ谷区の子育て情報サイト、広報よこはま保土ケ谷区版等に掲載して情報提供しています。ホームページでも子育て相談の案内、一時保育の受入れ、園の紹介を掲載し、育児相談に応じる旨を発信しています。また、AEDを設置しており、地域住民の利用も視野に入れ、ステッカーを掲示しています。 |
評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 当園の保育理念、保育方針、保育姿勢、園目標は、「子どもの最善の利益を守る」を基本に作成されており、子どもを尊重した内容になっています。「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」に明記され、入園説明会や懇談会で保護者に説明し、理解が得られるよう努めています。日常の保育の中で、常に子どもの思いを聞き、子どもの思いに寄り添った保育の実践を心がけ、その日の保育日誌等で振り返りを行っています。毎月の職員会議では、各クラスの子どもへの配慮すべきことを話し合い、全職員で情報を共有しています。職員は、年1回以上、人権研修に参加し、子どもの人権について職員間で振り返りを行っています。また、横浜市こども青少年局作成の研修動画「よりよい保育のために」を活用した園内研修を実施し、職員間で学び合い、互いに尊重する心、性差別や先入観による固定的な対応をしないことを共通認識として、日々の保育に取組んでいます。 |
【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 保土ケ谷区内市立保育園の「個人情報の取り扱い」を職員に周知し、子どものプライバシー保護に関する配慮事項等についての理解が図られています。日々の保育の中では、常にプライバシーに配慮した対応(オムツ交換・着替え・シャワー等)を心がけています。保護者には、行事等で撮影した写真や動画の取り扱いに関する注意事項を「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」に明記し、同意書を取り交わしています。個人面談では、関係者以外は在室せず、個人情報やプライバシー保護に配慮しています。子ども・保護者に関する書類等は、鍵付きの書棚にて厳重に保管・管理しています。 |
【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。 |
【第三者評価結果:a】 利用希望者に対する保育所選択に必要な情報提供については、市のホームページや「ここdeサーチ」等に掲載し、施設の概要・保育の内容・園の特色等を紹介しています。園のリーフレットは、保土ケ谷区役所や子育て支援拠点等に配置しています。保育園の入所希望者向けに「園見学会」を開催し、園長、育児支援担当保育士が複数で対応し、園舎内見学、質問等が気軽にできる機会を設けています。また、随時の見学、電話での質問等にも対応しています。園のリーフレットは、毎年見直しを行い、園の様子が分かりやすいものとなるよう心がけています。同様に、「入園のしおり」も定期的(毎年1月頃)に職員間で見直し、最新のものを提供するように努めています。 |
【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。 |
【第三者評価結果:a】 保育の開始時の説明と同意については、入園時の説明会で「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」を基に、施設の概要・職員体制・保育計画・利用について、留意事項や緊急時の対応等、保護者に分かりやすく説明し、同意を得た上で、その内容を書面に残しています。土曜保育や延長保育、アレルギー除去食対応等に関しては、「別紙」を用いて個別の面談を設け、丁寧に確認を行った上で、利用契約書を交わしています。年度途中の変更については、資料を用いて説明し、用紙に記入してもらい書面に残しています。進級の際の変更では、懇談会で説明し、懇談会資料やクラスだより等で保護者への理解と周知を図っています。 |
【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 保育所の変更に伴う引き継ぎ書類の提供は、個人情報保護の観点から行っていません。保護者の希望がある場合や転園先からの要望があり、保護者の同意が得られた場合には引き継ぎを行っています。要保護児童対策地域協議会の対象児童については、区役所や担当機関と相談して対応しています。年長児(5歳児)は、「保育所児童保育要録」を作成し、各小学校へ提出しています。また、必要に応じて電話対応も行っています。卒園児や保護者が困った時には、いつでも相談できる旨は口頭で伝えています。 |
【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 子どもについては、日々の保育の中で子どもの表情や言動、関わり等から、子どもの満足を把握するように努めています。また、担任以外のフリー保育士や主任保育士も保育に入り、複数人で子どもの思いを把握するよう努めています。保護者については、園児の様子を口頭や連絡帳で伝え、安心感や満足度を感じ取り、柔軟に対応するようにしています。また、クラス懇談会、個人面談等で直接意見や要望を確認している他、保護者参加の行事後や年度末に保護者アンケートを実施し、保護者のニーズの把握に努めています。保護者からの意見等については、改善すべき点は職員で解決に向けて話し合い、今後に向けて具体的な取組を検討しています。アンケート結果を公表すると共に、改善の取組事項についても記載しています。今回の利用者家族アンケートによっても、保育園へのニーズや満足度が明らかになりました。課題解決については、次年度に改善するよう、保育運営に取組んでいます。 |
【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 |
【第三者評価結果:a】 苦情解決責任者を園長、苦情受付担当者をクラス担任又は主任とし、第三者委員を2名設置して、苦情解決の体制を整備しています。「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」に明記し、保護者に周知すると共に、園内にも掲示しています。また、園玄関に意見箱を設置し、いつでも投函できるようにしています。保護者から寄せられた苦情等は速やかに対応し、回答しています。これまでの相談内容等は「苦情申出受付書」に、時系列で経過や対処内容、結果を記録し保存しています。また、苦情内容によっては、保土ケ谷区こども家庭支援課に報告する体制を敷いています。今後も保護者からの意見等があった場合は、全職員で解決に向けて取組み、保育の質の向上に役立てていきます。 |
【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。 |
【第三者評価結果:a】 保護者が相談や意見を述べやすい環境に関しては、面接、電話、文書等でいつでも受け付けることを「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」に明記すると共に、意見箱の設置場所についても伝えています。また、苦情相談窓口についても記載し、園内にも掲示し、周知を図っています。日頃から、連絡帳での情報交換や送迎時等の声がけで信頼関係を築き、話しやすい雰囲気作りをしています。相談や意見があった場合、園長は保育士から報告を受け、保護者から知り得た情報を共有しています。相談内容や保護者の様子に応じて、担任の他、主任、園長が対応しています。日々の細かな要望や苦情等は、職員ミーティングで周知し、対応を検討し改善に努めると共に、苦情等記録簿に記録しています。子どもへの対応等引き継ぎが必要な内容、長期にわたるものについては、経過記録に記録しています。面談・相談については、安心して相談できるよう個室を使用し、プライバシーを確保しています。 |
【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 |
【第三者評価結果:a】 職員は、保護者と良好な関係を築くよう、送迎時での会話・傾聴を大切にしています。送迎時には積極的に子どもの様子を伝え合う等、保護者とのコミュニケーションを図り、相談しやすく意見を述べやすいよう配慮しています。また、連絡帳、懇談会、アンケート、個人面談、意見箱等、保護者の意見を積極的に把握するよう取組みを行っています。保護者からの相談や意見を受けた場合は、職員個人の判断で返答するのではなく、園長、主任、担任等に報告・相談した上で、適切かつ迅速に改善に向けて取組み、改善結果を提案者に伝えるようにしています。相談内容等に応じて、保育日誌、経過記録、面談記録、ミーティングに記載する他、職員間の共有を図り、対応できる体制を構築しています。相談案件で、検討に時間を要する場合、保土ケ谷区や横浜市こども青少年局での対応が必要な内容に関しては、保護者に途中経過を伝え、不安が長引かないよう配慮しています。保護者からの相談・意見は保育の質の向上や運営の改善に生かすよう心がけています。対応マニュアル等は、定期的(年1回)に見直し、全職員で結果を共有しています。 |
【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 |
【第三者評価結果:a】 園長をリスクマネジメントの責任者とし、園長不在時は主任と定め、事故・災害時における訓練を計画的に行っています。安全計画(避難訓練、防犯訓練、救急訓練)、事故防止マニュアル等を全職員に周知、職員体制を敷いています。また、安全計画から園内外の安全点検や保育(散歩、遊び、ブレスチェック)等を見直すと共に、事故報告書で状況の分析と原因究明を行い、改善策・再発防止策を検討・実施しています。事故に至らないヒヤリハット事案についても、全職員で共有し、対応方法等を含め記録に残しています。毎日の安全点検は、安全点検表に基づいて行うと共に、専門業者による自動警報装置の点検・遊具点検等も定期的に実施しています。不審者侵入防止については、防犯カメラの設置や民間警備会社による24時間警備体制を取っています。職員はリスクマネジメント研修を受け、園内研修の題材として取り上げる等、日々の安全管理に生かしています。 |
【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 国が策定した「保育所における感染症対策ガイドライン」に則り、感染症対応マニュアルを作成しています。嘔吐処理や衛生管理における手順書やマニュアルがあり、感染症の予防や発生時における子どもの安全確保に取組んでいます。看護師巡回訪問にて、看護師から衛生面や感染症に関する情報提供を受け、職員間で共有し対応しています。園内での感染症発生時は、速やかに全職員に伝えて蔓延防止策を講じ、保土ケ谷区こども家庭支援課健康福祉係へ報告し、適切な対応について指導を受け実施しています。保護者には、個人の特定につながらない範囲で、掲示板や保育業務支援システム(コドモン)で知らせ注意喚起しています。感染症の予防策や症状等は、毎年変化することを踏まえて、年度末にマニュアルの見直しを実施し、適切に対応できるよう努めています。 |
【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 岩井保育園防災計画、災害時のマニュアル(火災・地震)を作成し、災害時の職員体制(自衛消防組織図の作成)、避難場所への避難方法について定めています。正規職員は、災害発生時の動員訓練も実施しています。毎月、災害発生を想定した避難訓練を実施し、反省点も含め記録に残し、次回の訓練に反映させています。また、保護者への引渡し訓練も実施しています。備蓄品については、水や食糧(アレルギー対応食も含む)の他、ヘルメット、紙おむつ、簡易トイレ、発電機等を保管し、備蓄品リストを作成し、主任保育士が管理しています。「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」では、「非常事態発生時の対応」として、避難場所や保護者への引渡し等の必要事項を明記し、保護者に周知しています。 |
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。 |
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【第三者評価結果:a】 保育の実施方法に関する各種マニュアルや運営規定があり、保育の標準的な実施方法と子どもを尊重した保育やプライバシー保護、権利擁護に関わる職員としての姿勢を明示しています。保育の標準的実施方法としては、全体的な計画を基に年間計画を作成し、保育指導計画、行事計画、食育計画等に沿った保育活動を行っています。園長は、保育日誌、指導計画等を確認すると共に、日々の保育の状況を考察し、標準的な実施方法に基づいた保育が実践されているかを確認しています。標準的で一定水準の保育ができているかについては、各年齢の指導計画の評価欄や保育日誌等を基に、保育士の自己評価について職員間でPDCAを実施しています。保育計画については、画一的な保育実践ではなく、子どもの興味関心に基づいて作成し、子どもを主体とした保育活動を取り入れています。また、その時々に応じた子どもの姿を受け止めて見直しを図っています。 |
【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 |
【第三者評価結果:a】 毎年度末に「業務マニュアル」の検証・振り返りを行い、内容を更新しています。乳児・幼児会議や職員会議で協議し、必要に応じて変更・修正を図っています。日々の保育内容については、各クラスの指導計画や保育日誌を基に、毎月のカリキュラム会議を通して振り返り、保育内容に反映させています。年度末には、保育園の自己評価を実施する上で、年間を通した保育の取組や課題について分析・評価を行うと共に、保護者アンケートの結果を踏まえて、次年度の保育計画に反映させる仕組みを構築しています。 |
【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。 |
【第三者評価結果:a】 指導計画は、全体的な計画に基づいて作成し、アセスメント(担当者会議)の手法が確立され、各職員が持っている個々の情報が集約され、指導計画に反映しています。各クラス担任が、年度初めに年間計画を立案、ねらいの達成に向けて月間指導計画、週案の中に具体的な内容を記載しています。指導計画に基づき、正規職員、会計年度任用職員が協働し、アセスメントで修正を図り、保育を実践しています。また、カリキュラム会議等で振り返り、結果を保育内容に反映しています。個別指導計画は、クラス内での振り返りや話し合いを基に、担当者が作成し、クラスリーダーや主任が確認し、園長の承認で確定しています。支援困難ケースの対応については、ケース検討会議を通して、個々の状況に応じた「個別支援計画」を適切に作成し実践すると共に、必要に応じて保護者の同意の下、横浜市西部・中部地域療育センターに状況報告を行い、助言・指導を受けています。 |
【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 指導計画の評価・見直しについては、各年齢のカリキュラムの自己評価を基に、定期的(期・月・週・日)に振り返りを行い、次の計画の作成につなげています。月間指導計画は、クラス内で振り返りを行いながら、意見交換を行い、評価欄を記載して次月の計画作成に生かす等、PDCAサイクルによる継続的な取組を実施しています。個別指導計画は、柔軟に変更や見直しを行い、子どもの発達状況に合わせて、適切な保育につなげています。計画の変更は、会議やミーティングで協議し、園長の承認を得た後、変更事項について全職員に周知を図っています。指導計画における急な変更が生じた場合には、保護者や関係者等に連絡、説明を行い、主任、担当者、リーダー保育士で連携を取り対応しています。 |
【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 |
【第三者評価結果:a】 子どもの発達、生活状況等については、児童票や健康台帳に記録して保管しています。個別指導計画に基づいた保育の実施状況の検証は、保育日誌、乳児連絡帳兼個人記録の他、経過記録、月間指導計画で確認できるようにしています。記録内容や書き方については、横浜市公立保育園共通の様式により、全体的な計画、指導計画、保育日誌、個別支援計画、連絡票等の記録・作成のポイントを参考にし、必要に応じて園長・主任が指導や助言を行い、記録内容や書き方に差異が生じないよう、個別に指導を行っています。0歳児~2歳児まで月間指導計画に応じた個別指導計画が適切に作成され、保育の実践が記録を通して確認できました。保育に関する記録等は、毎日のミーティングや職員会議、カリキュラム会議で情報共有し、記録に残すことで全職員に必要な情報が速やかに伝わるように整備されています。 |
【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。 |
【第三者評価結果:a】 横浜市として文書保管年限が規定され、適切に保管、廃棄が行われています。個人情報に関する書類等は、鍵付き書庫に保管・管理しています。なお、書類の閲覧場所は原則事務室内とし、保育室等に持ち出す際には、園長、主任等への声かけ確認を徹底しています。全職員対象の個人情報に関する職員研修は、年1回以上実施しています。個人情報保護規定に関しては、職員と守秘義務誓約書を交わしています。利用者の個人情報については、入園時に「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」にて保護者に説明し、理解を得て利用契約書を交わしています。 |
評価結果内容評価
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。 |
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【第三者評価結果:b】 全体的な計画は、児童憲章、保育所保育指針等の趣旨を踏まえ、保育理念、保育方針、保育目標に基づき、当園の特徴、地域の実態等を考慮して作成しています。全体的な計画に沿った各指導計画や行事等は、定期的に評価・反省を行っています。全体的な計画の見直しは、各指導計画や年齢毎のカリキュラムを基に、子どもの成長・発達、保護者、地域の実態等について職員会議で話し合い、次年度の計画に反映しています。横浜市こども青少年局作成の動画「よりよい保育のために」を全職員で見て、子どもの最善の利益を守り、適切な保育を行うためにどうすればよいのか、話し合いを進めています。各年齢の指導計画は内容が具体的であり職員全員が把握できていますが、全体的な計画については全職員が把握している、浸透しているとは言い難く、さらなる工夫等を期待します。 |
【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。 |
【第三者評価結果:a】 保育室の採光・温度・湿度等、常に適切な状態に保持し、子どもたちが心地よく過ごせるようにしています。各クラスの空調は適切な室温にしており、空気清浄機を活用すると共に換気にも心がけています。また、新型コロナウィルス感染症が5類に移行した後も、保育室内や玩具等、子どもたちが触れる部分の衛生管理を徹底して行い、感染症予防対策に取組んでいます。トイレは、昨年度ドライ化工事を行い、清潔で使いやすい様式になっています。安全点検を定期的に行い、子どもたちが安全に過ごせるように配慮しています。職員は、保育室の環境に配慮し、一人ひとりの子どもが、寛いだり、落ちつけるようにコーナー作りを工夫しています。園庭も広々としていて、今回の利用者家族アンケートに「園庭が広い」・「大きいプールがある」・「園内も園外も掃除していて気持ちが良い」等の声が多く寄せられています。 |
【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 入園時の保護者面談で、一人ひとりの子どもの発達や家庭での過ごし方等を丁寧に聞き取り、個人差を十分に配慮した保育になるよう全職員で情報を共通し、その後の保育に生かしています。保育者は、常に子どもの思いを汲み取り代弁する等、子どもに寄り添った応答的な関わりになるよう心がけています。子どもに対する言動・対応・援助の仕方等について、園内研修で学び合い共通認識を図っています。子どもに分かりやすい言葉づかいで、否定的な言葉は使わないよう、保育者の自己満足での保育は行なわないよう心がけています。今回の利用者家族アンケートに「どの先生も優しい」・「子どもを大切している」等の意見が多く寄せられ、保育への満足度が高いことが窺われます。 |
【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 基本的な生活習慣の習得については、一人ひとりの子どもの発達に合わせて、励ましたり、褒めたりしながら援助し、少しずつ身につけられるように、家庭と連携して進めています。園生活の中で、必要なタイミングでの子どもへの働きかけを行い、自分から「やってみよう」と思えるように配慮しています。常に子どもの姿を観察し、職員間で情報交換し、子どもにとってやりやすく、分かりやすい方法・手順等を検討・工夫して援助につなげています。排泄面では、個人差があることを十分に理解し、一人ひとりの発達状況に応じて、保護者の考え方を尊重し、連絡帳で状況を伝える等、連携して進めています。 |
【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。 |
【第三者評価結果:a】 室内では、子どもが主体的に遊びを選べるよう玩具の位置に配慮し、自由に遊べるよう環境設定を行っています。子どもの発達や年齢に合わせて、絵本や玩具、手作り玩具等を見直し、入れ替えを行い、遊びが発展・展開していくよう工夫しています。サインペンや色鉛筆、ハサミやのり等を用意し、廃材を使った制作や見立て等も楽しめるようにしています。戸外では、砂や水遊び、虫探し等、子どもが興味を持って楽しめるようにしています。散歩へ出かけて身近な自然に触れ、地域の人と挨拶を交わすことで交流を図ったり、交通ルールを学ぶ等、整った環境の中で、子どもたちは様々な楽しい活動を体験しています。また、異年齢グループ活動等を通して、友だちとの関わりや異年齢児との交流を主体的に進め、子どもたちが自然にルールを身に付けられるよう取組んでいます。同様に、年齢に合わせた簡単なルールのある遊び(椅子取りゲーム、鬼ごっこ等)を楽しんでいます。 |
【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 一人ひとりの生活リズムに合った過ごし方ができるように、食事と睡眠の場所を分けています。また、安全・衛生面に十分配慮した玩具や手作り遊具等、見る・聞く・触れる経験が十分に楽しめるように環境作りを工夫しています。一人ひとりの生活リズムや発達状況に応じた個別指導計画とクラスの指導計画を作成し、子どもの心身の発達に関する情報を職員間で共有し、保育を実践しています。保護者とは、毎日の連絡帳にて丁寧に子どもの様子を伝えると共に、送迎時等の会話を通して、情報を共有し、信頼関係の構築に努め、子どもの成長を喜び合える関係づくりを心がけています。 |
【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 3歳未満児(1・2歳児)の保育では、年間指導計画を基に、月のカリキュラムに養護と教育の両面から、一人ひとりの発達状況を把握し、子どもの状況に応じた保育を実施しています。子どもが自由に探索活動を楽しめるよう園庭の整備に努め、危険が無いよう保育者間で声をかけ合う等、子どもを見守る体制を整えています。子どもが興味を持ったことを保育者も一緒に楽しみ、気持ちに共感しています。年齢的に自我の芽生え期にあり、自己中心的な行動により友だちとのトラブルもありますが、保育者が仲立ちとなって解決し、保護者には事実を伝えて、互いの子どもの育ちの理解を促しています。また、日頃の様子を連絡帳、登降園時の会話、個人面談等を通して保護者とコミュニケーションを取り、連携を図っています。 |
【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 3歳以上児の保育では、各年齢に応じた指導計画を作成し、担任間で子どもたちの状況を討議、検討、確認しながら遊びの構成を考え遊びの幅が広がるよう環境設定しています。3歳児の保育に関しては、一人ひとりの生活習慣の自立に向けた援助の他に、集団の中で興味・関心の広がりに注目し、友だちとの遊びを楽しめるよう保育者が関わっています。4歳児では、子どもが主体的に選べる環境設定や題材を用意し、自分から楽しんで取組めるようにしています。5歳児では、一人ひとりの個性を認め主体的に楽しめる環境作りや、集団の中で自分の意見が言えることを大切にしています。また、必要に応じて仲立ちしながら、自分の力で気持ちを切り替え、友だちと協力する楽しさを味わえるようにしています。保護者には、日頃の活動内容をドキュメンテーションで様子を伝え、行事等を通して子どもの成長を喜び合える機会としています。年長児(5歳児)については保育所児童保育要録を作成し、小学校へ郵送すると共に、小学校からの聞き取りに丁寧に対応し申し送りを行い、就学に向けての取組みを行っています。 |
【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:b】 障害のある子どものための環境整備では、当園が市営住宅の1・2階部分であることから、エレベータやユニバーサルトイレ等の仕様は難しい面があります。障害認定を受けた子どもや支援が必要な子どもについては、クラスの指導計画と関連付けた個別指導計画を作成し、記録しています。障害のある子どもに応じて、個別対応できるよう職員配置に工夫しています。担当職員は、保護者と連携(連絡帳、口頭、面談)し、成長の喜びを共有しながら、支援の方向性を確認し、適切な支援が行えるように親子のサポートに努めています。また、横浜市中部・西部地域療育センターの巡回訪問を年2回受け、子どもの様子に合わせたアドバイスを受けています。職員は、横浜市こども青少年局や保土ケ谷区で行われる障害児保育に関する研修を受講し、必要な情報を得て、適切な支援が行えるようにしています。 |
【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 各年齢の年間・月間指導計画に「長時間にわたる保育」を掲げ、年齢に応じた休息時間や1日の活動に「動と静」の時間を設けるように配慮しています。子どもの状況や登園時間に合わせたリズムが作れるように、子どもの体調・状態に応じた個別対応を心がけています。保育時間が長いことへの工夫として、玩具等を入れ替え、年齢の異なる子どもへの配慮も十分行いながら、異年齢保育等を実施しています。保護者とは、連絡帳や口頭等で、連携を図っています。職員間では、口頭、ミーティング、引き継ぎノート等で、朝夕の引き継ぎを適切に行い、情報共有を図っています。家庭的な雰囲気の中で、一人ひとりに寄り添う保育を心がけ、延長保育時には補食を提供しています。 |
【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 全体的な計画の中に、小学校との連携・就学を見通した保育に関する取組を位置づけ、それに基づいた保育が行われています。「幼保小の架け橋プログラム」が始まり、小学校を含めた他園との交流を持ち、研修や発表等を行っています。また、「接続期カリキュラム」により、就学までに必要な取組や子どもの育ちを明確にしています。幼保小交流事業では、小学校の教員が保育園の様子を見に来たり、子どもたちが小学校を訪問して交流し、触れ合う機会を持つことで、就学に向けての連携がスムーズになっています。子どもたちが就学する小学校には、保育所児童保育要録を作成して送り、併せて面談、電話等で情報を提供しています。保護者には、年長児懇談会にて、就学前に身につけて欲しい生活習慣等を伝え、小学校以降の生活について見通しが持てるように取組んでいます。 |
【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 子どもの健康管理については、健康管理マニュアル、乳児連絡票や幼児健康カードを活用し、子どもの様子を見ながら体調確認をしています。日々の保育の中では、朝の受入れ時に保護者に子どもの健康状態を確認し、職員間で情報共有しています。年度に合わせた保健計画を作成し、各クラスはそれに基づいて手洗い指導、園児の健康増進、感染症予防等の取組を行っています。健康(感染症を含む)に関しては、「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」にて、園の方針を保護者に伝えています。乳幼児突然死症候群(SIDS)に関しては、安全保育と事故防止マニュアルを活用し、職員への知識の周知を図ると共に、日々の保育で丁寧な見守りとチェック表の記入を行っています。保護者にも入園前説明会で説明し注意喚起しています。職員は、安全衛生に関する研修に毎年参加し、必要な情報の習得と対応に努めています。 |
【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。 |
【第三者評価結果:a】 定期的に嘱託医による健康診断・歯科健診を実施し、結果は、健康台帳に記載し保管しています。健診結果は、クラス担任、園長、主任で情報共有しています。保護者には、口頭及び紙面で伝えると共に、場合によっては通院を勧めています。通院が必要な家庭については、結果・経過確認を行い、フォローを含め連携を密にしています。身体測定の結果についてはコドモンで配信し、保護者が確認できるようにしています。年1回、3歳児視聴覚検査、3歳・4歳・5歳児の尿検査を行い、結果の配付と二次検査が必要なケースについては受診を勧めています。健診で配慮が必要な事項が見られたケースは、個別カリキュラムを見直し、家庭と連携して取組んでいます。 |
【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 アレルギー疾患のある子どもに対しては、「保育所における食物アレルギー対応マニュアル」を基に、子どもの状況に応じた適切な対応を行っています。除去食が必要な場合は、医療機関受診後「アレルギー疾患生活管理指導表」等の書類を保護者に提出してもらい、個別に対応しています。次月の献立・除去食を園長、調理師、保育者で確認し、月末までに保護者とアレルギー面談を行っています。毎日のミーティング時に翌日の献立・除去食の確認をし、毎朝、保育者と調理員で献立確認を行っています。食事の提供時は、テーブルの個別化をし、アレルギー児専用トレイ・専用食器を使用しています。また、配膳時には、配膳者と調理員で献立確認し、保育室では職員2名でダブルチェック後、他児の配膳前に配膳し、誤配や誤食防止につなげています。職員は、最新情報を得るためアレルギー研修に積極的に参加し、知り得た情報を園内研修等で伝え、職員間の対応について周知しています。 |
【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。 |
【第三者評価結果:a】 食育を全体的な計画・各年齢の年間指導計画に位置付け、計画に基づいて食事がより楽しめるように取組んでいます。子どもが食に対する興味・関心が持てるよう、食材に触れて形、硬さ、匂い等を感じたり、子どもたちに菜園活動(野菜の種まき、水やり、収穫)を通して、食を身近に感じられるよう工夫しています。調理員と連携し、子どもたちがとうもろこしの皮むきをしたり、じゃがいもの調理体験等を行ったり、収穫物を給食に加えてもらい味わう等、体験を通して楽しんでいます。また、収穫物を家庭に配りレシピを募集し、どのように味わったのか共有することができました。給食では、年齢に応じて食べられる量を把握し、各クラスの担任が個々に合わせた対応をしています。食器や食具も年齢に応じて配慮し、子どもの育ちに合わせて箸の使用も開始しています。0歳児クラスでは、離乳食を提供し、食材の形状、固形物の柔らかさの度合い等、家庭と連絡を取り合い、子どもの発達や個々の咀嚼に合わせて次段階へ移行しています。保護者には、献立表の配付、毎日の食事内容を写真掲示で知らせ、園の食事の理解につなげています。 |
【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。 |
【第三者評価結果:a】 献立は、横浜市公立保育園共通の内容を提供しています。毎月の献立には、旬の食材を使用し、季節、行事食、栄養価等、おいしく、安心して食べることのできる食事を提供しています。子どもの発達段階に応じて、自発的に食べられるように、食材の大きさ・硬さ等を調節しています。調理員が子どもたちの給食を食べる姿を見る中で、食材に関する話をする等、日常的に交流が図られています。また、年1回カウプ指数による身体状況の確認を調理員とも共有し、一人ひとりに合わせて適正な給食を提供するようにしています。衛生管理体制は、給食衛生管理マニュアルを基本とし、「給食の手引き」、栄養士による給食巡回指導等、調理業務全般について、徹底した衛生管理を行っています。 |
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 「横浜市岩井保育園利用のご案内(兼重要事項説明書)」に「保護者との連携」が記載され、連絡体制(連絡帳、コドモン、掲示板、クラスノート)の下で、家庭と連携を密に取り合っています。毎日の保育の状況を伝えると共に、懇談会、個人面談、保育参加、行事参加等を通して、一人ひとりの子どもの成長を保護者と共有できるよう努めています。クラス担任だけではなく、早番・遅番保育士とも漏れのないよう引き継ぎ、情報を共有しています。「園だより」・「クラス便り」には、ドキュメンテーションで子どもたちの様子を伝え、保育への理解につなげています。また、家庭状況や情報交換等の内容は、必要に応じて記録し、その後の家庭支援や保育に生かしています。 |
【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 保護者からの相談、報告等に対しては丁寧に傾聴し、信頼関係を築くように取組んでいます。保護者から相談を受けた際は。保護者の気持ちを受け止めて、担任、主任、園長が迅速に対応し、返答するよう体制を整えています。子どもの様子の変化や、家庭の状況により見守りが必要とされる場合は、記録を取る他に、保土ケ谷区役所への報告、ミーティング等で職員間の情報の共有等、「報・連・相」の体制を取っています。また、相談内容によっては、園長が助言したり、一緒に立ち会って話を聞く等、保育者が一人で抱え込まないようにしています。面談室は個人情報に配慮して設定し、保護者が安心して相談できるようにしています。個人面談の相談内容は記録し、保管しています。他の職員へは職員会議時等にその内容を報告し、共通認識を図っています。日々保護者とコミュニケーションを図り、信頼関係を築けるような関わりを意識して行っています。期間を設けての個人面談は年1回ですが、希望があればいつでも面談できることを保護者に伝えています。 |
【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。 |
【第三者評価結果:a】 「虐待防止マニュアル」を備え、家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めています。登園時の親子の表情や会話、保育中に身体のあざ等の確認(着替え、シャワー時等)を行い、不審なケガやあざ等があれば、写真に記録しています。虐待が明らかになった場合は、保土ケ谷区こども家庭支援課や横浜市西部児童相談所等に、通告・連絡の体制を整えています。見守りの必要な家庭には、特に保護者の言動や子どもの様子を観察し、不適切な養育状況が未然に防げるよう職員共通理解として対応、情報共有に努めています。また、変化の見られる時は面談を促す等、家庭の様子を把握すると共に保護者の気持ちを受けとめ、安定を図るようにしています。職員は、虐待防止研修や家庭支援研修の受講、関係機関とのカンファレンス等、対応策を取っています。 |
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。 |
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【第三者評価結果:a】 保育実践の振り返りは、ドキュメンテーション、保育ウェブを用いて話し合い、カリキュラム会議や職員会議の場で報告し、次の年間指導計画や月間指導計画に生かしています。話し合いでは、計画の進捗状況だけではなく、クラスの子どもの心身の育ちについても取り上げ、職員間で共有し適切な援助につなげています。職員は、自己評価ガイドライン研修を順次受講し、保育を振り返ることにより、保育の質の向上を目指しています。また、「目標共有シート」の作成・面談・キャリアラダーを活用し、自分自身のスキルアップにつながるように取組んでいます。職員の自己評価を基に、保育所全体の保育実践の自己評価につなげています。 |