社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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キッズフォレセンター北

2025年03月10日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 R-CORPORATION

② 施設・事業所情報
名称 キッズフォレセンター北 評価対象サービス 2024~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 92 名
所在地 〒224-0003
横浜市都筑区中川中央1-29-5 さくらビル
TEL 045-911-1597 ホームページ https://www.kidsfore.co.jp/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2018年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 株式会社 キッズフォレ
職員数
常勤職員:17 名
非常勤職員:17 名
専門職員
保育士:24 名
看護師:1 名
栄養士:2 名
施設・設備の概要
居室:0歳児室
居室:1歳児室
居室:2歳児室
居室:3歳児室
居室:4歳児室
居室:5歳児室
設備:調理室
設備:調乳室
設備:事務室兼医務室
設備:職員用ピアノ室
設備:更衣室
設備:洗濯室
設備:子ども用トイレ
設備:ウッドデッキ(水遊び場)
設備:エレベーター
設備:園庭

③ 理念・基本方針
<理念>
1.子どもの幸福が私たちの願いです。
子どもの権利を尊重し、家庭や地域社会と力を合わせて、全ての子ども達にとって安全で安心の居場所となる保育と教育環境を目指します。
2.子ども達の心身の健康を見守ると共に、子どもの素質を育てる保育を大事にします。
3.未来を担う子ども達が、国際社会の中で自立することを願い、世界にはばたく子どもの育成のサポートとしての保育と教育を致します。
4.キッズフォレのスタッフは、保育業務を通して社会に貢献することを使命とします。

<基本方針>
●すべては、本物から
●すべては遊びからスタート
●五感を育てる保育
●日本文化・外国文化に親しむ環境作り
●子どもの自立心・創造心を育てる保育をします
●生活習慣を大切にこどもの健康を守ります

<保育目標>
1. 想像力、情緒豊かな子ども
2. 年齢に応じて自立できる子ども
3. 物を大切にし、友だちと仲良く遊べる子ども

④ 施設・事業所の特徴的な取組
<キッズフォレセンター北の特徴的な取組>
1.「すべては本物から、すべては遊びから」という行動指針に沿って、遊びを通してたくさんの経験を重ね、本物に触れることから、子ども達が様々なことを学んでいけるような環境を提供している。
2.「子どもの主体性」を大切に考え、心を育てる保育、自立心・創造力を育てる保育を実践している。
3.インスタグラムやドキュメンテーションなどを通して、利用者や地域社会へも情報提供をしている。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2024/07/05(契約日) ~2025/02/27(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 1 回(2019年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 【キッズフォレセンター北の概要】  
●キッズフォレセンター北(以下、当園という。)は株式会社キッズフォレ(以下、法人という。)の運営です。法人はスタートアップ園として平成12年4月に現在の本社所在地に横浜保育室としてスタートし、その後、認可保育所として平成30年4月に現在の地に移転しました。その後、法人系列園として神奈川県にインターナショナル園を含め5園、東京都に2園を展開し、さらに、横浜市放課後児童クラブ、「まなび」のクラブ、小学生向けフリースクール等、精力的に運営・実施しています。

●当園は、市営地下鉄線「センター北駅」より徒歩3分の好アクセスに位置し、駅からのアプローチが整備され、多くの商業施設が点在するフラグシップ駅であります。当園が所在する都筑区は、横浜市が計画的に開発した地域で、子育てしやすい環境として非常に人気が高く、子育てリテラシーも高い新興住宅地域です。また、周辺には学習塾、カルチャーセンター等文化的な施設も充実しています。園舎は、上層階が住居となるマンションの1階から3階を使用し、園舎内は温かみのある木でふんだんに装いされ、保育室内、家具等にも安心感と心地良さを醸し出しています。

●当園は、独自の幼保一体型教育プログラムを用い、「五感を育てる保育」、「非認知能力を高める保育・教育活動」を中心に、子どもたちの育成に尽力しています。また同時に、「日本の感性」・「心」・「文化」を育み、国際社会でのコミュニケーションツールとして外国語の環境も大切に考えた保育に取組んでいます。子どもたちの将来に、逞しい「自立」・強く生きる「人間力」が培えるよう、力を注いでいます。

◇特長や今後期待される点
1.【五感を育てる保育】
感性を育むために自然に触れ、季節の変わり目を感じるために戸外での探索活動は活発に取り入れています。自園畑を保有し、3歳から畑活動として土づくり、種蒔き、管理、収穫までの一連を経験し、食育及び自然体験をしています。また、木材床が敷かれた室内では裸足での生活や、体操等により体幹を意識した活動が行われています。食の面では、季節感、地域(国内外)、文化を意識した食材、調理、献立により味覚の豊かさを味わい、食材等から発せられる「音」の味覚への影響等、そして楽器に触れて音感を豊かに育む等、これら日常の保育を通して、子どもたちが物事を深く心に感じ取り、感覚的に物事を判断する力を育み、豊かな感性・心の働きが養えるよう取組んでいます。

2.【人間力を育てる】
「自分で考える力」、「逞しく生き抜く力」を大切に、子ども一人ひとりが成長することを考えています。グローバル感覚を養う保育環境及び各国文化に親しむ環境を整え、0歳児から英語や給食で各国の料理に親しみを持つよう取組んでいます。これら各分野には専門講師が関わり、本物を享受できる環境を提供しています。

3.【すべては本物から、すべては遊びから】
当園では、専門の講師を招き、専科のクラスを設けています。体操・身体表現、音楽・リトミック、英語とリズム、造形、日本舞踊等、多種多様なクラスを用意して子どもの興味・関心の幅を持たせることで主体性も育まれています。前述のように「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力」等の基礎を育み、学びに向かう力、人間性等、本物に触れ、遊びの中から気付きを培い、総合的に「生きる力」の基礎を育んでいます。

4.【園と法人本部の関係性について】
園長は、当園に就任して半年の期間です。子ども・保護者・職員とのコミュニケーション等、長い経験で培った園長としての責任・実行力等を発揮しながらも、まだ業務・運営について未知の部分を多々感じている現状があります。今後は、本部の協力と共に「情報共有の仕組み」等に取組まれることが必至と思われます。さらに、園長の本来の力を加え、より良い園作りに邁進していかれることを期待しています。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設名 キッズフォレセンター北   
                
≪第三者評価を受審した感想・自己評価での取組の感想≫
開園して間もない前回の受審と比較すると、仕組みや取組みの定着点がだいぶ増えてきて、施設として安定してきていることを感じました。一方で、取組み自体が整備途中の内容がまだあるため、今回の受審で取組まなければならないポイントも明確になりました。

また、利用者アンケートでは「不満」、「やや不満」という意見はほんのわずかで、利用者からも当園の方針や取組みに評価・共感を得ていると感じました。
これに甘んじることなく、さらに質の高い保育を追求していきたいと思います。

≪評価後取組んだこととして≫
1.保護者と園との連携について、ご家庭での子育て支援につながることを意識して日々のお子さんの様子を丁寧にお伝えしていけるよう、園内で見直しを行いました。

2.保存書類等がIT化されてきた中での、データによる個人情報の取扱いに関しての利用規程等の見直しを行っております。

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評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:a】

法人理念、保育理念、基本方針は、ホームページ、重要事項説明書、リーフレットに記載し各方面に周知努力されています。保育理念、基本方針は法人系列全園で共通となっており、保護者へは入園時及び保護者会で説明し、職員には入職時、及び昼礼で心得の唱和により浸透を図っています。また、園内にも掲示して周知・理解に取組んでいます。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:a】

法人総会、事業部会議、系列園長会、地域園長会等で市区の動向、他園の状況等を積極的に情報収集または、入手して分析しています。横浜市の横浜教育ビジョン2030、都筑区地域福祉保健計画(つづき あい)を鑑みて動向を把握しています。園長としては区の待機児童数、見学者数等から動向及び状況を把握しています。コスト分析、利用状況見込みについては半期ごとに法人本部で確認しています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

経営課題は本部で定期的に検討されています。当園にはその結果として本部からのアジェンダを職員会議で共有し周知しています。今後は、保育現場である当園としての課題を本部に伝えられる仕組みが構築されることを期待しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人・本部主導で策定した中・長期計画を当園で展開しています。地域の動向及び状況が考慮され、当園としての運営状況、見込み等、事業の進捗を確認し、必要があれば見直し・改善を図っています。今後は、数値目標、または実施時期、範囲等、明確にされることで実施状況の振り返りと単年度事業計画との関係性がより明確になることが期待されます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

策定された中・長期計画を基本に単年度の事業計画を法人・本部で策定しています。策定した単年度計画は法人及び本部と共有しています。また、適宜進捗を確認して振り返り見直しを記録し、今後につなげています。今後は数値目標、または実施時期、範囲等明確にされることで実施状況の振り返りと単年度事業計画との関係性がより明確になることが期待されます。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

本部主導で単年度事業計画を年度末に振り返り、見直しを行っています。園では毎月のカリキュラム会議、職員会議、乳・幼児別会議等で実施状況の振り返り、検討及び見直しを行っています。今後は、当園の課題または意見・相談等も盛り込める体制を構築されることが期待されます。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

保護者には保護者会及び重要事項の中で、関係する事業(年間行事計画、全体的な計画、安全計画、運営計画)、変更される事業について書面を活用して丁寧に説明し周知をしています。必要に応じて補足資料を用いた説明も行い理解を促しています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

ミーティングを1~2回/月開催し組織的に取組んでいます。PDCAサイクルは日々各クラスの週案及び保育日誌を振り返り、園長、副主任が日誌や日々巡回をすることで子どもの様子、環境の適正化等、職責からの視点により複眼的な階層確認をしています。問題の大小に関わらず一連の流れとフォローアップ体制ができています。園長はタイムリーな指示、指導により立ち消えのない改善に努めるべく迅速な行動を心がけています。また、各職員は自己評価の実施、年3回の職員面談で振り返り・見直しを実施しています。第三者委員には課題の分析及び検討した結果の取組について報告をしています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

当園の課題については、本部からの指導により改善に取組んでいます。自己評価結果及び行事後のアンケート等は園長が取りまとめ、職員間で共有しています。改善計画については実施されておらず、今後、計画化することで実施する事業がより明確化になることを期待しています。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

役割分担表により園長以下の業務については、職務分担表にて明確にし、職員各自にも役割について伝えています。危機管理対応マニュアルに園長不在時の職務権限委任の記載及び有事時の人員体制と指揮系統の取りまとめをしています。重要事項説明書及び広報誌であるパンフレットにも職責を記載し周知に努めています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

コンプライアンスの考え方は、単に法令を遵守するだけではなく、市民や社会からの要請に全力で応えていくという姿勢が示されています。法人全体での個人情報保護の遵守、法人系列園の園長会での意識合わせ、施設長研修、区園長会等で研鑽及び意識向上に努めています。市または区からの通達及び周知を現行規定・基準に取り込むべく意識を合わせています。また、必要な情報については都度、職員と共有しています。その中でも環境に対する取組は将来の子どもへの影響を鑑みて重点課題としています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

園長は、全体的な計画を基準に、毎日の保育の様子、子どもとの関わり方等を観察または保育日誌で確認し、状況に応じて助言・指導を行い、振り返りを実施しています。職員個人については自己評価、課題シート、人権擁護セルフチェックシートによる振り返りによって自己の課題化及び、園長との面談により相互の意見を尊重した保育運営を心がけています。研鑽の一つとしての研修は、職員本人の希望する研修、当園として本人の課題、職責に応じた研修(アレルギー対応 救命救急 読み聞かせ 人権擁護 障害児保育)等、受講機会を計画的に設けています。園長の考える保育の質向上への要因となる風通しのよい職場環境作り、各職員の課題の明確化と能力の気付きによるモチベーション向上等、人的物的の充足ではなく、各職員の心的充足と余裕のある環境に向けて園長が主導的に取組まれることを期待しています。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

人事、財務、労務等は本部として専門機関と連携して分析し課題改善に努めています。配置については園長、副主任で適切かつ効率性に配慮して行っています。シフトは副主任が管理し休暇、休憩は取得しやすいよう努め、働きやすい環境作りを意識して行っていますが、有給休暇の取得率は良いですが、休憩中の作業、持ち帰り業務は園の方針として原則認められていないことになっていますが、現状、超過勤務、休憩中の作業は10時間程度あります。職場の仕組み作り等ワーク・ライフ・バランスを検討されることを期待しています。尚、行事への取組、経験値の浅い職員に対してフォロー等、日々の業務の進め方において見直しを図る予定でいます。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:a】

採用については、理念・方針に即した人材を基本とすることで、ミスマッチを防ぎ安定化を目指しています。養成学校にはパンフレット、求人票を送付しています。当園の育成方針としては、職員が新たな人材への手本見本となるよう考えています。将来は全員が園長候補となれるように育成計画で導きたいと考えています。今後も余裕ある配置が保育の質の向上の一因であることから、継続して計画に取組まれることを期待しています。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:b】

採用の基準としては「子どもが大好き」、及び基本方針を理解できる方を基準に考えています。「期待する職員像」については、「自分の得意分野を見つける」を目指す理想として掲げています。職員とは年3回の面談にて個々の自己評価表、課題シートを相互に認識・意識を共有しています。子どもへの関わり方、自分らしさを特に大切に考えて指導しています。今後は、人事基準の明確化、人事評価表等を活用して園長と各職員の齟齬を無くし、評価点等を昇進・昇格の根拠の一つにしてみることで職員のキャリアパスが明確となり、モチベーションの感化向上につながることが期待できますので、取組まれることを期待します。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:b】

園長は、職員個々の背景を鑑みながら超過勤務時間や有給休暇取得状況を把握した上で、必要に応じて業務の見直しや超過勤務の削減、休暇取得を促す等、心がけています。休暇は職員の意向を優先して園都合とならないよう配慮しています。園長は、毎日の職員の様子、声がけ等コミュニケーションを図ることに努め、必要に応じて職員面談を実施しています。外部の相談窓口として産業医、本部ホットライン等も利用できる環境を整えています。また、法人系列園との横のつながり、充実した福利厚生に取組み、今後勤務体制等、日々の業務の進め方の工夫を検討され、さらなるワーク・ライフ・バランスに努めていかれることを期待しています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

職員とは年度内3回の面談を実施し、自己評価表、課題シートの内容を踏まえ、職員一人ひとりの目標、テーマについて確認する機会としています。当園としての求める職員像は、面談の機会以外にも業務内で都度指導が行われています。職員にはセルフチェックシートによる基本的な人権を基に業務履行を促しています。今後、面談での目標・テーマの成果を明確に生かせる人事考課の仕組みの構築や、「人事評価表」を活用し、職員個々のキャリアパスまたは、昇給・昇格等を設ける等、職員のモチベーションにつなげられる取組を期待いたします。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:b】

キャリアアップ研修等、必要に応じて受講を職員に案内し、市または区等の案内の研修については職員室に掲示及び公表し受講を促しています。また、職員自ら受講したい研修についても希望を叶えるよう調整しています。法人として海外の保育事業の内容も柔軟に取り入れています。広い視野のある職員を育てるため、積極的に海外研修も行っています。外部研修としては保育実践研修、コミュニケーション研修、マネージメント研修等、人間関係についての大切さ等、保育活動の実践的な研修や対人能力の向上、役職に就いた際に必要な知識を学べる環境を用意しています。今後は、当園として必要と考える研修を計画的かつ責務に適応するようにカテゴライズし、必要とするスキル及び知識を満遍なく研鑽できるような受講計画を図り、職員一人ひとりに当園が求めている職員像、目標とする園像の認識が深まることが期待されます。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

新入社員については、本部によるオリエンテーション研修として社会人教育、電話応対、保育の基本、保護者対応、連絡帳の書き方の統一等の研修を行っています。OJTはクラス担任がメンター役となり、園長、副主任でフォローする等体制化しています。また、当園としての必要な研修は職員を特定して依頼を考えていますが、日々の配置が優先されているため研修機会の確保に苦慮しています。また、職員が希望する研修については、可能な限り受講できるよう配慮しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

実習生の受入れは、次世代の福祉人材育成の機会と捉え、積極的に受入れています。また、実習生には楽しかったと実感できる実習になるように心がけています。受入れは「実習生受入れマニュアル」に沿って実施しています。実習生とは受入承諾書、守秘義務契約を取り交わしています。実習プログラムは、クラス配置、時間等の実習スケジュールを作成し、実習生本人の希望が叶うよう調整しています。実習開始時にはオリエンテーションを行い、本事業の目的等を説明しています。実習生に対して、人材育成の観点から指導、助言、相談のできる環境と姿勢を持ち、全職員で対応する旨を申し合わせています。今後は、現在、口頭で説明している実習プログラムを文書化し、実習生との相互の認識合わせをすることが期待されます。また、担当者は保育実習指導者研修を受講されることを望みます。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:a】

運営状況については、法人が非上場株式会社のため公開の義務はありません。ホームページ、リーフレットには、当園の活動内容、理念、方針、園の概要、園目標等の情報を公開しています。重要事項説明書に苦情・相談の体制、第三者委員についても記載しています。保護者には、入園説明会、重要事項説明会等で詳しく伝え情報を提供しています。地域に向けた活動、イベントはSNSで発信し、リーフレットは区役所に配架して告知しています。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

各種管理規定は本部で管理されており、税務、会計、経理、事務、契約事務は規定に沿って執り行い、管理・監督をしています。当園での職務分担表は整備し職員に周知しています。法人内部の監査として、本部統括2名、本部事務員と他園園長で実施されています。また、5年1回福祉サービス第三者評価を受審し、必要に応じて専門業者と連携して適正化に努め、公正かつ透明性の高い経営・運営のための取組が行われています。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

地域との基本的な考え方は、全体的な計画に記載して取組んでいます。町内会に加入し「センター北駅の花の植え替え」、「センター北地区のお祭り」で収穫の豊作を祈願する踊りを子どもたちが披露する等、積極的に参加しています。今後は、地域保護者との交流機会を増やす、オムツ交換、授乳施設の提供等、社会資源として地域に提供すること等を検討されることを期待しています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティアの受入れは、地域貢献の機会とは捉えており、個人からの問い合わせで受入れをした実績はあります。マニュアル等が整備されていませんので、今後、受入れマニュアル、プログラムの文書化等の整備に取組まれることを期待します。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

区こども家庭支援課、地域療育センター、児童相談所、園医、学校、警察署、消防署等の関係機関は電話番号をリスト化し事務所に掲示して、直ぐに連絡ができるよう整備しています。要保護児童のカンファレンス、法人系列園長会でのケーススタディ等、関係機関とは必要に応じて共有及び連携を図り、共通の問題に対して解決に向けて協働し、情報交換を行う等、取組を行っています。特に、都筑区こども家庭支援課とは園長が定期的に打ち合わせする等連携しています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

園長は、地区園長会への出席や、子ども食堂の開催、園見学等を通して地域の情報収集や情報交換を図り、福祉ニーズを把握しています。法人系列園長会等主催による「センター北 子ども・みんなの食堂」を月2回(第1、3回目の木曜日)オープンし、子ども食堂を通して、健全な青少年の育成及び子育てをサポートし、地域社会との相互助け合いの場としてコミュニティを豊かにしていくことを目指し、子どもを持つ家庭やシニアの方、地域住民、保護者の育児支援に貢献しています。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

当園は、地域街作りの一役を担っている施設です。特に、この地域は転入者が多いため定員での受入れを基本にすることでニーズに応えています。また、社会福祉に関する知識と専門性の高い福祉サービスを実施するという公益組織であることは強く認識しています。災害時の物的、環境支援については、容量的かつ対応が難しいことから地域の社会資源としての貢献の一環として取組むことについては苦慮しています。有事での社会資源としての保育園の役割として、また、生活困窮問題等の支援では、子ども食堂を月2回実施しています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画に、人権尊重の姿勢についての記載をしています。入園説明会、重要事項説明では理念の一つである「子どもの権利の尊重」について保護者に説明し、理解が得られるよう努めています。また、日常の保育の中で常に子どもの思いを聞き、子どもの思いに寄り添った保育を心がけ、その日の保育日誌等で振り返りを行っています。職員の共通認識として「子どもの最善の利益」を基本に、自己評価表、人権擁護チェックシートで自己を振り返り、実践との相違の確認をしています。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:b】

子どものプライバシー保護に関しては、「子どもの人権を守る」、「人権を尊重した保育」等マニュアル、研修を基本に、配慮事項等について共通理解を図っています。常にプライバシーに配慮した対応(オムツ交換・着替え・シャワー・プール等)を心がけ、幼児には幼児トイレの個室化、パーティション及びロールカーテンの利用等、また、プライベートゾーンについての指導や、着替えも男女別等にして配慮しています。行事等で撮影した写真や動画の取り扱いに関する注意事項の周知、プライバシー保護に関する姿勢については重要事項説明書に明記されていますが、さらに、行事開催時に保護者に口頭で写真や動画の取り扱いについて周知されることが望まれます。また、プライバシー保護に関する研修について、人権擁護の研修、キャリアアップ研修の受講機会を設ける等、取組んでいかれることを期待しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

利用希望者に対する保育園選択に必要な情報は、ホームページで施設の概要・保育の内容・園の特色等を紹介しています。園のリーフレットは区役所に配架しています。保育園の見学は集合形式で30分程度パンフレットを活用して園長が説明を行い、来園者の記録も残しています。見学資料であるパンフレットは毎年見直しを本部と実施しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

保育開始時の説明と同意については、入園時に重要事項説明書を基本に、施設の概要・職員体制・保育計画・利用について、留意事項や緊急時の対応等を保護者に分かりやすく説明し、同意を得た上で、その内容を書面に残しています。過去年度内での変更は発生していませんが、年度途中での変更については必要に応じた説明に努め、重要事項説明書の差替え及び承諾書で対応しています。軽微な変更については園内掲示またはコドモン(保育園システム)での配信により周知しています。利用者(保護者)アンケートでは、全保護者が説明を理解されていることが分かり、保育への意識が高いことが窺えます。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

転園による引き継ぎは個人情報保護の観点から実施されておらず、環境及び体制化についても十分ではありません。状況に応じて、子どもや保護者の意向を踏まえ、他の福祉施設・事業所や行政をはじめとする関係機関との連携が十分に図られる必要があります。子どもや保護者等に口頭だけでなく、書面等で伝える必要があります。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

日々の保育の中で子どもの表情や言動、関わり等から、子どもが興味を示し、やりたいと思う気持、行動、発想を大切にし、楽しめているか、気持ち良く過ごせているかを把握するよう努めています。保護者とは年1回の面談、行事後のアンケート、年2回の保護者会、クラス懇談会を通じて収集した意見・相談等を職員会議で改善・課題として検討しています。送迎時の声かけや会話からの気付きも参考にしています。このような活動から期待される保育園像を、園長はじめ全職員で思いを一つに取組んでいます。利用者満足度を目的とせず、安全で楽しい園にするべく保護者、子ども、職員の意向が反映できる環境に取組が継続されることを期待しています。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:b】

苦情解決責任者を運営統括、苦情受付担当者は園長とし、第三者委員を2名設置し、苦情解決の体制を整備している旨を、「重要事項説明書」に明記し、苦情体制のフローを玄関に掲示し保護者に周知しています。また、玄関に意見箱を設置し投函できるようにしています。保護者から寄せられた苦情・相談・意見等は迅速に検討に着手し、申出人に速やかに回答することを心がけています。園における公表は、秘匿性を考慮して全てを公表は行っていませんが、事案によっては配慮した公表の仕組みを一考されると良いでしょう。ただし、運営委員会では公表がされています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者が相談や意見をする環境として、対面、電話、文書、意見箱、コドモンにて随時受付けることを重要事項説明書に明記して案内すると共に、意見箱については設置場所も伝え、意見が述べやすいようにしています。また、苦情相談窓口についても重要事項説明書に記載し、玄関に掲示もして周知を図っています。日頃から、連絡帳での情報交換や送迎時等の声がけで信頼関係を築き、話しやすい雰囲気作りをしています。相談や意見があった場合、園長は職員から報告を受け、保護者から知り得た情報を職員間で共有しています。相談内容や保護者の様子に応じて、担任の他、副主任、園長が対応しています。子どもへの対応等、引き継ぎが必要な内容、長期に渡るものについては、進捗の報告をしています。プライバシーに配慮した話しやすい環境として、外部から遮蔽された面談室にて保護者等が安心して相談できる環境を用意しています。また、日々の細かな要望、相談、苦情等は、職員間で共有し対応の検討を図り、改善に努めています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

職員は、保護者と良好な関係を築くよう、送迎時の会話・傾聴を大切にしています。送迎時には積極的に子どもの様子を伝え合う等、保護者とのコミュニケーションを図り、意見・相談が述べやすいよう配慮しています。保護者からの相談や意見を受けた場合は、職員個人の判断で返答するのではなく、園長、副主任、担任、また、事案内容によっては本部に報告・相談した上で、適切かつ迅速に改善に向けて取組み、園の総意とした改善結果を申出者に伝えるようにしています。相談内容によっては市区の協力等の支援も依頼する等で時間がかかる場合もあり、この場合は経過状況を申出人に説明することで理解を得ています。マニュアル及び苦情体制フローは、毎年見直し職員にも周知しています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

園長をリスクマネジメントの責任者とし、園長不在時は副主任と定め、事故・災害時における訓練を計画的に行っています。安全計画(避難訓練、防犯訓練、救急訓練)、危機管理マニュアル等の見直し、全職員への周知及び職員体制を敷いています。これら安全計画から園内外のハード面の安全点検や保育等ソフト面の安全点検(散歩、遊び、ブレスチェック)等のマニュアルを見直し、ハザードマップの都度見直しと共に、事故報告書での状況分析と原因究明を行い、改善策・再発防止策を検討し実施しています。毎日の安全点検は、清掃時に衛生管理も含めて行い、また、遊具等は目視による点検もしています。研修については看護師主導で人形を使っての救命救急等を実施し研鑽しています。避難訓練については、火災・地震時の避難、及び不審者について時間帯別、訓練予告の有無、お散歩、総合訓練と多様な状況を想定して実施されています。警備会社のサービスである不審者通報システムの整備がされていないので検討されると尚良いでしょう。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症対策ガイドラインに則り、健康管理マニュアル、保健衛生マニュアルを作成しています。嘔吐処理や衛生管理における手順書や横浜市から提供される「食物アレルギー対応マニュアル」を参考に本部でマニュアルを策定し、また、感染症の予防や発生時における子どもの安全確保に取組んでいます。毎年度、看護師が研修を受講して園内にてフィードバック研修をしています。また、衛生面や感染症に関する情報提供、指導を受け、職員間で共有し対応しています。園内での感染症発生時は、速やかに全職員に周知し蔓延防止策として職員のマスク着用、換気に努め空気循環等を講じ、対応を実施しています。保護者には、個人の特定につながらない範囲で、園全体の状況を掲示しコドモンで公表しています。子どもの健康管理については、看護師の毎朝の視診、日中の巡回による観察で把握しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

災害対策マニュアルを作成し、消防署と連携した総合訓練、消防設備点検での消火訓練を実施しています。毎月の消火訓練、通報・点呼・報告の防災訓練等災害発生を想定して実施しています。安否確認として災害伝言ダイヤル、コドモンでの訓練により、通信のバック設備の利用訓練、引取訓練も実施しています。これら実施後には反省点も含め記録に残し、次回の訓練に反映させています。備蓄品である水や食糧(アレルギー対応食も含む)については、2名の防災避難訓練担当がリスト化して管理し、園長が確認・把握しています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

保育の標準的な実施方法は、保育マニュアルを用意しています。園長は、保育日誌、指導計画等を確認すると共に、日々の保育の状況を考察し、標準的な実施方法に基づいた保育が実践されているかを確認しています。標準的で一定水準の保育ができているかについては、各年齢の指導計画の評価欄や保育日誌等で確認し、都度見直し検討をしています。保育計画については、画一的な保育ではなく、子ども個々の興味や関心を考慮して作成し、子どもを主体とした保育に取組んでいます。また、その時々に応じた子どもの姿を受け止め、見直しを図っています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

標準的な実施方法については、都度話し合いにより見直しを図っています。日々の保育内容については各クラスの指導計画や保育日誌を確認して振り返り、保育内容に反映させています。また、毎年度末には各種マニュアルの検証・振り返りを職員で協議し、必要に応じて内容を更新しています。年度末には保育園の自己評価を実施し、年間を通した保育の取組や課題について分析・評価を行い、次年度の保育計画に反映させる仕組みを構築しています。今後は、保護者の意見等を取り入れる手段等を検討されると尚良いでしょう。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

指導計画は、各クラス担任が全体的な計画を基本に作成し、園長が責任者となって確認しています。各クラス担任が年度初めに年間計画の素案を提案し、ねらいの達成に向け月間指導計画を展開し、週案では、より具体的な内容に落とし込んでいます。成長記録については身体測定、個人成長記録、健康台帳を記録及び把握し、必要に応じて保護者と情報を共有しています。個別指導計画は、クラス内での振り返りや話し合いを基に給食担当、看護師等と給食会議で情報を共有し、見立ても参考に担当者が作成し、クラス担任や副主任が確認し、園長の承認で確定しています。また、個々の状況に応じた個別支援計画も適切に作成し、実践しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

指導計画は、子どもの主体性を基本に毎年度末に園長が評価・見直しを行い、担当者へフィードバックし次の計画の作成につなげ、職員間でも読み合せをして共有したいと考えています。月間指導計画は、クラス内で振り返りを行いながら意見交換を行い、評価欄に記載し次月の計画作成に生かす等、PDCAサイクルによる継続的な取組を実施しています。個別指導計画は、柔軟に変更や見直しを行い、子どもの発達状況に合わせて、適切な保育につなげています。計画の緊急的な変更は園長主導で行い、全職員に周知を図り、保護者にはクラスだより等で伝え、周知・理解を促しています。保護者とはアンケート、面談、会話、クラス懇談会等で意向を把握し関係する計画については、丁寧な説明をすることで同意を得られたとの認識としています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:b】

子どもの発達、生活状況等については、連絡帳、児童票に記録しています。日々ブリーフィングを実施し、記録を残し出席できない職員とも情報共有をしています。個別指導計画に基づいた保育の実施状況の検証は、保育日誌、個人記録の他、経過記録、月間指導計画で確認できるようにしています。記録内容や書き方については、マニュアル化され共通化を図っています。入職間もない職員については、園長が確認し不備があれば後に指導する等フォローアップ体制ができています。各種データについては鍵付きキャビネットで管理されていますが、各端末が外部への通信が可能なため情報漏洩等の危険性が内在していますので対処されることを望みます。今後は、IT管理関係のマニュアル及び利用規程等を見直されることを期待します。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

標準的な文書保管年限が規定され、管理責任者を園長とし、適切に保管及び廃棄が行われています。個人情報に関する書類等は、鍵付き書庫に保管・管理しています。尚、書類の閲覧場所は原則事務室内としています。全職員対象の個人情報に関する職員研修は、入職時に実施しています。保護者には個人情報の取り扱いについて、重要事項説明書に記載及び説明を行い、同意を得、必要に応じて関係機関と情報共有をしています。職員とは守秘義務誓約書を締結し意識を高めてコンプライアンスに取組んでいます。今後は、園内ネットワークの利用方法、データ管理について検討されると尚良いでしょう。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、児童憲章、保育所保育指針等の趣旨を踏まえ、保育理念、保育方針、保育目標に基づき、当園の特徴、地域の実態等を考慮し、各クラスが担当項目を記載して園長主導で作成後に本部と調整を図り、年度初めに職員会議で配付及び説明しています。各クラスの指導計画や行事等は全体的な計画に沿って展開しています。全体的な計画の見直しについては、期末に園長主導で行い、各クラスの指導計画に反映させています。子どもの成長・発達、保護者、地域の実態等については職員会議で話し合い、年度末に評価を行い、次年度の計画に反映しています。子どもの最善の利益を守り、適切な保育の実践、子どもの主体的な活動に向けた話し合いを進めています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

各保育室の採光・温度・湿度等は規程を遵守して適切な状態に保持し、毎朝の衛生管理は消毒を主に日誌に実施状況を記録し、子どもたちが心地良く安心して過ごせるように心がけています。感染症予防対策は看護師指導の下で取組んでいます。安全点検は、保育安全マニュアルに準拠し毎朝受入れ前に目視による点検、1回/週はチェックリストによる点検を実施して、子どもたちが安全に過ごせるように配慮しています。特に、室内は衝突するようなレイアウト、備品の配置等に配慮しています。使用する玩具については壊れていないかを確認しています。また、子どもの興味の状況を把握して玩具の取りやすさ等、遊びやすさ、遊び込みができる保育室の環境及び整備に配慮しています。今後、コーナー等も利用して一人ひとりの子どもが自分で選んで遊ぶことや、落ちつけるようなスペース作り、職員配置や関わる職員を変える等、工夫されると尚良いでしょう。また、床のささくれがありますので、修繕等、対処を期待します。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

入園時に保護者面談を実施し、一人ひとりの子どもの発達や家庭での過ごし方等を丁寧に聞き取り、個人差を十分に配慮した保育になるよう全職員で情報を共有し、保育の見直しをして取組んでいます。子ども個々の達成感の違いを大切にして、得意なことを把握して伸ばせるように取組んでいます。また、子どもの思い、欲求、寄り添い方、声かけの仕方、支援の仕方、行動の配慮等、意見交換を図り、その後の保育に生かしています。保育者は、常に子どもの思いを汲み取り、代弁する、スキンシップを取る等、子どもに寄り添った応答的な関わりを心がけています。子どもに対する言動・対応・援助の仕方等については、人権擁護チェックシート(セルフチェックシート)での振り返りと気付き、または、園長の適宜現場での指導、園内研修での学び合い等を通じて当園としての統一認識を図っています。子どもに分かりやすい言葉遣い、否定的な言葉は使わない、保育者の自己満足での保育は行わない等を心得、保育に当たっています。職員は、子どもの主体性を大切にし、自分で考える習慣、やってみる精神を養うよう、先走りしないよう心がけ、子どもの自立を促すよう見守る姿勢を大切にして支援しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

基本的な生活習慣の習得は、一人ひとりの子どもの発達に合わせて、励ましたり、褒めたりしながら自分のことは自分でする「身体自立」ができるように援助しています。特に、ルーティン化している登降園の準備、手洗い等は繰り返すことで習慣化できるように指導しています。これには必要なタイミングで子どもへの働きかけを行うことが効果的となり、気付き、自分から「やってみよう」と思えるような支援も大切にしています。常に子どもの姿、気持ちを観察し、職員間で情報を交換し、子どもにとって取組みやすく、分かりやすい方法・手順等を検討及び工夫して援助につなげています。また、個人差を十分に理解し、家庭でのリズムにも配慮し、一人ひとりの睡眠、食事、友だちとの関係等の発達成長状況、成長過程で必要な行動、保護者の考え方等も尊重し、連絡帳等で状況を共有する等、家庭と連携して進めています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

当園では、自然体験の一つとして戸外遊びを重視して取組んでいます。近隣には緑地、公園が点在する等自然環境は豊富で、子どもたちは体いっぱい使って楽しんでいます。週案等の計画に捉われず、活動内容を子どもたちにある程度選ばせることにより主体的な活動を展開しています。戸外では自然に興味を抱ける工夫や、公園での他園児との玩具・遊具等を共有するためのルールを遵守する、社会ルールとしての横断歩道の渡り方、信号等、戸外活動を通して学習しています。室内では、子どもが主体的に遊びを選べるよう玩具の位置に配慮し、取り出しやすく工夫して自由に遊べるようにしています。子どもの発達や年齢に合わせて、絵本や玩具、手作り玩具等を見直し、入替を行い、子どもたちの遊びが発展できるように工夫に努めています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

保育士、看護師で連携した乳児保育を展開しています。この時期は養護を基本にして気持ち良く過ごせるように室内温度湿度等ハードウェア環境への配慮と、多様な人に慣れるようなヒューマン環境に配慮をすることを大切にしています。ゆったりとした空間、温かい雰囲気作り、保育士の笑顔、そして安全で個々への刺激を促すために気付きが得られるような環境に配慮しています。また、子どもの様子で「動」と「静」を使い分けて配慮しています。また、子どもと目線を合わせ代弁するような関わりも大切にしています。ヒヤリハットを活用して適切な環境への改善に努め、食の面では離乳食が充実していることが特徴的です。栄養士及び保護者との連携を大切にして進めていることで、焦らず安心できる離乳食期となっています。栄養士は日々の巡回、必要があれば保育士と面談する等、状況の把握に努めています。子どもの状況は連絡帳、お迎え時の伝達、連絡帳で日々の保育内容、子どもの様子を保護者と共有し、適切なコミュニケーションに取組んでいます。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳未満児(1歳・2歳児)の保育では、年間指導計画を基本に、月のカリキュラムに養護と教育の両面から、一人ひとりの発達状況を把握し、子どもの状況に応じた保育を実施しています。日案については日々の状況を話し合い、振り返りを行うことで子どもの関わり方に生かしています。戸外では子どもが自由に探索活動を楽しめるよう配慮しています。子どもの「やりたい」ことを一緒にやり、時には活動内容を子どもたちのリクエストに応じる等、子どもの主体性を引き出し、尊重することで責任感の芽生えにもつなげています。同時に環境整備に努め、危険が無いよう点検で確認を行い、テーブルの配置等工夫して安全に動ける環境を整備しています。また、保育者間で声をかけ合う等、子どもの状況を把握して見守る体制を整えています。玩具、遊び等子どもの趣向を汲み取り、遊び込める環境を整備し、子どもが興味を持ったことを保育者も一緒に楽しみ、気持ちに共感するように努めています。年齢的に自我の芽生え期でもあり、自己中心的な行動により友だちとのトラブルもありますが、保育者が仲立ちとなって話をしっかり聞いて代弁する等、解決に向かうように援助しています。保護者にはトラブル等の事実を伝えて、互いの子どもの育ちの理解を促しています。日頃の子どもの様子は連絡帳、登降園時の会話、個人面談等を通して保護者とコミュニケーションを取り、連携を図っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳以上児の保育では、教育的なことも大切ですが、やりたがる気持ちを大切に、興味、イメージを持てるような導きを各年齢で取組んでいます。この時期からは「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」を意識した保育に取組んでいます。全てを揃えないで活動ができるような導線を引き、考える習慣を見つけることで子どもの主体性を重視し、状況の変化に柔軟に対応できるようにと考えています。「やればできる」ことで自信が持てる気持ちの意識も大切であり、この時期に習得したい能力であると考えています。保育者は子どもたちの状況を確認しながら遊びの構成を考え、遊びの幅が拡がるように設定していますが、子どもの主体性を重視しているため状況の変化には柔軟に対応しています。玩具については毎月見直して入替等対応しています。就学に向けては、近隣園と年長児交流会で互いに面識が持てる機会を用意することでスムーズな就学導線となっています。保護者にはクラス懇談会で就学イメージが持てるような説明に尽力されています。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

重要事項説明書に、当園の姿について記載しています。当園の障害児への関わりの姿勢として、友だちとの距離感、目でわかる指導、事前に活動の内容を伝え、困らないで安心して行動できるよう職員全体で状況を共有し配慮しています。支援が必要な子どもに対しては特別視しない等、自然に対処することに園全体の理解を深めています。コミュニケーションの希薄さを考慮し、集団に対応できない場合には何が嫌で何ができるかを把握して取り除く等、配慮してできることをやってもらい、存在感と信頼感を高めることでコミュニケーションが円滑になると考えています。また、都度向き合って話し合い、療育等専門機関と連携した進め方や活動内容を共有することで相互認識を高めています。クラスの指導計画と関連付けた個別指導計画を作成し記録しています。子どもに応じて、個別対応できるよう職員の配置にも工夫しています。担当職員は、保護者と連携(連絡帳、会話、面談)し、支援の方向性を確認し、適切な支援が行えるよう親子のサポートに努めています。職員は、障害児保育についての研修はキャリアアップ研修、市・区主催の障害児研修を受講し、必要な情報を得て、子どもの様子に合わせた適切な支援が行えるようアドバイスを受け、保育に生かしています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:b】

在園時間の長い子どもには、子どもの様子に十分配慮してスキンシップを多くし、ゆったり関わり、やりたいこと、その子が過ごしたい状況を優先するよう配慮しています。段階的な合同保育による安全性と状況の変化を感じさせないようにしていますが、子どもの人数が少しずつ減っていくことで寂しくなる気持ちは受け止めてあげるよう、幼児も保育士の膝上での読み聞かせ等、空気感を家庭に合わせる工夫に取組んでいます。1日の活動に「動と静」の時間を設けるよう配慮して子どもの状況や登降園時間に合わせたリズム作り、子どもの体調・状態・家庭背景に応じた個別対応にも心がけています。年齢の異なる子どもへの配慮も十分に行いながら、異年齢保育等を実施することで年長児が年少児をお世話したり、手助けをしたりすることで相手を思いやる気持ちを養うことにつながる等、工夫しています。特に、乳児についてはクラス単位で落ち着ける環境に配慮しています。保護者とは、連絡帳や会話等で、連携を図り、職員間では、口頭、ミーティング、クラスノート等で朝夕の引き継ぎを適切に行い、情報共有を図っています。今後、日中の専門教科等で活動の目まぐるしさもあり、個々の子どもがゆったり落ち着いて活動できる機会と環境を整え、主体性、創造力の育みにつなげられるよう、さらなる自由な活動ができる環境提供の取組に期待しています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画の中に、小学校との接続連携により就学を見通した保育に関する取組を位置づけ、それに基づいて実践しています。就学に限らず、幼児期に相応しい生活を通じて創造的な思考や主体的な生活態度等の基礎を子ども・保護者に伝え、取組んでいます。小学校とは学校探検、授業参観、設備の見学等、就学場所へのイメージ作りに協力してもらい、近隣保育園との交流会で他園児との面識が持てることで子どもたちの不安を払拭する活動をしています。子どもたちの就学先には、保育所児童保育要録を作成して送り、併せて面談、電話等で情報を提供しています。保護者には、各小学校の視察、面談等を実施して情報を共有しています。また、就学前だけの取組ではなく、小学校以降の生活、学習の基盤の育成についても見通しが持てるように取組んでいます。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの健康管理、園医については、重要事項説明書に記載しています。保健計画は看護師により新年度に向けて年度末に見直しをしています。衛生管理マニュアルは感染症ガイドラインを基準に法人系列園で統一作成されており、看護師会で毎月検討しています。保護者とは、連絡帳の記録及び個人記録で成長状況を共有しています。看護師監修による保健だよりを発信して健康に関する情報を保護者と共有しています。子どもの日常の状態を職員は把握し、朝の受入れ時の視診及び保護者から子どもの健康状態の確認をしています。日々の保育の中では看護師が子どもの様子を巡回により観察、保育士からの報告等で体調を確認し、職員間で情報共有を図り、日誌に記録しています。乳幼児突然死症候群(SIDS)に関しては、入園時に説明を行い、職員については看護師による内部研修で研鑽に取組んでいます。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

嘱託医による内科健診を5月及び10月、・歯科健診を6月及び11月に実施し、結果は、発達経過記録、連絡帳に記録して卒園まで活用及び保管しています。健診結果は、全職員で情報を共有しています。保護者には、必要に応じて報告しています。身体測定の結果についても同様に記録し、保護者が確認できるようにしています。3歳児視聴覚検査、3歳・4歳・5歳児の尿検査を年1回実施しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

横浜市のアレルギー対応を基本に、食物アレルギー対応マニュアル、アレルギー対応のガイドラインに準拠して対応しています。対応が必要な場合は、医療機関受診後の診断結果の書類を保護者に提出してもらい、喫食場所を固定してテーブルを分け、トレイへのマーク、食器の色、職員のエプロンを変更して個別に対応しています。オペレーションは調理と保育側でチェックリストを利用して指差確認を行い、また週間献立表をチェックして配膳を最初にしています。次月の献立・除去食は給食会議で園長、副主任、栄養士、担当保育士で確認しています。職員は、最新情報を得るためキャリアアップ研修でアレルギーについての研修を受講し、知り得た情報を園内研修等で伝え、職員間で知識の共有を図り、対応について周知しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

食は大切な事業の一つとして力を入れて取組んでいます。全体的な計画及び各年齢の年間指導計画にも位置付け、計画に基づいて食事がより楽しめるように取組んでいます。子どもが食に対する興味・関心が持てるように食材の形、硬さ、匂い等を実際に感じられることや季節食は基より、各国の代表的な献立や行事食等も取り込んで幅広く楽しみが持てるよう工夫しています。献立は同月内で重複がなく、バラエティーに富み、良い食材を厳選して提供することを基本に、日本食文化を大切にする基本的な食生活の習慣化にも取組んでいます。幼児はプチ・ビュッフェ形式を採用して最後に食べられる量、食材を保育士と調整することで残食も少なく、無理なく規定時間内でお替りもしています。食べ方には制限を持たせず、デザートからでも本人の好きな献立から喫食しています。乳児については、楽しく優しさを基本に介助をしています。また、食事中はクラシック音楽を流して落ち着いた環境で優雅に喫食することに配慮しています。自園の菜園で収穫した作物、または食育講座等でより食への興味・関心が持てるような取組もしています。保護者には、献立表の配付、毎日の食事内容は玄関に設置し、デジタル・フォトフレームでも確認できるようにしています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

毎月の献立には、旬の食材を使用し、季節に応じた良質な食材を使用して行事食、多国籍食を献立に取り入れ、おいしく、安心して食べることのできる食事を提供しています。職員も同じ献立を指導食として喫食することで子どもたちと共感できています。献立は、同月内で重複がないことによる新鮮さが子どもたちにワクワク感を持たせています。法人系列園で献立は共通となっていますが、当園から子どものリクエスト等を提案してニーズに適用しています。子どもの発達段階に応じて、自発的に食べられるよう、食材の大きさ・硬さ、食器、食具等を調節しています。栄養士は給食の様子を毎日巡回して喫食状況、好き嫌い等の把握に努めています。衛生管理体制は、保健・衛生管理マニュアルを基本とし、調理業務全般について徹底した衛生管理を行い、定期的な研修を受講して研鑽に努めています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者とは保護者会、面談及び保育主活動の参観、送迎時の会話、園だより、クラスだより、保健だよりで保育内容、健康情報を発信し、園の様子、子どもの様子や、成長を保護者と共有しています。送迎時の会話も大切な情報共有であり、積極的に声かけを行っています。乳児については連絡帳、幼児についてはシール帳を活用し、より細やかな情報交換もされています。特記する事項がある場合は、記録を残し、職員間で共有を図っています。また、必要に応じて面談を実施する等コミュニケーションを図り、保護者との信頼関係を築いています。日々の活動はドキュメンテーション等を活用し、保護者と共有することに取組まれることでさらに保護者の満足度に応えられると思います。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者との信頼関係を大事に考え、コミュニケーションを積極的に取るようにしています。送迎時等は話をしたい保護者のニーズに応えるように配慮し、会話を通じて保護者の様子も聞けるような会話の導線を大切にしています。また、子どもが笑顔で保育園に行きたいと思えるような日々の受容、保育士の笑顔等で子どもとの愛着関係や、気持ちに寄り添うことで、子ども・保護者は安心しています。保護者からの意見、相談、報告等に対しては丁寧に傾聴し、家庭に寄り添った取組に努め、園の様子も伝え、信頼関係を築けるように尽力しています。保護者から相談を受けた際は、保護者の気持ちを受け止めて、担任、副主任、園長と情報共有して迅速に対応し、返答するよう体制を整えています。子どもの様子の変化や、家庭の状況により見守りが必要とされる場合は、記録を残す他に、関係機関への報告、ミーティング等で職員間の情報の共有等、「報・連・相」の体制を取っています。また、相談内容によっては、園長の助言や一緒に立ち会って話を聞く等、保育者が一人で抱え込まないように支援しています。プライバシーに配慮した面談環境を整備し相談しやすい環境を提供しています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

「子ども虐待防止ハンドブック(横浜市)」、「保育所における虐待等の防止および発生時の対応等に関するガイドライン(こども家庭庁)」を基本に、虐待防止マニュアル及びフローを作成し、家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めています。登園時の視診、子どもの様子と容姿、親子の様子、表情や会話、衛生面、保育中の着替え、身体の異変、食事の様子等の確認を都度行い、また不審なケガやあざ等があれば、不確かであっても園長、副主任に報告しています。虐待が明らかになった場合は、都筑区こども家庭支援課、保育課または児童相談所、必要があれば警察等に通告及び連絡の体制を整えています。見守りの必要な家庭には、特に、保護者の言動や子どもの様子、服装等を観察し、不適切な養育状況が未然に防げるよう注意し、職員間共通で理解しています。指導の状況に変化の見られない場合には面談を促す等、家庭の様子を把握すると共に保護者の気持ちを受け止め、心の安定を図るよう支援しています。職員は事例検討会、虐待防止研修研鑽と対応策に取組んでいます。発見時の対応フローも備え、スキームが明確になっていることで職員が迷わない対応が可能になっています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:b】

保育実践の振り返りは、自己評価表及び課題シートを活用して年3回の面談を実施し、保育の質の向上を目指しています。園長は統計をまとめ、傾向を把握し、過去との対比で実績を鑑みて園の自己評価を作成して職員に公表しています。全体的な振り返りについては年度末に行い、職員会議で報告し、課題は次年度の年間指導計画や月間指導計画に生かしています。クラスの子どもの心身の育ちについても取り上げ、職員間で共有し、適切な援助にもつなげています。また、面談を通して職員自身の振り返りと頑張るところが理解できています。今後は、目標管理シートを作成することで目標設定や進捗状況の記録、振り返り、評価等を行えるよう期待致します。これにより各職員の成長が見え、目標が明確になります。課題点等も見えやすくなりますので園全体で取組むことができ、問題解決策や改善策の促進が図れます。シートの活用によって相互の認識を高め、キャリアアップにつながり、職員自身の努力の指標となることで全体の保育の質の向上の起因の一つになりますので、取組んでいかれることを期待しています。