社会福祉法人 神奈川県社会福祉協議会

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日吉夢保育園

2023年04月26日公開
評価結果報告書 第三者評価詳細
① 第三者評価機関名
第三者評価機関名 株式会社 R-CORPORATION

② 施設・事業所情報
名称 日吉夢保育園 評価対象サービス 2022~ 保育所版
対象分野 認可保育所 定員 124 名
所在地 〒223-0062
横浜市港北区日吉本町5-74-1
TEL 045-562-4125 ホームページ https://www.yumekoubou.or.jp/hoikuen/hiyoshiyume/
【施設・事業所の概要】
開設年月日 2007年04月01日
経営法人・設置主体(法人名等) 社会福祉法人 夢工房
職員数
常勤職員:30 名
非常勤職員:13 名
専門職員
保育士:23 名
幼稚園免許所持:22 名
保健師:1 名
管理栄養士:4 名
施設・設備の概要
居室:0.1歳児室
居室:2.3歳児室
居室:4.5歳児室
居室:0歳午睡室
設備:調理室
設備:沐浴室
設備:ランチルーム兼ホール
設備:事務室
設備:相談室
設備:積み木の部屋
設備:アトリエ
設備:絵本の部屋
設備:光の部屋
設備:乳児園庭
設備:幼児園庭
設備:トイレ

③ 理念・基本方針
<理念>
子どもたちの最善の利益を考慮し、利用者主体を根幹に、行政・地域・保育園の緊密な連携を強化し、地域の子育て支援事業の核となる。

<保育方針>
子どもは豊かに伸びていく可能性をその内に秘めている。その子どもが現在を最もよく生き、望ましい未来をつくりだす力の基礎を培う。

<保育目標>
1.他人の気持ちがわかる子ども
2.自分らしく生きる子ども
3.感性豊かな子ども

④ 施設・事業所の特徴的な取組
<保育姿勢>
●見るもの、聞くものに好奇心を誘発され、人に認められ、誉められ、喜ばれることにより、自分自身が生きている意味を子どもなりに感じたり、愛情をたくさん注がれた「人間」の生きる力の大きさを大切にできる保育を目指します。
●人から守られるだけでなく自立していく過程で、困難なことや悲しいことに立ち向かう勇気と気力を育てていくために、成長過程で課題を解決しようとする自立意欲を助長し、それを実践できる機会を大切に考えられる保育を目指します。

<日吉夢保育園として大切にしていること>
●子どもたちが主体的に好きなことをとことん楽しめる環境を整えています。
(乳児園庭・幼児園庭・絵本の部屋・光の部屋・アトリエ等、目的に合わせた活動が楽しめます。)
●0歳~2歳児は少人数担当保育を行い、一人ひとりの子どもに寄り添い丁寧に関わりながら、個々の発達に合わせた保育をします。
●子どもたちに、SDGsの取り組みを絵本や映像でわかりやすく伝え、菜園活動や魚の解体ショーを通して、命の大切さを考えられる保育をします。
●子どもたち一人ひとりの生きる力を大切にした保育をします。
●地域とのつながりを大切にし、子育て支援の核となるように努めます。

⑤ 第三者評価の受審状況
評価実施期間 2022/08/19(契約日) ~2023/03/10(評価結果確定日)
受審回数(前回の受審時期) 2 回(2017年度)

⑥総評
特長や今後期待される点 【日吉夢保育園の概要】
●日吉夢保育園は、社会福祉法人夢工房(以下、法人という)が、平成19年4月1日に開設した認可保育所です。法人は、「全ての人が健康で快適な日常生活がおくれること」を、将来実現したい願い・理想として掲げ、兵庫県を拠点に北海道から沖縄まで25の保育園・認定こども園を持ち、兵庫県には特別養護老人ホーム・ケアハウスを運営する等、福祉サービス事業を幅広く展開しています。

●日吉夢保育園は、横浜市営地下鉄グリーンライン日吉本町駅から徒歩10分程の高台にあります。園舎周辺は、閑静な一戸建て住宅が広がり、富士山も見える眺望と、公園も点在し、緑豊かな環境にあります。保育園の定員は124名(0歳児~5歳児)、現在129名が在園しています。園舎は鉄筋コンクリート2階建て、ゆとりのある敷地には乳児用と幼児用の2つの園庭があり、子どもたちは思い切り遊ぶことができます。園舎内は、木をふんだんに使用した温もりと、エントランスの吹き抜けのある設計により、明るさと解放感に溢れています。また、各年齢の保育室の他に大ホール(ランチルーム)、創作活動ができるアトリエ、光の部屋(影絵体験)、絵本の部屋が設けられ、子どもたちのやりたいことが十分にできる設備・環境が整っています。

◇特長や今後期待される点
1.【優れた保育環境】
●日吉夢保育園の特徴の1つとして、保育環境の良さが挙げられます。広々とした敷地に「乳児園庭」・「幼児園庭」を有し、どちらもこだわりのある造りとなっています。乳児園庭は砂場や、年齢に合わせた低い築山にローラー式の緩やかな滑り台が設置され、乳児専用として危険が無く、安心して遊べるように配慮されています。幼児園庭は、従来の園庭のイメージを覆す造りで、樹木に囲まれ、東屋があり、草が生茂った小道を子どもたちが駆け回って遊んでいます。美しく豊かな自然を表現した設えで、「保育園の小さな森」をイメージさせられます。園舎内については、玄関エントランスは吹き抜けで解放感に溢れ、保育室はゆったりとした空間を確保し、加えて大ホール、アトリエ室、光の部屋、絵本の部屋があります。随所に子どもの興味・関心を引くような小物、遊具を配置し、子どもの創造力、表現力等を駆り立てるような環境が施されています。

2.【丁寧な保育の実践】
●整った保育環境の中で、子どもたちの主体性を大切にした保育が実践され、「自分がやりたいこと」を十分に楽しめるように毎日の保育プログラムが組まれています。幼児保育プログラムの中には、他にも異年齢保育や体操教室、英語教室があり、年齢に合わせた内容となっています。3歳未満児の保育の特徴では、少人数担当保育により一人ひとりの発達に合わせた保育をきめ細かく行っています。子ども一人ひとりに丁寧に関わることで、子どもが自ら行動できるように見守り、必要に応じて援助する等、保育記録を通して個性ある子どもの姿が窺えます。また、子どもたちに、SDGsの取り組みを絵本や映像でわかりやすく伝え、菜園活動や魚の解体ショーを通して、命の大切さを考えられる保育を実践しています。保育目標に掲げた3つの子ども像として「他人の気持ちがわかる子ども」、「自分らしく生きる子ども」、「感性豊かな子ども」を目指した保育は日吉夢保育園の特徴です。

3.【人材確保における取り組みについて】
●法人理念の文言に「地域の子育て支援事業の核」とありますが、新型コロナウィルス感染症流行(以下、コロナ禍という)が続いているため、これまでの取り組みを中断せざるを得ない状況であり、コロナ禍収束後に期待します。また、日吉夢保育園の経営上の課題として、「人材確保と育成」が挙げられています。この課題は、日吉夢保育園に限らず、保育園運営上に共通するものと思われます。保育士確保に向けて、養成校との連携、非常勤職員の正規化、紹介会社の活用等に取り組み、また、働きやすい職場環境として、産休・育休が取りやすい職員配置、有給休暇に加えてリフレッシュ休暇制度、昇格に向けたキャリアアップ研修の充実等に取り組んでいます。保護者に「選んでもらえる保育園」と同じように、職員にも「選んでもらえる職場」となるように、法人全体としてさらなる福利厚生の充実への取り組みに期待します。

⑦ 第三者評価結果に対する施設・事業所のコメント
施設名:社会福祉法人夢工房 日吉夢保育園         

<評価(自己評価等)に取り組んだ感想>
   
今回、第三者評価を受審するにあたり、改めて園の運営、日々の保育への取り組み、保護者支援、地域子育て活動について振り返りを行うことができ、自園の良い面や課題とすべき面を再確認する機会となりました。
日吉夢保育園として大切にしていること、こうありたいと全職員で願い取り組んできたことが、保護者アンケートの結果と共に評価していただけたことは、職員にとって大きな喜びであり、励みとなりました。
また課題として挙げられたことについては真摯に受け止め、全職員で共有し、今後の保育の質の向上のために活かしていきたいと思います。今後も、より良い環境の中で子どもたちも保護者の皆さまも安心して過ごすことのできる園を目指して、職員一同取り組んで参りたいと思います。

<評価後取り組んだ事として>

1.職員間で共有

2.令和5年度から保護者証の導入

3.園の防犯対策について進級説明会で保護者への周知

詳細評価PDF 詳細評価PDF

評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織

Ⅰ-1 理念・基本方針
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。

【第三者評価結果:b】

理念、基本方針については、保育園のしおり(重要事項説明書)、リーフレットにも掲載され、入園希望者に配布しています。理念、保育目標、大切にしたいことは、全職員が確認し、保護者に対しても入園説明会や懇談会等で説明して理解してもらうように努めています。また、近年の保育・教育を取り巻く環境やニーズの変化に対応した「理念・基本方針の見直し」に取り組むために、法人全体で系列各園の園長や職員の意見を聞きながら進めています。「理念・基本方針」の文言が分かりづらい点もあり、保護者アンケート結果及び職員への共通理解が十分とは言えませんでした。今後、見直し後の周知に期待します。

Ⅰ-2 経営状況の把握
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。

【第三者評価結果:b】

事業経営の把握・分析は、主として法人が担っていますが、各施設が立地する地域の動向やニーズの変化、課題等については施設単位で把握し、法人本部に情報提供しながらまとめています。園長は、区の園長会、法人園長会、園長研修会等に出席し、社会福祉事業の動向や国・横浜市からの情報を入手し、把握しています。しかしながら、急速な少子化や行政の取り組み方針に地域差もあり、横浜市に立地する保育園として市行政の動きに対応した取り組みも必要と感じています。

【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。

【第三者評価結果:b】

法人系列全園の経営課題については、法人本部で「中・長期経営計画」を策定中であり、経営環境、今後の施設改修、職員体制、人材育成等の課題や問題点を中・長期的な視点で見直しています。利用者・保護者に「選ばれる施設」になるための計画を目指して令和3年度に検討着手し、本年度中に公表を予定しています。策定過程においては、役員はもとより職員にも周知しながら具体的で実現可能な取り組みになるよう努めています。職員周知については、年度末に予定しています。

Ⅰ-3 事業計画の策定
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。

【第三者評価結果:b】

法人の中・長期的なビジョンと計画は、見直しも含めて策定中です。保育園では、法人のビジョンを基に、保育指針やガイドラインを反映した中・長期のビジョンを策定しています。内容は、「保育環境」、「保育実践」、「職員育成」、「地域支援」を柱に、実現可能な目標を掲げて取組んでいます。また、年度末の振り返りや必要な時期の振り返りを踏まえて次年度の計画内容を確認し、目標の達成に向けて計画的な事業実施に取組んでいます。

【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。

【第三者評価結果:a】

法人の事業計画を踏まえて園の単年度の計画を作成しています。全体的な計画に沿った各年齢の保育目標、保育内容、家庭・地域との連携が盛り込まれ、園の独自性も反映しています。また、年間を通して実行可能な計画となるように、その年の利用状況や子どもの様子に合わせた職員配置や行事計画にするなど具体的な内容になっています。

【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。

【第三者評価結果:b】

法人の事業計画は、法人系列各園の年次計画を取りまとめて編成しており、系列各園長をはじめとした職員の意見や計画を反映して策定されています。実施状況については、四半期ごとに進捗状況と併せて本部で集約し、理事会報告の後、法人園長会で共有されています。その結果、年度途中で変更が必要な場合には、補正予算編成と併せて事業計画も変更されることになっています。職員への周知については、これからの課題と捉えて取り組んでいます。

【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。

【第三者評価結果:a】

施設の事業計画については、保護者に年度初めに「行事予定」として配付し、丁寧に説明し理解を促しています。中でも保護者参加の行事については、具体的な内容を配付や掲示、口頭等で、わかりやすく保護者に伝えて理解を得ています。さらに保護者への周知を図るための情報提供として、園内掲示のお知らせ、園だより、クラスだより等を発行し、保護者との連携を図っています。

Ⅰ-4 福祉サービスの質の向上への組織的・計画的な取組
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。

【第三者評価結果:a】

保育の質の向上に向けて、法人全体の園長会で検討した評価項目に基づく職員の自己評価を毎年行うと共に、評価項目の見直しも継続して行っています。全職員が園長との面談を通して、個人課題を明確に把握して次年度につなげるようにPDCAサイクルを実施しています。保育内容の評価は、各年齢の年間指導計画の四半期ごとの自己評価や月間指導計画、週日指導計画・日誌において振り返りが記載され、組織的・計画的に行われています。第三者評価を定期的(5年)に受審し、その評価結果の報告、分析、検討が理事会で行われ、園全体の質の向上につなげています。

【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。

【第三者評価結果:b】

前回の第三者評価の結果を受け、改善に向けて取り組んできました。さらに指導監査や内部監査の指摘事項については、速やかに改善に取り組んでいます。保育計画では、毎月の月間指導計画の振り返りを行い、課題を明確にして次期に生かすようにしています。行事の実施後は、保護者アンケートを集約し職員間で課題の共有化を図り、次回に向けて計画的に取組んでいます。今回、第三者評価を受審し、評価結果で取り組むべき課題が発生した場合、改善計画を策定して実施することとします。

評価対象Ⅱ 組織の運営管理

Ⅱ-1 管理者の責任とリーダーシップ
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。

【第三者評価結果:a】

管理運営規定に園長の職務職責が定められており、園長は自らの役割と責任を自覚して、法人の方針を受け、園の保育方針を職員会議で説明しています。園内で園長不在時の権限委譲も周知し、職員は理解しています。有事発生時の連絡体制等、保護者向けには、入園時に説明を行うと共に園だよりを活用して、周知を図っています。

【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

園長は、月1回の法人園長会にて、遵守すべき法令の改正や基本的事項に関する情報や、必要に応じて社会保険労務士等の専門家からの助言を受け、法令等の知識を深め、経営と運営面に生かすようにしています。また、法人系列園長会や横浜市、区等の研修で幅広い分野の知識の習得に努めています。内容については、会議時や園内研修時に職員に周知し、知識の共有化を図っています。守秘義務に関しては、職員と誓約書を交わし、内容についても理解しています。保護者には、保育園のしおり(重要事項説明書)で丁寧に説明を行い、個人情報保護の観点から「個人情報使用同意書」に署名、捺印をもらい理解を得ています。

【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:b】

保育の質については、職員の自己評価や保護者アンケート、定期的な第三者評価の受審により、現状を把握すると共に、課題の抽出と改善に向けた取り組みに努めています。また、職員会議やクラス会議等を通して、職員が意見を言える環境を整え、意見を聞き保育の質の向上に取り組んでいます。社外の教育・研修は、コロナ禍の状況では参加人数の制限やオンライン開催等の方法の制限はありますが、職員の積極的な参加を推奨しています。今後は、課題の改善に向けて、検討するための体制の構築や職員の意見を反映するための組織的な取り組みに期待します。

【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。

【第三者評価結果:a】

経営の改善や業務の実効性を高める取り組みについては、法人本部で人事・労務・財務等を踏まえて分析を行い、課題の抽出に基づき法人本部職員と園長が課題解決のための取り組みを進めています。園長は、事業計画に基づき、主任と共に産休・育休の取りやすい人員配置や有給休暇取得状況、時間外勤務の状況等を把握し、働きやすい職場の実現に向けて取り組んでいます。

Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。

【第三者評価結果:b】

必要な福祉人材や人員体制に関する基本的な考え方や方針は確立しています。保育園運営規程に明記し、採用案を法人本部と園長会で検討し実行しています。退職、育児休業取得、病気休暇等による計画変更の対応案も定め、軌道修正ができる体制を整え配慮しています。園として、人材確保・育成が課題となっています。コロナ禍で保育実習生も減り、保育士の確保が難しい現状です。今後も保育士養成校等から実習生の積極的な受け入れや非常勤職員に対する正職員化への声掛け、紹介会社等を活用した人材確保に向けた取り組みに期待いたします。

【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。

【第三者評価結果:a】

人事基準を就業規則で定めて、職員に周知しています。「期待する職員像」を示して、職員の職務遂行や職務に関する貢献度等を評価し、結果を処遇に反映しています。また、職員の意向や希望をヒアリング等で把握し、配置、異動、昇進等に反映しています。処遇の水準については、行政の処遇改善施策に適切に対応すると共に、職員の意向や地域の実情に合わせた改善に取り組んでいます。

【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。

【第三者評価結果:a】

人事労務管理に関しては、有給休暇の取得状況や時間外労働のデータを基に、日常的に職員の就業状況を把握しています。ワーク・ライフ・バランスに配慮して一般事業主行動計画を策定し、衛生推進者の配置、メンタルヘルスチェックの実施、女性がん検診費用の法人負担、インフルエンザワクチン接種費用の一部法人負担、夏季休暇、リフレッシュ休暇を設ける等、職員の心身の健康と安全を確保し、働きやすい職場作りに取り組み、職員確保と定着に努めています。

【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

職員一人ひとりの育成に向けた取り組みでは、法人で「キャリアパス表」を策定しています。その中に、経験年数や役職に応じた「求められる役割と責任・業務・能力・姿勢」「専門知識と研修」等が示されています。さらに人事考課と併せて、「目標設定シート」を導入し、職員一人ひとりが職位等に応じた目標設定をして、園長との面談を通して「目標達成度」の進捗状況を確認し、年度末には振り返りを行い、自己の課題を明確にして次年度に反映するようにしています。園長は、日常の対話や面談を通して、一人ひとりの得意分野を把握し、助言を行い育成に努めています。

【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。

【第三者評価結果:a】

法人で「キャリアパス表」を策定し、その中に、職位ごとに必要な研修の明示があり、園の年間研修計画を策定して人材育成に努めています。具体的には、キャリアアップ研修、外部研修、園内研修を位置づけ、必要な職員が研修に参加できる体制作りをしています。中でもキャリアアップ研修については、計画的に受講できるように配慮しています。園内研修では、全職員対象に「人権研修」や感染予防のための「嘔吐処理研修」等を実施しています。年間研修計画は、年度ごとに職員の受講実績等を勘案しながら策定しています。

【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。

【第三者評価結果:a】

職員一人ひとりのキャリア希望に応じて研修の機会を確保しています。研修案内は全職員に周知し、参加を促しています。役所等の公的機関が実施する外部研修の情報については、必要な職員に提供し、受講する場合には、業務出張として進めています。新任職員には、先輩職員が指導するOJT体制を敷き、複数担任クラスに配置し、実務に慣れさせるようにしています。研修後の報告は園長に口頭や報告書にて行い、園内研修や職員会議等で関係職員に報告し、研修に参加して知り得た知識や技術を還元しています。

【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。

【第三者評価結果:b】

実習生受け入れマニュアルを整備し、基本姿勢・受け入れ手順・配慮事項等を明文化しています。主任を実習生受け入れ担当とし、養成校との連携を図り、実習生に事前オリエンテーションを行い、目的、責任実習の有無等を打ち合わせ、実習生本人の希望が叶うよう調整しています。実習期間中は毎日、担当保育士と振り返り、具体的に指導を行い、最終日には関わった職員、主任、園長とで反省会を設け、実習生の意見も聞きつつ集約しています。学校側とは、実習前と実習期間中に情報共有しながら実のある実習になるよう努めています。コロナ禍で実習生が減っている状況です。コロナ禍収束後の取り組みに期待します。

Ⅱ-3 運営の透明性の確保
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。

【第三者評価結果:b】

法人ホームページに、理念、基本方針、保育の内容、事業報告、決算報告等の情報及び苦情相談の体制についても公開しています。また、苦情・相談・事故の発生状況については、事業報告書に記載して公表し、運営の透明性を確保しています。園のパンフレットに、園目標の他、わかりやすく掲載し、地域にも配布しています。保護者には、入園時のクラス懇談会の場で園の詳細な内容について詳しく伝えています。苦情・相談に関しては「意見箱」(ヤギさんポスト)を設置し、いつでも意見が述べられるようにしています。園舎入口の掲示板には、行事案内や園だより等を掲示して情報を提供しています。今回の第三者評価の受審結果は公表する予定です。

【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。

【第三者評価結果:a】

法人経営規定等に基づき、事務、経理、取引等の職務を法人本部職員と施設職員の役割分担の下、適正に行っています。また、法人契約の会計事務所職員や社会保険労務士等による適切な経営指導を受け、指摘事項がある場合は改善を行っています。さらに法人本部職員や法人監事による内部監査を定期的に実施すると共に、監査法人による外部監査も受審し、経営改善・運営改善に取組んでいます。

Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。

【第三者評価結果:b】

保育理念に「地域の子育て支援の核となる」を掲げているように、保育基本方針や保育園のしおり(重要事項説明書)に地域との交流、地域貢献の考え方を明記し、園全体で共有し、実施しています。地域の子育て家庭への支援として園庭開放、育児・子育て講座を開催しています。また、地域の関係機関から提供される有益な情報については、園のカウンターに配置し保護者に提供しています。子どもたちが地域の行事に参加する機会は、コロナ禍のため制約されていますが、近隣の畑での芋掘りや、就学前の年長児が参加する近隣の保育園等との交流会には、積極的に参加するようにしています。コロナ禍収束後は、地域の方々とより多くの交流が可能と考えています。

【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。

【第三者評価結果:b】

ボランティア等の受け入れについては、「ボランティア受け入れマニュアル」を整備し、受け入れに対する基本姿勢を明示しています。コロナ禍は収束していませんが、中学生の職場体験の受け入れは行っています。職場体験の受け入れ時には、事前にオリエンテーションを行い、守秘義務等の配慮事項を説明し、誓約書を交わし、終了後には感想文を受け、職員間で共有を図り、改善等につなげています。ボランティアや体験学習の受け入れの際は、事前に子どもや保護者に周知しています。

【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。

【第三者評価結果:a】

事故発生時等に受診ができる病院・医院や緊急時の消防署、警察署等をリスト化して職員に周知しています。また、港北区役所こども家庭支援課と連携を図り、横浜市総合リハビリテーションセンター、横浜市北部児童相談所等の関係機関と連携を取り、対象児童に応じた発達相談や支援についてのアドバイスを受け、職員間で共有し保育に生かしています。家庭内等での虐待等権利侵害が疑われる子どもについては、現在はいませんが、児童相談所等関係機関と連携を図るようにしています。職員への周知も個人情報に配慮しながら行っています。

【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。

【第三者評価結果:b】

地域の福祉ニーズに合わせた子育て支援として、一時保育、園庭開放、育児講座、絵本図書館、ベビーステーション(トイレ・オムツ替えや授乳コーナー提供)等を実施しています。その中で、保育園の専門的な知識や技術を生かして、子育てに関する相談に応じる等、子育てに必要な支援を行っています。コロナ禍で自治会等、地域関係団体の会議等への参画はできていませんが、再開できる日を待っている状況です。

【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。

【第三者評価結果:b】

地域ニーズに基づいて、地域子育て支援事業として年間計画を作成し、地域親子の居場所として園庭開放、育児講座を実施しています。また、在園児の延長保育や地域の子育てニーズに対応した一時保育も実施しています。地域貢献については、保育実習生や中学校の職業体験の受け入れ、近隣公園の清掃、地域防災訓練の参加等を行っています。災害時に地域住民を受け入れるか等、具体的な対応や支援の在り方については、今後の課題としています。

評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
Ⅲ-1 利用者本位の福祉サービス
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもの尊重や基本的人権への配慮については、基本姿勢を保育理念や保育方針に明示し、保育園のしおり(重要事項説明書)等を通じて保護者に示しています。また、園内研修で「保育における人権擁護」を再認識するため、全国保育士会のセルフチェックリストを活用した振り返りを行っています。個別の案件への対応や他施設での事案からの学びを職員会議で共有し、互いに尊重する心、先入観による固定的な対応をしないことを共通認識として日頃の保育に取り組んでいます。

【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。

【第三者評価結果:a】

子どものプライバシー保護については、日々の保育の中で常にプライバシーに配慮した対応(オムツ交換・着替え・シャワー等)を心がけています。法人として「個人情報管理規定」を策定し、基本方針、管理体制などを明確にし、職員に周知しています。職員とは職務遂行する守秘義務について誓約書を交わしています。保護者とは、保育園のしおり(重要事項説明書)で園における個人情報の内容・保護方針を明記し、同意を得ています。また、ホームページ等の写真掲載については、同意書の他に保護者に伺うよう配慮しています。

【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。

【第三者評価結果:a】

利用希望者に対する保育所選択に必要な情報提供については、パンフレットやホームページを用いて園紹介を行い、利用希望者に閲覧してもらえるようにしています。園のホームページでは、概要や保育内容と共に、写真付きで行事や活動の様子を分かりやすく紹介しています。見学希望者に対しては、コロナ禍のため、1日当たりの人数を制限していますが、希望の日時に沿うように丁寧に日程調整をしています。見学の際は、保育園のリーフレットを渡し、主任又は園長が説明を行い対応しています。

【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。

【第三者評価結果:a】

新入園児に関しては、保育開始前に入園説明会を実施し、保育園のしおり(重要事項説明書)を基に保育内容や留意事項等を分かりやすく説明し、保護者と利用契約書を交わしています。また、進級時にも保育内容の変更等を含めて説明し、保護者の同意を得た上で、その内容を書面に残しています。要支援保護者に対する説明に関しては、支援内容に応じて、個別に対応するようにしています。また、配慮が必要な子どもの保護者についても個別対応にて説明を行い、職員間で情報を共有しています。

【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。

【第三者評価結果:b】

保育園の変更にあたり、引継ぎ文書等は定めていませんが、必要があれば保護者の意向を確認した上で、転園先の保育園へ情報提供を行うことになります。卒園児に関しては継続性を持ち、いつでも相談ができる旨は口頭で伝えていますが、文書化や文書での配付は行っていません。

【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

子どもについては、日々の保育の中で子どもの表情、遊びへの意欲等を観察すると共に、子どもの話を聞きながら、子ども自身の満足を把握するように努めています。保護者については、保護者参加の行事後のアンケートや個別面談から満足度を把握しています。また、子育て支援事業参加者からのアンケートからも意見や満足度を把握しています。今回、第三者評価の保護者アンケートにおいて保育園へのニーズや満足度が明らかになりました。課題解決については、次年度に改善するよう保育運営にて取り組んでいます。

【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。

【第三者評価結果:a】

苦情解決の仕組みを法令に従い適切に整備し、苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員を設置しています。苦情解決のチャート図及び第三者委員は玄関に表示しています。保育園のしおり(重要事項説明書)に苦情解決の仕組みを掲載し、入園時に保護者に説明しています。また、意見箱を設置し、いつでも意見が述べやすいようにしています。また、受け付けた苦情については、苦情内容と解決に向けた園の方針を掲示する等、保護者全員に周知を図っています。

【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。

【第三者評価結果:a】

保護者が相談や意見を述べやすい環境に関しては、面接、電話、書面、メール、意見箱の利用等で、いつでも受け付けることを入園時やクラス懇談会、保育園のしおり(重要事項説明書)等で伝えています。園内に相談室を設置しているため、周りを気にすることなく話すことができ、プライバシーに配慮しています。相談の際には、意見を伝えてくれたことへの謝意や改善に向けて取り組むことを伝えています。

【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。

【第三者評価結果:a】

保護者からの要望や意見等については、送迎時の対話や行事後のアンケート、意見箱の設置で把握に努めています。保護者対応の基本的なポイントをまとめた資料をマニュアル集に編冊し、職員で共有しています。保護者からの相談や苦情に対しては、内容を把握して主任及び園長に報告し、全職員が情報を共有できるように会議等で周知を図っています。主任及び園長は事実確認を行い、適切かつ迅速に改善に向けて取り組み、改善結果を提案者に伝えるようにしています。相談内容や意見等については、職員間で共有化を図り、必要に応じて保育の見直しに反映させています。

【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。

【第三者評価結果:a】

リスクマネジメントに関しては、責任者は園長であり、園長不在時は主任と定め、災害時、地震、子どものケガ、行方不明等状況別に職員体制を敷いています。事故発生時や不審者侵入時について、対応マニュアルを整備し、対応体制や手順を明確にしています。また、事故報告はもちろん事故に至らないヒヤリハット事案についても職員会議で共有し、対応方法等を検討しています。最近の事故発生例は、直ちに職員会議で共有して園の保育体制の見直しや改善策につなげています。

【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。

【第三者評価結果:a】

感染症の対応について、基本的なポイントをまとめた資料をマニュアル集に編冊し、職員で共有しています。また、保育園のしおり(重要事項説明書)に感染症拡大防止のための登園基準を明記し、保護者と共有しながら予防策を講じています。新型コロナウィルス感染症については、行政や法人の指示に沿って対応しています。園児や職員が感染した場合には、一斉メールを活用して保護者への情報提供を行っています。毎月「ほけんだより」を発行し、感染症予防や予防接種、看護の方法等を掲載し、保護者に啓蒙しています。

【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。

【第三者評価結果:a】

年間消防計画、災害時の対応マニュアルを作成し、災害時の対応体制や災害発生時の初動対応を定めています。毎月、災害発生を想定した避難訓練を実施しています。また、設備・備品等の転倒防止や食料の備蓄、自家発電機の設備等の事前対策も講じています。保育園のしおり(重要事項説明書)では、「非常災害対策」として、避難場所や保護者への引き渡し等の必要項目を明記し、保護者に周知すると共に、保護者への引き渡し訓練も実施しています。備蓄品はリストを作成し、栄養士が管理責任者となり、買い替えや備蓄品の取り扱い、保管場所の整備を行っています。

Ⅲ-2 福祉サービスの質の確保
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。

【第三者評価結果:a】

法人の基本方針や保育園の運営に必要な各種のマニュアルがあり、それに基づいた保育を実践しています。保育の標準的実施方法としては、全体的な計画を基に年間計画を作成し、保育指導計画、行事計画、食育計画等に沿った保育活動を行っています。各種マニュアルは職員間で共有し、必要に応じて「子どもの人権」「プライバシー保護」等の外部研修を受講し、法的にも標準的な保育の実施ができるように努めています。

【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。

【第三者評価結果:a】

法人全体で共通する標準的な実施方法については、見直し検討会が設置され、検証・見直しが組織で定められています。保育の標準的な実施方法の見直しについて、時期やその方法は、クラス会議で日々の保育や月の保育の振り返りを行っています。また、月間指導計画は各クラス会議で毎月見直しを行い、内容を翌月の指導計画に盛り込んでいます。年間指導計画は年度末に振り返りを行い、振り返りの内容を次年度に反映させ、保育に継続性を持たせています。保護者からの意見や要望も職員間で検討して盛り込むようにしています。

【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。

【第三者評価結果:a】

指導計画は、「保育計画・指導計画作成マニュアル」を基に、全体的な計画の具体化を図って、年間指導計画や月間指導計画を作成しています。指導計画は、各年齢に応じてクラス担任が責任者として作成し、主任がチェック、園長が確認し適切に作成しています。0歳~2歳児クラスまでは、個別指導計画を作成しており、計画作成時は、担当者によるアセスメントの協議を実施しています。また、必要に応じて栄養士や看護師等の専門職の意見やアドバイスを受けて総合的に判断した指導計画を策定しています。

【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画を始め、年間指導計画、月間指導計画等の評価・見直しは定期的に行っています。各クラスの担任が保育実施後に行い、園長・主任が確認しています。具体的には、日案は日ごと、月間指導計画は月末、年間指導計画は四半期ごと及び年度末に行い、子どもや保護者の課題を抽出し、次年度の指導計画の作成に生かしています。個別指導計画は、柔軟に変更や見直しを行い、子どもの発達状況に合わせて適切な支援につなげています。緊急時の計画変更は園長の責任の下で行い、担任・主任・園長が相談し、決定した内容を職員や保護者に周知しています。

【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。

【第三者評価結果:a】

子どもに関する保育の実施状況の記録は、法人統一の様式に記録しています。0歳~2歳児クラスまでは、個別指導計画を作成し、3歳以上児は発達経過記録を作成しています。また、園長・主任が記録内容を確認して、書き方に差異が生じないように個別に指導を行うと共に、必要に応じて職員会議で情報を共有しています。保育の実施状況等、記録内容や書き方のスキルに職員間のばらつきが見られるため、継続的に指導に取り組んでいます。

【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。

【第三者評価結果:a】

法人の「個人情報保護規定」により、子どもに関する記録の取り扱いを定めています。園長は、記録管理の責任者として書類等の管理を行い、過去の書類も含めて鍵がかかる書庫に保管しています。また、職員と個人情報の遵守に関して、守秘義務誓約書を交わしています。利用者の個人情報については、入園時に保育園のしおり(重要事項説明書)にて保護者に説明し理解を得、利用契約書を交わしています。


評価結果内容評価

A-1 保育内容
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。

【第三者評価結果:a】

全体的な計画は、基本は児童憲章、保育所保育指針等の趣旨を踏まえ、法人設立の理念、保育方針、保育目標に基づき、日吉夢保育園の特徴、地域の実態等を考慮して作成しています。全体的な計画に沿った各指導計画や行事は、定期的に評価・反省を行っています。年1回の全体的な計画の見直しは、子どもの成長・発達、保護者、地域の実態等について職員会議で話し合い、次年度の計画に反映しています。

【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。

【第三者評価結果:a】

保護者アンケートに「園庭が広く設備もよい」、「園内が綺麗で安心して預けられる」等の意見が多く寄せられており、子どもたちが心地よく過ごせるように環境を整備しています。室内は、木をふんだんに使用した温もりが感じられ、子どもたちが寛げるようにソファーやクッションを置いています。各保育室の採光・温度・湿度等の環境は、常に適切な状態に保持しています。また、感染症予防対策として、玩具、テーブル、椅子等、子どもたちが触る部分の衛生管理を徹底して行っています。トイレや手洗い場は明るく清潔で、子どもの発達過程を踏まえて安全面に留意し、子どもが使いやすい設備となっています。

【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。

【第三者評価結果:a】

0歳~2歳児クラスは少人数担当保育を行い、一人ひとりの子どもの発達に合わせて丁寧に関わっています。
法人理念を基本とした子どもへの対応について、職員会議等を通して周知し、併せて接遇についても職員間で学び合っています。また、子どもに対する言動、対応、援助の仕方等についても共通認識を図っています。職員は常に子どもの気持ちに寄り添い、否定的な言葉は遣わないよう、保育士の自己満足での保育は行なわないよう指導しています。

【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。

【第三者評価結果:a】

基本的な生活習慣の習得については、一人ひとりの子どもの発達に合わせて、家庭と連携しながら日々の生活の中で身につけられるように工夫しています。例えば、トイレトレーニングは一人ひとりの適切な時期に始められるように家庭と連携して行い、幼児クラスでは自分の行きたいタイミングでトイレに行けるようにしています。子どもが「自分でしようとする気持ち」を大切に見守り、自分でできるように援助したり、子どもが「今日はやって欲しい」時には受け止めたり等、子どもの主体性を大切にした関わりにより、基本的な生活習慣が身に付くようにしています。

【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。

【第三者評価結果:a】

子どもが主体的、自発的に遊べるように、子どもの興味・関心・発達に合わせて室内外の環境を整えています。広い敷地には乳児園庭と幼児園庭があり、子どもたちは年齢や発達に応じた戸外遊びを伸び伸びと楽しんでいます。また、近隣にも公園が多く自然に恵まれ、公園で地域の人と一緒に遊ぶ機会があったり、5歳児は近隣の保育園とのドッジボール大会に参加したりしています。園内には、アトリエや光の部屋、絵本の部屋等、子どもが興味を示すような内容を整備しています。整った環境の中で、子どもたちは、様々な表現活動を体験しています。遊びが見つけられない子どもには、保育士が傍について遊びの提案をする等、友だちと関わりを持てるよう働きかけています。

【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

乳児保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備しています。0歳児の担任は、少人数担当保育で愛着関係を築き、一人ひとりの発達に合わせた保育をきめ細かく行っています。また、保護者との信頼関係の構築に努め子どもが気持ちよく安心して過ごせるように、やさしく丁寧にゆったりと関わっています。室内環境(温度・湿度・採光・清潔・安全)に配慮し、一人ひとりの生活リズムや発達状況に応じた個別指導計画とクラスの指導計画を作成し、子どもの心身の発達に関する情報を担任間で共有して保育を実践しています。

【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳未満児の保育では、養護と教育の両面から年間指導計画を作成し、それを基に月間指導計画及び子ども一人ひとりの発達、健康等を把握した個別指導計画を毎月作成し、子どもの状況に応じた保育を実施しています。少人数担当保育により、子ども一人ひとりと丁寧に関わることができ、子どもが自ら行動できるように見守る場面、援助する場面を見極める等、保育者の関わり方を工夫しています。年齢の特徴として、自己主張や自分でやろうとする自我の芽生えの時期でもあり、達成感や意欲につながるように援助しています。また、友だち関係では、お互いの気持ちを汲み取り代弁する等、仲立ちしながら一緒に遊べて楽しいという思いを伝えています。保護者とは、毎日の連絡帳、登降園時の会話、個人面談、懇談会等を通して密にコミュニケーションを取り、連携を図っています。

【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

3歳以上児の部屋の構成は普通の園とは全く異なった仕様となっています。基本的には子ども達が自ら考え、育つような部屋作りとなっています。2歳以上の子ども達が生活する2階には、絵本の部屋、アトリエ・積み木の部屋、光の部屋があり、子ども達は自由な発想で遊びつつ様々な新しい知識を取り入れています。例えば、積み木の部屋で積み木を使い構成やバランスを考えながら自由に造形を楽しみ、時には造形物がアトリエまで張り出すこともあります。幼児園庭も、従来の園庭のイメージとは異なり、小さな森のような樹木に囲まれた空間で、子ども達は全身を使って仲間との様々な遊びを楽しんでいます。従来の教育に留まらない保育がこの園の最大の特長です。

【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

障害のある子どものための環境整備では、園舎内はバリアフリーになっており、ユニバーサルトイレやエレベーターを設置しています。障害認定を受けた子どもや支援が必要な子どもについては、クラスの指導計画と関連付けた個別指導計画を作成し、記録しています。障害のある子どもに応じて、個別対応できるよう職員配置に工夫しています。担当職員は、横浜市総合リハビリテーションセンターの研修に参加したり、実際に療育の様子を見学させてもらったり、保護者と情報共有できる機会を設けて個別の指導計画に生かしています。障害のある子どもの保育に関して、研修や巡回訪問、行政等から得た情報は、必要に応じて職員会議等で伝え、職員間で対応の仕方等について確認し合い、子どもへの配慮や見通しを持った保育ができるよう共通認識を図っています。

【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。

【第三者評価結果:a】

各保育室はもとより、アトリエ室、光の部屋、絵本の部屋等、ゆったりとしたスペースがあり、園舎外にも乳児用・幼児用の園庭があり、子どもが寛げる空間を作っています。また、子どもの在園時間を考慮して、保育内容に静と動の活動のバランスを図りながら、休息の取り入れ、午睡時の安眠等に配慮しています。特に0歳~2歳児の保育は、少人数担当保育で一人ひとりと丁寧に関わっています。保護者とは、登降園時に子どもの様子を詳しく聞いたり、伝えたりしています。職員間では、朝夕の引き継ぎはもちろん、毎日の昼礼で情報共有を図っています。家庭的な雰囲気の中で、一人ひとりに寄り添う保育を心がけ、延長保育時には延長おやつ、軽食の提供をしています。

【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。

【第三者評価結果:a】

子どもたちが就学する小学校には保育所児童保育要録を提出し、併せて電話等で情報を提供しています。また、日頃から小学校交流や幼保小研修に参加し、就学に向けた小学校との連携を図っています。子どもたちがスムーズに小学校生活に対応できるよう、アプローチカリキュラムを作成し、それに基づいて保育を進めています。その中で、一人ひとりの生活習慣の見直しを確認しながら、入学への期待が持てるように配慮しています。保護者には、小学校交流の様子等をドキュメンテーションで伝えると共に、年2回の懇談会や個人面談、クラスだより等で、就学に備えた話、見据えた準備の声かけを行っています。

【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。

【第三者評価結果:a】

入園時の面談や健康手帳、児童票等で子ども一人ひとりの心身の健康状態を把握しています。日々の保育の中では、朝の受け入れ時に保護者に子どもの健康状態を確認し、職員間で情報共有しています。年度に合わせた保健計画を作成し、各クラスはそれに基づいて手洗い指導、園児の健康増進、感染症予防等の取り組みを行っています。感染症に関しては、保育園のしおり(重要事項説明書)や毎月の「ほけんだより」にて、園の方針や取り組みを保護者に伝えています。「乳幼児突然死症候群」(SIDS)予防のため、睡眠チェックを0、1歳児は5分ごと、2歳児クラスは10分ごと、幼児クラスは必要に応じて行い、うつぶせ寝はしないように職員間で周知しています。また、保護者にも入園前説明会で説明し注意喚起しています。保健師を中心にSIDS研修やAED研修を実施し、必要な情報の習得と対応に努めています。

【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。

【第三者評価結果:a】

保健師による保健指導を各クラスや職員に行っています。内科健診、歯科検診を定期的に行い、保護者には、健診結果を健康手帳に記入して確認してもらっています。また、必要に応じて口頭でも伝えています。受診結果は、クラス担任、園長、主任、保健師、栄養士で共有し、必要に応じて話し合い対応しています。嘱託医との情報交換や地域での感染症の流行状況を把握し、職員や保護者への周知、必要に応じた保健指導につなげています。毎月の「ほけんだより」では、健康や感染症に関する家庭でも活用できる内容を提供し、保護者に健康への意識を促しています。

【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。

【第三者評価結果:a】

アレルギー疾患のある子どもに対しては、「保育所における食物アレルギー対応マニュアル」を基に、子どもの状況に応じた適切な対応を行っています。入園説明会時にはアレルギー対応を行っていることを保護者へ伝え、該当児には除去食を提供しています。アレルギー児の保護者とは、保健師、栄養士が年2回面談を行い、献立表を基に月に1回、提供食を確認する等、適切な対応ができるようにしています。食事の提供時は、個別の机・トレイ・食器を区別し、名札を付けて提供する等、チェック体制を整え十分に配慮して対応しています。職員間の認識の統一を図るためにアレルギー研修を実施しています。

【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。

【第三者評価結果:a】

給食では年齢に応じて食べられる量を把握して栄養士が盛り付けを行いますが、各クラスの担任が個人差に合わせた対応をしています。コロナ禍前はバイキング形式での配膳でしたが、現在は個別に食べられる量を聞いて調節を行い、無理なく子どもが食べられたことにより、満足感を味わえるようにしています。0歳児クラスでは、離乳食を提供していることもあり、食材の形状、固形物の柔らかさの度合い等、家庭と連絡を取り合い、子どもの発達や個々の咀嚼に合わせて次段階へ移行しています。栄養士は年間食育計画を策定し、計画に基づいて菜園活動や食育、クッキング等を通し食についての関心を深める取り組みを実施しています。保護者には、献立表の配付、給食内容の写真掲示、「給食だより」の発行等を通して家庭での食育につなげています。

【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。

【第三者評価結果:a】

栄養士は、子どもたちの食事の様子を見に行ったり、給食アンケートを行ったりして喫食状況を把握しています。オープンキッチンのため、日頃から栄養士と子どもたちが会話しやすい環境になっています。季節感のある食材や行事食を取り入れ、見た目も楽しく、おいしく、安心して食べることのできる食事を提供しています。また、メニューを紹介して、行事食、郷土料理、どこの国の料理か等、興味が持てるように工夫しています。給食日誌には毎日の残食、検食等を記録し、献立・調理の工夫に反映させています。今回の第三者評価保護者アンケートでは、満足回答率92%という高い評価を得ています。衛生管理体制は、給食衛生管理マニュアルを基本とし、徹底した衛生管理を行っています。

A-2 子育て支援
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者との連携は、0歳~1歳児は連絡帳で密に連絡を取り、2歳児以上はTodaysメモリーやエントランスのムービー、ドキュメンテーションを活用して、わかりやすく日々の保育内容や子どもたちの様子を伝える等、丁寧に行っています。また、登降園の際に口頭でも子どもたちの様子等を伝え、家庭との連携を図っています。毎月「クラスだより」を発行して保育の意図を伝え、懇談会や個人面談を通して理解を深めています。クラス担任だけではなく、早番・遅番保育士とも漏れのないよう引き継ぎ、情報を共有しています。行事では、年齢に合った活動を取り入れ、子どもの成長の喜びを保護者と共感できるよう努めています。個人面談の内容は必ず記録し、その後の家庭支援や保育に生かしています。

【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。

【第三者評価結果:a】

保護者からの相談、報告等に対しては丁寧に傾聴し、信頼関係を築くように取り組んでいます。相談の内容によっては栄養士、保健師等専門職が同席し、保護者が安心して相談できるようにしています。個人面談の相談内容は記録し、保管しています。他の職員へは職員会議時等にその内容を報告し、共通認識を図っています。日々保護者とコミュニケーションを図り、信頼関係を築けるような関わりを意識して行っています。期間を設けての個人面談は年1回ですが、希望があればいつでも面談できることを保護者に伝えています。

【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。

【第三者評価結果:a】

「虐待防止マニュアル」に基づきチェックリストを備え、家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めています。登園時での親子の表情や会話、保育中に身体のあざ等の確認を行い、不審なケガやあざ等があれば写真に記録しています。職員は、外部研修への参加や園内研修を通して、専門知識や技能を深め確認し合う等、職員への指導・育成への取り組みも行っています。
保護者に対しても保育園のしおり(重要事項説明書)に「よこはま子ども虐待ホットライン」を掲載し周知を図っています。虐待が明らかになった場合は、港北区こども家庭支援課や横浜市北部児童相談所等に通告・連絡の体制を整えています。

A-3 保育の質の向上
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。

【第三者評価結果:a】

保育実践の振り返り(保育士の自己評価)については、「年間指導計画」に基づき「月間指導計画」、「週案」を策定し、月末・週末に振り返り見直しをしています。日々の保育の振り返りから、課題について職員会議で話し合い、子どもの主体性を大切にした保育展開ができるように環境や援助の方法等を見直し、保育の向上につなげています。また、職員は「自己評価シート」を使用し、園長との面談を通して自己目標を設定、途中の進捗状況を確認しながら自己評価を行った後に再度、園長面談にて助言・指導を受けて自己の課題を確認・フィードバックし、次の目標につなげています。園長は、職員の希望や意向を把握し、各階層別に期待業務を明文化し、行事分担表に担当を決めて責任を明確にしています。