總持寺本町通保育園
第三者評価機関名 | 株式会社 R-CORPORATION |
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名称 | 總持寺本町通保育園 | 評価対象サービス | 2024~ 保育所版 |
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対象分野 | 認可保育所 | 定員 | 120(134) 名 |
所在地 | 〒230-0048 横浜市鶴見区本町通1-26 |
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TEL | 045-511-1003 | ホームページ | https://www.shogakukai.jp/ |
【施設・事業所の概要】 | |||
開設年月日 | 2012年04月01日 | ||
経営法人・設置主体(法人名等) | 社会福祉法人 諸岳会 | ||
職員数 |
常勤職員:16 名
非常勤職員:24 名
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専門職員 |
保育士:30 名
看護師:3 名
栄養士:3 名
調理師:2 名
子育て支援員:3 名
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施設・設備の概要 |
居室:0歳児室
居室:1歳児室
居室:2歳児室
居室:3歳児室
居室:4歳児室
居室:5歳児室
設備:調理室
設備:調乳室
設備:沐浴室
設備:事務室
設備:園長室
設備:遊戯室(ホール)
設備:医務室
設備:子育て支援センター
設備:静養室
設備:書庫
設備:トイレ
設備:屋外遊戯場(屋上)
設備:テラス
設備:園庭
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<理念> 仏教精神に基づき、子どもたち一人ひとりを豊かな愛情の中で心身ともに健やかに育て、個々の可能性を引き出していく保育を行う <保育方針> 心身共に健康でたくましい子どもに育てる <保育目標> ●仏様を拝み思いやりのあるやさしい子 ●意欲に富んだやる気のある子 ●豊かな感情を持ち力一杯表現できる子 ●望ましい生活習慣の身についた子 ●仲間と共に行動することを喜び、仲間を大切にする子 |
<總持寺本町通保育園の特徴的な取組> ●大本山總持寺が運営する總持寺本町通保育園です。横浜市で80年の歴史を誇る最大規模の總持寺保育園の姉妹園で、白を基調とし木のぬくもりのある保育環境はとても広々と落ち着いた雰囲気があります。 ●豊富な種類と量を有する教材・教具や絵本、園庭と屋外遊技場(屋上)、大きなホール(遊戯室)が当園の自慢です。 ●近隣の公園や広場に遊びに行ったり、大本山總持寺の四季折々の自然に触れに行ったりと豊かな自然環境が整っております。 ●国際色豊かな地域に根差した保育園として、様々な国の方との触れ合いも特色です。 ●職員一人ひとりの成長を大事にし、豊かな保育環境を積極的に活用し、成長しながら力を発揮して頂きたいと考えております。 |
評価実施期間 | 2024/09/24(契約日) ~2025/04/09(評価結果確定日) |
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受審回数(前回の受審時期) | 1 回(2018年度) |
特長や今後期待される点 | 【總持寺本町通保育園の概要】 ●總持寺本町通保育園(以下、当園という。)は、社会福祉法人諸岳会(以下、法人という。)の運営です。法人の前身は、大本山總持寺社会事業部と称し、青少年等の感化教育に尽力し、昭和2年、事業部は財団法人の認可を受け、少年保護事業を中心に事業を推進すると共に、神奈川県より蒔田託児所の譲渡を受け、戦後間もなく事業再開の第一歩として昭和20年12月に「總持寺保育園」として再開され、現在に続く保育園と共に、待機児童の増加と保育所不足の解消及び今日の要請に応えるために、平成24年に当園が開園されました。歴史ある總持寺保育園の伝統を引き継ぎ、平均年齢35歳の職員が一丸となり活気溢れる保育を実施しています。法人は、保育所、児童養護施設、母子生活支援施設を運営し、仏教精神に基づく子どもの健やかな成長を育み、一人ひとりの可能性を引き出す保育を実践しています。 ●当園は、京浜急行電鉄本線京急鶴見駅、JR京浜東北線鶴見駅から徒歩10分程度、バスでは「本町通一丁目」下車1分のところにあります。曹洞宗大本山總持寺や總持寺保育園があるJR線を挟んだ北側と反対の南側に位置しています。南側は幹線の国道・東海道と鶴見川河口を中心に開けた商業地帯ですが、園舎は、バス通り沿いに約500mのアーケードが続く本町通商店街から少し入った静かな環境にあります。 ●園舎は3階建てであり、玄関を入ると広々とした明るい解放感溢れる空間が広がり、子どもたちの行き来にも十分な広さが確保されています。1階は0歳児から2歳児までの乳児の保育室と調理室、2階は3歳児から5歳児までの保育室、3階は遊戯室(ホール)と屋外遊技場(屋上園庭)が設備され、園舎から道を挟んだ反対側にも地上土園庭も有しており、来年度に向けて天然芝を張る予定になっています。保育室はゆったりとゆとりある造りであり、子どもたちの年齢に応じた教材・遊具も豊富に整えられ、子どもたちが自主的、自発的に遊べるように環境が整えられています。また、近隣には公園や広い鶴見川の河口が広がっており、木々や草花等、四季折々の自然を日常の保育に取り入れ、子どもたちは伸び伸びと毎日を楽しんでいます。 ◇特長や今後期待される点 1.【保護者の目線に立った保育サービス】 登園は、保護者にやさしい、母親にやさしい保育園を目指して取組んでいます。保護者が保育園選びで重視する5つの項目(施設形態、設備・環境、運営、保育活動、保育方針)から、施設形態において一番重視する点は「延長保育」であり、当園では開園時間を19時までとしており、保護者満足の体制が整っています。さらに当園では、保護者の負担の軽減を目指し、まず、登園準備で負担感の大きいオムツのサブスクリプションを導入することで、家庭での負担軽減に取組んでいます。こうした取組は、保育者にとっても管理等の面で大きな利便性があり、子どもと向き合う時間の確保に貢献しています。次に、ICT化を導入し、毎日の連絡帳、他の連絡等をスマホ対応(はいチーズ!ノート)に替え、保護者は随時確認ができ、職員は事務作業の負担軽減が図られ、保育に集中ができ、保育サービスの質向上につなげています。運営の効率化、保護者とのコミュニケーションを強化し、より安全で質の高い保育環境を提供しています。また、地域性、土曜日保育を必要とする保護者、就労状況を勘案し土曜保育を実施しています。土曜保育では、人数的に他クラスとの合同保育や異年齢保育となる状況を考慮し、保育者は子どもの視点に立ち、子どもへの負担とならないよう保育に当たり、普段と異なる環境から、子どもの安全・安心に留意して子どもの発達に合わせた活動を心がけています。 2.【インクルーシブ保育の実践】 当園では、「全てのかけがえのない命が共に生きる社会」を目指し、インクルーシブ保育を実践しています。多様な背景を持つ子どもや、国籍や障害の有無に関わらず、全ての子どもが同じ空間で共に育ち合うことを目指しています。当園は、障害児保育を実施し、個別的な配慮を要する子どもを受入れており、環境作りとして、①子どもたちがそれぞれの個性を認め合い、必要な支援を受けながら共に遊び、学び包括的な環境作りに努め、②障害の理解(差別・偏見の排除)を子ども、保護者、保育者共に進め、③保育者は子ども一人ひとりの発達、特性における必要な支援を行い、④全ての子どもたちが平等に社会に参加する、共に生きる社会への促進、等、全ての子どもたちを「一つの背景」として、共に過ごすことができる環境を提供しています。設備については、バリアフリー、エレベーターの設置、専用トイレ等が完備されています。どんな子ども同じクラスに集い、同じ保育を受けられる体制が整っています。 3.【大ホール完備の重要性】 保育園の施設や遊び場の設備は、子どもの発育や発達にとって非常に重要です。当園舎3階には約168㎡の大きなホール・遊戯室が設備され、子どもたちは雨の日等でも体をいっぱい動かして遊ぶことができます。大ホールでは外部講師による体操教室も行っています。遊びや身体活動を通じた経験は、子どもの身体的、感情的、知的、社会的な発達に大きな影響を与え、子どもたちが成長する上で重要な要素と言えます。当園の大ホールでは、子どもたちが自由に遊び、体を動かし、様々な経験を積んでいます。また、自己表現や創造性を発揮する機会を与え、保育者共に楽しんで子どもの成長を促しています。充実した環境の中、子ども一人ひとりが遊びや身体活動を通じて学習し、のびのびと個性を発揮しながら安全・安心して過ごせる子どもの居場所でもあります。子どもたちの創造性や表現力の開発、身体的能力の向上等を促し健全な成長へ促す要素を持つ保育園です。 |
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施設名 社会福祉法人 諸岳会 總持寺本町通保育園 ≪第三者評価を受審した感想・自己評価での取組の感想≫ 当園は、令和元年に初めて第三者評価を受け、更なるサービスの質の向上を目指し、今回で2回目の受審となる。内部ではわからない、見えていない部分を第三者評価機関に客観的に見ていただき、ありのままの状態を評価していただいたことで、具体的な課題が明確になり、質の高い保育サービスに向け、何をしていかなければならないのかを園全体で確認することができた。 今回受審したことで、今後の課題や方向性が定まり、また、今できていること、園の良いところも分かり、大変有意義な機会となった。 調査開始から、調査員の丁寧で厚意的な発言や立ち居振る舞いに励まされ、評価項目の文言や言い回しが難しく理解できない部分においても丁寧に保育園に合った説明をしていただき、きちんと理解をした上で話をすることができ、安心して評価を受けることができた。 保護者の皆様にも第三者評価アンケートにご協力をいただき、保護者の思いを聞くことができた。いただいた意見をもとに、園運営の改善を図り、お子様のより良い保育環境への質の向上につなげていきたい。 ≪評価後取組んだこととして≫ 1.事業計画・事業報告、短期・中期・長期計画を全職員へ共有 2.『仏教保育とは』を全職員に改めて研修し、当園の理念と目標、ねらいを共有し、保育軸を共通化 3.子ども一人一人の人権を尊重した保育をしていくための振り返りと話し合い 4.セキュリティ対策の強化として玄関自動ドアにデジタルテンキーを導入 |
詳細評価PDF | 詳細評価PDF |
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評価対象Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織
【1】Ⅰ-1-(1)-① 理念、基本方針が明文化され周知が図られている。 |
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【第三者評価結果:b】 理念、基本方針については、法人で確立され法人系列園で周知されています。理念や基本方針は、ホームページ、保育園のしおり(兼重要事項説明書)、リーフレットに掲載されています。理念、保育目標、大切にしたいことは、全職員が確認し、保護者に対しても入園説明会や懇談会等で説明して理解してもらうように努めています。基本理念・基本方針を基に全体的な計画を策定し、全職員が確認して年間計画を立てる等、職員への周知が図られています。さらに職員は、仏教教育について理解し、自身の保育観を確立させていくよう努めています。「保育目標」は、どのような子どもに育てたいのかを具体的に表現しています。今回の利用者(保護者)アンケート結果では、保護者への周知が「知っている」「まあ知っている」を合わせて80%でした。毎月の園だよりに「仏教保育のねらい」を掲載していますので、その中に「園目標」と関連付ける等、さらなる周知を図る継続的な取組に期待します。 |
【2】Ⅰ-2-(1)-① 事業経営をとりまく環境と経営状況が的確に把握・分析されている。 |
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【第三者評価結果:a】 事業経営の把握・分析は、主として法人が担っています。園長は、横浜市社会福祉会議・鶴見区園長会議に出席し、社会福祉事業の動向や国・横浜市や区からの情報を入手し把握しています。地域の動向やニーズの変化、課題等の地域の情報は法人内で共有しています。保育所利用率については、区役所の担当者と常に情報を共有しています。経営状況の分析については、法人と連携して助言を得、予算に応じて改善策を検討し、適切な運営に努めています。 |
【3】Ⅰ-2-(1)-② 経営課題を明確にし、具体的な取り組みを進めている。 |
【第三者評価結果:b】 法人本部と共に園を取り巻く経営環境と運営状況の課題、分析に基づき、組織体制、人材育成、財務状況等、経営課題を明確にして取組を進めています。経営状況や改善すべき課題については、役員(理事・監事等)間で情報共有しています。ICT化の推進と共に、職員のワーク・ライフ・バランスに配慮する等、計画的に経営改善を図っています。経営課題については、法人の上層部と共有を図ると共に、職員に対しては、保育実務に関する項目を中・長期計画及び全体的な計画の中に展開し、計画の実施状況の報告、年度計画の達成が法人本部の方針に沿って進められるよう取組んでいます。また、全体的な計画への展開について、法人本部の意図を理解できるよう周知に努めるよう心がけています。 |
【4】Ⅰ-3-(1)-① 中・長期的なビジョンを明確にした計画が策定されている。 |
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【第三者評価結果:b】 法人の中・長期的なビジョンと計画は、見直しも含めて策定中です。当園では、中・長期計画の具体性はありませんが、法人のビジョンを基に、保育指針やガイドラインを反映した中・長期のビジョンを策定するにおいて、ビジョンでは、「地域の子育て世代から選ばれる保育園」、「地域課題解決への貢献」、「保育の質を高め合う働きやすい職員組織」を掲げています。中・長期計画作成に当たり、法人の保育の大方針は「仏教教育」が明確であり、しかし、どのような形で実施・展開するかのビジョンの明確性が欠落しており、計画策定上の問題点として挙げられます。「仏教教育」の展開へのビジョンが確立していれば、中・長期計画が具体的になります。それは、基本方針・保育目標の各項目の実施方法・展開する具体的な方針の作成が必要であり、それを基に社会福祉の今後を鑑みた事業の在り方が構築できると考えます。今後の取組に期待いたします。 |
【5】Ⅰ-3-(1)-② 中・長期計画を踏まえた単年度の計画が策定されている。 |
【第三者評価結果:a】 法人のホームページで事業計画等、情報公開しています。法人の事業計画を踏まえて、園の単年度の計画を策定しています。事業計画に沿った単年度の計画として、全体的な計画が策定され、園の年間指導計画、並びに年齢ごとに年間指導計画を併せて策定しています。また、各年齢の保育目標、保育内容、家庭・地域との連携が盛り込まれ、園の独自性も反映しています。年間を通して実行可能な計画となるように、その年の利用状況や子どもの様子に合わせた職員配置・行事計画にする等、具体的な内容になっています。事業計画等については、法人のホームページで公開しています。 |
【6】Ⅰ-3-(2)-① 事業計画の策定と実施状況の把握や評価・見直しが組織的に行われ、職員が理解している。 |
【第三者評価結果:b】 園の事業計画として、全体的な計画と園の年間指導計画を中心に展開しています。園の年間指導計画を基に年齢ごとの年間指導計画を策定し、これを期別、月別、週別、日別の計画に展開し進めています。話し合い・周知・見直しをクラス別で行った後、職員会議で確認し、周知を行っています。年間指導計画の職員への周知・確認・反省については十分行われており、今後は、課題の抽出と展開に対する取組の強化を期待いたします。運営面では、園長、主任で検討して策定した後、職員への周知を図っています。 |
【7】Ⅰ-3-(2)-② 事業計画は、保護者等に周知され、理解を促している。 |
【第三者評価結果:b】 保育園の事業計画については、保護者に年度初めの保護者懇談会で概略の説明と共に行事予定表として配付し説明を行い、理解を促しています。中でも保護者参加の行事については、具体的な内容を配付や掲示、口頭等で分かりやすく保護者に伝え、参加を呼びかけています。保護者への周知を図るための情報提供として、ホームページや発信物(「はいチーズ!ノート」、掲示)、園だより等を発行し、保護者との連携を図っています。 |
【8】Ⅰ-4-(1)-① 保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われ、機能している。 |
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【第三者評価結果:a】 保育の質の向上に向けて、PDCAサイクルに基づき、各年齢の年間指導計画に沿った月間指導計画等の振り返り等を行い、組織的・計画的な取組が行われています。日々の保育に関しても日誌や話し合いを通して、内容を確認、計画、実行する等PDCAサイクルが行える体制になっています。また、社会の変化に応じて保育観や保育手法をアップデートするため、總持寺グループの保育士養成校(鶴見大学短期大学部保育科)や他機関から、専門の講師を招いて園内研修を行っています。總持寺グループが持つ強みを生かし、保育の質の向上に向けた取組が組織的に行われています。今年度、第三者評価を受審し、全職員で保育の振り返り、取組む中で得た気付きを保育の質の向上につなげていく予定でいます。 |
【9】Ⅰ-4-(1)-② 評価結果にもとづき保育所として取組むべき課題を明確にし、計画的な改善策を実施している。 |
【第三者評価結果:b】 毎年、横浜市の行政監査を受け、指摘事項については職員に周知し、改善に向けた取組をしています。保育計画では、毎月の月間指導計画の振り返りを行い、課題を明確にして次期に生かすよう取組んでいます。保育に関する課題、他の解決に向けて、職員会議(昼・夕)、リーダー会議、月1回各クラスで振り返り、朝の申し送り(9:30~10:15)等で話し合いを設け、必要に応じてリーダー会議で話し合いの結果を確認しています。行事の実施後は、保護者の意見を基に職員会議で課題の共有化を図り、次回に向けて計画的に取組んでいます。時間の捻出を図りながら改善に向けて努力しています。さらなる取組に期待します。 |
評価対象Ⅱ 組織の運営管理
【10】Ⅱ-1-(1)-① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して表明し理解を図っている。 |
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【第三者評価結果:b】 管理運営規定に園長の職務職責が定められており、職員就業規則別表第1にも職責が記載され、園長は自らの役割と責任を自覚して、法人の方針を受け、園の保育方針を職員会議で説明しています。具体的には、全体的な計画策定、保育の計画全般、組織図(防災)等に関する取組を明確にしています。園内で園長不在時の権限委譲も周知しています。有事発生時の連絡体制等、保護者向けには、保育園のしおり(兼重要事項説明書)で入園時に説明を行うと共に、園だより等を活用して周知を図っています。職務分掌は、業務上の責任の所在を明らかにするための区分けであり、効率的、健全な活動を維持するための仕組みですが、現在の表記の理解不足に関しては、各職務における複数の「タイトル」を設け、その「内容」を示し、具体的な「行動」とする細分化を図って示すと、職務分掌の曖昧さ・理解の消化に役立つと思います。例えば、職務における「指導育成」については、【タイトル】「所属(クラス)職員を育成する」他、【内容】として「緊密にコミュニケーションを図る」他、【具体的な行動】は「朝夕必ず挨拶する」「伝えたいことを一方的ではなく、話を傾聴し意見を言わせる」他等、試みの一考にしていただければと思います。 |
【11】Ⅱ-1-(1)-② 遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 法人の運営規定や就業規則、個人情報保護規則に、施設長が遵守すべき法令等に関する記載があり、理解を深めています。特に、保育に関連する法令については熟知しています。また、一般的な法令については、全てを周知できないものもあり、それらについては法人本部及び専門家に相談できる体制があります。商取引等については反社会的勢力との取引は行わないこと、高額な契約については法人に稟議を上げる等、適正に実施しています。また、園長は鶴見区園長会、園長研修等で横浜市や区と情報共有し、法令遵守や経営に関する情報を得るようにしています。職員への周知については、会議やミーティング等で伝え、知識の共有化を図っています。守秘義務に関しては、職員と誓約書を交わし、内容についても理解しています。保護者には、保育園のしおり(兼重要事項説明書)で説明し、個人情報保護の観点から「個人情報使用同意書」に署名、捺印を頂き、理解を得ています。 |
【12】Ⅱ-1-(2)-① 保育の質の向上に意欲をもちその取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:b】 保育の質の向上に向けた課題として、「職員組織の拡充」、「定期的な会議、振り返り、研修機会の確保」、「職員間コミュニケーション機会の確保」を挙げ、経営上の課題としても「保育の質の向上」への取組の意欲を持ち、職員会議やクラス会議等を通して、職員が意見を言える環境を整え、意見を聞き、改善に取組んでいます。また園長は、職員一人ひとりのレベルアップと、コミュニケーションによる総合力のアップに尽力し、個々の職員から様々な意見を聞き、現状の把握・改善に努め、保育士が円滑に、且つ積極的に保育に当たれるよう、サポートに努めています。職員の意欲・維持向上については、キャリアアップ研修等への参加を促すと共に、外部研修や他施設との職員交流・勉強会も進めています。さらに、職員の意見等を具体的に反映するための取組に期待いたします。 |
【13】Ⅱ-1-(2)-② 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している。 |
【第三者評価結果:a】 園長は、経営の改善や業務の実効性の向上に向けて、園における人員体制や業務内容、財務状況等の現状分析を行っています。特に、人員確保に努め、職員の働く環境整備に尽力しています。現状、職員の入退職もあり、働きやすい職場環境作りを急務に捉え、精力的に進めています。【12】で挙げられた質の向上への課題解決が働きやすい職場環境へのファクターであり、期待がされます。また、職員一人ひとりが役割を認識し、目的を持った行動ができるよう進めていますが、特に人事・労務・財務を網羅的にコントロールできる経営人材の確保、育成の必要性を認識しています。 |
【14】Ⅱ-2-(1)-① 必要な福祉人材の確保・定着等に関する具体的な計画が確立し、取組が実施されている。 |
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【第三者評価結果:b】 必要な福祉人材の確保・人員体制に関する基本的な考え方や、方針は確立しています。運営規程に明記し、採用案を法人と検討しています。また、ホームページや養成校への求人募集等、福祉人材の確保に努めています。保育の提供に関わる職員配置については、クラス編成、人材の適材適所、スキルアップ、ワーク・ライフ・バランス等を見据えて配慮していますが、ミドルリーダーの育成、配置が十分とは言い難い面もあり、時間をかけて取組んでいきます。当園の現状は、常勤職員の平均年齢が35歳、平均在職期間が10年と職員の定着率は高いと言えます。引き続き職員の定着につながるように、長く働いていたいと思える環境作りへの取組に期待します。 |
【15】Ⅱ-2-(1)-② 総合的な人事管理が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 人事基準は就業規則で定められ、職員に周知しています。職員の職務遂行や職務に関する貢献度等を評価し、結果を処遇に反映し、キャリアアップ制度等、職員の意向や希望をヒアリング等で把握し、配置、昇進等に反映させる仕組みがあります。当園の現状は、園長としての「期待する職員像」はあります。現段階において、保育理念や保育目標に沿った共通意識を全職員が備え・考え、実践していけるよう教育を進めています。職員個々が持つ「保育観」と理念・方針との融合を目指し、職務における行動すなわちスキルを明確にし、「期待する職員像」の見える化を図ることが肝要です。仏教を根幹とした保育園としてのスキルを備える「期待する職員像」が作成されることを期待します。 |
【16】Ⅱ-2-(2)-① 職員の就業状況や意向を把握し、働きやすい職場づくりに取り組んでいる。 |
【第三者評価結果:b】 働きやすい職場づくりに向け、就業環境の向上について、改善を進めています。職員の悩み相談については、基本は直接上司ですが、話しにくいケースでは法人の専務理事窓口があり、産業医(總持寺の産業医)や嘱託医にも相談が出来ます。休憩時間・書類時間・残業時間削減・保育業務負担軽減・有給休暇取得率向上等については前年度に比べ向上しています。ミドルリーダーの育成を含めた職員一人一人の意識改革が必要と考えています。 |
【17】Ⅱ-2-(3)-① 職員一人ひとりの育成に向けた取組を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 職員一人ひとりの育成に向けた取組では、自己評価を基に対話や面談等を通して、目標の設定や進捗のチェック、年度末のアセスメントを行い、助言、育成に努めています。職員組織における課題は、人間関係・保育の質・職員不足・保育業務負担を主に挙げ、一人ひとりに目標を設定して、中間面接や進捗管理等を行いつつ、さらに、人間関係の構築、職員間の円滑なコミュニケーションの向上に努めています。 |
【18】Ⅱ-2-(3)-② 職員の教育・研修に関する基本方針や計画が策定され、教育・研修が実施されている。 |
【第三者評価結果:b】 職員の教育・研修に関する基本方針や計画を策定し、実施しています。法人主催の研修の他、横浜市や鶴見区の研修に職員が参加し、知識や技術の取得に努めています。園外研修に参加する場合は、就業時間内に行くことができるように体制を整えています。研修後は、職員会議等で報告の機会を設け、知識や情報の共有を図り、保育に生かしています。当園の研修計画は、年度ごとに職員の受講実績等を勘案し、策定しています。職員の能力アップを図ることにより、園全体のレベルアップにつながるように努めています。今後も継続した人材育成に期待します。 |
【19】Ⅱ-2-(3)-③ 職員一人ひとりの教育・研修の機会が確保されている。 |
【第三者評価結果:a】 職員一人ひとりの専門資格の取得状況や知識・技術水準等は、入職時及びその後の研修受講履歴で把握しています。新任職員へのOJTについては、経験豊富な職員が主にメンターとして指導を行っています。昨今の新人の採用率、実習生の受入れ減少に伴い、若い職員の、中堅層としての指導力を育成する機会が減り、OJTを実践する職員が限られていることを問題視し、今後、機会の確保、育成への取組に努めていきます。職員の習熟度に配慮した研修(新任、中堅、主任、園長)には参加し、役所等の公的機関が実施する外部研修(神奈川県、横浜市、鶴見区主催)の情報は、全職員に周知し参加を促す等、スキルの向上に努めています。今年度は、キャリアアップ研修を中心に、外部研修や他施設との交流機会を持ち、多くの職員が研修を受けられるように努めています。 |
【20】Ⅱ-2-(4)-①実習生等の保育に関わる専門職の研修・育成について体制を整備し、積極的な取組をしている。 |
【第三者評価結果:b】 実習生指導に関する「実習生の心構え」を備え、法人グループに保育士養成校を併設していることからも、実習生の受入れの機会はあります。受入れ体制の整備については、受入れについての連絡窓口、子ども・保護者等への事前説明、職員への事前説明、実習生等に対するオリエンテーションの実施方法等の項目を記載した受入れに関するマニュアルの作成が求められます。現状を鑑み、今後は、実習生の受入れ数を増やし、採用につなげる機会として積極的に取組んでいきます。また、実習指導者研修への参加や、内部研修を実施し研鑽を図るよう取組む予定でいます。 |
【21】Ⅱ-3-(1)-① 運営の透明性を確保するための情報公開が行われている。 |
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【第三者評価結果:a】 法人や園のホームページに、理念、方針、保育内容等を公開しています。保育園のしおり(兼重要事項説明書)、リーフレット等でも情報を提供しています。保護者には、入園説明会等で詳しく伝えています。地域の福祉向上のための取組の実施状況、第三者評価の受審結果、苦情・相談の体制・内容・改善対応の状況についても公表しています。今後は、地域に向けての情報発信、地域コミュニティとの連携等を課題として取組んでいます。 |
【22】Ⅱ-3-(1)-② 公正かつ透明性の高い適正な経営・運営のための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 法人経理規定等に基づき、事務、経理、取引等の職務を法人本部職員と保育園事務職員の役割分担の下、適正に行っています。また、社会保険労務士等による適切な経営指導を受け、指摘事項がある場合には改善を行っています。さらに、法人による内部監査(会計士・監事)も受けています。年1回、横浜市の行政監査も受け、結果・指摘事項については、法人に報告し改善を図っています。監査結果は理事会に報告され、経営の健全性及び透明性に努めています。 |
【23】Ⅱ-4-(1)-① 子どもと地域との交流を広げるための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 現在、アフターコロナにおいて、小学校(市立下野谷小学校)や他園と交流する機会が正常になり、さらに地域との交流を積極的に実施する予定としています。現在、月1回、近隣の高齢者通所施設(デイサービス夢楽鶴見)、民間学童(おれんじ学童)と交流会を実施し良好な関係を構築しています。また、地域の商店街へ散歩等に出かけて交流を図っています。地域の小規模保育園の内科健診を受入れています。潮田公園の花植え等にも積極的に参加しています。 |
【24】Ⅱ-4-(1)-② ボランティア等の受入れに対する基本姿勢を明確にし体制を確立している。 |
【第三者評価結果:a】 ボランティア等の受け入れ担当は主任とし、事前にオリエンテーションを行い、基本的な考え方や園の方針の説明、利用者への配慮、守秘義務等について理解を促しています。地域の小学校からの職場見学・中学校の職業体験等を積極的に受入れ、意見交換や仕事に対する興味を促し、交流を図っています。また、月1回、絵本の読み聞かせボランティアを受入れ、紙芝居のボランティアの受入れも行っています。ボランティア活動は、地域社会と保育園をつなぐ柱の一つとして考えており、大切な交流と位置付けています。受入れの際の事前説明等、マニュアルの整備が必要と思われます。マニュアルの作成を期待しております。 |
【25】Ⅱ-4-(2)-① 保育所として必要な社会資源を明確にし、関係機関等との連携が適切に行われている。 |
【第三者評価結果:a】 事故発生時等に受診ができる病院・医院や緊急時の消防署、警察署等をリスト化し、職員に周知しています。保護者には、連絡帳「はいチーズ!ノート」や園内掲示により周知を図っています。障害児保育については、鶴見区こども家庭支援課・区保健センターの保健師・地域療育センターと連携を図り(園長は運営委員)、年1回療育巡回を受けています。同様に、家庭内等での虐待等権利侵害が疑われる子どもについても、児童相談所等、関係機関と連携を図り、「要保護児童対策協議会」・「虐待カンファレンス」等に参加し情報を得ています。 |
【26】Ⅱ-4-(3)-① 地域の福祉ニーズ等を把握するための取組が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 園長は、鶴見区園長会、私立保育園長会、幼保小連絡会、子育て支援会議等に出席し、地域の情報収集や情報交換を図り、福祉ニーズを把握しています。また、保育園の専門的な知識や技術を生かして、子育てに関する相談に応じる等、子育てに必要な支援を行っています。5歳児担当保育士は、幼保小連携の活動に参加し子育て支援のニーズの把握に努め、育児相談を実施しています。今後は、さらに交流実績を増やしていく予定です。 |
【27】Ⅱ-4-(3)-② 地域の福祉ニーズ等にもとづく公益的な事業・活動が行われている。 |
【第三者評価結果:b】 把握した福祉ニーズに基づき、ホームページ等で園の紹介を掲載すると共に、子育てイベント(年2回)を発信し、育児相談に応じる旨を伝えています。環境整備では、横浜市の環境政策に沿って、ゴミの減量化・分別、リサイクル活用、省エネルギーの促進、緑化の促進を園全体で取組んでいます。引き続き、地域の福祉ニーズの把握に努め、公益的な事業・活動に取組んでいかれることを期待いたします。 |
評価対象Ⅲ 適切な福祉サービスの実施
【28】Ⅲ-1-(1)-① 子どもを尊重した保育について共通の理解をもつための取組を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 法人施設共通の保育理念「仏教精神に基づき、子どもたち一人ひとりを豊かな愛情の中で心身ともに健やかに育て、個々の可能性を引き出していく保育を行う」を基に、全職員で子どもを尊重した保育を展開しています。保育理念や保育方針は、保育園のしおり(兼重要事項説明書)を通じて、保護者に示しています。日常の保育の中で、常に子どもの思いを聞き、子どもの思いに寄り添った保育の実践を心がけ、その日の保育日誌等で振り返りを行っています。毎月の職員会議では、各クラスの子どもへの配慮すべきことを話し合い、全職員で情報を共有しています。子どもの人権については、講師を招いた園内研修及び園外研修を通して職員間で学び合い、互いに尊重する心、性差別や先入観による固定的な対応をしないことを共通認識として、日々の保育に取組んでいます。 |
【29】Ⅲ-1-(1)-② 子どものプライバシー保護に配慮した保育が行われている。 |
【第三者評価結果:a】 子どものプライバシー保護については、法人の職員就業規則、個人情報保護規定に個人情報に関する職員の守るべき姿勢を定めています。職員とは職務遂行する守秘義務について誓約書を交わしています。保護者とは、保育園のしおり(兼重要事項説明書)で園における個人情報の内容・保護方針を明記し、同意を得ています。また、ホームページ等の写真掲載については、同意書の他に保護者に伺うよう配慮しています。子どものプライバシー保護については、日々の保育の中で常にプライバシーに配慮した対応(オムツ交換・着替え・シャワー等)を心がけています。子ども・保護者に関する書類等は、鍵付きの書棚にて厳重に保管・管理しています。 |
【30】Ⅲ-1-(2)-① 利用希望者に対して保育所選択に必要な情報を積極的に提供している。 |
【第三者評価結果:b】 利用希望者に対する保育所選択に必要な情報提供については、ホームページやリーフレット等に掲載し、理念や基本方針・施設の概要・保育の内容・園の特色等を紹介しています。電話での問い合わせには、園長・主任・事務職員がいつでも対応し、見学は希望に合わせて日程を調整しています。利用希望者からの見学の際は、個別に随時対応し、保育園のリーフレットを用いて、丁寧に説明しています。保育園のしおり等は、職員間で見直し、最新のものを提供するように努めています。外国籍の利用者も増えている中で、分かりやすく伝えるような工夫が今後の課題と捉えています。 |
【31】Ⅲ-1-(2)-② 保育の開始・変更にあたり保護者等にわかりやすく説明している。 |
【第三者評価結果:a】 保育の開始時の説明と同意については、保育園のしおり(兼重要事項説明書)を基に、施設の概要・職員体制・保育計画・利用について、留意事項や緊急時の対応等、保護者に分かりやすく説明し、同意を得た上で、その内容を書面に残しています。入園後に大幅な変更をする場合は、再配付、または変更箇所を配付し、再度同意書を取り交わしています。保育内容が変更される場合には、連絡帳(はいチーズ!ノート)・室内掲示板等を活用して伝え、理解を得ています。外国籍の家庭への説明については、細かいニュアンスに苦慮しながらも工夫し個別対応しています。スマートフォンの翻訳ツールや、横浜市の外国人相談員の派遣等の活用を一考されると良いでしょう。 |
【32】Ⅲ-1-(2)-③ 保育所等の変更にあたり保育の継続性に配慮した対応を行っている。 |
【第三者評価結果:b】 途中で転園した子どもの情報については、個人情報であるため、基本的に情報提供や保育の引き継ぎは行わず、保護者に行ってもらっています。養育困難ケースや障害児、児童相談所ケース、 区の保健師が関わるケースについては、区役所を通して行う場合はあります。年長児(5歳児)については、保育所児童保育要録を作成し各小学校へ提出し、必要に応じて電話対応も行っています。卒園児に関しては継続性を持ち、いつでも気軽に相談ができる旨は口頭で伝えています。文書化を図ると尚良いでしょう。 |
【33】Ⅲ-1-(3)-① 子ども満足の向上を目的とする仕組みを整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 子どもについては、日々の保育の中で子どもの表情、遊びへの意欲等を観察すると共に、子どもの話を聞きながら、子ども自身の満足を把握するように努めています。保護者については、保護者会(虹の会)と継続的に情報・意見交換し、満足度等を判断する機会とし、さらに園の課題を一緒に考えていく関係性の構築に取組んでいます。また、登降園時に保護者とコミュニケーションを図り、会話を通して子どもや保護者の満足度を確認しています。今年度から行事後にアンケート等を実施し、併せて満足度の把握に努めています。保護者からの意見や各行事の振り返り、アンケート集計結果等から課題が抽出された場合は、解決策を検討し、必要に応じて保育内容に反映させています。 |
【34】Ⅲ-1-(4)-① 苦情解決の仕組みが確立しており、周知・機能している。 |
【第三者評価結果:a】 苦情解決の仕組みを法令に従い適切に整備し、苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員を設置しています。苦情対応の概要として、責任者・担当者・第三者委員の氏名を保育園のしおり(兼重要事項説明書)に記載し、保護者に周知すると共に、園内にも掲示しています。苦情等を受けた際は、事実関係を的確に把握し、園長・主任を中心に職員間で討議し、事実に基づき改善への取組を行っています。受けた苦情等は記録・保管しています。また、保護者会(虹の会)メンバーと連携を図り、解決等に協力をもらうよう関係性を深めていきます。継続的に情報・意見交換の場を設け、園の課題を一緒に考えていく関係性をさらに深めて行きたいと考えています。今回の利用者(保護者)アンケートには「駐車場に第2園庭の開放がありがたい」との多くの意見が寄せられていました。長年の駐車場問題に取組み、朝夕の時間帯を設けて、警備員を配置し、安全管理に配慮して保護者に第2園庭を開放しています。今後も保護者からの意見等があった場合は、全職員で解決に向けて取組み、保育の質の向上に役立てるつもりでいます。 |
【35】Ⅲ-1-(4)-② 保護者が相談や意見を述べやすい環境を整備し、保護者等に周知している。 |
【第三者評価結果:b】 保護者が相談や意見を述べやすい環境に関しては、面接、電話、書面、メール等の利用で、いつでも受け付けることを入園時に伝えています。保育園のしおり(兼重要事項説明書)に、苦情相談窓口について記載し、園内にも掲示して周知を図っています。日頃から、連絡アプリでの情報交換や送迎時等の声がけで話しやすい雰囲気作りをしています。相談や意見があった場合、園長は保育士から報告を受け、保護者から知り得た情報を共有しています。相談の際には、保護者の就労時間等に配慮の上、日時や場所を調整し、プライバシーに配慮して、相談しやすい雰囲気作りに努めています。今後は、外国籍の保護者にも分かりやすい環境の整備に取組んでいく必要があると考えています。 |
【36】Ⅲ-1-(4)-③ 保護者からの相談や意見に対して、組織的かつ迅速に対応している。 |
【第三者評価結果:b】 職員は、日頃から積極的に保護者とのコミュニケーションを図り、保護者が相談しやすく意見を述べやすいよう配慮しています。また、連絡アプリ、電話、アンケート、個人面談、保護者会等を通し、保護者の意見を把握する機会・取組を行っています。保護者からの相談や意見を受けた場合は、担任と主任で対応し、園長に報告すると共に全職員が情報を共有できるように会議等で周知を図っています。相談や意見を相談シートに記入する点に不十分な面があると思われますので、改善に期待いたします。継続的なフォローが必要な場合については、保護者に中間報告をし、経過は記録に残しています。必要に応じて保育内容にも反映しています。保護者会(虹の会)メンバーとは継続的に情報・意見交換の場を設け、園の課題を一緒に考えていく関係性をさらに構築していきたいと考えています。 |
【37】Ⅲ-1-(5)-① 安心・安全な福祉サービスの提供を目的とするリスクマネジメント体制が構築されている。 |
【第三者評価結果:b】 リスクマネジメントに関する責任者は園長とし、園長不在時は主任と定め、災害時、地震、子どものケガ、行方不明等の状況別にマニュアルに明記し、職員体制を敷いています。年間を通して、避難訓練、火災訓練、防災訓練、不審者訓練を行い、反省点を生かして見直しや改善につなげています。ヒヤリハットは毎日記入し、軽微事故記録は毎月回収し、朝の申し送りで職員へ伝えています。記録は定期的に行い、事故防止、安全確保に関する意識を継続して高めていきます。 |
【38】Ⅲ-1-(5)-② 感染症の予防や発生時における子どもの安全確保のための体制を整備し、取組を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 国が策定した「保育所における感染症対策ガイドライン」に則り、感染症対応マニュアルを作成しています。登園停止基準や保育中に感染症等の疑いが生じた場合の対応について、「健康のしおり」(保育園のしおり兼重要事項説明書に収録)に明示して保護者に説明しています。園内での感染症発生時は、速やかに全職員に伝えて蔓延防止策を講じ、保護者には園内掲示、連絡アプリ等で、周知を図っています。また、最新の感染症情報を行政や地域から入手し、職員間で共有すると共に、保護者にも知らせ注意喚起をしています。看護師は、「保健だより」を発行し、季節に応じた感染症予防策等を掲載する等、保護者に啓蒙しています。また、看護師や関連機関と話し合いを行いながら、アフターコロナになっても引き続き感染対策を行い、子どもの安全確保の取組を行っています。コロナ禍の教訓により感染症対策への知識、マニュアルの充実を図っています。 |
【39】Ⅲ-1-(5)-③ 災害時における子どもの安全確保のための取組を組織的に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 年間消防計画、災害時の対応マニュアル等を作成し、災害時の対応策や災害発生時の初動対応を定めています。また、消防組織図を作成し、全職員が担当・役割を周知しています。毎月、災害発生等を想定した避難訓練を実施し、反省点も含め記録に残し、次回の訓練に反映させています。定期的に消防署にも報告しています。また、引き取り訓練も保護者の協力の下に実施しています。災害時の備蓄品(食糧・ミルク・水・オムツ等)リストを作成し、栄養士が管理責任者となって買い替えや取り扱い、保管場所の整備を行っています。保育園のしおり(兼重要事項説明書)にも災害時の対応として、避難場所や保護者への引き渡し等の必要項目を明記し、保護者に周知しています。不審者情報は、鶴見警察署、区保健福祉センター、小学校、保護者等から情報を入手し、必要に応じて連絡アプリ等で共有します。 |
【40】Ⅲ-2-(1)-① 保育について標準的な実施方法が文書化され保育が提供されている。 |
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【第三者評価結果:a】 法人の基本方針や運営規定、保育の実施方法についての業務マニュアルを備え、保育の標準的な実施方法と子どもを尊重した保育やプライバシー保護、権利擁護に関わる職員としての姿勢を明示しています。標準的で一定水準の保育ができているかについては、各クラスの指導計画の評価欄や保育日誌等を基に、保育士の自己評価について職員間でPDCA を実施しています。また、必要に応じて、「子どもの人権」、「プライバシー保護」等の外部研修を受講し、法的にも標準的な保育の実施ができるよう努めています。 |
【41】Ⅲ-2-(1)-② 標準的な実施方法について見直しをする仕組みが確立している。 |
【第三者評価結果:a】 保育の標準的な実施方法(業務マニュアル)の見直しに関する時期やその方法は、学年中心に日々の保育の実践を振り返り、職員同士の気づきを伝え合う等、保育の標準的な実施方法(業務マニュアル)の検証・見直しにつなげています。月間指導計画は、毎月見直しを行い、内容を翌月の指導計画に盛り込んでいます。年間指導計画は年度末に振り返りを行い、振り返りの内容を次年度に反映させ、保育に継続性を持たせています。保護者からの意見や要望も取り入れるようにしています。また、保育の標準的な実施方法(業務マニュアル)により、保育実践が画一的なものになっていないかをPDCA で検証しています。 |
【42】Ⅲ-2-(2)-① アセスメントにもとづく指導計画を適切に作成している。 |
【第三者評価結果:a】 指導計画は、全体的な計画の具体化を図り、年間指導計画や月間指導計画を作成しています。指導計画は、各学年で話し合いを行い適切に作成しています。学年の担当者が責任者として作成し、主任がチェック、園長が確認しています。月1 回のリーダー会議で、全体的な情報交換や調整を行っています。0 歳~2歳児クラスまで月間指導計画に基づいた「個別指導計画」を作成しており、計画作成時は担当者によるアセスメントを実施しています。支援困難ケースの対応については、ケース検討会議を通して、個々の状況に応じた「個別支援計画」を適切に作成し実践すると共に、専門機関からも助言を得ながら職員間で学び合い、支援に努めています。 |
【43】Ⅲ-2-(2)-② 定期的に指導計画の評価・見直しを行っている。 |
【第三者評価結果:a】 年間指導計画は、年度末に学年ごとの見直しをまとめ、次年度の全園の年間指導計画に反映しています。具体的な月間指導計画は、クラス内で振り返りを行いながら意見交換を行い、評価欄を記載して次月の計画作成に生かしています。指導計画の見直しに当たっては、乳・幼児期に大切な人との関係を構築することや自己肯定感の獲得について考慮し、保育実践を振り返り、保育の質の向上に関わる課題点を明確にしています。個別指導計画は、柔軟に変更や見直しを行い、子どもの発達状況に合わせて、適切な保育につなげています。 |
【44】Ⅲ-2-(3)-① 子どもに関する保育の実施状況の記録が適切に行われ、職員間で共有化されている。 |
【第三者評価結果:a】 子どもに関する保育の実施状況の記録は、保育アプリ内の書式に記録しています。子どもの発達状況は、児童票や健康記録表、指導計画、保育日誌、個別指導計画等で把握しています。ICTシステム導入により、タブレットで把握しやすくなり、職員の共有化が図れています。0 歳~2 歳児は、個別指導計画が作成され、子どもの様子及び保育士の評価・反省が記載されています。子どもの発達状況や、保護者支援等の記録内容や書き方に、職員による差異が生じないよう、主任・園長が個別に指導を行っています。保育に関する記録等は、クラウド上で職員が確認でき、毎日のミーティングや各会議の開催時に加え、園内の情報を共有する仕組みが整備されています。 |
【45】Ⅲ-2-(3)-② 子どもに関する記録の管理体制が確立している。 |
【第三者評価結果:b】 法人の「個人情報保護規定」により、子どもに関する記録の取り扱いを定めています。個人情報保護規程に反する不適切な利用や漏洩に対しては、対策と対応方法を定め、職員と守秘義務誓約書を交わしています。利用者の個人情報については、入園時に保育園のしおり(兼重要事項説明書)にて保護者に説明し、理解を得て、利用契約書を交わしています。記録は鍵のついた部屋で書庫に保管し管理しています。管理責任者については今後明確にしていきます。書類は個人情報の観点から持ち出し禁止、保育アプリの取り扱いは園内とし、職員に説明を行っています。 |
評価結果内容評価
【A1】A-1-(1)-① 保育所の理念、保育の方針や目標に基づき、子どもの心身の発達や家庭及び地域の実態に応じて全体的な計画を作成している。 |
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【第三者評価結果:a】 全体的な計画は、児童憲章、保育所保育指針等の趣旨を踏まえ、法人の理念、保育方針、保育目標に基づき、当園の特徴、地域の実態等を考慮して作成しています。全体的な計画に沿った各指導計画や行事等は、定期的に評価・反省を行っています。全体的な計画の見直しは、各指導計画や学年のカリキュラムを基に、子どもの成長・発達、保護者、地域の実態等について職員会議で話し合い、次年度の計画に反映しています。園長、主任、副主任で原案を作成し、職員会議で決定後、法人本部へ提出しています。 |
【A2】A-1-(2)-① 生活にふさわしい場として、子どもが心地よく過ごすことのできる環境を整備している。 |
【第三者評価結果:a】 利用者(保護者)アンケートに「園が綺麗で広い」、「清潔」、「年齢に合わせた玩具がたくさんある」、「環境整備が行き届いている」、「安全に保育してくれている」等の意見が多く寄せられており、子どもたちが心地良く過ごせるよう環境が整備されています。各保育室の採光・温度・湿度等の環境は、常に適切な状態に保持しています。また、感染症予防対策として、玩具、テーブル、椅子等、子どもたちが触れる部分の衛生管理を徹底して行っています。トイレや手洗い場は明るく清潔で、子どもの発達過程を踏まえて安全面に留意し、子どもが使いやすい設備となっています。 |
【A3】A-1-(2)-② 一人ひとりの子どもを受容し、子どもの状態に応じた保育を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 法人理念と仏教教育を基本とし、子どもへの対応については、一人ひとりの発達段階を見極め、個人差を十分に把握し、子どもを尊重した保育を行っています。子どもに対する言動・対応・援助の仕方等についても、職員間で学び合い共通認識を図っています。職員は常に子どもの気持ちに寄り添い、否定的な言葉は遣わず、保育士の自己満足での保育は行わないよう心がけています。今回の利用者(保護者)アンケートでも「仏教で規律のある保育を感じられる」、「どの先生も優しく、子どもと親の顔を覚えている」、「一人ひとりのペースや個性を尊重してくれている」、「子どもの特性や個性を生かした保育をしてくれている」等々の意見が多く寄せられ、一人ひとりの子どもに応じた丁寧な保育の実施が窺われます。 |
【A4】A-1-(2)-③ 子どもが基本的な生活習慣を身につけることができる環境の整備、援助を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 基本的な生活習慣の習得については、一人ひとりの子どもの発達に合わせて、励ましたり、褒めたりしながら援助し、少しずつ身につけられるように、家庭と連携して進めています。子どもの主体性「自分でやろう、自分でやりたい気持ち」を尊重し、子どもの要求を満たしつつ援助を行っています。排泄面では、個人差があることを十分に理解し、一人ひとりの発達状況に応じて、保護者の考え方を尊重し、毎日の連絡帳(はいチーズ!ノート)で状況を伝える等、連携して進めています。また、個別カリキュラムに基づき、子どもが理解しやすい言葉や絵本・絵カード等を活用しながら、遊びを通して楽しく基本的な生活習慣が身につくように取組んでいます。当園では、「異年齢保育」と「縦割り保育」を組み込んで保育に当たり、「異年齢」については、大人数の保育園なので、子ども一人ひとりの良さを引き出すねらいから、散歩や食事を異年齢で行い、互いの良い関係を体験したり、「縦割り」では土曜日や朝・夕は合同保育を行い、友だちとの関わりや異年齢児との交流を主体的に進められるようにしています。 |
【A5】A-1-(2)-④ 子どもが主体的に活動できる環境を整備し、子どもの生活と遊びを豊かにする保育を展開している。 |
【第三者評価結果:a】 遊び場では、保育園の敷地内や、近隣の公園広場、屋上庭園、地面庭園等で1年を通して自然に触れ四季を感じながら生活しています。園舎の横の空地では、あえて草花を生やし、虫等に触れ合ったりできる「自然はらっぱ」として、季節にちなんだ自然遊びができる環境作りをしています。また、園舎3階には広い遊戯室(ホール)が設備されており、子どもたちが自主的、自発的に遊べるよう年齢や発達に合わせて環境を整えています。四季折々の草・花を自由に摘んでままごと遊びを楽しんだり、土や、虫等の小動物と触れ合ったり、友だちと集団遊びや体育遊び等を楽しんでいます。 |
【A6】A-1-(2)-⑤ 乳児保育(0歳児)において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 0歳児室は、1階の入り口に近い大きな部屋を使用し、遊びと生活を分けて使用する等、十分なスペースを確保しています。子どもたちの成長・発達に合わせて、安全・衛生面に十分配慮した玩具や手作り遊具等、見る・聞く・触れる経験が十分に楽しめるように環境作りを工夫しています。また、一人ひとりの生活リズムや発達状況に応じた個別指導計画とクラスの指導計画を作成し、子どもの心身の発達に関する情報を職員間で共有し、保育を実践しています。保護者とは、毎日、連絡帳(はいチーズ!ノート)で丁寧に子どもの様子を伝えると共に、送迎時等の会話を通して情報を共有し、信頼関係の構築に努めています。当園では0歳児の担任が充足しており、看護師は基本的に事務室に常駐し、園全体の健康管理に専念できています。 |
【A7】A-1-(2)-⑥ 3歳未満児(1・2歳児)の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 3歳未満児(1・2 歳児)の保育では、年間指導計画を基に、月のカリキュラムに養護と教育の両面から、子どもの状況に応じた保育を実施しています。一人ひとりの子どもの発達状況を把握し、子どもの自我の育ちを受け止め、自分の力で取組もうとする気持ちを尊重し、子どもができることにはなるべく手を出さず、自発的な活動を促すよう心がけています。子ども同士のトラブルやかんしゃく等に対しては、子どもの気持ちに寄り添いながら、代弁して仲介し、友だちと楽しく遊んだり、気持ち良く過ごせたりするように努めています。子どもが自ら行動できるように見守る場面、援助する場面を見極める等、保育者としての関わり方を工夫しています。トイレトレーニングでは保護者との連絡を密に取り、子どもの発達状況に合わせて行っています。保護者とは、連絡帳(はいチーズ ノート)、登降園時の会話、個人面談等を通して、密にコミュニケーションを取り、連携を図っています。利用者(保護者)アンケートからも多くの喜びの声が挙がっており、個々に合わせた保育を優しく丁寧に行っていることが窺えます。 |
【A8】A-1-(2)-⑦ 3歳以上児の保育において、養護と教育が一体的に展開されるよう適切な環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:a】 保育理念を基に、3 歳以上児の保育においても養護と教育が一体的に展開されるよう、各年齢に応じた指導計画を作成し、担任間で子どもたちの状況を検討、確認しながら遊びの構成を考え遊びの幅が広がるよう環境設定しています。日常生活の中では「ののさま、おはようございます」と観音様の仏画(各保育室に掲示)に手を合わせて拝み「仏教精神」を育んでいます。集団の中では興味・関心の広がりに注目し、友だちとの遊びを楽しめるよう保育者が関わっています。また、必要に応じて仲立ちしながら、自分の力で気持ちを切り替え、友だちと協力する楽しさを味わえるようにしています。保護者には、日頃の活動内容を連絡アプリで様子を伝えると共に、行事等を通して子どもの成長を喜び合える機会としています。年長児(5 歳児)については保育所児童保育要録を作成し、小学校へ提出すると共に、小学校からの聞き取りに丁寧に対応し、11月からは午睡を無くして休憩程度とし、就学に向けての取組を行っています。 |
【A9】A-1-(2)-⑧ 障害のある子どもが安心して生活できる環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:b】 障害のある子どものための環境整備では、園舎内はバリアフリー・ユニバーサルトイレ仕様になっています。また、区役所や地域療育センター等、保護者と一緒に話し合い、子どもが安心して過ごせるように環境を整えています。障害認定を受けた子どもや支援が必要な子どもについては、クラスの指導計画と関連付けた個別指導計画を作成し、記録しています。また、障害のある子どもに応じて、個別対応できるよう職員配置に工夫し、担当職員は、保護者と連携(連絡アプリ、口頭、面談)し、成長の喜びを共有しながら、支援の方向性を確認し、適切な支援が行えるように親子のサポートに努めています。また、地域療育機関の訪問、個別療育への参観等、必要に応じて情報交換を行っています。障害のある子どもの保育に関しては、研修や巡回訪問、行政等から得た情報は、必要に応じて職員会議等で伝え、職員間で対応の仕方等について確認し合い、子どもへの配慮や見通しを持った保育ができるよう、共通認識を図っています。保護者全体への情報伝達の取組については今後も課題としてケースバイケースで検討していきます。 |
【A10】A-1-(2)-⑨ それぞれの子どもの在園時間を考慮した環境を整備し、保育の内容や方法に配慮している。 |
【第三者評価結果:b】 当園の全体的な計画及び年間・月間指導計画に「長時間にわたる保育」を掲げ、年齢に応じた休息時間や1日の活動に「動と静」の時間を設けるように配慮しています。子どもの状況や登園時間に合わせたリズムが作れるように、子どもの体調・状態に応じた個別対応を心がけています。保育時間が長いことへの工夫として、玩具等を入れ替え、年齢の異なる子どもへの配慮も十分行いながら、異年齢保育等を実施しています。保護者とは、連絡帳(はいチーズ!ノート)や口頭等で、連携を図っています。職員間では、口頭、ミーティング、引き継ぎノート等で、朝夕の引き継ぎを適切に行い、情報共有を図っています。1日の連続性に配慮した取組や、家庭的でゆったり過ごす環境作りについては今後の課題として検討していきます。 |
【A11】A-1-(2)-⑩ 小学校との連携、就学を見通した計画に基づく、保育の内容や方法、保護者との関わりに配慮している。 |
【第三者評価結果:b】 全体的な計画の中に、小学校との連携・就学を見通した保育に関する取組を位置付け、近隣保育園との年長児交流会、保育者と小学校教諭との情報交換会に参加しています。アプローチカリキュラムを作成し、それに基づいて保育を進めています。その中で、一人ひとりの生活習慣の見直しを確認しながら、入学への期待が持てるように配慮しています。子どもたちが就学する小学校には、保育所児童保育要録を作成して送り、併せて電話等で情報を提供しています。保護者には小学校の生活について伝える機会を設け、就学前に身につけて欲しい生活習慣等を伝えていますが、保護者が、より小学校以降の生活について見通しが持てるような伝え方や、内容について工夫していくよう取組んでいきます。 |
【A12】A-1-(3)-① 子どもの健康管理を適切に行っている。 |
【第三者評価結果:a】 当園には3名の看護師が配置され、子どもの健康管理を適切に行っています。入園時の面談や健康手帳、児童票等で子ども一人ひとりの心身の健康状態を把握しています。日々の保育の中では、朝の受入れ時に、保護者に子どもの健康状態を確認し、職員間で情報共有しています。また、園長と相談しながら看護師が年間保健計画を作成し、各クラスはそれに基づいて手洗い指導、園児の健康増進、感染症予防等への取組を行っています。感染症に関しては、「健康のしおり」や園内掲示、「ほけんだより」にて、保護者に伝えています。乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のため、睡眠チェックを0 歳児は5 分ごと、1歳児は10 分ごとに行い、うつぶせ寝はしないように職員間で周知しています。保護者にも入園前説明会で説明し、注意喚起をしています。園内研修では、看護師を中心に具体的な対応の仕方(嘔吐処理・ケガの対応)・窒息予防等を実施し、安全な保育が提供できるようにしています。 |
【A13】A-1-(3)-② 健康診断・歯科健診の結果を保育に反映している。 |
【第三者評価結果:a】 定期的に嘱託医による内科健診(年2回)、歯科健診(年2回)を実施し、結果は、健康台帳に記載し保管しています。健診結果は、看護師、クラス担任、園長、主任で情報共有しています。保護者には、口頭及び連絡アプリ等で伝えると共に、場合によっては通院を勧めています。通院が必要な家庭については、結果・経過確認を行い、フォローを含め連携を密に取り合っています。また、毎月の身体測定の結果も保護者に知らせています。3歳児は年1回、視聴覚検査を行い、3 歳・4 歳・5 歳児は年1回(6月)尿検査の実施、結果の配付と二次検査が必要なケースについては医療機関の受診を勧めています。健診で配慮が必要と認められたケースは、個別カリキュラムを見直し、家庭と連携して取組んでいます。 |
【A14】A-1-(3)-③ アレルギー疾患、慢性疾患等のある子どもについて、医師からの指示を受け適切な対応を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 アレルギー疾患のある子どもに対しては、「保育所における食物アレルギー対応マニュアル」を基に、子どもの状況に応じた適切な対応を行っています。「健康のしおり」に食物アレルギーについて記載し、入園説明会時には、アレルギー対応を行っていることを保護者へ伝え、該当児には除去食を提供しています。除去食が必要な場合は、医療機関受診後、「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」の書類を保護者に提出してもらい、個別に対応しています。アレルギー児の保護者とは献立表を基に月1回、除去食の確認をしています。食事の提供時は、調理担当職員と保育士が声を出して確認し、アレルギー児用の食器、机、名札を付けた専用トレイを用いて提供することで、他児への意識づけや職員の誤配膳防止につなげています。職員は、最新情報を得るためアレルギー研修に参加し、知り得た情報を園内研修等で伝え、対応について周知を図っています。食物アレルギーについて他の保護者と共有することに関しては、保護者会等を利用し、食物アレルギーの子どもも一緒に生活していること、食物アレルギーの程度を知ってもらう等、要点のみを伝え、該当するアレルゲンを摂取しなければ症状は出ないことも伝える等、該当児保護者の安心感と他保護者との理解を得ることで円滑な関係性につながるような取組の一考に期待いたします。 |
【A15】A-1-(4)-① 食事を楽しむことができるよう工夫している。 |
【第三者評価結果:a】 食育を全体的な計画及び各年齢の年間指導計画・月間指導計画に位置付け、計画に基づいて食事がより楽しめるように取組んでいます。毎日の給食では、栄養士が年齢に応じて食べられる量を把握し、各クラスの担任が個々に合わせた対応をしています。食器や食具も年齢に応じて配慮し、子どもの育ちに合わせて箸の使用も開始しています。0 歳児クラスでは、離乳食を提供し、食材の形状、固形物の柔らかさの度合い等、家庭と連絡を取り合い、子どもの発達や個々の咀嚼に合わせて次段階へ移行しています。保護者には、献立表の配付、毎日「食事サンプル」で内容紹介、定期的に「給食だより」を発行し、園の食事の理解につなげています。利用者(保護者)アンケートの「給食の献立内容について」概ね満足を合わせて満足度は100%を得ています。また、意見からは「身体づくりのための運動や食事にも気を遣ってくれている」という声からも取組みの意図が伝わっていることが窺えます。 |
【A16】A-1-(4)-② 子どもがおいしく安心して食べることのできる食事を提供している。 |
【第三者評価結果:a】 毎月の献立は、旬の食材を使用し、季節、行事食、栄養価等、工夫を凝らし、見た目も楽しく、おいしく、安心して食べることのできる食事を提供しています。栄養士は食事の様子を巡回し、給食、おやつの様子や子ども達の会話を通して喫食状況を把握すると共に、給食会議(月1回)の内容を翌月の献立に反映させています。給食日誌には毎日の残食、検食等を記録し、献立・調理の工夫に反映させています。衛生管理体制は、給食衛生管理マニュアルを基本とし、徹底した衛生管理を行っています。利用者(保護者)アンケートでは、「給食がしっかりしている」、「給食が全て手作り」、「給食が大変美味しそう」等、食への取組に高い評価を得ています。 |
【A17】A-2-(1)-① 子どもの生活を充実させるために、家庭との連携を行っている。 |
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【第三者評価結果:a】 保護者との連携として、連絡帳(はいチーズ!ノート)を活用して日々の子どもたちの様子を伝え、情報交換をしています。また、送迎時に保護者とコミュニケーションを図り、挨拶の他に一言その日の可愛いエピソード等を伝える等して、信頼関係を築くようにしています。定期的に「クラスだより」を発行し、保育の意図を伝え、懇談会、個人面談を通して理解を深めています。また、クラス担任だけではなく、早番・遅番保育士とも漏れのないよう引き継ぎ、情報を共有しています。行事では、年齢に合った活動を取り入れて、子どもの成長の喜びを保護者と共感できるよう努めています。毎月の園だよりには、「仏教保育のねらい」や子どもたちの様子を伝え、保育への理解につなげています。また、家庭状況や情報交換等の内容は、必要に応じて記録し、その後の家庭支援や保育に生かしています。保護者からの意見に「仏教で規律のある保育を感じる」等、理解と共感を得ていることが窺えます。 |
【A18】A-2-(2)-① 保護者が安心して子育てができるよう支援を行っている。 |
【第三者評価結果:a】 職員は日々、保護者とコミュニケーションを図り、信頼関係を築けるような関わりを意識して行っています。保護者から相談を受けた際は保護者の気持ちを受止めて、まずは担任が対応し、内容により時間を要する場合は主任・園長に確認し適切に対応するようにしています。面談室は、プライバシーに配慮して設定し、保護者が安心して相談できるようにしています。個人面談の相談内容は記録し、保管しています。他の職員へは職員会議時等にその内容を報告し、共通認識を図っています。期間を設けての個人面談は年1回ですが、希望があればいつでも面談できることを保護者に伝えています。今回の利用者(保護者)アンケートにも「先生がみんな良い対応をしている」、「仕事も両立できるよう親身になってできる限りの対応をしてくれる」、「安心して預けられる」との意見が多く寄せられ、保護者満足度の高さが窺えます。 |
【A19】A-2-(2)-② 家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めている。 |
【第三者評価結果:b】 「虐待防止マニュアル」に基づきチェックリストを備え、家庭での虐待等権利侵害の疑いのある子どもの早期発見・早期対応及び虐待の予防に努めています。登園時の親子の表情や会話、保育中に身体のあざ等の確認(着替え、シャワー等)を行い、不審なケガやあざ等があれば、写真に記録するようにしています。虐待の疑いがある場合は、鶴見区こども家庭支援課や横浜市中央児童相談所等に、通告・連絡の体制を整えています。マニュアルの周知はしていますが、職員研修については今後実施できるように検討していく予定でいます。外部研修への参加や園内研修を通して、専門知識や技能を深め確認し合う等、指導・育成への取組に期待します。 |
【A20】A-3-(1)-① 保育士等が主体的に保育実践の振り返り(自己評価)を行い、保育実践の改善や専門性の向上に努めている。 |
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【第三者評価結果:a】 保育実践の振り返り(保育士の自己評価)については、「年間指導計画」に基づき「月間指導計画」、「週案」を策定し、月末・週末に振り返り見直しをしています。日々の保育の振り返りは、課題等についてクラスや職員個々で行い、保育目標に向けた保育展開ができるように、保育の向上につなげています。また、園で用紙を配付して職員の自己評価を年度末に実施し、園長との面談を通して自己目標を設定し、進捗状況を確認しながら園長から助言・指導を受け自己の課題を確認し、次の目標につなげるようにする等、意識の向上につなげています。園長は、職員の希望や意向を把握し、行事分担表に担当を決めて責任を明確にしています。職員の自己評価を基に、毎年「保育園の自己評価」を行い、結果を園内掲示板にて保護者に公表しています。 |